JP3549175B2 - 動きベクトル検出方法および装置 - Google Patents

動きベクトル検出方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動画像信号の記録・通信・伝送および放送等に用いられる動画像符号化装置に係り、特に符号化対象画面である検出対象画面の部分領域が参照画面のどの部分領域から動いたかを表す動きベクトルを検出する動きベクトル検出方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
動画像信号は情報量が膨大であるため、単にディジタル化して伝送や記録を行おうとすると、極めて広帯域の伝送路や、大容量の記録媒体を必要とする。そこで、テレビ電話、テレビ会議、CATVおよび画像ファイル装置等では、動画像信号を少ないデータ量に圧縮符号化する技術が用いられる。
【0003】
動画像信号の圧縮符号化技術の一つとして、動き補償予測符号化方式が知られている。動き補償予測符号化方式では、符号化済みの画面を参照画面とし、入力画面の部分領域に対して参照画面の最も相関の高い部分領域を検出することにより、入力画面の部分領域が参照画面のどの部分領域から動いたものかを表す動きベクトルを求め、入力画面の部分領域と動きベクトルにより示される参照画面の部分領域との差分である予測誤差信号を符号化する。
【0004】
動きベクトル検出方法には種々あるが、参照画面から符号化対象画面の複数画素で構成される単位ブロックとその単位ブロックの各対応画素との差の絶対値和(マッチング誤差)が最小となる参照ブロックの位置を探索する方法が知られている。この検出方法は、映画などのようなフェードインやフェードアウト処理された画像では、画面間の輝度変化が大きく、近似した参照ブロックでも各対応画素の差分が同様に大きくなり、マッチング誤差も大きくなるために、一部の対応画素の差分が小さくなる参照ブロックが存在すると動きベクトルの誤検出を生じるという問題がある。
【0005】
このような画像の輝度変化による動きベクトルの誤検出を避けるため、参照画面の画像および動きベクトルの検出対象画面(符号化対象画面)の画像として、エッジ抽出を行って得られる特徴画像を用いて動きベクトルを検出する方法が知られている(特開平2−294181)。しかし、この方法では画面上で輝度が一様に変化しているようなエッジ情報をあまり含まない画像の場合は、エッジが十分に抽出されないために、動きベクトルの検出が難しい。さらに、参照画像と符号化対象画像のそれぞれのエクジ抽出のための減算回路を必要とし、かつエッジ抽出後の画像は画素値のダイナミックレンジが増加するため、符号化対象画素と参照画素の両方の入力レジスタのビット数が増加し、回路規模の増大を招いていた。
【0006】
一方、動き補償予測符号化方式の動画像符号化装置においては、符号化効率を高めるために、符号化する際の画面順序を入れ替えることにより、時間的に前に入力された画面からだけではなく、時間的に後に入力される画面からの予測も用いて動き補償を行う場合がある。前者を前方予測符号化、後者を後方予測符号化と呼び、またこれら予測符号化に用いられる動きベクトルを検出する動作を前方予測動きベクトル検出および後方予測動きベクトル検出と呼ぶ。
【0007】
図18は、この動き補償予測符号化方式の動画像符号化装置に適用される従来の動きベクトル検出装置の構成例を示すブロック図である。この動きベクトル検出装置は、前方予測動きベクトル検出部、つまり時間的に前に入力された画面を参照画面として検出対象画面の部分領域(検出対象ブロック)の動きベクトルの候補を検出する動作を基本とする第1の動きベクトル検出部1001と、後方予測動きベクトル検出部、つまり時間的に後に入力される画面を参照画面として検出対象ブロックの動きベクトルの候補を検出する動作を基本とする第2の動きベクトル検出部1002と、これらの動きベクトル候補の中から最適な高精度の動きベクトルを検出する第3の動きベクトル検出部1003と、画像メモリ1004と、第1および第2の動きベクトル検出部1001,1002からの動きベクトル候補を一時記憶するためのバッファ1005,1006、第1の動きベクトル検出部1001からの動きベクトル候補と共に予測誤差を一時記憶するバッファ1007および遅延回路1008からなる。
【0008】
図19は、画面の入力順序に対する符号化順序および予測方向の関係を示す図であり、また図20および図21は第1〜第3の動きベクトル検出部1001〜1003の動作を示す図である。さらに、図22は入力の画面変化(シーンチェンジ)が生じた場合の第1〜第3の動きベクトル検出部1001〜1003の動作を示す図である。図19〜図22において、Iはイントラ符号化が時用される画面、Pは前方予測符号化が適用される画面、Bは両方向予測符号化が適用される画面であり、画面I,Pだけが動きベクトル検出時に参照画面として使用され、画面Bは参照画面として使用されない。
【0009】
図18において、入力端子11から入力された画像信号12は画像メモリ1004に記憶される。第1および第2の動きベクトル検出部1001,1002により、画像メモリ1004から参照画面の画像信号と検出対象ブロックの画像信号が読み出されると共に、図19に示すような符号化順序に従って検出対象画面の画像信号が読み出されて遅延回路1008に入力される。
【0010】
ここでは1画面前の検出対象ブロックについて検出された動きベクトル候補に基づいて、探索範囲を限定して第1および第2の動きベクトル検出部1001,1002で検出対象ブロックの動きベクトル候補を検出するため、検出対象画面および参照画面の画像信号は、図20(a)(b)または図21(a)(b)に示すような画面順序で読み出される。なお、図20(a)(b)は参照画面間隔が3に固定の場合、また図21(a)(b)は参照画面間隔が可変(1〜3)の場合である。なお、図19においても、画面の入力順序に対する符号化順序および予測方向の関係を参照画面間隔が3に固定の場合と可変(1〜3)の場合について示している。
【0011】
第1の動きベクトル検出部1001は、図20(a)または図21(a)に示されるように、検出対象画面に対して常に時間的に前に入力された画面を参照画面として動きベクトル候補を検出する前方予測動きベクトル検出を行う。
【0012】
第2の動きベクトル検出部1002は、図20(b)または図21(b)に示されるように、参照画面として使用されない検出対象画面(B)に対しては、時間的に後に入力される画面を参照画面として動きベクトル候補を検出する後方予測動きベクトル検出を行うが、参照画面として使用される検出対象画面(IまたはP)に対しては、第1の動きベクトル検出部1001と同様に前方予測動きベクトル検出を行う。この際、第2の動きベクトル検出部1002は第1の動きベクトル検出部1001と異なる探索精度またはマッチング精度で動きベクトル検出を行うことにより、第1および第2の動きベクトル検出部1001,1002全体として動きベクトルの検出精度を向上させている。
【0013】
第3の動きベクトル検出部1003は、このようにして検出された動きベクトル候補に基づいて、図示しない符号化部内の画像メモリに記憶された参照画面の画像信号を図20(c)または図21(c)に示すような順序で読み出して、高精度な最適動きベクトルを検出する。
【0014】
しかし、この従来の動きベクトル検出装置では、検出対象画面がB0やB3などの場合、図20(b)(c)または図21(b)(c)に示されるように、動きベクトル候補の検出時刻が図19中の符号化順序で示した符号化時刻よりも1画面分以上の時間遅れるため、入力された画像信号が実際に符号化されるまでの時間、すなわち符号化遅延が大きくなってしまうと共に、符号化時刻に合わせて動きベクトル候補を一時記憶するためのバッファ1006,1007や、検出対象画面の画像信号を遅延させるための遅延回路1008として大容量のメモリが必要となり、ハードウェア規模が大きなものとなってしまう。
【0015】
また、図21に示すように参照画面間隔が一定でない場合には、第2の動きベクトル検出部1002は第1の動きベクトル検出部1001より1画面分以上時間的に遅れて同じ検出対象画面に対する動きベクトル検出を行うことになる。その場合、第1の動きベクトル検出部1001で求められた16×8のマッチングサイズの予測誤差と、第2の動きベクトル検出部1002で求められた16×8のマッチングサイズの予測誤差の和で16×16のマッチングサイズの予測誤差を生成して動きベクトル検出精度を向上させるためには、第1の動きベクトル検出部1001で求められた予測誤差を1画面の全ブロックの全動きベクトル探索点についてバッファ1007で記憶する必要があり、バッファ1007として大容量のメモリが必要となる。
【0016】
また、単独で2画素精度の探索を行う第1の動きベクトル検出部1001と第2の動きベクトル検出部1002とで、動きベクトル探索点の位相を異ならせて1画素精度の検出を行うためには、画像メモリ1004から検出対象画面の同一の画像信号を1画素分だけずれた異なるタイミングで読み出す必要があり、メモリアクセス速度の負担が大きくなる。
【0017】
さらに、従来の動きベクトル検出装置では、図22(a)の記号↓で示す位置で画面が切り替わっている場合には、B3・B4・P5・B7・Pbの検出対象画面に対する、時間的に前に入力された画面を参照画面とする動きベクトル検出や、B6・B9・Baの検出対象画面に対する、時間的に後に入力される画面を参照画面とする動きベクトル検出を行っても、符号化効率の高い動きベクトル検出を行うことができず、動きベクトル検出部で無駄な電力を消費することになってしまう。
【0018】
また、従来の別の動きベクトル検出装置は、図23に示すように動きベクトルの探索範囲内の参照画素を供給する参照画素供給部2001と、探索範囲内の各動きベクトル候補に対応する複数種類の遅延量の符号化対象画素データを得るための符号化対象画素データ遅延部2002と、入力される参照画素と符号化対象画素との差分の絶対値和の算出により各動きベクトル候補に対応するマッチング誤差を算出するマッチング誤差算出部2003と、マッチング誤差算出部2003から出力されるマッチング誤差の最小値を検出して動きベクトルを決定するための最小誤差位置検出部2004とで構成されている。
【0019】
このような動きベクトル検出装置を用いた場合の探索範囲を拡大する方法として、図24に示すように符号化対象画素を1ブロック期間遅延させる符号化対象画素遅延部3001〜3003と複数の動きベクトル検出ユニット3004〜3007と動きベクトル検出装置を構成し、動きベクトル検出ユニット3004〜3007に供給する参照画素を共通にして、動きベクトル検出ユニット3004〜3007に供給する符号化対象ブロックの供給タイミングをずらせることにより、探索範囲を拡大する方法が知られている(特開平7−288818)。
【0020】
しかし、この探索範囲の拡大手法では、動きベクトル検出装置の内部と外部に同じ遅延回路を重複して用いており、しかも動きベクトル検出ユニット3004〜3007から出力される動きベクトル候補から最適な動きベクトルを検出するための回路も必要になる。従って、図24に示した従来の探索範囲の拡大手法においては、符号化対象画素を再度入力するか符号化対象画素の記憶用のメモリを追加する必要があり、複数の動きベクトル検出結果からの再検出も必要であるために、回路規模と消費電力の増加が大きい。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、画像の輝度変化による誤検出を避けるために、参照画面および検出対象画面の画像としてエッジ抽出を行って得られる特徴画像を用いて動きベクトルを検出する方法では、画面上で輝度が一様に変化しているような画像の場合は、エッジが抽出されないために、動きベクトルの検出が難しいという問題があった。しかも、参照画像と符号化対象画像のそれぞれのエッジ抽出のための減算回路を必要とし、符号化対象画素と参照画素の双方の入力レジスタのビット数が増加するために、回路規摸が増大するという問題を生じていた。
【0025】
本発明の目的は、画像の輝度変化による誤検出がなく、しかも画面上で輝度が一様に変化しているような画像についても動きベクトルを検出でき、また小回路規模で構成可能な動きベクトル検出方法および装置を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、参照画面の画像に対する検出対象画面の画像の動きベクトルを検出する動きベクトル検出装置において、参照画面の画像および検出対象画面の画像の各々の平均輝度を検出し、さらに参照画面の画像および検出対象画面の画像から各々の平均輝度を差し引いた画像を特徴画像として生成し、この特徴画像を用いて動きベクトルを検出するようにしたことを特徴とする。
【0030】
このように参照画面の画像および検出対象画面の画像から各々の平均輝度を差し引いて得られた特徴画像を用いて動きベクトルを検出すると、画像の輝度変化による動きベクトルの誤検出を回避できるとともに、画面上で輝度が一様に変化しているような画像の場合でも、エッジ情報が保存された特徴画像が得られるため、動きベクトルを正しく検出することが可能となる。
【0031】
また、本発明は参照画面の画像および検出対象画面の画像の各々の平均輝度の差が所定値以上か否かを判定し、この平均輝度の差が所定値未満と判定されたときは参照画面の画像および検出対象画面の画像を用いて動きベクトルを検出し、所定値以上と判定されたときは参照画面の画像および検出対象画面の画像から各々の平均輝度を差し引いて得られた特徴画像を用いて動きベクトルを検出するようにしたことを特徴とする。
【0032】
参照画面の画像および検出対象画面の画像から各々の平均輝度を差し引いて得られた特徴画像は、例えば参照画面の画像に対して検出対象画面の画像が局部的に変化した場合、平均輝度も変化してしまうため、特徴画像を用いて動きベクトルを検出すると動きベクトル検出が輝度変化の影響を受けてしまう。そこで、参照画面の画像および検出対象画面の画像の各々の平均輝度の差が所定値未満のときは、特徴画像でなく通常の参照画面の画像および検出対象画面の画像を用いて動きベクトルを検出することにより、このような画像の局部的な変化が生じたときでも輝度変化の影響のない動きベクトル検出が可能となる。
【0033】
さらに、本発明は参照画面と検出対象画面の平均輝度の差を該検出対象画面の画像中の検出対象画素に加算し、この加算により得られる検出対象画素で構成される単位ブロックの各画素と近似する参照ブロックの位置を参照画面から検出して動きベクトルを検出するようにしたことを特徴とする。
【0034】
このように動きベクトル検出用検出対象画素で構成される単位ブロックの各画素と対応する参照画素との差を算出することにより、検出対象画面および参照画面の平均輝度が差し引かれた画素値の差を算出でき、画面間の輝度変化のみが除去された状態で動きベクトル検出されるため、画面内の隣接画素の輝度差が一様であっても誤検出を生じることが非常に少なくなる上、ビット拡張が必要になるのは検出対象画素のための一時記憶部のレジスタのみで、参照領域の記憶のためのレジスタや参照画素の切替回路のビット拡張が不要になる。
【0048】
さらに、本発明は第1の参照画面と検出対象画面の平均輝度の差を該検出対象画面の画像中の対象画素に加算して第1の動きベクトル検出用検出対象画素を生成し、この第1の動きベクトル検出用検出対象画素で構成される単位ブロックの各画素と近似する参照ブロックの位置を第1の参照画面から検出して第2の動きベクトル検出用検出対象画素を生成し、この第2の動きベクトル検出用検出対象画素によりそれぞれ構成される単位ブロックの各画素と近似する参照ブロックの位置を第2の参照画面から検出して動きベクトルを検出するようにしたことを特徴とする。
【0049】
このように第1の動きベクトル検出用検出対象画素を修正して第2の動きベクトル検出用検出対象画素を生成することにより、参照画面の切り換えにおいても動きベクトル検出用検出対象画素を生成する前の検出対象ブロックを外部に記憶して再入力する必要が無く、画面間の輝度変化による誤検出を生じない動きベクトル検出装置が小回路規模で実現することが可能となる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0051】
(第1の実施形態)
図1〜図3を用いて本発明の第1の実施形態を説明する。図1は、本実施形態に係る動きベクトル検出装置を含む動画像符号化装置を示す図である。入力端子11からの動画像の画像信号12は動きベクトル検出装置100に入力される。動きベクトル検出装置100には符号化部200が接続されている。動きベクトル検出装置100は、画像メモリ101、平均輝度検出部102、平均輝度差算出部103、減算器104、判定部105、切替器106、第1および第2の動きベクトル検出部107,108によって構成される。
【0052】
画像メモリ101は、入力端子11からの画像信号12の例えば1フレーム分を一時記憶する。平均輝度検出部102は、入力端子11からの画像信号12および画像メモリ101から読み出される画像信号を入力とし、参照画面の画像および検出対象画面の画像信号の画像毎の平均輝度(輝度信号の平均値)を検出して、平均輝度差算出部103および減算器104に出力する。
【0053】
減算器104は、画像メモリ103から読み出される参照画面の画像信号および検出対象画面の画像信号から、平均輝度検出部102で検出された各々の平均輝度を差し引くことによって、特徴画像信号を生成する。
【0054】
平均輝度差算出部103は、平均輝度検出部102で検出された参照画面の画像信号の平均輝度と検出対象画面の画像信号の平均輝度との差(平均輝度差)を検出対象画面の部分領域(検出対象ブロック)毎に求めて判定部105に出力する。判定部105は、平均輝度差算出部103で求められた平均輝度差が所定値以上か否かを判定し、その判定結果に基づいて切替器106を制御する。切替器106は、判定部105で平均輝度差が所定値未満と判定されたときは画像メモリ101から読み出された参照画面の画像信号および検出対象画面の画像信号を選択し、平均輝度差が所定値以上と判定されたときは減算器104で生成された特徴画像信号を選択して、それを第1の動きベクトル検出部107に供給する。
【0055】
第1の動きベクトル検出部107は、切替器106を介して入力された画像信号を用いて、検出対象画面の検出対象ブロックに対する参照画面からの動きベクトル候補を検出し、第2の動きベクトル検出部108に供給する。第2の動きベクトル検出部108は、第1の動きベクトル検出部107からの動きベクトル候補に基づいて、画像メモリ101からの検出対象画面の検出対象ブロックの高精度な最適動きベクトルを符号化部200内の画像メモリに記憶された局部復号画像信号を参照画面の画像信号として検出し、符号化部200に出力する。
【0056】
図2に、符号化部200の構成を示す。この符号化部200は、動き補償予測とDCT(離散コサイン変換)および可変長符号化を組み合わせた公知の動画像符号化装置である。入力端子201からの画像信号204は、まず動き補償適応予測が行われる。すなわち、動き補償適応予測器207において入力端子203からの動きベクトルを用いて画像メモリ218からの参照画面の画像信号に対して動き補償が行われることにより、予測画像信号208が作成される。但し、動き補償適応予測器207では動き補償予測と入力画像信号204をそのまま符号化に用いるフレーム内符号化(予測信号=0)のうち、最適な予測モードが選択され、その予測モードに対応する予測画像信号208および予測モード信号220が出力される。
【0057】
次に、減算器206において入力の画像信号204から予測画像信号208が減算され、予測誤差信号209が生成される。予測誤差信号209は、DCT回路210により一定の大きさのブロック単位で離散コサイン変換される。この離散コサイン変換により得られたDCT係数は量子化器211で量子化され、量子化されたDCT係数データは二分岐される。
【0058】
二分岐されたDCT係数データの一方は、可変長符号化器221で符号化された後、多重化器224において可変長符号化器222で符号化された予測モード信号および可変長符号化器223で符号化された動きベクトル情報と多重化される。多重化器224で多重化された符号化データ13は、出力端子14より図示しない蓄積媒体または伝送路へ送出される。
【0059】
また、二分岐されたDCT係数データの他方は、逆量子化器213で逆量子化された後、逆DCT回路214で逆離散コサイン変換される。逆DCT回路214からは予測誤差信号209とほぼ同じ出力信号215が得られ、これが加算器216で予測画像信号208と加算されることによって局部復号画像信号217が生成され、画像メモリ218に参照画面の画像信号として記憶される。なお、画像メモリ218に参照画面の画像信号が記憶されるのは、入力端子11に入力される画像信号12が参照画面として用いられる画面(IまたはP)の画像信号の場合である。
【0060】
図1と図2の対応を説明すると、図2の入力端子201には図1の画像メモリ101から画像信号が入力され、図2の入力端子202には図1の第2の動きベクトル検出部108からの動きベクトル205が入力される。また、図1の第2の動きベクトル検出部108には、図2の画像メモリ218から端子203を介して参照画面の画像信号219が入力される。
【0061】
次に、図3に示すフローチャートを用いて、本実施形態における動きベクトル検出の手順を説明する。
【0062】
まず、参照画面および検出対象画面について画面毎の画像の平均輝度を検出する(ステップS1)。
【0063】
次に、ステップS1で求められた参照画面の画像信号の平均輝度と検出対象画面の画像信号の平均輝度との差を検出する(ステップS2)。
【0064】
次に、ステップS2で求められた平均輝度差が所定値以上か否かを判定し(ステップS3)、平均輝度差が所定値以上のときはステップS4で生成された特徴画像信号を、また平均輝度差が所定値未満のときは参照画面の画像信号および検出対象画面の画像信号をそれぞれ用いて動きベクトル検出を行い、1画素精度の動きベクトル検出候補を検出する(ステップS5)。
【0065】
次に、ステップS5で検出された1画素精度の動きベクトル候補に基づいて、局部復号画像信号を用いて1/2画素精度の動きベクトル検出を行う(ステップS6)。
【0066】
以上述べたように、本実施形態の動きベクトル検出装置によると、参照画面の画像および検出対象画面の画像から各々の平均輝度を差し引いて得られた特徴画像を用いて動きベクトルを検出することにより、画像の輝度変化による動きベクトルの誤検出を回避できるとともに、画面上で輝度が一様に変化しているような画像の場合でも、エッジ情報が保存された特徴画像が得られるため、動きベクトルを正しく検出することが可能となる。
【0067】
また、参照画面の画像および検出対象画面の画像の各々の平均輝度の差が所定値以上か否かを判定部105で判定し、この平均輝度差が所定値未満と判定されたときは参照画面の画像および検出対象画面の画像を用いて動きベクトルを検出し、所定値以上と判定されたときは減算器104により参照画面の画像および検出対象画面の画像から各々の平均輝度を差し引いて得られた特徴画像を用いて動きベクトルを検出することによって、常に画像の輝度変化による動きベクトルの誤検出を避けることができる。
【0068】
すなわち、参照画面の画像および検出対象画面の画像から各々の平均輝度を差し引いて得られた特徴画像は、例えば参照画面の画像に対して検出対象画面の画像が局部的に変化した場合に平均輝度も変化してしまう。従って、このような場合には特徴画像を用いて動きベクトルを検出すると、動きベクトル検出が輝度変化の影響を受けることになる。
【0069】
これに対し、本実施形態のように参照画面の画像および検出対象画面の画像の各々の平均輝度差が所定値未満のときは、特徴画像でない参照画面の画像および検出対象画面の画像を用いて動きベクトルを検出することにより、このような画像の局部的な変化に対しても輝度変化の影響のない確実な動きベクトル検出を行うことが可能となる。
【0070】
さらに、本実施形態の構成では、特徴画像信号を通常の画像と別に記憶する必要がないため、画像メモリ101の容量を従来の半分程度に削減できる。
【0071】
なお、特徴画像生成部で予め特徴画像を生成して記憶しておき、平均輝度差が所定値以上か否かにより、第1の動きベクトル検出部107に入力する画像信号の切り替えを行ってもよい。
【0072】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に動きベクトル検出装置を含む動画像符号化装置の構成を示すブロック図である。符号化部200は、第1の実施形態と同様に例えば図2のように構成されているので、その説明を省略する。
【0073】
本実施形態における動きベクトル検出装置300は、時間的に前に入力された画面を参照画面として検出対象画面の部分領域(検出対象ブロック)の動きベクトルの候補を検出する第1の動きベクトル検出部(前方予測動きベクトル検出部)301と、時間的に後に入力される画面を参照画面として検出対象ブロックの動きベクトルの候補を検出する第2の動きベクトル検出部(後方予測動きベクトル検出部)302と、動きベクトル候補の中から最適な動きベクトルを検出する第3の動きベクトル検出部303と、画像メモリ304と、第1および第2の動きベクトル検出部301,302からの動きベクトル候補を一時記憶するバッファ305,306からなる。
【0074】
図5および図6は第1〜第3の動きベクトル検出部301〜303の動作を示す図であり、図5は参照画面間隔が3に固定の場合、図6は参照画面間隔が可変(1〜3)の場合である。図5および図6において、Iはイントラ符号化が時用される画面、Pは前方予測符号化が適用される画面、Bは両方向予測符号化が適用される画面であり、画面I,Pだけが動きベクトル検出時に参照画面として使用され、画面Bは参照画面として使用されない。
【0075】
入力端子11からの画像信号12は、画像メモリ304に動きベクトルの検出対象画面の画像信号として記憶される。この画像メモリ304に記憶された画像信号のうち、画面I,Pの画像信号は参照画面の画像としても用いられる。
【0076】
第1の動きベクトル検出部301は、図5(a)または図6(a)に示されるように、画像メモリ304から検出対象画面の部分領域(検出対象ブロック)の画像信号を画像信号12の入力画面順序と同じ順序で読み出し、さらに参照画面の部分領域(参照ブロック)の画像信号を読み出して、前方予測動きベクトル検出(時間的に前に入力された画面を参照画面とする動きベクトル検出)を行い、前方予測の動きベクトル候補を検出する。第1の動きベクトル検出部301で検出された動きベクトル候補は、バッファ305に記憶される。
【0077】
第2の動きベクトル検出部302は、図5(b)または図6(b)に示されるように、画像メモリ304から検出対象画面の検出対象ブロックの画像信号を画像信号12の入力画面順序と入れ換えて読み出し、さらに画像メモリ304に記憶されている参照画面の参照ブロックの信号を読み出して、後方予測動きベクトル検出(時間的に後に入力される画面を参照画面とする動きベクトル検出)または前方予測動きベクトル検出を行い、後方予測または前方予測の動きベクトル候補を検出する。第2の動きベクトル検出部302で検出された動きベクトル候補は、バッファ306に記憶される。
【0078】
ここで、従来では第2の動きベクトル検出部1002は、例えば図16に示したように参照画面として用いられる画面I2・P5・P8・Pb…の画像信号が入力されるとき、前方予測動きベクトル検出を行っていたの対して、本実施形態における第2の動きベクトル検出部302は、参照画面として用いられる画面、例えば図5(a)または図6(a)における検出対象画面として画面I2・P5・P8・Pb…の画像信号が入力されるとき、図5(b)または図6(b)に示されるように、これらの画面I2・P5・P8・Pb…を参照画面として、それより時間的に前に入力された検出対象画面B1・B4・B7・Ba…の検出対象ブロックの動きベクトルを検出する後方予測動きベクトル検出を行う。
【0079】
そして、画面I2・P5・P8・Pb…の1画面前の画面B1・B4・B7・Ba…の画像信号が入力されるときは、第2の動きベクトル検出部302は後方予測動きベクトル検出を行う必要がないため、第1の動きベクトル検出部301と同様に前方予測動きベクトル検出を行う。
【0080】
このように第2の動きベクトル検出部302が前方予測動きベクトル検出を行う場合、画像メモリ304から読み出される参照画面の参照ブロックは、第1の動きベクトル検出部301で1画面前に検出された動きベクトル候補に基づいて決定される。このために、第1の動きベクトル検出部301で検出された動きベクトル候補は第2の動きベクトル検出部302にも入力される。さらに、第1の動きベクトル検出部301から第2の動きベクトル検出部302には、必要に応じてブロックマッチング時の予測誤差の情報も入力される。
【0081】
第3の動きベクトル検出部303は、画像メモリ304に記憶された画像信号のうち検出対象画面の検出対象ブロックの信号を図5(c)または図6(c)の上側に示されるような画面順序で読み出すと共に、第1および第2の動きベクトル検出部301,302で検出されバッファ305,306に記憶された動きベクトル候補に基づいて、画像メモリ304に記憶された参照画面の画像信号の参照ブロックの信号を図5(c)または図6(c)の上側に示されるような画面順序で読み出して両方向予測動きベクトル検出を行い、両方向予測による高精度な最適動きベクトルを検出する。
【0082】
このように本実施形態においては、参照画面として使用される画面の画像信号が入力されるとき、第2の動きベクトル検出部302が後方予測動きベクトル検出を行うため、第2の動きベクトル検出部302は動きベクトル検出を従来より早期に行うことができ、符号化遅延の短縮と、動きベクトル検出に必要なメモリ容量の削減を図ることができる。
【0083】
前述したように、例えば画面B1・B4・B7・Ba…の画像信号が入力されるときのように、後方予測動きベクトル検出を行う必要がない場合は、第2の動きベクトル検出部302が第1の動きベクトル検出部301と同様に前方予測動きベクトル検出を行う。この場合、第1および第2の動きベクトル検出部301,302が全体として動きベクトルの検出精度を向上させるように、同一の検出対象画面に対して異なる異なる動きベクトル検出動作を行うようにすることができる。
【0084】
すなわち、後方予測動きベクトル検出を行う必要がない場合、第2の動きベクトル検出部302が第1の動きベクトル検出部301から入力される動きベクトル候補に基づいて探索点の位相を第1の動きベクトル検出部301の探索点の位相と異ならせて同時に探索を行うようにすれば、動きベクトルの探索精度を向上させることができる。この場合、第1および第2の動きベクトル検出部301,302の検出対象ブロックは共通となるので、動きベクトル検出部301,302による画像メモリ304に対するメモリアクセス速度の負担増加を生じることがなく、消費電力が減少する。
【0085】
さらに、後方予測動きベクトル検出を行う必要がない場合、第1の動きベクトル検出部301で求めた16×8のマッチングサイズの予測誤差を第2の動きベクトル検出部302に入力して、第2の動きベクトル検出部302で求めた18×8のマッチングサイズの予測誤差の和で生成した16×16のマッチングサイズの予測誤差の最小の動きベクトル候補を第2の動きベクトル検出部302で検出すれば、動きベクトルの探索精度を向上させることができる。この場合、第1の動きベクトル検出部301で求められた予測誤差は、第2の動きベクトル検出部302ですぐに使用されるので、多くの予測誤差を記憶するためのバッファは不要である。
【0086】
(第3の実施形態)
図7は、本発明の第3の実施形態に係る動きベクトル検出装置を含む動画像符号化装置の構成を示すブロック図であり、図4に示した第2の実施形態の構成に対して、第2の動きベクトル検出部302への入力を入力端子11からの画像信号12と画像メモリ304から読み出した画像信号のいずれかに切り替える切替器307が追加されている点が異なる。以下、第2の実施形態との相違点を説明する。
【0087】
本実施形態においては、第2の動きベクトル検出部302は、図5(b)または図6(b)に示されるように、画像メモリ304から検出対象画面の検出対象ブロックの画像信号を画像信号12の入力画面順序と入れ換えて読み出し、さらに画像メモリ304に記憶されている参照画面の参照ブロックの信号を読み出して、後方予測動きベクトル検出または前方予測動きベクトル検出を行う際、切替器307を画像メモリ304側に切り替え、画像メモリ304からの検出対象ブロックの画像信号を切替器307を介して第2の動きベクトル検出部302に入力する。
【0088】
そして、第2の動きベクトル検出部302が参照画面として用いられる画面I2・P5・P8・Pb…が入力されるとき、図5(b)または図6(b)に示されるように画面I2・P5・P8・Pb…を参照画面として検出対象画面B1・B4・B7・Ba…の検出対象ブロックの動きベクトルを検出する後方予測動きベクトル検出を行う際、切替器307を入力端子11側に切り替え、入力端子11からの画像信号を検出対象ブロックの画像信号として第2の動きベクトル検出部302に入力する。
【0089】
このように本実施形態では、第2の動きベクトル検出部302が後方予測動きベクトル検出を行う場合、検出対象ブロックの画像信号が画像メモリ304を介さず、入力端子11から動きベクトル検出部302に直接入力されるので、第2の実施形態の効果に加えて、画像メモリ304に対するメモリアクセス速度の負担がさらに軽減されるという利点がある。
【0090】
図8は、第2または第3の実施形態における第2の動きベクトル検出部302の動作を示すものである。この動作例は、図6の動作例に比べてできるだけ参照画面となる検出対象画面に対する動きベクトルの探索精度を向上させ、容量符号化効率を向上できるようにしたもので、画面B9の代わりに参照画面として使用される画面P8に対する動きベクトルの検出精度を向上させている。
【0091】
なお、第1の動きベクトル検出部301に対する参照画面の切り替え信号に基づいて、第2の動きベクトル検出部302が前方予測動きベクトルを検出する際の検出対象画面を決定することができる。
【0092】
(第4の実施形態)
図9は、本発明の第4の実施形態に係る動きベクトル検出装置を含む動画像符号化装置の構成を示すブロック図である。符号化部200は、第1の実施形態と同様に例えば図2のように構成されているので、その説明を省略する。
【0093】
本実施形態における動きベクトル検出装置400は、時間的に前に入力された画面を参照画面として検出対象画面の部分領域(検出対象ブロック)の動きベクトルの候補を検出する第1の動きベクトル検出部(前方予測動きベクトル検出部)401と、時間的に後に入力される画面を参照画面として検出対象ブロックの動きベクトルの候補を検出する第2の動きベクトル検出部(後方予測動きベクトル検出部)402と、動きベクトル候補の中から最適な動きベクトルを検出する第3の動きベクトル検出部403と、画像メモリ404と、第1および第2の動きベクトル検出部401,402からの動きベクトル候補を一時記憶するバッファ405,406と、入力される画面(入力の画像信号12によって表される画面)の場面変化、すなわちシーンチェンジを検出する場面変化検出部407とからなる。場面変化検出部407は、場面変化検出により時間的に前に入力された画面または時間的に後に入力される画面を参照画面とする動きベクトル検出の必要性を検出対象画面毎に判断するものであり、それに基づいて第1および第2の動きベクトル検出部401,402の制御を行う。
【0094】
図10は第1〜第3の動きベクトル検出部401〜403の動作を示す図である。図10において、Iはイントラ符号化が時用される画面、Pは前方予測符号化が適用される画面、Bは両方向予測符号化が適用される画面であり、画面I,Pだけが動きベクトル検出時に参照画面として使用され、画面Bは参照画面として使用されない。
【0095】
第1の動きベクトル検出部401は、場面変化検出部407による制御を受けて、図10(a)に示されるように、画像メモリ404から検出対象画面の部分領域(検出対象ブロック)の画像信号を画像信号12の入力画面順序と同じ順序で読み出し、さらに参照画面の部分領域(参照ブロック)の画像信号を読み出して、前方予測動きベクトル検出(時間的に前に入力された画面を参照画面とする動きベクトル検出)を行い、前方予測の動きベクトル候補を検出する。第1の動きベクトル検出部401で検出された動きベクトル候補は、バッファ405に記憶される。
【0096】
なお、図10(a)の破線枠で示される画面(B0・B4・B7)では、第2の動きベクトル検出部402を介してバッファ406に記憶された動きベクトル候補に基づいて、第1の動きベクトル検出部401も後方予測動きベクトル検出を行って後方予測の動きベクトル候補を検出しており、その場合、第1の動きベクトル検出部401で検出された後方予測の動きベクトル候補も第2の動きベクトル検出部402を介して動きベクトル候補のバッファ406に記憶される。
【0097】
第2の動きベクトル検出部402は、場面変化検出部407による制御を受けて、図10(b)に示されるように、画像メモリ304から検出対象画面の検出対象ブロックの画像信号を画像信号12の入力画面順序と入れ換えて読み出し、さらに画像メモリ304に記憶されている参照画面のバッファ406に記憶された動きベクトル候補に基づく参照ブロックの信号を読み出して、後方予測動きベクトル検出(時間的に後に入力される画面を参照画面とする動きベクトル検出)行い、後方予測の動きベクトル候補を検出する。第2の動きベクトル検出部402で検出された動きベクトル候補はバッファ406に記憶される。
【0098】
なお、図10(b)の破線枠で示された画面(I2・B6・B9・Ba・Pb・Bd・Pe)では、第1の動きベクトル検出部401を介してバッファ405に記憶された動きベクトル候補に基づいて、第2の動きベクトル検出部402も前方予測動きベクトル検出を行って前方予測の動きベクトル候補を検出しており、その場合、第2の動きベクトル検出部402で検出された前方予測の動きベクトル候補も第1の動きベクトル検出部401を介して動きベクトル候補のバッファ405に記憶される。
【0099】
場面変化検出部407は、第1の動きベクトル検出部401によって所定値以下の予測誤差となる前方予測の動きベクトル候補が1画面に対して所定数以上検出されなかった場合に、その画面から場面が変化していると判断する。図18に示した例では、次の検出対象画面から次の参照画面となる検出対象画面(B4・P5・P8)に対する時間的に前に入力された画面を参照画面とする前方予測動きベクトル検出や、検出対象画面(B6・B9・Ba)に対する時間的に後に入力される画面を参照画面とする後方予測動きベクトル検出を不要と判断する。このような場合には、場面変化検出部407は第1および第2の動きベクトル検出部401,402が図10(a)(b)に示すような検出対象画面と参照画面の画像信号を読み出すように制御を行う。
【0100】
また、場面変化検出部407は、時間的に前に入力された画面を参照画面とする前方予測動きベクトル検出が不要と判断した検出対象画面に対しては、第1の動きベクトル検出部401を介してその旨を示す制御情報をバッファ405に記憶させ、時間的に後に入力される画面を参照画面とする後方予測動きベクトル検出が不要と判断した検出対象画面に対しては、第2の動きベクトル検出部402を介してその旨を示す制御情報をバッファ406に記憶させる。
【0101】
第3の動きベクトル検出部403は、画像メモリ404に記憶された画像信号のうち検出対象画面の検出対象ブロックの信号を図10(c)の上側に示されるような画面順序で読み出すと共に、第1および第2の動きベクトル検出部401,402で検出されバッファ405,406に記憶された動きベクトル候補に基づいて、画像メモリ404に記憶された参照画面の画像信号の参照ブロックの信号を図10(c)の上側に示されるような画面順序で読み出して前方予測および後方予測の動きベクトル検出、あるいは前方予測または後方予測の一方の動きベクトル検出を行い、高精度な最適動きベクトルを検出する。また、第3の動きベクトル検出部403は、前方予測または後方予測のいずれか一方の動きベクトル検出を行う場合は、複数の動きベクトル候補に基づいて最適動きベクトルを検出することにより検出性能を向上させる。
【0102】
ここで、第1の動きベクトル検出部401と第2の動きベクトル検出部402とで検出対象画面および参照画面が同一になる場合は、第2〜第4の実施形態の場合と同様に、これら2つの動きベクトル検出部401,402が全体として検出精度が向上するように異なる動きベクトル検出動作を行うようにする。
【0103】
すなわち、動きベクトルの探索精度向上により検出精度を向上させる場合は、第1および第2の動きベクトル検出部401,402の探索点の位相を異ならせて同時に探索を行う。そして、前方予測動きベクトル検出時は、第2の動きベクトル検出部402で検出された動きベクトル候補とその予測誤差が第1の動きベクトル検出部401に入力され、第1の動きベクトル検出部401で検出された動きベクトル候補と共に、予測誤差が最小となる動きベクトル候補が検出されてバッファ405に記憶される。
【0104】
また、後方予測動きベクトル検出時は、第1の動きベクトル検出部401で検出された動きベクトル候補とその予測誤差が第2の動きベクトル検出部402に入力され、第2の動きベクトル検出部402で検出された動きベクトル候補と共に、予測誤差が最小となる動きベクトル候補が検出されてバッファ406に記憶される。この場合、第1および第2の動きベクトル検出部401,402の検出対象ブロックは共通となるので、動きベクトル検出部401,402による画像メモリ404に対するメモリアクセス速度が若干減少し、その分消費電力も減少する。
【0105】
さらに、マッチング精度の向上により動きベクトルの検出精度を向上させる場合において、まず前方予測動きベクトル検出時は第2の動きベクトル検出部402で求められた16×8のマッチングサイズの予測誤差が第1の動きベクトル検出部401に入力され、第1の動きベクトル検出部3で求められた16×8のマッチングサイズの予測誤差との和で生成された16×16のマッチングサイズの予測誤差の最小の動きベクトル候補が第1の動きベクトル検出部401によって検出される。
【0106】
そのとき、第2の動きベクトル検出部402では16×8のマッチングサイズの予測誤差が最小の動きベクトル候補を検出し、第1の動きベクトル検出部401に出力する。この場合、第1および第2の動きベクトル検出部401,402で検出された動きベクトル候補が第1の動きベクトル検出部401から出力されてバッファメモリ405に記憶される。
【0107】
また、マッチング精度の向上により動きベクトルの検出精度を向上させる場合において、後方予測動きベクトル検出時は第1の動きベクトル検出部401で求められた16×8のマッチングサイズの予測誤差が第2の動きベクトル検出部402に入力され、第2の動きベクトル検出部402で求められた16×8のマッチングサイズの予測誤差との和で生成した16×16のマッチングサイズの予測誤差の最小の動きベクトル候補が第2の動きベクトル検出部402によって検出される。
【0108】
そのとき、第1の動きベクトル検出部401では、16×8のマッチングサイズの予測誤差が最小の動きベクトル候補を検出し、第2の動きベクトル検出部402に出力する。この場合には、第1および第2の動きベクトル検出部401,402で検出された動きベクトル候補が第2の動きベクトル検出部402から出力されてバッファメモリ406に記憶される。
【0109】
図11は、第4の実施形態における第2の動きベクトル検出部402の他の動作例を示すものである。図10に示した動作例は、できるだけ参照画面となる符号化画面に対する動きベクトルの探索精度を向上させ、より符号化効率を向上できるようにした例であるが、図11の動作例はできるだけ符号化遅延を少なくする例である。
【0110】
図12および図13は、本実施形態におけるさらに別の動作例であり、場面変化検出部407で動きベクトル検出動作が不要と判断した動きベクトル検出部の動作を所定期間停止させる場合の例である。
【0111】
すなわち、場面変化検出部11は前述したように前方予測動きベクトル検出が不要と判断した検出対象画面に対しては、第1の動きベクトル検出部401を介してその旨を示す制御情報をバッファ405に記憶させ、後方予測動きベクトル検出が不要と判断した検出対象画面に対しては、第2の動きベクトル検出部402を介してその旨を示す制御情報をバッファ406に記憶させる。
【0112】
図12の動作例では、この制御情報に基づいて前方予測動きベクトル検出および後方予測動きベクトル検出のいずれの動きベクトル検出の不要な場合、例えば図12(c)の参照画面で“止”と表示している期間は、第3の動きベクトル検出部402の動きベクトル検出動作を停止させている。これにより、第3の動きベクトル検出部403の無用な電力消費を削減させることができる。但し、その場合でも符号化部200での符号化モード判定や符号化動作は停止しないで、動き補償を使用しない方法で符号化動作を行う。
【0113】
図13の動作例は、さらに場面変化検出部407から入力される制御情報に基づいて、図10(a)の検出対象画面B1のように同一画面に対して異なる時間で2回動きベクトルを探索することを無くし、第1の動きベクトル検出部401や第2の動きベクトル検出部402の動作を停止させることにより、電力消費を削減するものである。
【0114】
(第5の実施形態)
図14は、本発明の第5の実施形態に係る動きベクトル検出装置の構成を示す図である。この動きベクトル検出装置は、参照画素供給部501、符号化対象画素遅延部502、動きベクトル(MV)候補マッチング誤差算出部503、最小誤差位置検出部504、補数化部505、入力切替器506および加算器507により構成される。
【0115】
参照領域画素入力端子21には参照領域画素データが入力され、符号化対象画素入力端子22には符号化対象画素データ(ci)が入力される。参照画素供給部501は、参照領域画素入力端子21より入力される参照領域画素データから探索範囲内の各動きベクトル候補に対応する参照画素データを切り出し、MV候補マッチング誤差算出部503に供給する。補数化部505は、符号化対象画素入力端子22より入力される符号化対象画素データ(ci)を符号反転した符号化対象画素データ(−ci)を出力する。
【0116】
入力切替器506は、単位ブロックの画素データの入力期間は補数化部505から供給される符号反転された符号化対象画素データ(−ci)を出力し、単位ブロックの画素データの入力終了後は符号化対象画素データ遅延部502で所定期間遅延されたデータを出力して、加算器507に供給する。
【0117】
平均輝度差入力端子23には、単位ブロックの画素数の入力期間だけ参照画面Aの平均輝度Maと符号化対象画面Cの平均輝度Mcとの差(Mc−Ma)(以下、平均輝度差という)が入力される。加算器507は、この平均輝度差(Mc−Ma)を入力切替器506から出力される符号反転された符号化対象画素データ(−ci)に加算したデータ(−ci+Mc−Ma)を生成し、第1のMV検出用符号化対象画素として符号化対象画素データ遅延部502に供給する。
【0118】
また、同一の符号化対象ブロックに対して、さらに別の参照画面Bからの動きベクトルの探索を行う場合は、最初に入力された参照画面Aの平均輝度Maと別の参照画面Bの平均輝度Mbの差(Ma−Mb)が単位ブロックの画素数の入力期間だけ平均輝度差入力端子23から入力される。その場合、加算器507は平均輝度差(Ma−Mb)を入力切替器506から出力される第1のMV検出用符号化対象画素(−ci+Mc−Ma)に加算したデータ(−ci+Mc−Ma)を生成し、これを第2のMV検出用符号化対象画素として符号化対象画素データ遅延部502に供給する。
【0119】
符号化対象画素データ遅延部502は、参照画素供給部501からの参照画素の供給タイミングに対応する複数種類の遅延量のMV検出用符号化対象画素データを出力する。MV候補マッチング誤差算出部503は、参照画素供給部501から供給される参照画素と符号化対象画素データ遅延部502から供給される補数化されたMV検出用符号化対象画素データとの和の絶対値和を算出することにより、探索範囲内の各動きベクトル候補に対応するマッチング誤差を算出して出力する。
【0120】
最小誤差位置検出部504は、MV候補マッチング誤差算出部503から供給される動きベクトル候補に対応するマッチング誤差から最小誤差となるMV候補を検出し、これを動きベクトルとして出力する。
【0121】
このように本実施形態では、符号化対象画素データ遅延部502から供給される第1のMV検出用符号化対象画素を修正することで、画面全体の輝度変化を除去した第2のMV検出用符号化対象画素を生成しており、探索範囲の拡大や参照画面の変更においても符号化対象ブロックを外部に記憶して再入力する必要が無く、画面間の輝度変化の影響で誤検出を生じることの無い動きベクトル検出装置を小回路規模で実現することが可能となる。
【0122】
(第6の実施形態)
図15は、本発明の第6の実施形態に係る動きベクトル検出装置の構成を示す図であり、図14に示した第5の実施形態における補数化部505、入力切替器506および加算器507を除去し、代わって減算器508を設けた構成となっている。
【0123】
本実施形態においては、第5の実施形態と同様に参照領域画素入力端子21に参照領域画素データが入力され、符号化対象画素入力端子22に符号化対象画素データ(ci)が入力され、平均輝度差入力端子23に単位ブロックの画素数の入力期間だけ参照画面Aの平均輝度Maと符号化対象画面Cの平均輝度Mcとの差である平均輝度差(Mc−Ma)が入力される。参照画素供給部501は、参照領域画素入力端子21より入力される参照領域画素データから探索範囲内の各動きベクトル候補に対応する参照画素データを切り出し、MV候補マッチング誤差算出部503に供給する。
【0124】
一方、減算器508は符号化対象画素データ(ci)と平均輝度差(Mc−Ma)との差(−ci+Mc−Ma)を算出し、MV検出用符号化対象画素として符号化対象画素データ遅延部502に供給する。符号化対象画素データ遅延部502は、参照画素供給部501からの参照画素の供給タイミングに対応する複数種類の遅延量のMV検出用符号化対象画素データを出力する。
【0125】
MV候補マッチング誤差算出部503は、参照画素供給部501から供給される参照画素データと符号化対象画素データ遅延部502から供給される補数化されたMV検出用符号化対象画素データとの和の絶対値和を算出することにより、探索範囲内の各動きベクトル候補に対応するマッチング誤差を算出して出力する。最小誤差位置検出部504は、MV候補マッチング誤差算出部503から供給される動きベクトル候補に対応するマッチング誤差から最小誤差となるMV候補を検出し、これを動きベクトルとして出力する。
【0126】
本実施形態では、輝度平均を除去した参照画像データと符号化画像データの両方を記憶する必要が無いため、画面間の輝度変化の影響で誤検出を生じることの無い動きベクトル検出装置を小回路規模で実現することが可能となる。
【0127】
(第7の実施形態)
図16は、本発明の第7の実施形態に係る動きベクトル検出装置の構成を示す図である。本実施形態は、図14に示した第5の実施形態から加算器507を除去し、MV候補マッチング誤差算出部503から出力されるMV検出用符号化対象画素を再利用することで探索範囲を拡大するようにしたものであり、図14に示した第5の実施形態における加算器507を除去し、入力切替器506の出力を直接MV候補マッチング誤差算出部503に入力する構成となっている。
【0128】
本実施形態においては、第5の実施形態と同様に参照領域画素入力端子21に参照領域画素データが入力され、符号化対象画素入力端子22に符号化対象画素データ(ci)が入力される。参照画素供給部501は、参照領域画素入力端子21より入力される参照領域画素データから探索範囲内の各動きベクトル候補に対応する参照画素データを切り出し、MV候補マッチング誤差算出部503に供給する。補数化部505は、符号化対象画素入力端子22から入力される符号化対象画素データ(ci)を符号反転したデータ(−ci)を出力する。
【0129】
入力切替器506は、単位ブロックの画素データの入力期間は補数化部505から供給される符号反転された符号化対象画素データ(−ci)を出力し、単位ブロックの画素データの入力終了後は符号化対象画素データ遅延部502で所定期間遅延されたデータを出力して、加算器507に供給する。
【0130】
符号化対象画素データ遅延部502は、参照画素供給部501からの参照画素の供給タイミングに対応する複数種類の遅延量のMV検出用符号化対象画素データを出力する。
【0131】
MV候補マッチング誤差算出部503は、参照画素供給部501から供給される参照画素データと符号化対象画素データ遅延部502から供給される補数化されたMV検出用符号化対象画素データとの和の絶対値和を算出することにより、探索範囲内の各動きベクトル候補に対応するマッチング誤差を算出して出力する。最小誤差位置検出部504は、MV候補マッチング誤差算出部503から供給される動きベクトル候補に対応するマッチング誤差から最小誤差となるMV候補を検出し、これを動きベクトルとして出力する。
【0132】
本実施形態によれば、符号化対象画素データ遅延部502から供給されるMV検出用符号化対象画素を再利用することで探索範囲を拡大できるので、符号化対象ブロックのデータを外部で記憶して再入力する必要が無く、探索範囲を拡大できる動きベクトル検出装置を小回路規模で実現することが可能となる。
【0133】
(第8の実施形態)
図17は、本発明の第8の実施形態に係る動きベクトル検出装置の構成を示す図である。
【0134】
参照領域画素入力端子21には参照領域画素データが入力され、符号化対象画素入力端子22に符号化対象画素データ(ci)が入力され、平均輝度差入力端子23に単位ブロックの画素数の入力期間だけ参照画面Aの平均輝度Maと符号化対象画面Cの平均輝度Mcとの差である平均輝度差(Mc−Ma)が入力される。参照画素供給部501は、参照領域画素入力端子21より入力される参照領域画素データから探索範囲内の各動きベクトル候補に対応する参照画素データを切り出し、MV候補マッチング誤差算出部503に供給する。
【0135】
減算器508は、符号化対象画素データ(ci)と平均輝度差(Mc−Ma)との差(−ci+Mc−Ma)を算出し、MV検出用符号化対象画素データとして入力切替器506に供給する。
【0136】
入力切替器506は、単位ブロックの画素データの入力期間は減算器508から供給されるMV検出用符号化対象画素データ(−ci+Mc−Ma)を出力し、単位ブロックの画素データの入力終了後は符号化対象画素データ遅延部502で所定期間遅延されたデータを出力して、符号化対象画素データ遅延部502に供給する。
【0137】
符号化対象画素データ遅延部502は、参照画素供給部501からの参照画素の供給タイミングに対応する複数種類の遅延量のMV検出用符号化対象画素データを出力する。
【0138】
MV候補マッチング誤差算出部503は、参照画素供給部501から供給される参照画素データと符号化対象画素データ遅延部502から供給される補数化されたMV検出用符号化対象画素データとの和の絶対値和を算出することにより、探索範囲内の各動きベクトル候補に対応するマッチング誤差を算出して出力する。最小誤差位置検出部504は、MV候補マッチング誤差算出部503から供給される動きベクトル候補に対応するマッチング誤差から最小誤差となるMV候補を検出し、これを動きベクトルとして出力する。
【0139】
本実施形態によれば、符号化対象画素データ遅延部502から供給されるMV検出用符号化対象画素を再利用することで、符号化対象ブロックのデータを外部で記憶して再入力することなく探索範囲を拡大でき、さらに画面間の輝度変化の影響で誤検出を生じることの無い動きベクトル検出装置を小回路規模で実現することが可能である。
【0140】
【発明の効果】
本発明によれば、参照画面の画像および検出対象画面の画像から各々の平均輝度を差し引いて得られた特徴画像を用いて動きベクトルを検出することにより、画像の輝度変化による動きベクトルの誤検出を回避できるとともに、画面上で輝度が一様に変化しているような画像の場合でも、エッジ情報が保存された特徴画像が得られるため、動きベクトルを正しく検出することが可能となる。
【0141】
また、参照画面の画像および検出対象画面の画像の各々の平均輝度の差が所定値以上か否かを判定し、この平均輝度の差が所定値未満のときは参照画面の画像および検出対象画面の画像を用いて動きベクトルを検出し、所定値以上のときは参照画面の画像および検出対象画面の画像から各々の平均輝度を差し引いて得られた特徴画像を用いて動きベクトルを検出することにより、参照画面の画像および検出対象画面の画像から各々の平均輝度を差し引いて得られた特徴画像の平均輝度が検出対象画面の画像の局部的な変化等により変化した場合、特徴画像でなく通常の参照画面の画像および検出対象画面の画像を用いて動きベクトルを検出することで輝度変化の影響のない動きベクトル検出が可能となる。
【0150】
さらに、第1の参照画面と検出対象画面の平均輝度の差を該検出対象画面の画像中の対象画素に加算して第1の動きベクトル検出用検出対象画素を生成し、この第1の動きベクトル検出用検出対象画素で構成される単位ブロックの各画素と近似する参照ブロックの位置を第1の参照画面から検出して第2の動きベクトル検出用検出対象画素を生成し、この第2の動きベクトル検出用検出対象画素によりそれぞれ構成される単位ブロックの各画素と近似する参照ブロックの位置を第2の参照画面から検出して動きベクトルを検出することによって、第1の動きベクトル検出用検出対象画素を修正して第2の動きベクトル検出用検出対象画素を生成し、参照画面の切り換えにおいても動きベクトル検出用検出対象画素を生成する前の検出対象ブロックを外部に記憶して再入力する必要が無く、画面間の輝度変化よる誤検出を生じない動きベクトル検出装置が小回路規模で実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る動きベクトル検出装置を含む動画像符号化装置の構成を示すブロック図
【図2】動画像符号化装置の符号化部の構成を示すブロック図
【図3】第1の実施形態における動きベクトル検出手順を示すフローチャート
【図4】本発明の第2の実施形態に係る動きベクトル検出装置を含む動画像符号化装置の構成を示すブロック図
【図5】第2の実施形態における参照画面間隔が固定の場合の動きベクトル検出動作例を説明するための図
【図6】第2の実施形態における参照画面間隔が可変の場合の動きベクトル検出動作例を説明するための図
【図7】本発明の第3の実施形態に係る動きベクトル検出装置を含む動画像符号化装置の構成を示すブロック図
【図8】第2および第2の実施形態における他の動きベクトル検出動作例を説明するための図
【図9】本発明の第4の実施形態に係る動きベクトル検出装置を含む動画像符号化装置の構成を示すブロック図
【図10】第4の実施形態における動きベクトル検出動作例を説明するための図
【図11】第4の実施形態における他の動きベクトル検出動作例を説明するための図
【図12】第4の実施形態における場面変化検出部が動きベクトル検出動作を不要と判断した場合の動作例を説明するための図
【図13】第4の実施形態における場面変化検出部が動きベクトル検出動作を不要と判断した場合の他の動作例を説明するための図
【図14】本発明の第5の実施形態に係る動きベクトル検出装置の構成を示すブロック図
【図15】本発明の第6の実施形態に係る動きベクトル検出装置の構成を示すブロック図
【図16】本発明の第7の実施形態に係る動きベクトル検出装置の構成を示すブロック図
【図17】本発明の第8の実施形態に係る動きベクトル検出装置の構成を示すブロック図
【図18】従来の動きベクトル検出装置の構成を示すブロック図
【図19】動画像符号化装置における符号化画面順序の並べ替え例を示す図
【図20】従来の動きベクトル検出装置における参照画面間隔が固定の場合の動きベクトル検出動作を説明するための図
【図21】従来の動きベクトル検出装置における参照画面間隔が可変の場合の動きベクトル検出動作を説明するための図
【図22】従来の動きベクトル検出装置における場面変化が生じた場合の動きベクトル検出動作の問題点を説明するための図
【図23】従来の他の動きベクトル検出装置の構成を示すブロック図
【図24】従来の別の動きベクトル検出装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
11…入力端子
12…画像信号
13…符号化データ
14…出力端子
21…参照領域画素入力端子
22…符号化対象画素入力端子
23…平均輝度差入力端子
24…動きベクトル出力端子
100…動きベクトル検出装置
101…画像メモリ
102…平均輝度検出部
103…平均輝度差算出部
104…減算器(特徴画像生成部)
105…判定部
106…切替器
107…第1の動きベクトル検出部
108…第2の動きベクトル検出部
200…符号化部
201…画像信号入力端子
202…動きベクトル入力端子
203…参照画像信号出力端子
204…動画像信号
205…動きベクトル
206…減算器
207…予測器
208…予測信号
209…予測誤差信号
210…DCT回路
211…量子化器
212…量子化DCT係数
213…逆量子化器
214…逆DCT回路
215…予測誤差信号
216…加算器
217…局部復号画像信号
218…画像メモリ
219…参照画像信号
220…予測モード信号
221〜223…可変長符号化器
224…多重化器
300,300′…動きベクトル検出装置
301〜303…第1〜第3の動きベクトル検出部
304…画像メモリ
305,306…動きベクトル候補バッファ
307…切替器
400…動きベクトル検出装置
401〜403…第1〜第3の動きベクトル検出部
404…画像メモリ
405,406…動きベクトル候補バッファ
407…場面変化検出部
501…参照画素供給部
502…符号化対象画素遅延部
503…動きベクトル候補マッチング誤差算出部
504…最小誤差位置検出部
505…補数化部
506…入力切替器
507…加算器
508…減算器

Claims (2)

  1. 参照画面の画像に対する検出対象画面の画像の動きベクトルを検出する動きベクトル検出方法において、
    前記参照画面の画像および検出対象画面の画像の各々の平均輝度を検出するステップと、
    前記参照画面の画像および検出対象画面の画像から前記各々の平均輝度を差し引いた特徴画像を生成するステップと、
    前記参照画面の画像および検出対象画面の画像の各々の平均輝度の差を求めるステップと、
    前記平均輝度の差が所定値以上か否かを判定するステップと、
    このステップにより前記各々の平均輝度の差が所定値未満と判定されたときは前記参照画面の画像および検出対象画面の画像を用いて前記動きベクトルを検出し、所定値以上と判定されたときは前記特徴画像生成手段により生成された特徴画像を用いて前記動きベクトルを検出するステップとを備えたことを特徴とする動きベクトル検出方法。
  2. 参照画面の画像に対する検出対象画面の画像の動きベクトルを検出する動きベクトル検出装置において、
    前記参照画面の画像および検出対象画面の画像の各々の平均輝度を検出する平均輝度検出手段と、
    前記参照画面の画像および検出対象画面の画像から前記各々の平均輝度を差し引いた特徴画像を生成する特徴画像生成手段と、
    前記参照画面の画像および検出対象画面の画像の各々の平均輝度の差を求める平均輝度差算出手段と、
    前記平均輝度の差が所定値以上か否かを判定する判定手段と、
    この判定手段により前記各々の平均輝度の差が所定値未満と判定されたときは前記参照画面の画像および検出対象画面の画像を用いて前記動きベクトルを検出し、所定値以上と判定されたときは前記特徴画像生成手段により生成された特徴画像を用いて前記動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段とを備えたことを特徴とする動きベクトル検出装置。
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