JP3547435B2 - スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤を製造するための無漂白方法 - Google Patents

スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤を製造するための無漂白方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、別個の色彩改善法によって洗濯用洗剤組成物を含む洗剤組成物の中に使用できるスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤を製造するための無漂白法に関するものである。
発明の背景
スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤(あるいはα−スルフォ脂肪酸アルキルエステル界面活性剤、アルキルエステルスルフォネート界面活性剤などと呼ばれる)は洗剤分野において公知であって、例えば米国特許第5,118,440号(カトラーほか)および第4,438,025号(サツキほか)、特開昭60−133097(特願昭58−240021)、特開昭63−12466(特願昭61−151030)、特開昭59−105099(特願昭57−215962)、特開平2−173196(特願昭63−330479)、特開昭62−43500(特願昭60−183729)、および特開昭50−151905(特願昭49−60284)に記載されている。これらのスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤の二、三の製法は、例えば、米国特許第4,695,409号(ピアーほか)および第4,820,451号(ピアーほか)、ドイツ特願第4,535,184号)(イマムラほか)、特開昭290842/90(特願昭113423/89)、および「ザ ジャーナル オブ ジ アメリカン オイル ケミスツ ソサイエティー(The Journal of the American OilChemists Society)、Vol.52(1975)、頁323−329に記載されている。
しかしこれらの技術文献に記載のスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤の製法はプロセスの少なくとも1段階を水性媒質の中で、例えば漂白剤媒質の中で実施する事が実際的で望ましいと記載している。当業者はこのような処理段階に固有の二、三の問題点、特に操作上の困難と加水分解反応とを認識している。これらの二、三のプロセスはスルフォン化脂肪酸塩(二塩)、脂肪酸塩(石鹸)、脂肪酸アルキルエステルなどの望ましくない水準の不純物を生じ、従って低純度のスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤を生じる。これらの不純物はスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤の望ましい洗浄特性および粘性特性を阻害する。他の不純物はその固有の特性により望ましくない反応副生物である。これらの種々の不純物はスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤製造プロセス中に生じる望ましくない副反応を介して形成される。副反応は主として水性媒質の中で生じる。
低水準の望ましくない不純物を有するスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤の製法が発見された。特定処理に従ってまたプロセスの二、三のパラメータを制御してスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤を製造する事により不純物を除去しまたは許容可能の水準まで低下させる事ができる。また処理段階を非水性媒質の中で実施する事により、反応混合物はすぐれた操作特性と処理中流れ特性とを示す。従って本発明の目的は、最小限量の望ましくない不純物を含有するスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤を製造するための無漂白方法を提供するにある。本発明の他の目的は、処理中にすぐれた流れ特性を有し別個の色彩改善処理によって洗剤製品の中に使用する事のできる高純度スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤を提供するにある。
発明の概要
本発明は、界面活性剤の重量%として約90%乃至100%の下記式に対応するスルフォン化脂肪酸アルキルエステルと、
Figure 0003547435
スルフォン化脂肪酸塩、脂肪酸塩、脂肪酸アルキルエステルおよびその混合物から成るグループから選定される約10%以下の不純物とを含み、ここにRは平均的にC4乃至C22、好ましくはC10乃至C16アルキルであり、R1は平均的にC1乃至C8,好ましくはC1乃至C6,最も好ましくはC1アルキルであり、またMはアルカリ金属またはアルカリ土類金属のカチオン、好ましくはナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウムおよびその混合物のカチオンであり、またnは、Mがアルカリ金属カチオンの場合に1、Mがアルカリ土類金属カチオンの場合に2とするスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤を製造するための新規な無漂白方法において、
a)下記式の脂肪酸アルキルエステルをスルフォン化する段階と、
RCH2COOR1
ここにRとR1は前記の定義と同一とし、
b)段階(a)の生成物をその重量%で約3%乃至5%、好ましくは約10%乃至20%のC1乃至C8,好ましくはC1乃至C6,最も好ましくはメチルアルコールと反応させる段階と、
c)前記段階(b)の生成物を重量%で約5%乃至35%、好ましくは約10%乃至25%の濃度を有する式(R2O-)nMn+のアルコキシドによって、C1乃至C8,好ましくはC1乃至C6,最も好ましくはメチルアルコールの実質的に無水媒質の中で連続的に中和し、ここにR2は平均的にC1乃至C8,好ましくはC1乃至C6,最も好ましくはC1アルキルとし、またMとnは前記の定義と同一とする段階とを含み、
ここに、前記段階(c)のアルコール全量は重量%で約30%乃至65%、好ましくは30%乃至40%とし、前記段階(c)中の温度は約30乃至70℃、好ましくは約40乃至60℃とし、また前記段階(c)中のpHは3乃至11、好ましくは約6乃至8とし、この方法は漂白段階から成らない事を特徴とするスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤を製造するための新規な無漂白方法に関する。
本発明の新規方法から得られた生成物溶液が仕上げ処理を受け、この処理において脂肪酸アルキルエステルのスルフォン化中に形成された暗色不純物が得られた溶液から分離され、次に界面活性剤が溶液から回収される。この界面活性剤は洗剤組成物の中で有効である。
本発明の詳細な説明
スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤(下記において「界面活性剤」と呼ぶ)は業界公知であって、技術文献に開示されている。本発明の方法によって製造された界面活性剤は、界面活性剤の重量%として約90%乃至100%の下記式に対応するスルフォン化脂肪酸アルキルエステルと、
Figure 0003547435
スルフォン化脂肪酸塩、脂肪酸塩、脂肪酸アルキルエステルおよびその混合物から成るグループから選定される約10%以下の不純物とを含み、ここにRは平均的にC4乃至C22アルキルであり、R1は平均的にC1乃至C8アルキルであり、またMはアルカリ金属またはアルカリ土類金属のカチオンまたはその混合物であり、またnは、Mがアルカリ金属カチオンの場合に1、Mがアルカリ土類金属カチオンの場合に2とする。
スルフォン化脂肪酸アルキルエステル(以下において「スルフォン化アルキルエステル」と呼ぶ)は界面活性剤の大部分を成す。スルフォン化アルキルエステルは界面活性剤重量の約90%乃至100%、好ましくは約95%乃至100%を成す。
これらのスルフォン化アルキルエステルの疎水性部分はα位にスルフォネート基を有する。すなわち、スルフォネート基がカルボニル基に隣接した炭素原子に配位されている。スルフォン化脂肪酸アルキルエステルのR部分に対応する疎水性部分のアルキル部分は平均C4乃至C22アルキルから成る。好ましくはこの疎水性部分のアルキル部分Rは、特にR1が−CH3の場合、平均的に飽和直鎖C10乃至C16炭化水素である。
スルフォン化アルキルエステルのエステル部分を成すR1は平均的にC1乃至C8アルキルである。好ましくはR1はC1乃至C6アルキル、最も好ましくはC1アルキル、すなわちメチルである。
ヘビーデューティ粒状洗濯用洗剤組成物の場合、RとR1は一緒に考えてその間に分布された合計約15乃至17炭素原子を含む。Rが平均C14乃至C16アルキル(最も好ましくは、近似的に65%のC14と35%のC16混合物)、R1がメチルであるような分布が好ましい。ヘビーデューティ液状洗濯用およびライトデューティ皿洗浄用洗剤組成物の場合、RとR1は好ましくは合計約11乃至15炭素原子を含む。
カチオン部分Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属カチオンまたはその混合物である。好ましくはMは、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウムおよびその混合物から成るグループから選定される。最も好ましくは、Mはナトリウムまたはナトリウム含有混合物とする。Mがアルカリ金属カチオン(原子価=1)の場合には、nは1であり、Mがアルカリ土類金属カチオン(原子価=2)の場合、nは2である。
界面活性剤中に含有される不純物は界面活性剤重量の10%以下、好ましくは約5%以下とする。本発明にとって重要な不純物はスルフォン化脂肪酸二塩、脂肪酸塩、脂肪酸アルキルエステルおよび硫酸ジメチルである。これらの不純物が界面活性剤の中に存在すれば、洗剤組成物にとって望ましい洗浄特性を(不純物を含有しない界面活性剤を含む組成物と比較して)低下させ、また界面活性剤の処理中の操作上の問題を悪化させる。
スルフォン化脂肪酸塩不純物は、Mが一価カチオン(n=1)の場合、例えば下記式のスルフォン化脂肪酸塩を含む。
Figure 0003547435
この不純物は一般に二塩と呼ばれる。Rは平均C4乃至C22アルキルであり、またMは対応のn価を有するアルカリ金属またはアルカリ土類金属カチオンである。理論に拘束されるつもりはないが、二塩の酸形(二酸)は水の存在において2つの加水分解反応によって形成されると思われる。スルフォン化処理に際して、脂肪酸アルキルエステルの一部が三酸化硫黄SO3と反応して一般に混合無水物と呼ばれるもの(下記に詳細に説明)を形成する。混合無水物が水と反応して、一種の加水分解反応で二酸を形成する。他の加水分解においては、非中和スルフォン化脂肪酸アルキルエステルが水と反応して、二酸を形成する。これらの二酸が中和に際して二塩を形成する。また二塩は、中和段階に際して混合無水物と塩基および水との直接反応によって形成される。また二塩の高水準形成はバッチ型中和処理段階に際しても見られた。
脂肪酸塩不純物(一般に石鹸と呼ばれるもの)は式(RCH2COO-)nMn+の脂肪酸塩を含む。Rは平均C4乃至C22アルキルであり、Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属カチオン、またMがアルカリ金属カチオンの場合には、nは1であり、Mがアルカリ土類金属カチオンの場合、nは2である。理論に拘束されるつもりはないが、石鹸は非スルフォン化脂肪酸アルキルエステルが水と反応して脂肪酸を形成する加水分解反応を通して形成すると思われる。次にこの脂肪酸が中和に際して石鹸を形成する。
脂肪酸アルキルエステル不純物は式RCH2COOR1の脂肪酸エステルを含み、ここにRは平均C4乃至C22アルキル、またR1は平均C1乃至C8アルキルである。この不純物のソースは未反応(非スルフォン化)脂肪酸アルキルエステルであると思われる。この成分は収率、純度、性能の損失および処理中の操作性の低下を生じるので、この成分の含有水準をできるだけ低く保持する事が望ましい。
他の望ましくない不純物がスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤の成分として存在する。式CH3−OSO2−O−CH3の形の硫酸ジメチル(DMS)は眼、呼吸器系統および皮膚に対して非常に刺激性であり皮膚を通して体内に吸収されるので、界面活性剤中の望ましくない成分である。DMSは本発明の処理においては特に問題であると思われる(が問題にはならない)。本発明の処理段階が非水性または実質的に無水媒質中で実施されるからである。水性媒質中で実施される段階を含む処理はDMSを含有する界面活性剤を生じない事が観察された。
DMSは脂肪酸メチルエステルのスルフォン化中に生成される。しかしさらに、中和段階がバッチ法で実施され塩基(アルコキシド)が酸混合物(スルフォン化アルキルエステルの酸形)の中に供給される場合にDMSが高い水準にある事が観察された。中和段階(c)を連続的に実施する事によって、すなわち塩基と酸混合物を反応浴の中に同時的に供給する場合、観察されたDMSの含有水準が著しく低下する。中和段階(c)が連続的に、前記のpH範囲および温度範囲内で実施されるならば、許容可能のDMS不純物水準、すなわち実質的に0%の水準が達成される。
中和されたペーストの中には前記の不純物のほかに他の不純物が存在しうる。例えばメチル硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウムおよび発色物質が存在する。発色物質不純物は、アルキルエステルのために必要な激しい複雑なスルホン化反応から生じ、またアルキルエステル出発材料中の不純物(例えばモノ、ジまたはトリグリセリド)とSO3との小副反応から生じ、またはメチルエステル中の不飽和から生じる。非常に少量の光吸収化合物でさえも暗い外観を生じる事がある。
スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤の製造にとって、二塩、石鹸および脂肪酸アルキルエステル不純物の含有水準、並びにDMS不純物を最小限に保持する事が重要である。界面活性剤中の不純物含有量の低下は洗剤組成物の性能および配合性を改善する。最終生成物、すなわち界面活性剤中のこれら不純物の含有水準は、(1)スルフォン化脂肪酸アルキルエステル/酸混合物の生成物流をアルコールと反応させる事により、(2)前記(1)の生成物流を無水媒質中においてアルコキシドによって連続的に中和する事により最小限に成される。
出発材料
本発明の処理の出発材料は下記式の脂肪酸アルキルエステルを含む。
RCH2COOR1
ここに、Rは平均C4乃至C22アルキル、またR1は平均C1乃至C8アルキルとする。原則として分子鎖Rは平均約4炭素から22炭素までの長さを有するアルキル鎖混合物である。好ましくはRは平均C10乃至C16アルキル、R1は平均C1乃至C6アルキルである。R1は最も好ましくは特にRが平均的に飽和C14乃至C16炭化水素である場合C1(メチル)とする。脂肪酸アルキルエステル出発材料中のRは界面活性剤中のスルフォン化脂肪酸アルキルエステルのRに対応する。脂肪酸アルキルエステルが段階(a)乃至(c)において直接に反応物と反応してスルフォン化アルキルエステルを形成するからである。
好ましくは脂肪酸アルキルエステル出発材料中のR1はスルフォン化アルキルエステル中のR1と同一とする。このような結果を得るため、段階(b)および(c)のアルコール中の炭素原子数、段階(c)中のアルコキシドの炭素原子数および脂肪酸アルキルエステル出発材料のR1の炭素原子数を同等とする。
脂肪酸アルキルエステル出発材料は、非枝分かれC6−C24カルボン酸とC1−C8アルコールとから誘導する事ができる。経済的観点から、市販の脂肪酸のメチルエステルが好ましい。パーム核油、ココナツ油または獣脂油から得られたメチルエステルを使用する事ができる。スルフォン化段階に際して、部分的には脂肪酸アルキルエステル中の不飽和鎖長の故に望ましくない発色物質が形成されるので、原料脂肪酸エステルはそのI.V.(ヨウ素価)数が約0.5以下となるまで水添されなければならない。
スルフォン化段階に際して使用する事のできる三酸化硫黄SO3は、SO2と酸素との混合物を白金または五酸化バナジウムなどの加熱された触媒上にSO2と酸素の混合物を通過させる事によって誘導される。
処理段階(b)と(c)において使用されるアルコールは好ましくは線形第1脂肪族C1乃至C8アルコールである。好ましいアルコールとしてのメタノールは(a)一酸化炭素および水素を使用する高圧触媒合成、(b)天然ガス炭化水素の部分的酸化、(c)木材、ピートおよびリグナイトのガス化、または(d)モリブデン触媒によって得られるメタン(実験)から誘導される。エタノールは(a)エチレンから直接触媒水添によってまたは中間生成物としての硫酸エチルを伴なって誘導され、(b)バイオマス、特に農業廃棄物の発酵によって誘導され、または(c)セルローズの酵素加水分解によって誘導される。プロピルアルコールは天然ガス炭化水素またはフーゼル油の酸化によって誘導される。ブチルアルコールはブチルアルデヒドの水添によって誘導され、このブチルアルデヒドはオキソ法またはアセトアルデヒドの縮合においてクロトンアルデヒドを生じ次にこれを水添(アルドール縮合)する事によって得られる。他のアルコールは脂肪酸の水添によって誘導される。
本発明の中和段階において使用されるアルコキシドは式(R2O-)nMn+のC1乃至C8アルコキシドであって、アルコール中に(アルコキシド中のMに対応の)金属を溶解する事によって誘導される。あるいは、アルコキシドは、メタノールをカラム中で50%NaOH溶液と化学的に反応させ、連続的に底部のメタノール溶液中のNaOCH3を除去し、カラム頂部からメタノール水溶液を希釈する事によって誘導する事ができる。米国特許第2,877,274号参照。アルコール溶液中のアルコキシドは市販されており、例えばメタノール中の25%濃度のメトキシドはオクシデンタル・ケミカルから市販されている。アルコール溶液中のアルコキシドは実質的に無水でなければならないので、例えば水酸化ナトリウムまたはカリウムを化学量論的量のアルコールの中に溶解する事によって誘導してはならない。このような反応は生成されるアルコキシド1モルあたり1モルの水を生じるからである。段階(c)のアルコール溶液中のアルコキシドに必要な実質的な無水状態を得るため、未反応アルコールとこの反応によって形成された水との比率が少なくとも約10:1となるような過剰量のアルコールを添加しなければならない。
処理
スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤の製造処理の多くの説明が技術文献に記載されている。本発明の無漂白処理は下記の本質的段階を含む:
a)脂肪酸アルキルエステルのスルフォン化段階、
b)アルコールとの反応段階、
c)実質的に無水アルコキシド溶液による中和段階。
この処理はすぐれた洗浄特性と処理中流れ特性とを有する高純度スルフォン化脂肪酸アルキルステル界面活性剤を生じる。しかしこの処理流は漂白段階を受けないので、得られた生成物溶液は、界面活性剤を洗剤組成物の中に合体させる前に発色物質除去処理を受けさせなければならない。
段階A−脂肪酸アルキルエステルのスルフォン化
本発明の段階(a)において実施される脂肪酸アルキルエステルのスルフォン化は任意公知のスルフォン化処理によって実施する事ができる。例えば、C8−C20のアルキルエステルを落下膜反応器中でSO3ガスによってスルフォン化する事ができる。常温および常圧ではアルキルエステルとSO3ガスが完全に反応してスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤を形成しない。従ってこのスルフォン化処理は一般に、アルキルエステルを約1.1−1.4:1のSO3/アルキルエステルのモル比でSO3/空気混合物(空気中約5体積%のSO3)と接触させ、次にこの混合物を約20−90分間、約75−95℃まで加熱する混合段階を含む。好ましくはSO3との混合に使用される空気の露点は約−40℃またはこれ以下とする。
許容できるスルフォン化処理の説明がW.スタインまたはH.バウマンの「α−スルフォン化脂肪酸およびエステル:その製造法、特性および応用」、The Journal of the American Oil Chemists Society,Vol.52(1975),pp323−325および米国特許第3,485,856号に記載されている。また、"Surfactants in Cosumer Products"J.Falbe(Editor),pp.75−80を参照。
前述のように、脂肪酸アルキルエステル出発材料は最小限量の不飽和炭素二重結合を含有しなければならない。すなわちそのI.V.数が約0.5以下となるまで水添されなければならない。このスルフォン化段階に際して、激しい反応条件(高い酸性SO3、高温など)の故に発色物質が生成される。段階(a)の生成物の発色物質の量とは関係なく、この生成物は水性媒体中で進行する中間処理、例えば漂白を受けてはならない。中間反応物との加水分解反応は酸形のスルフォン化脂肪酸を生じ、この脂肪酸が中和に際して二塩不純物を形成する。
理論に拘束されるつもりはないが、段階(a)におけるアルキルエステルとSO3との反応は2段階で生じると思われる。第1段階として、下記のようにSO3がアルキルエステルと反応して中間錯体を形成し、α位の炭素(*)を活性化する。
Figure 0003547435
第2段階において、SO3の他の分子が活性化されたα炭素(*)に結合して、一般に混合無水物と呼ばれるものを生じる。
Figure 0003547435
この反応は不活性ガス中において非常に希釈されたSO3(例えば体積%で乾燥空気中5%のSO3)を使用して落下膜反応器中で最もよく実施される。反応は炭化(Charring)を防止するように、約10%乃至40%以下の余剰SO3によって実施される。落下膜反応器を出る生成水蒸気の中に多量の未反応脂肪酸アルキルエステルが残留する。従って、従ってこのスルフォン化段階は、好ましくは一般に消化と呼ばれるようにSO3/アルキルエステル混合物を高温(80乃至90℃)で反応させる追加処理段階を含む。
この消化段階で加熱する際に、混合無水物の大部分が脂肪酸アルキルエステルと反応して酸形のスルフォン化脂肪酸アルキルエステルを形成する。しかしこのスルフォン化段階(a)の後に多量の混合無水物が残留する。
段階B−アルコールとの反応
混合無水物は水と反応させられると、加水分解反応を経過してスルフォン化脂肪酸を形成する。中和に際して、これらの脂肪酸が二塩不純物を形成する。混合無水物も段階(c)においてアルコキシドと反応して二塩を形成する。従って、段階(a)の生成物流の中に残存する混合無水物を酸形のスルフォン化脂肪酸アルキルエステルに変換する事が望ましい。これは混合無水物をアルコールと反応させる事によって実施される。段階(b)において混合無水物はアルコールと反応して、次の段階(c)の中和に際してさらに望ましい生成物を発生する。すなわち下記の式に従って酸形のスルフォン化脂肪酸アルキルエステルを発生する。
Figure 0003547435
この反応は比較的急速であって、段階(b)において適当水準のアルコールが使用されれば、残存混合無水物の大部分が酸形のスルフォン化脂肪酸アルキルエステルに変換される。
段階(b)のアルコールは、特に脂肪酸アルキルエステル出発材料がC14−C16脂肪酸メチルエステルである場合、C1乃至C8、好ましくはC1乃至C6アルコール、最も好ましくはメタノールである。段階(a)の生成物はその重量の約3%乃至25%、好ましくは約10乃至20%のアルコールと反応させられる。
段階(b)において使用されるアルコールの水準を決定する際に、段階(c)において存在するアルコールの全量を考慮しなければならない。段階(c)において使用されるアルコキシドはアルコール媒質中に存在しまた段階(c)におけるアルコールの全量は約30−65重量%であるので、段階(b)のアルコール水準とアルコール中のアルコキシド水準(その濃度)は相互に密接に関連する。界面活性剤中のスルフォン化脂肪酸アルキルエステルの高収率を得るためには、アルコール溶液中に高濃度のアルコキシドを使用する事が望ましい。また段階(b)において約3%乃至25%の高濃度アルコールが使用される際にそれだけ高い収率が得られる。従って段階(b)において高水準のアルコールを使用する事が望ましい。すなわち、段階(a)の生成物を約10乃至20%のアルコールと反応させる事が好ましい。しかしアルコール中のアルコキシド濃度は、段階(c)のアルコールの全量が約30−65%の範囲から出ないように配慮されなければならない。アルコール中のアルコキシド濃度と段階(b)の生成物の中和に必要とされるアルコキシドの化学量論的量とに基づいて、段階(c)において使用されるアルコキシド濃度が増大するに従って、一般に段階(b)に使用されるアルコールが増大する。
段階C−アルコキシドによる中和
段階Bの生成物は実質的に全量、段階Bのアルコールの無水媒質中の酸形スルフォン化脂肪酸アルキルエステルである。この段階(b)の生成物をC1乃至C8アルコールの実質的に無水媒質中の式(R2O-)nMn+のアルコキシドによって連続的に中和する。ここに、R2は平均的にC1乃至C8,好ましくはC1乃至C6,最も好ましくはC1アルキルとし、またMはアルカリ金属またはアルカリ土類金属カチオン、またMがアルカリ金属カチオンの場合には、nは1であり、Mがアルカリ土類金属カチオンの場合、nは2である。スルフォン化脂肪酸アルキルエステルの酸形を塩形に変換する最大変換率を得るため、アルコール中のアルコキシド濃度は約5%−35%、好ましくは約10−25重量%であり、中和段階(c)に存在するアルコールの全量は約30−65%、好ましくは約30−40重量%である。段階(c)において使用されるアルコール溶液中のアルコキシドの量は、約3乃至11のpHを得るまで段階(b)の生成物を中和するために必要とされる量である。nが1の場合、段階(c)において発生する主反応(I)は下記である。
Figure 0003547435
この反応に必要とされるアルコキシド溶液の量は当業者の実験能力の範囲内にあると思われる。
前記の反応(I)は主として段階(c)において発生する中和反応を示す。しかし理論に拘束されるつもりはないが、段階(c)においては他の反応も生じる事ができるが、これらの反応は大部分が望ましくないと思われる。本発明の処理が実施されない場合に生じうる2つの特に面倒な反応は下記の反応(II)および(III)である。
Figure 0003547435
Figure 0003547435
反応IIにおいては、混合無水物が水およびアルコキシドと反応して二塩不純物を発生する。反応IIIにおいては、スルフォン化脂肪酸がアルコキシドと反応して二塩不純物を形成する。もしこれらの両方の反応が生じれば、スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤の中に望ましくない二塩不純物を形成する。
もし段階(a)の生成物流がC1乃至C8アルコールと反応しなければ、処理の流れの中に多量の混合無水物が残存する。これらの混合無水物が反応IIによって水およびアルコキシドと反応して二塩不純物を形成する可能性がある。さらにこれらの混合物無水物が水と反応させられれば、この反応は酸形のスルフォン化脂肪酸を生成し、これが中和された時に二塩不純物を形成する。従って、段階(c)の供給材料中の混合無水物の量を最小限にする(すなわち混合無水物を段階(b)によってアルコールと反応させる)と共に、段階(c)の水量を最小限にする(すなわち、段階(c)の供給材料を実質的に無水媒質中で中和する)事が重要である。
2つの可能な加水分解反応がスルフォン化脂肪酸を生じ、この脂肪酸が次に反応IIIに従ってアルコキシドと反応して望ましくない二塩不純物を形成する。第1に、酸形のスルフォン化脂肪酸アルキルエステルが水と反応してスルフォン化脂肪酸を形成する。第2に、混合無水物が水と反応してスルフォン化脂肪酸を形成する。従って段階(b)において、段階(a)で生成された混合無水物の全部またはほとんど全部を酸形のスルフォン化脂肪酸アルキルエステルに変換する事が重要である。これは段階(a)の生成物を段階(b)においてC1乃至C8アルコールと反応させる事によって実施される。また段階(c)を実質的に無水媒質、すなわちC1乃至C8アルコール媒質の中で実施する事が重要である。この処理中に存在する混合無水物が水と反応してスルフォン化脂肪酸を形成する可能性がある。また酸形のスルフォン化脂肪酸アルキルエステルが水と反応してスルフォン化脂肪酸を形成する可能性がある。段階(a)の生成物をC1乃至C8アルコールと反応させ次にこの生成物をC1乃至C8アルコールの実質的に無水媒質中でアルコキシドによって連続的に中和する事によって、10%以下の不純物を含有する高純度ウルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤が生成される。
この場合、「実質的に無水」とは、アルコール/水の重量比が少なくとも約10:1、好ましくは30:1であるような水レベルを必要とする。最も好ましくは溶液が本質的に無水である。前述のように、この処理中の水の存在は望ましくない副反応を生じて望ましくない不純物、例えば二塩、スルフォン化脂肪酸などを生じる傾向がある。段階(c)の反応物流の1つが段階(b)の生成物流でありまた段階(c)が実質的に無水媒質中で実施されるのであるから、段階(b)も実質的に無水媒質の中で実施される事が好ましい。本発明の処理を実質的に無水媒質の中で実施する事の利点は、反応物と生成物の溶液の処理しやすさにある。技術文献は、水を含有するスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤溶液について見られる問題点を認めている。この界面活性剤は水中で粘性ペーストを形成するので、特種の操作装置、例えば特殊のポンプ、熱交換器などを必要とすると思われる。(特に段階(c)において)実質的に無水媒質の中で本発明の処理を実施する利点は、この処理が水性媒質を使用する処理に必要な特殊装置を必要としない事にある。アルコール媒質の中で実施される段階(b)と段階(c)は、特殊ポンプを必要としない比較的流動性の非粘性の溶液を含む。さらに実質的無水媒質は中和後精製段階に際して暗色不純物の効率的分離を可能とする。すなわち、無漂白発色物質除去処理である。
この場合、「連続的中和」とは、強い撹拌によって反応物を緊密に混合するようにこれらの反応物を同時的に本質的に等モル比で混合する事を意味する。酸形のスルフォン化脂肪酸メチルエステルを含有する酸性混合物の中にアルコキシド溶液を添加する通常のバッチ中和処理は望ましくないレベルのDMS(硫酸ジメチル)不純物を生じる事が観察された。酸性混合物をアルコキシド溶液中に添加する逆バッチ中和は望ましくないレベルの二塩不純物を生じる。酸形のスルフォン化脂肪酸メチルエステルを含有する酸性混合物とアルコキシド溶液とを同時的に反応チャンバの中に強く撹拌しながら供給する連続中和法は、界面活性剤の収率を最大限に成し、DMS不純物を最小限にする。チャンバの中で反応物が緊密に混合され完全に反応するのに十分な撹拌および/または混合を実施しなければならない。各種のミキサが適度の混合を生じる事が発見された。例えば、チャールス・ロス・アンド・ソン・カンパニー、グリールコ・カンパニーおよびIKAから市販されている高剪断力ミキサ、または静的モーションレスミキサ(約5000sec-1もの低剪断率を生じる)が反応物の連続中和に必要な条件を与える。本発明の処理は非水性媒質の中で、すなわち実質的に無水アルコール媒質の中で実施されるので、反応物流と生成物流はすぐれた操作性と処理中の流れ特性と示す。水性媒質の中においては、スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤は処理困難な粘性ペーストを生じる。これらの界面活性剤は、C1乃至C8アルコールの無水媒質の中において流動性であり、複雑なあるいは高価な設計または装置を必要としない。
本発明の処理中に形成された二塩とDMS不純物の量は、中和段階(c)のpHを約3乃至11、好ましくは約5乃至約9、最も好ましくは約6乃至8に保持する事によって最小限に成される。本発明の処理におけるpHとは、脱イオン水中の段階(c)の生成物の1−2%溶液(界面活性剤の重量%)を使用してpHメータで測定されるpHと定義される。
この中和段階(c)中の温度は界面活性剤収率を最大限にしDMSを最小限にするために重要であって、約30−70℃、好ましくは約40−60℃である。
本発明の処理は反応物の漂白を実施するいかなり段階も含まない。すなわち、無漂白処理である。このような漂白段階は例えば米国特許第4,695,409号および第4,820,451号に記載され、これらの特許は、過酸化水素による酸性漂白の引例(米国特許第3,142,691号、第3,159,547号、第3,251,868号および第3,354,187号)と、次亜塩素酸塩による酸性漂白の引例(米国特許第3,452,064号)を引用している。このような漂白段階は一般に不純物および流れ特性に関する前記のような問題点を生じる。従って本発明の処理は、段階(a),(b),(c)の間にまたはこれと結合した漂白処理段階を含まない。さらに重要な事は、本発明の処理は水性漂白段階を含まない事である。
本発明の好ましい実施態様はスルフォン化脂肪酸メチルエステル界面活性剤を製造する無漂白法に関するものである。この処理は、
a)下記式の脂肪酸アルキルエステルをスルフォン化する段階と、
RCH2COOCH3
ここにRは平均C10乃至C16アルキルとし、
b)段階(a)の生成物をその重量%で約5%乃至約25%のC1乃至C6アルコール,好ましくはメチルアルコールと反応させる段階と、
c)前記段階(b)の生成物を重量%で約5%乃至35%の濃度を有する式(CH3O-)nMn+のアルコキシドをもって、C1乃至C8,好ましくはC1乃至C6、好ましくはメチルアルコールの実質的に無水媒質の中で連続的に中和し、またここにMはアルカリ金属またはアルカリ土類金属カチオン、またMがアルカリ金属カチオンの場合には、nは1であり、Mがアルカリ土類金属カチオンの場合、nは2段階とする段階を含み、
ここに、前記段階(c)のアルコール全量は重量%で約30%乃至65%とし、前記段階(c)中の温度は約30乃至70℃、好ましくは約40乃至60℃とし、また前記段階(c)中のpHは5乃至9、約6乃至8とし、この段階は漂白段階を含まない事を特徴とする。
この無漂白法の結果、約90%乃至100%のスルフォン化脂肪酸メチルエステル(この場合R1はメチル)と、二塩、石鹸および脂肪酸メチルエステルを含む約10%以下の不純物とを含有する高純度、高収率の界面活性剤溶液が得られる。またこの界面活性剤溶液は許容可能レベルのDMS不純物を含有する。処理段階(c)を約40−60℃の温度で、約6乃至8のpHで実施する事によりDMSレベルを最小限になし、本質的に0%にする事ができる。
本発明の処理の生成物はスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤とアルコールとの本質的に非水性ペーストである。この生成物は最終使用目的に従って仕上げ処理を受ける事ができる。例えばその成分の分離は、溶液からの界面活性剤の沈澱、アルコールの蒸発またはその組合わせを含む種々の方法で実施する事ができる。
本発明の段階(a)による脂肪酸アルキルエステルのスルフォン化法は暗色不純物の形成を免れないようである。高いスルフォン化収率をえるため、余分のスルフォン化剤および長い処理時間と高温が必要とされる。これらの条件の結果、暗色不純物の形成を含む望ましくない副反応を生じ得る。
暗色スルフォン化脂肪酸アルキルエステル組成物は外観その他の理由から洗剤生成物中の洗濯剤または洗滌剤の中に直接使用するには不適当である。スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤と適当な溶媒、例えばC1−C8アルコールを含む溶液から下記の分離法によって暗色不純物を分離する事ができる。溶液からの暗色不純物の分離は吸着剤を使用する事によって促進される。暗色不純物の除去後に、スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤を溶媒から回収して改善された明るい色の生成物が得られる。
さらに詳しくは、製造中に形成された暗色不純物を含有する界面活性剤の色を改善する方法は、
(1)(a)スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤およびこの界面活性剤の製造中に形成された暗色不純物、および
(b)前記界面活性剤を実質的に溶解するのに十分な量の溶媒を含む溶液を形成する段階と、
(2)前記溶液から前記暗色不純物を分離する段階と、
(3)溶液から界面活性剤を回収する段階とを含む。
アルコール中の界面活性剤溶液から暗色不純物を分離する段階は、沈澱/清澄化、遠心分離、ろ過、吸着、またはその組合わせによって実施する事ができる。好ましい実施態様においては、活性炭、活性アルミナまたはシリカゲルなどの吸着物質によって溶液を処理する。
溶液から暗色不純物を分離した後に、色を改善された界面活性剤が溶媒溶液から公知の方法によって回収される。この回収法は、溶液からのスルフォン化脂肪酸アルキルエステルの沈澱、溶液からの低級アルコール溶媒の蒸発またはその組合わせを含む。
本発明のスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤の無漂白製法は、界面活性剤がすでに溶媒(C1−C8アルコール)の中に実質的に溶解しているので、特に界面活性剤の色の改善に適当である。色の改善のためには、溶液から暗色物質を分離し次に界面活性剤を溶媒から回収するだけでよい。前記の色改善法、段階(1)−(3)を受けた生成物は直接にに洗滌剤および洗濯剤の中に使用する事ができる。
本明細書においてすべてのパーセント、部数、および割合は特記なき限り重量で表示される。
下記の実施例は本発明を説明しその離解を助けるものである。
実施例 I
パームステアリン脂肪酸メチルエステルの通常のスルフォン化によって酸形のスルフォン化脂肪酸メチルエステルを製造する。前記メチルエステルの酸成分は、0.28のヨウ素価と下記の鎖長分布(重量%)とを有する飽和脂肪酸から成る。
C12− 0.2
C14− 1.5
C16−65.4
C18−32.2
C20− 0.7
従ってメチルエステル出発材料のRは平均14.6であり、R1はメチルである。スルフォン化反応は、三酸化硫黄と空気の混合物(SO3含有量:5体積%、SO3過剰量:25モル%)を使用して環状落下膜反応器(WA、シアトル、ケミソン・コーポレーション)の中で約40℃で実施された。スルフォン化されたメチルエステル酸性混合物を閉鎖容器、例えばジャケット付きプラグ流反応器中で、80−90℃の温度で35−40分間消化する。消化後のスルフォン化度は約93%である。サンプル1Dの酸性混合物は追加的に、75℃で8分の滞留時間を有する循環ループ中で10重量%メタノールと反応させられ、次にさらにジャケット付きプラグ流反応器中で75℃で、18分間反応させられる。
酸性混合物の5つの別々のサンプルを次いで4つの別異の方法に従って中和する。
サンプル 1A−バッチ反応:塩基を酸に。
サンプル1Aの酸性混合物をバッチ中和処理段階で中和し、この場合に塩基性NaOCH3/メタノール溶液が前記酸性混合物の中に添加される。機械的に駆動されるパドル撹拌器を備えた500ml容量の3口フラスコを300−500rmpで作動して反応を実施する。このフラスコを、40℃に保持され撹拌された水浴の中に浸漬する。フラスコに対して150グラムの消化された酸を添加する。反応温度を45−50℃に保持するレートで25%NaOCH3/メタノール溶液を追加漏斗によって添加する。近似的に55gの25%NaOCH3/メタノール溶液を追加してpH7を得る。pHテストのためにサンプルを取り出す以外は中和段階中、フラスコを密封状態に保持する。
サンプル 1B−バッチ反応:酸を塩基に。
サンプル1Bの酸性混合物をバッチ中和処理段階で中和し、この場合に、一般に逆バッチ中和と呼ばれるように前記酸性混合物を塩基性NaOCH3/メタノール溶液の中に添加する。360mlのメタノール中25%NaOCH3/メタノール溶液と200mlのメタノールとを混合する事によって、17.1%w/w濃度のNaOCH3/メタノール溶液の塩基性溶液を形成する。1リットル容器中のNaOCH3/メタノール溶液に対して、約300−400rpmで作動するロス・モデルME高剪断ミキサを使用する高剪断混合によって、酸性混合物をゆっくり添加する。この場合、温度を近似的に140゜Fに保持する。容器中の溶液のpHが中性pH7になるまで、溶液pHを周期的にモニタする。中和を完了するには、約480グラムの酸性混合物が必要である。
サンプル 1C−バッチ反応:酸を塩基に。
下記以外はサンプル1Bと同一の手順によって、サンプル1Cを第2「逆」バッチ中和処理段階において中和する。すなわち、酸性混合物とNaOCH3/メタノール溶液との混合物のpHが11.2に達した後に中和処理を停止する。その目的は、逆バッチ中和のコンテキストにおいてアルカリ性pHがDMS水準に対して有する効果を特定するにある。この中和を(pH11.2まで)完了するためには約415グラムの酸性混合物が必要である。1Bに記載の560mlのNaOCH3/メタノール溶液を使用する。
サンプル 1D−バッチ反応:酸を塩基に。
サンプル1Dはメタノール消化されたスルフォン化メチルエステル酸性混合物を含む。このサンプルに対して中和前に、(サンプル1A,1B,1C,1Eの酸性混合物と比較して)追加の処理段階を実施する。メタノール消化処理段階に際して酸性混合物に対してメタノールを添加する。すなわち前記のように10%メタノールと反応させる。メタノール消化された酸性混合物をサンプル1Bに記載のNaOCH3/メタノール溶液を使用して、サンプル1Bに記載の逆バッチ中和段階において中和する。中和がpH7.3まで完了するのに約455グラムの酸性混合物が必要である。最後に、追加の19−20グラムのNaOCH3/メタノール溶液を添加して9.5のpHを得る。
サンプル 1E−連続的中和。連続的中和処理段階においてサンプル1Eを中和する。この段階において、酸性混合物が25%NaOCH3/メタノール溶液によって中和され、この場合酸と塩基が同時的に反応容器中に導入される。この処理は「連続的」中和と呼ばれる。4リットル反応容器の中において中性pHを保持するのに必要な酸性混合物とNaOCH3/メタノール溶液とのそれぞれの正確な量を送るため、2つの別個のポンプを校正する。この段階は高剪断連続混合のもとに実施される。各ポンプは酸性混合物とNaOCH3/メタノール溶液を同時的に反応容器の中にポンプ輸送する。この反応容器は300−400rpmで作動する高剪断ミキサ(ロス・モデル ME100)を備え、これらの反応物が容器中で反応させられて、生成物は除去されない。酸性混合物とNaOCH3/メタノール溶液のそれぞれの流速は大体等モルレートに調整される。これらの成分の合計流速は約25−30ml/分である。温度は約130゜F(54.4℃)に保持される。混合物のpHを頻繁にモニタして、約57分の運転中にpHが7−8の間に保持する。
検出器としてドラガー検出管(パート#6718701)を使用し下記の定性法によって、サンプル1A−1Eをその硫酸ジメチル(DMS)についてテストする。
10グラムの中和された溶液サンプルを25mlの高度に精製された白色の鉱油と共に500mlエルレンマイヤー・フラスコの中に装入する。このフラスコに2穴ストッパを備える。一方の穴に、大気に連通した中空ガラス管を嵌合し、他方の穴にも中空ガラス管を嵌合し、このガラス管に対して短い不活性、可撓性管を取付ける。可撓性管をドラガー空気サンプル/DMS検出管の内側に接続する。ドラガー管の外側を可撓性ホースによって、毎分1リットルの空気を輸送するように校正された小空気採取ポンプに接続する。フラスコを60℃に保持された定温浴の中に配置し連続的に撹拌しながら、ポンプを始動しヘッドスペース空気掃引手順を実施する。サンプルに対してこの手順を10分間実施する。この手順の完了後に、ドラガー管の色が発色し、これをDMSの存在について評価し、下記の表によって相関定性結果を割当てる。
ドラガー管読み値 定性結果
<0.005 −
0.005 +
0.01 +
0.02 +
0.05 +
またこれらのサンプルを二塩不純物および未反応脂肪酸メチルエステルについてもテストする。各サンプルのテスト結果を表1に示す。
Figure 0003547435
これらのテスト結果は、サンプル1Eのために使用された連続的中和段階が低不純物水準とマイナスDMS読み値を生じる事を示す。サンプル1B−1DはマイナスDMS読み値を与えているが、許容不能の不純物水準を生じる。サンプル1Aは低不純物水準を示すが、+のDMS読み値を与える。サンプル1Eは最低の未反応メチルエステル読み値を与える。
実施例 II
酸形のスルフォン化脂肪酸メチルエステルを含む酸性混合物を、同一のメチルエステル出発材料を使用して実施例Iの処理に従って調製する。
スルフォン化メチルエステル酸性混合物の数サンプルを下記のメタノール消化段階に従ってメタノールと反応させる。
メタノール消化段階は、ギヤポンプと熱交換器を備えた循環ループから成る。メタノールをモーションレス・ミキサの直前において秤量装入し、次に熱交換器の中に装入して、反応熱を除去する。ループはジャケット付きプラグ流反応器に達し、そこで消化によって反応が完了される。ループおよび消化装置中の温度は85℃であり、それぞれの中の滞留時間は6.5分と24分である。メタノールの量は、実験プランに従ってフィード酸の0重量%乃至20重量%の範囲内を変動する(表2参照)。
次にメタノール消化された酸性混合物のサンプルに対して下記のようにして中和処理段階を実施する。
中和は連続的に実施される。メタノール消化された酸性混合物とNaOCH3/メタノール溶液のそれぞれのサンプル(濃度について変動)を同時的に、1000mlの狭いプロファイルのパイレックス・ビーカ中の高剪断ロスミキサの混合区域の中に直接に秤量装入する。ビーカ中の温度を所望の設定点に保持するためビーカを低温浴の中に配置する。2基のコール・パーマ・コンピュータ制御蠕動ポンプによってフィードを添加する。酸性混合物とNaOCH3/メタノール溶液のそれぞれのフィードレートは約33−40ml/分および約25−70ml/分である。蒸発損失を低下させるためパラフィルム片をビーカの頂部に配置する。連続的中和中に中和された生成物を抽出物してビーカ中の反応物水準を制御するため、他のコール・パーマ蠕動ポンプに接続されたディップ・チューブが使用される。中和装置の下記の説明図を参照。
Figure 0003547435
操作中に、酸性混合物流が所望の設定点に設定され、次に反応容器中の混合物のpHを目標pH3−11に制御するため、所定濃度のナトリウムメトキシド/メタノール溶液が混合の中に秤量される。各条件に対応してビーカの所望温度を得るように、携帯用熱電対ディスプレーユニットを使用して測定して、低温浴の温度を調整する。所望の設定温度が達成された後に、ビーカ内容物を4回入れ替えるのに十分な時間、ユニットを運転する(98%定常状態)。
メタノールのレベル(メタノール消化段階中)、NaOCH3/メタノール溶液の濃度およびレベル(中和段階中)、および表2に表示された温度とpH(中和段階中)に対応して、前記の処理を酸性混合物の数サンプルについて実施する。これらのサンプルのスルフォン化脂肪酸メチルエステル含有量および不純物(二塩、石鹸、およびメチルエステル)の含有量を分析する。表2参照。またこれらのサンプルの硫酸ジメチル(DMS)含有量も定量分析する。表3参照。
Figure 0003547435
Figure 0003547435
Figure 0003547435
Figure 0003547435
DMSの定量法は一般に実施例Iに記載の定量法に従う。
中和された酸性混合物の10グラムのサンプルをとり、25グラムの鉱油の中に迅速に秤量装入し、この測定前にサンプルを中和するために使用される温度に保持する。それぞれ保持時間:5分、18分および62分においてサンプルのDMSを測定する。
スパイク/リカバリー実験によって定量測定が可能となる。既知量のDMSを鉱油の中に添加し、ドラガー管法を使用して蒸気を管中を通過させまた同様に既知量のDMSを他のドラガー管セットの中に直接に噴射する事によって回収する。この実験結果を下記に表示する。
Figure 0003547435
ドラガー管上に表示される数値は空気中のppm量でありまたDMSの量が活性界面活性剤のppmベースで所望されるのであるから、ドラガー管の読み値は下記の表のスケールに変換され、このスケールが表3の研究に使用される。
Figure 0003547435
ドラガー管の中に発色する色を割当てる前記の表の管グレード欄を使用し、また前記表のDMSマイクログラム数と関連させ、すべてのサンプルについてDMSマイクログラムをとり、これを10グラムサンプル中のスルフォン酸メチルエステルの分析結果によって割る事によって定量DMS読み値が割当てられる。
ドラガー管の中に識別可能の色が発色しない場合(管グレード0)、DMSが検出限界以下にあっても、スルフォン酸メチルエステル含有量に基づくDMSppmの計算のために、0.20マイクログラムDMSの内輪見積りがこれらのサンプルに割当てられる。DMS管グレードは一般にサンプルのエージング時間と共に減少するので(プラス管グレード読み値を有するサンプルの場合)、一般に管グレードがゼロに達した時にテストを終了し、これらのサンプルおよび同一シリーズのサンプルに対して0.2マイクログラムDMSの見積りが割当てられる。
サンプル1−11および17−19は本発明の処理の範囲内にある。これらのスルフォン化脂肪酸メチルエステル界面活性剤ペーストは高い収率と純度とを示し、例えばメタノールおよび発色物質不純物から界面活性剤を分離する仕上げ段階に続いて洗剤組成物の中に使用する事ができる。またこれらのペーストはすぐれた処理中流れ特性を有する。サンプル12−16は比較サンプルである。これらのサンプルは別個のメタノール消化段階を受けない。このような段階は望ましくない不純物レベル、特に高レベルの二塩不純物を含有する界面活性剤混合物を生じる。このデータから得られる一つの重要な研究成果は、別個の中和段階中に余分量のメタノールが存在してもサンプル12−16は高純度生成物を生じない事である。本発明の利点を得るためには別個のメタノール消化段階が必要とされる。
実施例 III
酸形のスルフォン化脂肪酸メチルエステルを含有する酸性混合物を実施例Iの処理に従って、同一メチルエステル出発材料を使用して調製する。
次に消化された酸性混合物を下記のメタノール消化段階に従ってメタノールと反応させる。
まず酸性混合物をその16重量%のメタノールと反応させる。この反応は、スルフォン化段階に続くラインの閉鎖容器の中で約80℃の温度で40−50分間実施される。
次にメタノール/酸性混合物を16.7%w/w濃度のNaOCH3/メタノール溶液によって連続的に中和する。この中和段階は、連続的閉鎖ループ主浴システムの中で実施される。下記の図参照。循環される中和された生成物の量(f1)とループから除去される量(f2)との比率と定義される循環比は15−20:1である。中和ループ中の平均滞留時間は15−20分である。酸性混合物とベースは、同時に高剪断駆動ミキサ(ロス・モデル ME400L、10,000rpm)の中に、仕上がり生成物中において6−8の本質的に中性のpHを保持するように正確な割合でポンプ輸送される。
メタノール/酸性混合物のフィードレートは毎分500−500グラムである。ナトリウムメトキシド/メタノール溶液のフィードレートは毎分400−450グラムである。各成分は割当てられたポンプによって割当てられたラインの中にポンプ輸送される。中和段階の温度は60−65℃に保持される。仕上がり生成物中の全アルコールのターゲットレベルは50%である。
仕上がり生成物(メタノールを含む界面活性剤ペースト)のスルフォン化メチルエステルと不純物とを分析する。その結果を表4に示す。
Figure 0003547435
Figure 0003547435
得られた生成物は高純度スルフォン化脂肪酸メチルエステル界面活性剤を含み、すぐれた処理中流れ特性を示す。
次に界面活性剤とメタノールとを含む中和溶液を追加メタノールによって希釈し、または最終仕上げと界面活性剤の回収に適したように20乃至50%またはこれ以上の全固体含有量を得るように濃縮する。
この混合物を45乃至75℃まで加熱し、モット(Mot)焼結金属ろ過装置を通してろ過して粗大不溶性固体を除去する。フィルタ中の細孔サイズは5乃至20ミクロンである。この段階はろ過段階と呼ばれる。この段階に続いて、活性炭精製により発色物質を除去する処理段階が実施される。モットフィルタシステムの温度は45乃至75℃に保持される。市販のフィルタ助剤(けいそう土または粉末セルローズなど)をこの段階の効率改善のため、またはフィルタの予被覆剤として、または予被覆剤とフィルタ助剤との組合わせとして使用する事ができる。
モットろ過段階の次に、界面活性剤、不純物(暗色不純物を含む)およびメタノールの溶液を、粒状活性炭を封入されたカラムを通してポンプ輸送する事によってさらに処理する。フィード溶液中の固体濃度と炭素カラムとの比率は約15乃至40%の範囲内である。この段階の操作温度は約70乃至85℃に保持される。処理は約50乃至70psigの操作圧に保持される。
次にこの色を改善された溶液を処理して、蒸発によってメタノールを除去する。その後、回収され精製された界面活性剤を粉状に粉砕する。この乾燥された粉体の純度は重量%で92.3%のスルフォン化脂肪酸メチルエステルと1.8%の二塩および石鹸不純物である。従って、スルフォン化脂肪酸メチルエステルと二塩および石鹸との重量比は51:1である。残部は主として硫酸メチルナトリウムと水から成る不純物である。これは中和された酸性混合物から選択的に望ましくない二塩不純物を除去しまた発色物質を除去する中和後ろ過処理と炭素精製処理が望ましい事を示す。
実施例 IV
中和段階に際してMg(OCH32/メタノール溶液を使用し実施例IIIに記載の手順によってマグネシウムメチルエステル界面活性剤を製造する。得られた生成物は高純度のスルフォン化脂肪酸メチルエステル界面活性剤を含み、すぐれた処理中流れ特性を示す。

Claims (12)

  1. 界面活性剤の重量%として90%乃至100%のスルフォン化脂肪酸アルキルエステルと、スルフォン化脂肪酸塩、脂肪酸塩、脂肪酸アルキルエステルおよびその混合物から成るグループから選定される10%以下の不純物とを含むスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤を製造するための無漂白方法において、該方法は、
    a)脂肪酸アルキルエステルをスルフォン化する段階と、
    b)段階(a)の生成物をその重量%で3%乃至25%のC1乃至C8アルコールと反応させる段階と、
    c)前記段階(b)の生成物を重量%で5%乃至35%の濃度を有する式(RO-))nMn+のアルコキシドによって、C1乃至C8アルコールの実質的に無水媒質の中で連続的に中和し、ここにRは平均的にC1乃至C8アルキルとし、またMはアルカリ金属またはアルカリ土類金属のカチオン、またはその混合物であり、またnは、Mがアルカリ金属カチオンの場合に1、Mがアルカリ土類金属カチオンの場合に2とする段階とを含み 前記段階(c)のアルコールの全量は重量%で30%乃至65%とし、前記段階(c)中の温度は30乃至70℃とし、また前記段階(c)中のpHは3乃至11とし、この方法は漂白段階から成らない事を特徴とするスルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤を製造するための無漂白方法。
  2. スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤がその重量に対して95%乃至100%の前記スルフォン化脂肪酸アルキルエステルを含む、請求項1に記載の方法。
  3. スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤がその重量に対して5%以下の前記不純物を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 段階(b)のアルコールの量が段階(a)の生成物の重量に対して10%乃至20%である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記段階(b)のアルコールはメタノールである事を特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記方法の段階(b)は段階(a)の生成物をC1乃至C6アルコールと反応させる事を特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
  7. スルフォン化脂肪酸アルキルエステル界面活性剤がその重量に対してスルフォン化脂肪酸アルキルエステルと不純物とを含有し、
    a)脂肪酸メチルエステルをスルフォン化する段階と、
    b)段階(a)の生成物をその重量%で5%乃至25%のメタノールと反応させる段階と、
    c)前記段階(b)の生成物を重量%で5%乃至35%の濃度を有する式(CH3O-)nMn+のアルコキシドをもって、メタノールの実質的に無水媒質の中で連続的に中和する段階とを含む事を特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記段階(b)のアルコールはメタノールであり、前記段階(c)のアルコキシドは(CH3O-)nMn+であり、また段階(c)のアルコールはメタノールである事を特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 段階(c)のエタノール中のメトキシドの濃度は10乃至25重量%であり、また段階(c)中のメタノールの全量が30%乃至40%である事を特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 温度が40乃至60℃である事を特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の方法。
  11. pHが6乃至8である事を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の方法。
  12. 段階(b)は段階(c)の生成物を段階(a)の生成物の10乃至20重量%のC1乃至C8アルコールと反応させる事を特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の方法。
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