JP3544144B2 - 処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイス、画像入力用インラインセンサー、撮像デバイス、電子写真感光体などの用途に有用な機能性堆積膜を基体上に形成する堆積膜形成装置等基体処理装置や、エッチング装置等の膜処理装置といった処理装置に関し、特に、その排気処理手段に特徴を有する処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマCVD法は、非晶質(アモルファス)半導体薄膜や微結晶(マイクロクリスタル)半導体薄膜の作製方法として一般的な方法である。このプラズマCVD法は、チャンバー内に原料ガスを導入すると同時に排気ポンプにより減圧して、直流電力または高周波(RF)、マイクロ波電力を印加して原料ガスをプラズマ状に電離、解離、励起させて、基板上に堆積膜を形成させるものである。
【0003】
従来のプラズマCVD装置は、平行平板電極を用い、グロー放電や高周波を用いたRF放電を使用してきた。これら平行平板電極を用いた放電法の他に、熱エネルギーにより化合物ガスを分解し堆積させる方法が利用されてきた。熱エネルギーを利用する方法では、原料としてSi 等の比較的分解温度の低いガスを使用し、堆積膜形成チャンバー自体を加熱してガス分解を行うHot Wall法や、基板を加熱して同様の効果を得る熱CVD法がある。さらに、シリコン結晶の融点以上に加熱したタングステンフィラメントのような金属フィラメントを用いることで薄膜の堆積を行うホットワイヤCVD法がある。
【0004】
しかしながら、上記のようなCVD法においては、SiH系のガスを使用する場合、放電条件(圧力、ガス流量、電力値)によってプラズマ中で、電極上や、基板ホルダー、チャンバー壁、排気配管壁、バルブ表面に、壁面温度によって、CVD副生成物(ポリシラン等)が付着または堆積することが大きな問題となっている。
【0005】
ここで、一般的なプラズマCVD法による非晶質半導体薄膜の作製例を図2に模式的に示した代表的なプラズマCVD装置を用いて説明する。先ず、各部位の名称を示す。図2中、103は処理容器、104は基板(基体)、105は排気ポンプ(ロータリー、及びメカニカルブースターポンプ)、106は排気配管、107は原料ガス供給管、108は真空計、109はコンダクタンス調整バルブ、110は高周波電源、111は電極、112は基板ホルダー、113は高周波導入部、114は処理室である。
【0006】
次に、非晶質シリコン半導体膜を例にして作製手順(動作)を説明する。
【0007】
基板ホルダー112に基板104を固定したら、処理容器103の基板出し入れ口(不図示)を閉じて、排気ポンプ105により減圧に排気する。処理容器103内の放電領域には、不図示のガスボンベから不図示のガス流量コントローラーを介して流量を制御された複数の堆積膜形成用原料ガス(SiH、Si、H、ドーピングガス)が混合されたものが、原料ガス供給管107を通して供給される。電極111に高周波電源110から高周波(13.56MHz)を印加し、電極111に対向する基板104及び基板ホルダー112を電極として両電極の間の処理室114に放電を生起させる。放電は不図示の整合器によって調整される。処理容器103内の原料ガスは排気ポンプ105により、排気配管106を通して排気され、常に新たに供給される原料ガスと入れ替わっている。処理室114の圧力は真空計108によりモニターされる。その圧力信号は、排気配管106に設けられたコンダクタンス調整バルブ109のコントローラーに送られ、コンダクタンス調整バルブ109の開度を調整して処理室114内の圧力を一定に制御する。堆積膜形成用の原料ガスは処理室114内のプラズマ中で解離、電離、励起され、基板104上に堆積膜を形成する。
【0008】
コンダクタンス調整バルブ109は、原料ガスの流量によらず、所望の圧力に調整するのに有用である。コンダクタンス調整バルブ109は排気配管106の断面積を変化させることで排気コンダクタンスを増減するものである。
【0009】
堆積膜形成終了後は、原料ガスの供給を停止し、新たにパージガス(He、Ar等)を導入して、処理容器103内や排気ポンプ105に残留した原料ガスを十分に置換する。パージ終了後、処理容器103が冷えるのを待って、大気圧に戻して基板104を取り出す。
【0010】
従来、前記CVD副生成物の除去には、トラップでの温度の低下による凝集作用によってCVD副生成物を析出させて凝着させる方法が採られている。また、特開平8−218174号公報には、排気配管上にトラップを設け、堆積膜形成チャンバーとトラップ間を加熱することでCVD副生成物の排気配管壁への付着を防止し、トラップにCVD副生成物を析出して凝着させる方法が開示されている。また、特開平7−130674号公報には、排気配管上のトラップに対向電極を設け、放電により未反応ガスとCVD副生成物を硬質な膜としてトラップ壁面に堆積させる方法が開示されている。さらに、特開平8−299784号公報には排気配管上のトラップに加熱手段として電極コイルを用いて未反応ガスを分解してトラップ壁面に堆積させる方法が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
プラズマCVD法においては、プラズマ中で発生し、基板以外に付着、堆積する前記CVD副生成物の、堆積膜への混入による膜質への影響、排気配管やバルブに付着することによる装置メンテナンス上の取り扱いが問題となっている。
【0012】
チャンバー内に付着したCVD副生成物は、ガスを吸着したり、チャンバー内に舞い上がり、ダスト、コンタミネーションとして、基板上の堆積膜に取り込まれ、堆積膜の諸特性に悪影響を与える場合がある。
【0013】
また、CVD副生成物は、排気ポンプにまで運ばれて、ロータリーポンプオイルの粘度を著しく大きくしたり、メカニカルブースターポンプのローターに付着してローター同士が接触して動作不良の原因となる場合がある。また、前述の通りに、排気配管壁やバルブに付着したCVD副生成物が成長し、排気配管やバルブの有効断面積が次第に小さくなると、排気コンダクタンスが次第に小さくなり、チャンバーにおける所望の放電圧力(堆積膜形成条件)が得られなくなる場合がある。さらには、コンダクタンスバルブの動作不良を起こす場合がある。
【0014】
CVD副生成物の除去方法としては、ドライエッチングが知られている。ドライエッチングは、堆積膜形成チャンバー内で放電し、寿命の長いエッチングガスのラジカルによって排気配管中のCVD副生成物をエッチングする方法や、排気配管内で放電を生起させてエッチングを行う方法がある。しかしながら、エッチングを行うには、チャンバー部材、排気配管材、ポンプの耐食性を考慮しなければならず、また、エッチング残渣物や副生成物が堆積膜形成時に与えるコンタミネーションとしての影響を心配しなければならない。
【0015】
またトラップ内部に平行平板電極を設置し、グロー放電や高周波を用いたRF放電を使用して未反応の化合物ガスを分解し、トラップ中に堆積させる方法が利用されてきた。しかしながら、未反応の化合物ガスを分解してトラップの壁面に堆積させる速度が遅いために、CVD副生成物が排気ポンプにまで運ばれてしまうことが問題となっていた。また、トラップ内部に平行平板電極を設置するため、ある程度の空間を必要とし、トラップの設置に自由度がなかった。また、トラップ内部に電熱コイルを設置し、熱により未反応ガスを分解し、トラップの壁面に堆積させる方法も利用されてきた。しかしながら、未反応の化合物ガスを分解し、トラップの壁面に堆積させる速度が遅いために、CVD副生成物は排気ポンプにまで運ばれてしまったり、トラップの入り口付近でCVD副生成物が堆積してしまい、排気不可能になってしまうことが問題となっていた。
【0016】
本発明の課題とするところは、未反応の化合物ガス及びCVD副生成物を十分に分解し、トラップ中に堆積させる速度を速くすることである。
【0017】
現在、プラズマCVD法により半導体薄膜を作製する工業的な利用が進められているが、さらなる大面積化、長時間成膜が要求されており、それに伴う排気系でのCVD副生成物の堆積の増大が懸念される。しかしながら、上記した従来の技術では、CVD副生成物の除去が不十分となる場合がある。
【0018】
本発明の目的は、大面積に長時間の成膜を高速で行う際の未反応ガスや副生成物が増大しても十分に効率良く除去できる、小型でメンテナンスが容易な排気処理手段を設けて、堆積膜への影響のない処理装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明の処理装置は、下記のように構成したものである。
【0020】
即ち本発明の処理装置は、基体または膜を処理するための処理室と該処理室を排気するための排気手段とを有する処理装置であって、
前記処理室と前記処理室の圧力をコントロールするためのコンダクタンス調整バルブとを連絡する排気経路中に、上記処理室から排気される未反応ガス及び副生成物の少なくとも一方に化学反応を起こさせるための化学反応生起手段として高融点金属フィラメントを有するトラップを設け、該トラップにおいて、気体の平均流速が上記処理室より大きくなることを特徴とする。
【0021】
本発明において、上記高融点金属フィラメントは、タングステン、モリブデン、レニウムのうちの少なくとも一つを含有することが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明においては、化学反応生起手段を排気経路に設け、該排気経路中に気体の平均流速が処理室とは異なる領域を形成することにより、該化学反応生起手段による未反応ガスや副生成物の微粉体の分解を効率良く行い、化学反応生起手段を構成する部材やその周辺部材に堆積させることができる。
【0023】
本発明において、上記化学反応生起手段としては加熱された高融点金属フィラメントが好ましく用いられるが、その加熱温度は、該フィラメントの材質や未反応ガスの種類と流量にもよるが、フィラメントを長期的に安定して使用するためには、好ましくはフィラメントの材質の融点より100℃以上低い温度で制御することが好ましい。また、フィラメントの加熱温度をさらに高温にすると、処理装置の真空シールに影響が出てしまうため、好ましくない。
【0024】
本発明で用いられる高融点金属フィラメントとしては、タングステン、モリブデン、レニウムのうちの少なくとも一つを含有することが好ましい。例えばこれらの金属単体または合金、添加物を含有する改質金属または改質合金のいずれかで形成されるものを用いることができる。
【0025】
上記高融点金属フィラメントの形状は、単一または複数の線形状、或いは、螺旋状に巻いた線形状が用いられる。用いる形状や装置の場所により、化学反応生起手段を有する領域の気体の平均流速を容易に変化させることができる。例えば、複数の線形状または螺旋状に巻いた線形状を排気の流れの方向に並べるといった方法を用いる。また、化学反応生起手段を設置した領域に、処理室側から希釈ガス(He、Ar、Hなど)を導入することにより、該化学反応生起手段を有する領域の気体の平均流速が処理室での平均流速より大きくすることができる。上記のような方法により、化学反応生起手段を有する領域の気体の平均流速が処理室での平均流速より大きくなり、気体の流れの澱みが緩和されると共に、化学反応生起手段を有する領域での化学反応が促進されることによって、CVD副生成物が処理室及びその前後に堆積することを防ぐことができる。また、排気配管やコンダクタンス調整バルブに付着しているCVD副生成物の総量が減少するために、チャンバーの大気圧力から減圧への排気操作時に排気配管内からポンプに飛散して到達するCVD副生成物の総量を減少させることが可能となり、ポンプのオイル交換及びオーバーホールが必要になるまでの期間を大幅に延ばす(オイル交換やオーバーホールの頻度を減らす)ことができる。
【0026】
前記化学反応生起手段を構成する部材やその周辺部材に堆積させた膜の除去は、処理室での処理(機能性堆積膜の成膜、膜の処理等)終了後、NやHe等の不活性ガスを流して原料ガスをパージしてから大気圧までリークした後に行う。化学反応生起手段を含めて該手段周辺をトラップとして構成した場合には、該トラップの壁を取り外して、堆積した膜を物理的(ホーニング等)、化学的(エッチング等)方法により除去する。その際、トラップの壁を二重構造等で簡単に取り外しができる構造とすることもできる。この場合、取り外す壁を金属板で形成することにより、トラップ内壁面の膜の除去を容易にし、メンテナンスに要する時間を短縮することができる。取り外しのできる金属板の材質としては、ステンレス、アルミニウム等の金属やこれらの合金が用いられる。
【0027】
本発明の処理装置において成膜を行う際の原料ガスとしては、例えば、シラン(SiH)、ジシラン(Si)等の非晶質シリコン形成用原料ガス、ゲルマン(GeH)等の他の機能性堆積膜形成用原料ガス、または、それらの混合ガスが挙げられる。希釈ガスとしては、水素(H)、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)等が挙げられる。
【0028】
また、ドーピングを目的としてジボラン(B)、フッ化ホウ素(BF)、ホスフィン(PH)等のドーパントガスを同時に処理室(成膜室)に導入しても効率良く処理することが可能である。
【0029】
基板材質としては、例えば、ステンレス、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、これらの合金または表面を導電処理したポリカーボネート等の合成樹脂、ガラス、セラミック、紙等が通常使用される。
【0030】
本発明の処理装置において堆積膜を形成するときの基板温度はいずれの温度でも有効であるが、特に20℃以上、500℃以下が好ましく、50℃以上450℃以下がより良好な効果を得る上で好ましい。
【0031】
図1に、本発明の一実施形態である、高周波プラズマCVD法による堆積膜形成装置を模式的に示す。図中、図2の装置と同じ部材には同じ符号を付した。また、101はトラップであり、102はタングステンフィラメントである。この装置において、堆積膜形成時に生成されるCVD副生成物と未反応ガスの除去は以下のようにして行われる。
【0032】
前記した図2の装置における非晶質シリコン半導体膜の作製手順に従って、処理容器103でプラズマCVDにより機能性堆積膜を基板104上に形成する。この時、排気ポンプ105により処理容器103内を減圧に排気する。
【0033】
先ず、処理容器103でプラズマを生起させる前に、不図示のフィラメント電源から不図示のコントローラーを通じて円弧状の線形状のタングステンフィラメント102に電力を供給して所望の温度まで加熱しておく。処理容器103は排気配管106、排気ポンプ105により所望の圧力まで排気されるので、処理容器103での未反応ガスとCVD副生成物は排気経路中に設置してあるトラップ101に到達し、タングステンフィラメント102により分解され、トラップ101の内壁に硬質の膜として堆積する。
【0034】
図3は、図1の装置において、螺旋状の線形状のタングステンフィラメント102が取り付けてあるトラップ101の拡大模式図である。図3に示したトラップ101を用いることにより、化学反応生起手段を有する領域の気体の平均流速を処理室114の平均流速より大きくすることができる。
【0035】
次に、図8に本発明の他の実施形態である、高周波プラズマCVD法による機能性堆積膜の形成装置の模式的断面図を示す。本装置は、図1の装置の処理容器103がガスゲート814を介して連なったロール・ツー・ロール方式のプラズマCVD法による機能性堆積膜形成装置であり、各堆積膜形成用の処理容器の堆積膜形成室と排気配管を結ぶ排気経路中に、トラップを設置したものである。図8中、801は堆積膜形成用処理容器、802は堆積膜形成室(処理室)、803は帯状基板、804は放電電極、805は高周波電源、806は原料ガス導入管、807は排気ポンプ、808は排気配管、809はシースヒーター、810は堆積膜形成室外部排気口、811はプラズマ漏れガード、812はランプヒーター、8113は支持ローラー、814はガスゲート、815は真空計、816はコンダクタンス調整バルブである。
【0036】
図8の装置における各部材の機能を説明する。
【0037】
堆積膜形成用処理容器801の内部には堆積膜形成室802が設けられ、電気的に接地された帯状基板803と放電電極804との間に高周波電源805から高周波電力を投入することにより、堆積膜形成室802内にプラズマを形成し、帯状基板803の下面(表面)にシリコン系非晶質半導体を形成する。堆積膜形成室802には不図示の原料ガス供給系に接続された原料ガス導入管806及び排気ポンプ807に接続された排気配管808が設けられ、帯状基板803の移動方向と平行なガスの流れを形成する。また、堆積膜形成室802の圧力は真空計815により測定し、コンダクタンス調整バルブ816の開度を調整して、堆積膜形成容器801内の圧力を一定に制御する。
【0038】
堆積膜形成室802には、シースヒーター809が設けられ、堆積膜形成室802の加熱を行い、堆積膜形成室802の内壁へのCVD副生成物の付着量の低減を図る。排気ガスの排出経路には堆積膜形成室外部排気口810が設けられ、堆積膜形成室802の外部のガス(ガスゲート814から流入したゲートガス、堆積膜形成用容器801内壁からの放出ガス等)が堆積膜形成室802を通ることなく排気配管808へ排出されるようにし、堆積膜への不純物の混入を防止している。
【0039】
また、堆積膜形成室802の上部の、帯状基板803の入口、出口及び幅方向両端部にはプラズマ漏れガード811が配設され、堆積膜形成室802内部のプラズマの外部への漏洩を阻止している。
【0040】
堆積膜形成用処理容器801内の入口と出口近傍には帯状基板803の裏面を回転支持する支持ローラー813が設けられ、堆積膜形成用処理容器801内で帯状基板803が直線的に張られ、放電電極804との距離が一定に保たれるよう裏面から支持している。尚、支持ローラー813の内部にはキュリー点が高く、プラズマに影響を及ぼさない程度の磁力を発生する不図示の永久磁石が配設され、フェライト系ステンレス等の磁性体からなる帯状基板を用いた場合に、支持ローラー813と帯状基板803を密着させるようにしている。
【0041】
堆積膜形成室802と排気配管808とを結ぶ排気経路中にはトラップ101を設けてあり、内部にはタングステンフィラメント102が直線状に設置されている。タングステンフィラメント102は、不図示のコントローラーを介して不図示の電源に接続され、電力が供給される。
【0042】
【実施例】
(実施例1)
図1に示した装置を用いて、非晶質シリコン半導体膜を30cm角のガラス基板上に1μmの厚さで形成した。堆積膜形成用原料ガスはSiHとHを使用した。
【0043】
先ず、ガス導入管107から原料ガスを導入し、真空計108とコンダクタンス調整バルブ109により、圧力を1Torrに調整した後、高周波電源110から高周波電力を導入し、電源111間で高周波プラズマを生起した。タングステンフィラメント102の加熱温度は800℃とした。この1回の成膜時間が1時間であった。図4に示すように、このサイクルを100回繰り返したが、堆積膜形成時の圧力調整に問題はなく、コンダクタンス調整バルブ109の動作不良は発生しなかった。また、排気ポンプ105の動作不良は発生しなかった。
【0044】
(比較例1)
図1に示した装置を用い、トラップ101部分を図5に示すような、排気配管106の外周囲にテープヒーター501が巻き付けられているトラップ502を用いて、実施例1と同様に堆積膜を形成した。図5に示したトラップ502は、トラップ部分の気体の平均流速が処理室の平均流速と同等になるように構成されたものである。
【0045】
その結果、図4に示すように、25サイクル目でトラップ502には大量のCVD副生成物が微粉体として堆積し、コンダクタンス調整バルブ109を100%開けても所定の圧力を維持することができなくなり、堆積膜の形成を続行することが不可能となった。
【0046】
(実施例2)
トラップ部分を図6に示すトラップ601のように、その断面積を排気配管106の断面積よりも小さくすることにより、トラップ601部分での気体の平均流速が処理室114での平均流速よりも大きくなるようにした装置を用い、実施例1と同様に堆積膜を形成した。その結果、実施例1と同様に、堆積膜形成時の圧力調整に問題はなく、コンダクタンス調整バルブ109の動作不良は発生しなかった。また、排気ポンプ105の動作不良も発生しなかった。
【0047】
(実施例3)
トラップ部分を図7に示すトラップ701のように、処理室114側から希釈ガス(He、Ar、H)を希釈ガス導入管702より導入することにより、トラップ701部分での気体の平均流速が処理室114での平均流速よりも大きくなるようにした装置を用い、実施例1と同様に堆積膜を形成した。その結果、実施例1と同様に、堆積膜形成時の圧力調整に問題はなく、コンダクタンス調整バルブ109の動作不良は発生しなかった。また、排気ポンプ105の動作不良も発生しなかった。
【0048】
(実施例4)
図8の装置を用い、1ロール500mの帯状基板803上に、実施例1と同じ条件で10時間かけて堆積膜を形成した。この工程を1サイクルとし、100サイクルにわたり繰り返し堆積膜を形成した。その結果、各堆積膜形成容器801の堆積膜形成条件(放電条件)は毎回再現性良く、得られた堆積膜を用いて作製した光起電力素子の諸特性(光電変換効率、フィルファクター等)も高性能で、再現性も従来以上であった。これは、堆積膜形成室802から排気ポンプ807に至る排気経路(トラップ101を除く)にCVD副生成物の堆積がほとんど見られなかったので、基板803上の堆積膜に上記副生成物が取り込まれることがなく、堆積膜の膜質が向上したためであると考えられる。
【0049】
また、排気配管808やコンダクタンス調整バルブ816に付着しているCVD副生成物の送料が従来より少ないために、堆積膜形成容器801の大気圧力から減圧への排気操作時に排気配管808内から排気ポンプ807に飛散して到達するCVD副生成物の総量が減少し、排気ポンプ807のオイル交換及びオーバーホールが必要になるまでの期間を大幅に延ばす(オイル交換やオーバーホールの頻度を減らす)ことができた。
【0050】
【発明の効果】
本発明の処理装置においては、排気経路中に処理室とは気体の平均流速が異なる領域を有し、該領域に化学反応生起手段を備えたことによって、処理室より排気される未反応ガスや副生成物が効率良く分解し、硬質な膜として該化学反応生起手段及びその周辺部材に堆積させることができる。よって、排気配管やコンダクタンス調整バルブ等排気手段への副生成物の微粉体の付着が防止され、成膜中の排気コンダクタンスの低下やコンダクタンス調整バルブの動作不良を解消、或いは改善することができる。また、排気ポンプのメンテナンスサイクルを大幅に引き延ばすことができる。
【0051】
また、処理室への副生成物の微粉体の逆流も防止されるため、処理中或いは堆積中の膜への取り込みが防止され、堆積膜や被処理膜の膜質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理装置の一実施形態である、高周波プラズマCVD法による堆積膜形成装置を模式的に示す断面図である。
【図2】従来の高周波プラズマCVD法による堆積膜形成装置の一例を模式的に示す断面図である。
【図3】図1に示した処理装置のトラップの拡大模式図である。
【図4】本発明の実施例1及び比較例1におけるコンダクタンス調整バルブの開口率の変化を示すグラフである。
【図5】本発明の比較例1で用いたトラップの拡大模式図である。
【図6】本発明の実施例2で用いた堆積膜形成装置の模式的断面図である。
【図7】本発明の実施例3で用いた堆積膜形成装置の模式的断面図である。
【図8】本発明の処理装置の他の実施形態である、ロール・ツー・ロール方式の、高周波プラズマCVD法による堆積膜形成装置を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
101 トラップ
102 タングステンフィラメント
103 処理容器
104 基板
105 排気ポンプ
106 排気配管
107 原料ガス供給管
108 真空計
109 コンダクタンス調整バルブ
110 高周波電源
111 電極
112 基板ホルダー
113 高周波導入部
114 処理室
501 テープヒーター
502 トラップ
601 トラップ
701 トラップ
702 希釈ガス導入管
801 堆積膜形成用処理容器
802 堆積膜形成室
803 帯状基板
804 放電電極
805 高周波電源
806 原料ガス導入管
807 排気ポンプ
808 排気配管
809 シースヒーター
810 堆積膜形成室外部排気口
811 プラズマ漏れガード
812 ランプヒーター
813 支持ローラー
814 ガスゲート
815 真空計
816 コンダクタンス調整バルブ

Claims (3)

  1. 基体または膜を処理するための処理室と該処理室を排気するための排気手段とを有する処理装置であって、
    前記処理室と前記処理室の圧力をコントロールするためのコンダクタンス調整バルブとを連絡する排気経路中に、上記処理室から排気される未反応ガス及び副生成物の少なくとも一方に化学反応を起こさせるための化学反応生起手段として高融点金属フィラメントを有するトラップを設け、該トラップにおいて、気体の平均流速が上記処理室より大きくなることを特徴とする処理装置。
  2. 前記トラップの壁は、二重構造であって、該トラップ及びトラップの壁が取り外し可能である請求項1記載の処理装置。
  3. 前記高融点金属フィラメントが、タングステン、モリブデン、レニウムのうちの少なくとも一つを含有する請求項1または2に記載の処理装置。
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