JP3549046B2 - 磁気ヘッド位置決め装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ヘッド位置決め装置に係り、特に2段位置決め機構系の磁気ヘッド位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置の記録密度向上は、磁気ディスク媒体の周方向線記録密度(いわゆるBPI)及び半径方向トラック密度(いわゆるTPI)を上げることで達成されてきた。特に、MR再生専用ヘッドの採用から線記録密度の向上がめざましく、MRヘッドから、スピンバルブヘッド、GMRヘッドへ至る開発によって、最近では年率100%を越える記録密度上昇を維持している。
【0003】
しかし、磁気ディスク媒体の周方向線記録密度を更に上げるためには、磁気ヘッドスライダ(以後、単に「スライダ」と呼ぶ)の浮上量を一層低下させることが必要であり、現在ではスライダが磁気ディスク媒体に限りなく近づいているため、スライダと磁気ディスク媒体との接触によるデータ破壊の危険性が高まっている。
【0004】
また、磁気ディスク媒体の回転数上昇との相乗効果で記録再生周波数が大幅に上昇し、磁気ヘッドからR/W(記録再生)アンプまでの配線の電気的特性が再生信号のS/N(信号対雑音比)に及ぼす影響が無視できなくなり、R/Wアンプをサスペンション上に設けることが検討されつつある。この方向は、磁気ヘッドを複数有した装置では、各磁気ヘッドごとにR/Wアンプが必要になるため、大幅なコスト上昇の要因となる。
【0005】
以上のような状況から、近年、大容量化が試みられている磁気ディスク装置では、磁気ディスク媒体の線密度を向上させるよりも、トラック密度を上げる方向に開発が進みつつある。
【0006】
これまでにトラック密度の上昇を阻んできた最大の要因は、主に磁気ディスク媒体を回転させるスピンドルの回転振動に伴う各要素部品の相互振動である。特に大径のディスクは、各要素部品が大きいため、振動周波数が低く、振幅も大きくなるので不利であった。従って、トラック密度向上に関しては、一般にディスクの小型化によってなされてきた。すなわち、部品を小型化することで振動及び振幅を抑制し、更に振動周波数を高帯域化することで制御帯域を上げて位置決め精度を確保する方向である。
【0007】
一方、大容量、高速転送レートが必要な機種に関しては、従来の3.5インチサイズで、10000〜15000〔rpm〕以上が求められてる。そのため、アクチュエータ等の位置決め機構系部品の高剛性化を進めても十分な位置決め精度を確保することが困難であって、トラック密度を上げることは容易でなかった。
【0008】
そこで、磁気ヘッド位置決め装置では、アクチュエータを小型化するのではなく、微小変位対応の小型アクチュエータをメインアクチュエータ(粗動アクチュエータ)に搭載することによって追従する周波数帯域を分担し、位置決め精度の向上を果たそうとする考え方が広がっている。いわゆるマイクロアクチュエータ(微動アクチュエータ)を付加した2段位置決め機構系の導入である。
【0009】
すなわち、2段位置決め機構系では、磁気ヘッドを磁気ディスク媒体の目標トラックへ移送するシークを粗動アクチュエータにて行い、磁気ヘッドをトラック中心に追従走行させるトラックフォローを主に微動アクチュエータにて行おうとするものである。この微動アクチュエータの形式は、サスペンション駆動型、スライダ駆動型、及び磁気ヘッド駆動型に分類される。
【0010】
最近では、サスペンション駆動型としては、“Flexural Piggyback Actuator for Magnetic Disk Drives”小金沢新治他 日本機械学会や、IIP’96情報・知能・精密機器部門講演会の講演論文集に開示されているボイスコイルモータ(VCM)型、及び“DUALSTAGE ACTUATOR SYSTEM FOR MAGNETIC DISK DRIVES USING A SHEAR MODE PIEZOELECTRICMICRO-MOTOR”S.Koganezawa.et.al FUJITSU Ltd.や、Asia-Pacific Magnetic RecordingConference (APMRC) 1998 FB-03に開示されているような圧電素子型の研究開発が活発に行われている。また、スライダ駆動型としては、“PIEZOELECTRICPIGGY-BACK MICROACTUATOR FOR HARD DISK DRIVE”Y.Sueno.et.al TDK Corp.や、APMRC1998 FB-02に開示されている圧電素子型が研究されている。磁気ヘッド駆動型としては、“A MICROACTUATOR FOR HEAD
POSITIONING SYSTEM OF HARD DISKDRIVES”H.Fujita.et.al The University of Tokyoや、APMRC1998 FB-06に示されている静電型が活発に研究されている。
【0011】
以上の内、最後に述べた磁気ヘッド駆動型が、微動アクチュエータの究極型であり、より高いトラック密度に対応可能である。しかし、可動範囲が小さいため高トラック密度のみしか対応できないことと、磁気ヘッドスライダとの一体成型が求められるために使用材料がかなり制限される。
【0012】
一方、スライダ駆動型は、サスペンションの振動特性を考慮する必要がなく、固体素子であるため、主共振周波数をかなり高く設定することが可能である。しかし、圧電素子をスライダ背面に接続するため実質的にスライダ厚が大きくなって、装置全体の厚さを増加させてしまう(特開平6−150596号公報参照)。更に、スライダ駆動型では、可動範囲を広げるために圧電素子を積層化すると、駆動周波数の低下及び駆動変位の非線形化が拡大してしまう。それでも駆動周波数に関しては20〜30〔kHz〕であるので問題はないが、変位の非線形性が制御性能に及ぼす影響はかなり大きい。
【0013】
これに対して、サスペンション駆動型は、変位拡大機構としてサスペンションそのものを利用しているため、変位の非線形性をかなり改善することが可能であると共に、トラック密度が25000TPI〜40000TPIで可動範囲が±2〔μm〕程度を目標とする場合に可動範囲を確保するという観点から有望である。このようなサスペンション駆動型における選択肢としては、前述したようにボイスコイルモータ(VCM)型と圧電素子型とがある。
【0014】
VCM型は、1段目のアクチュエータ(粗動アクチュエータ)と同じ形式であり、安価な電源回路で駆動可能であるという利点がある。しかし、入力電流に対して制御できる物理量が加速度であり、変位量を制御するためには2回の積分が必要となるので、2〜3〔kHz〕程度の制御帯域を確保するための磁気ディスク媒体上に記録するサーボデータ数が増加して、フォーマット効率(実効記録容量)が低下するという欠点がある。
【0015】
これに対して、圧電素子型では、入力電圧によって制御できる物理量が変位であるため、VCM型に対してサーボデータ数が少なくて済むのでフォーマット効率が上昇し、結果として記録容量を増加させることができる。ただし、駆動電圧が高く、通常±30〜40〔V〕になり、外部電源によりこの駆動電圧を供給できない場合は昇圧回路を新たに設ける必要があり、その分コストが上昇する。
【0016】
このように、サスペンション駆動型の微動アクチュエータにおいては、VCM(ボイスコイルモータ)型又は圧電素子型のいずれの形式においても一長一短があるが、高TPI化による記録密度(記録容量)向上を狙う場合には、圧電素子型が適している。ここで、圧電素子型微動アクチュエータ(以後、単に「圧電素子」と呼ぶ)について詳細に説明する。
【0017】
圧電素子は、電圧を印加すると素材変形するという圧電効果(ピエゾ効果)を利用したアクチュエータで、その素材としては強誘電体セラミックを利用する場合が多く、特にジルコン酸チタン酸鉛(通称「PZT」)系が多く用いられている。圧電素子の構造としては、主に単層型(単板型)と積層型とがある。
【0018】
このうち、積層型は、単層型では変位が非常に小さいので、電極を介しながら積層することにより変位を稼いでいるものである。この積層型圧電素子を駆動するときは、圧電素子を分極させる方向(膨張する方向)のみに電圧を加えることが圧電素子の破壊防止のために推奨されており、このため、分極方向のみで振動的な変位(例えば正弦波)を実現するためには、分極方向に一定電圧のオフセットが必要になる。
【0019】
一方、単層型では、その変位がかなり小さいため必然的に変位拡大機構が必要となる場合が多く、より大きな変位を必要とする場合は、分極方向に駆動するだけではなくその反対方向にも電圧を加えて膨張収縮をさせる必要が生じ、さらには2個の圧電素子を差動駆動する場合もある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、圧電素子型微動アクチュエータは、長期間性能を維持するための信頼性に関しては未だに十分確保されているとは言い難い。特に、高温環境下において圧電素子を分極方向とは反対の方向に高電圧で駆動すると、圧電素子の分極率が低下して分極方向の変位が著しく減少し、位置決め精度が低下するおそれがある。
【0021】
更に、積層型の圧電素子を分極方向のみで駆動すると、その駆動電圧はオフセットにより数十キロボルト以上という高レベルとなる。そのため、圧電素子に露結やダスト付着が生じた場合に、一層の厚さが通常20〜40〔μm〕程度であるため、積層された圧電素子間の電極が短絡して圧電素子が破壊され、位置決め動作が不能となるおそれがある。
【0022】
また、圧電素子とサスペンションとの接続は、セラミックスとステンレスという異種材料の接合となるため、通常は樹脂系接着剤による接合となる。このとき、高温高湿環境下では、その接着強度及び物理定数の変化に伴って変位の低下や微動アクチュエータ全体としての剛性低下(共振周波数の低下)が顕在化し、位置決め精度が低下するおそれがある。
【0023】
【発明の目的】
本発明は、かかる従来技術が有する不都合を改善し、特に圧電素子の劣化及び破壊の危険性を抑制して、磁気ヘッドの位置決め精度の信頼性を長期間維持することができる磁気ヘッド位置決め装置を提供することを、その目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、電流により作動するボイスコイルモータと、このボイスコイルモータの作動により回転移動するよう当該ボイスコイルモータに連結されたアームと、このアームの先端に搭載され且つ電圧により作動する圧電素子と、この圧電素子の作動により微小移動するよう当該圧電素子に連結されたサスペンションと、このサスペンションの先端に設けられた磁気ヘッドと、この磁気ヘッドを磁気ディスク媒体の目標トラックに移送するよう上位装置からの指令と前記磁気ヘッドが前記磁気ディスク媒体から読み取るトラック位置情報とに基づいて前記ボイスコイルモータを駆動制御するボイスコイルモータコントローラと、前記磁気ヘッドが前記目標トラックに移送された後に当該目標トラック内の所定位置を追従走行するよう前記磁気ヘッドが前記目標トラックから読み取るヘッド位置情報に基づいて生成したヘッド位置修正電圧にて前記圧電素子を駆動制御する圧電素子コントローラとを具備した磁気ヘッド位置決め装置において、前記ボイスコイルモータコントローラは、前記磁気ヘッドが前記目標トラック内の所定位置を追従走行する際に、前記ヘッド位置修正電圧に基づいて生成した調整電流にて前記ボイスコイルモータを駆動制御する、圧電素子動作補助機能を備えた、という構成を採用している。
【0025】
このため、請求項1記載の発明では、磁気ヘッドが目標トラック内の所定位置を追従走行する際にアームから見たサスペンションの動きは、ヘッド位置修正電圧による圧電素子の駆動制御で決まる。一方、ボイスコイルモータコントローラが圧電素子補助機能によりヘッド位置修正電圧に基づいて生成した調整電流にてボイスコイルモータを駆動制御するため、サスペンションの動きがその分少なくなる。すなわち、アームを動かすことによって、サスペンションを動かす圧電素子に加わるヘッド位置修正電圧を低減することができる。
0026
また、請求項1記載の発明では、前記圧電素子コントローラは、前記磁気ヘッドが前記トラック内の所定位置を追従する際に前記圧電素子に供給する電圧の最大値及び最小値を検出するピーク検出機能と、前記圧電素子に供給する電圧のオフセットの大きさを前記最大値に基づいて切り換え設定するオフセット切り換え機能とを備え、前記ボイスコイルモータコントローラは、前記圧電素子コントローラで検出された前記最小値が零になるように前記調整電流を決定する調整電流決定機能を備えた、という構成を採用している。
0027
このため、請求項1記載の発明では圧電素子コントローラは、圧電素子に供給する電圧の最大値及び最小値を検出し、オフセットの大きさを最大値に基づいて、例えば最大値の二分の一に切り換え設定する。一方、ボイスコイルモータコントローラは、検出された最小値が零になるように決定した調整電流で、ボイスコイルモータを駆動する。したがって、圧電素子に供給する電圧の最小値が常に零になるように制御されるので、圧電素子に供給する電圧のオフセットも常に最小となる。換言すると、ピーク検出機能により検出されたこれらの最大値及び最小値に基づいて、オフセット電圧切り換え機能により圧電素子に供給する電圧が分極方向と反対方向にならない範囲でオフセットを低く切り換え設定することにより、圧電素子に供給する電圧をオフセットを下げた分だけ小さくすることができる。
0028
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記サスペンションに設けられるとともに前記磁気ヘッドを昇降させるのためのロードアンロードアームと、前記磁気ディスク媒体の非回転時に前記ロードアンロードアームを保持して前記磁気ヘッドを当該磁気ディスク媒体上から退避させた状態を保つとともに、前記磁気ディスク媒体の回転後に前記磁気ヘッドを前記磁気ディスク媒体上にロードするための前記ロードアンロードアームのガイドとなるロードアンロードカムとを具備し、前記圧電素子コントローラは、前記磁気ヘッドを前記磁気ディスク媒体上にロードする際に前記圧電素子を振動駆動する圧電素子振動駆動機能を備えた、という構成を採用している。
0029
このため、請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明と同等の機能を有する。また、圧電素子が振動すると、圧電素子に連結されたサスペンションも振動する。そのため、サスペンションに設けられたロードアンロードアームも振動するので、ロードアンロードアームとロードアンロードカムとの接触部分が静止摩擦から動摩擦に移行する。したがって、磁気ヘッドを磁気ディスク媒体上にロードする際に、ロードアンロードアームはロードアンロードカムから滑らかに離れる。
0030
【発明の実施の形態】
〔第1の参考例
本発明の第1の参考例を、図1乃至図4を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の参考例に係る磁気ヘッド位置決め装置1の平面図である。磁気ヘッド位置決め装置1は、電流により作動するボイスコイルモータ51と、ボイスコイルモータ51の作動により回転移動するよう回転軸受け52により回転軸53を介してボイスコイルモータ51に連結されたアーム54と、アーム54の先端に搭載され且つ電圧により作動する2個の圧電素子55a,55bと、圧電素子55a,55bの作動により微小移動するよう圧電素子55a,55bに連結され且つジンバルスプリング56により支持されたサスペンション57と、サスペンション57の先端に配設された磁気ヘッド58と、磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81(スピンドル82により回転している)の目標トラックに移送するよう上位装置(図示せず)からの指令と磁気ヘッド58が磁気ディスク媒体81から読み取るトラック位置情報とに基づいてボイスコイルモータ51を駆動制御するボイスコイルモータコントローラ11と、磁気ヘッド58が目標トラックに移送された後に目標トラック内の所定位置(トラック中心)を追従走行するよう磁気ヘッド58が目標トラックから読み取るヘッド位置情報に基づいて生成した所定のヘッド位置修正電圧にて圧電素子55a,55bを駆動制御する圧電素子コントローラ59とを具備している。ボイスコイルモータコントローラ11は、更に、磁気ヘッド58が目標トラック内の所定位置を追従走行する際にヘッド位置修正電圧の低周波数成分に概比例した調整電流にてボイスコイルモータ51を駆動制御する圧電素子動作補助機能を備えている。
0031
ここで、ボイスコイルモータコントローラ11及び圧電素子コントローラ59の構成について、磁気ヘッド位置決め装置1の動作と共に説明する。
0032
まず、ボイスコイルモータコントローラ11は、上位装置(図示せず)からの指令により、磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81の目標トラックに移送するために、その移動距離に応じた電流波形をボイスコイルモータ51のコイルに供給する。すると、電磁誘導作用によってアーム54が回転軸53を中心として回転移動する。これと同時に、磁気ディスク媒体81上に記録されたトラック位置情報を磁気ヘッド58によって再生し、移動トラック数をモニタリングすれば、ほぼ目的の半径位置(目標トラック)に到達する。以上のような磁気ヘッド58の移送はシークと呼ばれ、ボイスコイルモータのみを有する1段位置決め装置の駆動方法と同じように、ボイスコイルモータ51の駆動制御によって行われる。なお、図1ではシークにおける信号伝達は図示されていない。
0033
シークによって磁気ヘッド58が目標トラックの±0.5トラックの範囲に概位置決めされた後は、磁気ヘッド58を目標トラックの中心に精密に追従走行させるトラックフォローが開始される。トラックフォローについては、図1に示されている信号伝達に基づいて説明する。
0034
まず、トラック上に記録されたトラック幅方向のヘッド位置情報であるサーボ信号S58を磁気ヘッド58により再生し、磁気ヘッド58に併設された復調器60によって復調すると、図2[1]に示されるヘッド位置誤差信号S60が得られる。ヘッド位置誤差信号S60は、オフトラック量に応じてその電圧の大きさが変化する線形の位置情報であり、オフトラック量が増加するほど電圧の大きさが増加する。このオフトラック量とは、トラックの中心と磁気ヘッド58の中心との距離(位置誤差)であり、オフトラック量が増加する原因としては、外力変動やスピンドル82の回転による磁気ディスク媒体81の同期及び非同期の偏心等の影響が考えられる。
0035
次に、ヘッド位置誤差信号S60は圧電素子コントローラ59に入力される。圧電素子コントローラ59内では、まず演算回路59aが、ヘッド位置誤差信号S60に比例した所定の大きさ及び極性を有した制御信号S59aを生成する。続いて、バンドパスフィルタ59bにより、サスペンション57の機械的共振を低減するために、制御信号S59aを帯域制限する。その後、駆動回路59cが、この帯域制限された制御信号S59aを所定のパワーレベルの電圧に比例増幅してヘッド位置修正電圧S59を生成し、これを圧電素子55a,55bに供給する。
0036
そして、圧電素子55a,55bが、ヘッド位置修正電圧S59の大きさ及び極性に応じて作動すると、これに対応してサスペンション57はヘッド位置誤差信号S60を零とする方向に動く。この結果、磁気ヘッド58はトラック中心を追従走行する。
0037
以上のような制御信号S59aに基づいた一連の動作による磁気ヘッド58のトラック中心走行と同時に、制御信号S59aは、ボイスコイルモータコントローラ11にも入力される。その結果、ボイスコイルモータコントローラ11の圧電素子動作補助機能によりボイスコイルモータ51が駆動される。
0038
制御信号S59aがボイスコイルモータコントローラ11に入力されると、まずローパスフィルタ11aにより、ボイスコイルモータ51の制御可能帯域を考慮して制御信号S59aの低周波数成分が抽出される。このローパスフィルタ11aの周波数−ゲイン特性を、図2[2]に示す。その後、演算回路11bが、この低周波数成分に比例した所定の大きさ及び極性を有した制御信号S11bを生成する。続いて、バンドパスフィルタ11cにより、アーム54の機械的共振を低減するために制御信号S11bを帯域制限する。その後、駆動回路11dが、この帯域制限された制御信号S11bを所定の大きさ及び向きを有した調整電流S11に比例変換し、これをボイスコイルモータ51に供給する。
0039
そして、ボイスコイルモータ51が調整電流S11の大きさ及び向きに応じて作動すると、これに対応してアーム54は、サスペンション57の低周波で大きな動きに追従するように動く。このため、アーム54から見たサスペンション57の動きが大きくなるのが抑えられるので、ヘッド位置修正電圧S59の大きさを抑えることができる。
0040
なお、本参考例における磁気ヘッド位置決め装置1では、圧電素子コントローラ59内の演算回路59aが生成する制御信号S59aをボイスコイルモータコントローラ11内のローパスフィルタ11aに入力しているが、制御信号S59aをバンドパスフィルタ59bに通してからローパスフィルタ11aに入力してもよい。また、圧電素子コントローラ59内に挿入されているバンドパスフィルタ59b及びボイスコイルモータコントローラ11内に挿入されているバンドパスフィルタ11cは、必ずしも必要であるというものではない。
0041
次に、圧電素子55a,55bの駆動によるサスペンション57の動きについて、図3及び図4を用いて説明する。
0042
図3は、図1において圧電素子55a,55bとサスペンション57と磁気ヘッド58との部分を拡大した部分平面図である。圧電素子55a,55bは単層型であり、これらを厚さ方向(紙面垂直方向)に電圧を加えて差動駆動するためにその厚さ方向おける分極方向を相互に反転させている。そして、圧電素子55a,55bは、アーム54の先端に搭載されたベース61に長さ方向の一端を固定して搭載されており、更にこのベース61を介してアースされている。
0043
また、ベース61とサスペンション57との間には変位拡大スプリング62が3箇所設けられており、圧電素子55a,55bの作動によりサスペンション57を安定に且つ大きく変位させるようになっている。サスペンション57は、本体をなすロードビーム57aと、適度なばね効果を有するよう設けられたロードスプリング57bとで構成されている。そして、サスペンション57の先端に配設された磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81と対向せしめると共にサスペンション57を支持するジンバルスプリング56が、ベース61に連結されている。
0044
図4は、圧電素子55a,55bの厚さ方向にヘッド位置修正電圧S59を供給したときのサスペンション57の動きを示した説明図である。圧電素子55a,55bは、その膨張収縮の過程で体積が一定に保たれ、また、前述したように厚さ方向における分極方向を互いに反転させている。そのため、圧電素子55a,55bの厚さ方向に同じ大きさ及び極性の電圧を供給すると、圧電素子55aが厚さ方向に膨張して長さ方向の固定端(ベース61との連結部分)に向けて収縮すれば(矢印A)、圧電素子55bはそれとは反対に厚さ方向に収縮して長さ方向の自由端(サスペンション57との連結部分)に向けて膨張する(矢印B)。
0045
このため、サスペンション57は、長さ方向に収縮した圧電素子55aに引かれると共に長さ方向に膨張した圧電素子55bに押され、更に変位拡大スプリング62が作動することにより、矢印Cの方向に移動する。そして、磁気ヘッド58はこれに伴って矢印Dの方向に移動する。また、これとは反対に、サスペンション57を矢印Eの方向に移動させるには、ヘッド位置修正電圧S59を前述した場合と逆の極性にすればよい。
0046
参考例に係る磁気ヘッド位置決め装置1は、以上のように構成されていることから、低周波で変位の大きなスピンドル82の定常ランナウトに磁気ヘッド58を追従させる際に、アーム54から見たサスペンション57の動きが大きくなるのが抑えられるので、圧電素子55a,55bはフルストロークで駆動する必要がなくなり、圧電素子55a,55bの分極方向とは反対の方向に大きな電圧が加わるのを抑えることができる。このため、圧電素子55a,55bの分極率が低下し分極方向の変位が著しく低下するおそれがなくなるので、磁気ヘッド58の位置決め精度が低下することなく、磁気ヘッド58による情報の記録再生の信頼性を長期間維持することが可能となる。
0047
換言すると、演算回路59aの制御信号S59aから、ローパスフィルタ11aを介してボイスコイルモータ51の制御帯域内の電圧成分を取り出し、これを演算回路11bに帰還させることにより、圧電素子55a,55bの変位にボイスコイルモータ51が追従するようボイスコイルモータ51を駆動すれば、低周波で変位の大きな位置誤差成分をボイスコイルモータ51が受け持つことが可能となる。その結果、圧電素子55a,55bの駆動電圧を下げることができるため、圧電素子55a,55bの信頼性を高めることができる。
0048
〔第2の参考例
本発明の第2の参考例を図5に基づいて説明する。
図5は、本参考例に係る磁気ヘッド位置決め装置2の平面図である。磁気ヘッド位置決め装置2は、第1の参考例に係る磁気ヘッド位置決め装置1において、ボイスコイルモータコントローラ11をボイスコイルモータコントローラ12に置き換えた以外は同一の構成をしている。従って、ボイスコイルモータコントローラ12についてのみ以下に説明する。
0049
ボイスコイルモータコントローラ12は、磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81(スピンドル82により回転している)の目標トラックに移送するよう上位装置(図示せず)からの指令と磁気ヘッド58が磁気ディスク媒体81から読み取るトラック位置情報とに基づいてボイスコイルモータ51を駆動制御すると共に、その後、磁気ヘッド58が目標トラック内の所定位置(トラック中心)を追従走行する際にヘッド位置修正電圧S59の積分値に概比例した所定の調整電流S12にてボイスコイルモータ51を駆動制御する圧電素子動作補助機能を備えている。
0050
次に、ボイスコイルモータコントローラ12の構成を、ボイスコイルモータコントローラ12による磁気ヘッド位置決め装置2の動作と共に説明する。
0051
ボイスコイルモータコントローラ12に制御信号S59aが入力されると、まず積分器12aが、制御信号S59aの積分値を生成する。次に演算回路12bが、この積分値に比例した所定の大きさ及び極性を有した制御信号S12bを生成する。続いて、バンドパスフィルタ12cにより、アーム54の機械的共振を低減するために制御信号S12bを帯域制限する。その後、駆動回路12dが、この帯域制限された制御信号S12aを所定の大きさ及び向きを有した調整電流S12に比例変換し、これをボイスコイルモータ51に供給する。
0052
そして、ボイスコイルモータ51が調整電流S12の大きさ及び向きに応じて作動すると、これに対応してアーム54は、サスペンション57の動きに遅れるように平滑に追従して動く。このため、アーム54から見たサスペンション57の動きは概左右均一となるので、サスペンション57を動かす圧電素子55a,55bに加わるヘッド位置修正電圧S59の正負量は概均一となる。
0053
換言すると、演算回路59aの制御出力の積分を行う積分器12aを通して演算回路12bに帰還させることによって、圧電素子55a,55bの正負の駆動量を均一化することができる。これは、特に2個の圧電素子55a,55bを同一電源で差動駆動する場合に、圧電素子55a,55bの分極方向と反対に加わる電圧を均等化できるため、アクチュエータとしての劣化を抑制することにより、装置としての長期信頼性を上げることが可能になる。
0054
なお、本参考例における磁気ヘッド位置決め装置2では、圧電素子コントローラ59内の演算回路59aが生成する制御信号S59aをボイスコイルモータコントローラ12内の積分器12aに入力しているが、制御信号S59aをバンドパスフィルタ59bに通してから積分器12aに入力してもよい。また、圧電素子コントローラ59内に挿入されているバンドパスフィルタ59b及びボイスコイルモータコントローラ12内に挿入されているバンドパスフィルタ12cは、必ずしも必要であるというものではない。
0055
〔第3の参考例
本発明の第3の参考例を図6に基づいて説明する。
図6は、本参考例に係る磁気ヘッド位置決め装置3の平面図である。磁気ヘッド位置決め装置3は、前述した第1の参考例に係る磁気ヘッド位置決め装置1において、ボイスコイルモータコントローラ11をボイスコイルモータコントローラ13に置き換えた以外は同一の構成をしている。従って、ボイスコイルモータコントローラ13についてのみ以下に説明する。
0056
ボイスコイルモータコントローラ13は、磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81(スピンドル82により回転している)の目標トラックに移送するよう上位装置(図示せず)からの指令と磁気ヘッド58が磁気ディスク媒体81から読み取るトラック位置情報とに基づいてボイスコイルモータ51を駆動制御すると共に、その後、磁気ヘッド58が目標トラック内の所定位置(トラック中心)を追従走行する際にヘッド位置修正電圧S59の一定期間の平均値に概比例した所定の調整電流S13にてボイスコイルモータ51を駆動制御する圧電素子動作補助機能を備えている。
0057
次に、ボイスコイルモータコントローラ13の構成を、ボイスコイルモータコントローラ13による磁気ヘッド位置決め装置3の動作と共に説明する。
0058
ボイスコイルモータコントローラ13に制御信号S59aが入力されると、まず平均値算出回路13aが、制御信号S59aの一定期間の平均値を算出する。次に演算回路13bが、この平均値に比例した所定の大きさ及び極性を有した制御信号S13bを生成する。続いて、バンドパスフィルタ13cにより、アーム54の機械的共振を低減するために制御信号S13bを帯域制限する。その後、駆動回路13dが、この帯域制限された制御信号S13aを所定の大きさ及び向きを有した調整電流S13に比例変換し、これをボイスコイルモータ51に供給する。
0059
そして、ボイスコイルモータ51が調整電流S13の大きさ及び向きに応じて作動すると、これに対応してアーム54は、サスペンション57の一定期間の動きの中心を追従するように動く。このため、アーム54から見たサスペンション57の動きはほぼ左右均一となるので、サスペンション57を動かす圧電素子55a,55bに加わるヘッド位置修正電圧S59の正負量はほぼ均一となる。
0060
なお、本参考例における磁気ヘッド位置決め装置3では、圧電素子コントローラ59内の演算回路59aが生成する制御信号S59aをボイスコイルモータコントローラ13内の平均値算出回路13aに入力しているが、制御信号S59aをバンドパスフィルタ59bに通してから平均値算出回路13aに入力してもよい。また、圧電素子コントローラ59内に挿入されているバンドパスフィルタ59b及びボイスコイルモータコントローラ13内に挿入されているバンドパスフィルタ13cは、必ずしも必要であるというものではない。
0061
第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態を、図7を用いて説明する。
図7は、本実施形態に係る磁気ヘッド位置決め装置4の制御ブロック図である。磁気ヘッド位置決め装置4は、電流の供給により駆動するボイスコイルモータ71と、ボイスコイルモータ71の駆動により回転移動するよう回転軸を介してボイスコイルモータ71に連結されたアーム72と、アーム72の先端に搭載され且つ電圧の供給により駆動する圧電素子73と、圧電素子73の駆動により微小移動するよう圧電素子73に連結されたサスペンション74と、サスペンション74の先端に配設された磁気ヘッド75と、アーム72が回転移動して磁気ヘッド75を磁気ディスク媒体の目標のトラックへ移送するようボイスコイルモータ71に電流を供給するボイスコイルモータコントローラ21と、磁気ヘッド75がトラックへ移送される前に圧電素子73に当該圧電素子73の分極方向に駆動するオフセット電圧を供給すると共に磁気ヘッド75がトラックに移送された後にサスペンション74を移動させて磁気ヘッド75をトラック内の所定位置に追従するよう圧電素子73にオフセット電圧の大きさの分だけ圧電素子73の分極方向にオフセットされた電圧を供給する圧電素子コントローラ22とを具備している。
0062
また、ボイスコイルモータコントローラ21は、磁気ヘッド75がトラック内の所定位置を追従する際に圧電素子コントローラ22が圧電素子73に供給する電圧の低周波数成分に対応した調整電流を、ボイスコイルモータ71に供給する圧電素子補助機能を備えている。圧電素子コントローラ22は、磁気ヘッド75がトラック内の所定位置を追従する際に圧電素子73に供給する電圧の最大値と最小値とを検出するピーク検出機能と、この最大値に基づいてオフセットの大きさを切り換え設定するオフセット切り換え機能とを備えている。更に、ボイスコイルモータコントローラ21は、圧電素子コントローラ22で検出された最小値が零になるように、調整電流を決定する調整電流決定機能を備えている。
0063
次に、ボイスコイルモータコントローラ21及び圧電素子コントローラ22の構成を、磁気ヘッド位置決め装置4の動作と共に説明する。
0064
まず、ボイスコイルモータコントローラ21によりボイスコイルモータ71に電流を供給してアーム72を回転移動させ、磁気ヘッド75を磁気ディスク媒体の目標のトラックへ移送するシークが行われる。このシークの際には、予め圧電素子コントローラ22が圧電素子73に供給するオフセット電圧によって圧電素子73は分極方向に駆動し、これによりサスペンション74はこれに対応した位置に移動している。ここで、このシークにおける信号伝達については図示されていない。
0065
シークによって磁気ヘッド75が目標のトラックに移送された後は、磁気ヘッド75をトラック内の中心位置を追従させるトラックフォローが開始される。まず、磁気ヘッド75によりトラック上に記録されたトラック幅方向の位置情報であるサーボ信号S75を再生し、磁気ヘッド75に併設された復調器76によって復調すると、ヘッド位置信号S76が得られる。ヘッド位置信号S76は、トラック位置に応じた線形の位置情報であり、オフトラック量(トラック中心と磁気ヘッド57との位置誤差)が増加するほど電圧値の大きさは増加する(その波形は第1の参考例で説明した図2[1]と同一である)。
0066
このとき、外力変動や磁気ディスク媒体の同期及び非同期偏心等の影響によってオフトラック量が増加すると、それに伴ってヘッド位置信号S76の電圧値は増加し、位置誤差信号S77となる。そして、位置誤差信号S77が圧電素子コントローラ22に入力されると、まず演算回路22aにより、位置誤差信号S77に比例した制御信号S22aが生成される。次に制御信号S22aは、オフセット発生器22bが生成したオフセット信号S22bが加わってオフセットされた後、バンドパスフィルタ22c(アクチュエータの機械的共振を低減するためのもの)に通され、そして駆動回路22dによって電圧増幅(比例増幅)されて圧電素子73へと供給される。
0067
ここで、オフセット信号S22bは、前述したシークの際に予め圧電素子73に供給されるオフセット電圧の素となるものでもあり、オフセット発生器22bによってシークからトラックフォローにおいて常時発生しているものである。上述した電圧により駆動した圧電素子73は、サスペンション74を動かして磁気ヘッド75をトラック内の中心位置に追従させる。
0068
また、圧電素子コントローラ22は、ピーク検出機能として、その内部に設けられたピークディテクタ22cが制御信号S22aの最大値及び最小値を検出することによって、圧電素子73に供給する電圧の最大値及び最小値を検出する。更に、オフセット切り換え機能として、オフセット発生器22bは、検出された圧電素子73に供給する電圧の最大値及び最小値に基づいて、圧電素子73に供給する電圧が分極方向と反対方向にならない(すなわち最小値の極性が反転しない)範囲で、オフセット信号S22bの値を切り換え設定する。
0069
一方、ボイスコイルモータコントローラ21は、圧電素子コントローラ22内のピークディテクタ22eが生成した制御信号S22e(圧電素子駆動の最小値)の低周波数成分を抽出するローパスフィルタ21aと、制御信号S22eの低周波数成分に比例した制御信号S21bを生成する演算回路21bと、アクチュエータの機械的共振を低減するために挿入されているバンドパスフィルタ21cと、制御信号S21b(バンドパスフィルタ21cにより帯域制限されている)に比例した電流をボイスコイルモータ71へと供給する駆動回路21dとで構成されており、これによって前述した圧電素子補助機能を実現している。
0070
換言すると、圧電素子コントローラ22は、圧電素子73に供給する電圧の最大値及び最小値を検出し、オフセットの大きさを最大値に基づいて、例えば最大値の二分の一に切り換え設定する。一方、ボイスコイルモータコントローラ21は、検出された最小値が零になるように決定した調整電流で、ボイスコイルモータ71を駆動する。したがって、圧電素子73に供給する電圧の最小値が常に零になるように制御されるので、圧電素子73に供給する電圧のオフセットも常に最小となる。
0071
言葉を変えてもう一度説明する。本実施形態では、圧電素子73の駆動電源は正の片電源で、圧電素子73を分極する方向のみに加えられる。まず、圧電素子73がトラックフォロー動作を開始する前に、圧電素子73にその駆動範囲の概半分動作させるためにオフセット発生器22bにて必要な定常オフセット電圧を加えた後、トラックフォロー動作を開始する。その後、演算回路22aより出力される制御信号S22aをピークディテクタ22eにて圧電素子駆動電圧の最小値を検出し、ローパスフィルタ21aを通して演算回路21bに伝達し、その値がゼロとなるような制御信号S21bを演算回路21bにて発生させ、ボイスコイルモータ71を駆動する。引き続き、オフセット発生器22bの電圧を、圧電素子駆動電圧の最大値の1/2に変更する。こうすることで、直流的に加わるオフセット電圧を極力小さくすることができるため、常時一定の電圧が加わり続けることによる圧電素子73の信頼性低下を抑制する事が可能となる。また、この駆動方式は、単層、単結晶若しくは積層圧電素子1個で微動アクチュエータを駆動する場合、又は積層圧電素子2個を差動で駆動する場合に、その長期信頼性を向上させることに特に有効である。
0072
なお、圧電素子コントローラ22内に挿入されているバンドパスフィルタ22c及びボイスコイルモータコントローラ21内に挿入されているバンドパスフィルタ21cは、必ずしも必要であるというものではない。また、オフセット切り換え機能としては、上述したようにオフセットの大きさを圧電素子73に供給する電圧の最大値の2分の1とすることに限定するものではなく、圧電素子73に供給する電圧が分極方向と反対方向にならない(すなわち最小値の極性が反転しない)範囲であれば、オフセットの大きさすなわちオフセット信号22bの値をどのように切り換え設定してもよい。
0073
本実施形態に係る磁気ヘッド位置決め装置4は、以上のように構成されていることから、オフセットをその電圧の2分の1に下げた分だけ、圧電素子73に供給する電圧を小さくすることができる。そのため、特に、圧電素子73が電極を介して積層されている場合に、圧電素子73の破壊の危険性を低くして信頼性を高めることが可能となる。この場合は、圧電素子73が高電圧状態であることにより、露結やダスト付着による電極短絡が起こりやすいからである。
0074
第4の参考例
本発明の第4の参考例を、図8を用いて説明する。
図8は、本参考例に係る磁気ヘッド位置決め装置5の制御ブロック図である。本参考例に係る磁気ヘッド位置決め装置5は、電流により作動するボイスコイルモータ51と、ボイスコイルモータ51の作動により回転移動するよう回転軸受け52により回転軸53を介してボイスコイルモータ51に連結されたアーム54と、アーム54の先端に搭載され且つ電圧により作動する2個の圧電素子55a,55bと、圧電素子55a,55bの作動により微小移動するよう圧電素子55a,55bに連結され且つジンバルスプリング56により支持されたサスペンション57と、サスペンション57の先端に配設された磁気ヘッド58と、磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81(スピンドル82により回転している)の目標トラックに移送するよう上位装置30からの指令と磁気ヘッド58が磁気ディスク媒体81から読み取るトラック位置情報とに基づいてボイスコイルモータ51を駆動制御するボイスコイルモータコントローラ31と、磁気ヘッド58が目標トラックに移送された後に目標トラック内の所定位置(トラック中心)を追従走行するよう磁気ヘッド58が目標トラックから読み取るヘッド位置情報に基づいて生成した所定のヘッド位置修正電圧にて圧電素子55a,55bを駆動制御する圧電素子コントローラ32とを具備している。圧電素子コントローラ32は、磁気ヘッド58が磁気ディスク媒体81に対して情報の記録又は再生のアクセスを行っていない間に、圧電素子55a,55bが分極する電圧を圧電素子55a,55bに所定時間供給する圧電素子再分極機能を備えている。
0075
参考例では、圧電素子コントローラ32が圧電素子再分極機能として圧電素子55a,55bに供給した電圧により、圧電素子55a,55bは非使用状態において所定時間(例えば数分から最大でも数十分)低電圧で再分極を行っている状態となるので、圧電素子55a,55bの分極劣化を抑制することができる。
0076
また、磁気ヘッド位置決め装置5は、圧電素子55a,55を含む微動アクチュエータが少なくとも2個搭載された1本以上のアーム54を有する。すなわち、磁気ヘッド位置決め装置5は、複数の磁気ヘッド58のうち位置決め信号の再生及び情報の記録再生を行なっていない磁気ヘッド58に対して、圧電素子再分極機能を実行する。磁気ヘッド58が磁気ディスク媒体81に対して情報の記録又は再生のアクセスを行っているか否かは、例えば、上位装置30から磁気ヘッド58へ出力される記録再生指令信号を圧電素子コントローラ32が入力することによって判断される。なお、この方式は、1個の単層又は単結晶圧電素子で微動アクチュエータを構成し、正負電圧で駆動する場合に特に有効である。
0077
参考例に係る磁気ヘッド位置決め装置5は、このように構成されていることから、圧電素子は非使用状態(磁気ヘッドが情報の記録再生を行っていない状態)時に、圧電素子コントローラの圧電素子再分極機能により電圧が供給されている間は低電圧で再分極を行っている状態となるので、圧電素子の分極劣化を抑制することができる。
0078
第2の実施形態〕
本発明の第2の実施形態を、図9を用いて説明する。
図9は、本実施形態に係る磁気ヘッド位置決め装置6の制御ブロック図である。本実施形態に係る磁気ヘッド位置決め装置6は、電流により作動するボイスコイルモータ51と、ボイスコイルモータ51の作動により回転移動するよう回転軸受け52により回転軸53を介してボイスコイルモータ51に連結されたアーム54と、アーム54の先端に搭載され且つ電圧により作動する2個の圧電素子55a,55bと、圧電素子55a,55bの作動により微小移動するよう圧電素子55a,55bに連結され且つジンバルスプリング56により支持されたサスペンション57と、サスペンション57の先端に配設された磁気ヘッド58と、磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81(スピンドル82により回転している)の目標トラックに移送するよう上位装置40からの指令と磁気ヘッド58が磁気ディスク媒体81から読み取るトラック位置情報とに基づいてボイスコイルモータ51を駆動制御するボイスコイルモータコントローラ41と、磁気ヘッド58が目標トラックに移送された後に目標トラック内の所定位置(トラック中心)を追従走行するよう磁気ヘッド58が目標トラックから読み取るヘッド位置情報に基づいて生成した所定のヘッド位置修正電圧にて圧電素子55a,55bを駆動制御する圧電素子コントローラ42と、サスペンション57に設けられるとともに磁気ヘッド58を昇降させるのためのロードアンロードアーム43と、前記磁気ディスク媒体の非回転時に前記ロードアンロードアーム43を保持して磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81上から退避させた状態を保つとともに、磁気ディスク媒体81の回転後に磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81上にロードするためのロードアンロードアーム43のガイドとなるロードアンロードカム44とを具備している。そして、圧電素子コントローラ42は、磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81上にロードする際に圧電素子55a,55bを振動駆動する圧電素子振動駆動機能を備えている。
0079
圧電素子55a,55bが振動すると、圧電素子55a,55bに連結されたサスペンション57も振動する。そのため、サスペンション57に設けられたロードアンロードアーム43も振動するので、ロードアンロードアーム43とロードアンロードカム44との接触部分が静止摩擦から動摩擦に移行する。したがって、磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81上にロードする際に、ロードアンロードアーム43はロードアンロードカム44から滑らかに離れる。磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81上にロードするか否かは、例えば、上位装置40から出力されるロード指令信号を圧電素子コントローラ32が入力することによって判断される。
0080
言葉を変えてもう一度説明する。
0081
本実施形態では、図1の磁気ヘッド位置決め装置1の構成に、磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81上から退避させるロードアンロードカム44と、サスペンション57先端のロードアンロードアーム43とを加えている。ここで、ボイスコイルモータ51を回転駆動することにより、磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81上に昇降することができる。一般的にボイスコイルモータ51は、磁気ヘッド58が磁気ディスク81上を浮上していることを前提に設計されており、回転方向の摩擦力はほとんど考慮されていない。
0082
磁気ヘッド58が磁気ディスク媒体81上から退避し、ロードアンロードアーム43をロードアンロードカム44が支持している状態では、ロードアンロードアーム43には、ほぼサスペンション57の荷重に近い力が加わっている。したがって、ロード始動時の回転方向に加わる静止摩擦力はかなり大きく、磁気ヘッド58の数が増加するに従ってボイスコイルモータ51に加える起動トルクは上昇し、静止摩擦力が起動トルクを上回ってしまうと、磁気ヘッド58を磁気ディスク媒体81上にロードできなくなる可能性が高くなる。特にロードアンロードアーム43とロードアンロードカム44との接触部分(以下「ランプ・アーム間」という)での摺動によって双方が摩耗した場合や、高湿条件下においては特にその危険性が高くなる。
0083
この障害を回避するためには、ランプ・アーム間の摩擦係数が小さくなるような材料を相互に選択することが最重要であるが、サスペンション57の荷重を下げる方法も同様に有効である。しかしながら、サスペンション57の荷重は、磁気ヘッド58の浮上特性に多大な影響を与え、装置としての耐衝撃特性を大幅に低下させるため、軽くすることが困難である。
0084
そこで、ロード開始時に圧電素子55a,55bを正弦波によって駆動すると、ランプ・アーム間の摩擦を静止摩擦から動摩擦に移行させることができる。通常、動摩擦係数は静止摩擦係数の1/10程度であることにより、ボイスコイルモータ51の回転摩擦力が大幅に低下するため、起動不能障害確率を抑制することが可能となる。
0085
以上の通り、本発明の第1及び第2の実施形態並びに第1乃至第4の参考例について説明したが、これらの実施形態及び参考例を組み合わせてもよい。また、各図面において同一部分には同一符合を付した。なお、言うまでもないが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
0086
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ヘッド位置修正電圧で圧電素子を駆動制御すると同時に当該ヘッド位置修正電圧に基づいて生成した調整電流にてボイスコイルモータを駆動制御するため、サスペンションの動きを低減できる。したがって、圧電素子に加わるヘッド位置修正電圧を低減できることにより、圧電素子の劣化を抑制できるので、位置決め精度の信頼性を長期間維持することができる。これに加えて、圧電素子コントローラが、圧電素子に供給する電圧の最大値及び最小値を検出するピーク検出機能と、圧電素子に供給する電圧のオフセットの大きさを前記最大値に基づいて切り換え設定するオフセット切り換え機能とを備え、ボイスコイルモータコントローラが、前記最小値が零になるように調整電流を決定する調整電流決定機能を備えたことにより、圧電素子に供給する電圧の最小値が常に零になるように制御されるので、圧電素子に供給する電圧のオフセットを常に最小にすることができる。したがって、圧電素子の劣化を抑制できるので、位置決め精度の信頼性を長期間維持できる。
0087
請求項2記載の発明によれば、前述した請求項1記載の発明による効果に加え、磁気ヘッドを磁気ディスク媒体上にロードする際に圧電素子を振動駆動する圧電素子振動駆動機能を圧電素子コントローラが備えたことにより、ロードアンロードアームとロードアンロードカムとの接触部分を動摩擦にすることができるので、起動不能障害確率を抑制できる。したがって、サスペンションの荷重を下げることなく、複数アームのロードアンロードが実現できるので、装置全体としての耐衝撃性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の参考例に係る磁気ヘッド位置決め装置を示す平面図及びブロック図である。
【図2】図2[1]は、図1の磁気ヘッド位置決め装置における、ヘッド位置誤差信号の電圧値とオフトラック量との関係を示すグラフである。図2[2]は、図1の磁気ヘッド位置決め装置における、ローパスフィルタの周波数−ゲイン特性を示すグラフである。
【図3】図1の磁気ヘッド位置決め装置における、圧電素子とサスペンションと磁気ヘッドとの部分を拡大して示す部分平面図である。
【図4】図1の磁気ヘッド位置決め装置における、圧電素子の厚さ方向に電圧を供給したときのサスペンションの動きを示す部分平面図である。
【図5】本発明の第2の参考例に係る磁気ヘッド位置決め装置を示す平面図及びブロック図である
【図6】本発明の第3の参考例に係る磁気ヘッド位置決め装置を示す平面図及びブロック図である
【図7】本発明の第1の実施形態に係る磁気ヘッド位置決め装置を示す制御ブロック図である
【図8】本発明の第4の参考例に係る磁気ヘッド位置決め装置を示す平面図及びブロック図である
【図9】本発明の第2の実施形態に係る磁気ヘッド位置決め装置を示す平面図及びブロック図である
【符号の説明】
1,2,3,4,5,6 磁気ヘッド位置決め装置
11,12,13,21,31,41 ボイスコイルモータコントローラ
11a ローパスフィルタ
12a 積分器
13a 平均値算出回路
22,32,42,59 圧電素子コントローラ
22b オフセット発生器
22e ピークディテクタ
51 ボイスコイルモータ
52 回転軸受け
53 回転軸
54 アーム
55a,55b 圧電素子
56 ジンバルスプリング
57 サスペンション
58 磁気ヘッド
81 磁気ディスク媒体

Claims (2)

  1. 電流により作動するボイスコイルモータと、このボイスコイルモータの作動により回転移動するよう当該ボイスコイルモータに連結されたアームと、このアームの先端に搭載され且つ電圧により作動する圧電素子と、この圧電素子の作動により微小移動するよう当該圧電素子に連結されたサスペンションと、このサスペンションの先端に設けられた磁気ヘッドと、この磁気ヘッドを磁気ディスク媒体の目標トラックに移送するよう上位装置からの指令と前記磁気ヘッドが前記磁気ディスク媒体から読み取るトラック位置情報とに基づいて前記ボイスコイルモータを駆動制御するボイスコイルモータコントローラと、前記磁気ヘッドが前記目標トラックに移送された後に当該目標トラック内の所定位置を追従走行するよう前記磁気ヘッドが前記目標トラックから読み取るヘッド位置情報に基づいて生成したヘッド位置修正電圧にて前記圧電素子を駆動制御する圧電素子コントローラとを具備した磁気ヘッド位置決め装置において、
    前記ボイスコイルモータコントローラは、前記磁気ヘッドが前記目標トラック内の所定位置を追従走行する際に、前記ヘッド位置修正電圧に基づいて生成した調整電流にて前記ボイスコイルモータを駆動制御する、圧電素子動作補助機能を備え
    前記圧電素子コントローラは、前記磁気ヘッドが前記トラック内の所定位置を追従する際に前記圧電素子に供給する電圧の最大値及び最小値を検出するピーク検出機能と、前記圧電素子に供給する電圧のオフセットの大きさを前記最大値に基づいて切り換え設定するオフセット切り換え機能とを備え、
    前記ボイスコイルモータコントローラは、前記圧電素子コントローラで検出された前記最小値が零になるように前記調整電流を決定する調整電流決定機能を備えた、
    ことを特徴とする磁気ヘッド位置決め装置。
  2. 前記サスペンションに設けられるとともに前記磁気ヘッドを昇降させるのためのロードアンロードアームと、
    前記磁気ディスク媒体の非回転時に前記ロードアンロードアームを保持して前記磁気ヘッドを当該磁気ディスク媒体上から退避させた状態を保つとともに、前記磁気ディスク媒体の回転後に前記磁気ヘッドを前記磁気ディスク媒体上にロードするための前記ロードアンロードアームのガイドとなるロードアンロードカムとを具備し、
    前記圧電素子コントローラは、前記磁気ヘッドを前記磁気ディスク媒体上にロードする際に前記圧電素子を振動駆動する圧電素子振動駆動機能を備えた、
    請求項1記載の磁気ヘッド位置決め装置。
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