JP3543490B2 - 電気二重層コンデンサ電極の製造方法 - Google Patents
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- Ceramic Products (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気二重層コンデンサ用電極とその製法に関し、特に大電流用途に適した電気二重層コンデンサ用電極とその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電気二重層に基づく電荷の蓄積、すなわち電気二重層原理を用いた電気二重層コンデンサが開発されて製品化されており、該コンデンサは大静電容量が得られるため、小型のものは電子機器の半導体メモリ−用のバックアップ電源から、大型のものは車載の鉛バッテリの用途の一部にまで使用されている。
【0003】
この種の電気二重層コンデンサ用の電極材として、電気二重層コンデンサ用電極に関して鋭意研究開発を行った結果、ポリ塩化ビニリデン樹脂を非酸化雰囲気中で加熱し、それによって原子および分子欠陥を生じさせて細孔を形成した電極材料を開発し、これについて特許出願を行った(特願平6−67827号)。この材料は、非常に微細な細孔を有する多孔質炭素材料であって、従来の活性炭に比べ高容量の電極材料となっている。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】
前述の文献に開示したな電極材料は、上述の如く優秀な材料であるが、電極の固有抵抗が大きく、そのため充放電電流を大きくすると実効的な静電容量が減少するという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、熱可塑性樹脂とベンゼンとを混合する工程と、該混合された混合物を熱可塑性樹脂の融点温度以上で、かつ酸化反応が始まる温度以下の第1の加熱温度で加熱し仮焼き樹脂を製造する工程と、その仮焼き樹脂を常温まで冷却し粉末にし仮焼き粉末樹脂を製造する工程と、その仮焼き粉末樹脂を加圧しながら前記樹脂の酸化反応が始まる温度以上の第2の加熱温度で加熱し成形炭素体を得る製造工程と、からなる電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供され、
さらに、前記熱可塑性樹脂に対するベンゼンの混合率が10〜50重量%、さらに好ましくは20〜30重量%である電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供され、
さらに、前記第1の加熱温度が、熱可塑性樹脂の融解(軟化流動)に伴う吸熱反応が終了する温度以上で、かつ酸化反応が始まる温度以下の温度である電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供され、
さらに、前記仮焼き樹脂の製造工程を水蒸気雰囲気中で行う電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供され、
さらに、前記熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニリデン樹脂である電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供され、
さらに、前記熱可塑性樹脂がポリエステル樹脂である電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供され、
さらに、前記第1の加熱温度が200℃から500℃である電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供され、
さらに、前記第2の加熱温度が500℃から900℃である電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供される。
【0006】
ベンゼンは炭素6員環の分子構造を有しており、これを炭化するとグラファイト構造の炭化物が得られることが知られており、グラファイト構造の炭化物は電気抵抗が小さいという性質を有している。一方ポリ塩化ビニリデン樹脂等熱可塑性樹脂の炭化物は既に述べたように電気二重層コンデンサの電極として優れているものの電気抵抗が大きいという欠点がある。
【0007】
この発明によれば、熱可塑性樹脂とベンゼンとを混合した後、その混合物を熱可塑性樹脂の融点温度以上、又は熱可塑性樹脂の融解(軟化流動)に伴う吸熱反応が終了する温度以上で、かつ酸化反応が始まる温度以下、で加熱し仮焼きし、その仮焼き樹脂を常温まで冷却し粉末にし仮焼き粉末樹脂にした後、その仮焼き粉末樹脂を加圧しながら前記樹脂の酸化反応が始まる温度以上の温度で加熱し成形炭素体を製造することにより、熱可塑性樹脂にベンゼンが分散され、それを炭化するので、熱可塑性樹脂の炭化物の間に、グラファイトが分散された炭化物を生成することができ、生成された炭化物の電気抵抗を下げることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明の発明者らは、電気二重層コンデンサの電極として、粉末状のポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)等の熱可塑性樹脂を炭化したものを電極にすると静電容量の大きな電気二重層コンデンサを得る研究を継続している。熱可塑性樹脂を炭化した電極は静電容量の大きな電極を得るのに適しているが、電極の固有抵抗が大きく、電気二重層コンデンサの内部抵抗が大きくなり、大電流時の実効容量が低下することが問題であった。
上記問題を解決するため、電気抵抗の小さいグラファイト構造の天然黒鉛やカーボンブラックと上記熱可塑性樹脂の炭化物とを混合して電極としたが、天然黒鉛やカーボンブラックが熱可塑性樹脂の炭化物に良く分散されず、電極の固有抵抗が均一にならず、さらに、天然黒鉛やカーボンブラックの混合量の分だけ静電容量が低下するという問題があった。
【0009】
この発明の発明者は、上記熱可塑性樹脂の炭化物にグラファイトを均一かつ電気二重層コンデンサの電極として容量を低下させないで分散させる方法として、グラファイト構造を有する有機物を熱可塑性樹脂に混合する方法を発明した。
以下、その方法について詳細に説明する。
【0010】
【実施例】
図1は本発明の一実施例の製造方法のフローチャートである。本図で本発明の一実施例の製造方法を説明する。まず、工程S1でポリ塩化ビニリデン樹脂とベンゼンとテトラヒドロフラン(ポリ塩化ビニリデン樹脂の溶剤)とを、ポリ塩化ビニリデン樹脂に対するベンゼンの混入量が0〜60重量%の範囲で変化させて混合した。次に、工程S2で、前記S1で混合された樹脂を昇温速度10℃/分で300℃まで加熱し、300℃で30分間保持後、自然冷却し初期炭化物を生成した。次に、工程S3で前記の初期炭化物を粉砕し、温水で約1時間洗浄後、200℃で約1時間乾燥し初期炭化粉末を生成した。最後に、工程S4で前記工程S3で生成した初期炭化粉末を型容器に入れ、200kg/cm2 で加圧しながら800℃で加熱して固形炭化物を製造した。
【0011】
上記の製造方法で製造した固形炭化物を電極として電気二重層コンデンサを製造し、そのコンデンサ性能を測定した。
図2にそれらの結果を示す。本図は横軸にポリ塩化ビニリデン樹脂に対するベンゼンの混合量を重量%(wt%)で表したベンゼン混合率をとり、縦軸に固形炭素物の固有抵抗と電極単位体積当たりの静電容量をとって、固有抵抗(図2実線)と電極表面積当たりの電流10mA/cm2 時の静電容量(図2破線)と電極表面積当たりの電流500mA/cm2 時の静電容量(図2一点鎖線)とを示したものである。
【0012】
まず、固有抵抗(図2実線)では、ベンゼン混合率20重量%以上で抵抗の減少が著しいことが判明した。次に、電極表面積当たりの電流10mA/cm2 時の静電容量(図2破線)では、ベンゼン混合率30重量%以上では静電容量の低下が発生することが分かり、電極表面積当たりの電流500mA/cm2 時の静電容量(図2一点鎖線)では、ベンゼン混合率10重量%から静電容量の増加が著しく25重量%以上では増加が無くなることが分かった。
以上の結果から、ポリ塩化ビニリデン樹脂に対するベンゼンの混合率10〜50重量%の範囲、特にベンゼンの混合率20〜30重量%の範囲で本発明の効果が発揮できることが分かった。
【0013】
本発明の実施例としてポリ塩化ビニリデン樹脂を用いた例を示したが、熱可塑性ポリエステル樹脂でも同様の結果を得ることができた。
【0014】
【発明の効果】
上述のように、この発明によれば、熱可塑性樹脂とベンゼンとを混合した後、その混合物を熱可塑性樹脂の融点温度以上、又は熱可塑性樹脂の融解(軟化流動)に伴う吸熱反応が終了する温度以上で、かつ酸化反応が始まる温度以下、で加熱し仮焼きし、その仮焼き樹脂を常温まで冷却し粉末にし仮焼き粉末樹脂にした後、その仮焼き粉末樹脂を加圧しながら前記樹脂の酸化反応が始まる温度以上の温度で加熱し成形炭素体を製造することにより、熱可塑性樹脂にベンゼンが分散され、それを炭化するので、熱可塑性樹脂の炭化物の間に、グラファイトが分散された炭化物を生成することができ、ベンゼンの混合による静電容量の減少なく生成された炭化物の電気抵抗を下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の多孔質炭素成形体の製造過程を示す工程図である。
【図2】この発明の一実施例の多孔質炭素成形体の特性を示す図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は電気二重層コンデンサ用電極とその製法に関し、特に大電流用途に適した電気二重層コンデンサ用電極とその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電気二重層に基づく電荷の蓄積、すなわち電気二重層原理を用いた電気二重層コンデンサが開発されて製品化されており、該コンデンサは大静電容量が得られるため、小型のものは電子機器の半導体メモリ−用のバックアップ電源から、大型のものは車載の鉛バッテリの用途の一部にまで使用されている。
【0003】
この種の電気二重層コンデンサ用の電極材として、電気二重層コンデンサ用電極に関して鋭意研究開発を行った結果、ポリ塩化ビニリデン樹脂を非酸化雰囲気中で加熱し、それによって原子および分子欠陥を生じさせて細孔を形成した電極材料を開発し、これについて特許出願を行った(特願平6−67827号)。この材料は、非常に微細な細孔を有する多孔質炭素材料であって、従来の活性炭に比べ高容量の電極材料となっている。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】
前述の文献に開示したな電極材料は、上述の如く優秀な材料であるが、電極の固有抵抗が大きく、そのため充放電電流を大きくすると実効的な静電容量が減少するという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、熱可塑性樹脂とベンゼンとを混合する工程と、該混合された混合物を熱可塑性樹脂の融点温度以上で、かつ酸化反応が始まる温度以下の第1の加熱温度で加熱し仮焼き樹脂を製造する工程と、その仮焼き樹脂を常温まで冷却し粉末にし仮焼き粉末樹脂を製造する工程と、その仮焼き粉末樹脂を加圧しながら前記樹脂の酸化反応が始まる温度以上の第2の加熱温度で加熱し成形炭素体を得る製造工程と、からなる電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供され、
さらに、前記熱可塑性樹脂に対するベンゼンの混合率が10〜50重量%、さらに好ましくは20〜30重量%である電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供され、
さらに、前記第1の加熱温度が、熱可塑性樹脂の融解(軟化流動)に伴う吸熱反応が終了する温度以上で、かつ酸化反応が始まる温度以下の温度である電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供され、
さらに、前記仮焼き樹脂の製造工程を水蒸気雰囲気中で行う電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供され、
さらに、前記熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニリデン樹脂である電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供され、
さらに、前記熱可塑性樹脂がポリエステル樹脂である電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供され、
さらに、前記第1の加熱温度が200℃から500℃である電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供され、
さらに、前記第2の加熱温度が500℃から900℃である電気二重層コンデンサ電極の製造方法が提供される。
【0006】
ベンゼンは炭素6員環の分子構造を有しており、これを炭化するとグラファイト構造の炭化物が得られることが知られており、グラファイト構造の炭化物は電気抵抗が小さいという性質を有している。一方ポリ塩化ビニリデン樹脂等熱可塑性樹脂の炭化物は既に述べたように電気二重層コンデンサの電極として優れているものの電気抵抗が大きいという欠点がある。
【0007】
この発明によれば、熱可塑性樹脂とベンゼンとを混合した後、その混合物を熱可塑性樹脂の融点温度以上、又は熱可塑性樹脂の融解(軟化流動)に伴う吸熱反応が終了する温度以上で、かつ酸化反応が始まる温度以下、で加熱し仮焼きし、その仮焼き樹脂を常温まで冷却し粉末にし仮焼き粉末樹脂にした後、その仮焼き粉末樹脂を加圧しながら前記樹脂の酸化反応が始まる温度以上の温度で加熱し成形炭素体を製造することにより、熱可塑性樹脂にベンゼンが分散され、それを炭化するので、熱可塑性樹脂の炭化物の間に、グラファイトが分散された炭化物を生成することができ、生成された炭化物の電気抵抗を下げることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明の発明者らは、電気二重層コンデンサの電極として、粉末状のポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)等の熱可塑性樹脂を炭化したものを電極にすると静電容量の大きな電気二重層コンデンサを得る研究を継続している。熱可塑性樹脂を炭化した電極は静電容量の大きな電極を得るのに適しているが、電極の固有抵抗が大きく、電気二重層コンデンサの内部抵抗が大きくなり、大電流時の実効容量が低下することが問題であった。
上記問題を解決するため、電気抵抗の小さいグラファイト構造の天然黒鉛やカーボンブラックと上記熱可塑性樹脂の炭化物とを混合して電極としたが、天然黒鉛やカーボンブラックが熱可塑性樹脂の炭化物に良く分散されず、電極の固有抵抗が均一にならず、さらに、天然黒鉛やカーボンブラックの混合量の分だけ静電容量が低下するという問題があった。
【0009】
この発明の発明者は、上記熱可塑性樹脂の炭化物にグラファイトを均一かつ電気二重層コンデンサの電極として容量を低下させないで分散させる方法として、グラファイト構造を有する有機物を熱可塑性樹脂に混合する方法を発明した。
以下、その方法について詳細に説明する。
【0010】
【実施例】
図1は本発明の一実施例の製造方法のフローチャートである。本図で本発明の一実施例の製造方法を説明する。まず、工程S1でポリ塩化ビニリデン樹脂とベンゼンとテトラヒドロフラン(ポリ塩化ビニリデン樹脂の溶剤)とを、ポリ塩化ビニリデン樹脂に対するベンゼンの混入量が0〜60重量%の範囲で変化させて混合した。次に、工程S2で、前記S1で混合された樹脂を昇温速度10℃/分で300℃まで加熱し、300℃で30分間保持後、自然冷却し初期炭化物を生成した。次に、工程S3で前記の初期炭化物を粉砕し、温水で約1時間洗浄後、200℃で約1時間乾燥し初期炭化粉末を生成した。最後に、工程S4で前記工程S3で生成した初期炭化粉末を型容器に入れ、200kg/cm2 で加圧しながら800℃で加熱して固形炭化物を製造した。
【0011】
上記の製造方法で製造した固形炭化物を電極として電気二重層コンデンサを製造し、そのコンデンサ性能を測定した。
図2にそれらの結果を示す。本図は横軸にポリ塩化ビニリデン樹脂に対するベンゼンの混合量を重量%(wt%)で表したベンゼン混合率をとり、縦軸に固形炭素物の固有抵抗と電極単位体積当たりの静電容量をとって、固有抵抗(図2実線)と電極表面積当たりの電流10mA/cm2 時の静電容量(図2破線)と電極表面積当たりの電流500mA/cm2 時の静電容量(図2一点鎖線)とを示したものである。
【0012】
まず、固有抵抗(図2実線)では、ベンゼン混合率20重量%以上で抵抗の減少が著しいことが判明した。次に、電極表面積当たりの電流10mA/cm2 時の静電容量(図2破線)では、ベンゼン混合率30重量%以上では静電容量の低下が発生することが分かり、電極表面積当たりの電流500mA/cm2 時の静電容量(図2一点鎖線)では、ベンゼン混合率10重量%から静電容量の増加が著しく25重量%以上では増加が無くなることが分かった。
以上の結果から、ポリ塩化ビニリデン樹脂に対するベンゼンの混合率10〜50重量%の範囲、特にベンゼンの混合率20〜30重量%の範囲で本発明の効果が発揮できることが分かった。
【0013】
本発明の実施例としてポリ塩化ビニリデン樹脂を用いた例を示したが、熱可塑性ポリエステル樹脂でも同様の結果を得ることができた。
【0014】
【発明の効果】
上述のように、この発明によれば、熱可塑性樹脂とベンゼンとを混合した後、その混合物を熱可塑性樹脂の融点温度以上、又は熱可塑性樹脂の融解(軟化流動)に伴う吸熱反応が終了する温度以上で、かつ酸化反応が始まる温度以下、で加熱し仮焼きし、その仮焼き樹脂を常温まで冷却し粉末にし仮焼き粉末樹脂にした後、その仮焼き粉末樹脂を加圧しながら前記樹脂の酸化反応が始まる温度以上の温度で加熱し成形炭素体を製造することにより、熱可塑性樹脂にベンゼンが分散され、それを炭化するので、熱可塑性樹脂の炭化物の間に、グラファイトが分散された炭化物を生成することができ、ベンゼンの混合による静電容量の減少なく生成された炭化物の電気抵抗を下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の多孔質炭素成形体の製造過程を示す工程図である。
【図2】この発明の一実施例の多孔質炭素成形体の特性を示す図である。
Claims (8)
- 熱可塑性樹脂とベンゼンとを混合する工程と、
該混合された混合物を熱可塑性樹脂の融点温度以上で、かつ酸化反応が始まる
温度以下の第1の加熱温度で加熱し仮焼き樹脂を製造する工程と、
その仮焼き樹脂を常温まで冷却し粉末にし仮焼き粉末樹脂を製造する工程と、その仮焼き粉末樹脂を加圧しながら前記樹脂の酸化反応が始まる温度以上の第2の加熱温度で加熱し成形炭素体を得る製造工程と、からなることを特徴とする電気二重層コンデンサ電極の製造方法。 - 前記熱可塑性樹脂に対するベンゼンの混合率が10〜50重量%、さらに好ましくは20〜30重量%であることを特徴とする請求項1に記載の電気二重層コンデンサ電極の製造方法。
- 前記第1の加熱温度が、前記熱可塑性樹脂の融解(軟化流動)に伴う吸熱反応が終了する温度以上で、かつ酸化反応が始まる温度以下の温度であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気二重層コンデンサ電極の製造方法。
- 前記仮焼き樹脂の製造工程を水蒸気雰囲気中で行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の電気二重層コンデンサ電極の製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニリデン樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の電気二重層コンデンサ電極の製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の電気二重層コンデンサ電極の製造方法。
- 前記第1の加熱温度が200℃から500℃であることを特徴とする請求項1乃至請求項6に記載の電気二重層コンデンサ電極の製造方法。
- 前記第2の加熱温度が500℃から900℃であることを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載の電気二重層コンデンサ電極の製造方法。
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---|---|---|---|
JP13768896A JP3543490B2 (ja) | 1996-05-07 | 1996-05-07 | 電気二重層コンデンサ電極の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13768896A JP3543490B2 (ja) | 1996-05-07 | 1996-05-07 | 電気二重層コンデンサ電極の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09298134A JPH09298134A (ja) | 1997-11-18 |
JP3543490B2 true JP3543490B2 (ja) | 2004-07-14 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13768896A Expired - Fee Related JP3543490B2 (ja) | 1996-05-07 | 1996-05-07 | 電気二重層コンデンサ電極の製造方法 |
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Country | Link |
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---|---|---|---|---|
JP4708152B2 (ja) * | 2005-10-18 | 2011-06-22 | Jx日鉱日石エネルギー株式会社 | 電気二重層キャパシタ電極用炭素材の製造方法 |
-
1996
- 1996-05-07 JP JP13768896A patent/JP3543490B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09298134A (ja) | 1997-11-18 |
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