JP3543285B2 - 物体認識機能付きゲーム装置および物体認識方法 - Google Patents
物体認識機能付きゲーム装置および物体認識方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ付きゲーム装置に関し、特にカメラにより撮像された物体を認識する機能を有するゲーム装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カメラにより人物(プレーヤー)の顔などを撮影してゲームを行うゲーム装置では、プレーヤー本人の顔が撮影されたものと仮定してゲームを続行していた。しかしながら、実際には、プレーヤーが撮影する瞬間に撮影場所を離れてしまい何も撮影されていない場合や、プレーヤーが他人の写真をカメラの前にかざして第三者の顔を撮影させる場合などがあった。前者の場合は、何も撮影されていないので、所望のゲーム結果を得ることが出来ず、また後者の場合は、肖像権侵害の問題がおこる可能性があった。この問題を解決するために、赤外線センサをゲーム装置に設けて、実際の人間が撮影場所に存在しているか否かを検知する装置がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなゲーム装置では、撮影するときに実際の人間が撮影場所に存在するか否かを検知しているのみで、撮影後の画像をチェックしていないので、想定していないプレーヤーの悪戯により赤外線センサが検知できずに第三者の写真等が取り込まれてしまう場合があり、著作物の撮影に対して十分な予防措置がとれなかった。また、赤外線センサを備えたゲーム装置は製造コストが高くなるという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は肖像権侵害の問題を予防することができ、安価に人物の認識を行うことができる物体認識機能付きゲーム装置および物体認識方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の物体認識機能付きゲーム装置は、所定の物体を背景と共に撮影するカメラを備え、当該カメラにより所定の物体を認識する物体認識機能付きゲーム装置において、第1の色を有し、第1の色とは異なる第2の色を有するマークが所定の位置に設けられている背景画を具備し、カメラが撮影した撮影画像にマークの少なくとも一部が撮影されている場合には、ゲームを中断して所定のメッセージを表示し、撮影画像にマークが撮影されていない場合には、ゲームを進行するように構成されている。
【0006】
また、本発明のゲーム装置の物体認識方法は、第1の色を有し、第1の色とは異なる第2の色を有するマークが所定の位置に設けられている背景画と共に所定の物体をカメラにより撮影する撮影工程と、この撮影工程で撮影された撮影画像にマークの少なくとも一部が撮影されている場合には、所定の物体が撮影されていないと判断し、撮影画像にマークが撮影されていない場合には、所定の物体が撮影されていると判断する前記カメラによる認識工程とから構成される。また、認識工程において所定の物体が撮影されていないと判断した場合には、撮影工程と認識工程を再度行う工程を更に含んで構成してもよい。
【0007】
上記の第1の色を青にし、マークを所定の物体が撮影位置に在るときに所定の物体により隠れる位置に設けることができる。このマークは少なくとも2方向に延びる線により構成してもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。なお、説明において、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0009】
図1は本発明に係るゲーム装置の実施の形態を示す外観図、図2は背景画の拡大図である。図1に示すように、ゲーム装置1は背景板8や反射板支持部7等により筐体に形成されている。モニタ(図示せず)が操作ボタン11の近傍に表示面を上にして取り付けられており、反射板支持部7に支持されている反射板にモニタの画像が反射してプレーヤーに表示される。反射板支持部7の後ろ側にプレーヤーの顔等を撮影するCCDカメラ2が設けられており、反射板にハーフミラーが用いられているので、プレーヤーからはこのCCDカメラ2が見えない構成になっている。
【0010】
背景板8は図2に示すような背景画3を有していて、プレーヤーに対して縦方向に延びる線と横方向に延びる線からなるマーク4が付けられている。背景画3の基本色は青(ブルーバック)であり、マーク4は青とは異なる色を有している。このマーク4は、背景板8に張りつけてもよく、また、直接背景板8に描いてもよい。
【0011】
図3に示すように、プレーヤーはゲーム装置1の筐体内に入り、背景板8を背にして立ってゲームを行う。プレーヤーがコインを投入してゲームを開始すると、「ワクに顔をあわせてボタンを押して下さい。」というメッセージが反射板に表示される。このとき、プレーヤーには顔の枠、目、口のアウトラインが表示されると同時に、CCDカメラ2により撮影されているプレーヤーの顔がこのアウトラインにオーバーラップして表示される。プレーヤーはこの画像を見ながら、顔の枠に収まるように自分の顔を上下左右に移動して所定の操作ボタン11を押す。この時のプレーヤーの顔がCCDカメラ2により撮像されて、この顔画像が記憶される。プレーヤーの顔が撮影されるときは、図4に示すように、プレーヤーはマークが隠れるように背景画3の前に立つ事になるので、CCDカメラ2により撮像された画像にはプレーヤーと青色の背景のみが撮影されることになり、マーク4は撮影されない。
【0012】
一方、図5に示すように、プレーヤーが第三者の写真6を背景画3の前にさしだして、所定の操作ボタン11を押してCCDカメラにより撮影させた場合、マーク4が全て隠れないので、撮影画像には写真と青色の背景とマーク4の一部が撮影される。また、プレーヤーの立つ位置がずれた場合や顔以外の部位を撮影した場合にも、マーク4の一部が撮影されることになる。
【0013】
この撮影画像は、後述する判定部によりマーク4が撮影されているか否か判定される。そして、マーク4が撮影されていないと判定された場合はプレーヤーの顔が撮影されているとして次のゲーム処理を行い、マーク4が撮影されていると判定された場合はエラー処理を行い、プレーヤーに対して「もう一度撮影を行います。」等のメッセージを表示し、再度プレーヤーの顔の撮影を行う。
【0014】
次に、このような撮影処理を行うゲーム装置の処理部の構成を説明する。図6は制御ボードの構成を示すブロック図、図7は撮影処理を示すフローチャートである。
【0015】
図6に示すように、制御ボード13は、ゲーム装置1全体を制御するCPU(中央演算処理装置)14と、撮影した画像に合成処理を施す画像合成部16を有するビデオ回路15と、撮影した画像を一時的に格納するRAM25と、撮影した画像に合成するサンプル画像を格納するサンプル画像格納エリア18と背景画に付せられたマーク4の色と形状を格納するマーク画像格納エリア19を有するROM17とを備えている。この制御ボード13には、CCDカメラ2により撮影されたプレーヤーの顔画像信号が入力され、データバスを介してRAM25に記憶される。また、制御ボード13には、プレーヤーが操作ボタン11を介して入力した指示信号がCPU14にデータバスを介して入力される。更に、この制御ボード13には、ゲーム結果を印刷するプリンタ24やモニタ5が接続されている。
【0016】
このCPU14では、撮影処理部20がプレーヤーを撮影する指示信号を出力して、CCDカメラ2によりプレーヤーを撮影し(図7のステップ100)、撮影画像をRAM25に記憶する。次に、マーク認識部21は、ROM17のマーク画像格納エリア19に記憶されているマークを読み出して、この読み出したマークの色および形状をRAM25に記憶されている撮影画像と比較して、この撮影画像にマーク4の色および形が一部でも撮影されているか調べる(図7のステップ110)。そして、判定部22からマーク4が撮影されたかどうかを示す信号を判定結果処理部23に対して出力する(図7のステップ120)。判定結果処理部23は、マーク4が撮影されていないことを示す信号を受け取った場合、次のゲーム処理を行い(図7のステップ130)、マーク4が撮影されていることを示す信号を受け取った場合、エラー処理を行い(図7のステップ140)、撮りなおしの指示信号を出力して(図7のステップ150)、プレーヤーの顔を再度撮影し直す(図7のステップ100)。なお、図7では、マーク4が一部でも撮影されている間プレーヤーの顔の撮影が繰り返されるが、撮りなおし回数はゲーム装置毎に任意に設定することができ、また、撮りなおしを行わずにゲームを終了することもできる。
【0017】
このように本発明のゲーム装置は、青色の背景画に青色とは異なる色のマークを付して、このマークが撮影されているか否かにより実際のプレーヤーの顔が撮影されたかどうかを判断するので、簡単に且つ安価に肖像権侵害の問題を解決することができる。また、プレーヤーの顔が撮影されなかったり、顔の位置がずれて撮影された場合にも、撮影を再度行うので、所望の画像を得ることができ、ゲーム結果に支障をきたすことがなくなる。
【0018】
上述の実施の形態では、背景画に図2に示すようなマークを付したが、これに限る必要はなく、プレーヤーが撮影位置に立ったときに隠れるものであればよい。また、マークの色は背景画の基本色と異なるものであれば様々な色のものを用いることができる。
【0019】
【発明の効果】
以上、詳述したように本発明のゲーム装置によれば、単一色の背景画に背景画とは異なる色のマークを付し、このマークが撮影されているか否かを判断することで、簡単に実際の人物(プレーヤー)が撮影されたかどうかを判断することができ、第三者の写真を利用する等の肖像権侵害の問題に対処することができる。また、所望の物体、例えば、プレーヤーの顔が所定の位置で撮影できたかどうかも判断できるので、その後のゲーム処理を正常に行うことができる。また、赤外線センサ等の特別な装置を設ける必要がないので、ゲーム装置を安価に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゲーム装置の実施の形態を示す外観図である。
【図2】本発明に係るゲーム装置の背景画を示す拡大図である。
【図3】本発明に係るゲーム装置にプレーヤーが入った状態を示す図である。
【図4】CCDカメラにより撮影された画像の一例を示す図である。
【図5】CCDカメラにより撮影された画像の一例を示す図である。
【図6】制御ボードの構成を示すブロック図である。
【図7】本発明に係るゲーム装置の撮影処理工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…ゲーム装置
2…CCDカメラ
3…背景画
4…マーク
5…モニタ
6…写真
7…反射板支持部
8…背景板
11…操作ボタン
13…制御ボード
14…CPU
15…ビデオ回路
16…画像合成部
17…ROM
18…サンプル画像格納エリア
19…マーク画像格納エリア
20…撮影処理部
21…マーク認識部
22…判定部
23…判定結果処理部
24…プリンタ
25…RAM
Claims (6)
- 所定の物体を背景と共に撮影するカメラを備え、当該カメラにより前記所定の物体を認識する物体認識機能付きゲーム装置において、
第1の色を有し、前記第1の色とは異なる第2の色を有するマークが所定の位置に設けられている背景画を具備し、
前記カメラが撮影した撮影画像に、前記マークの少なくとも一部が撮影されている場合には、ゲームを中断して所定のメッセージを表示し、
前記撮影画像に、前記マークが撮影されていない場合には、ゲームを進行すること、
を特徴とする物体認識機能付きゲーム装置。 - 前記第1の色は青であり、前記マークは前記所定の物体が撮影位置に在るときに前記所定の物体により隠れる位置に設けられていること、
を特徴とする請求項1に記載の物体認識機能付きゲーム装置。 - 前記マークは少なくとも2方向に延びる線からなること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の物体認識機能付きゲーム装置。 - 第1の色を有し、前記第1の色とは異なる第2の色を有するマークが所定の位置に設けられている背景画と共に所定の物体をカメラにより撮影する撮影工程と、
前記撮影工程で撮影された撮影画像に、前記マークの少なくとも一部が撮影されている場合には、前記所定の物体が撮影されていないと判断し、
前記撮影画像に、前記マークが撮影されていない場合には、前記所定の物体が撮影されていると判断する前記カメラによる認識工程と、
から構成されることを特徴とするゲーム装置の物体認識方法。 - 前記認識工程において前記所定の物体が撮影されていないと判断した場合には、前記撮影工程と前記認識工程を再度行う工程を更に含んで構成すること、
を特徴とする請求項4に記載のゲーム装置の物体認識方法。 - 前記第1の色は青であり、前記マークは前記所定の物体が撮影位置に在るときに前記所定の物体により隠れる位置に設けられていること、
を特徴とする請求項4または請求項5に記載のゲーム装置の物体認識方法。
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JP28830395A JP3543285B2 (ja) | 1995-11-07 | 1995-11-07 | 物体認識機能付きゲーム装置および物体認識方法 |
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