JP3549105B2 - マイクロアクチュエータの検査方法及び検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばハードディスク装置において磁気ヘッドのトラッキング制御に使用するマイクロアクチュエータの検査方法及び検査装置に関し、詳しくはマイクロアクチュエータの機械特性を安価な測定機により検査できる方法検査方法及び検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のハードディスク装置では、サスペンションが、先端側が記録媒体としてのディスクの放射方向へ変位自在となるように基端側を回転自在に支持され、データ読書き用の磁気ヘッドがサスペンションの先端部に取り付けられ、サスペンションは、磁気ヘッドがディスクの所望トラックの対応位置へ来るように、揺動位置をボイスコイルモータへの駆動電流により制御されている。しかし、ハードディスク装置の大容量化に伴い、ハードディスク装置上のトラックピッチの間隔が減少するため、サスペンションアームの揺動位置の制御だけでは、ディスクの回転中、磁気ヘッドを良好にトラッキングすることが不十分となりつつある。そこで、磁気ヘッドをディスク上のトラックに合わせるために、サスペンションの揺動制御にマイクロアクチュエータの制御を付加することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
マイクロマシンは実用化された製品が少なく、マイクロマシンの周波数−速度特性の検査については、研究レベルでの高価な計測系を用いた発表が大半であり、量産を前提とした低コスト、高信頼性、高スループットの測定系の発表はない。しかしながら、櫛型マイクロアクチュエータの周波数−速度特性の検査方法として考えられる技術及びその問題点は次のとおりである。
【0004】
(a)櫛型マイクロアクチュエータの側面にレーザ光を当て、反射光のピッチシフトで、櫛型マイクロアクチュエータの速度を測定する。該検査方法では、面内振動LDV(レーザードップラ速度計)等の高価な測定機器が必要となり、また、複数個の櫛型マイクロアクチュエータを同時に測定する、いわゆる並列測定が困難である。
(b)櫛型マイクロアクチュエータの駆動電圧(2〜200KHz)にパルス発生器60MHzの高周波を重畳し、コンデンサ経由でグランドへ抜ける電力を測定する。該検査方法では、高周波回路が複雑かつ部品点数大となり、信頼性が低く、また、高精度の基板設計が必要になる。
(c)顕微鏡から取り込んだ櫛型マイクロアクチュエータの振動状態を画像処理して、振幅を測定する。この検査方法でも、測定機器が高価となり、複数個の櫛型マイクロアクチュエータの周波数−速度特性を同時に測定する並列測定が困難であり、また、プログラムの開発負担も大きい。
(d)櫛型マイクロアクチュエータに駆動電圧を印加して、変位させ、その変位状態で容量測定を行う。該検査方法では、3pFの容量の2割程度の変動を測定するので、高精度の測定系が必要であり、また、容量測定に時間がかかるとともに、櫛型マイクロアクチュエータの静的な状態しか検査できない。
【0005】
本発明の目的は、レーザ測定器のような高価な機器を省略して、機械特性を検査することのできるマイクロアクチュエータの検査方法及び装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明のマイクロアクチュエータの検査方法によれば、交流駆動電圧に関係して両極が相互に相対変位自在になっているコンデンサを装備し、該コンデンサの両極の相対移動により所定の対象物を変位させる。このようなマイクロアクチュエータの検査方法において、交流駆動電圧を、その周波数を所定範囲内で変化させつつ、コンデンサへ供給し、コンデンサの電流から交流駆動電圧の各周波数に対する所定高調波成分に係る電流値を検出し、所定高調波成分の周波数faと電流値Iとの関係をマイクロアクチュエータについての第1の電気特性fa−Iとして検出し、マイクロアクチュエータについての第1の電気特性fa−Iに基づいてマイクロアクチュエータの機械特性の良否を判断する。
【0007】
マイクロアクチュエータのコンデンサへ供給する交流駆動電圧の変化範囲は、例えば1kHz〜40kHzであり、一般的には2kHz〜20kHzである。典型的なマイクロアクチュエータでは、コンデンサは複数個装備され、それらコンデンサは並列に接続され、全部のコンデンサの可動電極は一体に変位するように連結されている。
【0008】
高調波成分の電流値は、例えはFFT(高速フーリェ変換器)等を用いて検出する。FFTは、高価なものではなく、例えば一般的なデジタルオシロスコープにも装備されている。交流駆動電圧の周波数を所定範囲内で変化させるときの周波数の変化は、連続的な変化、及び所定量ずつの不連続の変化の両方を含むものとする。
【0009】
対象物を変位させる駆動源として使用されるコンデンサについて、その機械特性と第1の電気特性とには所定の対応関係があることは、後で詳述されるように、本発明者により突き止められている。第1の発明では、高価な測定器を使用しなければならない機械特性を検査する代わりに、安価な測定器により測定可能な第1の電気特性を調べて、機械特性の良否を判断することができる。
【0010】
一般的なデジタルオシロスコープは、複数の入力チャンネルを有しており、複数個のマイクロアクチュエータにおけるコンデンサの各電流をデジタルオシロスコープの各入力チャンネルに入力させれば、複数のマイクロアクチュエータの機械特性を同時に検査して、検査効率を高めることができる。面内振動LDV(レーザードップラ速度計)により機械特性を直接測定する場合には、縦横の格子状に並んだマイクロアクチュエータの複数個のチップについて機械特性を同時に検査することは困難である。
【0011】
第2の発明のマイクロアクチュエータの検査方法によれば、第1の発明のマイクロアクチュエータの検査方法において、所定高調波成分とは第2高調波成分である。
【0012】
第3の発明のマイクロアクチュエータの検査方法によれば、第1又は第2の発明のマイクロアクチュエータの検査方法において、第1の電気特性fa−Iにおいて周波数faを、fa・(1/高調波の倍数)により周波数fbへ変換するとともに、各fbの電流値は該fbに対応のfaに係る電流値Iとして、第2の電気特性fb−Iを検出し、第2の電気特性fb−Iに基づいてマイクロアクチュエータについて機械特性の良否を判断する。
【0013】
高調波の倍数とは、高調波の周波数/基本波の周波数であり、例えば、基本波が2kHzで、高調波として第2高調波を選択した場合には、高調波の倍数=4kHz/2kHz=2である。したがって、所定高調波成分が第2高調波である場合には、fb=fa/2となり、fbは基本波の周波数になる。
【0014】
機械特性における周波数は、通常、高調波ではなく、基本周波数に係るものであるので、第2の電気特性f2−Iに基づいてマイクロアクチュエータの機械特性の良否を判断することにより、コンデンサの機械特性との対応関係がより明瞭になる。
【0015】
第4の発明のマイクロアクチュエータの検査方法によれば、第1〜第3のいずれかの発明のマイクロアクチュエータの検査方法において、機械特性とは周波数−速度特性である。
【0016】
第5の発明のマイクロアクチュエータの検査方法によれば、第1〜第4のいずれかの発明のマイクロアクチュエータの検査方法において、第1の電気特性fa−Iに対応する機械特性をマイクロアクチュエータについての基準の機械特性と対比することにより、マイクロアクチュエータの機械特性の良否を判断する。
【0017】
第1の電気特性fa−Iに対応する機械特性と前記マイクロアクチュエータについての基準の機械特性との対比は、例えば、速度のピーク値、速度のピーク値となる周波数、及び特性線におけるピーク両側部分の形状等が対比対象に選択され、選択された対比対象に基づいて各マイクロアクチュエータの機械特性の良否が判断される。
【0018】
第6の発明のマイクロアクチュエータの検査方法によれば、第1〜第5のいずれかの発明のマイクロアクチュエータの検査方法において、マイクロアクチュエータは、基板と、該基板に回転自在に支持されるステージと、該ステージの周辺に沿って適宜間隔で配置される複数個のコンデンサとを備え、コンデンサは、基板に固定される固定電極と、ステージに固定され固定電極に対して相対変位自在の可動電極とを備え、コンデンサへの交流駆動電圧の変化によりステージが基板に対する回転位置を変化させる。
【0019】
ステージは、好ましくは基板から浮かされ、基板に摺動することなく、基板に対して回転自在になっている。
【0020】
第7の発明のマイクロアクチュエータの検査方法によれば、第6の発明のマイクロアクチュエータの検査方法において、固定電極及び可動電極は、複数個の櫛歯部分をもち、互いに自分の櫛歯部分が相手側の隣り合う2個の櫛歯部分の間へ部分挿入されるように、配置され、かつコンデンサへの交流駆動電圧の制御により相互の挿入量を変更されるようになっている。
【0021】
第8の発明のマイクロアクチュエータの検査方法によれば、第7の発明のマイクロアクチュエータの検査方法において、各コンデンサは、1個の可動電極と、該可動電極の変位方向両側から可動電極を挟むように配置される2個の固定電極とを有している。
【0022】
第9の発明のマイクロアクチュエータの検査方法によれば、第1〜第8のいずれかの発明のマイクロアクチュエータの検査方法において、コンデンサはハードディスク装置に装備され、ハードディスク装置は、記録媒体としてのディスクの放射方向へ先端側を移動自在に基端側を支持されるサスペンション、該サスペンションの先端部に基端部を取り付けられるジンバル、基板をジンバルの先端部に固定されるマイクロアクチュエータ、マイクロアクチュエータのステージに固定されるスライダ、及びステージと一体に変位し所定の対象物としての磁気ヘッドを有している。
【0023】
ハードディスク装置等において磁気ヘッドのフォーカシング制御用に利用するマイクロアクチュエータについて、寸法及びコンデンサ容量を例示すると、基板の縦×横が1.7mm×2.1mm、基板の下面からステージの上面までの高さ寸法が0.2mmであり、並列接続されたコンデンサの全体の容量は2.5pF〜3.5pFである。
【0024】
第10の発明のマイクロアクチュエータの検査装置は次のものを有している。・交流駆動電圧に関係して両極が相互に相対変位自在になっているコンデンサを装備し、該コンデンサの両極の相対移動により所定の対象物を変位させるマイクロアクチュエータの検査装置において
・交流駆動電圧を、その周波数を所定範囲内で変化させつつ、コンデンサへ供給する駆動電圧供給手段
・コンデンサの電流から交流駆動電圧の各周波数に対する所定高調波成分に係る電流値を検出する電流値検出手段
・所定高調波成分の周波数faと電流値Iとの関係をマイクロアクチュエータについての第1の電気特性fa−Iとして検出する第1の電気特性検出手段
・マイクロアクチュエータについての第1の電気特性fa−Iに基づいてマイクロアクチュエータの機械特性の良否を判断する判断手段
【0025】
第11の発明のマイクロアクチュエータの検査装置によれば、第1の発明のマイクロアクチュエータの検査装置において、所定高調波成分とは第2高調波成分である。
【0026】
第12の発明のマイクロアクチュエータの検査装置は、第10又は第11の発明のマイクロアクチュエータの検査装置において、第1の電気特性fa−Iにおいて周波数faを、fa・(1/高調波の倍数)により周波数fbへ変換するとともに、各fbの電流値は該fbに対応のfaに係る電流値Iとして、第2の電気特性fb−Iを検出する第2の電気特性検出手段を有している。判断手段は、第2の電気特性fb−Iに基づいてマイクロアクチュエータについて機械特性の良否を判断する。
【0027】
第13の発明のマイクロアクチュエータの検査装置によれば、第10〜第12のいずれかの発明のマイクロアクチュエータの検査装置において、機械特性とは周波数−速度特性である。
【0028】
第14の発明のマイクロアクチュエータの検査装置によれば、第10〜第13のいずれかの発明のマイクロアクチュエータの検査装置において、判断手段は、第1の電気特性fa−Iに対応する機械特性をマイクロアクチュエータについての基準の機械特性と対比することにより、マイクロアクチュエータの機械特性の良否を判断する。
【0029】
第15の発明のマイクロアクチュエータの検査装置によれば、第10〜第14のいずれかの発明のマイクロアクチュエータの検査装置において、マイクロアクチュエータは、基板と、該基板に回転自在に支持されるステージと、該ステージの周辺に沿って適宜間隔で配置される複数個のコンデンサとを備え、コンデンサは、基板に固定される固定電極と、ステージに固定され固定電極に対して相対変位自在の可動電極とを備え、コンデンサへの交流駆動電圧の変化によりステージが基板に対する回転位置を変化させる。
【0030】
第16の発明のマイクロアクチュエータの検査装置によれば、第15の発明のマイクロアクチュエータの検査装置において、固定電極及び可動電極は、複数個の櫛歯部分をもち、互いに自分の櫛歯部分が相手側の隣り合う2個の櫛歯部分の間へ部分挿入されるように、配置され、かつコンデンサへの交流駆動電圧の制御により相互の挿入量を変更されるようになっている。
【0031】
第17の発明のマイクロアクチュエータの検査装置によれば、第16の発明のマイクロアクチュエータの検査装置において、各コンデンサは、1個の可動電極と、該可動電極の変位方向両側から可動電極を挟むように配置される2個の固定電極とを有している。
【0032】
第18の発明のマイクロアクチュエータの検査装置によれば、第10〜第17のいずれかの発明のマイクロアクチュエータの検査装置において、コンデンサはハードディスク装置に装備され、ハードディスク装置は、記録媒体としてのディスクの放射方向へ先端側を移動自在に基端側を支持されるサスペンション、該サスペンションの先端部に基端部を取り付けられるジンバル、基板をジンバルの先端部に固定されるマイクロアクチュエータ、マイクロアクチュエータのステージに固定されるスライダ、及びステージと一体に変位し所定の対象物としての磁気ヘッドを有している。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1はハードディスク装置10の主要部概略図である。ディスク11の記録面には複数個のトラック12が同心的にかつ放射方向へ所定のピッチで配列されている。ディスク11の記録面は、また、等角度間隔で複数個のセクタ13に分割されている。各トラック12の各セクタ13には領域14が存在し、各領域14にはトラック12及びセクタ13を識別する情報が記録されている。揺動部材17は、軸19の中心線の周りに回転自在に軸19に結合するアーム18、及びアーム18からディスク11の方へ突出するサスペンション20を有している。ボイスコイルモータ21は、サスペンション20とは反対側においてアーム18に固定されている。ヘッド装置22はサスペンション20の先端部に取り付けられている。制御回路装置26は、データ読書き回路27、マイクロアクチュエータ駆動回路28、及びコイル駆動回路29を有している。データ読書き回路27は、ヘッド装置22の磁気ヘッド44(図3)へデータ書き込み信号を出力し、磁気ヘッド44からのデータ読み出し信号を入力される。マイクロアクチュエータ駆動回路28はマイクロアクチュエータ34(図2)へその駆動信号を出力する。コイル駆動回路29はボイスコイルモータ21へ駆動信号を出力する。磁気ヘッド44(図3)への駆動電圧制御によりサスペンション20の揺動位置が制御され、さらに、マイクロアクチュエータ34(図2)への駆動電圧制御によりサスペンション20に対する磁気ヘッド44の回転方向位置が制御される。すなわち、磁気ヘッド44は、ディスク11の放射方向位置を、ボイスコイルモータ21への駆動電圧制御により荒調整され、マイクロアクチュエータ34への駆動電圧制御により微調整され、トラッキングの精度を飛躍的に高めることができる。
【0034】
図2はヘッド装置22の先端部の概略構成図である。ジンバル33は、弾性変形自在であり、一端部をサスペンション20の先端部に固定されている。マイクロアクチュエータ34は、ジンバル33の他端部に取り付けられる。スライダ35は、ディスク11の記録面に対峙するように、マイクロアクチュエータ34に取り付けられている。
【0035】
図3はマイクロアクチュエータ34をスライダ35の取り付け側から見た図である。図4はマイクロアクチュエータ34を側方から見た概略構成図である。アンカー38は、一端部をほぼ正方形の基板40のほぼ中心に固定され、他端部において、ほぼ正方形のステージ39のほぼ正方形の中心穴のほぼ中心に位置している。例えば6個を1組とする各組の板ばね43は、アンカー38の周りに90°間隔の4個所に位置し、アンカー38から放射方向外側へ張り出し、ステージ39が基板40から所定高さとなるように、アンカー38の他端部とステージ39の内周部とを相互に連結している。複数個の櫛型コンデンサ41は、磁気ヘッド44の近傍の辺部の中央範囲45を除いて、ステージ39の外周側全体を包囲しており、範囲45には、磁気ヘッド44への接続のためのフレキシブルワイアーと呼ばれる接続配線(図示せず)が配置されている。各櫛型コンデンサ41は、ステージ39の外周部に固定されている1個の可動電極46(図4)を含む。図4において、スライダ35は、周辺部をステージ39の端面に固定され、ステージ39と一体にアンカー38の周りに回転する。端子42は、基板40の所定の辺部に沿って設けられ、櫛型コンデンサ41の電極や磁気ヘッド44へ接続されている。
【0036】
図5は櫛型コンデンサ41の詳細図である。図5の櫛型コンデンサ41はスライダ35から基板40の方へ見たものである。櫛型コンデンサ41は、1個の可動電極46と、該可動電極46をその幅方向両側から挟むように配置される第1の固定電極49及び第2の固定電極50とを有し、ステージ39から外へ張り出す方向へ長く延びている。可動電極46は、基端側をステージ39の外周部に固定されているラーメン構造の支持部と、該支持部の延び方向へほぼ等間隔に配列され該支持部の幅方向の両側の側縁部から外側へ突出する複数個の櫛歯部分51,櫛歯部分52とを有している。なお、可動電極46は基板40から浮いた状態になっている。第1の固定電極49及び第2の固定電極50は、基板40に固定され、可動電極46の幅方向両側において可動電極46の長手方向へ可動電極46に沿って延びている。第1の固定電極49及び第2の固定電極50は、その延び方向へ等間隔にかつ可動電極46と等しい高さに配置されて櫛歯部分51,52の方へ突出する複数個の櫛歯部分53,54をそれぞれ有している。櫛歯部分51,53とは、可動電極46の延び方向へ交互に配列され、互いに相手側の2個の歯部分の間へ部分挿入されている。また、櫛歯部分52,54は、可動電極46の延び方向へ交互に配列され、互いに相手側の2個の歯部分の間へ部分挿入されている。アンカー38の周りにおけるステージ39の回転変位と一体的な櫛歯部分51,52の変位に伴い、櫛歯部分53の間への櫛歯部分51の挿入量及び櫛歯部分54の間への櫛歯部分52の挿入量は変化するが、櫛歯部分53の間への櫛歯部分51の挿入量の変化分をΔとすると、櫛歯部分54の間への櫛歯部分52の挿入量の変化分は−Δとなる。
【0037】
図6はマイクロアクチュエータ34の機械的等価モデルを示している。kはマイクロアクチュエータ34に装備される計24個の板ばね43の総合のばね定数である。mは、ステージ39及びそれに固定されている全部の物体、すなわちスライダ35及び磁気ヘッド44を合計した質量である。cは、ステージ39と基板40との間に介在するダンパ57の減衰係数であり、マイクロアクチュエータ34では、櫛歯部分51−櫛歯部分53間、及び櫛歯部分52−櫛歯部分54間に存在する空気がダンパ57として作用する。
【0038】
図7はマイクロアクチュエータ34の種々の周波数−変位特性を示している。図7において横軸はマイクロアクチュエータ34に与える振動の周波数であり、縦軸は、マイクロアクチュエータ34におけるアンカー38の周りの可動電極46の回転変位xである。xは、微小であるので、可動電極46の回転変位は直線変位に近似できる。基準の周波数−変位特性は、マイクロアクチュエータ34の良好な周波数−変位特性を示すものである。mが不適切であるマイクロアクチュエータ34の周波数−変位特性は、変位xのピークが基準の周波数−変位特性のピークより高過ぎる周波数−変位特性となる。cが不適切であるマイクロアクチュエータ34の周波数−変位特性は、変位xのピークが基準の周波数−変位特性のピークより低過ぎる周波数−変位特性となる。kが不適切であるマイクロアクチュエータ34の周波数−変位特性は、変位xがピークとなる周波数が基準の周波数−変位特性の周波数より所定値以上大きい方へずれる。なお、図7では、周波数−変位特性について基準と基準外とを対比しているが、周波数−速度特性について基準と基準外とを同様に対比することもできる。
【0039】
図8はマイクロアクチュエータ34の機械的等価モデルについての機械的特性に関する式である。なお、以降、明細書の各式番号で表される式は図8、図10、図11、図12、図13、図14、及び図15の式番号の式と一致する。図面では、分数及び平方根が明確に表されている。図6のマイクロアクチュエータ34の機械的等価モデルで示される1次自由振動系の運動方程式は
m・d/dt2・(x2)+C・d/dt・x +k・x=F0・sin ωt・・・ (1)
で表わされる。
(1)式を解いて、一般解を得て、十分時間が経過した後の定常状態での変位xを求めると、変位xは
x=A・sin ωt・・・ (2)となる。
ただし、A=(F0/k) /√[ {1−(ω/ωn)2}2 + (2ζ/ωn)2]・・・(3)である。
速度vはv= A・ω・cosωt・・・(4)で表わされる。ここで固有角振動数 ωn=√(k/m)・・・(5)、 減衰比 ζ=c/2・√(m・k)・・・(6)である。発明の実施の形態として提示する測定方法では、正常な1自由度振動系の周波数特性が図7の基準のような形状であれば良品と判断する。具体的には、共振点でのピーク値と周波数が規定の範囲内にあり、かつ共振点が一つであることを良品の基準とする。したがって、ばね定数k、質量m、減衰係数cを個別に求めることは考えない。
【0040】
図9は櫛型コンデンサ41の電気的等価回路である。電気回路では櫛型コンデンサ41は容量C1,C2で表わされる。駆動時は、2つの駆動電極にバイアス電圧V0に逆相電圧が印加され、静電気力により櫛型コンデンサ41に変位xを与える。この変位により等価回路中の容量C1,C2も変化する。マイクロアクチュエータ34は左右対称に設計されているため、一方の容量減少は他方の増加となり、その変化量は同じである。
【0041】
可動電極46に流れる電流としてのグランド(GND)電流を解析する。以下では、図9に示すGND電流iに、印加される電圧の周波数の第2高調波成分が含まれることを算出する。図10〜図13はマイクロアクチュエータ34の電気的等価回路についての式である。
i=i1 +i2 =d/dt・Q1 +d/dt・Q2 = d/dt・{C1・(V0+Vd1・sin ωt)} + d/dt・ {C2・(V0−Vd2・sin ωt)}・・・(11)
ここで、図9より、C1=C0−Cx・・・(12)、C2= C0+Cx・・・(13)を代入する。
【0042】
i= d/dt・{(C0−Cx)・(V0+ Vd1・sin ωt)} + d/dt・{(C0+Cx)・(V0− Vd2・sin ωt)} ・・・(14)、=d/dt・{2C0・V0 + C0・(Vd1−Vd2)・sin ωt − Cx・(Vd1+Vd2)・sin ωt}・・・(15)
【0043】
一方、容量変化分はアクチュエータの変位xに比例するので、変化容量 Cxは(2)よりCx =L0・A・sin ωt・・・(21)である。ただし、L0はマイクロアクチュエータ34の高さに比例する定数である。したがって式(ディスク11)はi= d/dt・{2C0・V0+C0・(Vd1−Vd2)・sin ωt − L0・A・sin ωt(Vd1+Vd2)・sin ωt}・・・(22)、=d/dt・{2C0・V0 + C0・(Vd1−Vd2)・sin ωt − L0・A・(Vd1+Vd2)・sin2ωt}・・・(23)と表わされる。ここで、第1項はd/dt・(2C0・V0)=0・・・(24)、第2項はd/dt・{C0・(Vd1−Vd2)・sin ωt}・・・(25)、= C0・(Vd1−Vd2)・ωcos ωt・・・(26)と表される。第3項はd/dt・{ L0・A・(Vd1+Vd2)・sin2ωt}・・・(27)、=d/dt・[{L0・A・(Vd1+Vd2)(1−cos2ωt)}/2]・・・(28)、 = {L0・A・(Vd1+Vd2)・(2ω)・sin(2ωt)}/2・・・(29)と表される。
【0044】
したがってGND電流iは、i = C0 (Vd1−Vd2)・ω・cos ωt+{L0 ・(Vd1+Vd2)・A・(2ω)・sin(2ωt) }/2・・・(31)で表される。
【0045】
一方、マイクロアクチュエータ34の速度vは、式(4)で示すように v= Aωcos ωt で表わされる。式(31)の電流iの第2項と速度vを比較すると、sinがcosとなり(位相が90度進み)、定数L0・(Vd1+Vd2)/2が掛けられ、周波数が第2高調波(2ωt)となっていることが分かる。第1項もω・cos ωtを含むので速度のディメンジョンを有する。したがって、電流iの第2項は、速度vの第2高調波であり、マイクロアクチュエータ34の高さL0と印加電圧の和(Vd1+Vd2)に比例することが証明された。
【0046】
次に、GND電流の周波数特性を調べる。式(31)で表されるGND電流の周波数特性を得るため、基本成分ibaseと第2高調波成分i2ndに分けると、ibase = C0・(Vd1−Vd2)・ ω・cos ωt・・・(32)、i2nd = L0・(Vd1+Vd2)・A・ω・sin2ωt・・・(33)である。最大値を求めるため、cos ωt=1、sin2ωt=1とすると、ibase = C0・(Vd1−Vd2)・ω・・・(34)、i2nd = L0 (Vd1+Vd2)・A・ω・・・(35)、= {(F0/k)L0 ・(Vd1+Vd2)・ω}/√[{ {1−(ω/ωn)2}2 +(2ζ/ ωn)2]・・・(36)で表される。
【0047】
ibaseは、ωの1次関数で、C0・(Vd1−Vd2)・・・(41)に比例する。i2ndはω0=√(1−2ζ2)・ωn・・・(42)で極大となる。ただし、固有角振動数 ωn=√(k/m)・・・(43)、減衰比 ζ=c/{2√(m・k)}である。
【0048】
図14は図9の櫛型コンデンサ41の電気的等価回路に基づいて算出した角速度ωとGND電流iとの関係を示すグラフである。横軸を角速度ωとすると、ibaseとi2ndの値は図14のようになる。したがって、マイクロアクチュエータ34への交流駆動電圧の角速度ωを走査しつつ、各角速度ωにおける交流電流値からFFT(高速フーリェ変換)により基本波及び高調波の成分の電流値を測定し、所定の角速度範囲における角速度ω−GND電流i特性を求めれば、ibase及びi2ndについて、図14のような特性線が得られることが推測される。ただし、図14では、GND電流iは絶対値で表されている。
【0049】
GND電流の試験測定装置と実測結果について説明する。図15はマイクロアクチュエータ34の角速度ω−GND電流i特性を検出する試験測定装置の概略構成図である。パーソナルコンピュータ59、パルス発生器60、電力源61、デジタルオシロスコープ62、及び差動トランス63が設けられる。パルス発生器60は、パーソナルコンピュータ59から指示される角速度ωの正弦波交流を差動トランス63の一次側へ出力する。電力源61は、差動トランス63の二次側の中間タップへ所定電圧を印加する。差動トランス63の一次側へのパルス発生器60からの正弦波交流の印加により、二次側には、一次側と同一の角速度でかつ相互に逆位相の二次正弦波交流が生成され、これらが櫛型コンデンサ41の第1の固定電極49及び第2の固定電極50へ印加される。櫛型コンデンサ41の可動電極46はデジタルオシロスコープ62の入力端子へ接続され、可動電極46のGND電流を測定するため、マイクロアクチュエータ34のGND線をデジタルオシロスコープ62の入力に接続して入力抵抗で電圧に変換する。デジタルオシロスコープ62の入力抵抗は例えば1MΩである。実測値から計算すると、GND電流iは数十nAという値で極めて小さいことが分かるが、入力抵抗で100mV程度に変換されることでFFT演算で周波数成分に分離が可能である。また、実用的なシステムとするにはFFT演算の速いデジタルオシロスコープ62を選定する必要がある。また、2次高調波のSN比を上げるためには、基本波成分を減少させる必要がある。これは差動電圧のVppの差を小さくして安定させることで達成できる。本測定装置では、差動トランス63として、差動電圧変換に温度変化が少なく、電圧差が小さいオーディオ用トランスを使用している。パーソナルコンピュータ59は、デジタルオシロスコープ62がFFTにより第2高調波の電流値を検出しだい、パルス発生器60へ角速度ωを所定量増大する指示を出し、こうして、パルス発生器60から出力される正弦波交流の角速度ωは所定範囲の下限から上限へ所定量ずつ増大していく。
【0050】
測定対称となっているマイクロアクチュエータ34の周波数は2次高調波を考慮しても最大で100kHzである。また、マイクロアクチュエータ34の容量も3pFと小さい。したがって、時定数CR=3pF×1MΩ=3×10−6であり、100kHzに対して十分マージンがある。しかし、周波数と時定数が近くなるような場合、デジタルオシロスコープ62の入力抵抗1MΩで受けず、高抵抗のアンプをデジタルオシロスコープ62の入力端子の前段に追加する等の対策が必要である。
【0051】
図16は試作したマイクロアクチュエータの速度−周波数特性をレーザードップラ速度計LDVと、GND電流の第2高調波のFFT演算で実測した測定結果とを対比して示す。測定周波数は1.2kHzからサスペンション20kHzの範囲で、第2高調波は2.44kHzから40kHzの範囲に分布する。印加電圧は10+10sin ωt[V]である。レーザードップラ速度計の測定では、このアクチュエータの共周波数は7.6kHzである。これに対して、GND電流の第2高調波は15.2kHzに共振周波数がある。GND電流の基本波は測定周波数全体でほぼ平坦である。これは式(32)においてC0 (Vd1−Vd2)が極めて小さいことを示している。図16の測定結果は、式(31)から求めた図14の特性と同じである。さらに第2高調波の特性を周波数が1/2の点(基本周波数上)にプロットした特性はLDVによる測定結果と良好な相似を示していることが分かる。したがって、マイクロアクチュエータ34のGND電流の第2高調波の強度を測定し、周波数−速度の共振特性を得る方法は正しいことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハードディスク装置の主要部概略図である。
【図2】ヘッド装置の先端部の概略構成図である。
【図3】マイクロアクチュエータをスライダの取り付け側から見た図である。
【図4】マイクロアクチュエータを側方から見た概略構成図である。
【図5】櫛型コンデンサの詳細図である。
【図6】マイクロアクチュエータの機械的等価モデルを示す図である。
【図7】マイクロアクチュエータの種々の周波数−変位特性を示す図である。
【図8】マイクロアクチュエータの機械的等価モデルについての機械的特性に関する式である。
【図9】櫛型コンデンサの電気的等価回路である。
【図10】マイクロアクチュエータの電気的等価回路についての式である。
【図11】マイクロアクチュエータの電気的等価回路についての式である。
【図12】マイクロアクチュエータの電気的等価回路についての式である。
【図13】マイクロアクチュエータの電気的等価回路についての式である。
【図14】図9の櫛型コンデンサの電気的等価回路に基づいて算出した角速度ωとGND電流iとの関係を示すグラフである。
【図15】マイクロアクチュエータの角速度ω−GND電流i特性を検出する試験測定装置の概略構成図である。
【図16】試作したマイクロアクチュエータの速度−周波数特性をレーザードップラ速度計LDVとGND電流の第2高調波のFFT演算で実測した測定結果とを対比して示す図である。
【符号の説明】
10 ハードディスク装置
34 マイクロアクチュエータ
35 スライダ
39 ステージ
41 櫛型コンデンサ
43 板ばね
44 磁気ヘッド
46 可動電極
49 第1の固定電極
50 第2の固定電極
51,52,53,54 櫛歯部分
59 パーソナルコンピュータ
60 パルス発生器
62 デジタルオシロスコープ
Claims (18)
- 交流駆動電圧に関係して両極が相互に相対変位自在になっているコンデンサを装備し、該コンデンサの両極の相対移動により所定の対象物を変位させるマイクロアクチュエータの検査方法において、
交流駆動電圧を、その周波数を所定範囲内で変化させつつ、前記コンデンサへ供給し、
前記コンデンサの電流から交流駆動電圧の各周波数に対する所定高調波成分に係る電流値を検出し、
前記所定高調波成分の周波数faと電流値Iとの関係を前記マイクロアクチュエータについての第1の電気特性fa−Iとして検出し、
前記マイクロアクチュエータについての第1の電気特性fa−Iに基づいて前記マイクロアクチュエータの機械特性の良否を判断する、
ことを特徴とするマイクロアクチュエータの検査方法。 - 所定高調波成分とは第2高調波成分であることを特徴とする請求項1記載のマイクロアクチュエータの検査方法。
- 第1の電気特性fa−Iにおいて周波数faを、fa・(1/高調波の倍数)により周波数fbへ変換するとともに、各fbの電流値は該fbに対応のfaに係る電流値Iとして、第2の電気特性fb−Iを検出し、
第2の電気特性fb−Iに基づいて前記マイクロアクチュエータについて機械特性の良否を判断する、
ことを特徴とする請求項1記載のマイクロアクチュエータの検査方法。 - 機械特性とは周波数−速度特性であることを特徴とする請求項1記載のマイクロアクチュエータの検査方法。
- 第1の電気特性fa−Iに対応する機械特性を前記マイクロアクチュエータについての基準の機械特性と対比することにより、前記マイクロアクチュエータの機械特性の良否を判断する、
ことを特徴とする請求項1記載のマイクロアクチュエータの検査方法。 - 前記マイクロアクチュエータは、基板と、該基板に回転自在に支持されるステージと、該ステージの周辺に沿って適宜間隔で配置される複数個の前記コンデンサとを備え、
前記コンデンサは、前記基板に固定される固定電極と、前記ステージに固定され前記固定電極に対して相対変位自在の可動電極とを備え、
前記コンデンサへの交流駆動電圧の変化により前記ステージが前記基板に対する回転位置を変化させることを特徴とする請求項1記載のマイクロアクチュエータの検査方法。 - 前記固定電極及び前記可動電極は、複数個の櫛歯部分をもち、互いに自分の櫛歯部分が相手側の隣り合う2個の櫛歯部分の間へ部分挿入されるように、配置され、かつ前記コンデンサへの交流駆動電圧の制御により相互の挿入量を変更されるようになっていることを特徴とする請求項6記載のマイクロアクチュエータの検査方法。
- 各コンデンサは、1個の可動電極と、該可動電極の変位方向両側から前記可動電極を挟むように配置される2個の固定電極とを有していることを特徴とする請求項7記載のマイクロアクチュエータの検査方法。
- 前記コンデンサはハードディスク装置に装備され、
前記ハードディスク装置は、記録媒体としてのディスクの放射方向へ先端側を移動自在に基端側を支持されるサスペンション、該サスペンションの先端部に基端部を取り付けられるジンバル、前記基板を前記ジンバルの先端部に固定される前記マイクロアクチュエータ、前記マイクロアクチュエータのステージに固定されるスライダ、及び前記ステージと一体に変位し前記所定の対象物としての磁気ヘッドを有していることを特徴とする請求項1記載のマイクロアクチュエータの検査方法。 - 交流駆動電圧に関係して両極が相互に相対変位自在になっているコンデンサを装備し、該コンデンサの両極の相対移動により所定の対象物を変位させるマイクロアクチュエータの検査装置において、
交流駆動電圧を、その周波数を所定範囲内で変化させつつ、前記コンデンサへ供給する駆動電圧供給手段、
前記コンデンサの電流から交流駆動電圧の各周波数に対する所定高調波成分に係る電流値を検出する電流値検出手段、
前記所定高調波成分の周波数faと電流値Iとの関係を前記マイクロアクチュエータについての第1の電気特性fa−Iとして検出する第1の電気特性検出手段、及び
前記マイクロアクチュエータについての第1の電気特性fa−Iに基づいて前記マイクロアクチュエータの機械特性の良否を判断する判断手段、
を有していることを特徴とするマイクロアクチュエータの検査装置。 - 所定高調波成分とは第2高調波成分であることを特徴とする請求項10記載のマイクロアクチュエータの検査装置。
- 第1の電気特性fa−Iにおいて周波数faを、fa・(1/高調波の倍数)により周波数fbへ変換するとともに、各fbの電流値は該fbに対応のfaに係る電流値Iとして、第2の電気特性fb−Iを検出する第2の電気特性検出手段を有し、
前記判断手段は、第2の電気特性fb−Iに基づいて前記マイクロアクチュエータについて機械特性の良否を判断する、
ことを特徴とする請求項10記載のマイクロアクチュエータの検査装置。 - 機械特性とは周波数−速度特性であることを特徴とする請求項10記載のマイクロアクチュエータの検査装置。
- 前記判断手段は、第1の電気特性fa−Iに対応する機械特性を前記マイクロアクチュエータについての基準の機械特性と対比することにより、前記マイクロアクチュエータの機械特性の良否を判断する、
ことを特徴とする請求項10記載のマイクロアクチュエータの検査装置。 - 前記マイクロアクチュエータは、基板と、該基板に回転自在に支持されるステージと、該ステージの周辺に沿って適宜間隔で配置される複数個の前記コンデンサとを備え、
前記コンデンサは、前記基板に固定される固定電極と、前記ステージに固定され前記固定電極に対して相対変位自在の可動電極とを備え、
前記コンデンサへの交流駆動電圧の変化により前記ステージが前記基板に対する回転位置を変化させることを特徴とする請求項10記載のマイクロアクチュエータの検査装置。 - 前記固定電極及び前記可動電極は、複数個の櫛歯部分をもち、互いに自分の櫛歯部分が相手側の隣り合う2個の櫛歯部分の間へ部分挿入されるように、配置され、かつ前記コンデンサへの交流駆動電圧の制御により相互の挿入量を変更されるようになっていることを特徴とする請求項15記載のマイクロアクチュエータの検査装置。
- 各コンデンサは、1個の可動電極と、該可動電極の変位方向両側から前記可動電極を挟むように配置される2個の固定電極とを有していることを特徴とする請求項16記載のマイクロアクチュエータの検査装置。
- 前記コンデンサはハードディスク装置に装備され、
前記ハードディスク装置は、記録媒体としてのディスクの放射方向へ先端側を移動自在に基端側を支持されるサスペンション、該サスペンションの先端部に基端部を取り付けられるジンバル、前記基板を前記ジンバルの先端部に固定される前記マイクロアクチュエータ、前記マイクロアクチュエータのステージに固定されるスライダ、及び前記ステージと一体に変位し前記所定の対象物としての磁気ヘッドを有していることを特徴とする請求項10記載のマイクロアクチュエータの検査装置。
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