JP3544118B2 - 電子書籍表示装置及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に書き込まれた電子書籍データの内容を読み取って表示する電子書籍表示装置及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子書籍表示装置の従来例として、特開昭63−15796号公報には、文字、数字、記号等をコード信号に変換したデータを記録した外部記録媒体と、該外部記録媒体にデータを記録再生する記録再生装置と、平面表示装置と、外部より入力するキーボード部と、キャラクターメモリ領域と、マイクロコンピュータとを有する薄型携帯書籍表示装置(本発明の電子書籍表示装置と同等の装置)において、前記外部記録媒体に記録されたデータを記録再生装置にて再生し、マイクロコンピュータにより平面表示装置一画面分の文字、数字、記号等を表示し、使用者が平面表示装置の画面に表示された文字、数字、記号を読むことにより書籍の内容を把握し得ることを特徴とする薄型携帯書籍表示装置に関する技術が公開されている。また、上記公報には、記録再生装置でデータを再生する際に複数画面分のデータを再生し、そのデータを一時メモリ領域に保管し、使用者が必要に応じて外部入力キーにより指定した画面を表示することにより使用者が表示画面を読み、その内容を把握し得ることを特徴とする薄型携帯書籍表示装置に関する技術も公開されており、上記の技術を総合することによりユーザはボタンなどを押す度に次ページを表示することによって、通常の書籍を読む感覚で文書が読めるようになっていた。
【0003】
また、特開平8−249344号公報には、書籍データを記録した記憶手段と、記憶手段から読み出された書籍データを表示する表示手段と、表示手段に表示された書籍データのページ位置を触覚的に伝える伝達手段とを備えた電子書籍装置であって、前記伝達手段が、個々のページ位置に対応した周波数で振動する振動発生手段であり、ページ数が増加するに従って漸次高くなる周波数で振動し、あるいはページ数が増加するに従って漸次低くなる周波数で振動し、あるいは特定のページ位置において特定の周波数で振動する電子書籍装置に関する技術が公開され、振動あるいは周波数を読者の触覚に結びつけることにより、読書時に、現在のページの全体における大体の位置の把握や試行錯誤的な検索を支援することが可能になっていた。
【0004】
また、特開平5−224582号公報には、音声のない連続した映像を表示するディスプレイ装置と、映像記録、該映像に必要な個々の音声記録が入力される映像・音声記憶装置と、上記ディスプレイ装置に表示される映像に適した個々の音声を上記音声記録装置から選択する音声選択装置と、選択した音声を該映像に組み込む音声組み込み装置とを有し、上記音声のない連続した映像に音声を個々に選択して組み込み、音声付きドラマを再現できるようにしたことを特徴とするドラマ再生装置に関する技術が公開されている。同公報によれば、ドラマはユーザの年令や知能程度、使用目的によって適宜選択され、例えば、ユーザが幼児の場合には、日常生活の簡単な会話、生活音、動物の鳴き声などの音声が収録されたドラマ、年令が高くなる学童の場合には、人間ドラマや理論的に進行するディスカッションに関するドラマとして見ることのできるものである。このように音声、映像を選択したドラマを提供することによりユーザに大きな充足感を与えることができるようになっていた。
【0005】
さらに、インターネットのWWW(World Wide Web)のホームページに見られるようにホームページをアクセスする時間、アクセス者によってメッセージあるいは背景を変えて出力する技術、あるいは特定ページをアクセスし一定時間後に他のページに自動的に切り替える技術が広く知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例の電子書籍表示装置は、表示手段あるいは音声出力手段に出力されるデータは書籍データ、映像データとそれを説明するための音声データに限られており、振動などを含めたマルチメディア情報により雰囲気や臨場感を高め、読書効果を更に上げることができないという問題があった。
【0007】
また、上記従来例の電子書籍表示装置は、ユーザの心理状態を把握する機能がなく、ユーザの心理状態に応じて読書効果のより高まる出力をすることができないという問題があった。
【0008】
また、上記従来例の電子書籍表示装置は、複数の映像データから編集者の視点に合致した映像を選択し、選択された映像に音声データを付加して音声ドラマを作成するものであり、映像データの特定のシーンに対し複数の映像を対応させ、各映像にふさわしい音声データを生成する機能は有していなかった。このため、視点に沿った映像を選択する作業、選択した映像に音声を付ける作業負担が高いという問題があった。
【0009】
また、上記従来例の電子書籍表示装置は、ユーザの読書履歴などの読書環境情報を把握する機能がなく、例えば読書の回数によって出力する書籍データの内容を変化させることができず、新鮮味のある読書を支援することが不可能であるという問題があった。
【0010】
また、上記従来例の電子書籍表示装置は、ユーザの読書環境情報や書籍内容に応じて読書速度を制御する機能がなく、例えば、読書の早読み、遅読みなどの機能を提供できないという問題があった。
【0011】
また、上記従来例の電子書籍表示装置は、書籍データ(ドラマ)の理解の向上を目的としたものであり、例えば、書籍データに比べて微少時間表示されるサブリミナルな映像や音声・音響情報を混在させ、読書効果の向上とともに潜在能力を引き出したり、心理的な療法、教育効果などを向上させる機能を提供できないという問題があった。
【0012】
また、上記従来例の電子書籍表示装置は、書籍データに関連付けられた振動や音声データは書籍データを再表示しても同一データが繰り返され、ユーザの読書の興味や理解を促進することができないという問題があった。
【0013】
また、上記従来例の電子書籍表示装置は、書籍データに関連付けられた振動や音声データの出力レベルは一つに限られ、例えばフェードイン、フェードアウトのように出力レベルを徐々に変化させ、読書効果を強調することができないという問題があった。
【0014】
また、上記従来例の電子書籍表示装置は、書籍データに関連付けられた振動や音声データの表示手段での位置と出力時間とを関係づける機能がなく、ユーザの動作や運動量に応じて出力を変化させ読書効果を高めることができないという問題があった。
【0015】
また、上記従来例の電子書籍表示装置は、同一表示ページあるいは同一ウインドウ内に複数の書籍データに関連付けられた振動や音声データが存在する場合の出力制御機能がなく、例えば複数の音声データを融合してより読書効果の高まるような出力をすることができないという問題があった。
【0016】
本発明は、ユーザの心理状態、読書状態などの読書環境情報を把握・管理する手段を有し、書籍データのページ内のデータに対応付けられた、異視点の画面データを表示したり、あるいは、映像や音声や振動情報を含むマルチメディアからなる心象データを、読書効果データとして出力したりすることを可能とする読書効果マークを書籍データのページ内の各領域に対応して記録することにより、該読書効果マークに対応した領域が表示された際に、ユーザの読書環境情報に適合したマルチメディアの読書効果データを簡単に出力し、読書効果のみならず、心理、教育的効果を促進する電子書籍表示装置及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体を実現することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電子書籍表示装置は、書籍データを記録した記録手段と、該記録手段に記録された書籍データを表示する表示手段と、該表示手段に表示された書籍データのページをめくるページめくり手段とを備える電子書籍表示装置であって、前記表示手段に表示された書籍データを読書するユーザのユーザ属性及び/又は当該ユーザの心拍数、指先温度及び/又は周囲温度に代表される当該ユーザの読書環境を示す情報をセンスし、センスされた前記読書環境を示す情報を読書環境情報として蓄えて管理する環境管理手段と、前記表示手段に表示されるページの書籍データを別視点で表現する画面データである異視点画面データ、及び、前記書籍データあるいは前記異視点画面データのイメージを強調するデータとして、前記書籍データあるいは前記異視点画面データの任意のページ内の任意の領域に存在するデータと対応付けられた心象データを記録する第2の記録手段と、該第2の記録手段に記録された前記心象データのうち、前記表示手段に出力することができる心象データ以外の心象データを出力する心象出力手段とを備え、前記第2の記録手段に記録された前記心象データと対応付けられたデータが存在する前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページを前記表示手段に表示した際に、前記心象データと対応付けられた前記データが存在する該ページ内の領域がユーザに目視されると予測される目視タイミングを算出し、算出された該目視タイミングで、前記心象データのうち、前記読書環境情報を参照することにより読書効果データとして生成された心象データを、前記表示手段及び/又は前記心象出力手段により出力することを制御する読書効果制御手段を備えたことを特徴とする。
【0018】
また、前記読書環境情報を参照することにより前記読書効果データとして生成される心象データが、画像、音声・音響、振動を含むマルチメディアから構成される前記心象データの中から、参照される前記読書環境情報に基づいて、当該ユーザの現在の読書環境に最適とされる心象データと該心象データの最適とされる出力レベルとを選択することにより生成される心象データであることを特徴とする。
また、前記読書効果制御手段は、算出する前記目視タイミングとして、前記心象データと対応付けられた前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページの領域の全部あるいは一部が前記表示手段に表示された後とし、該目視タイミングで、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データとして生成された前記心象データを出力することを特徴とする。
また、前記読書効果制御手段は、算出する前記目視タイミングとして、前記表示手段に表示された前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページ画面の始点から前記心象データと対応付けられたデータが存在する領域までの距離に比例した時間が示す時点、あるいは、前記表示手段に表示された前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページ画面の始点から前記心象データと対応付けられたデータが存在する領域までにユーザの目視が移動すると予測される時間が示す時点、あるいは、前記表示手段に表示された書籍データあるいは前記異視点画面データのページ画面の表示開始時点から予め設定されている時間経過した時点、あるいは、ユーザにより指示された時点のうち、いずれかを用いて、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データとして生成された前記心象データを出力することを特徴とする。
【0019】
さらに、前記記録手段に記録される前記書籍データあるいは前記第2の記録手段に記録される前記異視点画面データとして、各ページの領域毎に前記表示手段に表示する出力時間及び/又は出力方法を指示する表示モードを付属して記録し、前記読書効果制御手段は、前記心象データと対応付けられたデータ領域を有する前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページを前記表示手段に表示する場合において、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データを生成する際に、前記心象データと対応付けられた該ページの領域に記録されている前記表示モードを用いて、前記心象データの出力時間及び/又は出力方法を調整して、前記読書効果データの出力時間及び/又は出力方法として生成することを特徴とする。
また、前記環境管理手段に蓄えられたユーザの前記読書環境情報として、ユーザの氏名、読書目的、嗜好を含むユーザ属性を示すユーザ情報、及び/又は、読書時のユーザの心拍数、指先体温、指先湿度を含むユーザの心理情報、及び/又は、ユーザの読書日付・時刻、周囲温度・湿度、読書履歴情報、平均ページめくり速度を含む読書情報をユーザ毎に蓄え、更に、前記読書効果制御手段は、前記ユーザ情報、及び/又は、前記心理情報、及び/又は、前記読書情報から構成される前記読書環境情報と、生成すべき前記読書効果データとを対応付ける読書効果テーブルあるいは関係グラフを備え、前記読書効果制御手段は、前記心象データと対応付けられたデータ領域を有する前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページを前記表示手段に表示する場合において、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データを生成する際に、前記読書効果テーブルあるいは前記関係グラフを利用して、前記読書効果データを取得することを特徴とする。
また、前記読書効果制御手段は、前記心象データと対応付けられたデータ領域を有する前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページを前記表示手段に表示する場合において、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データを生成する際に、前記環境管理手段に蓄えられたユーザの前記読書環境情報のうち、ユーザの心理状態を示す複数の情報を、予め定めた関係に基づいて、当該ユーザの心理状態を総合した心理度として求め、求められた前記心理度の値に応じて、前記読書効果データとして生成する前記心象データの出力レベルを0から最大値まで変化させることを特徴とする。
また、前記読書効果制御手段は、前記心象データと対応付けられたデータ領域を有する前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページを前記表示手段に表示する場合において、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データを生成する際に、ページめくり操作に係わるユーザの運動量に応じて、前記読書効果データとして生成する前記心象データの出力レベルを0から最大値まで変化させることを特徴とする。
【0020】
さらに、前記読書効果制御手段は、前記心象データに対応付けられた前記書籍データあるいは前記異視点画面データのデータが存在する領域が同一ページ内に複数存在する場合は、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データを生成する際に、複数の各領域のデータに対応付けられた前記心象データにそれぞれ対応して生成されるそれぞれの前記読書効果データを重畳して出力することを特徴とする。
また、前記読書効果制御手段は、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データを生成する際に、前記心象データのうち、任意に指定された一部あるいは全部について前記読書効果データとしての生成を停止させることができることを特徴とする。
また、前記読書効果制御手段の制御方法を、ユーザの読書目的に応じて、少なくとも、速読、遅読、通常読み、新規書籍データ読み、学習、クイズ、アニメーション、自動マンガ読み、潜在能力向上、情操教育、リラクゼーション、プレゼンテーション、を含むいずれか任意に指定された読書形態に対応可能な制御方法に変更できることを特徴とする。
【0021】
本発明に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、書籍データを記録手段に記録した記録機能と、該記録手段に記録された書籍データを表示手段に表示する表示機能と、該表示手段に表示された書籍データのページをめくるページめくり機能と、前記表示手段に表示された書籍データを読書するユーザのユーザ属性及び/又は当該ユーザの心拍数、指先温度及び/又は周囲温度に代表される当該ユーザの読書環境を示す情報をセンスし、センスされた前記読書環境を示す情報を読書環境情報として蓄えて管理する環境管理機能と、前記表示手段に表示されるページの書籍データを別視点で表現する画面データである異視点画面データ、及び、前記書籍データあるいは前記異視点画面データのイメージを強調するデータとして、前記書籍データあるいは前記異視点画面データの任意のページ内の任意の領域に存在するデータと対応付けられた心象データを第2の記録手段に記録する第2の記録機能と、該第2の記録手段に記録された前記心象データのうち、前記表示手段に出力することができる心象データ以外の心象データを心象出力手段により出力する心象出力機能と、前記第2の記録手段に記録された前記心象データと対応付けられたデータが存在する前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページを前記表示手段に表示した際に、前記心象データと対応付けられた前記データが存在する該ページ内の領域が目視される目視タイミングを算出し、算出された該目視タイミングで、前記心象データのうち、前記読書環境情報を参照することにより読書効果データとして生成された心象データを、前記表示手段及び/又は前記心象出力手段により読書効果データとして出力することを制御する読書効果制御機能と、を実現させるプログラムとして記録したことを特徴とする。
【0022】
以上の構成により、本発明は、ユーザの読書環境情報に対応した読書効果データを出力することができるので、通常の書籍を読む場合には感じることのできない読書効果をユーザに提供し、読書の理解促進、心理強化、教育効果向上などに貢献することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の電子書籍表示装置の一つの実施例の構造を示すブロック図である。同図において、1はFD、MO、CDなどの磁気・光メディア、LSIメモリ、ICカード、スマートメディアなどのLSIメディアなどからなる記録手段であり、書籍データ、装置の制御を行う処理プログラム、各種データなどが格納されている。2は、液晶ディスプレイ、CRT、プラズマディスプレイなどから構成される表示手段であり、上記記録手段1に記録された書籍データやその他の情報が表示される。3は、ボタンやカーソルキーなどで構成されるページめくり手段であり、ページめくり手段3を操作することにより、表示手段2に表示された書籍データの画面ページを順方向あるいは逆方向に捲ることができるようになっている。なお、ページめくり手段3には例えば、行スクロール、カーソルキーによってページをめくる機能、異視点画面にデータに切り替える機能も含まれる。
【0024】
4はユーザの心理状態、読書環境などの読書に係わる情報をセンスし、管理する環境管理手段であり後で詳しく述べる。5は後で詳しく述べる異視点画面データあるいは心象データを蓄積する第2の記録手段であり、上記記録手段1と同様の手段で構成される。また、第2の記録手段は、上記記憶手段1と共通にすることも可能であり、本発明では特に断りがない限り、第2の記録手段を記録手段1に統合した構造で説明する。6は第2の記録手段に蓄積された心象データを出力するための手段であり、スピーカーなどの音声出力手段、振動子などの振動出力、画像変形出力などを行う。
【0025】
7は環境管理手段4に蓄積されたユーザ固有の読書環境情報に基づいて、第2の記録手段5に記録されている心象データ、即ち、表示手段2に表示される書籍データや異視点画面データの各領域のデータに対応する心象データのうち、ユーザ所望の心象データの種類と出力レベルとを選択して読書効果データとして生成し、表示手段2及び/又は心象出力手段6に出力するように制御する読書効果制御手段である。なお、本手段は、CPUで代用される場合もありうる。
【0026】
図2は本発明の代表的な実施例である電子書籍表示装置の外観を示す図である。図2において、2は上記図1で説明した表示手段であり、21(a)あるいは21(b)はページめくりをユーザが指示するページめくり指示手段であり、22は一つのページに複数画面からなる異視点画面データを付与した場合に、その画面の切り替えをユーザが指示するための切り替えボタンである。23は表示手段上に表示されたカーソルを移動させるためのカーソルキーであり、21(a)、21(b)、22及び23は、あわせて図1におけるページめくり手段を構成する。
【0027】
24(a)あるいは24(b)は心象出力手段の一種である音声出力手段の例であり、小型のスピーカーで構成されている。図2では、スピーカーを2個配置しているが、一個でも3個以上であって本発明の実施には影響がない。ただし、スピーカーが2個であればステレオ音響が出力でき、例えば3個であれば奥行きのある音響が出力できるなど数の多いほうがより読書効果を高める上では好ましい。また、図2では電子書籍装置に取り付けられたスピーカーに音声・音響を出力する例を示しているが、音声出力手段は外部のスピーカー、イアホーン、ヘッドセットなどでもよく、本体にはそれらの装置との端子口が設けられている構成であっても本発明の実施に影響はない。
【0028】
25は読者の手の温度を計測する温度センサーであり、26は読者の指先の汗の状態を調べる湿度センサーである。なお、上記温度センサーと湿度センサーは一体化されることも可能であり、図2ではこれらが一体化された温湿度センサーの場合を示している。27は心拍数を調べる心拍計である。28は書籍データの記録された記録手段を挿入する記録手段挿入口である。
【0029】
なお、本体内部には振動手段29が内蔵されている。表示手段に出力される書籍データあるいは書籍データに画像処理を加えた書籍データ、音声出力手段に出力される音声・音響、振動手段により出力される振動を単独あるいは組み合わせることにより心象データを構成する。
【0030】
また、上記のページめくり手段、音声出力手段、心拍計、温湿度センサーの配置は図2に制限されるものではない。ただし、温度センサーあるいは湿度センサーは、電子書籍表示装置の両側面や裏面など、読者が電子書籍表示装置を持つときに手が触れる位置に設ける。さらに、23のカーソルキーの代わりに、表示手段2を例えば、タブレット機能つきの液晶表示装置として、ペンなどにより表示画面上でのカーソルの位置を指定するようにしてもよい。
【0031】
図3(a)、図3(b)に記録手段1に記録される書籍データのフォーマットの概略を記す。図3(a)は、通常の電子書籍表示装置における書籍データの構造を有した記憶装置(左側の図:記録手段1)と、本発明の特徴となる第2の記憶装置(右側の図:第2の記録手段5)が別の構造をなしている場合の図である。30は書籍データであり各ページに1個の書籍データが存在する。各ページには、第2の記憶装置へのポインター31が設けられている。ポインターの先には、各ページの書籍データを異なる視点で表現した異視点画面データあるいは各ページの心象データ32が保存されている。第2の記憶装置の異視点画面データあるいは心象データ32は図3(a)に示すように各ページによって異なりを持たせることが可能である。
【0032】
図3(b)は記憶装置と第2の記憶装置をまとめた記憶装置のデータ構造を表した図であり、33に示すようにポインターが省略され、各ページの書籍データ、異視点画面データ、心象データが続けて並べられている。
【0033】
図4に書籍データの1ページ分のデータフォーマットの例を示す。書籍データと異視点画面データは置き換え可能な画面になるため、図4では同じく画面データとして扱っている。通常、画面1が図3で示した書籍データであり、画面2以降の画面データが異視点画面データになる。
【0034】
各ページは書籍データ画面に異視点画面データの数を加えた画面数フィールド40と、各ページをデータフォーマットあるいは意味内容で領域分けした領域数を納めたフィールド41があり、各画面の各領域にどのような処理を行うかを設定するためのフィールドがその後に続く。以下、画面1の場合を例に取って、各領域の詳細な構造を説明する。
【0035】
42は領域1の画面切り替え識別子の情報を蓄えるフィールドである。識別子は図4の矢印の先に示すようにコードで分類されており、その値が0x00の場合には、時間で画面を切り替え、0x01の場合はユーザのボタン操作で画面を切り替えるようになっている。
【0036】
画面識別子が0x00の場合は、さらに時間をどのように設定するかを決定する時間切り替えモード設定フィールド43が続く。時間切り替えモードには、例えば、表示手段2に表示された書籍データあるいは異視点画面データのページ画面の始点からこの領域までの距離に比例した時間、あるいは、表示手段2に表示された書籍データあるいは異視点画面データのページ画面の始点からこの領域までユーザの目視が移動すると予測される時間、あるいはタイマーモードがあり、そのフィールドに記述された時間の経過後に、後述する表示モード48で指定される画面に切り替わるようになっている。
【0037】
また、切り替え時間として無限大を選択することにより、画面切り替えを行わないようにすることも、切り替え時間を0とすることにより、切り替え前の画面を表示しないようにすることもできる。
【0038】
44は、領域1の画面番号を納めたフィールドであり、情報のやり取りの中で利用される。45は、領域1の座標であり、領域1の画面データに対応して、1次元、2次元、3次元の座標データが格納される。46は、領域1のフォーマットの識別子を納めたフィールドである。フォーマット識別子は図4の当該フィールドの矢印の先に示されるようにコードで分類されており、その値が0x00であれば、領域1は文字列で記述されていることが分かるようになっている。なお、フォーマットはここに記載されたフォーマットに制限されるものではない。
【0039】
47は、領域1の画面データが記述されているフィールドであり、48は領域1の表示モードが記述されているフィールドである。表示モードには、プログレッシブに表示する、点滅させる、ノーマルに表示するなどの表示方法、あるいは表示時間を設定できるようになっている。また、47は画面データがそのまま挿入されている形になっているが、ファイル名や画面データのある領域を指し示すポインターであってもよい。
【0040】
49は画面1の領域2に対する画面切り替え識別子を格納するフィールドであり、49以降に43〜48に相当する領域2の値が納められ、以降、画面1書籍データ領域数41で設定された領域の数だけ蓄積される。4aは画面2以降の書籍データの領域数を格納するフィールドであり、画面1で説明した値が、画面数40で設定した画面の数だけ蓄積されている。
【0041】
図5に、1ページ分の心象データのデータフォーマットの例を示す。図5に示すように、そのページに付与された心象データ領域(読書効果マーク)の数を示す心象データ領域数フィールド50のあとに、心象データ領域の数の分だけ、心象データに係わるパラメータを格納するフィールド51,…,5nが繰り返される。
【0042】
各領域の心象データ51,…,5nには、ページ内の心象データ領域を特定する心象データ領域番号を格納するフィールド51a,…,5naと、心象データ領域の位置情報を格納する領域座標フィールド51b,…,5nbと、その領域に付与する心象データの数を示す心象データ数フィールド51c,…,5ncが設けられている。
【0043】
さらに、51d,51g,…には心象データの種類を分類する識別子が上記心象データの数だけ格納され、51e,51h,…には、心象データの出力の方法を設定する心象出力識別子が心象データの数だけ格納され、51f,51i,…には、心象データそのものあるいは心象データを生成するための処理方法が、心象データの数だけ格納される。
【0044】
心象データ識別子51d,51g,…は図5に記したように数値で記述され、例えば、その値が0x00の場合は、心象データは画像処理用データであり、指定された書籍データあるいは異視点画面データの指定された領域の画像データに対して変形を伴う画像処理のタイプと、画像処理を行う上で必要なパラメータを設定するようになっている。
【0045】
また、心象データ識別子51dの値が0x01の場合は、心象データフィールド51fに含まれる心象データは振動に関するデータであり、心象出力手段6内の振動を発生する振動子(振動手段29)などを駆動するために必要な振動周波数、振動時間、振動の大きさなどの振動パラメータが格納される。同様に、心象データ識別子51dの値が0x02の場合は、心象データフィールド51fに含まれる効果データは音声データとなり、男性音、女性音、音声の大きさ、声音などの音声特徴に係わるパラメータが設定できるようになっている。
【0046】
なお、心象データは上の説明では直接データを格納する方法を取っているがこれに限定されるものではなく、例えば、ここにデータを格納した領域へのポインターやファイル名などを格納してもよい。また、ポインターで示される先に心象データを対応づけるテーブルを利用することも可能である。
【0047】
心象出力識別子51e,51h,…は、心象データに対応づけられた書籍データの領域(以後、読書効果マークあるいは心象データ領域と呼ぶことがある)が表示手段に表示されたとき心象データを自動的に出力するか、カーソルキー23を用いてユーザが領域を指し示すなどの手動により出力するかを決定するフラグを格納している。
【0048】
図6は、上記環境管理手段4で管理される読書環境情報のデータ構造の例を示した図である。読書環境情報は、大きく分けて、心理状態に関する情報(心理情報)、読書状態に関する情報(読書情報)、ユーザの属性に関するユーザ情報の3つから成り立っている。
【0049】
60は心拍数を格納するフィールドであり、61は体温(指先の温度)を格納するフィールドであり、62は湿度(指先の発汗量)を格納するフィールドである。心拍数、体温、湿度はそれぞれ図2で説明した温度センサー25、湿度センサー26、心拍計27の現在時刻の出力値が納められるようになっている。60〜62はユーザの心理情報を構成する。なお、心理情報はセンサーがあれば、上で説明した3種類に限定されるものでないことは明らかである。
【0050】
また、上記3つの心理情報は、その値が高いときには興奮状態を表す。従って、例えば心拍数、体温、指先湿度の定常状態における値をそれぞれS0、T0、Y0とし、時刻tにおけるそれぞれの値をSt、Tt、Ytとすると、時刻tにおけるユーザの心理状態を表す心理度Ktは
Kt=a1(St−S0)+a2(Tt−T0)+a3(Yt−Y0)
で近似できる値になる(a1,a2,a3は比例定数)。なお、関係関数は、上のような1次式に限定されるものではなく、心拍数、指先体温、指先湿度との関係を示すものであればよい。
【0051】
63は、読書時の日付を格納するフィールドであり、64は読書開始の時刻を格納するフィールドであり、65は読書開始時の室温を格納するフィールドであり、66は読書開始時の部屋の湿度を格納するフィールドであり、67は読書履歴情報を格納するフィールドである。湿度66,室温65の値は、電子書籍表示装置の電源を入れ、ユーザが指を触れる前に、温度センサー25、湿度センサー26の値を取り込むことによりデータを取得する。
【0052】
ユーザの読書履歴情報67は、ユーザが対象とする部分の書籍データを何回見たか、その回数を保存しており、書籍データあるいは異視点画面データの各ページの画面毎、ページ毎に管理することができる。68はページめくりの平均の速度を格納しておくフィールドであり、CPUあるいは読書効果制御手段7に内蔵されたタイマーによりユーザがページめくりをする時間間隔から速度を割出しこのフィールドに格納する。読書履歴情報67のフィールドにはこれらのデータの格納された領域へのポインターを格納してもよい。63〜68は、上で述べた読書情報に関する情報フィールドになっている。
【0053】
69は、ユーザの氏名を格納するフィールドであり、6aはユーザの年令を格納するフィールドであり、6bはユーザの性別を格納するフィールドであり、6cはユーザの目的を格納するフィールドであり、6dはユーザの好みを格納するフィールドである。ユーザの氏名が入力されると、読書履歴情報67の読書履歴は氏名毎に管理されるようになる。ユーザの読書目的6cは、ユーザインタフェースで設定可能であり、電子書籍表示装置の操作モードと対応づけられ、例えば、速読モード、学習モード、潜在能力向上モード、リラクゼーションモード、情操教育モードなどの読書形態が選べるようになっている。ユーザの好み6dは、例えば、クラシック系音楽、ポップ系音楽、淡い色調の画面、激しい色調の画面、興奮度を押さえる沈着好み、興奮度向上を好むなどユーザの日頃の嗜好情報を格納しておく。
【0054】
図7は本発明の読書効果制御手段の処理のフローの例を示した図である。同図においてS10は本処理に必要な初期化データ、書籍データ、異視点画面データ、心象データなどを読書効果制御手段に読み込む処理モジュールであり、S11は読書効果制御手段に読み込まれたデータの中から当該ページの表示データを表示バッファに読み込み、表示する処理モジュールである。初期化データには、例えば、温度センサー25、湿度センサー26の値を読み込み、図6の読書環境情報の室温65、部屋の湿度66に格納する、あるいは、CPUもしくは読書効果制御手段に内蔵されるカレンダーやタイマー機能を使って読書環境情報の日付63,時刻64に取り込むなどの操作も含まれる。また、電子書籍表示装置の表示ページは特に指定がない場合はデフォルトで設定されている、例えば、先頭ページあるいは前回最後に開いたページが表示されるようにしておく。
【0055】
S12は、表示されたページの中に読書効果マークがあるか否かを判断する処理モジュールである。読書効果マークがない場合は、読書効果を高めるための処理はないので、次ページを表示するあるいは処理を終了するかを判断する処理モジュールへ移る。読書効果マークが1ケ所以上存在する場合は、以降の処理に移る。
【0056】
S13は、読書環境情報を読書効果制御手段に読み込む処理モジュールである。環境管理情報の中の心理情報は、例えば、読書を開始した日付、時刻から状態が安定する時間後、例えば、5分後から定期的な時間毎、例えば、1分毎にあるいはページめくりをする度にデータを更新するようにする。図6の読書履歴情報67には、各ページの書籍データあるいは異視点画面データの各領域のアクセス履歴が格納されており、図6のユーザ情報は、ユーザインタフェースを用いて設定した値が入れられている。
【0057】
S14は、上記で読み込んだ読書環境情報を利用して読書効果データを生成する処理モジュールである。本発明で読書効果を上げるという意味は、ユーザの読書時の気分、興奮度、好み、目的あるいは読書履歴に応じてユーザに最適な画面、音声・音響、振動などを提供することであり、図6の読書環境情報として環境管理手段に格納された心理情報、読書情報、ユーザ情報から適合する心象データ、異視点画面データを後で述べる効果データテーブルあるいは関係グラフを用いて選択し、それらを合成することによって実現する。詳細については後で述べる。
【0058】
S15は上記で生成された読書効果データを出力する処理モジュールである。読書効果制御手段は、まず、書籍データの画面切り替え識別子42を参照し0x00であれば、時間切り替えモードフィールド43を参照し、その領域の画面データ47とこの領域に付加された心象データを、どの時刻に出力するか決定する。次に、決定した読書効果データを表示手段あるいは心象出力手段に出力するよう制御する。なお、心象データは異視点画面データと同期したタイミングで出力する。この部分についても後で詳しく述べる。
【0059】
S16は次ページ表示の要求があるか否かを判断する処理モジュールであり、次ページ表示の要求がある場合は次ページを表示するための準備を行い(S18)、同要求がない場合は一連の処理を終了する(S17)。
【0060】
上記の説明で請求項1又は請求項2の実施例については自明なので、以下請求項3以降について補足説明をする。初めに、請求項3に係わる実施例について説明する。図8は表示手段2に表示された特定ページの表示例を表した図であり、領域1(80)、領域2(81)、領域3(82)の3つの領域に分割されていることを表している。領域3は、挿絵の領域であり、例えば、奈良公園の写真が表示されているものとする。また、領域3の全域は読書効果マークであり、読書効果マークが付されて、心象データが対応づけられた領域であることが分かるような区別(例えば図8に示す場合には太枠囲み)が付けられている。なお、図8では領域を説明するために領域を示す枠線を表示しているが、通常この枠線は表示されないで、読書効果マークが他と区別されるようになっている(表示例の場合は、領域3の太枠線が見える)。
【0061】
図8の画面は、図2のページめくり指示手段21(a)又は21(b)を押し、前後のページから移動して来ることによって表示される。この場合は、ページ単位で画面が変化するので、領域3はほぼ同時にその全領域が表示される。また、図2のカーソルキー23を用いると行単位のスクロールによる連続的なページめくりが可能であり、例えば、逆送りでページをめくる場合、領域3の下端が画面全体の上端の位置に来る状態から、領域3の下端が画面全体の下端の位置に来るまで、順に行スクロールをすることが可能である。従って、図7において、画面データが表示されると(S11)、読書効果制御手段7は、読書効果マークを示す太枠線のいずれか一つが表示手段2に表示するデータの中に存在するか否かを調べることで心象データの存在を判断する(S12)。
【0062】
図9は請求項4に係わり、図7のS15の読書効果データを出力するための目視タイミングを決定する時間切り替えモードの実施例を説明するための図である。図9について、図8と同じ画面、同じ符号を用いて説明する。90は、画面の始点から読書効果マーク即ち心象データが対応づけられた領域82の始点までの距離rである。画面全体の対角線の距離をsとする。ユーザは通常画面の始点から表示された画面を読み始め、画面右下の終点で読み終わることになる。従って、始点から終点まで画面のデータを読み終わるのにかかる時間をTfとし、各領域の読書時間に差異がないとすると、Tr=Tf×(r/s)で表される時間に、領域3のデータを読み始めることになる。請求項4における目視タイミングを指定する時間切り替えモードの一つは、心象データに対応づけられた書籍データの一部あるいは全部が表示されてからTr時間後に、例えば、領域3の奈良公園の写真を若草山で遊ぶ鹿の写真に切り替える処理を行うことにより、ちょうど複数の異視点画面データが付加された書籍データの領域を読むときに、ある異視点画面データから別の画面データに切り替えることができる。このとき切り替えた異視点画面データに心象データが付加されている場合には、画面データの切り替えに合わせて心象データを出力する。この出力モードを距離モードと呼ぶことにする。
【0063】
目視タイミングを指定する時間切り替えモードの別の例は、各領域の目視時間を考慮に入れるものである。例えば領域1は文字列であり通常に読むには、1文字当たりTc時間を要する程度のものであり、領域2も文字列であり、例えば1文字当たりTc2時間を要するとすると、
Tm=Tc1×m1+Tc2×m2(m1、m2は領域1、領域2の文字数)
で表される時間に、領域3を読み始めることになる。上記距離モードの場合と同様、心象データに対応づけられた書籍データの一部あるいは全部が表示されてからTm時間後に、例えば、領域3の奈良公園の写真を若草山で遊ぶ鹿の写真に切り替える処理を行う。この出力モードを目視モードと呼ぶことにする。
【0064】
目視タイミングを指定するタイマーモードの場合は、対象領域を読み始める時刻とは直接係わりない時間として予め設定された値に設定できる。例えば、切り替え時間を0としておくことにより、奈良公園の写真が目で確認できる前に、若草山で遊ぶ鹿の写真を表示することもできる。この場合ユーザには直接若草山で遊ぶ鹿の写真が表示されたように見える。
【0065】
従ってS15において、読書効果制御手段は、表示された書籍データ(画面データ)の各領域の中から時間切り替えモードのフィールドを参照し、上記の距離モードであるか、目視モードであるか、タイマーモードであるかを確認し、それぞれのモードで決められた表示待ち時間を決定し、読書効果データが生成できてから決定された表示待ち時間後に読書効果データを出力する。
【0066】
次に、請求項5に係わる実施例について補足説明する。この部分は、請求項4で記載した目視タイミングとして時間切り替えモードによる表示を実施する際に参照する表示モードに関し、上記S15の処理モジュールに関する。心象データ領域の一部あるいは全部が表示手段2に表示されると、読書効果制御手段7は、表示された書籍データや異視点画面データの中の表示モード(図4の表示モード48)の値を参照する。図10は、表示モードの中のデータ構造の例を示す図である。100は表示方法を格納するフィールドであり、その値が0x00の場合は選択された異視点画面データがじわりじわりと徐々に正確さを増すよう(プログレッシブ)に表示される。0x01の場合は、通常の表示になる。この他に点滅、反転、フラッシュなどの表示方法もコード化されている。なお、表示方法100は、図5における心象データ識別子51dの中の画像処理用データ0x00と混同されやすいので注意が必要である。画像処理用データ0x00では、表示された画像の変形を伴うが、表示方法100では画像そのものに変形処理が加わらない。101は異視点画面データを表示する時間を格納するフィールドであり、異視点画面データはここに設定された時間の間表示される。102は、上記表示時間101で設定された表示時間を越えた場合の処理方法を定義するフィールドであり、その値が0x00の場合、表示時間101の経過後再び元の画面に戻る。0x01の場合は、図4における画面番号44を指定し、指定された画面データが表示され、0x02は現在表示されている画面番号より一つ大きい値の異視点画面データが表示される。
【0067】
次に、請求項6に係わる実施例を補足説明する。この処理は、図7の処理フローのS14に関係する。S13で図6の読書環境情報を参照した読書効果制御手段7は、以下で述べる読書効果テーブルを参照する。図11は読書環境情報と出力する読書効果データとの対応を取るための読書効果テーブルの例を表した図である。図11において、横軸は図6の心拍数60の値が、予め適切に定めた範囲6a1,…,6anで区切られている。縦軸は指先の湿度即ち発汗量62の値が、予め適切に定めた範囲6b1,…,6bmに区切られている。心拍数60と発汗量62との交差するセルに出力する読書効果データ6d11,…,6dmnが指定されるようになっている。例えば、読書効果制御手段7は、図1の第2の記録手段5に蓄積されている読書効果テーブルを読み出し、次に、図6の読書環境情報を参照し、環境管理手段4に格納された心拍数60の値が図11の範囲6a2にあり、発汗量62の値が範囲6b1であれば、図11の読書効果テーブルから該当する心拍数、発汗量に相当する読書効果データ6d12を選択し、心象出力手段6及び/又は表示手段2に出力することを示している。
【0068】
図11では心拍数と発汗量に関する2次元テーブルの形式となっているが、通常はn次元のテーブルに拡張して記述する。環境管理手段4に格納される読書環境情報は図6であり、ここに記載された項目次元のテーブルが管理されている。なお、読書効果データ6d11,…,6dmnは実際のデータでなく、ファイル名や実際のデータのある位置を指し示すポインターであってもよい。
【0069】
従って、まず、読書効果制御手段7は読書環境情報の各フィールドの値と上記読書効果テーブルのn次元の各軸の値とを比較する。次に該当したセルの交点のセルの値を参照することにより、心象データあるいは異視点画面データの種類と出力レベルを割り出し、これを読書効果データとして生成する。
【0070】
図12(a)、図12(b)、図12(c)は請求項7に係わる実施例を説明するための図である。請求項6では、読書効果データは、例えば図6の読書環境情報の値の範囲に対して対応づけられていた。請求項7は、請求項6の別の実施例に該当し、ユーザの読書環境情報のうち心理情報を予め定めた関係により総合して求めた心理度と、生成すべき心象データとの関係グラフから読書効果データとして生成される心象データの種類と出力レベルを決定し、その他の異視点画面データを読書効果テーブルで決定する。
【0071】
図12(a)、(b)、(c)において横軸は上記で定義した心理度Ktであり、縦軸はそれぞれ音声強度、振動強度、点滅回数を表し、120、121、122はそれぞれ音声強度と心理度、振動強度と心理度、点滅回数と心理度の間の関係を表すグラフである。図に示すように各パラメータの値は、0から最大値の間の値を取る。
【0072】
S13において、読書効果制御手段は、時刻tにおける心理情報を温度センサー、湿度センサー、心拍計から得る。得られた値を読書環境情報の中の心理情報フィールドに格納する。続いてS14に移り、読書効果制御手段は、心理情報フィールドの値を参照し、上記で定義した心理度Ktを計算する。次に、読書効果制御手段は、図12の関係グラフから現在の心理度に合致する音声強度、振動強度、点滅回数を求める。次に、読書効果制御手段は、読書環境情報の各パラメータの内、心象データの出力制御に用いたパラメータ以外のものと読書効果データとの対応関係を付けた読書効果テーブルを参照する。請求項6で述べた方法に基づいて、異視点画面データの出力方法、画面番号を決定し、先に決めた心象データと合成し、読書効果データを生成する。なお、図12(a)、(b)、(c)は音声強度、振動強度、点滅回数のみを示しているがその他のパラメータも同様にグラフ化することができる。
【0073】
次に、請求項8に係わる実施例について説明する。図13はこれを説明するための処理フローである。図13のS11,S12、S16は図7で説明したものと同じである。S20は図5に示す心象出力識別子のフィールド51e,51h,…のデータを参照する処理モジュールである。参照した値が自動か否かにより、処理を分岐するモジュールがS21である。値が自動の場合は、ページめくり手段3の機能をロックする。この処理モジュールがS22である。その後は、図7に示したS13,S14,S15を実行する(S23)。読書効果データの出力が終了すると、上記でロックしていたページめくり手段3の機能のロックを解除する(S24)。その後S16へ移る。
【0074】
S21で参照した値が自動でない場合は、心象出力識別子の細分化データを参照し、その値が運動比例タイプの出力か否かで処理を分岐する(S25)。運動比例タイプでない場合は、ユーザが読書効果マークをクリックするのを待つ(S26)。読書効果マークがクリックされると、S23の処理を実行する。
【0075】
S25が運動比例タイプである場合は、ページめくりの運動(カーソル移動操作)の追跡を開始する(S27)。運動量を以下にて計算する(S28)。
【0076】
図12において、請求項7では、心理度Ktは上記で定義した式を用いた。請求項8においては心理度Kmを次式で定義する。
Km=βU(βは比例定数であり、Uは運動量)
Uは、例えば、図8に示す心象データが対応付けられた領域を持つページが表示された状態で、カーソルが画面の始点にあり、カーソルを心象データが対応付けられた領域の始点まで直線で動かす場合を想定すると、両始点間の距離rに比例した値で近似できる。従って、例えば、
Km=γr(γは比例定数)
で心理度を表し、図12の関係図を用いると、ユーザのページめくり操作を係わるカーソルの運動量で心象出力手段6から出力される心象データの出力レベルを決定することができる。
【0077】
上記の出力をカーソルが読書効果マークへ到着するまで継続する(S29)。読書効果マークへ到着後は、カーソルが読書効果マークにある間、読書効果マーク到着時の出力レベルを継続し、カーソルが読書効果マークを離れるまで出力を継続する(S30)。以上により場合、ユーザの例えば腕又は指の動きにともなって、心象出力手段6から出力される心象データの出力レベルを上げることができるので、より臨場感のある読書効果を得ることができる。
【0078】
図14(a)、(b)は請求項9に係わる実施例を説明するための図であり、読書効果マークが表示画面の中に2か所ある場合の、それぞれの読書効果データの出力のタイミングチャートを表したものである。図14(a)はそれぞれの読書効果データの出力が時間的な重なりを持たない例であり、図14(b)は読書効果データの出力が一部で重なった場合の例を示している。図14(a)、(b)のTs1、Ts2は時間切り替えモードで決定された時間であり、(Te1−Ts1)あるいは(Te2−Ts2)は表示モードで設定される時間で決まる。図14(b)のTs2〜Te1ように読書効果データの出力が重なる場合は、それぞれの出力レベルを重畳し、平均化した値を出力する。
【0079】
各読書効果データは、読書効果データを生成するときあるいは心理データ情報を読み込むときにその出力を0あるいは出力時間を無限大にすることができるので、請求項10は自明である。
【0080】
図15は、請求項11に関して補足説明をするためのメニュー設定画面の例を示した図である。メニュー設定画面の呼び出しは、新しいボタンを設ける、あるいは、例えばカーソルキーの二つ以上の方向キーを同時に押すなどで行う。各メニュー項目の選択は、カーソルキーを使って選択する。以下、本発明を使った応用例を、ユーザの読書目的別に述べる。また、本画面の一番上の選択項目の「目的」は、それぞれ独立した選択ボタンを電子書籍表示装置に設けてもよい。
【0081】
〔実施形態1〕
本実施例は、本発明を速読用の装置として使った場合に関する。速読をするために、書籍データを作成する際に、表示された書籍データの内容を短時間に容易に伝える領域、もしくは表示内容の概略を端的に表すような領域を書籍データの中からいくつか取り出し、それぞれ一つの領域としておく。そして取り出した各領域の表示順を考慮して、時間切り替えモードにおける表示待ち時間を調節するとともに、表示モードにおける表示時間をユーザが何とか理解して読取れる時間に設定する。そして、速読用に取り出した領域を、それぞれ設定された表示待ち時間、表示時間に従って順次表示していくことによって、速読補助機能を実現する。表示待ち時間、表示時間、速読用に取り出す領域の組み合わせにより、各種レベルの速読装置が実現できる。表示待ち時間、表示時間、異視点画面データの組み合わせで各種レベルの速読装置が実現できる。
【0082】
〔実施形態2〕
本実施例は、本発明を学習用、クイズ用装置として使用した場合に関する。例えば、書籍データとして設問(問題)、クイズのページを表示する。設問が回答できる時間を時間切り替えモード43の表示待ち時間として設定する。異視点画面データとしてその回答ページを表示する。これを図に表したのが図16である。この画面の切り替わりにより、時間制限によるスリル感や緊張感を演出することができる。
【0083】
〔実施形態3〕
本実施例は、本発明を簡易アニメーション表示装置として適用する場合に関する。まず、異視点画面データを付加する領域を書籍データのページサイズと同じにし、読書効果マークを画面全体にする。各ページの書籍データに含まれる異視点画面データは、どれも1画面とする。表示モード48で決定される異視点画面データの表示時間101は、表示された内容が読み取れる程度の値に設定する。表示モード48で決定される異視点画面データの時間後処理フィールド102で0x01を選択し、その値を次ページの書籍データにする。全ページに同じ異視点画面データを設定することにより、ページが自動的にめくられ、ぱらぱら漫画の原理で、簡易アニメーションとして機能するようにすることができる。また、同じ原理で自動ページめくり装置が実現できる。
【0084】
〔実施形態4〕
本実施例は、本発明を潜在能力向上、あるいは精神的療養の装置として適用する場合に関する。この実現方法を説明する前に若干サブリミナルについて言及する。我々が通常映画やTVなどで見ている画面は1秒間に30コマ程度の連続した映像である。これより短い時間のコマがこれらの映像に混入していても目に留まらないが、繰り返し見ていると精神的に影響を与えることが公知である。この短い時間に混入される映像をサブリミナル映像という。本装置で、例えば、時間切り替えモード43の表示待ち時間をある程度長く設定し、表示モード48において異視点画面データを表示する表示時間101を30m秒以下に設定し、時間後処理フィールド102を0x00として異視点画面データ表示後の表示を元の画面に戻るようにしておく。ここで、異視点画面データの内容を潜在能力向上に結びつく、例えば「あなたの能力は開発される」、「目標校合格」、「あなたは救われる」のようなメッセージにすることによってサブリミナルによる効果を引き出す。
【0085】
〔実施形態5〕
本実施例は、本発明を情操教育装置、あるいはリラクジェーション装置として適用する場合に関する。これは異視点画面データ、あるいは心象データを情操教育あるいはリラクジェーションに向いた内容を選ぶことによって実現できる。表示モードにおける表示時間をある程度長い時間5分以上ぐらいにしたほうが効果が高い。
【0086】
〔実施形態6〕
本実施例は、本発明を常に新本として適用する場合に関する。これを実現するために読書履歴情報を利用し、例えば、読書の回数が上がる度に、異視点画面データの画面番号をインクリメントする。
【0087】
〔実施形態7〕
本実施例は、本発明を自動マンガ読み装置、あるいはプレゼンテーション装置として適用する場合に関し、実施形態3の他の実施例に該当する。また、マンガの他に、一つのページが複数の領域(コマ)に分割され、コマを読む順序が決められている書籍にも適用が可能である。図17(a)、(b)、(c)、(d)はこれを説明するための図である。
【0088】
図17(a)は特定の画面を表したものであり、画面が3つの領域、領域1(コマ1)、領域2(コマ2)、領域3(コマ3)に分割され、コマ1、コマ2、コマ3の順序で読まれることを表し、次ページは領域1に4コマ目、領域2に5コマ目、領域3に6コマ目の画面が続くことを表している。
【0089】
図17(b)は書籍データの構造を表した図であり、ページ1の書籍データに対し領域毎に異視点画面データあるいは心象データがn画面分(nは画面数)用意され、それに続くページ2書籍データ以降は書籍データのみが続いた構造をしており、読書効果マークは各領域の全域に対して付けられているものとする。
【0090】
図17(c)は表示手段に表示される表示画面のタイミングチャートを示したものである。例えば、時刻p0にページ1の領域1、領域2、領域3の書籍データが表示され、p1、p2、p3時刻にそれぞれ領域1、領域2、領域3の画面データが異視点画面データに切り替わり、さらにそれらの異視点画面データがp4、p5、p6に別の異視点画面データに切り替わる状態を表している。
【0091】
図17(d)は、読書効果テーブルの内容を表した図である。横軸には領域番号が、縦軸には各領域の画面切り替えの回数が格納されている。交差したセルには画面切り替えを行う異視点画面データの画面番号(ページ数、領域番号は指定なき場合は書籍データのページ、領域と同じになっている)が格納されている。
【0092】
次に、読書効果制御手段の処理の流れについて説明するが、簡単のために、本実施例では、心象データに係わる処理は省略し、画面がどのように変化するかに焦点を絞って説明をする。
【0093】
最初にユーザはページめくり手段を利用してページ1の書籍データを表示する。読書効果制御手段は、ページ1領域1心象データ1、ページ1領域2心象データ1、ページ1領域3心象データ1から表示された画面に読書効果マークが3個あることを認識する。次に、読書効果制御手段は、読書環境情報を読み込み、読書環境情報の目的の値が自動マンガ読みであることを確認する。
【0094】
次に、読書効果制御手段は、自動マンガ読み用の読書効果テーブル図17(d)を参照する。その結果、画面切り替えは1回目であり、領域1に付けられた読書効果マークであるので、異視点画面データ1を選択する。図4で述べた書籍データフォーマットを参照し、時間切り替えモードの値から(p1−p0)時間後に画面を、読書効果テーブルで指定された(ページ1領域1)異視点画面データ1に切り替える準備をする。
【0095】
また、同時に、図4で述べた書籍データフォーマットから表示モード48の情報を参照し、時刻p1から(p4−p1)時間の間その表示を継続し、(p4−p1)時間経過後もそのままの状態で表示を継続し、次の(ページ1領域1)異視点画面データ2に切り替える準備をする。次に、読書効果制御手段7は、ページ1領域1心象データ1から得られる心象データとページ1領域1異視点画面データ1との合成を行うが、心象データの処理は省略するので、ページ1書籍データの領域1部分の画面を領域1異視点画面データ1に上記表示切り替え時間で指定されるタイミングで切り替え、上記表示時間で指定される時間表示を継続する(指定時間後もそのまま表示を継続しようとする)。続いて、画面切り替え回数を管理するバッファの値をインクリメントする(初期設定は1であり、インクリメントして2にする)。同様の処理を領域2、領域3に対しても実行する。
【0096】
続いて、領域1の部分に表示される4コマ目の画面の処理の説明に移る。そこで、ページ1領域1心象データ2から得られる読書効果マークがページ1領域1心象データ1と同じ領域(すなわち図17(a)のコマ1の全領域)であり、ページ1領域1異視点画面データ1から得られる時間切り替えモード、表示モードの値が書籍データと同じ値に設定されているとすると、領域1の画面がページ1領域1異視点画面データ2にp1から(p4−p1)時間後に切り替わり、(p7−p4)の時間の間表示が継続される。その他の領域も同様の処理を繰り返すことにより、図17(c)のような出力の自動マンガ読み装置が実現できる。
【0097】
なお、図17(b)で、ページ1領域3心象データnの後ろにページ2書籍データ以降の書籍データが続いているのは、マンガの連続読みをせずに通常の電子書籍マンガ本として読むためであり、書籍データの画面データそのものは異視点画面データのそれと共通する構造になっている。
【0098】
〔実施形態8〕
本実施例は、本発明を通常の電子書籍装置として使う場合に関するものであり、読書効果に対する入出力をすべて省略することにより実現することが可能である。
【0099】
【発明の効果】
以上から明らかなように、本発明によれば、読書効果データには異視点画面データ、音声・音響データ、振動データを含めたマルチメディア情報が出力できるので、雰囲気や臨場感を高め読書効果を上げることができるようになった。
【0100】
また、本発明の電子書籍表示装置は、ユーザの心理状態を把握する読書管理手段を有しているので、ユーザの心理状態に応じて読書効果のより高まる出力をすることができるようになった。
【0101】
また、本発明の電子書籍表示装置は、読書環境情報により読者の目的、パーソナリティ、心理状態、読書履歴に対応して最適な異視点画面データ、心象データを自動的に選択することができるようになるので、読書効果データを作成する負担を大幅に減少させることが可能になった。
【0102】
また、本発明の電子書籍表示装置は、ユーザの読書履歴などの読書環境情報を把握する機能を有しているので、この情報を用い読書の回数によって出力する書籍データの内容を変化させることができ、新鮮味のある読書を支援することが可能になった。
【0103】
また、本発明の電子書籍表示装置は、ユーザの読書環境情報や書籍内容に応じて読書速度を制御する機能を有しているので、例えば、読書の早読み、遅読みなどの機能を提供できるようになった。
【0104】
また、本発明の電子書籍表示装置は、表示切り替え時間、読書表示モード情報、異視点画面データを選択することにより、書籍データに比べて微少時間表示されるサブリミナルな映像や音声・音響情報を混在させ、読書効果の向上とともに潜在能力を引き出したり、心理的な療法、教育効果などを向上させる機能を提供できるようになった。
【0105】
また、本発明の電子書籍表示装置は、読書環境情報により、同一ページの書籍データも日付や時間に依存して変化させることができるので、ユーザの読書の理解を促進することができるようになった。
【0106】
また、本発明の電子書籍表示装置は、書籍データに関連付けられた振動や音声データの出力レベルは表示モード情報によって各種変化させることができ、例えばフェードイン、フェードアウトのように出力レベルを徐々に変化させ、読書効果を強調することができるようになった。
【0107】
また、本発明の電子書籍表示装置は、ページめくり操作の運動量に依存して心象データの出力を変化させることができ、さらに臨場感、読書効果を高めることができるようになった。
【0108】
また、本発明の電子書籍表示装置は、同一表示ページあるいは同一ウインドウ内に複数の書籍データに関連付けられた振動や音声データが存在する場合の出力制御機能を有し、例えば複数の音声データを融合してより読書効果の高まるような出力をすることができるようになった。
【0109】
以上を総合して、本発明により、ユーザの心理状態、読書状態などの読書環境情報を把握・管理する手段を有し、読書効果データに対応づけられた書籍データが表示手段に表示された場合、ユーザの読書環境情報に適合したマルチメディア読書効果データを簡単に出力し、読書効果のみならず心理、教育的効果を促進する電子書籍表示装置を実現できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子書籍表示装置の一つの実施例の構造を示すブロック図である。
【図2】本発明の代表的な実施例である電子書籍表示装置の外観を示す図である。
【図3】同図(a)、(b)は記録手段に記録される書籍データのフォーマットの概略を示した図である。
【図4】書籍データの1ページ分のデータフォーマットの例を示した図である。
【図5】記録媒体に記録される書籍データのうち、書籍データの内容に応じて出力する心象データのフォーマット構造の一例を示した図である。
【図6】環境管理手段で管理される読書環境情報のデータ構造の例を示した図である。
【図7】本発明の読書効果制御手段の処理のフローの例を示した図である。
【図8】表示手段に表示された特定ページの表示例を表した図である。
【図9】請求項4に係わり、上記S15の読書効果データの出力のタイミングを決定する時間切り替えモードの実施例を説明するための図である。
【図10】表示モードの中のデータ構造の例を示す図である。
【図11】読書環境情報と出力する読書効果データとの対応を取るための読書効果テーブルの例を表した図である。
【図12】同図(a)、(b)、(c)は請求項7に係わる実施例を説明するための図である。
【図13】請求項8に係わる実施例を説明するための処理フローである。
【図14】同図(a)、(b)は請求項9に係わる実施例を説明するための図であり、読書効果マークが表示画面の中に2か所ある場合の、それぞれの読書効果データの出力のタイミングチャートを表したものである。
【図15】請求項11に関して補足説明をするためのメニュー設定画面の例を示した図である。
【図16】本発明を学習用、クイズ用装置として使用した場合の実施例の図である。
【図17】同図(a)、(b)、(c)、(d)は本発明を自動マンガ読み装置、プレゼンテーション用装置として使用した場合の実施例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 記録手段
2 表示手段
3 ページめくり手段
4 環境管理手段
5 第2の記録手段
6 心象出力手段
7 読書効果制御手段
Claims (12)
- 書籍データを記録した記録手段と、該記録手段に記録された書籍データを表示する表示手段と、該表示手段に表示された書籍データのページをめくるページめくり手段とを備える電子書籍表示装置であって、前記表示手段に表示された書籍データを読書するユーザのユーザ属性及び/又は当該ユーザの心拍数、指先温度及び/又は周囲温度に代表される当該ユーザの読書環境を示す情報をセンスし、センスされた前記読書環境を示す情報を読書環境情報として蓄えて管理する環境管理手段と、前記表示手段に表示されるページの書籍データを別視点で表現する画面データである異視点画面データ、及び、前記書籍データあるいは前記異視点画面データのイメージを強調するデータとして、前記書籍データあるいは前記異視点画面データの任意のページ内の任意の領域に存在するデータと対応付けられた心象データを記録する第2の記録手段と、該第2の記録手段に記録された前記心象データのうち、前記表示手段に出力することができる心象データ以外の他の心象データを出力する心象出力手段とを備え、前記第2の記録手段に記録された前記心象データと対応付けられたデータが存在する前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページを前記表示手段に表示した際に、前記心象データと対応付けられた前記データが存在する該ページ内の領域がユーザに目視されると予測される目視タイミングを算出し、算出された該目視タイミングで、前記心象データのうち、前記読書環境情報を参照することにより読書効果データとして生成された心象データを、前記表示手段及び/又は前記心象出力手段により出力することを制御する読書効果制御手段を備えたことを特徴とする電子書籍表示装置。
- 前記読書環境情報を参照することにより前記読書効果データとして生成される心象データが、画像、音声・音響、振動を含むマルチメディアから構成される前記心象データの中から、参照される前記読書環境情報に基づいて、当該ユーザの現在の読書環境に最適とされる心象データと該心象データの最適とされる出力レベルとを選択することにより生成される心象データであることを特徴とする請求項1に記載の電子書籍表示装置。
- 前記読書効果制御手段は、算出する前記目視タイミングとして、前記心象データと対応付けられた前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページの領域の全部あるいは一部が前記表示手段に表示された後とし、該目視タイミングで、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データとして生成された前記心象データを出力することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子書籍表示装置。
- 前記読書効果制御手段は、算出する前記目視タイミングとして、前記表示手段に表示された前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページ画面の始点から前記心象データと対応付けられたデータが存在する領域までの距離に比例した時間が示す時点、あるいは、前記表示手段に表示された前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページ画面の始点から前記心象データと対応付けられたデータが存在する領域までにユーザの目視が移動すると予測される時間が示す時点、あるいは、前記表示手段に表示された書籍データあるいは前記異視点画面データのページ画面の表示開始時点から予め設定されている時間経過した時点、あるいは、ユーザにより指示された時点のうち、いずれかを用いて、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データとして生成された前記心象データを出力することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電子書籍表示装置。
- 前記記録手段に記録される前記書籍データあるいは前記第2の記録手段に記録される前記異視点画面データとして、各ページの領域毎に前記表示手段に表示する出力時間及び/又は出力方法を指示する表示モードを付属して記録し、前記読書効果制御手段は、前記心象データと対応付けられたデータ領域を有する前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページを前記表示手段に表示する場合において、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データを生成する際に、前記心象データと対応付けられた該ページの領域に記録されている前記表示モードを用いて、前記心象データの出力時間及び/又は出力方法を調整して、前記読書効果データの出力時間及び/又は出力方法として生成することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電子書籍表示装置。
- 前記環境管理手段に蓄えられたユーザの前記読書環境情報として、ユーザの氏名、読書目的、嗜好を含むユーザ属性を示すユーザ情報、及び/又は、読書時のユーザの心拍数、指先体温、指先湿度を含むユーザの心理情報、及び/又は、ユーザの読書日付・時刻、周囲温度・湿度、読書履歴情報、平均ページめくり速度を含む読書情報をユーザ毎に蓄え、更に、前記読書効果制御手段は、前記ユーザ情報、及び/又は、前記心理情報、及び/又は、前記読書情報から構成される前記読書環境情報と、生成すべき前記読書効果データとを対応付ける読書効果テーブルあるいは関係グラフを備え、前記読書効果制御手段は、前記心象データと対応付けられたデータ領域を有する前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページを前記表示手段に表示する場合において、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データを生成する際に、前記読書効果テーブルあるいは前記関係グラフを利用して、前記読書効果データを取得することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子書籍表示装置。
- 前記読書効果制御手段は、前記心象データと対応付けられたデータ領域を有する前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページを前記表示手段に表示する場合において、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データを生成する際に、前記環境管理手段に蓄えられたユーザの前記読書環境情報のうち、ユーザの心理状態を示す複数の情報を、予め定めた関係に基づいて、当該ユーザの心理状態を総合した心理度として求め、求められた前記心理度の値に応じて、前記読書効果データとして生成する前記心象データの出力レベルを0から最大値まで変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電子書籍表示装置。
- 前記読書効果制御手段は、前記心象データと対応付けられたデータ領域を有する前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページを前記表示手段に表示する場合において、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データを生成する際に、ページめくり操作に係わるユーザの運動量に応じて、前記読書効果データとして生成する前記心象データの出力レベルを0から最大値まで変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電子書籍表示装置。
- 前記読書効果制御手段は、前記心象データに対応付けられた前記書籍データあるいは前記異視点画面データのデータが存在する領域が同一ページ内に複数存在する場合は、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データを生成する際に、複数の各領域のデータに対応付けられた前記心象データにそれぞれ対応して生成されるそれぞれの前記読書効果データを重畳して出力することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の電子書籍表示装置。
- 前記読書効果制御手段は、前記読書環境情報を参照して前記読書効果データを生成する際に、前記心象データのうち、任意に指定された一部あるいは全部について前記読書効果データとしての生成を停止させることができることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の電子書籍表示装置。
- 前記読書効果制御手段の制御方法を、ユーザの読書目的に応じて、少なくとも、速読、遅読、通常読み、新規書籍データ読み、学習、クイズ、アニメーション、自動マンガ読み、潜在能力向上、情操教育、リラクゼーション、プレゼンテーション、を含むいずれか任意に指定された読書形態に対応可能な制御方法に変更できることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の電子書籍表示装置。
- コンピュータに、書籍データを記録手段に記録した記録機能と、該記録手段に記録された書籍データを表示手段に表示する表示機能と、該表示手段に表示された書籍データのページをめくるページめくり機能と、前記表示手段に表示された書籍データを読書するユーザのユーザ属性及び/又は当該ユーザの心拍数、指先温度及び/又は周囲温度に代表される当該ユーザの読書環境を示す情報をセンスし、センスされた前記読書環境を示す情報を読書環境情報として蓄えて管理する環境管理機能と、前記表示手段に表示されるページの書籍データを別視点で表現する画面データである異視点画面データ、及び、前記書籍データあるいは前記異視点画面データのイメージを強調するデータとして、前記書籍データあるいは前記異視点画面データの任意のページ内の任意の領域に存在するデータと対応付けられた心象データを第2の記録手段に記録する第2の記録機能と、該第2の記録手段に記録された前記心象データのうち、前記表示手段に出力することができる心象データ以外の心象データを心象出力手段により出力する心象出力機能と、前記第2の記録手段に記録された前記心象データと対応付けられたデータが存在する前記書籍データあるいは前記異視点画面データのページを前記表示手段に表示した際に、前記心象データと対応付けられた前記データが存在する該ページ内の領域が目視される目視タイミングを算出し、算出された該目視タイミングで、前記心象データのうち、前記読書環境情報を参照することにより読書効果データとして生成された心象データを、前記表示手段及び/又は前記心象出力手段により読書効果データとして出力することを制御する読書効果制御機能と、を実現させるプログラムとして記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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