JP3545307B2 - 光集積ユニット、光ピックアップ装置及び光集積ユニットの調整方法 - Google Patents

光集積ユニット、光ピックアップ装置及び光集積ユニットの調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク等の情報記録媒体に光学的に情報を記録または再生する光ピックアップ装置に関するものである。特に、光利用効率が高く、組立て調整が容易な小型薄型光ピックアップ装置を提供する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ディスクは多量の情報信号を高密度で記録することができるため、オーディオ、ビデオ、コンピュータ等の多くの分野において利用が進められている。また光ディスク用ピックアップ装置に関しても、小型薄型化の要求に対して様々な集積化ピックアップが提案されている。
【0003】
例えば従来例として、特開平2−273336号公報にはホログラム素子を利用することにより、光学系の部品点数を削減する光ピックアップ装置が示されている。この装置の原理を図7を用いて説明する。なお図7は上記公報中の図1を簡潔に描き直したものであり、図中の符号等は公報とは相違する。
【0004】
図7において、光源としての半導体レーザ5からの出射光は3ビーム用の回折格子6により、メインビーム(0次光)と2つのサブビーム(±1次光)に分離され、ホログラム素子9に達する。そしてこのホログラム素子9を透過する光(0次回折光)だけがコリメートレンズ2により平行光になり、対物レンズ3を介して光ディスク4上に集光される。光ディスク4で反射された光、即ち戻り光は、上記メインビーム・サブビーム共に再び対物レンズ3、コリメートレンズ2を介して、ホログラム素子9に導かれる。そして今度はこのホログラム素子9で回折された光(1次回折光)だけが受光素子10に入射して各種信号を生成するように構成されている。
【0005】
ホログラム素子9は、光デイスク4の半径方向に対応するx方向に延びる分割線により2分割されており、片側の半円部で回折されたメインビームの1次回折光を用いて、ナイフエッジ法によりフォーカス誤差信号を生成する一方、この光と共に残りの半円部で回折されたメインビームの1次回折光を用いてRF信号を生成している。
【0006】
一方トラッキング誤差信号は、このホログラム素子9により回折されたサブビームの1次回折光を受光素子10の別の領域で受光することにより、いわゆる3ビーム法により検出している。
【0007】
この従来例は回折格子、ホログラム素子、半導体レーザおよび受光素子を一体化することにより、部品点数の削減および小型集積化を図っているものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来例に示すような光ピックアップ装置では、往路においてはホログラム素子9の0次回折光、即ち単に通過した成分のみを利用しており、ホログラム素子9で回折された±1次あるいはそれ以上の高次の回折光は利用していない。一方、復路においてはホログラム素子9における1次回折光のみを利用しており、0次あるいは他の高次回折光は利用していないので、往路・復路共に光の利用効率が悪い。そのため記録時には光パワーの不足が生じ易く、また再生時にはディスクからの各種再生信号のS/Nが劣化しやすいという問題がある。
【0009】
また、復路において、ホログラム素子9で回折され受光素子に導かれる光が、往路に設けた3ビーム用の回折格子6や光源である半導体レーザ5などを避けるように、ホログラム素子9における1次回折光の回折角度を大きく設定しなければ、不要な回折光が発生して干渉を生じたり、戻り光の影響で半導体レーザ5の発光状態が変動する等の問題が発生してしまう。
【0010】
回折角度を大きくするためには、ホログラム素子9に形成される溝構造のピッチを小さくする必要がある。しかし光ディスクの高密度化に伴い、赤外レーザ、赤色レーザから更に青色レーザへと光源の短波長化が進んで来ると、この溝構造のピッチの微細化が顕著となり、製造上困難となる。また回折角度が大きいと、半導体レーザ5の波長変動による受光素子10上の受光位置の変動量も大きくなるため、各種部品の加工や配置に対する許容公差が厳しくなる。
【0011】
本発明は、ホログラム素子を用いた場合でも、半導体レーザ光源の光利用効率が高く、短波長光源にも適応できるようにホログラム素子の格子ピッチを大きく設定でき、しかも各光学部品に形状誤差があった場合でも、簡単な調整方法でサーボ信号オフセットを調整することができる小型の光集積ユニット、それを用いた光ピックアップ装置、並びに光集積ユニットの調整方法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願の第1の発明によれば、少なくとも半導体レーザと、戻り光を分離するビームスプリッタを上記半導体レーザからの出射光の光軸上に有すると共に、前記分離した戻り光を±1次光に回折させる複数領域に分割されたホログラム素子と、上記回折された光を受光する受光素子とを備えた光集積ユニットにおいて、前記受光素子が、上記ホログラム素子の各領域で回折された+1次回折光と−1次回折光の内、どちらか一方を受光する様に配置された領域と、他方を受光する様に配置された領域とを有し、前記受光素子の領域は、前記ホログラム素子の3分割された半円部分からの+1次回折光でFESを検出するとともに、同じ部分からの−1次回折光でRF信号を検出するように配置され、かつRF側の受光領域の面積をFES側の2分割受光領域の合計面積より小さくすることにより上記課題を解決する。
【0013】
本願の第2の発明によれば、少なくとも半導体レーザと、戻り光を分離するビームスプリッタを上記半導体レーザからの出射光の光軸上に有すると共に、前記分離した戻り光を±1次光に回折させる複数領域に分割されたホログラム素子と、上記回折された光を受光する受光素子とを備えた光集積ユニットにおいて、前記受光素子が、上記ホログラム素子の各領域で回折された+1次回折光と−1次回折光の内、どちらか一方を受光する様に配置された領域と、他方を受光する様に配置された領域とを有し、前記半導体レーザからの出射光が前記ビームスプリッタに到達する以前の経路において、前記出射光を少なくとも3ビームに分離する回折格子を備え、前記受光素子の領域は、前記回折格子で分離された3ビームについて、前記ホログラム素子からの回折光の内、メインビームを+1次回折光で検出するとともに、サブビームを−1次回折光で検出するように配置され、かつ検出器上で配列するビームの内、+1次回折側と−1次回折側で交互に受光領域が設けられ、これらの受光領域間に絶縁層またはメタルマスクが介在していることにより上記課題を解決する。
【0014】
本願の第3の発明によれば、少なくとも半導体レーザと、戻り光を分離するビームスプリッタを上記半導体レーザからの出射光の光軸上に有すると共に、前記分離した戻り光を±1次光に回折させる複数領域に分割されたホログラム素子と、上記回折された光を受光する受光素子とを備えた光集積ユニットにおいて、前記受光素子が、上記ホログラム素子の各領域で回折された+1次回折光と−1次回折光の内、どちらか一方を受光する様に配置された領域と、他方を受光する様に配置された領域とを有し、前記受光素子の領域は、前記ホログラム素子の3分割された半円部分からの+1次回折光でFESを検出するとともに、同じ部分からの−1次回折光でRF信号を検出し、2つの1/4円部分からの光でトラッキング誤差信号を検出するように配置され、前記半導体レーザからの出射光が前記ビームスプリッタに到達する以前の経路において、前記出射光を少なくとも3ビームに分離する回折格子を備え、前記受光素子の領域は、前記回折格子で分離された3ビームについて、前記ホログラム素子からの回折光の内、メインビームを+1次回折光で検出するとともに、サブビームを−1次回折光で検出するように配置され、かつ検出器上で配列するビームの内、+1次回折側と−1次回折側で交互に受光領域が設けられ、これらの受光領域間に絶縁層またはメタルマスクが介在していることにより上記課題を解決する。
【0015】
本願の第4の発明によれば、前記ビームスプリッタは偏光ビームスプリッタであり、その上面に、1/4波長板が搭載されていることにより上記課題を解決する。
【0016】
本願の第5の発明によれば、前記ホログラム素子と同一の透明基板に、前記半導体レーザからの出射光を少なくとも3ビームに分離する回折格子が一体で形成されていることにより上記課題を解決する。
【0017】
本願の第6の発明によれば、前記受光素子は、フォトダイオードと電流電圧変換増幅回路を集積化されていることにより上記課題を解決する。
【0018】
本願の第7の発明によれば、前記ビームスプリッタは、前記戻り光を前記ホログラム素子へ導く際に2回の反射を行わせると共に、前記反射を行う面が平行な構造であることにより上記課題を解決する。
【0019】
本願の第8の発明によれば、上述の光集積ユニットを搭載することにより上記課題を解決する。
【0020】
本願の第9の発明によれば、上述の光集積ユニットは前記半導体レーザと、前記半導体レーザからの出射光の光軸上に配置され、戻り光を分離して2つの平行な面で各々1回ずつの反射を行わせるビームスプリッタと、上記分離した戻り光を受光素子に導くホログラム素子と、上記分離された戻り光を受光する受光素子を備え前記ビームスプリッタと、上記ホログラム素子を、上記出射光の光軸に垂直な面内で一体で調整することにより上記課題を解決する。
【0021】
本願の第10の発明によれば、前記調整を、出射光の光軸を中心とした回転調整、または面内の2次元平行移動調整の内、少なくとも一方とすることにより上記課題を解決する。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を以下詳細に説明する。なお、各図中において、従来例で示した構成要素と同等のものについては同一符号を付すと共に詳細な説明は省略する。
【0023】
図1〜図6を用いて本発明の実施例を説明する。図1は本発明に掛かる光集積ユニットを用いた光ピックアップ装置の構成図の例である。図1において、光集積ユニット1から出射した光がコリメータレンズ2により平行光にされた後、対物レンズ3で光ディスク4に集光される。そしてその反射光は、対物レンズ3およびコリメータレンズ2を通過して、光集積ユニット1の受光素子上に集光される。
【0024】
次に図2を用いて光集積ユニット1の構造の詳細を説明する。図2(a)は上面からみた構成図、図2(b)は側面から見た構成図である。ここでは主に図2(b)を用いる事として、必要に応じて図2(a)を参照する。
【0025】
半導体レーザ5から出射した光20(光軸中心22)が3ビーム用回折格子6によってメインビーム(0次光)と2つのサブビームA及びB(±1次光)に分割され、複合プリズム7の偏光ビームスプリッタ(PBS)面7aを透過し、4分の1波長板8を透過して、コリメータレンズ2に向かう。
【0026】
なお図の煩雑を避けるため、サブビームA及びBは図示していないが、図2(b)において3ビーム用の回折格子6よりも図の上方においては、メインビームとサブビームA,Bがほぼ重なり合う形で存在しており、その外形が光20であると考えても大差は無い。以下の説明においても特段の必要が無い限り同様に考え、メインビーム・サブビーム個々に関する説明は省略する。
【0027】
そして戻り光21(光軸中心23、24)は4分の1波長板8を透過してPBS面7a及び、反射ミラー面7bで反射され、ホログラム素子9に入射する。ホログラム素子9に入射した光21は回折されて、受光素子10に入射する。
【0028】
ここで半導体レーザ5から出射した光の偏光はx方向の直線偏光(P偏光)で、PBS面7aを透過し、4分の1波長板8で円偏光にされ、光ディスクに入射する。戻り光は再び4分の1波長板8に入射してy方向の直線偏光(S偏光)になってPBS面7aで反射される。
【0029】
よって半導体レーザ光源から出射した光を、メインビーム・サブビーム共に殆ど全て光ディスクに導くとともに、戻り光も殆ど全てを検出器側に導くことができるため、従来例の光ピックアップ装置に比べて光利用効率を大幅に向上させることができる。
【0030】
また先に説明した従来例においては、ホログラム素子9による1次回折光は、回折格子6や半導体レーザ5に干渉しないように、その回折角度を大きくして検出器に光を導く必要があった。また干渉しない場合でも、ホログラム素子9による往路の不要な±1次回折光がコリメータレンズ2や対物レンズ3に入射して、迷光ノイズとならないために、ある程度回折角度を大きくする必要があり、何れにしてもホログラム素子の溝構造のピッチの微細化の問題が生じる。
【0031】
しかし図1ないし図2で説明した本発明の光集積ユニットでは、戻り光をビームスプリッタ7により分離して、その分離された後の光がホログラム素子9に導かれる構造であるため上記問題点が発生せず、ホログラム素子9の回折角度を大きくする必要が無い。従って将来的なレーザ光源の短波長化にも有利な構造となる。
【0032】
次にホログラム素子9、受光素子10及びサーボ信号検出法について図3を用いて説明する。図3(a)はホログラム素子9と受光素子10の受光素子形状、並びにホログラム素子9の各領域により回折される光が受光素子10のどの領域において受光されるかを示したものである。
【0033】
ホログラム素子9は光ディスクのトラック方向に相当するx方向の分割線9lと、ラジアル方向に相当するy方向の分割線9mによって、9a〜9cの領域に3分割されている。受光素子10はホログラム素子9による+1次回折光を検出する10a〜10fの6つの受光領域と、−1次回折光を検出する10g〜10iの3つの受光領域から構成されている(各受光領域からの出力はそれぞれSa〜Siとする)。
【0034】
先の図1において対物レンズ3による集光ビームが光ディスクの情報記録面上にフォーカシングされている場合をまず想定すると、メインビームの戻り光のうちホログラム素子9の領域9aで回折された+1次回折光が受光素子10の領域10aと10bの分割線10l上に集光し、−1次回折光が10gに集光するように構成されている。またホログラム素子9の領域9bでの−1次回折光が受光素子10の領域10hに、9cでの−1次回折光が10iに集光する様になっている。
【0035】
同様に前述したサブビームAについては、9bで回折された+1次回折光が10eに集光し、9cで回折された+1次回折光が10cに集光する。またサブビームBについては、9bで回折された+1次回折光が10dに集光し、9cで回折された+1次回折光が10fに集光する。
【0036】
次にこの様に構成・配置されたホログラム素子9と受光素子10によって、各種信号を検出する演算処理について、図3(b)(c)を用いて説明する。
【0037】
図3(b)(c)において、半円あるいは四分円上のマークは、ホログラム素子9の各領域で回折され受光素子の面上に投射された光のパターンであり、その由来・内訳は図3(b)に示す通りである。
【0038】
図3(b)は光ディスクと対物レンズとの距離が近付いた場合の例であり、図3(c)は逆に遠ざかった場合の例であるが、これらを参照すればSaとSbを用いて、シングルナイフエッジ法によるフォーカス誤差信号(FES)は
FES=Sa−Sb …(1)
により検出する事が出来る。
【0039】
またSiとShを用いて、プッシュプル法によるトラッキング誤差信号1(TES1)を
TES1=Sh−Si …(2)
により検出する事が可能である。
【0040】
更にはサブビームAとサブビームBのプッシュプル信号TES(A)及びTES(B)を用いて、差動プッシュプル(DPP)法によるTES2を
Figure 0003545307
により検出することもできる。ここで係数kはメインビームとサブビームの光強度の違いを補正するためのもので、強度比がメインビーム:サブビームA:サブビームB=a:b:bならば係数k=a/(2b)である。
【0041】
またピット情報が記録された光ディスクの再生時には、ShとSiの信号の位相差の変化を検出して、位相差(DPD)法によるTES3を検出することもできる。
【0042】
そして記録された情報信号(RF信号)は
RF=Sh+Sg+Si …(4)
により、再生すれば良い。
【0043】
次にこの様なホログラム素子9並びに受光素子10を有する事に対するメリットについて説明する。
【0044】
まず、図3において、ホログラム素子9により回折された+1次回折光と−1次回折光、それぞれ一方を受光する領域と他方を受光する領域とを設ける事によるメリットは、+1次と−1次の回折光にそれぞれ機能分担をさせる事で、光集積ユニットとしての設計の自由度が高まり、性能の最適化を図れると言う点にある。
【0045】
ここまでの説明では、メインビームのほかにサブビームA,Bを使用する3ビーム法の光集積ユニットについて説明したが、3ビーム用の回折格子6が存在しない1ビーム用の光集積ユニットを想定することもできる。この場合、図3においてサブビームA,Bに由来する光のパターンは当然存在せず、それらを受光するための受光素子10の各領域10c、10d、10e、10fも不要である。
【0046】
この時、フォーカス誤差信号FESは式(1)、トラッキング誤差信号は式(2)のプッシュプル法あるいはShとSiの位相差に基づくDPD法、RFは式(4)の演算により得ることが出来る。
【0047】
こう考える時、+1次光側の受光素子の領域10a,10bでは、シングルナイフエッジ法によるFESを検出する事になるが、このサーボ信号検出に要求される受光素子の周波数応答は、普通、RF信号に比べて十分低い周波数でも検出可能である。一方、−1次光側の受光素子では、RF信号や位相差(DPD)法によるTESを検出する事になるが、これらはいずれも高速応答の受光素子が必要となる。
【0048】
受光素子においては、ピックアップの小型集積化のために、フォトダイオードと電流電圧変換増幅器などの回路系を一体化した光IC化が進められている。このような光ICにおいて、RF生成用には高速化を実現するため受光領域の面積をより小さくする必要がある一方、FES生成用には応答は遅くても良いが、その引き込み範囲を十分確保するために受光領域の面積を大きく保ちたいなど、両者に求められる条件は相反する事がある。
【0049】
これを従来の様に、+1次あるいは−1次の回折光しか受光素子で利用しない場合を考えると、FES生成用の大面積の受光領域の近傍に、RF生成用の高速信号処理回路を配置する様な事も想定され、大面積の受光領域に阻まれて電流電圧変換増幅器の回路設計・配置の自由度が阻害されてRF信号生成処理の高速性が犠牲になる等の可能性も有り得る。
【0050】
しかし本発明に掛かる光集積ユニットにおいては、+1次回折光と−1次回折光と言う、ほぼ同じ光量・パターンを有する光が、いわば原本とコピーのどちらでも自由に使えるため、それぞれ使える方を使って受光素子の領域を配置すれば良く、設計の自由度が高まる。
【0051】
なお受光素子として、上記フォトダイオードと電流電圧変換増幅器などを集積化した、所謂光ICを用いると、部品点数の削減の他、出力インピーダンスが高いフォトダイオードの信号線の引き回し距離が短くなるため信号のS/Nが向上したり応答速度も高めやすい、等の利点がある。
【0052】
ところで先の図3でも示したが、−1次回折光でRF等の高速信号、+1次回折光からFESの様な低速のサーボ信号を生成すると言う分担を行った場合には、更に利点が生じる。
【0053】
例を挙げれば、図3において受光領域の面積は小さいが高速処理が要求される左半分側に小さな受光領域とその直近に電流電圧変換増幅器を集中して配置し、右半分側には電流電圧変換増幅器を取り除いた分、大面積の受光領域を設け、これでFESを生成する、等の構成が考えられよう。FES用の受光領域から電流電圧変換増幅器までの配線距離は長く、速度は遅いがRF側の速度を優先させると言うものである。
【0054】
これは言わば受光素子の面上で信号速度に応じた処理の切り分けが行える訳であり、受光素子の信号線や電源等の引き回しを双方で完全に分離させて、高速信号と低速信号の干渉を回避する事も可能である。あるいはFES生成用の受光領域は低速である一方、その位置調整精度はFESのオフセットとして敏感に影響するが、RF側は鈍感であるとすれば、位置調整をサーボ信号生成側に集中して行う事も出来、生産効率の向上に寄与する。
【0055】
続いて3ビーム用の回折格子が存在する場合において、本発明の光集積ユニットのメリットを説明する。図3(b)を再度参照すると、ホログラム素子9によって当然ながらメインビーム、サブビームA,Bの何れからも+1次回折光、−1次回折光が生じているが、受光素子の各領域はこれらの何れかを受光する一方で、隣接するビームに起因する回折光は受光していない。
【0056】
より具体的な例で説明する。受光素子の領域10g近傍に着目すれば、メインビームに起因する−1次回折光は10gが受光するものの、隣接するサブビームA、Bに起因する−1次回折光を受光する受光素子の領域は無い。あるいは受光素子の領域10eや10fに着目すれば、それぞれサブビームA、Bの+1次回折光を受光するが、隣接するサブビームBに起因する半円形状の光やメインビームに起因する四分円形状の光を受光する領域は無い。
【0057】
言い換えれば、先述したナイフエッジ法でFESを検出する必然性がある、受光素子10の領域10aと10bを除けば受光素子の各領域は隣接せず、間隔が開いている。
【0058】
受光素子を形成する上では、隣接する受光領域とのクロストーク(互いの信号の漏れ込み)を抑えるためには、受光領域間の幅を十分大きくとる必要がある。このクロストークとはフォトダイオードの構造において、受光面から入射した光によって発生する光電流が受光表面ではなく内部構造を通して隣接受光領域まで拡散・浸透する事によりノイズとなる現象である。
【0059】
本発明では先の図3で示した通り、受光素子の各領域は隣接せず、間隔が開いているため、上記クロストークが生じにくい。また間隔が開いていることにより、そこに絶縁層を埋め込んだり、あるいは受光素子の領域間にメタルマスクを設け、領域間に照射された光による影響を更に低減する等の措置も施しやすい。また間隔が開いている分、各領域間の浮遊静電容量も小さくなり、これを介した迷結合も抑えられて動作も安定させやすい。
【0060】
受光素子の各領域の間隔を開ける事が出来るのは、ホログラム素子9による+1次回折光と−1次回折光のそれぞれから、メインビーム・サブビームA,Bの何れを検出するかを分担している事に起因している。これは例えば図3(b)において、−1次回折光を一切使わず、+1次回折光だけで全ての信号を生成する事を想定すれば分かりやすい。特にRF信号を得るためにはメインビームの全円形状の光を受光することが必要だが、その為には受光素子の領域10cと10d、及び10eと10fの間にそれれ新たな受光領域を設け、そこに投射される四分円形状の光を受光しなければならないが、そうなるとこれら受光素子の領域はほぼ隣接するに等しく、先述のクロストークが生じ易くなってしまう。
【0061】
ホログラム素子9における回折光の内、+1次あるいは−1次回折光だけを用い、しかもクロストークを防ぐために受光素子の各領域の間隔を開けるための別の手法としては、光学系の設計により、受光素子上でのメインビームとサブビームの間隔をより大きく設定することも可能である。
【0062】
メインビームとサブビームの間隔は、光ディスク上でのメインビームとサブビームの間隔や、あるいは先の図1におけるコリメータレンズ2(焦点距離fCL)と対物レンズ3(焦点距離fOL)の焦点距離の比fCL/fOLに比例しており、検出器上で3ビーム間隔を任意に設定することはできない。光ディスク上で3ビーム間隔を大きくすると、サブビームの対物レンズへの入射角が大きくなるため十分な光学特性が得られず、またサブビームのトラック位置調整の精度が高くなりすぎて製造上問題となる。また対物レンズとコリメータレンズの焦点距離は光の利用効率などで決定され、特に記録型ピックアップにおいては、焦点距離の比fCL/fOLを小さくする必要があるので、より受光素子上でのメインビームとサブビームの間隔が小さくなってしまう。
【0063】
従って本発明における図3の様な、ホログラム素子9による+1次回折光と、−1次回折光の双方を利用して受光素子10の各領域の間隔を開けた構造・構成によれば、クロストークの低減と同時に3ビーム法ではメインビーム・サブビームの間隔を狭く設計しても問題が生じにくい。
【0064】
なお以上の説明では回折格子6で半導体レーザ5からの出射光を3ビームに分離する例を説明したが、それ以上の数に分離する場合でも原理的には差は無く、同様な議論と利点が生じる。
【0065】
またビームスプリッタ7は既述の通り、偏光ビームスプリッタであり、その上面に1/4波長板が搭載されているが、これによれば半導体レーザ5から出射される直線偏光がディスク面上には円偏光として照射されるため、RF信号の再生などに際してディスク基板の複屈折による影響を受けにくい上、戻り光は再度半導体レーザ5からの出射光とは90度異なる偏光軸を有する直線偏光となって、ほぼ全てがホログラム素子9の方に導かれる。そのため光の利用効率が高まる他、半導体レーザ5からの出射光や戻り光の無用な干渉が抑えられる。
【0066】
更にビームスプリッタ7は、先の図2でも示されている様に、戻り光を前記ホログラム素子へ導く際に2回の反射を行わせると共に、上記反射を行う面が平行な構造である事が好ましい。この様な構造であれば後述する様に、調整に際してビームスプリッタ7を平行移動させても、受光素子10上に投射される戻り光の中心軸が移動しないため、調整が容易で生産性が高まる。
【0067】
また更に同じく先の図2で示されている様に、ホログラム素子9と同一の透明基板に、半導体レーザ5からの出射光を少なくとも3ビームに分離する回折格子6が一体で形成されていると、回折格子6とホログラム素子9とを別個に作成して組み合わせるよりも部品点数が少なく、また調整箇所も減るため生産性の面で好適である。
【0068】
引き続いてビームスプリッタ7及びホログラム素子9の調整方法について述べる。まず最も高精度の調整が必要とされるシングルナイフエッジ法を用いたFESオフセット調整について述べる。
【0069】
図4(a)(b)(c)はホログラム素子9と受光素子との関係を示している。設計時の理想状態は、図4(a)で示したように、合焦状態においてホログラム素子9の分割領域9aで回折された+1次光が分割線10l上に集光するようにビームP1を形成している。
【0070】
しかし実際のホログラム/レーザ一体化パッケージにおいては、レーザチップや受光素子の取付け誤差やパッケージ、ステム、ビームスプリッタの加工誤差などにより、ホログラム、レーザチップ、受光素子等の相対位置が設計値よりある公差範囲でずれている。よって図4(b)のように集光ビームP1が分割線上からずれたり、集光状態からずれてビームが大きくなったりしている。そのため
FES=Sa−Sb …(5)
で演算されるFESが対物レンズの合焦状態においてもオフセットが発生する。
【0071】
これを補正するために、従来例で示した光ピックアップ装置の場合、往復の光軸中心に位置するホログラム素子9を光軸に垂直な平面内において回転させてビームP1を分割線上に移動させることにより、FESのオフセットが0になるよう調整を行っていた。
【0072】
しかし本発明の光集積ユニットにおいては、ビームスプリッタ7を固定して、ホログラム素子9のみを回転調整することは先の図2を参照すれば明らかに困難で、量産性が悪い。
【0073】
そこで本発明の光集積ユニットにおいては、図5に示すように、ホログラム素子9とビームスプリッタ7を一体化した後、レーザ出射ビームの光軸22を中心として、一体化したホログラム素子9とビームスプリッタ7を回転させ、ビームP1を略y方向に移動させて分割線10lの中心にくるように調整して、FESオフセットを補正する。このときのビームを図4(c)に示す。この調整方法によりPBS面7a及び反射ミラー面7bとホログラム素子9との相対的位置関係がずれずに、受光素子に対して回折ビームを略y方向に移動調整することができる。
【0074】
即ち本発明に掛かる調整方法によれば、ビームスプリッタと、上記ホログラム素子を、上記出射光の光軸に垂直な面内で一体で調整するため、調整が容易に行える。
【0075】
その他、ホログラム素子9の中心と復路ビーム21の強度分布中心23がずれている場合の調整方法について述べる。復路ビームの中心23とホログラムの中心を一致させるためには、図5に示すx方向またはy方向に一体化したビームスプリッタ7及びホログラム素子9を光軸22または24に垂直な平面内で平行移動して調整する。
【0076】
例えば図6に示すように、一体化したビームスプリッタ7及びホログラム素子9をx方向に移動させると、PBS面で反射された復路ビームの強度中心23が点線のようにシフトし、ホログラムの中心と光軸中心を一致させることができる。このとき、プリズムとホログラム素子はシフトするが、PBS面7aと反射ミラー面7bは平行に設定されているので、受光素子に向かうビームの中心24の位置はずれない構造になっている。よって受光素子上でのビーム位置のシフト量も大きくずれないので、受光素子を小さくすることができる。y方向の位置ずれについては、一体化したビームスプリッタ7及びホログラム素子9をy方向にシフトさせれば、光軸は全くシフトせずにホログラムの位置をシフトさせることができる。
【0077】
FESのオフセット調整により他の受光素子上でのビームも移動してしまうが、10d〜10iの受光素子はビームの全体光量を検出するだけなので、FESのオフセット調整で移動する範囲をカバーするような大きさに設定していれば調整後も問題なく信号を検出することができる。
【0078】
この様に出射光の光軸を中心とした回転調整、または面内の2次元平行移動調整の内、少なくとも一方を行う調整方法によれば、ビームスプリッタ7、回折格子6、ホログラム素子9の何れも図2、図5あるいは図6のz軸方向に移動する事無く、言わば摺動面上で当たりを付けながらの調整で済むため、調整がなお一層容易で、機械による自動化もなお簡単に行える。
【0079】
【発明の効果】
本発明は、ホログラム素子を用いた場合でも、半導体レーザ光源の光利用効率が高く、ホログラムのピッチを大きく設定できるため,将来的なレーザ光源の短波長化に有利な構造となる。
【0080】
また、ホログラム素子9により,ほぼ同じ光量・パターンを有する回折された+1次回折光と−1次回折光、それぞれ一方を受光する領域と他方を受光する領域とを設ける事により、+1次と−1次の回折光にそれぞれ機能分担をさせるように受光素子の領域を配置すればよく、光集積ユニットとしての設計の自由度が高まり、性能の最適化を図ることができる。
【0081】
さらに、−1次回折光でRF等の高速信号、+1次回折光からFESの様な低速のサーボ信号を生成すると言う分担を行った場合には,受光素子の面上で信号速度に応じた処理の切り分けが行えるため、受光素子の信号線や電源等の引き回しを双方で完全に分離させて、高速信号と低速信号の干渉を回避することや,位置調整をサーボ信号生成側に集中して行う事も出来、生産効率の向上に寄与することができる。
【0082】
また、ホログラム素子9による+1次回折光と、−1次回折光の双方を利用して受光素子10の各領域の間隔を開けた構造・構成にすることにより、クロストークの低減と同時に3ビーム法ではメインビーム・サブビームの間隔を狭く設計しても問題が生じにくくなる。
【0083】
また、偏光ビームスプリッタと1/4波長板を搭載することにより、光の利用効率が高まる他、RF信号の再生などに際してディスク基板の複屈折による影響を受けにくくなる。
【0084】
また、ホログラム素子9と同一の透明基板に、3ビームに分離する回折格子6を一体で形成することにより,部品点数が少なく、また調整箇所も減るため生産性の面で好適である。
またフォトダイオードと電流電圧変換増幅器などを集積化した、所謂光ICを用いると、部品点数の削減の他、出力インピーダンスが高いフォトダイオードの信号線の引き回し距離が短くなるため信号のS/Nが向上したり応答速度も高めやすくなる。
【0085】
さらに、平行な2面での反射を行うビームスプリッタ構造にすることにより,ビームスプリッタ7を平行移動させても、受光素子10上に投射される戻り光の中心軸が移動しないため、調整が容易で生産性が高まる。
【0086】
また、本発明に掛かる調整方法によれば、各光学部品に形状誤差があった場合でもビームスプリッタと、上記ホログラム素子を、上記出射光の光軸に垂直な面内で一体で調整するため、調整が容易に行え,ビームスプリッタ7、回折格子6、ホログラム素子9の何れも図2、図5あるいは図6のz軸方向に移動する事無く、言わば摺動面上で当たりを付けながらの調整で済むため、調整がなお一層容易で、機械による自動化もなお簡単に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の光ピックアップ装置の光学系を示す概略構成図である。
【図2】本発明の光集積ユニットの構成図である。
【図3】ホログラム素子と受光素子の関係を説明する図である。
【図4】光集積ユニットにおける検出器上のビームの調整方法を説明する図である。
【図5】光集積ユニットにおけるホログラム素子とビームスプリッタの調整方法を説明する図である。
【図6】光集積ユニットにおけるホログラム素子とビームスプリッタの調整方法を説明する図である。
【図7】従来例のホログラムピックアップの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 光集積ユニット
2 コリメータレンズ
3 対物レンズ
4 光ディスク
5 半導体レーザ
6 回折格子
7 ビームスプリッタ
8 1/4波長版
9 ホログラム素子
10 受光素子
20 往路ビーム
21 復路ビーム
22 往路ビームの光軸中心
23 復路ビームの光軸中心
24 復路ビームの光軸中心

Claims (10)

  1. 少なくとも半導体レーザと、戻り光を分離するビームスプリッタを上記半導体レーザからの出射光の光軸上に有すると共に、前記分離した戻り光を±1次光に回折させる複数領域に分割されたホログラム素子と、上記回折された光を受光する受光素子とを備えた光集積ユニットにおいて、
    前記受光素子が、上記ホログラム素子の各領域で回折された+1次回折光と−1次回折光の内、どちらか一方を受光する様に配置された領域と、他方を受光する様に配置された領域とを有し、
    前記受光素子の領域は、前記ホログラム素子の3分割された半円部分からの+1次回折光でFESを検出するとともに、同じ部分からの−1次回折光でRF信号を検出するように配置され、かつRF側の受光領域の面積がFES側の2分割受光領域の合計面積より小さいことを特徴とする光集積ユニット。
  2. 少なくとも半導体レーザと、戻り光を分離するビームスプリッタを上記半導体レーザからの出射光の光軸上に有すると共に、前記分離した戻り光を±1次光に回折させる複数領域に分割されたホログラム素子と、上記回折された光を受光する受光素子とを備えた光集積ユニットにおいて、
    前記受光素子が、上記ホログラム素子の各領域で回折された+1次回折光と−1次回折光の内、どちらか一方を受光する様に配置された領域と、他方を受光する様に配置された領域とを有し、
    前記半導体レーザからの出射光が前記ビームスプリッタに到達する以前の経路において、前記出射光を少なくとも3ビームに分離する回折格子を備え、
    前記受光素子の領域は、前記回折格子で分離された3ビームについて、前記ホログラム素子からの回折光の内、メインビームを+1次回折光で検出するとともに、サブビームを−1次回折光で検出するように配置され、かつ検出器上で配列するビームの内、+1次回折側と−1次回折側で交互に受光領域が設けられ、これらの受光領域間に絶縁層またはメタルマスクが介在していることを特徴とする光集積ユニット。
  3. 少なくとも半導体レーザと、戻り光を分離するビームスプリッタを上記半導体レーザからの出射光の光軸上に有すると共に、前記分離した戻り光を±1次光に回折させる複数領域に分割されたホログラム素子と、上記回折された光を受光する受光素子とを備えた光集積ユニットにおいて、
    前記受光素子が、上記ホログラム素子の各領域で回折された+1次回折光と−1次回折光の内、どちらか一方を受光する様に配置された領域と、他方を受光する様に配置された領域とを有し、
    前記受光素子の領域は、前記ホログラム素子の3分割された半円部分からの+1次回折光でFESを検出するとともに、同じ部分からの−1次回折光でRF信号を検出し、2つの1/4円部分からの光でトラッキング誤差信号を検出するように配置され、
    前記半導体レーザからの出射光が前記ビームスプリッタに到達する以前の経路において、前記出射光を少なくとも3ビームに分離する回折格子を備え、
    前記受光素子の領域は、前記回折格子で分離された3ビームについて、前記ホログラム素子からの回折光の内、メインビームを+1次回折光で検出するとともに、サブビームを−1次回折光で検出するように配置され、かつ検出器上で配列するビームの内、+1次回折側と−1次回折側で交互に受光領域が設けられ、これらの受光領域間に絶縁層またはメタルマスクが介在していることを特徴とする光集積ユニット。
  4. 前記ビームスプリッタは偏光ビームスプリッタであり、その上面に、1/4波長板が搭載されていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の光集積ユニット。
  5. 前記ホログラム素子と同一の透明基板に、前記半導体レーザからの出射光を少なくとも3ビームに分離する回折格子が一体で形成されていることを特徴とする、請求項2または3に記載の光集積ユニット。
  6. 前記受光素子は、フォトダイオードと電流電圧変換増幅回路を集積化されていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の光集積ユニット。
  7. 前記ビームスプリッタは、前記戻り光を前記ホログラム素子へ導く際に2回の反射を行わせると共に、前記反射を行う面が平行な構造であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の光集積ユニット。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の光集積ユニットを搭載することを特徴とする光ピックアップ装置。
  9. 請求項1乃至7のいずれかに記載の光集積ユニットにおいて、前記光集積ユニットは前記半導体レーザと、前記半導体レーザからの出射光の光軸上に配置され、戻り光を分離して2つの平行な面で各々1回ずつの反射を行わせるビームスプリッタと、上記分離した戻り光を受光素子に導くホログラム素子と、上記分離された戻り光を受光する受光素子を備え、
    前記ビームスプリッタと、上記ホログラム素子を、上記出射光の光軸に垂直な面内で一体で調整することを特徴とする、光集積ユニットの調整方法。
  10. 前記調整は、出射光の光軸を中心とした回転調整、または面内の2次元平行移動調整の内、少なくとも一方であることを特徴とする、請求項9に記載の光集積ユニットの調整方法。
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