JP3542332B2 - 自動二輪車のサドルバッグ装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車のサドルバッグ装置に関し、特に蓋を有するサドルバッグを、車体フレームに着脱可能に取付けるようにした自動二輪車のサドルバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、サドルバッグは、自動二輪車の車体に固定されるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動二輪車の停車状態で、サドルバッグを自動二輪車から取り外して持ち歩くことができれば、便利であるが、従来のものではサドルバッグステーからサドルバッグを取外すのが困難である。このため、サドルバッグを着脱可能としてサドルバッグステーに取付ければよいのであるが、その際、盗難防止を図るためにはキー操作によりサドルバッグの取り外しの可否を切換えることが望ましい。
【0004】
一方、サドルバッグには蓋が開閉可能に取付けられるものであり、この蓋の閉鎖状態を維持するためにはキーシリンダ錠等の鎖錠装置が必要である。したがってサドルバッグの取り外しの可否を定めるキー操作と、蓋開閉の可否を定めるキー操作とが必要になるのであるが、それぞれ個別のキーシリンダ錠がサドルバッグに設けられるのでは部品点数の増大を招くことになる。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、サドルバッグ取外しの可否および蓋開閉の可否を単一のキーシリンダ錠のキー操作で切換可能として部品点数を低減した自動二輪車のサドルバッグ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、後輪の側方に配置されて車体フレームに固定されるサドルバッグステーと、該サドルバッグステーに着脱可能に取付けられるサドルバッグと、係止フックを有して前記サドルバッグに開閉可能に取付けられる蓋と、前記サドルバッグステーとの係合および係合解除を切換え可能としてサドルバッグに設けられるロック手段と、キー操作に応じて正・逆自在に回動するレバーを有して前記サドルバッグに設けられるとともに前記レバーの回動軸線まわりには第1、第2および第3回動位置がこの順で相互に間隔をあけて設定されるキーシリンダ錠とを備え、前記レバーには、該レバーが第1回動位置にある状態では閉鎖位置にある前記蓋の係止フックとの係合を解除するものの前記レバーが第1回動位置から第2回動位置に回動するのに応じて前記係止フックに係合する係合腕部が、第2回動位置から第3回動位置への前記レバーの回動によっても前記係止フックとの係合状態を維持するようにして設けられ、前記ロック手段および前記レバー間には、前記レバーの第2回動位置から第3回動位置への回動に応じて牽引されるワイヤが、その牽引によってサドルバッグステーとの係合を解除するように前記ロック手段を作動せしめるとともに第1および第2回動位置間での前記レバーの回動によってはロック手段に動力を伝達することを回避するようにして設けられることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、車体フレームに固定されたサドルバッグステーには、サドルバッグに設けられたロック手段をサドルバッグステーに係合させることによりサドルバッグが取付けられ、このサドルバッグに取付けられた蓋の閉鎖状態を維持するには、キーシリンダ錠のレバーを第2回動位置とし、該レバーに設けられた係合腕部を蓋の係止フックに係合しておけばよい。また蓋を開放するには、レバーが第2回動位置から第1回動位置に回動するようにキー操作すればよく、係合腕部および係止フックの係合が解除されることで蓋を開放することが可能となる。このような第1および第2回動位置間でのレバーの回動時には、レバーおよびロック手段間に設けられるワイヤは緩むだけで動力を伝達することはなく、ロック手段をサドルバッグステーに係合させた状態でのレバーの第1および第2回動位置間での回動時に前記ロック手段はサドルバッグステーとの係合状態を維持する。またレバーを第2回動位置から第3回動位置に回動するようにキー操作すると、前記ロック手段にはサドルバッグステーとの係合を解除するように作動する動力が前記ワイヤから伝達されることになり、それによりサドルバッグをサドルバッグステーから取外すことができ、この際、係合腕部は係止フックに係合したままであり、蓋の閉鎖状態は維持される。すなわち単一のキーシリンダ錠のキー操作により、サドルバッグの取外しの可否の切換えと、蓋の開閉の可否の切換えとを分けることができ、部品点数を低減することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0009】
図1〜図12は本発明の一実施例を示すものであり、図1は自動二輪車の側面図、図2は自動二輪車の後部を図1の2矢視方向から見た斜視図、図3はサドルバッグステーおよびサドルバッグを取外した状態を図2と同一方向から見た斜視図、図4は図2の4−4線に沿う断面図、図5は図4の5−5線断面図、図6は図5の6−6線断面図、図7は図6の7−7線拡大断面図、図8は図7の8−8線断面図、図9はケースの一部を透視した状態での図8の9矢視図、図10は図4の10−10線拡大断面図、図11は図10の11−11線断面図、図12は図11の12−12線断面図である。
【0010】
先ず図1において、この自動二輪車の車体フレームFは、わずかに後下がりにして前後に延びる左、右一対のメインフレーム15…と、それらのメインフレーム15…の前端に設けられるヘッドパイプ16と、該ヘッドパイプ16から後下がりに延びる左、右一対のダウンフレーム17…と、両ダウンフレーム17…の後端に一体に連設されて後ろ上がりに延びる左、右一対のリヤフレーム18…と、前記両メインフレーム15…の後端に一体に連設されて下方に延びるとともに前記両リヤフレーム18…の中間部に接続される左、右一対のセンターフレーム19…と、前記両メインフレーム15…の後端から後方に延びるとともに前記センターフレーム19…の接続部よりも後方で前記両リヤフレーム18…の中間部に接続されるシートステー20とを備える。
【0011】
ヘッドパイプ16にはフロントフォーク21が操向可能に支承され、該フロントフォーク21の下端に前輪WFが軸支され、フロントフォーク21の上端には操向ハンドル22が連結される。
【0012】
メインフレーム15…上には燃料タンク23が搭載され、この燃料タンク23の後部はシートステー20の前部を覆うように配置される。また燃料タンク23の下方で車体フレームFには、エンジンEおよび変速機Mから成るパワーユニットPが搭載され、このパワーユニットPはメインフレーム15…、ダウンフレーム17…およびセンターフレーム19…で囲まれる部分に配置される。
【0013】
変速機Mにはスイングアーム24の前端が上、下揺動可能に支持されており、該スイングアーム24の後端に後輪WRが軸支される。また後輪WRを上方から覆うリヤフェンダー25がリヤフレーム18…に取付けられており、このリヤフェンダー25およびスイングアーム24の後部間にはリヤクッションユニット26が設けられる。
【0014】
後輪WRに同軸に設けられた被動スプロケット27と、変速機Mの出力軸に設けられた駆動スプロケット28とには、無端状のチェーン29が巻きかけられており、パワーユニットPが発揮する動力により後輪WRが回転駆動される。
【0015】
燃料タンク23の後方側にはリヤフェンダー25の前部を覆うライダー座乗用の前部シート30が配置され、該前部シート30は、車体フレームFに着脱可能に固定される。また前部シート30の後方にはリヤフェンダー25を覆う同乗者座乗用の後部シート31が配置されており、この後部シート31は前部シート30に着脱可能に連結されるとともにリヤフェンダー25に着脱可能に取付けられる。
【0016】
図2および図3を併せて参照して、後輪WRの左右両側には、前記リヤフェンダー25を介して車体フレームFのリヤフレーム18…に固定されるサドルバッグステー32,32が配置されており、これらのサドルバッグステー32…にサドルバッグ33,33が着脱可能に取付けられ、各サドルバッグ33…には蓋34,34が開閉可能に取付けられる。
【0017】
図4および図5において、サドルバッグステー32は、自動二輪車の前後方向に延びる係止軸部32aと、上方に向けて開放した略U字状に形成されるとともに前記係止軸部32aと共働して矩形状をなすようにして係止軸部32aに連設されるバッグ支持部32bと、係止軸部32aの前部から上方に延びる第1支持腕部32cと、係止軸部32aの前後方向中間前部から上方に延びる第2支持腕部32dと、第1および第2支持腕部32c,32d間を結ぶ補強腕部32eと、第1および第2支持腕部32c,32dの上端にそれぞれ設けられる円筒状のボス部32f,32gとを備える。
【0018】
このサドルバッグステー32のうち、係止軸部32a、バッグ支持部32bおよび第1支持腕部32cは1本のパイプを屈曲成形することにより形成され、パイプから成る第2支持腕部32dは係止軸部32aに溶接され、パイプから成る補強腕部32eの両端は第1および第2支持腕部32c,32dに溶接される。
【0019】
各ボス部32f,32gとの間にワッシャ36…を挟むボルト35…が各ボス部32f,32gにそれぞれ挿通され、各ボルト35…をリヤフェンダー25に螺合して締付けることによりサドルバッグステー32が、リヤフェンダー25に固定される。
【0020】
またサドルバッグ32におけるバッグ支持部32bの下部には、上下に延びる棒部材の上部を溶接することで棒状の係止部37が設けられる。
【0021】
サドルバッグ33において、前記サドルバッグステー32に対向する面には、サドルバッグステー32の係止軸部32aおよびバッグ支持部32bで囲まれる部分に一部を突入させるように隆起した第1隆起部38と、前記係止軸部32aを挿入可能として直線状に延びる第1溝42を第1隆起部38の上部との間に形成するように隆起した第2隆起部39と、前記バッグ支持部32bの後方寄り下部を挿入可能として直線状に延びる第2溝43を第1隆起部38の下部との間に形成するように隆起した第3隆起部40と、前記バッグ支持部32bの前部を挿入可能とした略L字状の第3溝44を第1隆起部38の前部との間に形成するように隆起した第4隆起部41とが設けられる。
【0022】
第1溝42の幅は、係止軸部32aの直径よりも大きく設定されており、バッグ支持部32bを第2および第3溝43,44に挿入したときに、係止軸部32aが第1溝42内の上部に位置するように第1および第2隆起部38,39の位置が設定される。
【0023】
ところで、サドルバッグ33には、サドルバッグステー32の前記係止軸部32aに係脱可能に係合する係合部45が設けられており、この係合部45は、第2支持腕部32dの係止軸部32aへの連設部を相互間に挟む位置に配置される一対の係合板46,46がサドルバッグ33に締結されて成るものであり、前記各係合板46,46は、第1溝42の上部に挿入された係止軸部32aに第1溝42の外方側から係合するようにしてサドルバッグ33に締結され、各係合板46,46および第1隆起部38間には、係止軸部32aの第1溝42への挿脱を可能とするための開口部47,47が形成され、第1隆起部38の上側部は、前記開口部47,47から第1溝42への係止軸部32aの挿脱を円滑化するために傾斜面38aとして形成される。
【0024】
またサドルバッグ33には、サドルバッグステー32のバッグ支持部32bが該サドルバッグ33に直接接触することによるサドルバッグ33の損傷を防止するために、前記バッグ支持部32bの複数箇所(この実施例では2箇所)に当接する弾性材48…が固着される。
【0025】
図6を併せて参照して、サドルバッグ33は上部を開口するように形成されており、このサドルバッグ33の上部を覆い得る蓋34の前部が、レザー素材等の可撓性を有する材料から成るヒンジ部材51を介してサドルバッグ33の前部に連結される。而して蓋34は、図6の鎖線で示すようにヒンジ部材51を撓ませてサドルバッグ33の上部を開放する開放位置と、図6の実線で示すようにサドルバッグ33の上部を閉鎖した閉鎖位置との間での開閉作動を可能としてサドルバッグ33に連結される。
【0026】
蓋34の上部外面には、蓋34の開閉操作、ならびにサドルバッグステー32から取外したサドルバッグ33を持ち歩くためのハンドル52が取付けられ、蓋34の後部内面には係止フック53が固着される。
【0027】
また蓋34およびサドルバッグ33間には紐50が設けられており、この紐50により蓋34が過度に大きく開いてしまうことがない。
【0028】
図7〜図9において、略U字状の係止フック53は支持板54に固着されており、該支持板54が蓋34の内面に固着される。一方、蓋34が閉鎖位置に在るときに前記係止フック53に対応する位置でサドルバッグ33の後部外面には金属板55が当接されており、共働してケース58を構成するケース半体56,57がサドルバッグ33を前記金属板55との間に挟むようにしてサドルバッグ33の内面に当接される。しかもケース半体56,57には複数の溶接ナット59…が固着されており、金属板55の外方側から該金属板55、サドルバッグ33およびケース半体56,57に挿通される複数のねじ部材60…が前記各溶接ナット59…に螺合され、これにより金属板55およびケース半体56,57がサドルバッグ33の表裏両面に固定される。
【0029】
金属板55には、サドルバッグ33およびケース半体56で挟持されるシリンダボディ62がその外端を金属板55よりも外方に突出させるとともに内端をケース58内に突入するようにして固着される。このシリンダボディ62は、正規のキー63の挿入により回動することを可能としてシリンダボディ62内に挿入されるロータ64と、該ロータ64の内端に固着されたレバー65とともにキーシリンダ錠61を構成するものであり、ロータ64の外端にはキー63を挿入するためのキー孔66が開口される。
【0030】
金属板55およびサドルバッグ33には、蓋34を閉じたときに係止フック53をケース58内に挿入させる挿入孔67,68が設けられ、キーシリンダ錠61の内端のレバー65には、挿入孔67,68からケース58内に挿入されている前記係止フック53に係脱可能に係合し得る係合腕部69が設けられる。
【0031】
ところで、キーシリンダ錠61には、図7で示すように、ロータ64およびレバー65の回動軸線まわりに第1、第2および第3回動位置P1.P2,P3がこの順で相互に等間隔をあけて設定されており、前記係合腕部69は、前記レバー65が第1回動位置P1にある状態では閉鎖位置にある蓋34の係止フック53との係合を解除するもののレバー65が第1回動位置P1から第2回動位置P2に回動するのに応じて係止フック53に係合し、しかも第2回動位置P2から第3回動位置P3へのレバー65の回動によっても係止フック53との係合状態を維持するように形成される。
【0032】
また蓋34には、レザー素材等の可撓性を有する材料から成るフラップ70が、蓋34の閉鎖時にキーシリンダ錠61を覆うとともにキー63によりキーシリンダ錠61のキー操作を行なうときには図6の鎖線で示すように捲ることができるようにして、取付けられる。
【0033】
図10〜図12において、サドルバッグステー32に対向する側でサドルバッグ33の下部には、サドルバッグステー32に設けられている係止部37への係合および係合解除を切換え可能としたロック手段75が設けられる。
【0034】
該ロック手段75は、前記係止部37に係合可能な係合部材76と、係合部材76とともに前記係止部37を抱持することを可能とした抱持部材77とを備える。
【0035】
係合部材76および抱持部材77は、サドルバッグ33との間に基板78を介在させて該基板78とともにサドルバッグ33に締結される一対のブラケット部材79,80に、棒状である係止部37と平行な軸線を有する一対の支軸81,82を介してそれぞれ回動可能に支承される。両ブラケット部材79,80間には、係合部材76および抱持部材77の両側に配置されるばね受け部材83,84が相互間の距離を一定に保つようにして配置されており、前記支軸81,82はばね受け部材83,84を貫通する。またばね受け部材83には、係合部材76および抱持部材77の支軸81,82に沿う位置を一定に保持するために、ばね受け部材83,84の側面に向けて突出する規制突部83a,83b,83c,83dが突設されており、ばね受け部材84にも、ばね受け部材83の規制突部83a〜83dに対応した規制突部84a,84b…がばね受け部材83,84の側面に向けて突設される。
【0036】
係合部材76の外周には、棒状である係止部37の略半部を嵌合させる嵌合凹部85と、その嵌合凹部85に連なる当接突部86とが設けられており、係合部材76は、ばね受け部材83,84との間に設けられるばね87により前記嵌合凹部85をサドルバッグステー32側に突出させる側すなわち図12で反時計方向に回動する側にばね付勢される。しかも前記ばね87のばね力による係合部材76の回動端を規制する規制面88がばね受け部材84に形成されており、その規制面88で回動端が規制された状態にある係合部材76は、サドルバッグステー32の係止部37に当接突部86を対向させる状態にあり、当接突部86を係止部37に当接させるようにしてサドルバッグ33をサドルバッグステー32に近接させると、係合部材76はばね87のばね力に抗して回動し、係止部37の略半部が嵌合凹部85に嵌合することになる。
【0037】
一方、抱持部材77の外周には、前記嵌合凹部85に略半部を嵌合させた係止部37の一部を収容するようにして窪んだ第1収容凹部89と、嵌合凹部85に係止部37の略半部を嵌合させたときに当接突部86を収容させる第2収容凹部90と、第2収容凹部90に収容された当接突部86を当接させるようにして第1および第2収容凹部89,90間に配置される乗越え突部91と、第2収容凹部90に関して乗越え突部91と反対側に配置される押圧突部92とが設けられる。
【0038】
抱持部材77とばね受け部材83,84との間には、ばね93が設けられており、該ばね93のばね力により、抱持部材77は、係合部材76の嵌合凹部85に略半部を嵌合させた係止部37に乗越え突部91を当接させる側すなわち図12で時計方向に回動する側にばね付勢される。しかも前記ばね93のばね力による抱持部材77の回動端を規制する規制面101がばね受け部材83に形成される。
【0039】
ところで、キーシリンダ錠61のレバー65にはワイヤ94の一端が連結されており、このワイヤ94は、ケース58におけるケース半体56に一端が支持される円筒状の鞘部材95に挿通され、鞘部材95の他端はロック手段75の近傍に配置される支持部材96で支持され、この支持部材96は、サドルバッグ33における第3隆起部40の内面に固定される。
【0040】
鞘部材95の他端から導出されるワイヤ94の他端は、サドルバッグ33に装着されたグロッメット99を貫通して、第3隆起部40からロック手段75にかけてサドルバッグ33に設けられている凹部98に配置される。前記凹部98は、サドルバッグ33に締結されている基板78が一体に備えるカバー部78aで覆われており、該基板78に設けられた開口部100を貫通して凹部98内に突入する連結腕部77aが抱持部材77に一体に設けられる。しかもワイヤ94の他端に設けられた係合駒97が連結腕部77aの先端部に係合される。
【0041】
このようにしてロック手段75およびキーシリンダ錠61のレバー65間がワイヤ94で連結されることになり、ワイヤ94は、キーシリンダ錠61のロータ64およびレバー65が第2回動位置P2から第3回動位置P3に回動するのに応じて牽引されるものの、第1および第2回動位置P1,P2間での前記レバー65の回動によっては緩むようにしてレバー65に連結される。
【0042】
一方、ロック手段75では、サドルバッグステー32の係止部37に係合する前には、係合部材76が規制面88に当接した回動端に在り、抱持部材77は、乗越え突部91を係合部材76の当接突部86に後方側から当接させた回動位置に在り、この状態で、ロック手段75側から牽引力が作用しないようにワイヤ94が配置される。
【0043】
サドルバッグ33をサドルバッグステー32に取付けるべくサドルバッグ33をサドルバッグステー32に近接させると、係止部37が係合部材76の当接突部86を押すことにより係合部材76は係止部37を嵌合凹部85に嵌合するようにばね87のばね力に抗して図12の時計方向に回動し、この際、当接突部86は抱持部材77をばね93のばね力に抗して図12の反時計方向すなわちワイヤ94を緩める方向にわずかに回動させつつ乗越え突部91を乗越えることになる。而して当接突部86が乗越え突部91を乗越える位置まで係合部材76が回動することで、係止部37の略半部が嵌合凹部85に嵌合され、抱持部材77は、嵌合凹部85に略半部を嵌合させた係止部37の一部を第1収容凹部89に収容する位置に回動し、係止部37が係合部材76に係合された状態が維持されることになる。
【0044】
この状態で、キーシリンダ錠61をキー操作してレバー65を第2回動位置P2から第3回動位置P3に回動操作すると、ワイヤ94が牽引されることで抱持部材77が図12の時計方向に回動し、抱持部材77の押圧突部92で当接突部86が押されることになり、係合部材76および抱持部材77は係止部37を図12の鎖線で示すように押し出すように回動し、ロック手段75による係止部37の係合状態が解除される。
【0045】
このロック手段75によるロック解除作動時に、サドルバッグ33は、図5の鎖線で示すように、サドルバッグ33の下部がサドルバッグステー32から離反するように係止軸部32aを支点として回動し、このサドルバッグ33の傾斜姿勢では、サドルバッグステー32のバッグ支持部32bがサドルバッグ33の第2および第3溝43,44から離脱し、係合部45の開口部47が係止軸部32aの直下に位置するようになるので、サドルバッグ33を上方に持ち上げることでサドルバッグ33をサドルバッグステー32から取外すことができる。
【0046】
次にこの実施例の作用について説明すると、サドルバッグ33には、サドルバッグステー32の係止部37への係合および係合解除を切換え可能としたロック手段75と、キー操作に応じて係止部37との係合を解除する側にロック手段75を作動せしめるキーシリンダ錠61と、ロック手段75が係止部37に係合した状態での係合解除を不能とするとともにロック手段75が係止部37との係合を解除した状態での係合解除を可能としてサドルバッグステー32の係止軸部32aに係脱可能に係合する係合部45とが設けられている。
【0047】
したがってサドルバッグ33は、サドルバッグステー32の係止軸部32aに係合部45を係合するとともにサドルバッグステー32の係止部37にロック手段75を係合させることにより、サドルバッグステー32に固定的に取付けられることになる。しかもキーシリンダ錠61のキー操作により、係止部37との係合を解除するようにロック手段75を作動せしめると、係合部45および係止軸部32aの係合を解除することができるので、サドルバッグ33をサドルバッグステー32から容易に取外すことができる。
【0048】
また取外したサドルバッグ33のサドルバッグステー32への取付けにあたっては、係合部45を係止軸部32aに係合させるとともに係止部37にロック手段75を係合させればよく、サドルバッグ33のサドルバッグステー32への取付けも容易である。
【0049】
しかもサドルバッグ33の取外し時には、キーシリンダ錠61をキー操作することが必要であるので、正規のキー63を携帯しなくてはサドルバッグ33を取外すことができないようにしてサドルバッグ33の盗難を防止することができる。
【0050】
またサドルバッグ33に開閉可能に取付けられる蓋34に係止フック53が設けられ、キー操作に応じて正・逆自在に回動するレバー65を有するキーシリンダ錠61がサドルバッグ33に設けられており、レバー65には、該レバー65が第1回動位置P1にある状態では閉鎖位置にある蓋34の係止フック53との係合を解除するものの前記レバー65が第1回動位置P1から第2回動位置P2に回動するのに応じて前記係止フック53に係合する係合腕部69が、第2回動位置P2から第3回動位置P3への前記レバー65の回動によっても前記係止フック53との係合状態を維持するようにして設けられる。
【0051】
さらにロック手段75およびレバー65間には、レバー65の第2回動位置P2から第3回動位置P3への回動に応じて牽引されるワイヤ94が、その牽引によってサドルバッグステー32との係合を解除するように前記ロック手段75を作動せしめるとともに第1および第2回動位置P1,P2間での前記レバー65の回動によってはロック手段75に動力を伝達することを回避するようにして設けられている。
【0052】
すなわちサドルバッグ33に取付けられた蓋34の閉鎖状態を維持するには、キーシリンダ錠61のレバー65を第2回動位置P2とし、該レバー65に設けられた係合腕部69を蓋34の係止フック53に係合しておけばよい。また蓋34を開放するには、レバー65が第2回動位置P2から第1回動位置P1に回動するようにキー操作すればよく、係合腕部69および係止フック53の係合が解除されることで蓋34を開放することが可能となる。このような第1および第2回動位置P1,P2間でのレバー65の回動時には、レバー65およびロック手段75間に設けられるワイヤは緩むだけで動力を伝達することはなく、ロック手段75をサドルバッグステー32の係止部37に係合させた状態でのレバー65の第1および第2回動位置P1.P2間での回動時に前記ロック手段75はサドルバッグステー32との係合状態を維持する。
【0053】
またレバー65を第2回動位置P2から第3回動位置P3に回動するようにキー操作すると、前記ロック手段75にはサドルバッグステー32との係合を解除するように作動する動力が前記ワイヤ94から伝達されることになり、それによりサドルバッグ33をサドルバッグステー32から取外すことができ、この際、係合腕部69は係止フック53に係合したままであり、蓋34の閉鎖状態は維持される。
【0054】
すなわち単一のキーシリンダ錠61のキー操作により、サドルバッグ33の取外しの可否の切換えと、蓋34の開閉の可否の切換えとを分けることができ、部品点数を低減することができる。
【0055】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、単一のキーシリンダ錠のキー操作により、サドルバッグの取外しの可否の切換えと、蓋の開閉の可否の切換えとを分けることができ、部品点数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の側面図である。
【図2】自動二輪車の後部を図1の2矢視方向から見た斜視図である。
【図3】サドルバッグステーおよびサドルバッグを取外した状態を図2と同一方向から見た斜視図である。
【図4】図2の4−4線に沿う断面図である。
【図5】図4の5−5線断面図である。
【図6】図5の6−6線断面図である。
【図7】図6の7−7線拡大断面図である。
【図8】図7の8−8線断面図である。
【図9】ケースの一部を透視した状態での図8の9矢視図である。
【図10】図4の10−10線拡大断面図である。
【図11】図10の11−11線断面図である。
【図12】図11の12−12線断面図である。
【符号の説明】
WR・・・後輪
32・・・サドルバッグステー
33・・・サドルバッグ
34・・・蓋
53・・・係止フック
61・・・キーシリンダ錠
65・・・レバー
69・・・係合腕部
75・・・ロック手段
94・・・ワイヤ
F・・・車体フレーム
WR・・・後輪
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車のサドルバッグ装置に関し、特に蓋を有するサドルバッグを、車体フレームに着脱可能に取付けるようにした自動二輪車のサドルバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、サドルバッグは、自動二輪車の車体に固定されるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動二輪車の停車状態で、サドルバッグを自動二輪車から取り外して持ち歩くことができれば、便利であるが、従来のものではサドルバッグステーからサドルバッグを取外すのが困難である。このため、サドルバッグを着脱可能としてサドルバッグステーに取付ければよいのであるが、その際、盗難防止を図るためにはキー操作によりサドルバッグの取り外しの可否を切換えることが望ましい。
【0004】
一方、サドルバッグには蓋が開閉可能に取付けられるものであり、この蓋の閉鎖状態を維持するためにはキーシリンダ錠等の鎖錠装置が必要である。したがってサドルバッグの取り外しの可否を定めるキー操作と、蓋開閉の可否を定めるキー操作とが必要になるのであるが、それぞれ個別のキーシリンダ錠がサドルバッグに設けられるのでは部品点数の増大を招くことになる。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、サドルバッグ取外しの可否および蓋開閉の可否を単一のキーシリンダ錠のキー操作で切換可能として部品点数を低減した自動二輪車のサドルバッグ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、後輪の側方に配置されて車体フレームに固定されるサドルバッグステーと、該サドルバッグステーに着脱可能に取付けられるサドルバッグと、係止フックを有して前記サドルバッグに開閉可能に取付けられる蓋と、前記サドルバッグステーとの係合および係合解除を切換え可能としてサドルバッグに設けられるロック手段と、キー操作に応じて正・逆自在に回動するレバーを有して前記サドルバッグに設けられるとともに前記レバーの回動軸線まわりには第1、第2および第3回動位置がこの順で相互に間隔をあけて設定されるキーシリンダ錠とを備え、前記レバーには、該レバーが第1回動位置にある状態では閉鎖位置にある前記蓋の係止フックとの係合を解除するものの前記レバーが第1回動位置から第2回動位置に回動するのに応じて前記係止フックに係合する係合腕部が、第2回動位置から第3回動位置への前記レバーの回動によっても前記係止フックとの係合状態を維持するようにして設けられ、前記ロック手段および前記レバー間には、前記レバーの第2回動位置から第3回動位置への回動に応じて牽引されるワイヤが、その牽引によってサドルバッグステーとの係合を解除するように前記ロック手段を作動せしめるとともに第1および第2回動位置間での前記レバーの回動によってはロック手段に動力を伝達することを回避するようにして設けられることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、車体フレームに固定されたサドルバッグステーには、サドルバッグに設けられたロック手段をサドルバッグステーに係合させることによりサドルバッグが取付けられ、このサドルバッグに取付けられた蓋の閉鎖状態を維持するには、キーシリンダ錠のレバーを第2回動位置とし、該レバーに設けられた係合腕部を蓋の係止フックに係合しておけばよい。また蓋を開放するには、レバーが第2回動位置から第1回動位置に回動するようにキー操作すればよく、係合腕部および係止フックの係合が解除されることで蓋を開放することが可能となる。このような第1および第2回動位置間でのレバーの回動時には、レバーおよびロック手段間に設けられるワイヤは緩むだけで動力を伝達することはなく、ロック手段をサドルバッグステーに係合させた状態でのレバーの第1および第2回動位置間での回動時に前記ロック手段はサドルバッグステーとの係合状態を維持する。またレバーを第2回動位置から第3回動位置に回動するようにキー操作すると、前記ロック手段にはサドルバッグステーとの係合を解除するように作動する動力が前記ワイヤから伝達されることになり、それによりサドルバッグをサドルバッグステーから取外すことができ、この際、係合腕部は係止フックに係合したままであり、蓋の閉鎖状態は維持される。すなわち単一のキーシリンダ錠のキー操作により、サドルバッグの取外しの可否の切換えと、蓋の開閉の可否の切換えとを分けることができ、部品点数を低減することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0009】
図1〜図12は本発明の一実施例を示すものであり、図1は自動二輪車の側面図、図2は自動二輪車の後部を図1の2矢視方向から見た斜視図、図3はサドルバッグステーおよびサドルバッグを取外した状態を図2と同一方向から見た斜視図、図4は図2の4−4線に沿う断面図、図5は図4の5−5線断面図、図6は図5の6−6線断面図、図7は図6の7−7線拡大断面図、図8は図7の8−8線断面図、図9はケースの一部を透視した状態での図8の9矢視図、図10は図4の10−10線拡大断面図、図11は図10の11−11線断面図、図12は図11の12−12線断面図である。
【0010】
先ず図1において、この自動二輪車の車体フレームFは、わずかに後下がりにして前後に延びる左、右一対のメインフレーム15…と、それらのメインフレーム15…の前端に設けられるヘッドパイプ16と、該ヘッドパイプ16から後下がりに延びる左、右一対のダウンフレーム17…と、両ダウンフレーム17…の後端に一体に連設されて後ろ上がりに延びる左、右一対のリヤフレーム18…と、前記両メインフレーム15…の後端に一体に連設されて下方に延びるとともに前記両リヤフレーム18…の中間部に接続される左、右一対のセンターフレーム19…と、前記両メインフレーム15…の後端から後方に延びるとともに前記センターフレーム19…の接続部よりも後方で前記両リヤフレーム18…の中間部に接続されるシートステー20とを備える。
【0011】
ヘッドパイプ16にはフロントフォーク21が操向可能に支承され、該フロントフォーク21の下端に前輪WFが軸支され、フロントフォーク21の上端には操向ハンドル22が連結される。
【0012】
メインフレーム15…上には燃料タンク23が搭載され、この燃料タンク23の後部はシートステー20の前部を覆うように配置される。また燃料タンク23の下方で車体フレームFには、エンジンEおよび変速機Mから成るパワーユニットPが搭載され、このパワーユニットPはメインフレーム15…、ダウンフレーム17…およびセンターフレーム19…で囲まれる部分に配置される。
【0013】
変速機Mにはスイングアーム24の前端が上、下揺動可能に支持されており、該スイングアーム24の後端に後輪WRが軸支される。また後輪WRを上方から覆うリヤフェンダー25がリヤフレーム18…に取付けられており、このリヤフェンダー25およびスイングアーム24の後部間にはリヤクッションユニット26が設けられる。
【0014】
後輪WRに同軸に設けられた被動スプロケット27と、変速機Mの出力軸に設けられた駆動スプロケット28とには、無端状のチェーン29が巻きかけられており、パワーユニットPが発揮する動力により後輪WRが回転駆動される。
【0015】
燃料タンク23の後方側にはリヤフェンダー25の前部を覆うライダー座乗用の前部シート30が配置され、該前部シート30は、車体フレームFに着脱可能に固定される。また前部シート30の後方にはリヤフェンダー25を覆う同乗者座乗用の後部シート31が配置されており、この後部シート31は前部シート30に着脱可能に連結されるとともにリヤフェンダー25に着脱可能に取付けられる。
【0016】
図2および図3を併せて参照して、後輪WRの左右両側には、前記リヤフェンダー25を介して車体フレームFのリヤフレーム18…に固定されるサドルバッグステー32,32が配置されており、これらのサドルバッグステー32…にサドルバッグ33,33が着脱可能に取付けられ、各サドルバッグ33…には蓋34,34が開閉可能に取付けられる。
【0017】
図4および図5において、サドルバッグステー32は、自動二輪車の前後方向に延びる係止軸部32aと、上方に向けて開放した略U字状に形成されるとともに前記係止軸部32aと共働して矩形状をなすようにして係止軸部32aに連設されるバッグ支持部32bと、係止軸部32aの前部から上方に延びる第1支持腕部32cと、係止軸部32aの前後方向中間前部から上方に延びる第2支持腕部32dと、第1および第2支持腕部32c,32d間を結ぶ補強腕部32eと、第1および第2支持腕部32c,32dの上端にそれぞれ設けられる円筒状のボス部32f,32gとを備える。
【0018】
このサドルバッグステー32のうち、係止軸部32a、バッグ支持部32bおよび第1支持腕部32cは1本のパイプを屈曲成形することにより形成され、パイプから成る第2支持腕部32dは係止軸部32aに溶接され、パイプから成る補強腕部32eの両端は第1および第2支持腕部32c,32dに溶接される。
【0019】
各ボス部32f,32gとの間にワッシャ36…を挟むボルト35…が各ボス部32f,32gにそれぞれ挿通され、各ボルト35…をリヤフェンダー25に螺合して締付けることによりサドルバッグステー32が、リヤフェンダー25に固定される。
【0020】
またサドルバッグ32におけるバッグ支持部32bの下部には、上下に延びる棒部材の上部を溶接することで棒状の係止部37が設けられる。
【0021】
サドルバッグ33において、前記サドルバッグステー32に対向する面には、サドルバッグステー32の係止軸部32aおよびバッグ支持部32bで囲まれる部分に一部を突入させるように隆起した第1隆起部38と、前記係止軸部32aを挿入可能として直線状に延びる第1溝42を第1隆起部38の上部との間に形成するように隆起した第2隆起部39と、前記バッグ支持部32bの後方寄り下部を挿入可能として直線状に延びる第2溝43を第1隆起部38の下部との間に形成するように隆起した第3隆起部40と、前記バッグ支持部32bの前部を挿入可能とした略L字状の第3溝44を第1隆起部38の前部との間に形成するように隆起した第4隆起部41とが設けられる。
【0022】
第1溝42の幅は、係止軸部32aの直径よりも大きく設定されており、バッグ支持部32bを第2および第3溝43,44に挿入したときに、係止軸部32aが第1溝42内の上部に位置するように第1および第2隆起部38,39の位置が設定される。
【0023】
ところで、サドルバッグ33には、サドルバッグステー32の前記係止軸部32aに係脱可能に係合する係合部45が設けられており、この係合部45は、第2支持腕部32dの係止軸部32aへの連設部を相互間に挟む位置に配置される一対の係合板46,46がサドルバッグ33に締結されて成るものであり、前記各係合板46,46は、第1溝42の上部に挿入された係止軸部32aに第1溝42の外方側から係合するようにしてサドルバッグ33に締結され、各係合板46,46および第1隆起部38間には、係止軸部32aの第1溝42への挿脱を可能とするための開口部47,47が形成され、第1隆起部38の上側部は、前記開口部47,47から第1溝42への係止軸部32aの挿脱を円滑化するために傾斜面38aとして形成される。
【0024】
またサドルバッグ33には、サドルバッグステー32のバッグ支持部32bが該サドルバッグ33に直接接触することによるサドルバッグ33の損傷を防止するために、前記バッグ支持部32bの複数箇所(この実施例では2箇所)に当接する弾性材48…が固着される。
【0025】
図6を併せて参照して、サドルバッグ33は上部を開口するように形成されており、このサドルバッグ33の上部を覆い得る蓋34の前部が、レザー素材等の可撓性を有する材料から成るヒンジ部材51を介してサドルバッグ33の前部に連結される。而して蓋34は、図6の鎖線で示すようにヒンジ部材51を撓ませてサドルバッグ33の上部を開放する開放位置と、図6の実線で示すようにサドルバッグ33の上部を閉鎖した閉鎖位置との間での開閉作動を可能としてサドルバッグ33に連結される。
【0026】
蓋34の上部外面には、蓋34の開閉操作、ならびにサドルバッグステー32から取外したサドルバッグ33を持ち歩くためのハンドル52が取付けられ、蓋34の後部内面には係止フック53が固着される。
【0027】
また蓋34およびサドルバッグ33間には紐50が設けられており、この紐50により蓋34が過度に大きく開いてしまうことがない。
【0028】
図7〜図9において、略U字状の係止フック53は支持板54に固着されており、該支持板54が蓋34の内面に固着される。一方、蓋34が閉鎖位置に在るときに前記係止フック53に対応する位置でサドルバッグ33の後部外面には金属板55が当接されており、共働してケース58を構成するケース半体56,57がサドルバッグ33を前記金属板55との間に挟むようにしてサドルバッグ33の内面に当接される。しかもケース半体56,57には複数の溶接ナット59…が固着されており、金属板55の外方側から該金属板55、サドルバッグ33およびケース半体56,57に挿通される複数のねじ部材60…が前記各溶接ナット59…に螺合され、これにより金属板55およびケース半体56,57がサドルバッグ33の表裏両面に固定される。
【0029】
金属板55には、サドルバッグ33およびケース半体56で挟持されるシリンダボディ62がその外端を金属板55よりも外方に突出させるとともに内端をケース58内に突入するようにして固着される。このシリンダボディ62は、正規のキー63の挿入により回動することを可能としてシリンダボディ62内に挿入されるロータ64と、該ロータ64の内端に固着されたレバー65とともにキーシリンダ錠61を構成するものであり、ロータ64の外端にはキー63を挿入するためのキー孔66が開口される。
【0030】
金属板55およびサドルバッグ33には、蓋34を閉じたときに係止フック53をケース58内に挿入させる挿入孔67,68が設けられ、キーシリンダ錠61の内端のレバー65には、挿入孔67,68からケース58内に挿入されている前記係止フック53に係脱可能に係合し得る係合腕部69が設けられる。
【0031】
ところで、キーシリンダ錠61には、図7で示すように、ロータ64およびレバー65の回動軸線まわりに第1、第2および第3回動位置P1.P2,P3がこの順で相互に等間隔をあけて設定されており、前記係合腕部69は、前記レバー65が第1回動位置P1にある状態では閉鎖位置にある蓋34の係止フック53との係合を解除するもののレバー65が第1回動位置P1から第2回動位置P2に回動するのに応じて係止フック53に係合し、しかも第2回動位置P2から第3回動位置P3へのレバー65の回動によっても係止フック53との係合状態を維持するように形成される。
【0032】
また蓋34には、レザー素材等の可撓性を有する材料から成るフラップ70が、蓋34の閉鎖時にキーシリンダ錠61を覆うとともにキー63によりキーシリンダ錠61のキー操作を行なうときには図6の鎖線で示すように捲ることができるようにして、取付けられる。
【0033】
図10〜図12において、サドルバッグステー32に対向する側でサドルバッグ33の下部には、サドルバッグステー32に設けられている係止部37への係合および係合解除を切換え可能としたロック手段75が設けられる。
【0034】
該ロック手段75は、前記係止部37に係合可能な係合部材76と、係合部材76とともに前記係止部37を抱持することを可能とした抱持部材77とを備える。
【0035】
係合部材76および抱持部材77は、サドルバッグ33との間に基板78を介在させて該基板78とともにサドルバッグ33に締結される一対のブラケット部材79,80に、棒状である係止部37と平行な軸線を有する一対の支軸81,82を介してそれぞれ回動可能に支承される。両ブラケット部材79,80間には、係合部材76および抱持部材77の両側に配置されるばね受け部材83,84が相互間の距離を一定に保つようにして配置されており、前記支軸81,82はばね受け部材83,84を貫通する。またばね受け部材83には、係合部材76および抱持部材77の支軸81,82に沿う位置を一定に保持するために、ばね受け部材83,84の側面に向けて突出する規制突部83a,83b,83c,83dが突設されており、ばね受け部材84にも、ばね受け部材83の規制突部83a〜83dに対応した規制突部84a,84b…がばね受け部材83,84の側面に向けて突設される。
【0036】
係合部材76の外周には、棒状である係止部37の略半部を嵌合させる嵌合凹部85と、その嵌合凹部85に連なる当接突部86とが設けられており、係合部材76は、ばね受け部材83,84との間に設けられるばね87により前記嵌合凹部85をサドルバッグステー32側に突出させる側すなわち図12で反時計方向に回動する側にばね付勢される。しかも前記ばね87のばね力による係合部材76の回動端を規制する規制面88がばね受け部材84に形成されており、その規制面88で回動端が規制された状態にある係合部材76は、サドルバッグステー32の係止部37に当接突部86を対向させる状態にあり、当接突部86を係止部37に当接させるようにしてサドルバッグ33をサドルバッグステー32に近接させると、係合部材76はばね87のばね力に抗して回動し、係止部37の略半部が嵌合凹部85に嵌合することになる。
【0037】
一方、抱持部材77の外周には、前記嵌合凹部85に略半部を嵌合させた係止部37の一部を収容するようにして窪んだ第1収容凹部89と、嵌合凹部85に係止部37の略半部を嵌合させたときに当接突部86を収容させる第2収容凹部90と、第2収容凹部90に収容された当接突部86を当接させるようにして第1および第2収容凹部89,90間に配置される乗越え突部91と、第2収容凹部90に関して乗越え突部91と反対側に配置される押圧突部92とが設けられる。
【0038】
抱持部材77とばね受け部材83,84との間には、ばね93が設けられており、該ばね93のばね力により、抱持部材77は、係合部材76の嵌合凹部85に略半部を嵌合させた係止部37に乗越え突部91を当接させる側すなわち図12で時計方向に回動する側にばね付勢される。しかも前記ばね93のばね力による抱持部材77の回動端を規制する規制面101がばね受け部材83に形成される。
【0039】
ところで、キーシリンダ錠61のレバー65にはワイヤ94の一端が連結されており、このワイヤ94は、ケース58におけるケース半体56に一端が支持される円筒状の鞘部材95に挿通され、鞘部材95の他端はロック手段75の近傍に配置される支持部材96で支持され、この支持部材96は、サドルバッグ33における第3隆起部40の内面に固定される。
【0040】
鞘部材95の他端から導出されるワイヤ94の他端は、サドルバッグ33に装着されたグロッメット99を貫通して、第3隆起部40からロック手段75にかけてサドルバッグ33に設けられている凹部98に配置される。前記凹部98は、サドルバッグ33に締結されている基板78が一体に備えるカバー部78aで覆われており、該基板78に設けられた開口部100を貫通して凹部98内に突入する連結腕部77aが抱持部材77に一体に設けられる。しかもワイヤ94の他端に設けられた係合駒97が連結腕部77aの先端部に係合される。
【0041】
このようにしてロック手段75およびキーシリンダ錠61のレバー65間がワイヤ94で連結されることになり、ワイヤ94は、キーシリンダ錠61のロータ64およびレバー65が第2回動位置P2から第3回動位置P3に回動するのに応じて牽引されるものの、第1および第2回動位置P1,P2間での前記レバー65の回動によっては緩むようにしてレバー65に連結される。
【0042】
一方、ロック手段75では、サドルバッグステー32の係止部37に係合する前には、係合部材76が規制面88に当接した回動端に在り、抱持部材77は、乗越え突部91を係合部材76の当接突部86に後方側から当接させた回動位置に在り、この状態で、ロック手段75側から牽引力が作用しないようにワイヤ94が配置される。
【0043】
サドルバッグ33をサドルバッグステー32に取付けるべくサドルバッグ33をサドルバッグステー32に近接させると、係止部37が係合部材76の当接突部86を押すことにより係合部材76は係止部37を嵌合凹部85に嵌合するようにばね87のばね力に抗して図12の時計方向に回動し、この際、当接突部86は抱持部材77をばね93のばね力に抗して図12の反時計方向すなわちワイヤ94を緩める方向にわずかに回動させつつ乗越え突部91を乗越えることになる。而して当接突部86が乗越え突部91を乗越える位置まで係合部材76が回動することで、係止部37の略半部が嵌合凹部85に嵌合され、抱持部材77は、嵌合凹部85に略半部を嵌合させた係止部37の一部を第1収容凹部89に収容する位置に回動し、係止部37が係合部材76に係合された状態が維持されることになる。
【0044】
この状態で、キーシリンダ錠61をキー操作してレバー65を第2回動位置P2から第3回動位置P3に回動操作すると、ワイヤ94が牽引されることで抱持部材77が図12の時計方向に回動し、抱持部材77の押圧突部92で当接突部86が押されることになり、係合部材76および抱持部材77は係止部37を図12の鎖線で示すように押し出すように回動し、ロック手段75による係止部37の係合状態が解除される。
【0045】
このロック手段75によるロック解除作動時に、サドルバッグ33は、図5の鎖線で示すように、サドルバッグ33の下部がサドルバッグステー32から離反するように係止軸部32aを支点として回動し、このサドルバッグ33の傾斜姿勢では、サドルバッグステー32のバッグ支持部32bがサドルバッグ33の第2および第3溝43,44から離脱し、係合部45の開口部47が係止軸部32aの直下に位置するようになるので、サドルバッグ33を上方に持ち上げることでサドルバッグ33をサドルバッグステー32から取外すことができる。
【0046】
次にこの実施例の作用について説明すると、サドルバッグ33には、サドルバッグステー32の係止部37への係合および係合解除を切換え可能としたロック手段75と、キー操作に応じて係止部37との係合を解除する側にロック手段75を作動せしめるキーシリンダ錠61と、ロック手段75が係止部37に係合した状態での係合解除を不能とするとともにロック手段75が係止部37との係合を解除した状態での係合解除を可能としてサドルバッグステー32の係止軸部32aに係脱可能に係合する係合部45とが設けられている。
【0047】
したがってサドルバッグ33は、サドルバッグステー32の係止軸部32aに係合部45を係合するとともにサドルバッグステー32の係止部37にロック手段75を係合させることにより、サドルバッグステー32に固定的に取付けられることになる。しかもキーシリンダ錠61のキー操作により、係止部37との係合を解除するようにロック手段75を作動せしめると、係合部45および係止軸部32aの係合を解除することができるので、サドルバッグ33をサドルバッグステー32から容易に取外すことができる。
【0048】
また取外したサドルバッグ33のサドルバッグステー32への取付けにあたっては、係合部45を係止軸部32aに係合させるとともに係止部37にロック手段75を係合させればよく、サドルバッグ33のサドルバッグステー32への取付けも容易である。
【0049】
しかもサドルバッグ33の取外し時には、キーシリンダ錠61をキー操作することが必要であるので、正規のキー63を携帯しなくてはサドルバッグ33を取外すことができないようにしてサドルバッグ33の盗難を防止することができる。
【0050】
またサドルバッグ33に開閉可能に取付けられる蓋34に係止フック53が設けられ、キー操作に応じて正・逆自在に回動するレバー65を有するキーシリンダ錠61がサドルバッグ33に設けられており、レバー65には、該レバー65が第1回動位置P1にある状態では閉鎖位置にある蓋34の係止フック53との係合を解除するものの前記レバー65が第1回動位置P1から第2回動位置P2に回動するのに応じて前記係止フック53に係合する係合腕部69が、第2回動位置P2から第3回動位置P3への前記レバー65の回動によっても前記係止フック53との係合状態を維持するようにして設けられる。
【0051】
さらにロック手段75およびレバー65間には、レバー65の第2回動位置P2から第3回動位置P3への回動に応じて牽引されるワイヤ94が、その牽引によってサドルバッグステー32との係合を解除するように前記ロック手段75を作動せしめるとともに第1および第2回動位置P1,P2間での前記レバー65の回動によってはロック手段75に動力を伝達することを回避するようにして設けられている。
【0052】
すなわちサドルバッグ33に取付けられた蓋34の閉鎖状態を維持するには、キーシリンダ錠61のレバー65を第2回動位置P2とし、該レバー65に設けられた係合腕部69を蓋34の係止フック53に係合しておけばよい。また蓋34を開放するには、レバー65が第2回動位置P2から第1回動位置P1に回動するようにキー操作すればよく、係合腕部69および係止フック53の係合が解除されることで蓋34を開放することが可能となる。このような第1および第2回動位置P1,P2間でのレバー65の回動時には、レバー65およびロック手段75間に設けられるワイヤは緩むだけで動力を伝達することはなく、ロック手段75をサドルバッグステー32の係止部37に係合させた状態でのレバー65の第1および第2回動位置P1.P2間での回動時に前記ロック手段75はサドルバッグステー32との係合状態を維持する。
【0053】
またレバー65を第2回動位置P2から第3回動位置P3に回動するようにキー操作すると、前記ロック手段75にはサドルバッグステー32との係合を解除するように作動する動力が前記ワイヤ94から伝達されることになり、それによりサドルバッグ33をサドルバッグステー32から取外すことができ、この際、係合腕部69は係止フック53に係合したままであり、蓋34の閉鎖状態は維持される。
【0054】
すなわち単一のキーシリンダ錠61のキー操作により、サドルバッグ33の取外しの可否の切換えと、蓋34の開閉の可否の切換えとを分けることができ、部品点数を低減することができる。
【0055】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、単一のキーシリンダ錠のキー操作により、サドルバッグの取外しの可否の切換えと、蓋の開閉の可否の切換えとを分けることができ、部品点数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の側面図である。
【図2】自動二輪車の後部を図1の2矢視方向から見た斜視図である。
【図3】サドルバッグステーおよびサドルバッグを取外した状態を図2と同一方向から見た斜視図である。
【図4】図2の4−4線に沿う断面図である。
【図5】図4の5−5線断面図である。
【図6】図5の6−6線断面図である。
【図7】図6の7−7線拡大断面図である。
【図8】図7の8−8線断面図である。
【図9】ケースの一部を透視した状態での図8の9矢視図である。
【図10】図4の10−10線拡大断面図である。
【図11】図10の11−11線断面図である。
【図12】図11の12−12線断面図である。
【符号の説明】
WR・・・後輪
32・・・サドルバッグステー
33・・・サドルバッグ
34・・・蓋
53・・・係止フック
61・・・キーシリンダ錠
65・・・レバー
69・・・係合腕部
75・・・ロック手段
94・・・ワイヤ
F・・・車体フレーム
WR・・・後輪
Claims (1)
- 後輪(WR)の側方に配置されて車体フレーム(F)に固定されるサドルバッグステー(32)と、該サドルバッグステー(32)に着脱可能に取付けられるサドルバッグ(33)と、係止フック(53)を有して前記サドルバッグ(33)に開閉可能に取付けられる蓋(34)と、前記サドルバッグステー(32)との係合および係合解除を切換え可能としてサドルバッグ(33)に設けられるロック手段(75)と、キー操作に応じて正・逆自在に回動するレバー(65)を有して前記サドルバッグ(33)に設けられるとともに前記レバー(65)の回動軸線まわりには第1、第2および第3回動位置がこの順で相互に間隔をあけて設定されるキーシリンダ錠(61)とを備え、前記レバー(65)には、該レバー(65)が第1回動位置にある状態では閉鎖位置にある前記蓋(34)の係止フック(53)との係合を解除するものの前記レバー(65)が第1回動位置から第2回動位置に回動するのに応じて前記係止フック(53)に係合する係合腕部(69)が、第2回動位置から第3回動位置への前記レバー(65)の回動によっても前記係止フック(53)との係合状態を維持するようにして設けられ、前記ロック手段(75)および前記レバー(65)間には、前記レバー(65)の第2回動位置から第3回動位置への回動に応じて牽引されるワイヤ(94)が、その牽引によってサドルバッグステー(32)との係合を解除するように前記ロック手段(75)を作動せしめるとともに第1および第2回動位置間での前記レバー(65)の回動によってはロック手段(75)に動力を伝達することを回避するようにして設けられることを特徴とする自動二輪車のサドルバッグ装置。
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