JP3545564B2 - Idカードの入出装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,半導体ウェハやLCD基板等の被処理体を収納するカセットの側面に形成されたIDカード保持部に対してIDカードを挿入および取出するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば,半導体デバイスの製造工程においては,半導体ウェハ(以下,「ウェハ」という)表面のパーティクル,有機汚染物等のコンタミネーションを除去するために洗浄システムが使用されている。その中でもウェハを処理槽内にて洗浄液に浸漬して洗浄するウエット型の洗浄システムは,ウェハに付着したパーティクルを効果的に除去できるといった長所がある。
【0003】
このウエット型の洗浄システムは,ウェハを収納するカセットが載置されるインタフェイスと,ウェハの洗浄及び乾燥を行う洗浄乾燥部と,これらインタフェイスと洗浄乾燥部の間でカセットの搬入および搬出を行う移載装置を備えている。洗浄乾燥部には,カセットからウェハを取り出す操作を行うローダと,ウェハを洗浄する種々の洗浄槽及びウェハを乾燥する乾燥槽と,ウェハをカセットに収納する操作を行うアンローダなどが設けられている。そして,ロボット等によってインタフェイスにカセットが載置されると,該カセットを移載装置によって洗浄乾燥部に搬入する。次いで,洗浄乾燥部のローダにおいてこのカセットからウェハを取り出す。そして,例えばカセット2個分に収納されていた50枚のウェハをまとめて各洗浄槽に搬送しながら種々の液体を用いてバッチ式に洗浄し,更に乾燥槽にてウェハを乾燥させる。こうして洗浄および乾燥処理を終了したウェハを,アンローダにて再びカセットに収納し,そのカセットを移載装置によってインタフェイスに戻すように構成されている。
【0004】
ところで,最近ではカセットに収納されたウェハに関する情報などを表示するためのIDカードをカセットの一部に保持させることが行われている。このIDカードの保持は,カセットの側面に保持部を形成しておき,そこにIDカードを挿入することによって行われるのが一般的である。そして,このようなIDカードを用いれば,ウェハに関する種々の情報を容易に正確に把握することができ,洗浄等の制御がし易いといった利点がある。
【0005】
一方,上記のような洗浄システムにおいては,洗浄システムにウェハを搬入する際に使用していたカセットと,洗浄システムからウェハを搬出する際に使用されるカセットが一致するとは限らない。特に,洗浄前のウェハからカセットを介して汚染物質が移転することを防ぐため,洗浄後のウェハを洗浄前のウェハを収納していたカセットとは別の清潔なカセットに収納する方法も行われているが,かかる場合は,搬入時に使用されるカセットと搬出時に使用されるカセットは必ず別のものとなる。このため,洗浄前のウェハを収納していたカセットからIDカードを取り出し,そのIDカードを洗浄後のウェハを収納した別のカセットに新たに保持させ直す必要が生じる。
【0007】
そこで,洗浄システムのインタフェイスにIDカードの入出装置を設け,洗浄前のウェハを収納しているカセットからIDカードを取り出してそのIDカードをストッカーに一時的に保持し,洗浄後のウェハを収納するカセット側面の保持部にIDカードを再び挿入し直す方法が採用されている。そして,かかる入出装置は,カセット側面の保持部からIDカードを突き上げるためのプッシャと,IDカードを保持部上方とストッカーとの間で搬送する搬送ロボットとによって構成されているのが一般的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来は,このように入出装置によってIDカードを保持部から突き上げて搬送ロボットで掴む際や,或いは搬送ロボットを下降させてIDカードを保持部に挿入する際に,受け渡しミスを生じやすかった。このため,受け渡しミスを生じるたびに装置の稼働を停止させて人為的な対処をすることが必要であり,稼働効率を向上させることの妨げとなっていた。
【0009】
従って本発明の目的は,カセット側面の保持部と搬送ロボットの間におけるIDカードの授受を円滑に行うことができる入出装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために,本発明は,被処理体を収納するカセットの側面に形成された保持部に対してIDカードを挿入および取出するための装置であって,保持部に挿入されているIDカードを突き上げるためのプッシャと,保持部から取り出したIDカードを一時的に保持しておくストッカーと,保持部の上方位置とストッカーの上方位置との間を移動自在であり,保持部の上方位置において昇降自在に構成され,かつ,ストッカーの上方位置において昇降自在に構成された,搬送ロボットとを備えた入出装置において,保持部からIDカードを突き上げる際,および/または保持部にIDカードを挿入する際に,IDカードを案内するガイドを設け,プッシャの上端が傾斜面に形成されていることにより,プッシャ上端の隅角部が最も高くなるように形成され,このプッシャ上端の隅角部がIDカード底面に接触する位置が,IDカードの重心の真下位置からIDカード底面の短辺方向に偏心した位置であり,搬送ロボットがIDカードを把持しているか否かを検知するセンサを設けたことを特徴としている。
また本発明は,被処理体を収納するカセットの側面に形成された保持部に対してIDカードを挿入および取出するための装置であって,保持部に挿入されているIDカードを突き上げるためのプッシャと,保持部から取り出したIDカードを一時的に保持しておくストッカーと,保持部の上方位置とストッカーの上方位置との間を移動自在であり,保持部の上方位置において昇降自在に構成され,かつ,ストッカーの上方位置において昇降自在に構成された,搬送ロボットとを備えた入出装置において,保持部からIDカードを突き上げる際,および/または保持部にIDカードを挿入する際に,IDカードを案内するガイドを設け,プッシャの上端が傾斜面に形成されていることにより,プッシャ上端の隅角部が最も高くなるように形成され,このプッシャ上端の隅角部がIDカード底面に接触する位置が,IDカードの重心の真下位置からIDカード底面の短辺方向に偏心した位置であり,プッシャによって突き上げられたIDカードの有無を検知するセンサを設けたことを特徴としている。
また本発明は,被処理体を収納するカセットの側面に形成された保持部に対してIDカードを挿入および取出するための装置であって,保持部に挿入されているIDカードを突き上げるためのプッシャと,保持部から取り出したIDカードを一時的に保持しておくストッカーと,保持部の上方位置とストッカーの上方位置との間を移動自在であり,保持部の上方位置において昇降自在に構成され,かつ,ストッカーの上方位置において昇降自在に構成された,搬送ロボットとを備えた入出装置において,保持部からIDカードを突き上げる際,および/または保持部にIDカードを挿入する際に,IDカードを案内するガイドを設け,プッシャの上端が傾斜面に形成されていることにより,プッシャ上端の隅角部が最も高くなるように形成され,このプッシャ上端の隅角部がIDカード底面に接触する位置が,IDカードの重心の真下位置からIDカード底面の短辺方向に偏心した位置であり,搬送ロボットがIDカードを把持しているか否かを検知するセンサと,プッシャによって突き上げられたIDカードの有無を検知するセンサを設けたことを特徴としている。
【0011】
搬送ロボットは,保持部の上方位置において,例えばプッシャにより突上げられたIDカードを掴む高さと,IDカードをガイド内から上方に抜き去る高さと,IDカードを保持部に挿入させる高さとに昇降自在である。また搬送ロボットは,ストッカーの上方位置において,例えばIDカードをストッカー内から上方に抜き去る高さと,IDカードをストッカーに挿入させる高さとに昇降自在である。また,ガイドの中央を上下に貫通する溝が形成され,この溝の上下にテーパ状部分が形成されていると良い。また,プッシャの上端が傾斜面に形成されていることが好ましい。また,ストッカーにおいてIDカード底面を支持する突起の上端が傾斜面に形成されていることにより,突起上端の隅角部が最も高くなるように形成され,この突起上端の隅角部がIDカード底面に接触する位置が,IDカードの重心の真下位置からIDカード底面の短辺方向に偏心した位置であることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態を,被処理体の一例としてのウェハWを洗浄するための洗浄システム1に基づいて説明する。図1は,洗浄システム1の斜視図である。この洗浄システム1は,図示しないロボット等によってカセットCが載置されるインタフェイス2と,ウェハの洗浄及び乾燥を行う洗浄乾燥部3と,これらインタフェイス2と洗浄乾燥部3との間でカセットCの搬入および搬出を行う移載装置4を備えている。
【0013】
図2は,カセットCの斜視図である。カセットCの内面には左右対称の位置に多数の溝10が設けられており,これらの溝10に円板形状のウェハWを上から差し込むことによって,一つのカセットC内において例えば25枚のウェハWを垂直に立てた姿勢で平行に整列させて保持するようになっている。カセットCの側面には,IDカードAを保持するための保持部5が形成されている。IDカードAには,カセットC内に収納されているウェハWに関する情報などが表示されている。保持部5は左右一対の鈎形状の係止片11,11からなり,これら係止片11,11同士の間にIDカードAを上から差し込むことによって,IDカードAをカセットCの側面との間で保持するように構成されている。そして,このように保持部5に保持されたIDカードAの底面中央部は露出した状態になっており,その露出した部分を後述するプッシャで突き上げることにより,IDカードAを保持部5から上方に取り出すことができる構成になっている。
【0014】
以上のようなカセットCが載置されるインタフェイス2の上面には,図3に示すように,洗浄システム1に搬入するカセットCが載置される搬入部15と,洗浄システム1から搬出するカセットCが載置される搬出部16が並んで設けられている。また,搬入部15の後方には,後に詳しく説明する入出装置によってカセットCの保持部5から取り出したIDカードAを一時的に保持しておくためのストッカー17が配置されている。
【0015】
搬入部15には,4本のレール20,21,22,23が設けられている。図示の形態においては,後方2本のレール20,21上には,これから洗浄システム1で洗浄しようとするウェハWを収納したカセットCが,図示しないロボット等によって載置されるようになっている。このようにレール20,21上にウェハWを収納したカセットCが載置される際には,そのカセットCの保持部5にはIDカードAは入った状態になっている。また,前方2本のレール22,23上には,ウェハWを収納していない清潔なカセットCが,図示しないロボット等によって載置されるようになっている。このようにレール22,23上にウェハWを収納していないカセットCが載置される際には,そのカセットCの保持部5には,IDカードAは入っていない状態になっている。これらレール20,21,22,23上において,カセットCは何れも図3において左側位置に載置されるようになっている。そして,カセットCはその載置後においてレール20,21,22,23上の右側位置まで搬送されるようになっている。図3において,レール20,21上のカセットCは,ロボット等によって搬入された直後の左側位置に載置された状態を示している。また,レール22,23上のカセットCは,載置後において右側位置まで搬送された状態を示している。
【0016】
この搬入部15とストッカー17の上方にはガイドレール25が設けてあり,後に詳しく説明する入出装置の搬送ロボット26が,このガイドレール25に沿って移動することによって,レール20,21上において右側位置まで搬送されたカセットCからIDカードAを取り出してそのIDカードAをストッカー17まで搬送し,また,ストッカー17から取り出したIDカードAをレール22,23上において右側位置まで搬送されたカセットCに挿入するように構成されている。
【0017】
また,搬出部16にも同様に,4本のレール30,31,32,33が設けられている。図示の形態においては,後方2本のレール30,31上には,洗浄システム1において既に洗浄を終了したウェハWを収納したカセットCが,次に説明する移載装置4のアーム35によって載置されるようになっている。また,前方2本のレール32,33上には,洗浄前のウェハWを抜き取った後の空のカセットCが,次に説明する移載装置4のアーム35によって載置されるようになっている。これらレール30,31,32,33上においては,カセットCはアーム35によって何れも図3において右側位置に載置されるようになっている。そして,カセットCはその載置後においてレール30,31,32,33上の左側位置まで搬送されるようになっている。図3において,レール32,33上のカセットCは,アーム35によって右側位置に載置された直後の状態を示している。また,レール30,31上のカセットCは,載置後において左側位置まで搬送された状態を示している。
【0018】
移載装置4の上面には,図3に示すように,前後に伸びるガイドレール36が配置されており,前述のアーム35は,このガイドレール36に沿って走行するアーム本体37の上面に,昇降自在かつ回転自在に装着されている。そして,これらアーム本体37の走行とアーム35の昇降および回転によって,先に説明したインタフェイス2の搬入部15においてレール20,21,22,23上の右側位置まで搬送されたカセットCをアーム35ですくい上げて,そのカセットCを次に説明する洗浄乾燥部3の入出口40に搬入する構成になっている。また同様に,これらアーム本体37の走行とアーム35の昇降および回転によって,次に説明する洗浄乾燥部3からカセットCをアーム35ですくい上げるようにして取り出し,そのカセットCを先に説明したインタフェイス2の搬出部16においてレール30,31,32,33上の右側位置に載置する構成になっている。
【0019】
洗浄乾燥部3の最も手前側には,先に説明した移載装置4のアーム35によるカセットCの授受が行われる入出口40が配置されており,この入出口40の後方にアンローダ41が配置され,このアンローダ41の後方にウェハWの洗浄および乾燥等を行う種々の洗浄乾燥槽42が直列に配置され,更にそれら洗浄乾燥槽42の最も後方にローダ43が配置されている。そして,インタフェイス2の搬入部15においてレール20,21上に洗浄前のウェハWを収納したカセットCが載置され,そのカセットCがアーム35によって洗浄乾燥部3の入出口40に搬入された場合には,図示しないリフタによってカセットCは洗浄乾燥部3の上方に持ち上げられた後,ライナによって洗浄乾燥槽42の最も後方まで搬送され,更に,図示しないリフタで下降されることにより,洗浄前のウェハWを収納したカセットCはローダ43まで搬送されるようになっている。そして,ローダ43においてカセットCからウェハWが取り出されて,ウェハWを各洗浄乾燥槽42に対してバッチ式に順次搬送して洗浄および乾燥を行い,こうして洗浄等の処理を終了したウェハWがアンローダ41に供給されるようになっている。一方,ローダ43においてウェハWが取り出されて空となったカセットCは,再びリフタによって洗浄乾燥部3の上方に持ち上げられた後,ライナによって洗浄乾燥槽42の最も前方まで搬送され,更に,図示しないリフタで下降されることにより,空となったカセットCは入出口40まで搬送されるようになっている。そして,こうして入出口40まで搬送されたカセットCは,その後,アーム35によって搬送されて,インタフェイス2の搬出部16のレール32,33上に載置されるようになっている。
【0020】
また,インタフェイス2の搬入部15においてレール22,23上にウェハWを収納していない清潔なカセットCが載置され,そのカセットCがアーム35によって洗浄乾燥部3の入出口40に搬入された場合には,そのカセットCはアンローダ41に搬入されるようになっている。そして,前述のように洗浄乾燥部3の各洗浄乾燥槽42における洗浄等の処理を終了したウェハWが,こうしてアンローダ41に搬入された空の清潔なカセットCに収納されるようになっている。そして,こうして洗浄済みのウェハWを収納したカセットCは,その後,アーム35によって搬送されて,インタフェイス2の搬出部16のレール30,31上に載置されるようになっている。
【0021】
次に図1に示すように,以上のような洗浄システム1においてインタフェイス2の搬入部15近傍には,カセットCの保持部5からIDカードAを取り出す動作と保持部5にIDカードAを挿入する動作を行う入出装置50が配置されている。
【0022】
図4,5に示すように,入出装置50は,インタフェイス2の搬入部15のレール20,21下方に配置されたプッシャ51,52を備えている。図4,5において実線で示したカセットCは,何れもレール20,21上の右側位置まで搬送された状態を示している。このようにカセットCがレール20,21上の右側位置にある場合には,カセットC側面の保持部5に保持されたIDカードAの真下にプッシャ51,52がそれぞれ位置するようになっている。先ず,プッシャ51について説明すると,プッシャ51の下端は,レール20下方に垂設された支柱53に沿って移動する昇降部材54に支持されている。図5に示されるロッドレスシリンダ55の稼働によるこの昇降部材54の上昇に伴ってプッシャ51が上方に移動し,プッシャ51の上端でIDカードAの底面中央部を突き上げることにより,IDカードAを保持部5から上方に取り出す構成になっている。図4,5において一点鎖線51’は,そのように上昇したプッシャ51の状態を示しており,一点鎖線A’は,プッシャ51の上昇によって上方に突き上げられたIDカードAの状態を示している。
【0023】
また,このようにレール20上の右側位置まで搬送されたカセットCの側方には,プッシャ51によって上方に突き上げられたIDカードAを案内するためのガイド57が設けられている。このガイド57は,摺動部材58上に立設された支柱59の上端に取り付けられており,摺動部材58の移動に伴ってガイド57をカセットC側面の保持部5に保持されたIDカードAの真上に移動させることができる構成になっている。図4において一点鎖線57’は,そのようにIDカードAの真上に移動したガイド57の状態を示している。
【0024】
図6は,ガイド57を部分的に切断して示した斜視図である。図示の如く,ガイド57の中央には上下に貫通した溝60が形成されている。この溝60の間隔は,IDカードAの厚さよりも余裕を持った長さに形成されている。溝60の上下には,テーパ状部分61,62がそれぞれ形成されている。このようなガイド57をカセットC側面の保持部5に保持されたIDカードAの真上に移動させた状態で,先に説明したようにプッシャ51によってIDカードAを保持部5上方に突き上げることにより,図4において一点鎖線A’で示したように,IDカードAはガイド57内に丁度嵌入し,ガイド57内部の溝60によって案内される構成になっている。
【0025】
プッシャ51の上端は,図7に示すように傾斜面65に形成されていることにより,プッシャ51の上端において中央から偏心した位置51a(隅角部)が最も高くなるように形成されている。そして,先に説明したようにプッシャ51によってIDカードAの底面を突き上げた際には,IDカードA底面に対してプッシャ51上端の偏心した位置51aが接触することによって,両者の接触位置64が,IDカードAの重心Gの真下位置G’からIDカードA底面の短辺方向に長さLだけ偏心した位置となる構成になっている。
【0026】
ここで図8は,プッシャ51の突き上げによってガイド57内部の溝60にIDカードAが嵌入した状態を示す断面図である。先に図7で説明したように,プッシャ51上端がIDカードAの重心Gの真下位置G’から偏心した位置を突き上げているので,IDカードAは溝60内部において必ず常に同じ方向(図8においては時計回転方向a)に傾いた姿勢となるように構成されている。
【0027】
また,プッシャ52も,先に説明したプッシャ51と同様に,昇降部材65に伴って上昇し,レール21上のカセットCの保持部5からIDカードAを上方に突き上げるように構成されている。図4,5において一点鎖線52’は,そのように上昇したプッシャ52の状態を示しており,一点鎖線A’は,プッシャ52の上昇によって上方に突き上げられたIDカードAの状態を示している。
【0028】
また同様に,レール21上の右側位置まで搬送されたカセットCの側方には,プッシャ52によって上方に突き上げられたIDカードAを案内するためのガイド66が設けられており,このガイド66も,レール21上のカセットC側面の保持部5に保持されたIDカードAの真上に移動させることができる構成になっている。図4において一点鎖線66’は,そのようにIDカードAの真上に移動したガイド66の状態を示している。なお,ガイド66およびプッシャ52の上端形状の具体的な構成は先に図6〜8で説明したガイド57およびプッシャ51と同様であるため,詳細な説明は省略するが,プッシャ52によってIDカードAを突き上げた際には,先に図8で説明した場合と同様に,IDカードAはガイド66内部において必ず常に同じ方向に傾いた姿勢となるように構成されている。
【0029】
図9,10に示すように,入出装置50は,インタフェイス2の搬入部15とストッカー17の上方においてガイドレール25に沿って移動する搬送ロボット26を備えている。図9,10に示されるカセットCは,何れもレール20,21,22,23上の右側位置まで搬送された状態を示している。そして,搬送ロボット26は,このようにレール20,21,22,23上の右側位置にあるカセットC側面の保持部5に保持されたIDカードAの真上位置を移動するように構成されている。駆動プーリ70と従動プーリ71に巻回された無端ベルト72がガイドレール25と平行に配置されており,この無端ベルト72の一部に取り付けられたブラケット73をロボット本体74の側面に接続することにより,無端ベルト72の摺動に伴って搬送ロボット26全体がカセットCとストッカー17の上方においてガイドレール25に沿って往復移動する構成になっている。
【0030】
ロボット本体74の内部にはシリンダ75が設けられており,ロボット本体74の下面に突出するこのシリンダ75のピストンロッド76の左右に別のシリンダ77,78を介して一対の開閉チャック79,80が装着されている。なお,これらシリンダ77,78を一つのシリンダで構成しても良い。そして,シリンダ75の伸縮稼働に伴って開閉チャック79,80が昇降動作し,シリンダ77,78の伸縮稼働に伴って開閉チャック79,80が開閉動作を行う構成になっている。
【0031】
図10において実線で示した開閉チャック79,80は,シリンダ75の短縮稼働によって上昇し,シリンダ77,78の伸張稼働によって開いた状態を示している。この状態からシリンダ75が伸張稼働することによって,開閉チャック79,80は下降する。そして,その下降位置においてシリンダ77,78が短縮稼働することによって,開閉チャック79,80は閉じられ,その際に,先に図4,5で説明したプッシャ51,52によってカセットC側面の保持部5から上方に突き上げられ,ガイド57,66内に嵌入した状態で待機しているIDカードAの上方を開閉チャック79,80の間で掴むようになっている。図10において一点鎖線79’,80’で示した開閉チャック79,80は,そのようにプッシャ51,52によって上方に突き上げられたIDカードAを開閉チャック79,80の間に掴んだ状態を示している。そして,このようにIDカードAを掴んだ後,シリンダ75の短縮稼働によって開閉チャック79,80が上昇することにより,IDカードAを更に上方に持ち上げ,これにより,IDカードAをガイド57および66内から完全に上方に抜き去ることができるようになっている。図10において二点鎖線79”,80”で示した開閉チャック79,80は,そのようにIDカードAを更に上方に持ち上げることによってガイド57および66内から完全に上方に抜き去った状態を示している。
【0032】
そして,レール20,21上の右側位置に載置されたカセットCに対しては,このように,先ず開閉チャック79,80が下降し,次いで開閉チャック79,80が閉じられてIDカードAを掴み,その後,開閉チャック79,80が上昇することによりIDカードAを上方に抜き去る構成になっている。また,こうしてIDカードAを上方に抜き去った後,無端ベルト72の摺動で搬送ロボット26全体がストッカー17上方まで移動する。そして,ストッカー17上方においてシリンダ75の伸張稼働により開閉チャック79,80が下降して,開閉チャック79,80の間に掴んでいたIDカードAがストッカー17内に納められるようになっている。なお,こうしてストッカー17内に納められた際のIDカードAの高さは,先に説明したプッシャ51,52によって上方に突き上げられた際のIDカードAの高さと同じになるように構成されている。そして,このようにしてIDカードAをストッカー17内に納めた後,開閉チャック79,80は再び上昇するようになっている。
【0033】
一方,レール22,23上の右側位置に載置されたカセットCにIDカードAを挿入する場合は,先ずストッカー17上方において待機していた開閉チャック79,80がシリンダ75の伸張稼働によって下降し,次いで開閉チャック79,80が閉じられIDカードAを掴み,その後,開閉チャック79,80が上昇することによりIDカードAをストッカー17の上方に抜き去る。そして,こうしてIDカードAをストッカー17上方に抜き去った後,無端ベルト72の摺動で搬送ロボット26全体が,レール22,23上の右側位置に載置されたカセットCの上方まで移動する。そして先ず,レール22上のカセットCに対してIDカードAを挿入する場合は,搬送ロボット26がレール22上の右側位置に載置されたカセットC側面の保持具5の真上位置に移動し,その後,開閉チャック79,80が下降することにより,IDカードAをレール22上のカセットCの保持具5内に挿入するようになっている。また,レール23上のカセットCに対してIDカードAを挿入する場合は,IDカードAをストッカー17内から抜き去った後,搬送ロボット26がレール23上の右側位置に載置されたカセットC側面の保持具5の真上位置に移動し,その後,開閉チャック79,80が下降することにより,IDカードAをレール23上のカセットCの保持具5内に挿入するようになっている。
【0034】
図11は,ストッカー17の平面図である。図示のように,ストッカー17の内面には左右対称の位置に多数の溝90数設けられており,先に説明した開閉チャック79,80の下降によってこれらの溝90にIDカードAを上から差し込むことによって,ストッカー17内に複数枚のIDカードAを垂直に立てた姿勢で平行に整列させて収納するようになっている。ストッカー17の下面には,このようにしてストッカー17内に収納されたIDカードAの底面を支持するための突起91が,各溝90に対応して配置されている。この突起91の上端は,図12に示すように傾斜面92に形成されていることにより,突起91の上端において中央から偏心した位置91a(隅角部)が最も高くなるように形成されている。そして,先に説明したように開閉チャック79,80の下降によってストッカー17の溝90にIDカードAが上から差し込まれた際には,IDカードA底面に対して突起91上端の偏心した位置91aが接触することによって,両者の接触位置93が,IDカードAの重心Gの真下位置G’からIDカードA底面の短辺方向に長さMだけ偏心した位置となる構成になっている。このように,突起91上端がIDカードAの重心Gの真下位置G’から偏心した位置を支えているので,IDカードAは溝90内部において必ず常に同じ方向(図12においては時計回転方向a)に傾いた姿勢となるように構成されている。
【0035】
また,図9,10に示すように,開閉チャック79,80の外側には,ロボット本体74に懸吊された一対の支柱100,101が配置されている。これら支柱100,101の内面には,下端に配置された一対のセンサ素子102,103と,これらセンサ素子102,103よりも上方に配置された一対のセンサ素子104,105が取り付けられている。これらセンサ素子102,103およびセンサ素子104,105は,例えば発光素子と受光素子などの光電センサ組によって構成されている。そして,下方側に配置されているセンサ素子102,103は,先に説明したプッシャ51,52によって上方に突き上げられた状態のIDカードAと,ストッカー17内に納められた状態のIDカードAを丁度検知できる高さに配置されている。一方,上方側に配置されているセンサ素子104,105は,図10において二点鎖線で示したIDカードAのように,開閉チャック79,80の上昇によって上方に持ち上げた状態のIDカードAを丁度検知できる高さに配置されている。
【0036】
さて,この洗浄システム1においては,図示しないロボットにより,インタフェイス2の搬入部15に設けられたレール20,21,22,23上にカセットCが載置される。なおこの場合,レール20,21上には,これから洗浄システム1で洗浄しようとするウェハWを収納したカセットCが載置されるが,このカセットCの保持部5には,カセットC内のウェハWに関する情報などを表示したIDカードAが挿入された状態になっている。一方,レール22,23上には,ウェハWを収納していない清潔なカセットCが載置されるが,このカセットCの保持部5には,IDカードAが入っていない状態になっている。また,これらカセットCは,先に図3で説明したように,何れもレール20,21,22,23上の左側位置に載置されるようになっている。そして,各カセットCはその載置後においてレール20,21,22,23上の右側位置まで搬送される。
【0037】
次に,入出装置50において,レール20,21上の右側位置まで搬送されたカセットCの側方にガイド57,66が近付くように移動し,こうして,各ガイド57,66がレール20,21上のカセットCの保持部5に保持されたIDカードAの真上にそれぞれ移動した状態となる。その後,プッシャ51,52が上昇し,レール20,21上に載置されたカセットCの保持部5からIDカードAをそれぞれ上方に突き上げる。これにより,各IDカードAはガイド57,66内に嵌入した状態となる。なお,プッシャ51,52の上端が傾斜面に形成されているので,このようにプッシャ51,52によってIDカードAを突き上げた際には,先に図8で説明したように,IDカードAはガイド57,66内部において必ず常に同じ方向に傾いた姿勢となる。
【0038】
次に,入出装置50における搬送ロボット26が先ずレール20上の右側位置に載置されたカセットCの上に移動する。この時,センサ素子102,103によって,プッシャ51で突き上げられた状態のIDカードAの検知が行われ,IDカードAが検知されない場合は,例えば警報等を発して稼働を停止する。一方,IDカードAが検知された場合は,先ずシリンダ75が伸張稼働することによって,開閉チャック79,80が下降する。次いで開閉チャック79,80が閉じられ,ガイド57内においてプッシャ51で突き上げられた状態で待機しているIDカードAを掴む。なお,このようにIDカードAを掴む際には,先に図8で説明したように,IDカードAがガイド57内部において必ず常に同じ方向に傾いた姿勢となっているので,IDカードAがガイド57内にてふらつくことがなく,IDカードAの上端が常に同じ位置にくるようになる。そして,このようにガイド57内において常に同じ方向に傾いた姿勢で位置決めされたIDカードAの上端を開閉チャック79,80で掴むことにより,掴みミスが極めて少なくなる。
【0039】
そして,このようにIDカードAの上端を開閉チャック79,80で掴んだ後,開閉チャック79,80が上昇してIDカードAを上方に抜き取る。この時,センサ素子104,105によって,開閉チャック79,80で掴んでいるIDカードAの検知が行われ,IDカードAが検知されない場合は,例えば警報等を発して稼働を停止する。一方,IDカードAが検知された場合は,無端ベルト72の摺動で搬送ロボット26全体がストッカー17上方まで移動する。そして,ストッカー17上方においてシリンダ75の伸張稼働により開閉チャック79,80が下降して,開閉チャック79,80の間に掴んでいたIDカードAがストッカー17内に納められる。こうしてIDカードAをストッカー17内に納めた後,開閉チャック79,80は再び上昇する。
【0040】
次に,搬送ロボット26はレール21上の右側位置に載置されたカセットCの上に移動する。そして,レール20上のカセットCに対する場合と同様の工程を繰り返すことにより,レール21上に載置されたカセットCの保持部5からIDカードAを抜き取り,そのIDカードAをストッカー17内に納める。
【0041】
こうして,レール20,21上においてIDカードAを抜き取られたカセットCは,次に,移載装置4のアーム35によって洗浄乾燥部3の入出口40に順次搬入される。そして,このカセットCはリフタおよびライナによって洗浄乾燥槽42の後方に搬送されて,ローダ43に搬入される。そして,ローダ43においてカセットCからウェハWが取り出されて,ウェハWを各洗浄乾燥槽42に対してバッチ式に順次搬送して洗浄および乾燥を行い,こうして洗浄等の処理を終了したウェハWがアンローダ41に供給される。
【0042】
一方,ローダ43においてウェハWが取り出されて空となったカセットCは,再びリフタおよびライナによって入出口40まで搬送される。そして,この空のカセットCは,その後,アーム35によって入出口40から搬出され,インタフェイス2の搬出部16のレール32,33上に載置される。その後,この空のカセットCは,図示しないロボットによってレール32,33上から取り去られる。
【0043】
また,レール22,23上の右側位置まで搬送された,ウェハWを収納していない清潔なカセットCに対しては,入出装置50によるIDカードAの挿入が行われる。即ち,先ずストッカー17上方において待機していた開閉チャック79,80がシリンダ75の伸張稼働によって下降する。この時又は下降前に,センサ素子102,103によって,ストッカー17に収納されている状態のIDカードAの検知が行われ,IDカードAが検知されない場合は,例えば警報等を発して稼働を停止する。一方,IDカードAが検知された場合は,開閉チャック79,80が閉じられてIDカードAを掴む。なお,このようにIDカードAを掴む際には,先に図12で説明したように,IDカードAがストッカー17の溝90内部において必ず常に同じ方向に傾いた姿勢となっているので,IDカードAが溝90内にてふらつくことがなく,IDカードAの上端が常に同じ位置にくるようになる。そして,このように溝90内において常に同じ方向に傾いた姿勢で位置決めされたIDカードAの上端を開閉チャック79,80で掴むことにより,掴みミスが極めて少なくなる。
【0044】
こうしてIDカードAの上端を開閉チャック79,80で掴んだ後,開閉チャック79,80が上昇してIDカードAをストッカー17の上方に抜き去る。この時,センサ素子104,105によって,開閉チャック79,80で掴んでいるIDカードAの検知が行われ,IDカードAが検知されない場合は,例えば警報等を発して稼働を停止する。一方,IDカードAが検知された場合は,その後,無端ベルト72の摺動で搬送ロボット26全体が,先ず,レール22上の右側位置に載置されたカセットCの上方まで移動する。その後,開閉チャック79,80が下降することにより,IDカードAをレール22上のカセットCの保持具5内に挿入する。こうしてレール22上のカセットCに対してIDカードAを挿入した後,再び搬送ロボット26がストッカー17上方に移動し,IDカードAをストッカー17の上方に抜き去る。そして,同様に搬送ロボット26がレール23上の右側位置に載置されたカセットC側面の保持具5の真上位置に移動し,その後,開閉チャック79,80が下降することにより,IDカードAをレール23上のカセットCの保持具5内に挿入する。
【0045】
こうして,レール22,23上においてIDカードAを保持具5内に挿入されたカセットCは,次に,移載装置4のアーム35によって洗浄乾燥部3の入出口40に順次搬入される。そして,このカセットCは,次に洗浄乾燥部3のアンローダ41に搬入される。そして,前述のように洗浄乾燥部3の各洗浄乾燥槽42における洗浄等の処理を終了したウェハWが,こうしてアンローダ41に搬入された空の清潔なカセットCに収納される。
【0046】
そして,こうして洗浄済みのウェハWを収納したカセットCは,その後,アーム35によって搬送されて,インタフェイス2の搬出部16のレール30,31上に載置される。次で,このウェハWを収納したカセットCも同様に,図示しないロボットによってレール30,31上から取り去られる。
【0047】
かくして、以上の操作を行ってカセットCに対するIDカードAの入出動作を行うことにより,カセットC側面の保持部5やストッカー17と入出装置50の搬送ロボット26との間におけるIDカードAの授受を円滑に行うことができ,システム全体の稼働効率を向上させることが可能となる。なお、IDカードを抜き取る場合にのみガイドを使用する例について説明したが,IDカードをカセット側面の保持具に挿入する際にガイドを使用するように構成しても良い。また,一例としてウェハを洗浄する洗浄システムについて主たる説明を行ったが、本発明は、LCD基板の如き他の被処理体を扱うシステムや,例えば他の処理等を行う各種の処理システムなどに適応させることも可能である。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば,IDカードがガイドやストッカーの内部において必ず常に同じ方向に傾いた姿勢となっているので,IDカードがふらつくことがなく,IDカードの上端が常に同じ位置にくるようになる。このため,搬送ロボットによる掴みミスやセンサによる検知ミスが極めて少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】洗浄システムの斜視図である。
【図2】カセットの斜視図である。
【図3】インタフェイスの平面図である。
【図4】入出装置の下部構造を示す右側面図である。
【図5】入出装置の下部構造を示す背面図である。
【図6】ガイドを部分的に切断して示した斜視図である。
【図7】プッシャの上端形状とIDカードの底面の関係図である。
【図8】プッシャの突き上げによってガイド内部にIDカードが嵌入した状態を示す断面図である。
【図9】入出装置の上部構造を示す左側面図である。
【図10】入出装置の上部構造を示す背面図である。
【図11】ストッカーの平面図である。
【図12】ストッカー内におけるIDカードの保持状態を示す断面図である。
【符号の説明】
A IDカード
C カセット
W ウェハ
5 保持部
17 ストッカー
26 搬送ロボット
50 入出装置
51,52 プッシャ
57,66 ガイド
102,103,104,105 センサ素子
【発明の属する技術分野】
本発明は,半導体ウェハやLCD基板等の被処理体を収納するカセットの側面に形成されたIDカード保持部に対してIDカードを挿入および取出するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば,半導体デバイスの製造工程においては,半導体ウェハ(以下,「ウェハ」という)表面のパーティクル,有機汚染物等のコンタミネーションを除去するために洗浄システムが使用されている。その中でもウェハを処理槽内にて洗浄液に浸漬して洗浄するウエット型の洗浄システムは,ウェハに付着したパーティクルを効果的に除去できるといった長所がある。
【0003】
このウエット型の洗浄システムは,ウェハを収納するカセットが載置されるインタフェイスと,ウェハの洗浄及び乾燥を行う洗浄乾燥部と,これらインタフェイスと洗浄乾燥部の間でカセットの搬入および搬出を行う移載装置を備えている。洗浄乾燥部には,カセットからウェハを取り出す操作を行うローダと,ウェハを洗浄する種々の洗浄槽及びウェハを乾燥する乾燥槽と,ウェハをカセットに収納する操作を行うアンローダなどが設けられている。そして,ロボット等によってインタフェイスにカセットが載置されると,該カセットを移載装置によって洗浄乾燥部に搬入する。次いで,洗浄乾燥部のローダにおいてこのカセットからウェハを取り出す。そして,例えばカセット2個分に収納されていた50枚のウェハをまとめて各洗浄槽に搬送しながら種々の液体を用いてバッチ式に洗浄し,更に乾燥槽にてウェハを乾燥させる。こうして洗浄および乾燥処理を終了したウェハを,アンローダにて再びカセットに収納し,そのカセットを移載装置によってインタフェイスに戻すように構成されている。
【0004】
ところで,最近ではカセットに収納されたウェハに関する情報などを表示するためのIDカードをカセットの一部に保持させることが行われている。このIDカードの保持は,カセットの側面に保持部を形成しておき,そこにIDカードを挿入することによって行われるのが一般的である。そして,このようなIDカードを用いれば,ウェハに関する種々の情報を容易に正確に把握することができ,洗浄等の制御がし易いといった利点がある。
【0005】
一方,上記のような洗浄システムにおいては,洗浄システムにウェハを搬入する際に使用していたカセットと,洗浄システムからウェハを搬出する際に使用されるカセットが一致するとは限らない。特に,洗浄前のウェハからカセットを介して汚染物質が移転することを防ぐため,洗浄後のウェハを洗浄前のウェハを収納していたカセットとは別の清潔なカセットに収納する方法も行われているが,かかる場合は,搬入時に使用されるカセットと搬出時に使用されるカセットは必ず別のものとなる。このため,洗浄前のウェハを収納していたカセットからIDカードを取り出し,そのIDカードを洗浄後のウェハを収納した別のカセットに新たに保持させ直す必要が生じる。
【0007】
そこで,洗浄システムのインタフェイスにIDカードの入出装置を設け,洗浄前のウェハを収納しているカセットからIDカードを取り出してそのIDカードをストッカーに一時的に保持し,洗浄後のウェハを収納するカセット側面の保持部にIDカードを再び挿入し直す方法が採用されている。そして,かかる入出装置は,カセット側面の保持部からIDカードを突き上げるためのプッシャと,IDカードを保持部上方とストッカーとの間で搬送する搬送ロボットとによって構成されているのが一般的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来は,このように入出装置によってIDカードを保持部から突き上げて搬送ロボットで掴む際や,或いは搬送ロボットを下降させてIDカードを保持部に挿入する際に,受け渡しミスを生じやすかった。このため,受け渡しミスを生じるたびに装置の稼働を停止させて人為的な対処をすることが必要であり,稼働効率を向上させることの妨げとなっていた。
【0009】
従って本発明の目的は,カセット側面の保持部と搬送ロボットの間におけるIDカードの授受を円滑に行うことができる入出装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために,本発明は,被処理体を収納するカセットの側面に形成された保持部に対してIDカードを挿入および取出するための装置であって,保持部に挿入されているIDカードを突き上げるためのプッシャと,保持部から取り出したIDカードを一時的に保持しておくストッカーと,保持部の上方位置とストッカーの上方位置との間を移動自在であり,保持部の上方位置において昇降自在に構成され,かつ,ストッカーの上方位置において昇降自在に構成された,搬送ロボットとを備えた入出装置において,保持部からIDカードを突き上げる際,および/または保持部にIDカードを挿入する際に,IDカードを案内するガイドを設け,プッシャの上端が傾斜面に形成されていることにより,プッシャ上端の隅角部が最も高くなるように形成され,このプッシャ上端の隅角部がIDカード底面に接触する位置が,IDカードの重心の真下位置からIDカード底面の短辺方向に偏心した位置であり,搬送ロボットがIDカードを把持しているか否かを検知するセンサを設けたことを特徴としている。
また本発明は,被処理体を収納するカセットの側面に形成された保持部に対してIDカードを挿入および取出するための装置であって,保持部に挿入されているIDカードを突き上げるためのプッシャと,保持部から取り出したIDカードを一時的に保持しておくストッカーと,保持部の上方位置とストッカーの上方位置との間を移動自在であり,保持部の上方位置において昇降自在に構成され,かつ,ストッカーの上方位置において昇降自在に構成された,搬送ロボットとを備えた入出装置において,保持部からIDカードを突き上げる際,および/または保持部にIDカードを挿入する際に,IDカードを案内するガイドを設け,プッシャの上端が傾斜面に形成されていることにより,プッシャ上端の隅角部が最も高くなるように形成され,このプッシャ上端の隅角部がIDカード底面に接触する位置が,IDカードの重心の真下位置からIDカード底面の短辺方向に偏心した位置であり,プッシャによって突き上げられたIDカードの有無を検知するセンサを設けたことを特徴としている。
また本発明は,被処理体を収納するカセットの側面に形成された保持部に対してIDカードを挿入および取出するための装置であって,保持部に挿入されているIDカードを突き上げるためのプッシャと,保持部から取り出したIDカードを一時的に保持しておくストッカーと,保持部の上方位置とストッカーの上方位置との間を移動自在であり,保持部の上方位置において昇降自在に構成され,かつ,ストッカーの上方位置において昇降自在に構成された,搬送ロボットとを備えた入出装置において,保持部からIDカードを突き上げる際,および/または保持部にIDカードを挿入する際に,IDカードを案内するガイドを設け,プッシャの上端が傾斜面に形成されていることにより,プッシャ上端の隅角部が最も高くなるように形成され,このプッシャ上端の隅角部がIDカード底面に接触する位置が,IDカードの重心の真下位置からIDカード底面の短辺方向に偏心した位置であり,搬送ロボットがIDカードを把持しているか否かを検知するセンサと,プッシャによって突き上げられたIDカードの有無を検知するセンサを設けたことを特徴としている。
【0011】
搬送ロボットは,保持部の上方位置において,例えばプッシャにより突上げられたIDカードを掴む高さと,IDカードをガイド内から上方に抜き去る高さと,IDカードを保持部に挿入させる高さとに昇降自在である。また搬送ロボットは,ストッカーの上方位置において,例えばIDカードをストッカー内から上方に抜き去る高さと,IDカードをストッカーに挿入させる高さとに昇降自在である。また,ガイドの中央を上下に貫通する溝が形成され,この溝の上下にテーパ状部分が形成されていると良い。また,プッシャの上端が傾斜面に形成されていることが好ましい。また,ストッカーにおいてIDカード底面を支持する突起の上端が傾斜面に形成されていることにより,突起上端の隅角部が最も高くなるように形成され,この突起上端の隅角部がIDカード底面に接触する位置が,IDカードの重心の真下位置からIDカード底面の短辺方向に偏心した位置であることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態を,被処理体の一例としてのウェハWを洗浄するための洗浄システム1に基づいて説明する。図1は,洗浄システム1の斜視図である。この洗浄システム1は,図示しないロボット等によってカセットCが載置されるインタフェイス2と,ウェハの洗浄及び乾燥を行う洗浄乾燥部3と,これらインタフェイス2と洗浄乾燥部3との間でカセットCの搬入および搬出を行う移載装置4を備えている。
【0013】
図2は,カセットCの斜視図である。カセットCの内面には左右対称の位置に多数の溝10が設けられており,これらの溝10に円板形状のウェハWを上から差し込むことによって,一つのカセットC内において例えば25枚のウェハWを垂直に立てた姿勢で平行に整列させて保持するようになっている。カセットCの側面には,IDカードAを保持するための保持部5が形成されている。IDカードAには,カセットC内に収納されているウェハWに関する情報などが表示されている。保持部5は左右一対の鈎形状の係止片11,11からなり,これら係止片11,11同士の間にIDカードAを上から差し込むことによって,IDカードAをカセットCの側面との間で保持するように構成されている。そして,このように保持部5に保持されたIDカードAの底面中央部は露出した状態になっており,その露出した部分を後述するプッシャで突き上げることにより,IDカードAを保持部5から上方に取り出すことができる構成になっている。
【0014】
以上のようなカセットCが載置されるインタフェイス2の上面には,図3に示すように,洗浄システム1に搬入するカセットCが載置される搬入部15と,洗浄システム1から搬出するカセットCが載置される搬出部16が並んで設けられている。また,搬入部15の後方には,後に詳しく説明する入出装置によってカセットCの保持部5から取り出したIDカードAを一時的に保持しておくためのストッカー17が配置されている。
【0015】
搬入部15には,4本のレール20,21,22,23が設けられている。図示の形態においては,後方2本のレール20,21上には,これから洗浄システム1で洗浄しようとするウェハWを収納したカセットCが,図示しないロボット等によって載置されるようになっている。このようにレール20,21上にウェハWを収納したカセットCが載置される際には,そのカセットCの保持部5にはIDカードAは入った状態になっている。また,前方2本のレール22,23上には,ウェハWを収納していない清潔なカセットCが,図示しないロボット等によって載置されるようになっている。このようにレール22,23上にウェハWを収納していないカセットCが載置される際には,そのカセットCの保持部5には,IDカードAは入っていない状態になっている。これらレール20,21,22,23上において,カセットCは何れも図3において左側位置に載置されるようになっている。そして,カセットCはその載置後においてレール20,21,22,23上の右側位置まで搬送されるようになっている。図3において,レール20,21上のカセットCは,ロボット等によって搬入された直後の左側位置に載置された状態を示している。また,レール22,23上のカセットCは,載置後において右側位置まで搬送された状態を示している。
【0016】
この搬入部15とストッカー17の上方にはガイドレール25が設けてあり,後に詳しく説明する入出装置の搬送ロボット26が,このガイドレール25に沿って移動することによって,レール20,21上において右側位置まで搬送されたカセットCからIDカードAを取り出してそのIDカードAをストッカー17まで搬送し,また,ストッカー17から取り出したIDカードAをレール22,23上において右側位置まで搬送されたカセットCに挿入するように構成されている。
【0017】
また,搬出部16にも同様に,4本のレール30,31,32,33が設けられている。図示の形態においては,後方2本のレール30,31上には,洗浄システム1において既に洗浄を終了したウェハWを収納したカセットCが,次に説明する移載装置4のアーム35によって載置されるようになっている。また,前方2本のレール32,33上には,洗浄前のウェハWを抜き取った後の空のカセットCが,次に説明する移載装置4のアーム35によって載置されるようになっている。これらレール30,31,32,33上においては,カセットCはアーム35によって何れも図3において右側位置に載置されるようになっている。そして,カセットCはその載置後においてレール30,31,32,33上の左側位置まで搬送されるようになっている。図3において,レール32,33上のカセットCは,アーム35によって右側位置に載置された直後の状態を示している。また,レール30,31上のカセットCは,載置後において左側位置まで搬送された状態を示している。
【0018】
移載装置4の上面には,図3に示すように,前後に伸びるガイドレール36が配置されており,前述のアーム35は,このガイドレール36に沿って走行するアーム本体37の上面に,昇降自在かつ回転自在に装着されている。そして,これらアーム本体37の走行とアーム35の昇降および回転によって,先に説明したインタフェイス2の搬入部15においてレール20,21,22,23上の右側位置まで搬送されたカセットCをアーム35ですくい上げて,そのカセットCを次に説明する洗浄乾燥部3の入出口40に搬入する構成になっている。また同様に,これらアーム本体37の走行とアーム35の昇降および回転によって,次に説明する洗浄乾燥部3からカセットCをアーム35ですくい上げるようにして取り出し,そのカセットCを先に説明したインタフェイス2の搬出部16においてレール30,31,32,33上の右側位置に載置する構成になっている。
【0019】
洗浄乾燥部3の最も手前側には,先に説明した移載装置4のアーム35によるカセットCの授受が行われる入出口40が配置されており,この入出口40の後方にアンローダ41が配置され,このアンローダ41の後方にウェハWの洗浄および乾燥等を行う種々の洗浄乾燥槽42が直列に配置され,更にそれら洗浄乾燥槽42の最も後方にローダ43が配置されている。そして,インタフェイス2の搬入部15においてレール20,21上に洗浄前のウェハWを収納したカセットCが載置され,そのカセットCがアーム35によって洗浄乾燥部3の入出口40に搬入された場合には,図示しないリフタによってカセットCは洗浄乾燥部3の上方に持ち上げられた後,ライナによって洗浄乾燥槽42の最も後方まで搬送され,更に,図示しないリフタで下降されることにより,洗浄前のウェハWを収納したカセットCはローダ43まで搬送されるようになっている。そして,ローダ43においてカセットCからウェハWが取り出されて,ウェハWを各洗浄乾燥槽42に対してバッチ式に順次搬送して洗浄および乾燥を行い,こうして洗浄等の処理を終了したウェハWがアンローダ41に供給されるようになっている。一方,ローダ43においてウェハWが取り出されて空となったカセットCは,再びリフタによって洗浄乾燥部3の上方に持ち上げられた後,ライナによって洗浄乾燥槽42の最も前方まで搬送され,更に,図示しないリフタで下降されることにより,空となったカセットCは入出口40まで搬送されるようになっている。そして,こうして入出口40まで搬送されたカセットCは,その後,アーム35によって搬送されて,インタフェイス2の搬出部16のレール32,33上に載置されるようになっている。
【0020】
また,インタフェイス2の搬入部15においてレール22,23上にウェハWを収納していない清潔なカセットCが載置され,そのカセットCがアーム35によって洗浄乾燥部3の入出口40に搬入された場合には,そのカセットCはアンローダ41に搬入されるようになっている。そして,前述のように洗浄乾燥部3の各洗浄乾燥槽42における洗浄等の処理を終了したウェハWが,こうしてアンローダ41に搬入された空の清潔なカセットCに収納されるようになっている。そして,こうして洗浄済みのウェハWを収納したカセットCは,その後,アーム35によって搬送されて,インタフェイス2の搬出部16のレール30,31上に載置されるようになっている。
【0021】
次に図1に示すように,以上のような洗浄システム1においてインタフェイス2の搬入部15近傍には,カセットCの保持部5からIDカードAを取り出す動作と保持部5にIDカードAを挿入する動作を行う入出装置50が配置されている。
【0022】
図4,5に示すように,入出装置50は,インタフェイス2の搬入部15のレール20,21下方に配置されたプッシャ51,52を備えている。図4,5において実線で示したカセットCは,何れもレール20,21上の右側位置まで搬送された状態を示している。このようにカセットCがレール20,21上の右側位置にある場合には,カセットC側面の保持部5に保持されたIDカードAの真下にプッシャ51,52がそれぞれ位置するようになっている。先ず,プッシャ51について説明すると,プッシャ51の下端は,レール20下方に垂設された支柱53に沿って移動する昇降部材54に支持されている。図5に示されるロッドレスシリンダ55の稼働によるこの昇降部材54の上昇に伴ってプッシャ51が上方に移動し,プッシャ51の上端でIDカードAの底面中央部を突き上げることにより,IDカードAを保持部5から上方に取り出す構成になっている。図4,5において一点鎖線51’は,そのように上昇したプッシャ51の状態を示しており,一点鎖線A’は,プッシャ51の上昇によって上方に突き上げられたIDカードAの状態を示している。
【0023】
また,このようにレール20上の右側位置まで搬送されたカセットCの側方には,プッシャ51によって上方に突き上げられたIDカードAを案内するためのガイド57が設けられている。このガイド57は,摺動部材58上に立設された支柱59の上端に取り付けられており,摺動部材58の移動に伴ってガイド57をカセットC側面の保持部5に保持されたIDカードAの真上に移動させることができる構成になっている。図4において一点鎖線57’は,そのようにIDカードAの真上に移動したガイド57の状態を示している。
【0024】
図6は,ガイド57を部分的に切断して示した斜視図である。図示の如く,ガイド57の中央には上下に貫通した溝60が形成されている。この溝60の間隔は,IDカードAの厚さよりも余裕を持った長さに形成されている。溝60の上下には,テーパ状部分61,62がそれぞれ形成されている。このようなガイド57をカセットC側面の保持部5に保持されたIDカードAの真上に移動させた状態で,先に説明したようにプッシャ51によってIDカードAを保持部5上方に突き上げることにより,図4において一点鎖線A’で示したように,IDカードAはガイド57内に丁度嵌入し,ガイド57内部の溝60によって案内される構成になっている。
【0025】
プッシャ51の上端は,図7に示すように傾斜面65に形成されていることにより,プッシャ51の上端において中央から偏心した位置51a(隅角部)が最も高くなるように形成されている。そして,先に説明したようにプッシャ51によってIDカードAの底面を突き上げた際には,IDカードA底面に対してプッシャ51上端の偏心した位置51aが接触することによって,両者の接触位置64が,IDカードAの重心Gの真下位置G’からIDカードA底面の短辺方向に長さLだけ偏心した位置となる構成になっている。
【0026】
ここで図8は,プッシャ51の突き上げによってガイド57内部の溝60にIDカードAが嵌入した状態を示す断面図である。先に図7で説明したように,プッシャ51上端がIDカードAの重心Gの真下位置G’から偏心した位置を突き上げているので,IDカードAは溝60内部において必ず常に同じ方向(図8においては時計回転方向a)に傾いた姿勢となるように構成されている。
【0027】
また,プッシャ52も,先に説明したプッシャ51と同様に,昇降部材65に伴って上昇し,レール21上のカセットCの保持部5からIDカードAを上方に突き上げるように構成されている。図4,5において一点鎖線52’は,そのように上昇したプッシャ52の状態を示しており,一点鎖線A’は,プッシャ52の上昇によって上方に突き上げられたIDカードAの状態を示している。
【0028】
また同様に,レール21上の右側位置まで搬送されたカセットCの側方には,プッシャ52によって上方に突き上げられたIDカードAを案内するためのガイド66が設けられており,このガイド66も,レール21上のカセットC側面の保持部5に保持されたIDカードAの真上に移動させることができる構成になっている。図4において一点鎖線66’は,そのようにIDカードAの真上に移動したガイド66の状態を示している。なお,ガイド66およびプッシャ52の上端形状の具体的な構成は先に図6〜8で説明したガイド57およびプッシャ51と同様であるため,詳細な説明は省略するが,プッシャ52によってIDカードAを突き上げた際には,先に図8で説明した場合と同様に,IDカードAはガイド66内部において必ず常に同じ方向に傾いた姿勢となるように構成されている。
【0029】
図9,10に示すように,入出装置50は,インタフェイス2の搬入部15とストッカー17の上方においてガイドレール25に沿って移動する搬送ロボット26を備えている。図9,10に示されるカセットCは,何れもレール20,21,22,23上の右側位置まで搬送された状態を示している。そして,搬送ロボット26は,このようにレール20,21,22,23上の右側位置にあるカセットC側面の保持部5に保持されたIDカードAの真上位置を移動するように構成されている。駆動プーリ70と従動プーリ71に巻回された無端ベルト72がガイドレール25と平行に配置されており,この無端ベルト72の一部に取り付けられたブラケット73をロボット本体74の側面に接続することにより,無端ベルト72の摺動に伴って搬送ロボット26全体がカセットCとストッカー17の上方においてガイドレール25に沿って往復移動する構成になっている。
【0030】
ロボット本体74の内部にはシリンダ75が設けられており,ロボット本体74の下面に突出するこのシリンダ75のピストンロッド76の左右に別のシリンダ77,78を介して一対の開閉チャック79,80が装着されている。なお,これらシリンダ77,78を一つのシリンダで構成しても良い。そして,シリンダ75の伸縮稼働に伴って開閉チャック79,80が昇降動作し,シリンダ77,78の伸縮稼働に伴って開閉チャック79,80が開閉動作を行う構成になっている。
【0031】
図10において実線で示した開閉チャック79,80は,シリンダ75の短縮稼働によって上昇し,シリンダ77,78の伸張稼働によって開いた状態を示している。この状態からシリンダ75が伸張稼働することによって,開閉チャック79,80は下降する。そして,その下降位置においてシリンダ77,78が短縮稼働することによって,開閉チャック79,80は閉じられ,その際に,先に図4,5で説明したプッシャ51,52によってカセットC側面の保持部5から上方に突き上げられ,ガイド57,66内に嵌入した状態で待機しているIDカードAの上方を開閉チャック79,80の間で掴むようになっている。図10において一点鎖線79’,80’で示した開閉チャック79,80は,そのようにプッシャ51,52によって上方に突き上げられたIDカードAを開閉チャック79,80の間に掴んだ状態を示している。そして,このようにIDカードAを掴んだ後,シリンダ75の短縮稼働によって開閉チャック79,80が上昇することにより,IDカードAを更に上方に持ち上げ,これにより,IDカードAをガイド57および66内から完全に上方に抜き去ることができるようになっている。図10において二点鎖線79”,80”で示した開閉チャック79,80は,そのようにIDカードAを更に上方に持ち上げることによってガイド57および66内から完全に上方に抜き去った状態を示している。
【0032】
そして,レール20,21上の右側位置に載置されたカセットCに対しては,このように,先ず開閉チャック79,80が下降し,次いで開閉チャック79,80が閉じられてIDカードAを掴み,その後,開閉チャック79,80が上昇することによりIDカードAを上方に抜き去る構成になっている。また,こうしてIDカードAを上方に抜き去った後,無端ベルト72の摺動で搬送ロボット26全体がストッカー17上方まで移動する。そして,ストッカー17上方においてシリンダ75の伸張稼働により開閉チャック79,80が下降して,開閉チャック79,80の間に掴んでいたIDカードAがストッカー17内に納められるようになっている。なお,こうしてストッカー17内に納められた際のIDカードAの高さは,先に説明したプッシャ51,52によって上方に突き上げられた際のIDカードAの高さと同じになるように構成されている。そして,このようにしてIDカードAをストッカー17内に納めた後,開閉チャック79,80は再び上昇するようになっている。
【0033】
一方,レール22,23上の右側位置に載置されたカセットCにIDカードAを挿入する場合は,先ずストッカー17上方において待機していた開閉チャック79,80がシリンダ75の伸張稼働によって下降し,次いで開閉チャック79,80が閉じられIDカードAを掴み,その後,開閉チャック79,80が上昇することによりIDカードAをストッカー17の上方に抜き去る。そして,こうしてIDカードAをストッカー17上方に抜き去った後,無端ベルト72の摺動で搬送ロボット26全体が,レール22,23上の右側位置に載置されたカセットCの上方まで移動する。そして先ず,レール22上のカセットCに対してIDカードAを挿入する場合は,搬送ロボット26がレール22上の右側位置に載置されたカセットC側面の保持具5の真上位置に移動し,その後,開閉チャック79,80が下降することにより,IDカードAをレール22上のカセットCの保持具5内に挿入するようになっている。また,レール23上のカセットCに対してIDカードAを挿入する場合は,IDカードAをストッカー17内から抜き去った後,搬送ロボット26がレール23上の右側位置に載置されたカセットC側面の保持具5の真上位置に移動し,その後,開閉チャック79,80が下降することにより,IDカードAをレール23上のカセットCの保持具5内に挿入するようになっている。
【0034】
図11は,ストッカー17の平面図である。図示のように,ストッカー17の内面には左右対称の位置に多数の溝90数設けられており,先に説明した開閉チャック79,80の下降によってこれらの溝90にIDカードAを上から差し込むことによって,ストッカー17内に複数枚のIDカードAを垂直に立てた姿勢で平行に整列させて収納するようになっている。ストッカー17の下面には,このようにしてストッカー17内に収納されたIDカードAの底面を支持するための突起91が,各溝90に対応して配置されている。この突起91の上端は,図12に示すように傾斜面92に形成されていることにより,突起91の上端において中央から偏心した位置91a(隅角部)が最も高くなるように形成されている。そして,先に説明したように開閉チャック79,80の下降によってストッカー17の溝90にIDカードAが上から差し込まれた際には,IDカードA底面に対して突起91上端の偏心した位置91aが接触することによって,両者の接触位置93が,IDカードAの重心Gの真下位置G’からIDカードA底面の短辺方向に長さMだけ偏心した位置となる構成になっている。このように,突起91上端がIDカードAの重心Gの真下位置G’から偏心した位置を支えているので,IDカードAは溝90内部において必ず常に同じ方向(図12においては時計回転方向a)に傾いた姿勢となるように構成されている。
【0035】
また,図9,10に示すように,開閉チャック79,80の外側には,ロボット本体74に懸吊された一対の支柱100,101が配置されている。これら支柱100,101の内面には,下端に配置された一対のセンサ素子102,103と,これらセンサ素子102,103よりも上方に配置された一対のセンサ素子104,105が取り付けられている。これらセンサ素子102,103およびセンサ素子104,105は,例えば発光素子と受光素子などの光電センサ組によって構成されている。そして,下方側に配置されているセンサ素子102,103は,先に説明したプッシャ51,52によって上方に突き上げられた状態のIDカードAと,ストッカー17内に納められた状態のIDカードAを丁度検知できる高さに配置されている。一方,上方側に配置されているセンサ素子104,105は,図10において二点鎖線で示したIDカードAのように,開閉チャック79,80の上昇によって上方に持ち上げた状態のIDカードAを丁度検知できる高さに配置されている。
【0036】
さて,この洗浄システム1においては,図示しないロボットにより,インタフェイス2の搬入部15に設けられたレール20,21,22,23上にカセットCが載置される。なおこの場合,レール20,21上には,これから洗浄システム1で洗浄しようとするウェハWを収納したカセットCが載置されるが,このカセットCの保持部5には,カセットC内のウェハWに関する情報などを表示したIDカードAが挿入された状態になっている。一方,レール22,23上には,ウェハWを収納していない清潔なカセットCが載置されるが,このカセットCの保持部5には,IDカードAが入っていない状態になっている。また,これらカセットCは,先に図3で説明したように,何れもレール20,21,22,23上の左側位置に載置されるようになっている。そして,各カセットCはその載置後においてレール20,21,22,23上の右側位置まで搬送される。
【0037】
次に,入出装置50において,レール20,21上の右側位置まで搬送されたカセットCの側方にガイド57,66が近付くように移動し,こうして,各ガイド57,66がレール20,21上のカセットCの保持部5に保持されたIDカードAの真上にそれぞれ移動した状態となる。その後,プッシャ51,52が上昇し,レール20,21上に載置されたカセットCの保持部5からIDカードAをそれぞれ上方に突き上げる。これにより,各IDカードAはガイド57,66内に嵌入した状態となる。なお,プッシャ51,52の上端が傾斜面に形成されているので,このようにプッシャ51,52によってIDカードAを突き上げた際には,先に図8で説明したように,IDカードAはガイド57,66内部において必ず常に同じ方向に傾いた姿勢となる。
【0038】
次に,入出装置50における搬送ロボット26が先ずレール20上の右側位置に載置されたカセットCの上に移動する。この時,センサ素子102,103によって,プッシャ51で突き上げられた状態のIDカードAの検知が行われ,IDカードAが検知されない場合は,例えば警報等を発して稼働を停止する。一方,IDカードAが検知された場合は,先ずシリンダ75が伸張稼働することによって,開閉チャック79,80が下降する。次いで開閉チャック79,80が閉じられ,ガイド57内においてプッシャ51で突き上げられた状態で待機しているIDカードAを掴む。なお,このようにIDカードAを掴む際には,先に図8で説明したように,IDカードAがガイド57内部において必ず常に同じ方向に傾いた姿勢となっているので,IDカードAがガイド57内にてふらつくことがなく,IDカードAの上端が常に同じ位置にくるようになる。そして,このようにガイド57内において常に同じ方向に傾いた姿勢で位置決めされたIDカードAの上端を開閉チャック79,80で掴むことにより,掴みミスが極めて少なくなる。
【0039】
そして,このようにIDカードAの上端を開閉チャック79,80で掴んだ後,開閉チャック79,80が上昇してIDカードAを上方に抜き取る。この時,センサ素子104,105によって,開閉チャック79,80で掴んでいるIDカードAの検知が行われ,IDカードAが検知されない場合は,例えば警報等を発して稼働を停止する。一方,IDカードAが検知された場合は,無端ベルト72の摺動で搬送ロボット26全体がストッカー17上方まで移動する。そして,ストッカー17上方においてシリンダ75の伸張稼働により開閉チャック79,80が下降して,開閉チャック79,80の間に掴んでいたIDカードAがストッカー17内に納められる。こうしてIDカードAをストッカー17内に納めた後,開閉チャック79,80は再び上昇する。
【0040】
次に,搬送ロボット26はレール21上の右側位置に載置されたカセットCの上に移動する。そして,レール20上のカセットCに対する場合と同様の工程を繰り返すことにより,レール21上に載置されたカセットCの保持部5からIDカードAを抜き取り,そのIDカードAをストッカー17内に納める。
【0041】
こうして,レール20,21上においてIDカードAを抜き取られたカセットCは,次に,移載装置4のアーム35によって洗浄乾燥部3の入出口40に順次搬入される。そして,このカセットCはリフタおよびライナによって洗浄乾燥槽42の後方に搬送されて,ローダ43に搬入される。そして,ローダ43においてカセットCからウェハWが取り出されて,ウェハWを各洗浄乾燥槽42に対してバッチ式に順次搬送して洗浄および乾燥を行い,こうして洗浄等の処理を終了したウェハWがアンローダ41に供給される。
【0042】
一方,ローダ43においてウェハWが取り出されて空となったカセットCは,再びリフタおよびライナによって入出口40まで搬送される。そして,この空のカセットCは,その後,アーム35によって入出口40から搬出され,インタフェイス2の搬出部16のレール32,33上に載置される。その後,この空のカセットCは,図示しないロボットによってレール32,33上から取り去られる。
【0043】
また,レール22,23上の右側位置まで搬送された,ウェハWを収納していない清潔なカセットCに対しては,入出装置50によるIDカードAの挿入が行われる。即ち,先ずストッカー17上方において待機していた開閉チャック79,80がシリンダ75の伸張稼働によって下降する。この時又は下降前に,センサ素子102,103によって,ストッカー17に収納されている状態のIDカードAの検知が行われ,IDカードAが検知されない場合は,例えば警報等を発して稼働を停止する。一方,IDカードAが検知された場合は,開閉チャック79,80が閉じられてIDカードAを掴む。なお,このようにIDカードAを掴む際には,先に図12で説明したように,IDカードAがストッカー17の溝90内部において必ず常に同じ方向に傾いた姿勢となっているので,IDカードAが溝90内にてふらつくことがなく,IDカードAの上端が常に同じ位置にくるようになる。そして,このように溝90内において常に同じ方向に傾いた姿勢で位置決めされたIDカードAの上端を開閉チャック79,80で掴むことにより,掴みミスが極めて少なくなる。
【0044】
こうしてIDカードAの上端を開閉チャック79,80で掴んだ後,開閉チャック79,80が上昇してIDカードAをストッカー17の上方に抜き去る。この時,センサ素子104,105によって,開閉チャック79,80で掴んでいるIDカードAの検知が行われ,IDカードAが検知されない場合は,例えば警報等を発して稼働を停止する。一方,IDカードAが検知された場合は,その後,無端ベルト72の摺動で搬送ロボット26全体が,先ず,レール22上の右側位置に載置されたカセットCの上方まで移動する。その後,開閉チャック79,80が下降することにより,IDカードAをレール22上のカセットCの保持具5内に挿入する。こうしてレール22上のカセットCに対してIDカードAを挿入した後,再び搬送ロボット26がストッカー17上方に移動し,IDカードAをストッカー17の上方に抜き去る。そして,同様に搬送ロボット26がレール23上の右側位置に載置されたカセットC側面の保持具5の真上位置に移動し,その後,開閉チャック79,80が下降することにより,IDカードAをレール23上のカセットCの保持具5内に挿入する。
【0045】
こうして,レール22,23上においてIDカードAを保持具5内に挿入されたカセットCは,次に,移載装置4のアーム35によって洗浄乾燥部3の入出口40に順次搬入される。そして,このカセットCは,次に洗浄乾燥部3のアンローダ41に搬入される。そして,前述のように洗浄乾燥部3の各洗浄乾燥槽42における洗浄等の処理を終了したウェハWが,こうしてアンローダ41に搬入された空の清潔なカセットCに収納される。
【0046】
そして,こうして洗浄済みのウェハWを収納したカセットCは,その後,アーム35によって搬送されて,インタフェイス2の搬出部16のレール30,31上に載置される。次で,このウェハWを収納したカセットCも同様に,図示しないロボットによってレール30,31上から取り去られる。
【0047】
かくして、以上の操作を行ってカセットCに対するIDカードAの入出動作を行うことにより,カセットC側面の保持部5やストッカー17と入出装置50の搬送ロボット26との間におけるIDカードAの授受を円滑に行うことができ,システム全体の稼働効率を向上させることが可能となる。なお、IDカードを抜き取る場合にのみガイドを使用する例について説明したが,IDカードをカセット側面の保持具に挿入する際にガイドを使用するように構成しても良い。また,一例としてウェハを洗浄する洗浄システムについて主たる説明を行ったが、本発明は、LCD基板の如き他の被処理体を扱うシステムや,例えば他の処理等を行う各種の処理システムなどに適応させることも可能である。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば,IDカードがガイドやストッカーの内部において必ず常に同じ方向に傾いた姿勢となっているので,IDカードがふらつくことがなく,IDカードの上端が常に同じ位置にくるようになる。このため,搬送ロボットによる掴みミスやセンサによる検知ミスが極めて少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】洗浄システムの斜視図である。
【図2】カセットの斜視図である。
【図3】インタフェイスの平面図である。
【図4】入出装置の下部構造を示す右側面図である。
【図5】入出装置の下部構造を示す背面図である。
【図6】ガイドを部分的に切断して示した斜視図である。
【図7】プッシャの上端形状とIDカードの底面の関係図である。
【図8】プッシャの突き上げによってガイド内部にIDカードが嵌入した状態を示す断面図である。
【図9】入出装置の上部構造を示す左側面図である。
【図10】入出装置の上部構造を示す背面図である。
【図11】ストッカーの平面図である。
【図12】ストッカー内におけるIDカードの保持状態を示す断面図である。
【符号の説明】
A IDカード
C カセット
W ウェハ
5 保持部
17 ストッカー
26 搬送ロボット
50 入出装置
51,52 プッシャ
57,66 ガイド
102,103,104,105 センサ素子
Claims (7)
- 被処理体を収納するカセットの側面に形成された保持部に対してIDカードを挿入および取出するための装置であって,
保持部に挿入されているIDカードを突き上げるためのプッシャと,
保持部から取り出したIDカードを一時的に保持しておくストッカーと,
保持部の上方位置とストッカーの上方位置との間を移動自在であり,保持部の上方位置において昇降自在に構成され,かつ,ストッカーの上方位置において昇降自在に構成された,搬送ロボットとを備えた入出装置において,
保持部からIDカードを突き上げる際,および/または保持部にIDカードを挿入する際に,IDカードを案内するガイドを設け,
プッシャの上端が傾斜面に形成されていることにより,プッシャ上端の隅角部が最も高くなるように形成され,このプッシャ上端の隅角部がIDカード底面に接触する位置が,IDカードの重心の真下位置からIDカード底面の短辺方向に偏心した位置であり,
搬送ロボットがIDカードを把持しているか否かを検知するセンサを設けたことを特徴とするIDカードの入出装置。 - 被処理体を収納するカセットの側面に形成された保持部に対してIDカードを挿入および取出するための装置であって,
保持部に挿入されているIDカードを突き上げるためのプッシャと,
保持部から取り出したIDカードを一時的に保持しておくストッカーと,
保持部の上方位置とストッカーの上方位置との間を移動自在であり,保持部の上方位置において昇降自在に構成され,かつ,ストッカーの上方位置において昇降自在に構成された,搬送ロボットとを備えた入出装置において,
保持部からIDカードを突き上げる際,および/または保持部にIDカードを挿入する際に,IDカードを案内するガイドを設け,
プッシャの上端が傾斜面に形成されていることにより,プッシャ上端の隅角部が最も高くなるように形成され,このプッシャ上端の隅角部がIDカード底面に接触する位置が,IDカードの重心の真下位置からIDカード底面の短辺方向に偏心した位置であり,
プッシャによって突き上げられたIDカードの有無を検知するセンサを設けたことを特徴とするIDカードの入出装置。 - 被処理体を収納するカセットの側面に形成された保持部に対してIDカードを挿入および取出するための装置であって,
保持部に挿入されているIDカードを突き上げるためのプッシャと,
保持部から取り出したIDカードを一時的に保持しておくストッカーと,
保持部の上方位置とストッカーの上方位置との間を移動自在であり,保持部の上方位置において昇降自在に構成され,かつ,ストッカーの上方位置において昇降自在に構成された,搬送ロボットとを備えた入出装置において,
保持部からIDカードを突き上げる際,および/または保持部にIDカードを挿入する際に,IDカードを案内するガイドを設け,
プッシャの上端が傾斜面に形成されていることにより,プッシャ上端の隅角部が最も高くなるように形成され,このプッシャ上端の隅角部がIDカード底面に接触する位置が,IDカードの重心の真下位置からIDカード底面の短辺方向に偏心した位置であり,
搬送ロボットがIDカードを把持しているか否かを検知するセンサと,プッシャによって突き上げられたIDカードの有無を検知するセンサを設けたことを特徴とするIDカードの入出装置。 - 搬送ロボットは,保持部の上方位置において,プッシャにより突上げられたIDカードを掴む高さと,IDカードをガイド内から上方に抜き去る高さと,IDカードを保持部に挿入させる高さとに昇降自在であることを特徴とする請求項1,2または3に記載のIDカードの入出装置。
- 搬送ロボットは,ストッカーの上方位置において,IDカードをストッカー内から上方に抜き去る高さと,IDカードをストッカーに挿入させる高さとに昇降自在であることを特徴とする請求項1,2,3または4に記載のIDカードの入出装置。
- ガイドの中央を上下に貫通する溝が形成され,溝の上下にテーパ状部分が形成されていることを特徴とする請求項1,2,3,4または5に記載のIDカードの入出装置。
- ストッカーにおいてIDカード底面を支持する突起の上端が傾斜面に形成されていることにより,突起上端の隅角部が最も高くなるように形成され,この突起上端の隅角部がIDカード底面に接触する位置が,IDカードの重心の真下位置からIDカード底面の短辺方向に偏心した位置であり,
ストッカーにおけるIDカードの有無を検知するセンサを設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6に記載のIDカードの入出装置。
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