JP3544754B2 - カラー受像管 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、シャドウマスク型カラー受像管に係り、特にシャドウマスクの有効面の短軸方向に沿って列状に延びる電子ビーム通過孔列の長軸方向の配列間隔を適正化して、局部的なドーミングによるビームランディングのずれを抑制したカラー受像管に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にカラー受像管は、図13に示すように、内面が曲面からなる実質的に矩形状の有効部1を有するパネル2およびこのパネル2に接合された漏斗状のファンネル3からなる外囲器を有し、そのパネル2の有効部1の内面に、青、緑、赤に発光する3色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン4が形成されている。さらにこの蛍光体スクリーン4に対向して、その内側に実質的に矩形状の有効面5が曲面からなり、この有効面5に多数の電子ビーム通過孔が形成されたシャドウマスク6が配置されている。一方、ファンネル3のネック7内に、3電子ビーム8B ,8G ,8R を放出する電子銃9が配設されている。そして、この電子銃9から放出される3電子ビーム8B ,8G ,8R をファンネル3の外側に装着された偏向装置10により偏向し、上記シャドウマスク6の電子ビーム通過孔を介して、蛍光体スクリーン4を水平、垂直走査することにより、カラー画像を表示する構造に形成されている。
【0003】
このようなカラー受像管のうち、特に同一水平面上を通る一列配置の3電子ビーム8B ,8G ,8R を放出するインライン型カラー受像管においては、蛍光体スクリーン4を構成する3色蛍光体層が垂直方向に細長いストライプ状に形成され、これに対応して、シャドウマスク6は、複数の電子ビーム通過孔が有効面5の短軸方向に沿って列状に延びる電子ビーム通過孔列を構成し、この電子ビーム通過孔列が有効面5の長軸方向に複数列並列されたものとなっている。
【0004】
本来このシャドウマスク6は、色選別電極として、各電子ビーム通過孔を異なる角度で通過する3電子ビーム8B ,8G ,8R をそれぞれ対応する3色蛍光体層にランディングさせて発光させるものであり、蛍光体スクリーン4に色純度の良好な画像を表示するためには、上記電子ビーム通過孔を異なる角度で通過する3電子ビーム8B ,8G ,8R を対応する3色蛍光体層に正しくランディングさせることが必要である。そのためには、3色蛍光体層とシャドウマスク6の電子ビーム通過孔とを所定の整合関係にする必要があり、かつカラー受像管の動作中、その整合関係を保持するようにしなければならない。換言すれば、常にパネル2の有効部1の内面(蛍光体スクリーン4)とシャドウマスク6の有効面5との間隔(q値)を所定の許容範囲に保持するようにしなければならない。
【0005】
しかしながらシャドウマスク型カラー受像管は、その動作原理上、シャドウマスク6の電子ビーム通過孔を通過して蛍光体スクリーン4に到達する電子ビームは、電子銃9から放出される電子ビーム量の1/3以下であり、他の電子ビームは、シャドウマスク6の電子ビーム通過孔以外の部分に衝突して熱エネルギに変換され、シャドウマスク6を加熱する。その結果、たとえば熱膨張係数の大きい低炭素鋼を素材とするシャドウマスクでは、図14に一点鎖線で示すように、蛍光体スクリーン4方向に膨出するドーミングをおこす。このようにドーミングをおこすと、電子ビーム通過孔12の位置が変化し、蛍光体スクリーン4とシャドウマスク6との間隔が許容範囲を越えた場合には、蛍光体層11に対するビームランディングのずれによる色純度の劣化をおこす。このシャドウマスク6の熱膨張によるランディングずれの大きさは、画面上に描かれる画像パターンの輝度、その継続時間などによって大きく異なる。特に局部的に高輝度画像パターンを表示した場合は、図14に示したように局部的なドーミングをおこし、短時間のうちにビームランディングがずれ、かつそのランディングのずれ量が大きくなる。
【0006】
この局部的なドーミングによるランディングずれについては、矩形窓状のパターンを発生する信号器を使用して、図15に示すように、画面上に矩形窓状の高輝度パターン14を描き、この高輝度パターン14の形状、位置を変えてビームランディングのずれ量を測定した結果、画面の短軸方向(垂直軸方向、Y軸方向)に大電流ビームによる細長い高輝度パターンを描き、この高輝度パターンを画面の中心から長軸方向(水平軸方向、X軸方向)にその長軸方向幅Wの1/3程度の位置に表示した場合に最も大きなランディングずれが生じ、特に図16に示す画面中間部の楕円形状の領域15でビームランディングのずれが最も大きくなるという結果が得られている。
【0007】
このように画面中間部でランディングずれが大きくなる理由は、つぎのように説明することができる。すなわち、図15において、高輝度パターン14が画面の中央付近にあるときは、この高輝度パターン14に対応するシャドウマスクの中央付近が熱膨張変形しても、この中央付近の電子ビーム通過孔を通過する電子ビームは偏向角が小さいため、ビームランディングのずれは小さい。しかし画面中央から長軸方向に移動するにつれて、シャドウマスクの熱膨張変形が画面上にビームランディングのずれとして現れる度合いが大きくなる。しかし画面の長軸方向両端部に対応するシャドウマスクの長軸方向両端部は、機械的強度の大きいマスクフレームに固定されているため、シャドウマスクが熱膨張しても、変形は小さく抑えられ、画面の長軸方向両端付近では、シャドウマスクの熱膨張変形によるビームランディングのずれは小さく抑えられる。したがってシャドウマスクの熱膨張変形によるビームランディングのずれは、画面の中央から長軸方向幅Wの1/3程度の位置に高輝度のパターンを表示した場合に最も大きくなる。一方、画面の短軸方向については、矩形窓状のパターンの上下端に対応するシャドウマスクの短軸方向両端部は、マスクフレームに固定されているため、シャドウマスクが熱膨張しても、長軸方向両端部と同様に変形は小さく抑えられる。
【0008】
さらにシャドウマスクの周辺部では、電子ビームの衝突により発生する熱エネルギが熱容量の大きいマスクフレームに吸収されるため、この点からもシャドウマスク周辺部の熱膨張変形は小さくなる。
【0009】
したがってシャドウマスクの局部的なドーミングによるランディングずれは、図16に示した領域15で最も大きくなる。この領域15は、シャドウマスクの有効面の中心から長軸方向にその長軸方向幅の1/3程度離れた位置を中心とし、短軸方向に有効面の短軸方向幅の1/4程度離れた位置を両端部とする領域にほぼ対応する。
【0010】
従来よりこのようなシャドウマスクの局部的なドーミングを改善する種々の方法がある。その一つに、シャドウマスクの有効面の曲率を大きくする(曲率半径を小さくする)方法がある。特にこの有効面の曲率を大きくする方法については、これまでの検討結果から特に短軸方向の曲率を大きくすることにより、ドーミングを改良できることが知られている。
【0011】
従来シャドウマスクの有効面の曲面形状は、パネルの有効部内面とシャドウマスクの有効面との間隔、すなわちq値を適正にする必要上、パネルの有効部の内面形状と偏向装置の偏向特性とにより決定されている。そのため、シャドウマスクの有効面の曲面形状を変える場合は、パネルの有効部の内面形状も変える必要があり、シャドウマスクの有効面の曲率を大きくしてドーミングを抑制するためには、パネルの有効部の内面の曲率も大きくする必要がある。しかし最近の大型カラー受像管や画面のアスペクト比が16:9の横長のカラー受像管などについては、パネルの有効部外面の曲率を小さくして、より平面に近づける傾向にあるため、パネルの有効部の内面の曲率を大きくすると、パネルの中央部と周辺部との肉厚の差が大きくなり、特性上好ましくなくなる。
【0012】
またパネルの有効部の内面の曲率を小さく保ったままシャドウマスクの有効面の曲率を大きくすると、適正なq値が得られなくなる。しかしこの場合生ずるq値のエラーは、シャドウマスクの短軸方向に沿って列状に延びる電子ビーム通過孔列の隣接電子ビーム通過孔列との間隔を適正化することにより補正可能であることが知られている。
【0013】
その例として、互いに隣接する電子ビーム通過孔列の間隔を、シャドウマスクの中心から長軸方向周辺になるにしたがって大きくすることにより、シャドウマスクの有効面の長軸方向の曲率を大きくしたものがある。しかしこの方法では、シャドウマスクのドーミング防止に有効な短軸方向の曲率を大きくすることはできない。この短軸方向の曲率を大きくするためには、長軸方向と同様に互いに隣接する電子ビーム通過孔列の間隔を、シャドウマスクの中心から短軸方向周辺になるにしたがって大きくする必要がある。しかしすべての電子ビーム通過孔列について、電子ビーム通過孔列の間隔を短軸方向周辺になるにしたがって大きくすると、シャドウマスクの有効面を矩形状に保つことができず、矩形状の画面が得られなくなる。
【0014】
このような問題を解決することを一つの目的として、特公平5−1574号公報および特公平5−42772号公報には、シャドウマスクの短軸端における電子ビーム通過孔列の間隔を対角軸端における電子ビーム通過孔列の間隔よりも小さくすることにより、ほぼ矩形状の画面を保つ状態で対角軸端付近の短軸方向の曲率を大きくすることが示されている。
【0015】
このようなシャドウマスクは、より具体的には、電子ビーム通過孔列の間隔PHを、X,Yをシャドウマスクの有効面の中心を原点とし、有効面の長軸、短軸を座標軸とする直交座標系の座標値、a,b,cをYの2次関数として、
PH=a+bX2 +cX4
表される間隔としている。
【0016】
しかしこのようなシャドウマスクは、電子ビーム通過孔列の間隔PHが長軸からの短軸方向距離Yの2次関数的に変化するものであるため、短軸方向の曲率を平均的に大きくすることしかできない。そのため、局部的なドーミングをある程度抑制することは可能であるが、局部的なドーミングによるビームランディングのずれが最も大きくなる図16に示した領域15のランディングのずれを十分に抑制することはできない。この領域15のランディングのずれを十分に抑制するためには、図16に示した領域15に到達する電子ビームが通過するシャドウマスクの有効面の領域の短軸方向の曲率を大きくする必要があるが、この領域の短軸方向の曲率を大きくするためには、図17に示すように、図16の楕円形状の領域15の中心P1 (画面の長軸上に位置する)に対応するシャドウマスク6上の位置M1 (有効面の長軸上に位置する)から領域15の短軸方向端部P2 に対応するシャドウマスク6の有効面5の短軸方向の幅H′の1/4程度離れた位置M2 での電子ビーム通過孔列の間隔PHM2を、M1 における電子ビーム通過孔列の間隔PHM1よりも大きくしなければならない。しかしこのようにM2 における電子ビーム通過孔列の間隔PHM2を、M1 における電子ビーム通過孔列の間隔PHM1より大きくすると、このシャドウマスクでは、電子ビーム通過孔列の間隔がYの2次関数的に変化するものであるため、さらに短軸方向に離れた画面の長辺付近P3 (図16に図示)に対応するシャドウマスク6の長辺上の位置M3 における電子ビーム通過孔列の間隔PHM3が、破線で示したようにさらに大きくなる。そのため、シャドウマスク6の有効面5を矩形状に保つためには、長辺上の他の位置における電子ビーム通過孔列の間隔を極端に小さくしなければならなくなる。またM3 における間隔に合せて曲面を設定すると、q値が大きくなりすぎる。その結果、有効面に曲面の反転がおこり、カラー受像管を構成することが非常に困難となる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、電子ビームの衝突によるシャドウマスクの局部的なドーミングを抑制する方法の一つに、シャドウマスクの有効面の曲率を大きくする方法がある。この方法では、特に短軸方向の曲率を大きくすることによりドーミングを抑制できることが知られている。しかしこの方法のようにシャドウマスクの有効面の曲率を大きくしてドーミングを抑制するためには、パネルの有効部の内面の曲率も大きくする必要がある。そのため、最近の大型カラー受像管や画面のアスペクト比が16:9の横長のカラー受像管などのように、パネルの有効部外面の曲率を小さくしてより平面に近づける傾向にあるカラー受像管では、パネルの中央部と周辺部との肉厚の差が大きくなり、特性上好ましくなくなる。またパネルの有効部の内面の曲率を小さく保ったままシャドウマスクの有効面の曲率を大きくすると、適正なq値が得られなくなる。しかしこの場合生ずるq値のエラーは、シャドウマスクの短軸方向に沿って列状に延びる電子ビーム通過孔列の隣接電子ビーム通過孔列との間隔を適正化することにより補正可能であることが知られている。その例として、互いに隣接する電子ビーム通過孔列の間隔を、シャドウマスクの中心から長軸方向周辺になるにしたがって大きくすることにより、シャドウマスクの有効面の長軸方向の曲率を大きくしたものがある。しかしこの方法では、シャドウマスクのドーミング防止に有効な短軸方向の曲率を大きくすることはできない。このシャドウマスクの有効面の短軸方向の曲率を大きくするためには、長軸方向と同様に互いに隣接する電子ビーム通過孔列の間隔を、シャドウマスクの中心から短軸方向周辺になるにしたがって大きくする必要がある。しかしすべての電子ビーム通過孔列について、電子ビーム通過孔列の間隔を短軸方向周辺になるにしたがって大きくすると、シャドウマスクの有効面を矩形状に保つことができず、矩形状の画面が得られなくなる。
【0018】
このような問題を解決する方法として、シャドウマスクの短軸端における電子ビーム通過孔列の間隔を対角軸端における電子ビーム通過孔列の間隔よりも小さくすることにより、ほぼ矩形状の画面を保つ状態で対角軸端付近の短軸方向の曲率を大きくする方法がある。このような方法は、より具体的には、電子ビーム通過孔列の間隔PHを、X,Yをシャドウマスクの有効面の中心を原点とし、有効面の長軸、短軸を座標軸とする直交座標系の座標値、a,b,cをYの2次関数として、
PH=a+bX2 +cX4
で表される間隔としている。
【0019】
しかしこのようなシャドウマスクは、電子ビーム通過孔列の間隔PHがYの2次関数的に変化するものであるため、短軸方向の曲率を平均的に大きくすることしかできず、局部的なドーミングをある程度抑制することは可能であるが、局部的なドーミングによるビームランディングのずれが最も大きくなる領域(図16参照)のビームランディングのずれを十分に抑制することはできない。
【0020】
この発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、シャドウマスクの電子ビーム通過孔列の間隔を適正化することにより、シャドウマスクの有効面を局部的なドーミングを十分に抑制できる曲面にして、ビームランディングのずれが生じない特性の良好なカラー受像管を得ることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
内面が曲面からなる実質的に矩形状の有効部を有するパネルと、このパネルの有効部内面に形成された蛍光体スクリーンと、この蛍光体スクリーンと対向する実質的に矩形状の有効面が曲面からなり、この有効面に多数の電子ビーム通過孔が形成されたシャドウマスクとを備え、その電子ビーム通過孔が概して有効面の短軸方向に沿って列状に延びる電子ビーム通過孔列を構成し、この電子ビーム通過孔列が有効面の長軸方向に複数列並列されてなるカラー受像管において、シャドウマスクを、電子ビーム通過孔列の間隔が有効面上の位置によって異なり、有効面の中心部を通る電子ビーム通過孔列から有効面の長軸方向の周辺に向かってN−1本目の電子ビーム通過孔列とN本目の電子ビーム通過孔列との間隔をPH(N)とし、A,B,Cをそれぞれ有効面の中心を原点とし、有効面の長軸、短軸を座標軸とする直交座標系の短軸方向座標値Yの4次関数とし、かつCをYの絶対値の増加とともに一旦減少したのち増加する関数として
PH(N)=A+BN2 +CN4
で表される間隔に設定した。
【0022】
また、シャドウマスクを、有効面の中心から有効面の長軸方向の径Wの1/3離れた位置を通る電子ビーム通過孔列の間隔が有効面の短軸方向の絶対値の増加とともに長軸付近では増加し、有効面の中心を原点とし、長軸、短軸を座標軸とする直交座標系の短軸方向座標値Yについて有効面内に偏曲点を有するようなYの4次関数で表される間隔に設定した。
【0023】
【作用】
上記のように、電子ビーム通過孔列の間隔を設定すると、図17に電子ビーム通過孔列の間隔をYの2次関数的に変化する既知のシャドウマスクの電子ビーム通過孔列の間隔と対比して示すように、シャドウマスクの有効面の中心から有効面の長軸方向幅Wの1/3程度離れた長軸上の位置M1 における電子ビーム通過孔列の間隔PHM1よりも、この長軸上の位置M1 から短軸方向に短軸方向幅Hの1/4程度離れた位置M2 における電子ビーム通過孔列の間隔PHM2を大きく設定することができる。さらにこの短軸方向幅Hの1/4程度離れた位置から短軸方向に離れた長辺上の位置M3 における電子ビーム通過孔列の間隔PHM3を、Yの2次関数的に変化させる既知の電子ビーム通過孔列の間隔にくらべて小さくすることができる。
【0024】
つまり、この例のシャドウマスクのように、電子ビーム通過孔列の間隔をYの4次関数的に変化するものとすると、長軸上の位置における電子ビーム通過孔列の間隔PHM1よりも、短軸方向に短軸方向幅Hの1/4程度離れた位置における電子ビーム通過孔列の間隔PHM2を大きく設定しても、長辺上における電子ビーム通過孔列の間隔PHM3を大きくなりすぎないようにすることができる。したがってそれにより、シャドウマスクの有効面の短軸方向の曲率を局部的に大きく設定して、従来生じた局部的なドーミングを抑制することができ、その局部的なドーミングによるビームランディングのずれの小さいカラー受像管を構成することができる。
【0025】
【実施例】
以下、図面を参照してこの発明を実施例に基づいて説明する。
【0026】
図2にその一実施例であるカラー受像管を示す。このカラー受像管は、内面が曲面からなる実質的に矩形状の有効部20を有するパネル21およびこのパネル21に接合された漏斗状のファンネル22からなる外囲器を有し、そのパネル21の有効部20の内面に、青、緑、赤に発光する3色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン23が形成されている。その3色蛍光体層は、有効部20の短軸方向(垂直方向)に細長いストライプからなる。さらにこの蛍光体スクリーン23に対向して、その内側に実質的に矩形状の有効面24が曲面からなり、この有効面24に多数の電子ビーム通過孔が後述する配列で形成されたシャドウマスク25が配置されている。一方、ファンネル22のネック26内に、水平方向(X軸方向)に一列配置の3電子ビーム27B ,27G ,27R を放出する電子銃28が設けられている。そして、この電子銃28から放出される3電子ビーム27B ,27G ,27R をファンネル22の外側に装着された偏向装置29の発生する磁界により偏向し、上記シャドウマスク25の電子ビーム通過孔を介して、蛍光体スクリーン23を水平、垂直走査することによりカラー画像を表示する構造に形成されている。
【0027】
上記シャドウマスク25の電子ビーム通過孔は、図1に示すように、概して有効面24の短軸方向(垂直軸方向、Y軸方向)に沿って複数個の電子ビーム通過孔31が列状に配列されて延びる電子ビーム通過孔列32を構成し、この電子ビーム通過孔列32が長軸方向(水平軸方向、X軸方向)に複数列並列されたものとなっている。
【0028】
より具体的には、上記電子ビーム通過孔31の配列は、シャドウマスク25の有効面24の中心Oを通る電子ビーム通過孔列32から長軸方向の周辺に向かってN−1本目の電子ビーム通過孔列32とN本目の電子ビーム通過孔列32の間隔をPH(N)とし、A,B,Cをそれぞれ有効面24の中心Oを原点とし、有効面24の長軸、短軸を座標軸とする直交座標系の短軸方向座標値Yの4次関数の係数とし、かつCをYの絶対値の増加とともに一旦減少したのち増加する関数として、
PH(N)=A+BN2 +CN4
で表される間隔で、短軸方向に列状に延びる電子ビーム通過孔列32を長軸方向に複数列配置したものとなっている。その係数A,Bは、それぞれ有効面24の形状がほぼ矩形状になるように係数Cに合せて変化する。
【0029】
上記のように電子ビーム通過孔の配列が設定されたシャドウマスクの一例として、有効面の中心Oから長軸方向の片側に250本の電子ビーム通過孔列を配列した場合について、NとPH(N)との関係を、長軸上、長軸から短軸方向(Y軸方向)に有効面の短軸方向幅H′の1/4離れた中間部および有効面の長辺上について図3に示す。曲線33が長軸上、曲線34が中間部、曲線35が長辺上でのNをPH(N)との関係である。
【0030】
この図面からわかるようにNをPH(N)との関係は、Yが増加するにつれて、Nの4次係数Cが変化し(増減)、それにより曲線33〜35のように異なった変化をする。今、長軸上の曲線33と中間部の曲線34を比較すると、Yの増加につれてNの4次係数Cが減少し、画面の中心から長軸端に向かって画面の長軸方向幅Wの1/3程度離れた位置(図16の位置P1 )に到達する電子ビームが通過する位置M1 における190本目の電子ビーム通過孔列とその1つ手前の189本目の電子ビーム通過孔列との隣接電子ビーム通過孔列の間隔PH(190M1 )よりも、上記位置P1 から短軸方向に画面の有効部の短軸方向幅Hの1/4離れた中間部(図16の位置P2 )に到達する電子ビームが通過する中間部の位置M2 における上記隣接電子ビーム通過孔列の間隔PH(190M2 )の方が大きくなっている。この隣接電子ビーム通過孔列の間隔PH(190M2 )は、その後、Yの増加につれてNの4次係数が増加し、曲線35で示したように、画面の長辺上(図16の位置P3 )に到達する電子ビームが通過する長辺上の位置M3 おける隣接電子ビーム通過孔列の間隔PH(190M3 )は、上記中間部の位置M2 における隣接電子ビーム通過孔列の間隔PH(190M2 )よりも小さくなっている。
【0031】
つまり、図3に示したシャドウマスクの一例では、従来局部的なドーミングが最も大きく生じた有効面の中心から長軸方向に1/3程度離れた領域における隣接電子ビーム通過孔列の間隔PHが長軸から長辺方向に離れるにしたがって、
PH(190M2 )>PH(190M3 )>PH(190M1 )
の関係になっている。
【0032】
図4にシャドウマスク25をその有効面24の中心Oを通る直交軸(X−Y軸)で4分割した第1象限について、上記シャドウマスク25の電子ビーム通過孔列32の配列を模式図を示す。各電子ビーム通過孔列32は、概して有効面24の短軸方向にYの4次関数曲線に沿って列状に延び、長軸端部(シャドウマスク25の短辺部)では、ほぼ直線となっている。このことは、上記のように電子ビーム通過孔列32を構成しても、有効面24を実質的に矩形状に形成しうることを意味している。また従来局部的なドーミングによりビームランディングのずれが最も大きく生じた領域(図16参照)に到達する電子ビームが通過する190本目の電子ビーム通過孔列32とその1つ手前の189本目の電子ビーム通過孔列32との間隔PHに着目すると、電子ビーム通過孔列の間隔PHがYの変化にともなって4次関数的に変化することにより、長軸上の位置M1 から短軸方向に離れるにつれ、次第に大きくなり、その後、長辺に近づくにしたがつて小さくなっている。
【0033】
つぎに、このようなシャドウマスクを使用したカラー受像管の局部的なドーミングによるビームランディングのずれの抑制について説明する。前述したようにカラー受像管を蛍光体スクリーン上に表示される画像の色ずれを防止するためには、3電子ビームを3色蛍光体層に正しくランディングさせることが必要であり、そのためには、パネルの蛍光体スクリーンの形成されている有効部内面とシャドウマスクの有効面との間隔(q値)とシャドウマスクの電子ビーム通過孔列の間隔PHとの間に適正な関係をもたせることが必要である。そのq値と電子ビーム通過孔列の間隔PHが適正な関係にある場合は、図5(a)に示したように、たとえば赤蛍光体層37R と青蛍光体層37B とについて示した隣接蛍光体層間の間隔dは、緑蛍光体層37G について示した同一色蛍光体層の間隔PHP の2/3である。しかしq値が適正値よりも小さいと、同(b)に示すように、
d<2/3・PHP
となる。この場合、q値を大きくするか、あるいはシャドウマスクの電子ビーム通過孔列の間隔PHを小さくすることにより、適正状態にすることができる。またq値が適正値よりも大きいと、同(c)に示すように、
d>2/3・PHP
となる。この場合は、q値を小さくするか、あるいはシャドウマスクの電子ビーム通過孔列の間隔PHを大きくすることにより、適正状態にすることができる。なお、図5における38は、各蛍光体層37B ,37G ,37R 間に介在する光吸収層である。
【0034】
上記q値、電子ビーム通過孔列の間隔PH、隣接蛍光体層間の間隔dの関係について、上述したこの例のシャドウマスクでは、189本目の電子ビーム通過孔列と190本目の電子ビーム通過孔列の間隔PHを、長軸上の間隔PH(190M1) に対して中間部の間隔PH(190M2) を大きくしているため、q値を大きくしても、q値と電子ビーム通過孔列の間隔PHとの関係を適正状態に保つことができる。
【0035】
すなわち、従来のカラー受像管のシャドウマスクのように各電子ビーム通過孔列の間隔が短軸方向に一定である場合は、図6に示すように、シャドウマスクの有効面上の点M1 を通る短軸方向断面(Y−Z断面)が曲線39で示す曲面であるとすると、局部的なドーミングを抑制すべく電子ビーム通過孔列の間隔をYの2次関数的に増加させる従来のシャドウマスクの点M1 を通る短軸方向断面は、曲線41で示す曲面となる。このシャドウマスクは、電子ビーム通過孔列の間隔が短軸方向に一定である曲線39のシャドウマスクに対して、短軸方向の中間部M2 および長辺上M3 において、q値を大きくすることができるため、短軸方向の曲率を大きくすることができ、局部的なドーミングをある程度抑制することが可能である。しかしこの電子ビーム通過孔列の間隔をYの2次関数的に増加させるシャドウマスクでは、中間部M2 の間隔を大きくすると、長辺上M3 では、それ以上に大きくなるため、長辺上M3 の間隔PHも適正状態に保とうとすると、有効面に曲面の反転部分ができる。したがってこのような不具合が生じないようになしうる中間部M2 の間隔の大きさには制限がある。
【0036】
これに対し、この例のシャドウマスクのように電子ビーム通過孔列の間隔PHをYの4次関数的に変化させると、曲線40で示すように、中間部M2 での電子ビーム通過孔列の間隔PH(190M2)を大きくしても、長辺上M3 の間隔PH(190M3)を上記Yの2次関数的に増加させるシャドウマスクと同程度に減少させることができ、Yの2次関数的に増加させるシャドウマスクの問題点である有効面の曲面の反転を避けることができる。つまり、長辺付近でのq値をYの2次関数的に増加させるシャドウマスクの場合と同程度に保って、中間部でのq値を大きくすることができる。その結果、従来局部的なドーミングによりビームランディングのずれが大きく現れた領域(図16参照)に到達する電子ビームが通過する部分の有効面の曲率を十分に大きくでき、局部的なドーミングによるビームランディングのずれを大幅に抑制することができる。
【0037】
このようなシャドウマスクの有効面の短軸方向の曲率半径Ry のより具体的な一例を、表1に従来のシャドウマスク(従来例1)および電子ビーム通過孔列の間隔をYの2次関数的に増加させるシャドウマスク(従来例2)のそれと比較して示す。
【0038】
【表1】
この表1からわかるように、この例のシャドウマスクの長軸上での短軸方向の曲率半径Ry は、従来例1のそれに対して23%、従来例2に対しても13%小さくなっている。長辺上では、従来例1、2の短軸方向の曲率半径Ry に対して大きくなっているが、この長辺付近は、機械的強度の大きいマスクフレームに固定されており、かつ電子ビームの衝突により加熱されても、熱エネルギが熱容量の大きいマスクフレームに吸収され、本来、局部的なドーミングが小さいため、、曲率半径Ry を大きくしてもビームランディングのずれは小さく、特に問題とはならない。その結果、実際にこのシャドウマスクを組込んだカラー受像管は、ビームランディングのずれが従来例2のシャドウマスクを組込んだカラー受像管に対して14%程度小さくなることが確認されている。
【0039】
つぎに他の実施例について説明する。
【0040】
上記実施例で説明したシャドウマスク(図3、図4参照)の各電子ビーム通過孔列は、有効面の長軸上の位置と長辺上の位置が必ずしも同一軸上にはないが、図7に示すシャドウマスクは、各電子ビーム通過孔列の間隔PHを、
PH(N)=A+BN2 +CN4
で表される間隔とし、その各係数A,B,Cを上記実施例と異ならしめたものである。図7の曲線33は長軸上、曲線34は、長軸から短軸方向に有効面の短軸方向幅の1/4離れた中間部、曲線35は、有効面の長辺上での電子ビーム通過孔列の間隔を表している。このシャドウマスクでは、曲線33と35が一致しており、長軸上の電子ビーム通過孔列の間隔と長辺上の電子ビーム通過孔列の間隔とが有効面の全面にわたり同じであることを示している。すなわち、図8に有効面24をその中心Oを通る直交軸で4分割した第1象限について模式的に示すように、各電子ビーム通過孔列32の長軸上の位置と長辺上の位置とは、破線で結んで示したように短軸と平行な同一軸上に位置して等間隔となっている。しかし図16に示した局部的なビームランディングのずれが生ずる領域の中心P1 に到達する電子ビームが通過するシャドウマスクの有効面の長軸上の位置M1 における電子ビーム通過孔列32の間隔に対して、この位置M1 から短軸方向に有効面の短軸方向幅の1/4離れた中間部の位置M2 における電子ビーム通過孔列32の間隔は大きくなっている。
【0041】
シャドウマスクの電子ビーム通過孔列32の間隔をこのように設定しても、前記実施例と同様の効果を奏するシャドウマスクとすることができる。
【0042】
図9に示すシャドウマスクは、同様に電子ビーム通過孔列の間隔PHを、
PH(N)=A+BN2 +CN4
で表される間隔とし、その各係数A,B,Cを上記各実施例と異ならしめたものである。図9の曲線33は長軸上、曲線34は、長軸から短軸方向に有効面の短軸方向幅の1/4離れた中間部、曲線35は、有効面の長辺上での電子ビーム通過孔列の間隔を表している。このシャドウマスクでは、曲線34と35とが一致しており、中間部の電子ビーム通過孔列の間隔と長辺上の電子ビーム通過孔列の間隔とが有効面の全面にわたり一致している。すなわち、図10に有効面24をその中心Oを通る直交軸で4分割した第1象限について模式的に示すように、各電子ビーム通過孔列32の中間部上の位置と長辺上の位置とは、破線で結んで示したように、中間部上の位置と長辺上の位置は、短軸と平行な同一軸上に位置して等間隔となっている。しかし図16に示した局部的なビームランディングのずれが生ずるの領域の中心P1 に到達する電子ビームが通過するシャドウマスクの有効面の長軸上の位置M1 における電子ビーム通過孔列32の間隔に対して、この位置M1 から短軸方向に有効面の短軸方向幅の1/4離れた中間部における電子ビーム通過孔列32の間隔は大きくなっている。
【0043】
シャドウマスクの電子ビーム通過孔列32の間隔をこのように設定しても、前記実施例と同様の効果を奏するシャドウマスクとすることができる。
【0044】
図11に示すシャドウマスクも、電子ビーム通過孔列の間隔PHを、
PH(N)=A+BN2 +CN4
で表される間隔とし、その各係数A,B,Cを上記各実施例と異ならしめたものである。図11の曲線33は長軸上、曲線34は、長軸から短軸方向に有効面の短軸方向幅の1/4離れた中間部、曲線35は、有効面の長辺上での電子ビーム通過孔列の間隔を表している。特にこのシャドウマスクは、中間部の電子ビーム通過孔列の間隔が曲線34に示されているように、有効面の中心から短辺方向に離れるしたがい一旦増加し、最大値を経たのち減少している。図12に有効面24をその中心Oを通る直交軸で4分割した第1象限について模式的に示すように、このようなシャドウマスクの中間部の電子ビーム通過孔列の間隔は、上記電子ビーム通過孔列の間隔を表す式のNの4乗の係数Cをマイナスにすることにより得られる。
【0045】
シャドウマスクの電子ビーム通過孔列32の間隔をこのように設定すると、図16に示したビームランディングのずれが生ずる領域に到達する電子ビームの通過する領域の局部的なドーミングをより大きく改善するシャドウマスクとすることができる。
【0046】
以上、若干の実施例について説明したが、この発明は、これら実施例に限定されるものではなく、パネルの曲面や電子ビーム通過孔列の間隔を示す式
PH(N)=A+BN2 +CN4
の係数A,B,Cを適宜変化させることにより、局部的なドーミングを最適に抑制するシャドウマスクとすることができる。
【0047】
【発明の効果】
実質的に矩形状の有効部の内面が曲面からなるパネルの有効部内面に形成された蛍光体スクリーンと対向する実質的に矩形状の有効面が曲面からなり、この有効面に多数の電子ビーム通過孔が形成されたシャドウマスクとを有し、その電子ビーム通過孔が概して有効面の短軸方向に沿って列状に延びる電子ビーム通過孔列を構成し、この電子ビーム通過孔列が有効面の長軸方向に複数列並列されてなるカラー受像管において、そのシャドウマスクを、電子ビーム通過孔列の間隔が有効面上の位置によって異なり、有効面の中心部を通る電子ビーム通過孔列から有効面の長軸方向の周辺に向かってN−1本目の電子ビーム通過孔列とN本目の電子ビーム通過孔列との間隔をPH(N)とし、A,B,Cをそれぞれ有効面の中心を原点とする長軸方向座標値Yの4次関数とし、かつCをYの絶対値の増加とともに一旦減少したのち増加する関数として
PH(N)=A+BN2 +CN4
で表される間隔に設定し、たとえば有効面の中心から有効面の長軸方向の径Wの1/3離れた位置を通る電子ビーム通過孔列の間隔が有効面の短軸方向の絶対値の増加とともに長軸付近では増加し、有効面の中心を原点とし、長軸、短軸を座標軸とする直交座標系の短軸方向座標値Yについて有効面内に偏曲点を有するようなYの4次関数で表される間隔に設定すると、特にパネルの有効部内面に曲率を変更することなく、シャドウマスクの電子ビーム通過孔列の間隔を適正化することにより、シャドウマスクの有効面を局部的なドーミングを軽減する曲面に設定でき、局部的なドーミングによるビームランディングのずれを抑制して、色純度の良好なカラー受像管を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例のカラー受像管に用いられるシャドウマスクの構成を示す図である。
【図2】この発明の一実施例であるカラー受像管の構成を示す図である。
【図3】上記シャドウマスクの有効面の長軸上、中間部、長辺上における電子ビーム通過孔列の間隔を示す図である。
【図4】その電子ビーム通過孔列の配列を示す図である。
【図5】図5(a)乃至(c)はそれぞれパネルの有効部内面とシャドウマスクの有効面との間隔およびシャドウマスクの電子ビーム通過孔列の間隔と蛍光体スクリーンを構成する3色蛍光体層との関係を説明するための図である。
【図6】この発明の一実施例のカラー受像管に用いられるシャドウマスクの短軸方向の曲面を従来のシャドウマスクおよび電子ビーム通過孔列の間隔が長軸から短軸方向距離の2次関数的に変化するシャドウマスクの短軸方向の曲面と比較して示す図である。
【図7】他の実施例のシャドウマスクの有効面の長軸上、中間部、長辺上における電子ビーム通過孔列の間隔を示す図である。
【図8】そのシャドウマスクの電子ビーム通過孔列の配列を示す図である。
【図9】他の異なる実施例のシャドウマスクの有効面の長軸上、中間部、長辺上における電子ビーム通過孔列の間隔を示す図である。
【図10】そのシャドウマスクの電子ビーム通過孔列の配列を示す図である。
【図11】他のさらに異なる実施例のシャドウマスクの有効面の長軸上、中間部、長辺上における電子ビーム通過孔列の間隔を示す図である。
【図12】そのシャドウマスクの電子ビーム通過孔列の配列を示す図である。
【図13】従来のカラー受像管の構成を示す図である。
【図14】シャドウマスクのドーミングによるビームランディングのずれを説明するための図である。
【図15】シャドウマスクの局部的なドーミングの発生状況を説明するための図である。
【図16】シャドウマスクの局部的なドーミングによるビームランディングのずれの発生領域を示す図である。
【図17】従来のシャドウマスクおよび電子ビーム通過孔列の間隔が長軸から短軸方向距離の2次関数的に変化するシャドウマスクの問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
20…有効部
21…パネル
23…蛍光体スクリーン
24…有効面
25…シャドウマスク
27B ,27G ,27R …3電子ビーム
31…電子ビーム通過孔
32…電子ビーム通過孔列
37B …青蛍光体層
37G …緑蛍光体層
37R …赤蛍光体層
Claims (2)
- 内面が曲面からなる実質的に矩形状の有効部を有するパネルと、このパネルの有効部内面に形成された蛍光体スクリーンと、この蛍光体スクリーンと対向する実質的に矩形状の有効面が曲面からなり、この有効面に多数の電子ビーム通過孔が形成されたシャドウマスクとを備え、上記電子ビーム通過孔が概して上記有効面の短軸方向に沿って列状に延びる電子ビーム通過孔列を構成し、この電子ビーム通過孔列が上記有効面の長軸方向に複数列並列されてなるカラー受像管において、
上記シャドウマスクは上記電子ビーム通過孔列の間隔が上記有効面上の位置によって異なり、上記有効面の中心部を通る電子ビーム通過孔列から上記有効面の長軸方向の周辺に向かってN−1本目の電子ビーム通過孔列とN本目の電子ビーム通過孔列との間隔をPH(N)とし、A,B,Cをそれぞれ上記有効面の中心を原点とし上記長軸および短軸を座標軸とする直交座標系の短軸方向座標値Yの4次関数とし、かつCをYの絶対値の増加とともに一旦減少したのち増加する関数として、
PH(N)=A+BN2+CN4
で表される間隔に設定されていることを特徴とするカラー受像管。 - 上記シャドウマスクは上記有効面の中心から上記有効面の長軸方向の径Wの1/3離れた位置を通る電子ビーム通過孔列の間隔が上記有効面の短軸方向の絶対値の増加とともに上記長軸付近では増加し、上記有効面の中心を原点とし上記長軸および短軸を座標軸とする直交座標系の短軸方向座標値Yについて上記有効面内に偏曲点を有するようなYの4次関数で表される間隔に設定されていることを特徴とする請求項1記載のカラー受像管。
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