JP3548768B2 - 車両用転落防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、相互に連結される軌道車両の対向する各妻壁間に設けられ、プラットホームから前記各妻壁間の隙間へ転落する事故を防ぐための転落防止装置に関する。本発明において、利用者は、軌道車両に乗降する乗降客および軌道車両を運行するために従事する作業者などを含む。
【0002】
【従来の技術】
軌道車両の乗降用の停車場は、軌道車両が走行するための軌条が敷設される軌道空間と、軌道空間に隣接してプラットホームが設けられるプラットホーム空間とを有する。このような停車場において、利用者はプラットホームから軌道空間に停車する軌道車両に乗降することができる。前記軌道車両が、複数両連結されている場合、相互に連結される軌道車両の対向する各妻壁間には隙間が形成される。このような隙間は、軌道車両が前記停車場に停車する状態で、プラットホーム空間に向けて開口する。このようにプラットホーム空間に向けて開口する隙間に利用者が転落することを防止するために、車両用の転落防止装置が設けられる。前記転落防止装置として、特開平10−59175号公報に開示される車両用連結部への転落防止保護柵および特開平10−157618号公報に開示される転落防止用外幌取付け装置が知られている。
【0003】
特開平10−59175号公報に示されている車両連結部への転落防止保護柵は、軽量で車両の幅方向に場所を取らず、かつ脱着を容易とするために、車両の妻壁に相当する連結面端部に個設された保持金具にシート状弾性体の保護柵を取付けた車両連結部への転落防止保護柵において、前記保持金具に保護柵の車両の幅方向および前後軸方向の動きを規制する上下方向の溝を形成する。同時に保護柵を平板状に形成し、保護柵の基部を前記溝に上下方向から挿入し、前記溝の上端または下端に脱着容易な塞ぎ金を設ける。これによって軽量で車両の幅方向に場所を取らず、また万一転落事故が起きた場合には前記塞ぎ金を取外すことによって容易に脱着可能な保護柵を提供することができる。このような保護柵を前記各妻壁間に対向して設けることによって、車両が停車する状態で、前記隙間とプラットホーム空間とを仕切ることができる。これによって前記隙間への転落事故の発生を防止することができる。
【0004】
特開平10−157618号公報に開示されている転落防止用外幌取付け装置1は、図18〜図20に示すように、相互に連結される軌道車両2a,2bの対向する各妻壁である各車両連結面端部3a,3bに、外幌4を容易に取付け、容易に取外すことができるようにした装置である。前記外幌4は、図19に示されるように上下方向に対して垂直な仮想一平面における断面形状が略U字状となる所定幅のシート状の弾性体である。転落防止用外幌取付け装置1では、前記外幌4の取付けを、軌道車両2aの連結面端部3aに設けたスライド案内枠5と、外幌4の先端部4aの反対側の端部である基部4bに設けられる、前記スライド案内枠5に係合して上方向Z1および下方向Z2にスライド動作できるスライド金具6とによって行う。前記スライド金具6は、外幌4の上下方向に適宜形成される複数個の図示しない係合体部によって構成される。
【0005】
また前記スライド案内枠5は、係合体部が前記係合を開始されるための複数個の図示しない離脱穴と、係合体部に係合するように離脱穴に隣接して設けられる図示しない係合枠部とによって構成される。これによって外幌4の取付けは、スライド金具6の複数個の係合体部をスライド案内枠5の複数個の離脱穴からスライド案内枠5内に差込み、係合体部を係合枠部に係合しつつ下方向Z2に離脱穴の上下方向の長さだけスライド動作することで完了する。また外幌4の取外しは、スライド金具6をスライド案内枠5に対して係合されている係合体部を係合枠部に対し、離脱穴の上下方向に沿った長さだけスライド動作することで係合体部が係合枠部から外れるので、スライド案内枠5から離脱することができる。
【0006】
このように外幌4の取付けおよび取外しを容易に行うことができる。車両2bの妻壁3bに設けられる側の転落防止用外幌取付け装置1は、上述した車両2aの妻壁3bに設けられる側と対向するようにして設けられる。このような転落防止用外幌取付け装置1によって、軌道車両2a,2bが停車する状態で、前記隙間7とプラットホーム空間8とを仕切ることができ、前記利用者などの隙間7への転落事故が防がれる。
【0007】
また外国では、図21、図22に示すような相互に連結される車両17a,17bの各妻壁18a,18b間に弾性を有する複数本の索条19を、図21では紙面の左右方向となる水平方向に沿って設ける保護柵装置16が知られている。前記弾性索19は、全て同じ長さの弾性索が用いられ、不測の事態に備えて、前記車両17a,17bが直線路の軌条の上にある状態で弛みを有するように設けられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特開平10−59175号公報に開示されている車両連結部への転落防止保護柵は、車両が曲線路の軌条を走行する状態において、車両の相対運動のため各妻壁間に対向して設けられる保護柵同士が互いに押圧し合い、破損してしまうことを防ぐために、対向する保護柵の各々の遊端部間に適当な間隔をあけて設置される。このような間隔は実用上10cm程度は確保する必要がある。したがって各妻壁間に保護柵を対向して設けたとしても、前記隙間は、上下方向に沿って延びる開口によってプラットホーム空間に連なる。
【0009】
また保護柵は、利用者がもたれかかった場合には容易にプラットホーム空間から離れる方向に曲がるように大きく変形してしまい、前記開口はより大きくなってしまう。このような開口はより小さくすることが望まれている。
【0010】
さらに前記保護柵は、万一転落事故が起きた場合などに備えて脱着可能な構成であるけれども、塞ぎ金を固定するためのねじ止め部分を分解するなど取外しにかなりの手間を要する。
【0011】
またさらに前記妻壁には必要に応じて車両の屋根に昇ることができるように足掛けステップが設置されるけれども、前記保護柵は足掛けステップに極めて近接して設けられるので、足掛けステップの使用時に支障を来す。
【0012】
特開平10−157618号公報に開示されている転落防止用外幌取付け装置1では、各車両2a,2bの各連結面端部3a,3b間に対向して設けられる外幌4同士を、車両2a,2bが曲線路の軌条を走行する状態で互いに干渉し得ないように、予め定める間隔をあけて設ける。したがって、このような転落防止用外幌取付け装置1を設けたとしても車両の各連結面端部3a,3b間の隙間7は、プラットホーム空間8に向けて上下方向に沿って延びる開口9を形成する。このような開口9は、車両が曲線路の軌条の外側に沿って設置されるプラットホームに停車する状態では、プラットホームの長手方向に沿った方向により大きく形成される。このような開口9はより小さくすることが望まれている。
【0013】
しかしながら対向する各連結面端部3a,3bの近傍から弾性体である外幌4を突出させる構成であるので、前記開口9をなくすためには、外幌4の基部4bと先端部4aとの距離を、より長く形成しなければならず、前記開口9を塞ぐことができたとしても、各先端部4a付近は片持ち梁によって弛み易くなってしまう不具合が生じる。
【0014】
また基部側の幅が大きくなるテーパを有する略U字状のシート状弾性体を取付けるので、各妻壁への取付け幅が大きく、作業性が悪い。
【0015】
外国で知られている各妻壁間に複数本の弾性索を設ける保護柵装置16では、前記車両17a,17bが直線路の軌条の上にある状態で、全ての弾性索19が弛みを有するように設けられる。このためプラットホームの床構造体20上にいる仮想線21で示される利用者が万一誤って各妻壁18a,18b間の隙間22に転落しかかった場合に、弾性索19が大きく弛んでいる上、弾発的に伸縮するので、利用者を支持することが困難である。
【0016】
さら保護柵装置16では、すべて同じ長さの弾性索19を設けるので、利用者が前記隙間22に転落しかかった場合には、図22に示すようにプラットホーム空間23と車両17a,17bとの間の下部空間24に連なる開口25の上で、前記利用者を概ね上下方向に沿った状態で支持するので、利用者は前記開口25に転落しやすい。このような従来の保護柵装置16は、前記隙間22に転落しかかった利用者を概ね上下方向に沿って保持したまま転落防止を図ろうするものであって、弾性索19に利用者の身体を引掛かけて転落を防止しようとするものではなかった。
【0017】
このように相互に連結される軌道車両の対向する各妻壁間に形成される隙間へのプラットホーム空間にいる利用者の転落をより確実に防止することができる車両用転落防止装置が望まれている。
【0018】
本発明の目的は、車両妻壁間の隙間への利用者の転落に対する安全性を、より向上することができる車両用転落防止装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、相互に連結される軌道車両の対向する各妻壁の少なくとも各一側部の転落防止のための領域の下部領域部分に前記各一側部間にわたって張架される第1索部材と、前記転落防止のための領域の上部領域部分に前記各一側部間にわたって張架される第2索部材とを有し、
第1および第2索部材は、前記各領域間の間隔の変化を許容し、
第2索部材の長さは第1索部材の長さよりも大きく選ばれることを特徴とする車両用転落防止装置である。
【0020】
本発明に従えば、相互に連結される軌道車両の対向する各妻壁間の予め定める転落防止のための領域間にわたって、車両用転落防止装置が設けられる。前記領域は、各妻壁間の軌道車両における少なくとも幅方向一側部に上下方向に延びた領域として定められる。車両用転落防止装置は、前記各領域間の間隔の変化を許容することのできる第1索部材と第2索部材とを有する。第1索部材は、前記領域の下部領域部分の前記各一側部間にわたって張架される。第2索部材は、前記領域の上部領域部分の前記各一側部間にわたって張架される。このようにして前記転落防止のための領域間にわたって車両用転落防止装置が設けられているので、軌道車両が乗降用の停車場に停車しても、各妻壁間の隙間とプラットホーム空間とを連ねる上下方向に沿って延びる開口が形成されない。したがって前記隙間がプラットホーム空間に上下方向に延びる開口を介して連なる構成と比較して、利用者の体が嵌まり込むような開口が形成されないので、より安全性が向上される。
【0021】
また前記転落防止のための領域の上部領域部分に張架される第2索部材の長さは、前記転落防止のための領域の下部領域部分に張架される第1索部材の長さよりも大きく選ばれる。これによって車両用転落防止装置は、プラットホームにいる利用者が前記隙間に転落しかかった場合には、利用者の身体を利用者の足が前記妻壁の一側部側にあるような状態で、その上半身を、前記妻壁の一側部側の反対側である他側部側寄りで支持することができる。言い換えると利用者の下半身をプラットホーム側に留め、上半身を前記隙間側で受け止めることができる。したがってすべて同じ長さの弾性索で形成されるような保護柵装置と比較して、利用者の身体をより傾斜させた状態で前記第1および第2索部材によって受け止めることができる。これによって転落しかかった利用者の体重の一部を、前記第1および第2索部材に預けることができる。したがって利用者が前記隙間に転落しかかったとしても、プラットホームに残った側の足でより踏み止まりやすい構成であり、より安全性が向上される。
【0022】
また上述したように第1および第2索部材は、前記各領域間の間隔の変化を許容することができる。これによって車両用転落防止装置は、相互に連結される軌道車両が曲線路の軌条の上にある状態で、その各前後軸方向が互いに平行とならないような場合においても、軌道車両の停車状態では上述した上下方向に沿って延びる開口を形成することがない。
【0023】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の構成に加えて、第1および第2索部材間に、第1および第2索部材と略平行に1本以上設けられる第3索部材を有し、
前記第3索部材の長さは、前記第1索部材の長さよりも大きく、第2索部材の長さよりも小さく選ばれることを特徴とする。
【0024】
本発明に従えば、前記第1および第2索部材間には、第1および第2索部材と略平行に1本以上の第3索部材が設けられる。これによって前記第1および第2索部材間の前記各妻壁間の隙間のプラットホーム空間に向いた開口が第3索部材によって分割される。したがって第3索部材が設けられないような構成と比較して、より安全性を向上することができる。
【0025】
さらに前記第3索部材は、第1索部材の長さよりも大きく、かつ第2索部材の長さよりも小さく選ばれる。したがって第3索部材の長さが上述した長さに選ばれないような構成と比較して、プラットホームにいる利用者が前記妻壁間の隙間に転落しかかった場合には、利用者の身体を、利用者の足がプラットホームにあるような状態でその上半身を前記隙間側で確実に支持することができる。したがって安全性をより向上することができる。
【0026】
請求項3記載の本発明は、請求項1または2に記載の構成に加えて、第1および第2索部材の間に上下に設けられる1本以上の第4索部材を有することを特徴とする。
【0027】
本発明に従えば、前記第1および第2索部材の間に、1本以上の第4索部材が上下に設けられる。これによって前記第4索部材が設けられないような構成と比較して、第1索部材の下方向への変位量を少なくすることができるとともに、第2索部材の上方向への変位量を少なくすることができる。すなわち前記第1および第2索部材間の開口の面積の変化を小さくすることができる。したがって上述のようにプラットホームにいる利用者が前記妻壁間の隙間に転落しかかった場合には、第1索部材によって利用者の足をプラットホーム側にあるように確実に支持することができるとともに、第2索部材によって利用者の上半身を前記隙間側で確実に支持することができる。したがって安全性をより向上することができる。
【0028】
請求項4記載の本発明は、請求項1または2に記載の構成に加えて、第1および第2索部材の間に上下に設けられる1本以上の第4索部材を有し、
前記第4索部材は、予め定める連結部に連結されることを特徴とする。
【0029】
本発明に従えば、前記第1および第2索部材の間に1本以上の第4索部材が上下に設けられる。このような第4索部材は、予め定める連結部に連結される。前記予め定める連結部とは、第4索部材が1本のみ設けられる場合には第1〜第3索部材の少なくともいずれか1つと連結される部分であり、第4索部材が複数本設けられる場合には上述の場合に加えて、第4索部材同士が連結される部分も含む。これによって前記第4索部材が設けられないような構成と比較して、前記各妻壁間の隙間の、第1および第2索部材間のプラットホーム空間に向いた開口をより細かく分割することができる。したがって安全性がより向上される。
【0030】
請求項5記載の本発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の構成に加えて、少なくとも前記第1および第2索部材は、弾性を有することを特徴とする。
【0031】
本発明に従えば、少なくとも前記第1および第2索部材は弾性を有する。これによって少なくとも第1および第2索部材が弾性を有しないような構成と比較して、相互に連結される軌道車両が曲線路の軌条の内側に前記軌条に沿って設けられる停車場に停車する場合には、少なくとも前記第1および第2索部材の弛みを少なくすることができる。したがって前記第1および第2索部材は上述した状態で弛みを有するような構成と比較して、プラットホームにいる利用者が前記隙間に転落しかかった場合にはより確実に利用者の身体を受止めることができ、安全性がより向上される。
【0032】
請求項6記載の本発明は、請求項5に記載の構成に加えて、前記第2索部材の弾性係数は、第1索部材の弾性係数よりも高いことを特徴とする。
【0033】
本発明に従えば、前記第2索部材の弾性係数は、第1索部材の弾性係数よりも高い。これによって第1索部材は第2索部材と比較してその軸線方向に交差する方向への変位量が少ない。したがって、プラットホームにいる利用者が前記隙間に転落しかかった場合に、利用者の上半身を支持する第2索部材と利用者の下半身を支持する第1索部材とでは、第2索部材の方がその軸線方向に交差する方向への変位量が大きい。これによって利用者の足がプラットホーム側にある状態で、その上半身を前記隙間側で支持することができる。したがって第2索部材の弾性係数が第1索部材の弾性係数よりも高くないような構成と比較して、安全性がより向上される。
【0034】
請求項7記載の本発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の構成に加えて、前記第1索部材は、その軸線方向に伸縮自在であり、かつ軸線に交差する方向に対して剛性を有することを特徴とする。
【0035】
本発明に従えば、前記第1索部材はその軸線方向に伸縮自在であり、かつその軸線に交差する方向に対して剛性を有する。したがって第1索部材は前記各領域間の距離の変化を許容することができるとともに、その軸線方向に交差する方向への変位量が少ない。したがって上述した効果が確実に達成することができるとともに、第1索部材自体が安定した支えとなって、バランスを崩した利用者の身体を支えるための足場として用いることも可能である。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の第1の形態の車両用転落防止装置31を簡略化して示す正面図であり、図2は図1の車両用転落防止装置31の簡略した平面図であり、図3は図1の切断面線III−IIIから見た断面図である。図1〜図3には、軌道車両32a,32bが、直線路の軌条上に停車した状態を示す。また本発明では便宜上、軌道車両32a,32bが走行または停車している軌条が敷設される地表面に垂直な方向を上下方向として説明する。
【0037】
車両用転落防止装置31は、各車体33a,33bの下方で連結器34を用いて相互に連結される軌道車両32a,32bの、対向する各妻壁35a,35b間に設けられる。軌道車両32a,32bは、たとえば鉄道車両であって、図示しない軌条の上を走行する。軌道車両32aは、車体33aと、車体33aを支持する台車36aとを備える。軌道車両32bも同様に車体33bと台車36bとを備える。前記各妻壁35a,35bは、前記各前後軸方向に対して垂直であり、軌道車両32a,32bが直線状の軌条の上に配置される状態では、互いに略平行な状態に配置される。
【0038】
このような各妻壁35a,35b間の、各軌道車両32a,32bの幅方向中央部に可撓性を有する車両用連結幌37が設けられ、利用者は、車両用連結幌37内を通って各軌道車両32a,32b間を移動することができる。各軌道車両32a,32b間には、車両用連結幌37の前記幅方向一方C1(D1)側に各妻壁35a,35bに挟まれる隙間38が形成される。また前記幅方向他方C2(D2)側には、隙間39が形成される。
【0039】
利用者が各軌道車両22a,22bに乗降するための停車場には、前記軌条が敷設される軌道空間40に隣接するプラットホーム空間41に、プラットホームが前記軌条に沿って設けられている。各軌道車両32a,32bが停車場内で軌道空間40に停車しているとき、プラットホームは各軌道車両32a,32bにそれらの各幅方向一方C1,D1側から隣接している。前記軌道車両32aの幅方向とは、軌道車両32aの前後軸方向および上下方向に対して垂直となる方向を指し、同様に軌道車両32bの幅方向とは、軌道車両32bの前後軸方向および上下方向に対して垂直となる方向を指す。各軌道車両32a,32bは、直線状の軌条の上にある状態で、各軸線L1,L2が一直線上または平行になり、各幅方向が平行となる。
【0040】
利用者は、各軌道車両32a,32bがプラットホームの床構造体42に隣接して停車する状態で、プラットホームから各軌道車両32a,32bに乗降することができる。
【0041】
このような状態では、前記隙間38が、プラットホーム空間41に向けて開口する。
【0042】
このような隙間38にプラットホームから利用者が誤って転落することを防止するために、車両用転落防止装置31が設けられる。
【0043】
車両用転落防止装置31は、相互に連結される各軌道車両32a,32bのそれぞれの幅方向一側部の予め定める転落防止のための領域である取付け座S1,S2間にわたって設けられる。前記各取付け座S1,S2は、妻壁35a,35bの各幅方向一方C1,D1側の一側部の下端部からある高さまで延びる領域として定められる。さらに具体的には、前記領域は、上下方向に関して軌道車両32a,32bが停車場に停車したときにプラットホームの床構造体42の上面42aから、前記床構造体42上に平均的な身長の子供の利用者が立ったときの利用者の少なくとも腰よりも上方の高さ位置の範囲に設定される。各取付け座S1,S2は、前記片側の隙間38に臨む。
【0044】
また本発明の実施の他の形態として、前記領域は、床構造体42の上面42aから、前記床構造体42上に平均的な身長の成人の利用者が立ったときの利用者の少なくとも腰より上方の高さの位置の範囲に設定されてもよい。
【0045】
車両用転落防止装置31は、基本的には、前記各領域S1,S2間に張架される索部材51と、索部材51の各端部を前記取付け座S1,S2に連結するための連結部材55とを有する。索部材51は、それぞれ前記各取付け座S1,S2間にわたって設けられる第1索部材52と、第2索部材53と、第3索部材54とを有する。第1索部材52は、各取付け座S1,S2のそれぞれの下部領域部分S1a,S2a間にわたって張架され、具体的には、軌道車両32a,32bが停車場に停車した状態で、上下方向に関してプラットホームの床構造体42の上面42aよりも上であり、かつ前記床構造体42上に平均的な身長の子供の利用者が立ったときの利用者の膝よりも下方の位置に設定される。より好ましくは、利用者が歩行時に踏み越えてしまわない程度の高さに設定され、前記利用者の膝が歩行時に描く流線の最低位よりも下方となるように設定される。
【0046】
第2索部材53は、前記各取付け座S1,S2のそれぞれの上部領域部分S1b,S2b間にわたって張架され、具体的には、軌道車両32a,32bが停車場に停車した状態で、上下方向に関してプラットホームの床構造体42上に平均的な身長の子供の利用者が立ったときの肩よりも下であり、かつ腰よりも上であるように設けられる。より好ましくは前記利用者の歩行時の腰の流線の最高位よりも上方であり、かつ肩の流線の最低位よりも下方であるように設定される。
【0047】
第3索部材54は、前記第1索部材52および第2索部材53の間に、第1および第2索部材52,53と略平行となるように設けられる。第3索部材54は、上述した第1および第2索部材52,53と同様に、各取付け座S1,S2間にわたって張架され、具体的には、軌道車両32a,32bが停車場に停車した状態で、上下方向に関してプラットホームの床構造体42の上に平均的な身長の子供の利用者が立ったときの利用者の膝から上であり、かつ腰から下であるように設定される。
【0048】
上述した第1〜第3索部材52〜54は、たとえばナイロンなどの材料から成るロープで実現される。このような索部材51は、第1索部材52の長さW1が、第2索部材53の長さW2よりも小さくなるように選ばれる。また第3索部材54の長さW3は、第1索部材52の長さW1よりも大きく、かつ第2索部材53の長さW2よりも大きくなるように選ばれる。すなわち索部材51は、上方に設けられる索部材ほどその長さが大きくなるように設けられる。また前記第1〜第3索部材52〜54の各々の長さは、前記各領域S1,S2間の間隔の変化を許容する長さに選ばれる。
【0049】
連結部材55は、各妻壁35a,35bの各取付け座S1,S2にそれぞれ固定される環状の部材である。連結部材55は、取付け座S1に上下方向に間隔をあけて上から下へ順に設けられる第1連結部材56a、第2連結部材57a、第3連結部材58aと、取付け座S2に前記第1〜第3連結部材56a〜58aと対向して設けられる第1連結部材56b、第2連結部材57b、第3連結部材58bとを有する。連結部材55は、それぞれ各軌道車両32a,32bが直線路の軌条の上にある状態で、各前後軸方向に平行となる方向および上下方向を含む仮想一平面における断面形状が大略的に円となるような環状の部材で実現される。
【0050】
上述した第1〜第3索部材52〜54は、互いに略平行となるように前記取付け座S1,S2間にわたって張架される。取付け座S1に設けられる第1〜第3連結部材56a〜58aと、取付け座S2に設けられる各連結部材56b〜58bとは、図1〜図3に示されるような各軌道車両32a,32bが直線路の軌条の上にある状態で、各妻壁35a,35b間の距離の中心点を通りかつ各妻壁35a,35bに対して平行となるような仮想一平面に関して、対称となるように設けられる。索部材51のそれぞれの両端部は、環状に形成され、それぞれが連結される連結部材55に係止される。
【0051】
第1索部材52の一端部52aは、第3連結部材58aに連結され、他端部52bは、第3連結部材58bに連結される。同様に第2索部材53は、その一端部53aが第1連結部材56aに連結され、その他端部53bが第1連結部材56bに連結される。第3索部材54は、同様にその一端部54aが第2連結部材57aに連結され、その他端部54bが第2連結部材57bに連結される。
【0052】
図4は、図3の車両用転落防止装置31にプラットホームにいる利用者が倒れかかった状態を模式的に示す図であり、図5は各軌道車両32a,32bが曲率半径の最も小さな曲線路の軌条上にある状態を示す簡略化した平面図であり、図6は、図5の各軌道車両32a,32bの簡略化した斜視図である。上述したように相互に連結される軌道車両32a,32bの対向する各妻壁35a,35bのそれぞれの予め定める転落防止のための領域である各取付け座S1,S2間にわたって、車両用転落防止装置31が設けられる。前記取付け座S1,S2は、各妻壁35a,35bの、各軌道車両32a,32bにおける幅方向一方C1,D1側の一側部に上下方向に延びた領域としてそれぞれ定められる。このような車両用転落防止装置31は、前記各取付け座S1,S2のそれぞれの下部領域部分S1a,S2aに、前記各一側部間にわたって張架される第1索部材52と、前記各取付け座S1,S2のそれぞれの上部領域部分S1a,S2bに前記各一側部間にわたって張架される第2索部材53とを有する。
【0053】
このようにして前記取付け座S1,S2間にわたって車両用転落防止装置31が設けられているので、前記軌道車両32a,32bが乗降用の停車場に停車しても、各妻壁35a,35bおよび車両用連結幌37の前記幅方向一方C1,D1側の端部37aによって規定される隙間38と、プラットホーム空間41とを連ねるような上下方向に沿って延びる開口が形成されない。したがって前記隙間38がプラットホーム空間41に上下方向に延びる開口を介して連なるような構成と比較して、利用者の体が嵌まり込むような開口が形成されないので、安全性がより向上される。
【0054】
また前記第2索部材53の長さW2は、第1索部材52の長さW1よりも大きく選ばれる。したがって図4に仮想線59で示すように、プラットホームの床構造体42の上にいる利用者が前記隙間38に転落しかかった場合には、第1索部材52によって利用者の足がプラットホーム側に留まるように保持し、かつ第2索部材53によって利用者の上半身を利用者の足よりも前記各妻壁35a,35bの他側部側で支持することができる。前記他側部側とは、各軌道車両32a,32bの幅方向において、前記一側部と反対側となる側をいう。したがって利用者の重心G1の下側に少なくとも第1索部材52がある状態で、利用者の身体を支持することができる。このように本装置によって前記利用者を支持した状態では、第1および第2索部材の長さが共に等しいような構成と比較して、仮想線60で示される利用者の中心線が、仮想線61で示される前記上下方向に沿った鉛直な基準線に対して成す角度θ1は、より大きく形成される。前記中心線とは、医学的に言うと人間の身体の正中矢状面と前額面との成す交線を言う。
【0055】
このように車両用転落防止装置31は、前記隙間38に転落しかかった利用者の身体を、利用者の身体の前記中心線が、前記各妻壁35a,35bの他側部側へ向かうにつれて上方となるように傾斜した状態で支持することができる。換言すれば、利用者の片方の足がプラットホームの床構造体42の、軌道空間40に臨む角部42b近傍にある状態で、もう片方の足が前記角部42bから大きく離れないようにして、利用者の両足がその上半身に対してプラットホーム側にあるような状態で支持することができる。
【0056】
さらにこの状態で利用者の身体が第1および第2索部材52,53によって支持されているので、身体が重力によって落下しようとしても、第1および第2索部材52,53から摺動摩擦力が作用する。したがって利用者の身体が、前記プラットホームの床構造体42の角部42bと軌道車両32a,32bとの間に規定される下部空間62に連なる開口63から、前記下部空間62に瞬間的に転落することが防がれる。すなわち、第1および第2索部材52,53によって支持され、前記開口63から下部空間62に向かってずり落ちる間に、プラットホームの床構造体42の前記角部42bの上に片足で踏み止まることも可能であり、前記利用者の中心線が上下方向に沿うようにして支持されるような状態と比較して、自由落下に近い状態で前記開口63から下部空間62に転落することが防がれる。
【0057】
言うなれば車両用転落防止装置31は、前記隙間38に転落しかかった、言い換えれば身体のバランスを崩した利用者の重心G1が、前記下部空間62に連なる開口63の上に留まることを防ぎ、前記開口63よりも各妻壁35a,35bの前記他側部側に案内するように利用者の身体を支持することができる。
【0058】
このようにして利用者の前記隙間38への転落時の姿勢に拘わらず、常に利用者の上半身を下半身に対して前記他側部側に傾斜させた状態で支持することができる。たとえば利用者が泥酔者などであって、この泥酔者が誤ってプラットホームの床構造体42から足を踏み外したとしても、常に利用者の中心線が上下方向に沿った状態から床構造体42に沿った状態に向かって傾斜するように第1および第2索部材52,53によって案内されるので、上述のように利用者の身体の中心線が傾斜するように案内されないような構成と比較して、安全性がより向上される。
【0059】
また車両用転落防止装置31は、第1索部材52と第2索部材53との間に、第1および第2索部材52,53と略平行に前記各取付け座S1,S2間にわたって設けられる第3索部材54を有する。これによって第3索部材54が設けられないような構成と比較して、第1および第2索部材52,53間の開口を分割することができ、より安全性を向上することができる。またこのような第3索部材54は、その長さW3が、第1索部材52の長さW1よりも大きく、かつ第2索部材53の長さW2よりも小さくなるように選ばれる。したがってプラットホームにいる利用者が前記隙間38に転落しかかった場合には、利用者の身体を利用者の足がプラットホームの床構造体42の角部42bに留まりかつその上半身が前記隙間38側となるように、利用者の身体を傾斜させて確実に支持することができる。したがって上述した効果を確実に達成することができる。
【0060】
また前記隙間38には、第1〜第3索部材52〜54のそれぞれの長手方向に沿って延びる開口が形成される。これによって前記開口を介してプラットホームから隙間を除くことができ、軌道車両32a,32bの連結部34および車両用連結幌37の状態を確認することができる。
【0061】
また本実施の形態においては、車両用転落防止装置31は、プラットホーム空間41にいる利用者が子供であると仮定する場合に、最下段の第1索部材52が少なくとも利用者の膝より下に位置し、中段の第3索部材54が少なくとも利用者の膝と腰との間に位置し、最上段の第2索部材53が少なくとも利用者の腰と肩との間に位置するように配置される。
【0062】
上述のように最下段の第1索部材52は、プラットホームの床構造体42の上面42aから、前記床構造体42の上に利用者が立ったときの利用者の膝よりも下方の位置、より好ましくは利用者が歩行時に踏み越えてしまわない程度の高さに設けられる。このように第1索部材52は、利用者の踏み出した足が第1索部材52を踏み越えてしまわないような高さに設けられる。したがって確実に利用者の踏み出した足をプラットホーム側に保持させることができ、このような位置に第1索部材52が設けられない構成と比較して安全性がより向上される。また最上段の第2索部材53は、利用者の肩から腰に相当する部分に配置されるので、仮に利用者が車両用転落防止装置31に倒れかかった場合においても、利用者の身体を確実に支持し、利用者が本装置を乗り越えて前記隙間38に転落することが防がれる。さらに前記第1および第2索部材52,53の間に、第1および第2索部材52,53と略平行に第3索部材54が設けられるので、利用者が第1索部材52と、第2索部材53との間から前記隙間38に転落することが防がれ、第3索部材が設けられない構成と比較して、安全性がより向上する。
【0063】
また第1〜第3索部材52〜54は、前記各妻壁35a,35bの各取付け座S1,S2間の間隔の変化を許容する長さに選ばれる。これによって第1〜第3索部材52〜54は、相互に連結される軌道車両32a,32bが図5に示されるような曲率半径の最も小さい曲線路の軌条の上にあるような状態においても、破損してしまうことがない。
【0064】
詳しく述べると、上述のように相互に連結される軌道車両32a,32bが前記曲線路の軌条の上に配置される状態では、軌道車両32aの前後軸線L1と軌道車両32bの前後軸線L2とは互いに平行でなくなる。このような状態では、各妻壁35a,35bの前記各幅方向一方C1,D1側の取付け座S1,S2間を直線で結ぶ間隔W4と、前記各妻壁35a,35bの他側部側の前記取付け座S1,S2にそれぞれ相当する部分の直線に沿った間隔W5とが、互いに異なる大きさとなる。上述した第1〜第3索部材52〜54は、対向する取付け座S1,S2間の最小の間隔と最大の間隔との間でその変化を許容することができる。
【0065】
すなわち車両用転落防止装置31は、図6に示されるような一方の軌道車両32aの、他方の軌道車両32bに対する垂直3軸64〜66のそれぞれの軸線まわりの角変位を許容することができる。前記垂直3軸64〜66のうち、第1軸64は、連結器34の連結中心34aを通りかつ軌道車両32bの前後軸線に平行である。第2軸線65は、第1軸64に対して垂直であり、前記連結中心34aを通りかつ前記幅方向に平行である。第3軸66は、第1および第2軸64,65に対して共に垂直であり、前記連結中心34aを通りかつ上下方向に平行である。すなわち上述した第1〜第3軸64〜66のそれぞれの軸線まわりの単独または複数の組合せの角変位によって、軌道車両32bに対して軌道車両32aが角変位することで前記取付け座S1,S2間の距離は変動する。
【0066】
第1〜第3索部材52〜54は、このような変動を許容するように、前記取付け座S1,S2間にわたって張架される。したがって車両用転落防止装置31は、軌道車両32a,32bが直線路の軌条の上を走行したとしても破損してしまうことなく、軌道車両32a,32bの停車状態では、上述した上下方向に沿って延びる開口を形成することがない。
【0067】
また本発明では、支持する各妻壁35a,35b間にわたって索部材を設ける構成であり、車両用転落防止装置は各妻壁35a,35b間の前記隙間38に場所をとらない。したがって前記各妻壁35a,35bに必要に応じて車両の屋根に昇ることができるような足掛けステップが設けられたとしても、足掛けステップの使用時に支障を来さない。
【0068】
上述した実施の形態においては、第1および第2索部材の間に第1および第2索部材に略平行な第3索部材を1本だけ設けたけれども、第3索部材を複数本設けるようにしてもよい。またこの場合、好ましくは複数本の第3索部材の内、上方に設けられる第3索部材ほど、第1および第2索部材のそれぞれの長さの範囲内で長さが大きく選ばれるようにしてもよい。また第1索部材と第2索部材との間に第3索部材が1本も設けられなくてもよい。
【0069】
図7は、本発明の実施の第2の形態の車両用転落防止装置71を示す簡略化した正面図である。本実施の形態の車両用転落防止装置71は、上述した実施の形態の車両用転落防止装置と類似しており、同様の構成を有する部分は同一の参照符を付して説明を省略し、異なる構成を有する部分についてだけ説明する。本実施の形態の車両用転落防止装置71の索部材72は、上述した実施の第1の形態の第1〜第3索部材52〜54と同様の第1〜第3索部材73〜75に加えて、第1および第2索部材73,74間に上下に設けられる第4索部材76を有する。第4索部材76は、予め定める連結部である第1〜第3連結部77〜79によって、第1〜第3索部材73〜75にそれぞれ連結される。
【0070】
第4索部材76は、前記上下方向に略平行となるように設けられる。第4索部材76の下端部76aは、第1連結部77によって第1索部材73の中央付近に連結される。また第4索部材76の上端部76bは、第2連結部78によって第2索部材74の中央付近に連結される。また第4索部材76の中央付近は、第3連結部79によって第3索部材75の中央付近に連結される。前記各連結部における各索部材の連結は、たとえば連結すべき索部材どうしで結び目を形成することによって実現される。
【0071】
上述のように本実施の形態においては、第1および第2索部材73,74の間に1本の第4索部材76が設けられる。また第4索部材76は、予め定める連結部である第1〜第3連結部77〜79によって、第1〜第3索部材73〜75にそれぞれ連結される。このように第4索部材76が設けられることによって、上述した実施の第1の形態の車両用転落防止装置31の効果に加えて、第1索部材73の下方向への変位量を少なくすることができるとともに、第2索部材74の上方向への変位量を少なくすることができる。したがって第4索部材76が設けられないような構成と比較して、第1および第2索部材73,74の間の前記隙間38とプラットホーム空間とを連ねる開口の大きさの変動を少なくすることが可能である。
【0072】
また上下方向に沿って延びる第4索部材76を設けることによって、前記隙間38とプラットホーム空間とを連ねる第1および第2索部材73,74の間の前記開口を小さく分割することができる。したがってこのように開口が分割されないような構成と比較して、より安全性を向上することができる。すなわち前記隙間38に利用者が転落しかかった場合には、第1〜第3連結部77〜79のそれぞれの中心点を含む略円錐面の一部を形成するような仮想一曲面で、利用者の身体を支持することができ、このような連結部が形成されないような構成と比較して、より確実に利用者の身体を支持することが可能である。
【0073】
上述の実施の形態では、第1および第2索部材73,74間にわたって上下方向に沿って延びる第4索部材76が1本設けられるような構成であったけれども、同様の第4索部材が複数本設けられるような構成であってもよい。また前記第4索部材76は、第1および第2索部材73,74間にわたって設けられていればよく、上下方向に沿って設けられていなくてもよい。
【0074】
図8は、本発明の実施の第3の形態の車両用転落防止装置81を示す簡略化した正面図である。本実施の形態の車両用転落防止装置81は、上述した実施の各形態の車両用転落防止装置と類似しており、同様の構成を有する部分は同一の参照符号を付して説明を省略し、異なる構成を有する部分についてだけ説明する。本実施の形態の車両用転落防止装置81の索部材82は、上述した実施の第1および第2の形態の第1索部材52,73と同様の第1索部材83と第2索部材53,74と同様の第2索部材84とを有する。本実施の形態においては、第3索部材85は、上述した各実施の形態の第3索部材54,75とは異なり、各取付け座S1,S2間にわたっては形成されない。また本実施の形態においては、第1および第2索部材83,84の間に2本の第4索部材86,87が上下に設けられる。このような第4索部材86,87は、それぞれ予め定める連結部である第1〜第6連結部88〜93にそれぞれ連結される。
【0075】
第4索部材86,87は、共に前記上下方向にほぼ略平行となるように設けられる。第4索部材86は、その下端部86aが、第1連結部88によって第1索部材83の取付け座S1側の一端部83aに連結される。同様に、第4索部材86の上端部86bは、第2連結部89によって第2索部材84の取付け座S1側の一端部84aに連結される。このように第4索部材86は、第1索部材83の一端部83aと、第2索部材84の一端部84aとにわたって上下方向に略平行となるように設けられる。第4索部材87は、その下端部87aが、第3連結部90によって第1索部材83の取付け座S2側の他端部83bに連結され、その上端部87bが第4連結部91によって第2索部材84の取付け座S2側の他端部84bに連結される。すなわち第4索部材87は、第1索部材83の他端部83bと、第2索部材84の他端部84bとにわたって上下方向に略平行となるように設けられる。
【0076】
このような第4索部材86,87間にわたって、第1および第2索部材83,84と、略平行となるように第3索部材85が設けられる。詳しく述べると、第3索部材85は、その取付け座S1側の一端部85aが第5連結部92によって第4索部材86の中央付近に連結され、その取付け座S2側の他端部85bが第6連結部93によって第4索部材87の中央付近に連結される。このように第3索部材85は、第4索部材86,87の各中央付近間にわたって設けられる。すなわち本実施の形態においては、上述した各実施の形態において第3索部材58,75をそれぞれ各取付け座S1,S2間にわたって連結していた第2連結部材57a,57bを設けなくてもよい。
【0077】
本実施の形態の車両用転落防止装置81においても、上述した実施の第1の形態の車両用転落防止装置31の効果に加えて、前記妻壁35a,35b間の隙間38とプラットホーム空間41を連ねる第1および第2索部材83,84間の開口をより小さく分割することができる。したがって、このような分割が行われないような構成と比較して、より安全性を向上することができる。また本実施の形態においては、前記隙間38に利用者が転落しかかった場合には、第1〜第6連結部88〜93のそれぞれの中心点を含む略円錐面の一部を形成するような仮想一曲面によって、利用者の身体を支持することができるので、このような仮想一曲面で支持しないような構成と比較して、より確実に利用者の身体を支持することが可能である。
【0078】
図9は、本発明の実施の第4の形態の車両用転落防止装置101を簡略化して示す正面図である。本実施の形態の車両用転落防止装置101は、上述した実施の各形態の各車両用転落防止装置と類似しており、同様の構成を有する部分は同一の参照符号を付して説明を省略し、異なる構成を有する部分についてだけ説明する。本実施の形態の索部材102は、上述した各実施の形態の第1索部材52,73,83と同様の第1索部材103と、第2索部材53,74,84と同様の第2索部材104とを有する。本実施の形態においては、第3索部材が設けられず、2本の第4索部材105,106が、互いに交差するように第1および第2索部材103,104間に上下に設けられる。
【0079】
第4索部材105は、その下端部105aが第1連結部107によって第1索部材103の取付け座S1側の一端部103aに連結され、その上端部105bが第2連結部108によって第2索部材104の取付け座S2側の他端部104bに連結される。すなわち第4索部材105は、妻壁35a側から妻壁35b側に向かうにつれて上方に傾斜するような状態で第1および第2索部材103,104間に設けられる。また第4索部材106は、その下端部106aが第3連結部109によって第1索部材103の取付け座S2側の他端部103bに連結され、その上端部106bが第4連結部110によって第2索部材104の取付け座S1側の一端部104aに連結される。すなわち第4索部材106は、妻壁35a側から妻壁35b側に向かうにつれて下方に傾斜するように第1および第2索部材103,104間に設けられる。このように第4索部材105,106は、互いに交差するような状態で設けられ、その交差する部分は、第5連結部111によって互いに連結される。また本実施の形態においては、第3索部材が形成されないので、上述した実施の第1および第2の形態で第3索部材54,75をそれぞれ各取付け座S1,S2間にわたって連結するための第2連結部材57a,57bは設けられなくてもよい。
【0080】
本実施の形態の車両用転落防止装置101においても、上述した実施の第1の形態の車両用転落防止装置31の効果に加えて第1および第2索部材103,104間の、前記隙間38とプラットホーム空間41とを連ねる開口をより小さく分割することができる。すなわちプラットホームにいる利用者が前記隙間38に向かって転落しかかった場合には、前記各第1〜第5連結部107〜111の各中心点を通る略円錐面の一部を形成するような仮想一曲面によって利用者の身体を支持することができ、第1および第2索部材103,104間に上述のような各連結部が形成されないような構成と比較してより確実に利用者の身体を支持することができる。
【0081】
図10は本発明の実施の第5の形態の車両用転落防止装置121を簡略化して示す正面図であり、図11は図10の切断面線XI−XIから見た断面図である。本実施の形態の車両用転落防止装置121は、上述の実施の各形態の車両用転落防止装置と類似しており、同様の構成を有する部分は同一の参照符号を付して説明を省略し、異なる構成を有する部分についてだけ説明する。本実施の形態は、上述した実施の第1の形態の車両用転落防止装置31と特に類似しており、索部材122は、第2索部材53および第3索部材54と同様の第2索部材124および第3索部材125を有する。索部材122は、これらの第2および第3索部材124,125に加えて、第1索部材123を有する。
【0082】
第1索部材123は、上述した実施の各形態とは異なって、その軸線方向に伸縮自在であり、かつ軸線に交差する方向に対して剛性を有する。このような第1索部材123は、基本的には、棒状の第1部材126と、第1部材126がその軸線方向に変位自在に挿入される円筒状の第2部材127とを備える。第1部材126は、前記上下方向における断面形状が真円となる中実の棒状の部材であり、たとえば鉄またはアルミ製のパイプ材もしくはプラスチックではポリカーボネート樹脂などの剛性を有する材料によって実現される。このような第1部材126は、取付け座S1に連結される例であるその軸線方向一方側の反対の他方側から、第2部材127の取付け座S1側である軸線方向一方側の端部127aに挿入される。第2部材127は、その内径が第1部材126の外径よりもわずかに大きい中空の管状の部材であり、たとえば鉄またはアルミ製のパイプ材もしくはプラスチックではポリカーボネート樹脂などの剛性を有する材料で実現される。すなわち第1部材126は、第2部材127に嵌まり込む形で挿入される。第1部材126の外周面および第2部材127の内周面は、たとえばナイロンまたはテトラフルオロエチレンなどの低摩擦性の材料で被覆される。
【0083】
前記第1部材126の軸線方向一端部126aおよび第2部材127の軸線方向他端部127bは、球関節継手などと呼ばれる球面継手128a,128bを介して、各取付け座S1,S2にそれぞれ角変位自在に連結される。このような球面継手128aによって、第1部材126の軸線方向他端部126bは、妻壁35aに対して、球面継手128aの球面状部分の中心を通る上下方向に平行な軸まわりの角変位ならびに前記中心を通る軌道車両32aの幅方向に平行な軸まわりの角変位を許容することができるとともに、第1部材126の軸線まわりの回動を許容することができる。第2部材127の軸線方向他端部127bについても、球面継手128bによって、同様に取付け座S2に連結される。すなわち本実施の形態においては、上述した各実施の形態において第1索部材52,73,83,103をそれぞれ各取付け座S1,S2間にわたって連結していた第3連結部材58a,58bを設けなくてもよい。
【0084】
このように、プラットホームの床構造体42の上に平均的な身長の子供の利用者が立っているときの膝から下であり、かつ床構造体42の上面42aよりも上となるように配置される第1索部材123が、その軸線方向には伸縮自在であり、かつ軸線に交差する方向に対しては剛性を有するように設けられる。換言すれば利用者の足元側に配置される第1索部材123が、その軸線に交差する方向に力が作用したとしても、変位が少ないように設けられる。したがって第1索部材がこのように形成されないような構成と比較して、プラットホームにいる利用者が転落しかかった場合における、第1索部材の前記他側部側への変位量が少ない。これによって、上述した実施の第1の形態の車両用転落防止装置31の効果に加えて、プラットホームの床構造体42と軌道車両32a,32bとの間の前記下部空間63に連なる開口62が、前記他側部側に大きく形成されることを防ぐことができる。すなわち本装置121は、上述のように転落しかかった利用者を、前記開口62から下部空間63へ転落することを確実に防止することができる構成であるということができる。
【0085】
また本実施の形態においては第1索部材123が剛性を有するので、第1索部材123自体が安定した支えとなって、上述のように身体のバランスを崩した利用者を支えるための足場として用いることが可能である。すなわち第1索部材が剛性を有しないような構成と比較して、上述したように足場として用いたとしても、その軸線方向に交差する方向に変位してしまうことなく、利用者の足を踏み止まらせるように支持することができる。
【0086】
図12は、図10の車両用転落防止装置121にプラットホームにいる利用者が倒れかかった状態を模式的に示す図であり、図13は図10の車両用転落防止装置121に背中向きに倒れかかった泥酔者などの利用者が保護された状態を模式的に示す簡略化した図である。図12に仮想線129で示されるように、プラットホームにいる利用者がプラットホーム床構造体42から前記各妻壁35a,35b間の隙間38に転落しかかった場合には、上述した実施の第1の形態で図4を用いて説明したように、仮想線130で示す利用者の身体の中心線は、仮想線131で示される上下方向に沿った鉛直な基準線に対して交差するように傾斜する。このような状態において本実施の形態での中心線と基準線との成す角度θ2は、上述した実施の第1の形態の角度θ1よりも大きく形成される。すなわち、最下段に配置される第1索部材123の、前記他側部側への変位量がより小さくなるので、利用者の足はプラットホーム側に確実に配置され、かつその上半身が前記隙間38側で第1および第2索部材123,124によって支持される。したがって上述した実施の第1の形態の車両用転落防止装置31と比較して、利用者の身体の中心線の傾斜は、前記上下方向に対してより大きな角度を成して形成される。このように本装置121は、第1索部材がその軸線方向に交差する方向に対して剛性を有しないような構成と比較してより高い安全性をもって転落しかかった利用者の身体を支持することが可能である。また前記利用者が泥酔者などである場合には、図13に示されるように、いわばバケット状に、仮想線130で示される泥酔者の身体を確実に隙間38に転落しないように受け止めて、保護することも可能である。
【0087】
また上述のように第1索部材123を構成する第1部材126および第2部材127は、それぞれ球面継手128a,128bによって各取付け座S1,S2に角変位自在に連結されるとともに、第1部材126はその軸線方向に変位自在に第2部材127に挿入される。したがって軌道車両32a,32bが曲率半径の最も小さい曲線路の軌条にあるような状態においても、破損してしまうことなく、各取付け座S1,S2間の間隔の変化を許容することができる。さらに第1および第2部材126,127は、軌道車両32aの前後軸方向と第1および第2部材126,127の各軸線方向との間の角変位ならびに軌道車両32bの前後軸方向と第1および第2部材126,127の各軸線方向との角変位を許容することができる。言い換えると、相互に連結される一方側の軌道車両32aの中心に対する他方側の軌道車両32bの、前記中心を通る上下方向に平行な軸線まわりの角変位ならびに前記中心を通る軌道車両32aの前記幅方向に平行な軸線まわりの角変位を許容することができる。
【0088】
上述した実施の形態において第1部材126は上下方向の断面形状が真円となるような上述の棒状の部材で実現されたけれども、第1部材は中空であってもよく、また前記断面形状が真円に限定されず、第2部材の内周面に嵌まり込む形状であればよい。また第1および第2部材126,127の各取付け座S1,S2への連結は球面継手128a,128bによって実現したけれども、このような連結をゴムブッシュによって行ってもよい。また第1部材が第2部材に対してその軸線まわりの回動を許容する構成であるならば、たとえばユニバーサルジョイントなどの自在継手によって連結されてもよい。
【0089】
図14は、本発明の実施の第6の形態の車両用転落防止装置141を示す簡略化した正面図である。本実施の形態の車両用転落防止装置141は、上述した実施の各形態の車両用転落防止装置とそれぞれ類似しており、同様の構成を有する部分は同一の参照符号を付して説明を省略し、異なる構成を有する部分についてだけ説明する。本実施の形態の車両用転落防止装置141は、上述した実施の第2の形態の車両用転落防止装置71および実施の第5の形態の車両用転落防止装置121に、特に類似している。本実施の形態においては、索部材142は、上述した実施の第5の形態の第1〜第3索部材123〜125と同様の第1〜第3索部材143〜145と、第1および第2索部材143,144間に上下に設けられる第4索部材146を有する。第4索部材146は、予め定める連結部である第1〜第3連結部147〜149によって第1〜第3索部材143〜145にそれぞれ連結される。第4索部材146は前記上下方向に略平行となるように設けられる。
【0090】
第4索部材146は、その下端部146aが第1連結部147によって第1索部材143の中央付近に連結される。詳しく述べると、第1索部材143は、上述した実施の第5の形態の第1索部材123と同様の第1および第2部材150,151を有し、前記第4索部材146の下端部146aは、第2部材151の軸線方向一端部151aに連結される。また第4索部材146の上端部146bは、第2連結部148によって第2索部材144の中央付近に連結される。また第4索部材146の中央付近は、第3連結部149によって第3索部材145の中央付近に連結される。
【0091】
上述のように本実施の形態においては、第1および第2索部材143,144の間に1本の第4索部材146が設けられる。また第4索部材146は、予め定める連結部である第1〜第3連結部147〜149によって、第1〜第3索部材143〜145にそれぞれ連結される。このように第4索部材146が設けられることによって、上述した実施の第5の形態の車両用転落防止装置121の効果に加えて、第1索部材143の下方向への変位量を少なくすることができるとともに、第2索部材144の上方向への変位量を少なくすることができる。したがって第4索部材146が設けられないような構成と比較して、第1および第2索部材143,144の間の前記隙間38とプラットホーム空間とを連ねる開口の大きさの変動を少なくすることが可能である。
【0092】
また上下方向に沿って延びる第4索部材146を設けることによって、前記隙間38とプラットホーム空間とを連ねる第1および第2索部材143,144の間の前記開口を小さく分割することができる。したがってこのように開口が分割されないような構成と比較して、より安全性を向上することができる。すなわち隙間38に利用者が転落しかかった場合には、第1〜第3連結部147〜149のそれぞれの中心点を含む略円錐面の一部を形成するような仮想一曲面で前記利用者の身体を支持することができ、このような連結部が形成されないような構成と比較して、より確実に利用者の身体を支持することが可能である。
【0093】
上述の実施の形態では、第1および第2索部材143,144間にわたって上下方向に沿って延びる第4索部材146が1本設けられるような構成であったけれども、同様の第4索部材が複数本設けられるような構成であってもよい。また前記第4索部材146は、第1および第2索部材143,144間にわたって設けられていればよく、上下方向に沿って設けられていなくてもよい。
【0094】
図15は、本発明の実施の第7の形態の車両用転落防止装置161を示す簡略化した正面図である。本実施の形態の車両用転落防止装置161は、上述した各形態の車両用転落防止装置と類似しており、同様の構成を有する部分は同一の参照符号を付して説明を省略し、異なる構成を有する部分についてだけ説明する。本実施の形態の車両用転落防止装置161は、上述した第3の形態の車両用転落防止装置81および第5の形態の車両用転落防止装置121に、特に類似している。
【0095】
本実施の形態の車両用転落防止装置161の索部材162は、上述した実施の第5の形態の第1索部材123と同様の第1索部材163と第2索部材124と同様の第2索部材164とを有する。本実施の形態においては、第3索部材165は、上述した各実施の形態の第5索部材125とは異なり、各取付け座S1,S2間にわたっては形成されない。また本実施の形態においては、第1および第2索部材163,164の間に2本の第4索部材166,167が上下に設けられる。このような第4索部材166,167は、それぞれ予め定める連結部である第1〜第6連結部168〜173にそれぞれ連結される。
【0096】
第4索部材166,167は、共に前記上下方向にほぼ略平行となるように設けられる。第4索部材166は、その下端部166aが、第1連結部168によって第1索部材163の第1部材174の取付け座S1側の軸線方向一端部174aに連結される。同様に、第4索部材166の上端部166bは、第2連結部169によって第2索部材164の取付け座S1側の一端部164aに連結される。このように第4索部材166は、第1索部材163の一端部と、第2索部材164の一端部164aとにわたって上下方向に略平行となるように設けられる。第4索部材167は、その下端部167aが、第3連結部170によって第1索部材163の第2部材175の取付け座S2側の軸線方向他端部163bに連結され、その上端部167bが第4連結部171によって第2索部材164の取付け座S2側の他端部164bに連結される。すなわち第4索部材167は、第1索部材163の他端部と、第2索部材164の他端部164bとにわたって上下方向に略平行となるように設けられる。
【0097】
このような第4索部材166,167間にわたって、第1および第2索部材163,164と、略平行となるように第3索部材165が設けられる。詳しく述べると、第3索部材165は、その取付け座S1側の一端部165aが第5連結部162によって第4索部材166の中央付近に連結され、その取付け座S2側の他端部165bが第6連結部173によって第4索部材167の中央付近に連結される。このように第3索部材165は、第4索部材166,167の各中央付近間にわたって設けられる。
【0098】
本実施の形態の車両用転落防止装置161においても、上述した実施の第5の形態の車両用転落防止装置121の効果に加えて、前記妻壁35a,35b間の隙間38とプラットホーム空間41を連ねる第1および第2索部材163,164間の開口をより小さく分割することができる。したがって、このような分割が行われないような構成と比較して、より安全性を向上することができる。また本実施の形態においては、前記隙間38に利用者が転落しかかった場合には、第1〜第6連結部168〜173のそれぞれの中心点を含む略円錐面の一部を形成するような仮想一曲面によって利用者の身体を支持することができるので、このような仮想一曲面で支持しないような構成と比較して、より確実に利用者の身体を支持することが可能である。
【0099】
図16は、本発明の実施の第8の形態の車両用転落防止装置181を示す簡略化した正面図である。本実施の形態の車両用転落防止装置181は、上述した各実施の形態の車両用転落防止装置と類似しており、同様の構成を有する部分は同一の参照符号を付して説明を省略し、異なる構成を有する部分についてのみ説明する。本実施の形態の車両用転落防止装置181は、上述した第4の実施の形態の車両用転落防止装置101および実施の第5の形態の車両用転落防止装置121に、特に類似している。
【0100】
本実施の形態の車両用転落防止装置181の索部材182は、上述した実施の第5の形態の第1索部材123と同様の第1索部材183と、第2索部材124と同様の第2索部材184とを有する。本実施の形態においては、第3索部材が設けられず、2本の第4索部材185,186が、互いに交差するように第1および第2索部材183,184間に上下に設けられる。
【0101】
第4索部材185は、その下端部185aが第1連結部187によって第1索部材183の第1部材192の取付け座S1側の軸線方向一端部192aに連結され、その上端部185bが第2連結部188によって第2索部材184の取付け座S2側の他端部184bに連結される。すなわち第4索部材185は、妻壁35a側から妻壁35b側に向かうにつれて上方に傾斜するような状態で第1および第2索部材183,184間に設けられる。また第4索部材186は、その下端部186aが第3連結部189によって第1索部材183の第2部材193の取付け座S2側の軸線方向他端部193bに連結され、その上端部186bが第4連結部190によって第2索部材184の取付け座S1側の一端部184aに連結される。すなわち第4索部材186は、妻壁35a側から妻壁35b側に向かうにつれて下方に傾斜するように第1および第2索部材183,184間に設けられる。このように第4索部材185,186は、互いに交差するような状態で設けられ、その交差する部分は、第5連結部191によって互いに連結される。
【0102】
本実施の形態の車両用転落防止装置181においても、上述した実施の第5の形態の車両用転落防止装置121の効果に加えて、第1および第2索部材183,184間の、前記隙間38とプラットホーム空間41とを連ねる開口をより小さく分割することができる。すなわちプラットホームにいる利用者が前記隙間38に向かって転落しかかった場合には、前記各第1〜第5連結部187〜191の各中心点を通る略円錐面の一部を形成するような仮想一曲面によって利用者の身体を支持することができ、第1および第2索部材183,184間に上述のような各連結部が形成されないような構成と比較してより確実に利用者の身体を支持することができる。
【0103】
図17は、本発明の実施の第9の形態の車両用転落防止装置201を示す簡略化した正面図である。本実施の形態の車両用転落防止装置201は、上述した各実施の形態の車両用転落防止装置と類似しており、同様の構成を有する部分は同一の参照符号を付して説明を省略し、異なる構成を有する部分についてのみ説明する。本実施の形態の車両用転落防止装置201は、上述した実施の第5の形態の車両用転落防止装置121と、特に類似している。本実施の形態では、上述した実施の第5の形態の第1〜第3索部材123〜125と同様の第1〜第3索部材203〜205がそれぞれ設けられる。第2および第3索部材204,205には、それぞれ複数のカバー部材206が、それぞれの長手方向に沿って連結される。前記カバー部材206は、たとえば前記長手方向に沿って相互に間隔をあまり形成しないような複数の板状体によって、言わば魚の鱗状に第2および第3索部材204,205にぶら下げられる。
【0104】
このような複数のカバー部材206を第2および第3索部材204,205に設けることによって、前記第1および第2索部材203,204間の、前記隙間38とプラットホーム空間41とを連ねる開口の面積を小さくすることができる。このような複数のカバー部材206は、軌道車両32a,32bの相互の変位による各取付け座S1,S2間の間隔の変化を許容することができるとともに、停車場に停車する状態では、利用者が前記隙間38に転落しかかった場合に、利用者の身体を支持する面を増加させることができ、より安全性を向上することができる。
【0105】
本発明における索部材は、長手方向両端部を、上述した各実施の形態のようにして所定の取付け手段を用いて取付けることができる、張架された状態で用いられる物品を指す。上述した実施の各形態において、第1〜第4索部材は、たとえばナイロンなどから成るロープによって実現されたけれども、金属製の相互に連結される鎖によって実現されてもよい。このような鎖は、金属製に限らず合成樹脂によるものであってもよく、これによって風雨にさらされても錆びてしまうような不具合を避けることができる。また上述のように各索部材を鎖で形成する場合には、鎖をたとえばビニル重合体などから成る管状のカバー部材で被覆するようにしてもよい。
【0106】
また前記索部材をステンレスワイヤなどで実現してよい。これによって引張り強度のより高い索部材を実現することが可能である。また上述したような材料で索部材を実現することによって、前記対向する取付け座S1,S2間の間隔の変化を許容できるように、各索部材の長さを選ぶので、索部材は繰返し伸縮変位することなく、劣化の度合が少ない。したがって短い期間毎に索部材の1本1本について上述のような繰返しの伸縮によって劣化した状態であるか確認する作業が必要でなく、保守管理が面倒でない。
【0107】
また少なくとも前記第1および第2索部材を弾性を有するように実現してもよい。すなわち第1および第2索部材をゴムによって実現してもよく、またばねによって実現してもよい。これによって軌道車両32a,32bが直線路の軌条の上にあるときには、少なくとも第1および第2索部材は弛んだ状態とならず、弛むような構成と比較して安全性がより向上される。またこのとき第2索部材の弾性係数は、第1索部材の弾性係数よりも高くてもよい。これによって利用者の足元付近に配置される第1索部材の弾性係数よりも利用者の上半身側に配置される第2索部材の弾性係数が大きいので、第2索部材は第1索部材に対して、より前記他側部側で利用者の身体を支持することが可能である。この場合、第1および第2索部材ならびに第1および第2索部材に略平行に配置される第3索部材のそれぞれの長さを、第1および第2索部材と同じようにして、第1索部材の弾性係数に対して第3索部材の弾性係数を高くし、かつ第3索部材の弾性係数に対して第2索部材の弾性係数を高くするようにしてもよい。
【0108】
また上述した実施の各形態においては、車両用転落防止装置は各軌道車両32a,32bの各幅方向一方C1,D1側に設けられる取付け座S1,S2間にわたって設けられたけれども、前記一側部側の反対側である他側部側に設けるようにしてもよく、また両側部に設けることも可能である。これによって上述した各実施の形態とは逆に、プラットホーム空間が軌道車両32a,32bの各幅方向他方C2,D2側から軌道空間に隣接すると仮定する場合には、プラットホーム空間に向けて開口する隙間39への利用者の転落を防止することができる。
【0109】
上述した実施の各形態において、索部材の取付け座への連結は環状の各連結部材に環状に形成された索部材の各端部が係止するようにして実現されたけれども、これ以外の取付け用のジグであってもよい。好ましくは、車両用転落防止装置の前記取付け座への脱着は、ねじ止め部分によって連結されるような構成と比較して、より容易に行うように実現される。また上述の連結は、索部分がナイロンテープなどである場合は、各連結部材に索部材の各端部を結ぶようにして実現してもよい。
【0110】
また上述した各実施の形態においては、第4索部材の予め定める連結部における連結は、連結すべき索部材どうしで結び目を形成することによって実現したけれども、連結すべき索部材どうしを互いに連結するような部材を用いてもよい。
【0111】
上述した実施の各形態の、第1および第2索部材間の、予め定める連結部による第4索部材の連結は、正面から見て碁盤の目のごとく連結されてもよく、亀甲その他の模様となるように連結されてもよい。
【0112】
また本発明の車両用転落防止装置は、鉄道車両以外の軌道車両で実施されてもよい。
【0113】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明に従えば、相互に連結される軌道車両の対向する各妻壁間の予め定める転落防止のための領域間にわたって、車両用転落防止装置が設けられる。前記領域は、各妻壁間の軌道車両における少なくとも幅方向一側部に上下方向に延びた領域として定められる。車両用転落防止装置は、前記各領域間の間隔の変化を許容することのできる第1索部材と第2索部材とを有する。第1索部材は、前記領域の下部領域部分の前記各一側部間にわたって張架される。第2索部材は、前記領域の上部領域部分の前記各一側部間にわたって張架される。このようにして前記転落防止のための領域間にわたって車両用転落防止装置が設けられているので、軌道車両が乗降用の停車場に停車しても、各妻壁間の隙間とプラットホーム空間とを連ねる上下方向に沿って延びる開口が形成されない。したがって前記隙間がプラットホーム空間に上下方向に延びる開口を介して連なる構成と比較して、利用者の体が嵌まり込むような開口が形成されないので、より安全性が向上される。
【0114】
また前記転落防止のための領域の上部領域部分に張架される第2索部材の長さは、前記転落防止のための領域の下部領域部分に張架される第1索部材の長さよりも大きく選ばれる。これによって車両用転落防止装置は、プラットホームにいる利用者が前記隙間に転落しかかった場合には、利用者の身体を利用者の足が前記妻壁の一側部側にあるような状態で、その上半身を、前記妻壁の一側部側の反対側である他側部側寄りで支持することができる。言い換えると利用者の下半身をプラットホーム側に留め、上半身を前記隙間側で受け止めることができる。このようにすべて同じ長さの弾性索で形成されるような保護柵装置と比較して、利用者の身体をより傾斜させた状態で前記第1および第2索部材によって受け止めることができる。これによって転落しかかった利用者の体重の一部を、前記第1および第2索部材に預けることができる。したがって利用者が前記隙間に転落しかかったとしても、プラットホームに残った側の足でより踏み止まりやすい構成であり、より安全性が向上される。
【0115】
また上述したように第1および第2索部材は、前記各領域間の間隔の変化を許容することができる。これによって車両用転落防止装置は、相互に連結される軌道車両が曲線路の軌条の上にある状態で、その各前後軸方向が互いに平行とならないような場合においても、軌道車両の停車状態では上述した上下方向に沿って延びる開口を形成することがない。
【0116】
請求項2記載の本発明に従えば、請求項1に記載の構成に加えて、前記第1および第2索部材間には、第1および第2索部材と略平行に1本以上の第3索部材が設けられる。これによって前記第1および第2索部材間の前記各妻壁間の隙間のプラットホーム空間に向いた開口が第3索部材によって分割される。したがって第3索部材が設けられないような構成と比較して、より安全性を向上することができる。
【0117】
さらに前記第3索部材は、第1索部材の長さよりも大きく、かつ第2索部材の長さよりも小さく選ばれる。したがって第3索部材の長さが上述した長さに選ばれないような構成と比較して、プラットホームにいる利用者が前記妻壁間の隙間に転落しかかった場合には、利用者の身体を、利用者の足がプラットホームにあるような状態でその上半身を前記隙間側で確実に支持することができる。したがって安全性をより向上することができる。
【0118】
請求項3記載の本発明に従えば、請求項1または2に記載の構成に加えて、前記第1および第2索部材の間に、1本以上の第4索部材が上下に設けられる。これによって前記第4索部材が設けられないような構成と比較して、第1索部材の下方向への変位量を少なくすることができるとともに、第2索部材の上方向への変位量を少なくすることができる。すなわち前記第1および第2索部材間の開口の面積の変化を小さくすることができる。したがって上述のようにプラットホームにいる利用者が前記妻壁間の隙間に転落しかかった場合には、第1索部材によって利用者の足をプラットホーム側にあるように確実に支持することができるとともに、第2索部材によって利用者の上半身を前記隙間側で確実に支持することができる。したがって安全性をより向上することができる。
【0119】
請求項4記載の本発明に従えば、請求項1または2に記載の構成に加えて、前記第1および第2索部材の間に1本以上の第4索部材が上下に設けられる。このような第4索部材は、予め定める連結部に連結される。前記予め定める連結部とは、第4索部材が1本のみ設けられる場合には第1〜第3索部材の少なくともいずれか1つと連結される部分であり、第4索部材が複数本設けられる場合には上述の場合に加えて、第4索部材同士を連結する部分も含む。これによって前記第4索部材が設けられないような構成と比較して、第1および第2索部材間の前記各妻壁間の隙間のプラットホーム空間に向いた開口をより細かく分割することができる。したがって安全性がより向上される。
【0120】
請求項5記載の本発明に従えば、請求項1〜4のいずれかに記載の構成に加えて、少なくとも前記第1および第2索部材は弾性を有する。これによって少なくとも第1および第2索部材の弾性を有しないような構成と比較して、相互に連結される軌道車両が曲線路の軌条の内側に前記軌条に沿って設けられる停車場に停車する場合には、少なくとも前記第1および第2索部材の弛みを少なくすることができる。したがって前記第1および第2索部材は上述した状態で弛みを有するような構成と比較して、プラットホームにいる利用者が前記隙間に転落しかかった場合にはより確実に利用者の身体を受止めることができ、安全性がより向上される。
【0121】
請求項6記載の本発明に従えば、請求項5に記載の構成に加えて、前記第2索部材の弾性係数は、第1索部材の弾性係数よりも高い。これによって第1索部材は第2索部材と比較してその軸線方向に交差する方向への変位量が少ない。したがって、第2索部材の弾性係数が第1索部材の弾性係数よりも高くないような構成と比較して、プラットホームにいる利用者が前記隙間に転落しかかった場合に、利用者の上半身を支持する第2索部材と利用者の下半身を支持する第1索部材とでは、第2索部材の方がその軸線方向に交差する方向への変位量が大きい。したがって利用者の足がプラットホーム側にある状態で、その上半身を前記隙間側で支持することができる。したがって安全性がより向上される。
【0122】
請求項7記載の本発明に従えば、請求項1〜4のいずれかに記載の構成に加えて、前記第1索部材はその軸線方向に伸縮自在であり、かつその軸線に交差する方向に対して剛性を有する。したがって第1索部材は前記各領域間の距離の変化を許容することができるとともに、その軸線方向に交差する方向への変位量が少ない。したがって上述した効果が確実に達成することができるとともに、第1索部材自体が安定した支えとなって、バランスを崩した利用者の身体を支えるための足場として用いることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態である車両用転落防止装置31を簡略化して示す正面図である。
【図2】図1の車両用転落防止装置31の簡略化した平面図である。
【図3】図1の切断面線III−IIIから切断した簡略化した断面図である。
【図4】図3の車両用転落防止装置31にプラットホームにいる利用者が倒れかかった状態を模式的に示す図である。
【図5】図1の各軌道車両32a,32bが曲率半径の最も小さな曲線路の軌条の上にある状態を示す簡略化した平面図である。
【図6】図5の状態の各軌道車両32a,32bを示す簡略化した斜視図である。
【図7】本発明の実施の第2の形態の車両用転落防止装置71を示す簡略化した正面図である。
【図8】本発明の実施の第3の形態の車両用転落防止装置81を示す簡略化した正面図である。
【図9】本発明の実施の第4の形態の車両用転落防止装置101を示す簡略化した正面図である。
【図10】本発明の実施の第5の形態の車両用転落防止装置121を示す簡略化した正面図である。
【図11】図10の切断面線XI−XIから見た簡略化した断面図である。
【図12】図10の車両用転落防止装置121にプラットホームにいる利用者が倒れかかった状態を模式的に示す図である。
【図13】図11の車両用転落防止装置121に背中向きに倒れかかった泥酔者などの利用者が保護された状態を模式的に示す図である。
【図14】本発明の実施の第6の形態の車両用転落防止装置141を示す簡略化した正面図である。
【図15】本発明の実施の第7の形態の車両用転落防止装置161を示す簡略化した正面図である。
【図16】本発明の実施の第8の形態の車両用転落防止装置181を示す簡略化した正面図である。
【図17】本発明の実施の第9の形態の車両用転落防止装置201を示す簡略化した正面図である。
【図18】従来の転落防止用取付装置1を示す簡略化した正面図である。
【図19】図18の簡略化した平面図である。
【図20】図18の切断面線XX−XXから見た断面図である。
【図21】従来の保護柵装置16を示す簡略化した正面図である。
【図22】図21の保護柵装置16に利用者が倒れかかった状態を模式的に示す図である。
【符号の説明】
31 車両用転落防止装置
32a,32b 軌道車両
34 連結器
35a,35b 妻壁
37 車両用連結幌
38 隙間
40 軌道空間
41 プラットホーム空間
42 プラットホームの床構造体
51 索部材
52 第1索部材
53 第2索部材
54 第3索部材
55 連結部材
S1,S2 取付け座
S1a,S2a 各取付け座S1,S2の下部領域部分
S1b,S2b 各取付け座S1,S2の上部領域部分
W1 第1索部材の長さ
W2 第2索部材の長さ
W3 第3索部材の長さ

Claims (7)

  1. 相互に連結される軌道車両の対向する各妻壁の少なくとも各一側部の転落防止のための領域の下部領域部分に前記各一側部間にわたって張架される第1索部材と、前記転落防止のための領域の上部領域部分に前記各一側部間にわたって張架される第2索部材とを有し、
    第1および第2索部材は、前記各領域間の間隔の変化を許容し、
    第2索部材の長さは第1索部材の長さよりも大きく選ばれることを特徴とする車両用転落防止装置。
  2. 第1および第2索部材間に、第1および第2索部材と略平行に1本以上設けられる第3索部材を有し、
    前記第3索部材の長さは、前記第1索部材の長さよりも大きく、第2索部材の長さよりも小さく選ばれることを特徴とする請求項1記載の車両用転落防止装置。
  3. 第1および第2索部材の間に上下に設けられる1本以上の第4索部材を有することを特徴とする請求項1または2記載の車両用転落防止装置。
  4. 第1および第2索部材の間に上下に設けられる1本以上の第4索部材を有し、
    前記第4索部材は、予め定める連結部に連結されることを特徴とする請求項1または2記載の車両用転落防止装置。
  5. 少なくとも前記第1および第2索部材は、弾性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両用転落防止装置。
  6. 前記第2索部材の弾性係数は、第1索部材の弾性係数よりも高いことを特徴とする請求項5記載の車両用転落防止装置。
  7. 前記第1索部材は、その軸線方向に伸縮自在であり、かつ軸線に交差する方向に対して剛性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両用転落防止装置。
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