JP3547626B2 - 光ピックアップ、情報再生装置及び情報記録装置 - Google Patents

光ピックアップ、情報再生装置及び情報記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク等の記録媒体に対して光学的に情報を記録再生する光ピックアップ並びに当該光ピックアップを備えた情報再生装置及び情報記録装置の技術分野に属し、より詳細には、当該光ピックアップ内に含まれる各構成部材の配置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク等の記録媒体に対して光学的に情報を記録再生する光ピックアップにおいて、従来、光源から射出された光ビームを対物レンズの方向に反射すると共に、当該記録媒体により反射されることで偏光面が回転した反射光をディテクタの方向に透過するための光路分離素子としていわゆるハーフミラーが用いられている。
【0003】
そして、いわゆる非点収差法によるフォーカスエラー信号を得るために上記反射光に対して非点収差を与える非点収差付加素子としての機能を当該ハーフミラーに対して更に付加させることも一般的に行われている。
【0004】
この時、当該ハーフミラーに対して光路分離素子としての機能と非点収差付加素子としての機能を付加させた光ピックアップにおいては、その構成としては、例えば、記録再生用の光ビームを射出する光源と、射出された光ビームを平行光にするコリメータレンズと、平行光となった光ビームを対物レンズの方向に反射する上記ハーフミラーと、反射された光ビームを記録媒体の情報記録面に集光する当該対物レンズと、当該情報記録面により反射され対物レンズを介してハーフミラーを透過した光ビームの反射光を集光させるマルチレンズと、当該集光された反射光を受光して対応する受光信号を生成するディテクタと、を備えた構成が一般的である。
【0005】
一方、上記の構成を有する光ピックアップにおいては、一般に、上記情報記録面上における光ビームの照射範囲のうち予め設定された所定の強度以上の領域(すなわち、当該光ビームにおけるいわゆるニアフィールド領域)の形状は楕円形状であり、当該楕円形状における長軸の方向が当該情報記録面上に情報ピットにより形成されているトラックの方向と垂直又は平行のいずれか一方となるように各光学部材の取り付け角度等が設定されている。
【0006】
更に、上記非点収差法によりフォーカスエラー信号を得る光ピックアップにおいては、ハーフミラーにより非点収差が与えられた反射光を受光する上記ディテクタは、当該反射光の照射領域の中心を通って放射状に直交する分割線により四つの部分ディテクタに分割されており、相互に対向する二つの部分ディテクタから出力される各受光信号の和信号同士の差信号を上記フォーカスエラー信号としている。
【0007】
そして、当該四分割ディテクタの二つの分割線のうちの一方の方向も上記トラックの方向と垂直又は平行のいずれか一方となるように各光学部材の取り付け角度が設定されている。
【0008】
更に加えて、当該四分割ディテクタにおいては、記録媒体に照射されている光ビームの焦点位置が上記情報記録面の位置と一致していないいわゆるデフォーカス状態のときにはディテクタ上の反射光の照射範囲の形状が楕円形状となるが、この楕円形状の長軸の方向と上記分割線の一方の方向とのなす角度が45度となるように上記ハーフミラーとディテクタの配置位置が設定されている。
【0009】
他方で、近年、記録媒体の撓み等に起因して上記情報記録面と光ビームの光軸とのなす角度が直角からずれているとき(すなわち、いわゆるチルトが発生してるとき)に上記反射光に発生する波面収差を補償する方法として、液晶パネルにより光ビームの断面内の所定の領域毎に異なる位相差を予め与えてから当該情報記録面に照射することにより上記波面収差を打ち消す方法が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記液晶パネルを用いて波面収差を補償する場合には、以下の二点に留意することが必要であることが判っている。
【0011】
先ず第1には、液晶パネルにはなるべく拡散した状態の光ビームを入射させることが必要である。
【0012】
すなわち、液晶パネルを用いて上述したように光ビームの断面内の所定の領域毎に異なる位相差を与えるためには、当該領域に対応した形状を有する電極により光ビームが通過する領域の液晶の配向性を変化させる必要があるが、この電極間は相互に絶縁されている必要があり、従って、この電極の間の境界部分では光ビームが遮蔽されることとなる。
【0013】
よって、この場合に狭く収束した光ビームを液晶パネルに入力すると、当該境界部分により遮蔽されてしまう光ビームの割合が増加することとなり、光ビームの利用効率が低下してしまうのである。
【0014】
このため、液晶パネルは、光源からなるべく離れた対物レンズの近辺に配置することが望ましい。
【0015】
次に第2には、液晶パネルは光ビームが直線偏光の場合に効率的に上記位相差を与えることができるため、液晶パネルに入射する段階では光ビームは直線偏光であることが必要である。
【0016】
ここで、光源から射出された直後においては光ビームは直線偏光であるが、これが上記ハーフミラーによって反射された後においては、その反射の態様によっては偏光状態が直線偏光から変化してしまい、この場合には効率的な位相差の付加ができない場合があることになる。
【0017】
従って、非点収差素子としての機能と光路分離素子としての機能を一のハーフミラーに持たせる光ピックアップにおいて、収差補正用に液晶パネルを用いるときには、上述したような条件を満たす必要があるため、特にハーフミラーと光源との配置に制限が加わることとなり、結果として、光ピックアップ全体として小型化が図れない等の問題点があった。
【0018】
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みて為されたもので、その課題は、非点収差素子としての機能と光路分離素子としての機能を一のハーフミラーに持たせ、且つ収差補正用に液晶パネルを用いる光ピックアップにおいて、光ピックアップとして小型化を図れると共に有効に波面収差を補正し且つ効率的に情報の記録再生を行うことができる光ピックアップ並びに当該光ピックアップを備えた情報再生装置及び情報記録装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、光ディスク等の記録媒体内の情報記録面に対して光ビームを照射することにより当該記録媒体に対して情報を記録再生する光ピックアップにおいて、直線偏光を有する前記光ビームを射出するレーザダイオード等の光源と、前記射出された光ビームを反射すると共に前記情報記録面により反射された前記光ビームを透過し、且つ当該透過する光ビームに対して非点収差を与えるハーフミラーであって、当該ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が前記射出された光ビームの入射方向と前記直線偏光の方向とを共に含む平面内に含まれるハーフミラーと、前記ハーフミラーにより反射された前記光ビームに対して位相差を与え、前記情報記録面により反射された前記光ビームに含まれている波面収差を補償する液晶パネル等の液晶補償手段と、前記ハーフミラーを透過した前記光ビームを受光し、受光信号を出力するディテクタ等の受光手段と、を備え、前記情報記録面上に情報ピットにより形成されているトラックの方向と前記偏光方向とのなす角度が25度以上50度以下となるように前記光ビームを前記情報記録面に照射する。
【0020】
よって、ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が光ビームの入射方向とその直線偏光の方向とを共に含む平面内に含まれるので、液晶補償手段に直線偏光のまま光ビームが入射することとなり、当該光ビームに対して有効に位相差を与えることができ、当該光ビームの記録媒体からの反射光における波面収差を有効に補償することができる。
【0021】
また、直線偏光が変化することなく光ビームが伝送されるので、当該光ビームにおける光量の損失が低減される。
【0022】
更に、情報記録面上のトラックの方向と偏光方向とのなす角度が25度以上50度以下となるように光ビームを当該情報記録面に照射するので、光ピックアップ全体として小型化を図ることができる。
【0023】
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、光ディスク等の記録媒体内の情報記録面に対して光ビームを照射することにより当該記録媒体に対して情報を記録再生する光ピックアップにおいて、直線偏光を有する前記光ビームを射出するレーザダイオード等の光源と、前記射出された光ビームを反射すると共に前記情報記録面により反射された前記光ビームを透過し、且つ当該透過する光ビームに対して非点収差を与えるハーフミラーであって、当該ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が前記射出された光ビームの入射方向と前記直線偏光の方向とを共に含む平面内に含まれるハーフミラーと、前記ハーフミラーにより反射された前記光ビームに対して位相差を与え、前記情報記録面により反射された前記光ビームに含まれている波面収差を補償する液晶パネル等の液晶補償手段と、前記ハーフミラーを透過した前記光ビームを受光し、受光信号を出力するディテクタ等の受光手段と、を備え、前記情報記録面上に情報ピットにより形成されているトラックの方向と前記偏光方向とのなす角度が115度以上140度以下となるように前記光ビームを前記情報記録面に照射する。
【0024】
よって、ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が光ビームの入射方向とその直線偏光の方向とを共に含む平面内に含まれるので、液晶補償手段に直線偏光のまま光ビームが入射することとなり、当該光ビームに対して有効に位相差を与えることができ、当該光ビームの記録媒体からの反射光における波面収差を有効に補償することができる。
【0025】
また、直線偏光が変化することなく光ビームが伝送されるので、当該光ビームにおける光量の損失が低減される。
【0026】
更に、情報記録面上のトラックの方向と偏光方向とのなす角度が115度以上140度以下となるように光ビームを当該情報記録面に照射するので、光ピックアップ全体として小型化を図ることができる。
【0027】
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、光ディスク等の記録媒体内の情報記録面に対して光ビームを照射することにより当該記録媒体に対して情報を記録再生する光ピックアップにおいて、直線偏光を有する前記光ビームを射出するレーザダイオード等の光源と、前記射出された光ビームを反射すると共に前記情報記録面により反射された前記光ビームを透過し、且つ当該透過する光ビームに対して非点収差を与えるハーフミラーであって、当該ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が前記直線偏光の方向に垂直な方向と前記射出された光ビームの入射方向とを共に含む平面内に含まれるハーフミラーと、前記ハーフミラーにより反射された前記光ビームに対して位相差を与え、前記情報記録面により反射された前記光ビームに含まれている波面収差を補償する液晶パネル等の液晶補償手段と、前記ハーフミラーを透過した前記光ビームを受光し、受光信号を出力するディテクタ等の受光手段と、を備え、前記情報記録面上に情報ピットにより形成されているトラックの方向と前記偏光方向とのなす角度が25度以上50度以下となるように前記光ビームを前記情報記録面に照射する。
【0028】
よって、ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が光ビームの直線偏光の方向に垂直な方向とその入射方向とを共に含む平面内に含まれるので、液晶補償手段に直線偏光のまま光ビームが入射することとなり、当該光ビームに対して有効に位相差を与えることができ、当該光ビームの記録媒体からの反射光における波面収差を有効に補償することができる。
【0029】
また、直線偏光が変化することなく光ビームが伝送されるので、当該光ビームにおける光量の損失が低減される。
【0030】
更に、情報記録面上のトラックの方向と偏光方向とのなす角度が25度以上50度以下となるように光ビームを当該情報記録面に照射するので、光ピックアップ全体として小型化を図ることができる。
【0031】
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、光ディスク等の記録媒体内の情報記録面に対して光ビームを照射することにより当該記録媒体に対して情報を記録再生する光ピックアップにおいて、直線偏光を有する前記光ビームを射出するレーザダイオード等の光源と、前記射出された光ビームを反射すると共に前記情報記録面により反射された前記光ビームを透過し、且つ当該透過する光ビームに対して非点収差を与えるハーフミラーであって、当該ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が前記直線偏光の方向に垂直な方向と前記射出された光ビームの入射方向とを共に含む平面内に含まれるハーフミラーと、前記ハーフミラーにより反射された前記光ビームに対して位相差を与え、前記情報記録面により反射された前記光ビームに含まれている波面収差を補償する液晶パネル等の液晶補償手段と、前記ハーフミラーを透過した前記光ビームを受光し、受光信号を出力するディテクタ等の受光手段と、を備え、前記情報記録面上に情報ピットにより形成されているトラックの方向と前記偏光方向とのなす角度が115度以上140度以下となるように前記光ビームを前記情報記録面に照射する。
【0032】
よって、ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が光ビームの直線偏光の方向に垂直な方向とその入射方向とを共に含む平面内に含まれるので、液晶補償手段に直線偏光のまま光ビームが入射することとなり、当該光ビームに対して有効に位相差を与えることができ、当該光ビームの記録媒体からの反射光における波面収差を有効に補償することができる。
【0033】
また、直線偏光が変化することなく光ビームが伝送されるので、当該光ビームにおける光量の損失が低減される。
【0034】
更に、情報記録面上のトラックの方向と偏光方向とのなす角度が115度以上140度以下となるように光ビームを当該情報記録面に照射するので、光ピックアップ全体として小型化を図ることができる。
【0035】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の光ピックアップにおいて、前記受光手段の全体形状が矩形であると共に、当該受光手段における一の対角線の方向が前記ハーフミラーにより前記光ビームに与えられる非点収差の方向と平行であり、更に当該受光手段は、相互に直交する二つの分割線により分割された部分受光手段であって、前記非点収差が与えられた前記光ビームを夫々受光することによりフォーカスサーボ制御用のフォーカスエラー信号を生成するための部分ディテクタ等の部分受光手段を備え、前記分割線のうち一方の分割線の方向が、当該受光手段に照射された前記光ビームの照射範囲における前記トラックの方向に対応する方向と平行であるように構成されている。
【0036】
よって、四分割された受光手段における一の対角線の方向がハーフミラーにより光ビームに与えられる非点収差の方向と平行であり、更にその分割線のうち一方の分割線の方向が、当該受光手段に照射された光ビームの照射範囲におけるトラックの方向に対応する方向と平行であるので、より効率的にフォーカスエラー信号を生成することができる。
【0037】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の光ピックアップと、各前記部分受光手段から出力される受光信号に基づいて、前記光ビームの焦点位置を制御するドライバ等のフォーカスサーボ手段と、前記受光信号に基づいて前記記録媒体に記録されている情報を再生する再生部等の再生手段と、を備える。
【0038】
よって、波面収差を有効に補償しつつ情報再生装置を小型化し、且つ効率的に情報を再生することができる。
【0039】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の光ピックアップと、各前記部分受光手段から出力される受光信号に基づいて、前記光ビームの焦点位置を制御するドライバ等のフォーカスサーボ手段と、前記受光信号に基づいて前記記録媒体に記録されている情報を再生し、再生信号を出力する再生部等の再生手段と、前記出力された再生信号及び前記記録媒体に記録すべき記録情報に基づいて前記光ビームを制御し、前記情報記録面に当該記録情報を記録するエンコーダ等の記録手段と、を備える。
【0040】
よって、出力された再生信号及び記録情報に基づいて光ビームを制御し、情報記録面に当該記録情報を記録するので、波面収差を有効に補償しつつ情報記録装置を小型化し、且つ効率的に情報を記録することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に好適な実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0042】
(I)第1実施形態
始めに、本発明に係る第1実施形態について、図1及び図2を用いて説明する。
【0043】
なお、以下に説明する第1実施形態は、記録媒体としての光ディスク上に当該光ディスクに記録されている情報に対応する複数の情報ピットによりトラックが形成されている場合において、いわゆる3ビーム法によるトラッキングサーボ制御を行いつつ当該光ディスクに情報再生用の光ビームを照射し、その反射光に基づいて当該情報を再生する情報再生装置に対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【0044】
また、図1は第1実施形態に係る光ピックアップを含む情報再生装置の概要構成を示す図であり、図2はディテクタの形状を示す平面図である。
【0045】
なお、図1においては、光ピックアップを構成する各構成部材については、斜視図として示してある。
【0046】
図1に示すように、第1実施形態の情報再生装置PPは、射出手段としてのレーザダイオード9と、グレーティング8と、ハーフミラー5と、立上げミラー4と、液晶補償手段としての液晶パネル3と、コリメータレンズ2と、対物レンズ1と、マルチレンズ6と、検出手段としてのディテクタ7と、により構成されている光ピックアップPUと、ドライバ10a、10b及び10cと、信号処理部11と、再生手段としての再生部12と、アクチュエータACと、により構成されている。
【0047】
次に、概要動作を説明する。
【0048】
レーザダイオード9は、再生用の光ビームを射出する。
【0049】
このとき、射出された光ビームは図1中Y方向に進行すると共に、その偏光は直線偏光であり、その偏光方向は図1中上記Y方向に垂直なZ方向とされている。
【0050】
更に、射出された光ビームにおける予め設定された強度以上の強度を有する領域F(いわゆるファーフィールド領域)は、図1に示すようにX方向に長軸を有する楕円形状を有している。
【0051】
次に、グレーティング8は、射出された光ビームを分離し、情報再生用の光ビームBと3ビーム法によるトラッキングサーボ制御用の二つの副ビームを生成する。
【0052】
なお、図1においては、説明の簡略化のために、光ビームBの光路のみを示している。
【0053】
次に、ハーフミラー5は、生成された光ビームBを直角に反射し、立上げミラー4に照射する。
【0054】
そして、立上げミラー4は、反射された光ビームBを再度直角に反射し、液晶パネル3に照射する。
【0055】
これにより、液晶パネル3は、ドライバ10cからの後述する駆動信号Sdlに基づき、通過する光ビームBに対して波面収差を補償するための位相差を与える。
【0056】
より具体的には、入射される光ビームBのY−Z平面上の波面収差(特に情報記録面Aの方向がY−Z平面内からずれることにより光ビームBに発生するコマ収差)を打ち消すように位相差を与える。
【0057】
このとき、液晶パネル3は、上記駆動信号Sdlで示される電圧を当該液晶パネル3内の液晶層に印加し、これにより当該液晶層の配向性を変化させて屈性率を変えることにより当該必要な位相差を光ビームBに対して与えることとなる。
【0058】
そして、位相差が与えられた光ビームBは、コリメータレンズ2により平行光に変換された後、対物レンズ1により光ディスクDK上の情報記録面Aに形成されたトラックTRを構成する情報ピットP上に集光される。
【0059】
次に、当該光ディスクDKにより反射されることにより偏光面が回転された光ビームBは、対物レンズ1、コリメータレンズ2、液晶パネル3、立上げミラー4を介して再びハーフミラー5に照射される。
【0060】
そして、ハーフミラー5は、当該偏光面が回転された光ビームBを透過すると共に、当該光ビームBに対して非点収差(光ビームBの集光位置(ハーフミラー5を透過した後の集光位置)について、X方向の焦点位置とY方向の焦点位置とが異なるような非点収差)を与えてマルチレンズ6へ照射する。
【0061】
次に、マルチレンズ6は、非点収差を有する光ビームBをディテクタ7上に集光する。
【0062】
これにより、ディテクタ7は、照射された光ビームBに対応する受光信号Spを生成して信号処理部11に出力する。
【0063】
そして、信号処理部11は、受光信号Spに基づいて、光ディスクDKに記録されている情報に対応する検出信号Sppを生成して再生部12に出力すると共に、非点収差法に基づいて光ビームBの対物レンズ2による集光位置と情報記録面Aの位置との当該情報記録面Aに垂直な方向のずれを示すフォーカスエラー信号Sfe生成し、ドライバ10aへ出力する。
【0064】
更にこれと並行して信号処理部12は、受光信号Spに基づき、3ビーム法により光ビームBの対物レンズ2による集光位置とトラックTRの位置との情報記録面Aに平行な方向のずれを示すトラッキングエラー信号Ste生成してドライバ10bへ出力すると共に、公知の方向により情報記録面Aと図1中Y−Z平面との間の傾斜を示すチルトエラー信号Sleを生成してドライバ10cへ出力する。
【0065】
これにより、再生部12は、検出信号Sppに基づいて光ディスクDKに記録されている情報を再生し、再生信号Spuを生成して図示しない外部のスピーカ又はディスプレイ等に出力する。
【0066】
一方、ドライバ10aは、フォーカスエラー信号Sfeに基づいて、アクチュエータACを駆動して対物レンズ1の情報記録面Aに垂直な方向の位置をサーボ制御するためのフォーカス駆動信号Sdfを生成し、当該アクチュエータACへ出力する。
【0067】
そして、アクチュエータACは、当該フォーカス駆動信号Sdfに基づいて対物レンズ1を情報記録面Aに垂直な方向に駆動する。
【0068】
更に、ドライバ10bは、トラッキングエラー信号Steに基づいて、アクチュエータACを駆動して対物レンズ1の情報記録面Aに平行な方向の位置をサーボ制御するためのトラッキング駆動信号Sdtを生成し、当該アクチュエータACへ出力する。
【0069】
そして、アクチュエータACは、当該トラッキング駆動信号Sdtに基づいて対物レンズ1を情報記録面Aに平行な方向に駆動する。
【0070】
更にまた、ドライバ10cは、チルトエラー信号Sleに基づいて、液晶パネル3を駆動して上記情報記録面Aの傾斜に起因する波面収差を打ち消すように光ビームBに対して位相差を与えさせる。
【0071】
次に、上記光ピックアップPUの各構成部材の配置について、図1を用いて詳説する。
【0072】
先ず、ハーフミラー5については、その反射/透過面に立てた垂線V1の方向が、図1中光ビームBの直線偏光の方向D(Z方向)と射出された光ビームBの入射方向(Y方向)とを共に含む面内に含まれるように配置されている。
【0073】
これにより、ハーフミラー5により反射された光ビームBは、ファーフィールド領域Fの長軸方向がX方向となり、更にその偏光方向DがY方向となる。
【0074】
次に、立上げミラー4は、ハーフミラー5によって反射された光ビームBをX方向と平行な方向に液晶パネル3に向かって反射すると共に、光ディスクDKにより反射された光ビームBをX方向と垂直な方向にハーフミラー5に向かって反射するように配置されている。
【0075】
これにより、立上げミラー4で反射された先ビームBは、ファーフィールド領域Fの長軸方向が、図1中X方向と垂直で且つ立上げミラー4による反射前の当該長軸方向と垂直な方向の光ビームBとなる。
【0076】
なお、ハーフミラー5 → 立上げミラー4 → 液晶パネル3 → コリメータレンズ2 → 対物レンズ1 → 光ディスクDKの光路上においては、光ビームBの直線偏光の方向Dは常に図1中Y方向である。
【0077】
更に、レーザダイオード9により射出された以降、コリメータレンズ2に到達するまでは、光ビームBは拡散光であり、当該拡散光の状態で液晶パネル3を透過することとなる。
【0078】
次に、上述した光ピックアップPU内の各光学部材(具体的には、ハーフミラー5、立上げミラー4、コリメータレンズ2及び対物レンズ1)は、光ディスクDK上において、光ビームBのニアフィールド領域Nの長軸方向とその偏光方向Dが等しく、且つその長軸方向(偏光方向D)と上記トラックTRの方向とのなす角度が25度から50度の範囲か、又は115度から140度の範囲のいずれか一方となるように配置されている。
【0079】
次に、第1実施形態に係るディテクタ7について、図2を用いて詳説する。
【0080】
なお、図2に示すディテクタ7は、上記トラックTRの方向とニアフィールド領域Nの長軸方向とのなす角度が30度の場合の例である。
【0081】
図2に示すように、ディテクタ7の受光面は、上記グレーティング8により分離された副ビームを受光して上記トラッキングエラー信号Steを生成するための受光信号Spを夫々出力する二つの部分ディテクタ7a及び7bと、非点収差が与えられた光ビームBを受光することにより、上記検出信号Spp及びフォーカスエラー信号Sfe並びにチルトエラー信号Sleを生成するための受光信号Spを夫々出力する四つの部分ディテクタ7c乃至7fとにより構成されている。
【0082】
そして、信号処理部11において上記2つの部分ディテクタ7a及び7bから夫々出力される受光信号Spの差を上記トラッキングエラー信号Steとして出力し、当該トラッキングエラー信号Steがゼロとなるようにドライバ10bにより上記アクチュエータACを騒動することで3ビーム法によるトラッキングサーボ制御を行う。
【0083】
一方、部分ディテクタ7c乃至7fについては、信号処理部11において、各部分ディテクタ7c乃至7fから夫々出力される受光信号Spの和信号を上記検出信号Sppとして出力すると共に上記チルトエラー信号Sleを生成し、更に部分ディテクタ7fからの受光信号Spと部分ディテクタ7dからの受光信号Spとの和信号から部分ディテクタ7cからの受光信号Spと部分ディテクタ7eからの受光信号Spとの和信号を差し引いた信号を上記フォーカスエラー信号Sfeとして出力する。
【0084】
なお、上述した情報記録面Aの傾斜を除去する場合には、当該検出信号Sppの出力レベルが最大となるように光ピックアップPU自体を図示しないアクチュエータにより傾斜させて除去する。
【0085】
次に、ディテクタ7の配置及び部分ディテクタ7c乃至7fの形状について詳細には、第1に、図2の上下方向が図1におけるX方向、すなわち、レーザダイオード9から出射直後の光ビームのファーフィールド領域Fの長軸方向に相当するようにディテクタ7が配置されている。
【0086】
第2に、当該図2の上下方向がハーフミラー5により与えられる非点収差の方向のいずれか一方と等しくなるようにディテクタ7が配置されている。
【0087】
第3に、図2の左右方向が図1におけるハーフミラー5で反射後の光ビームBにおける偏光方向に一致するようにディテクタ7が配置されている。
【0088】
第4に、図2の上下方向と分割線S1とのなす角度L1がトラックTRの方向とニアフィールド領域Nの長軸方向(光ビームBの偏光方向)とのなす角度(図2の場合は30度)と等しくなるように各部分ディテクタ7c乃至7fの形状が設定されている。これにより、当該分割線S1の方向はトラックTRの方向と等しくなる。
【0089】
第5に、分割線S2の方向がトラックTRの方向と垂直となるように各部分ディテクタ7c乃至7fの形状が設定されている。
【0090】
第6に、四つの部分ディテクタ7c乃至7fを含む全体形状が正方形とされており、その一端部Tの方向と分割線S1の方向とがなす角度L2は15度とされている。
【0091】
以上説明したように、第1実施形態の光ピックアップPUの構成によれば、ハーフミラー5の反射/透過面に立てた垂線V1が光ビームBの入射方向とその直線偏光の方向Dとを共に含む平面内に含まれるので、液晶パネル3に直線偏光のまま光ビームBが入射することとなり、当該光ビームBに対して有効に位相差を与えることができ、当該光ビームBの光ディスクDKからの反射光における波面収差を有効に補償することができる。
【0092】
また、直線偏光が変化することなく光ビームBが伝送されるので、当該光ビームBにおける光量の損失が低減できる。
【0093】
更に、情報記録面A上のトラックTRの方向と偏光方向Dとのなす角度が25度から50度の範囲か、又は115度から140度の範囲のいずれか一方となるように光ビームBを当該情報記録面Aに照射するので、光ピックアップPU全体として小型化を図ることができる。
【0094】
更にまた、部分ディテクタ7c乃至7fを含む正方形における一の対角線の方向がハーフミラー5により光ビームBに与えられる非点収差の方向と平行であり、更に分割線S1方向が、受光された光ビームBのディテクタ7上の照射範囲におけるトラックTRの方向に対応する方向と平行であるので、より効率的にフォーカスエラー信号Sfeを生成することができる。
【0095】
これらにより、波面収差を有効に補償しつつ情報再生装置PPを小型化し、且つ効率的に情報を再生することができる。
【0096】
(II)第2実施形態
次に、本発明係る他の実施形態である第2実施形態について、図3を用いて説明する。
【0097】
なお、図3は第2実施形態に係る光ピックアップを含む情報再生装置の概要構成を示すブロック図である。
【0098】
上述した第1実施形態の光ピックアップPUでは、レーザダイオード9から射出された直後の光ビームBは、図1中Z方向の直線偏光の方向Dを有すると共に、ファーフィールド領域Fの長軸方向がX方向である場合について説明したが、これ以外に、本発明は、レーザダイオード9から射出された直後の光ビームBが、図2中X方向の直線偏光の方向Dを有すると共に、ファーフィールド領域Fの長軸方向がZ方向である場合についても適用することができる。
【0099】
この場合には、図3に示すように、第2実施形態の光ピックアップPU’においては、ハーフミラー5は、その反射/透過面に立てた垂線V1の方向が、図3中光ビームBの直線偏光の方向D(X方向)と垂直な方向と射出された光ビームBの入射方向(Y方向)とを共に含む面内に含まれるように配置されている。
【0100】
これにより、ハーフミラー5により反射された光ビームBは、ファーフィールド領域Fの長軸方向がY方向となる。
【0101】
また、ハーフミラー5 → 立上げミラー4の光路上においては、光ビームBの直線偏光の方向Dは図3中X方向であり、立上げミラー4 → 液晶パネル3→ コリメータレンズ2 → 対物レンズ1 → 光ディスクDKの光路上においては、光ビームBの直線偏光の方向Dは図3中Z方向である。
【0102】
次に、上述した光ピックアップPU’内の各光学部材(具体的には、ハーフミラー5、立上げミラー4、コリメータレンズ2及び対物レンズ1)は、光ディスクDK上において、光ビームBのニアフィールド領域Nの長軸方向とその偏光方向Dは等しく、且つその長軸方向(偏光方向D)と上記トラックTRの方向とのなす角度が25度から50度の範囲か、又は115度から140度の範囲のいずれか一方となるように配置されている。
【0103】
その他の構成部材の配置及び機能は第1実施形態の光ピックアップPUと同様であるので、細部の説明は省略する。
【0104】
以上説明したように、第2実施形態の光ピックアップPU’の構成によれば、ハーフミラー5の反射/透過面に立てた垂線V1が光ビームBの直線偏光Dの方向に垂直な方向とその入射方向とを共に含む平面内に含まれるので、液晶パネル3に直線偏光のまま光ビームがB入射することとなり、当該光ビームBに対して有効に位相差を与えることができ、当該光ビームBの光ディスクDKからの反射光における波面収差を有効に補償することができる。
【0105】
また、直線偏光が変化することなく光ビームBが伝送されるので、当該光ビームBにおける光量の損失が低減できる。
【0106】
更に、情報記録面A上のトラックTRの方向と偏光方向とのなす角度が25度以上50度以下又は115度以上140度以下のいずれか一方となるように光ビームBを当該情報記録面Aに照射するので、光ピックアップPU全体として小型化を図ることができる。
【0107】
更にまた、部分ディテクタ7c乃至7fを含む正方形における一の対角線の方向がハーフミラー5により光ビームBに与えられる非点収差の方向と平行であり、更に分割線S1方向が、受光された光ビームBのディテクタ7上の照射範囲におけるトラックTRの方向に対応する方向と平行であるので、より効率的にフォーカスエラー信号Sfeを生成することができる。
【0108】
これらにより、波面収差を有効に補償しつつ情報再生装置PPを小型化し、且つ効率的に情報を再生することができる。
【0109】
(III)変形形態
次に、本発明に係る変形形態について、図4を用いて説明する。
【0110】
上述した各実施形態は、本発明を情報再生装置PPに対して適用した場合の実施形態について説明したが、これ以外に、本発明は、光ディスクDKに予め記録されているアドレス情報等の記録制御情報を検出し、当該検出した記録制御情報に基づいて当該光ディスクDKに情報を記録するための情報記録装置に対して適用することもできる。
【0111】
すなわち、図4に示すように、例えば図1に示す情報再生装置PPの構成に加えて、再生部12から出力される再生信号Spu(この再生信号Spuが上記した記録制御情報を含んでいることとなる。)に基づいて記録制御を行う記録手段としてのCPU13と、CPU13からの制御信号Scに基づいて外部から入力されている記録すべき記録信号Srを変調し、レーザダイオード9の出力値を当該記録信号Srに対応した値とするための変調信号Srrを生成する記録手段としてのエンコーダ14と、を備える情報記録装置Rに対しても本発明を適用することができる。
【0112】
この場合、レーザダイオード9の出力値(すなわち、光ビームBの強度)が変調信号Srrに基づいて強度変調され、当該強度変調された光ビームBが上記記録制御情報に含まれている光ディスク1のアドレス情報に対応する位置に照射されることにより、当該照射位置に変調信号Srrに対応した形状の情報ピットが形成されて記録信号Srが光ディスク1に記録されることとなる。
【0113】
上述した以外の情報記録装置Rの構成部材については、上述した第1又は第2実施形態における情報再生装置と同様であるので、細部の説明は省略する。
【0114】
この情報記録装置Rの動作によれば、上記情報再生装置PPとしての効果により受光信号Spが正確に再生されるので、波面収差を有効に補償しつつ情報記録装置Rを小型化し、且つ効率的に情報を記録することができる。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が光ビームの入射方向とその直線偏光の方向とを共に含む平面内に含まれるので、液晶補償手段に直線偏光のまま光ビームが入射することとなり、当該光ビームに対して有効に位相差を与えることができ、当該光ビームの記録媒体からの反射光における波面収差を有効に補償することができる。
【0116】
また、直線偏光が変化することなく光ビームが伝送されるので、当該光ビームにおける光量の損失が低減できる。
【0117】
更に、情報記録面上のトラックの方向と偏光方向とのなす角度が25度以上50度以下となるように光ビームを当該情報記録面に照射するので、光ピックアップ全体として小型化を図ることができる。
【0118】
従って、光ビームの反射/透過をするハーフミラーを非点収差付加素子としても用いると共に液晶補償手段を用いて波面収差を補償する場合に、光ピックアップ全体を小型化すると共に有効に波面収差を補正し且つ効率的に情報の記録再生を行うことができる。
【0119】
請求項2に記載の発明によれば、ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が光ビームの入射方向とその直線偏光の方向とを共に含む平面内に含まれるので、液晶補償手段に直線偏光のまま光ビームが入射することとなり、当該光ビームに対して有効に位相差を与えることができ、当該光ビームの記録媒体からの反射光における波面収差を有効に補償することができる。
【0120】
また、直線偏光が変化することなく光ビームが伝送されるので、当該光ビームにおける光量の損失が低減できる。
【0121】
更に、情報記録面上のトラックの方向と偏光方向とのなす角度が115度以上140度以下となるように光ビームを当該情報記録面に照射するので、光ピックアップ全体として小型化を図ることができる。
【0122】
従って、光ビームの反射/透過をするハーフミラーを非点収差付加素子としても用いると共に液晶補償手段を用いて波面収差を補償する場合に、光ピックアップ全体を小型化すると共に有効に波面収差を補正し且つ効率的に情報の記録再生を行うことができる。
【0123】
請求項3に記載の発明によれば、ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が光ビームの直線偏光の方向に垂直な方向とその入射方向とを共に含む平面内に含まれるので、液晶補償手段に直線偏光のまま光ビームが入射することとなり、当該光ビームに対して有効に位相差を与えることができ、当該光ビームの記録媒体からの反射光における波面収差を有効に補償することができる。
【0124】
また、直線偏光が変化することなく光ビームが伝送されるので、当該光ビームにおける光量の損失が低減できる。
【0125】
更に、情報記録面上のトラックの方向と偏光方向とのなす角度が25度以上50度以下となるように光ビームを当該情報記録面に照射するので、光ピックアップ全体として小型化を図ることができる。
【0126】
従って、光ビームの反射/透過をするハーフミラーを非点収差付加素子としても用いると共に液晶補償手段を用いて波面収差を補償する場合に、光ピックアップ全体を小型化すると共に有効に波面収差を補正し且つ効率的に情報の記録再生を行うことができる。
【0127】
請求項4に記載の発明によれば、ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が光ビームの直線偏光の方向に垂直な方向とその入射方向とを共に含む平面内に含まれるので、液晶補償手段に直線偏光のまま光ビームが入射することとなり、当該光ビームに対して有効に位相差を与えることができ、当該光ビームの記録媒体からの反射光における波面収差を有効に補償することができる。
【0128】
また、直線偏光が変化することなく光ビームが伝送されるので、当該光ビームにおける光量の損失が低減できる。
【0129】
更に、情報記録面上のトラックの方向と偏光方向とのなす角度が115度以上140度以下となるように光ビームを当該情報記録面に照射するので、光ピックアップ全体として小型化を図ることができる。
【0130】
従って、光ビームの反射/透過をするハーフミラーを非点収差付加素子としても用いると共に液晶補償手段を用いて波面収差を補償する場合に、光ピックアップ全体を小型化すると共に有効に波面収差を補正し且つ効率的に情報の記録再生を行うことができる。
【0131】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、四分割された受光手段における一の対角線の方向がハーフミラーにより光ビームに与えられる非点収差の方向と平行であり、更にその分割線のうち一方の分割線の方向が、当該受光手段に照射された光ビームの照射範囲におけるトラックの方向に対応する方向と平行であるので、より効率的にフォーカスエラー信号を生成することができる。
【0132】
請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明の効果に加えて、波面収差を有効に補償しつつ情報再生装置を小型化し、且つ効率的に情報を再生することができる。
【0133】
請求項7に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明の効果に加えて、出力された再生信号及び記録情報に基づいて光ビームを制御し、情報記録面に当該記録情報を記録するので、波面収差を有効に補償しつつ情報記録装置を小型化し、且つ効率的に情報を記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示す図である。
【図2】ディテクタの構成を示す平面図である。
【図3】第2実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示す図である。
【図4】変形形態の情報記録装置の概要構成を示す図である。
【符号の説明】
1…対物レンズ
2…コリメータレンズ
3…液晶パネル
4…立上げミラー
5…ハーフミラー
6…マルチレンズ
7…ディテクタ
7a、7b、7c、7d、7e、7f…部分ディテクタ
8…グレーティング
9…レーザダイオード
10a、10b、10c…ドライバ
11…信号処理部
12…再生部
13…CPU
14…エンコーダ
Sdf、Sdt、Sdl…駆動信号
Sp…受光信号
Sfe…フォーカスエラー信号
Ste…トラッキングエラー信号
Sle…チルトエラー信号
Sp…受光信号
Spu…再生信号
Spp…検出信号
Sc…制御信号
Sr…記録信号
Srr…変調信号
R…情報記録装置
PP…情報再生装置
D…直線偏光の方向
N…ニアフィールド領域
F…ファーフィールド領域
PU…光ピックアップ
P…情報ピット

Claims (7)

  1. 記録媒体内の情報記録面に対して光ビームを照射することにより当該記録媒体に対して情報を記録再生する光ピックアップにおいて、
    直線偏光を有する前記光ビームを射出する光源と、
    前記射出された光ビームを反射すると共に前記情報記録面により反射された前記光ビームを透過し、且つ当該透過する光ビームに対して非点収差を与えるハーフミラーであって、当該ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が前記射出された光ビームの入射方向と前記直線偏光の方向とを共に含む平面内に含まれるハーフミラーと、
    前記ハーフミラーにより反射された前記光ビームに対して位相差を与え、前記情報記録面により反射された前記光ビームに含まれている波面収差を補償する液晶補償手段と、
    前記ハーフミラーを透過した前記光ビームを受光し、受光信号を出力する受光手段と、
    を備え、
    前記情報記録面上に情報ピットにより形成されているトラックの方向と前記偏光方向とのなす角度が25度以上50度以下となるように前記光ビームを前記情報記録面に照射することを特徴とする光ピックアップ。
  2. 記録媒体内の情報記録面に対して光ビームを照射することにより当該記録媒体に対して情報を記録再生する光ピックアップにおいて、
    直線偏光を有する前記光ビームを射出する光源と、
    前記射出された光ビームを反射すると共に前記情報記録面により反射された前記光ビームを透過し、且つ当該透過する光ビームに対して非点収差を与えるハーフミラーであって、当該ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が前記射出された光ビームの入射方向と前記直線偏光の方向とを共に含む平面内に含まれるハーフミラーと、
    前記ハーフミラーにより反射された前記光ビームに対して位相差を与え、前記情報記録面により反射された前記光ビームに含まれている波面収差を補償する液晶補償手段と、
    前記ハーフミラーを透過した前記光ビームを受光し、受光信号を出力する受光手段と、
    を備え、
    前記情報記録面上に情報ピットにより形成されているトラックの方向と前記偏光方向とのなす角度が115度以上140度以下となるように前記光ビームを前記情報記録面に照射することを特徴とする光ピックアップ。
  3. 記録媒体内の情報記録面に対して光ビームを照射することにより当該記録媒体に対して情報を記録再生する光ピックアップにおいて、
    直線偏光を有する前記光ビームを射出する光源と、
    前記射出された光ビームを反射すると共に前記情報記録面により反射された前記光ビームを透過し、且つ当該透過する光ビームに対して非点収差を与えるハーフミラーであって、当該ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が前記直線偏光の方向に垂直な方向と前記射出された光ビームの入射方向とを共に含む平面内に含まれるハーフミラーと、
    前記ハーフミラーにより反射された前記光ビームに対して位相差を与え、前記情報記録面により反射された前記光ビームに含まれている波面収差を補償する液晶補償手段と、
    前記ハーフミラーを透過した前記光ビームを受光し、受光信号を出力する受光手段と、
    を備え、
    前記情報記録面上に情報ピットにより形成されているトラックの方向と前記偏光方向とのなす角度が25度以上50度以下となるように前記光ビームを前記情報記録面に照射することを特徴とする光ピックアップ。
  4. 記録媒体内の情報記録面に対して光ビームを照射することにより当該記録媒体に対して情報を記録再生する光ピックアップにおいて、
    直線偏光を有する前記光ビームを射出する光源と、
    前記射出された光ビームを反射すると共に前記情報記録面により反射された前記光ビームを透過し、且つ当該透過する光ビームに対して非点収差を与えるハーフミラーであって、当該ハーフミラーの反射/透過面に立てた垂線が前記直線偏光の方向に垂直な方向と前記射出された光ビームの入射方向とを共に含む平面内に含まれるハーフミラーと、
    前記ハーフミラーにより反射された前記光ビームに対して位相差を与え、前記情報記録面により反射された前記光ビームに含まれている波面収差を補償する液晶補償手段と、
    前記ハーフミラーを透過した前記光ビームを受光し、受光信号を出力する受光手段と、
    を備え、
    前記情報記録面上に情報ピットにより形成されているトラックの方向と前記偏光方向とのなす角度が115度以上140度以下となるように前記光ビームを前記情報記録面に照射することを特徴とする光ピックアップ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の光ピックアップにおいて、
    前記受光手段の全体形状が矩形であると共に、当該受光手段における一の対角線の方向が前記ハーフミラーにより前記光ビームに与えられる非点収差の方向と平行であり、
    更に当該受光手段は、相互に直交する二つの分割線により分割された部分受光手段であって、前記非点収差が与えられた前記光ビームを夫々受光することによりフォーカスサーボ制御用のフォーカスエラー信号を生成するための部分受光手段を備え、
    前記分割線のうち一方の分割線の方向が、当該受光手段に照射された前記光ビームの照射範囲における前記トラックの方向に対応する方向と平行であることを特徴とする光ピックアップ。
  6. 請求項5に記載の光ピックアップと、
    各前記部分受光手段から出力される受光信号に基づいて、前記光ビームの焦点位置を制御するフォーカスサーボ手段と、
    前記受光信号に基づいて前記記録媒体に記録されている情報を再生する再生手段と、
    を備えることを特徴とする情報再生装置。
  7. 請求項5に記載の光ピックアップと、
    各前記部分受光手段から出力される受光信号に基づいて、前記光ビームの焦点位置を制御するフォーカスサーボ手段と、
    前記受光信号に基づいて前記記録媒体に記録されている情報を再生し、再生信号を出力する再生手段と、
    前記出力された再生信号及び前記記録媒体に記録すべき記録情報に基づいて前記光ビームを制御し、前記情報記録面に当該記録情報を記録する記録手段と、
    を備えることを特徴とする情報記録装置。
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