JP3542146B2 - シールド掘進機の測量方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、シールド掘進機を用いて、トンネルなどを掘削するシールド工事において、シールド掘進機の位置を効率よく、かつ精度よく測量する自動追尾測距測角装置を使用したシールド掘進機の測量方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、トンネルを掘削するシールド工事においては、図5に示すごとくシールド掘進機1の後方に例えば No.1後続台車31、 No.2後続台車32、 No.3後続台車33、 No.4後続台車34、バルブユニット台車35、ポンプ台車36、ポンプ起動器盤台車37、トランス台車38、ケーブル台車39、計装ケーブル台車40、伸縮管台車41のごとく複数の後続台車が連結されており、これらの後続台車31から41が図5のそれぞれA−A断面の図6、B−B断面の図7およびC−C断面の図8のごとく、掘削後に嵌め込まれたセグメント42の右半分に配設され、その左半分には資機材搬入用のバッテリ台車43が配置されており、断面空間が狭くなっている。
【0003】
このようなシールド掘進機1の位置を測量するには、図9に示すように、後続台車31, 32, 33, 34の後方に、例えば自動追尾測距測角装置2をセットし、シールド掘進機1の背面に設けた主ミラー3を視準して行なっている。
しかしながら、後続台車31, 32, 33, 34により自動追尾測距測角装置2からの光波やレーザ光Lが遮断されたり、図示のごとく曲線トンネル掘進の際のカーブ区間では見通しがきかない等の理由により、自動追尾測距測角装置2の位置および、基準点4を頻繁に移動するいわゆる盛替えする必要があり、測量作業に多大な労力が必要であり、作業効率が悪いという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来の問題点を解決するためになされたものであり、トンネル掘削などのシールド工事におけるシールド掘進機の位置測量を効率よく、かつ高い精度で行なえるシールド掘進機の測量方法を提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シールド掘進機の後部に連結された後続台車の間に配設した計測主台車および計測補助台車のそれぞれ内側に、所定数のセグメント分長さだけ移動可能な内側台車を配設し、計測補助台車の内側台車上に前進方向とほぼ直交して所定間隔をあけて配置した既知点である2個のミラーを計測主台車の内側台車上に配置した自動追尾測距測角装置で視準して、その自動追尾測距測角装置の三次元座標を測量した後、シールド掘進機の位置を、その背面に配置した光波反射ミラーを自動追尾測距測角装置で視準することで測量の上、シールド掘進機による所定数のセグメント分長さの掘進終了の後、計測主台車の内側台車を前方に移動させて、計測補助台車の2個のミラーと、シールド掘進機背面の光波反射ミラーとを視準して、自動追尾測距測角装置と、計測補助台車の2個のミラーと、シールド掘進機の光波反射ミラーとの各距離および角度をそれぞれ計測し、自動追尾測距測角装置の座標を任意に設定してから、測定したそれぞれの真値と仮想点の誤差の合計が最小となる座標を自動追尾測距測角装置の座標として盛り替える前記の手順を繰り返すシールド掘進機の測量方法の発明と、さらにシールド掘進機の後部に連結された後続台車の間に配設した計測主台車および計測補助台車のそれぞれ内側に、所定数のセグメント分長さだけ移動可能な内側台車を配設し、計測補助台車の内側台車上に前進方向とほぼ直交して所定間隔をあけて配置した既知点である2個のミラーを計測主台車の内側台車上に配置した自動追尾測距測角装置で視準して、その自動追尾測距測角装置の三次元座標を測量した後、シールド掘進機の位置を、その背面に配置した光波反射ミラーを自動追尾測距測角装置で視準することで測量の上、シールド掘進機による所定数のセグメント分長さの掘進終了の後、計測補助台車の内側台車を前方に移動させて、計測補助台車の2個のミラーを視準して2個のミラーの座標を求めてから、自動追尾測距測角装置を配置した計測主台車の内側台車を前方に移動させて、計測補助台車の2個のミラーと、シールド掘進機背面の光波反射ミラーとを視準して、自動追尾測距測角装置と、計測補助台車の2個のミラーと、シールド掘進機の光波反射ミラーとの各距離および角度をそれぞれ計測し、自動追尾測距測角装置の座標を任意に設定してから、測定したそれぞれの真値と仮想点の誤差の合計が最小となる座標を自動追尾測距測角装置の座標として盛り替える前記の手順を繰り返すシールド掘進機の測量方法の発明からなる。
【0006】
【実施例】
以下図面を参照して本発明のシールド掘進機の測量方法を適用する実施例を説明するが、図1は本発明の測量方法を適用するシールド掘進機の測量装置の一実施例に係る斜視概念図であり、図2は図1の装置を曲線カーブトンネルに適用して測量を行なう説明用平面図、図3は図1のD−D断面図である。
【0007】
まず、図1において、シールド掘進機1の背面に配置した主ミラー3として、自動追尾のためのレーザ光反射ミラー3Aと、測距測角用の光波反射ミラー3Bとをレーザ光源と光波源の軸芯の距離だけ離して2つ配置している。
次に、シールド掘進機1の後部に連結された図2の後続台車21,22,23,24の間の22および24を、図1で示す計測主台車22とその後方の計測補助台車24とにしており、これらの後続台車は、シールド掘進機1の掘進により矢印F方向に前進するようになっている。
【0008】
なお、この場合、シールド掘進機1と計測主台車22と、計測補助台車24との間の距離Hをほぼ同じにすることが望ましく、例えばこの実施例ではこれらの距離Hを10〜15mとしている。
この計測主台車22および計測補助台車24はそれぞれ外側台車22A,24Aと、内側台車22B,24Bとからなる二重構造となっており、各外側台車22A,24Aの内側に、外側台車22A,24Aと縁を切って所定数のセグメント分長さXだけ移動可能で固定装置5付きの内側台車22B,24Bが配設されている。
【0009】
さらに、計測主台車22の内側台車22B上に自動追尾測距測角装置2が水平維持装置6を介して配置され、また計測補助台車24の内側台車24B上に矢印Fの前進の方向とほぼ直交する方向に所定間隔をあけて2個のミラー7が配置されている。
なお、上記の計測主台車22と計測補助台車24とは図1および図3に示す後続台車用レール45上をセグメント42内の右半分を前進し、その左半分には資機材運搬用のバッテリ台車43が配設されている。
【0010】
上記の構成からなる測量装置に適用される本発明の測量方法につき以下に説明すると、まず図2の基準点4からの確認測量によって既知点となっている計測補助台車24の内側台車24B上の2個のミラー7を自動追尾測距測角装置2で視準して、自動追尾測距測角装置2の三次元座標を測量した後、所定数、例えばこの実施例のように4個のセグメント42分長さXまでは自動追尾測距測角装置2の載っている計測主台車22の内側台車22Bは動かないので、シールド掘進機1の背面の主ミラー3を自動追尾測距測角装置2で視準することで、シールド掘進機1の位置を測量する。
【0011】
なお、この際のシールド掘進機1の方向は、ジャイロコンパスや傾斜計などにより別途計測するものとする。
次に、セグメント42の4個分長さXの掘進の終了の後、自動追尾測距測角装置2を配置した計測主台車22の内側台車22Bを前方Fへ移動し、計測補助台車24の2個のミラー7と、シールド掘進機1の背面に設けた測距測角用の光波反射ミラー3Bを視準して、自動追尾測距測角装置2と、計測補助台車24の2個のミラー7と、シールド掘進機1の背面に設けた測距測角用の光波反射ミラー3Bとの距離と角度をそれぞれ計測する。
【0012】
この測量により、自動追尾測距測角装置2の座標を求められるが、本発明者等の実験によれば、自動追尾測距測角装置2の座標の誤差が約5cm程度となり、実用上問題となることが判明した。
そこで、本発明では、図4に示すごとく、2個のミラーのM点とN点及び光波反射ミラー3BのE点の三次元座標は既知であるが、自動追尾測距測角装置のD点座標のみ移動しているので、D点座標は未知である。
そこで、未知のD点座標から2個のミラーと光波反射ミラーの距離と角度を測定することにより、それらの距離と角度の値が得られる。これらの値はそれぞれについて1つが決定される。
次に、D点の仮の座標をd点として任意に定め、そのときの2個のミラーのM点とN点及び光波反射ミラー3BのE点の既知座標との各誤差ΔMxyとΔNxyとΔExyの合計を算定する。
このようにして、d点の座標を複数回移動してその都度ΔMxyとΔNxyとΔExyの合計(誤差の合計)を算定して、各誤差の合計が最小となるときのd点の座標をD点の座標とする。
つまり、既知の2個のミラーのM点とN点及び光波反射ミラー3BのE点の座標との各誤差の合計が最小となる座標を盛り替えた自動追尾測距測角装置のD点の座標とする。
【0013】
すなわち、図4のM点、N点は2個のミラー7の真値で、E点は光波反射ミラー3Bの真値であり、m点,n点は2個のミラー7の仮想点で、そしてe点は光波反射ミラー3Bの仮想点であり、また図中の角度θについては、<MDN=<mdn,そして角度δについては、<NDE=<ndeである。
また、ΔMxy,ΔNxy,ΔExyはそれぞれ真値マイナス仮想点の各誤差となり、d点座標を任意に設定し、誤差合計ΔMNCxy=ΔMxy+ΔNxy+Exyの最小となるD点座標を求めればよい。
【0014】
なお、2個のミラー7を配置した計測補助台車24の内側台車24Bを前方Fへ移動し、2個のミラー7を視準してミラー7の座標を求めてから、自動追尾測距測角装置2を配置した計測主台車22の内側台車22Bを前方Fへ4個のセグメント長さX分だけ移動して、2個のミラー7を視準して自動追尾測距測角装置2の座標を求めてもよい。
【0015】
なお、ここで計測補助台車24の外側台車24Aに2個のミラー7を前進方向Fに直交して2個配置しているのは、自動追尾測距測角装置2でミラー7を視準する際、2個のミラー7と7との間の向きが判らないと、基準点になる水平角度が判らないからであり、特に曲線トンネル掘進の場合には2個のミラー7が必要である。
以上の手順を順次繰り返すことによりシールド掘進機1の測量が効率よく、しかも正確に行なわれる。
【0016】
【発明の効果】
以上に説明した本発明のシールド掘進機の測量方法によれば、自動追尾測距測角装置とその後方の2個のミラーの座標およびシールド掘進機の背面に設けた光波反射ミラーを繰り返し測量することで、自動追尾測距測角装置とその後方の2個のミラーの座標を求めることができるので、盛り替え作業が容易になり、視準をするのに遮蔽物が多い小口径のシールド掘進機や急カーブのシールドの作業効率が向上する。
また、自動追尾測距測角装置から後方の2個のミラーとシールド掘進機背面の光波反射ミラーとの距離が従来より近くなり、測量の精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の測量方法を適用するシールド掘進機の測量装置の一実施例に係る斜視概念図である。
【図2】図1の装置を曲線カーブトンネルに適用して測量を行なう説明用平面図である。
【図3】図1のD−D断面図である。
【図4】図1の測量装置を適用した測量方法における自動追尾測距測角装置の真値の点座標を求める際の説明図である。
【図5】従来のトンネル掘削時のシールド掘進機の後続台車を示す側断面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】図5のB−B断面図である。
【図8】図5のC−C断面図である。
【図9】従来のシールドマシンの測量方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 シールド掘進機 2 自動追尾測距測角装置
3 主ミラー 7 ミラー
22 計測主台車 22B 内側台車
24 計測補助台車 24B 内側台車
42 セグメント F 前進方向
X 所定数のセグメント分長さ
【産業上の利用分野】
本発明は、シールド掘進機を用いて、トンネルなどを掘削するシールド工事において、シールド掘進機の位置を効率よく、かつ精度よく測量する自動追尾測距測角装置を使用したシールド掘進機の測量方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、トンネルを掘削するシールド工事においては、図5に示すごとくシールド掘進機1の後方に例えば No.1後続台車31、 No.2後続台車32、 No.3後続台車33、 No.4後続台車34、バルブユニット台車35、ポンプ台車36、ポンプ起動器盤台車37、トランス台車38、ケーブル台車39、計装ケーブル台車40、伸縮管台車41のごとく複数の後続台車が連結されており、これらの後続台車31から41が図5のそれぞれA−A断面の図6、B−B断面の図7およびC−C断面の図8のごとく、掘削後に嵌め込まれたセグメント42の右半分に配設され、その左半分には資機材搬入用のバッテリ台車43が配置されており、断面空間が狭くなっている。
【0003】
このようなシールド掘進機1の位置を測量するには、図9に示すように、後続台車31, 32, 33, 34の後方に、例えば自動追尾測距測角装置2をセットし、シールド掘進機1の背面に設けた主ミラー3を視準して行なっている。
しかしながら、後続台車31, 32, 33, 34により自動追尾測距測角装置2からの光波やレーザ光Lが遮断されたり、図示のごとく曲線トンネル掘進の際のカーブ区間では見通しがきかない等の理由により、自動追尾測距測角装置2の位置および、基準点4を頻繁に移動するいわゆる盛替えする必要があり、測量作業に多大な労力が必要であり、作業効率が悪いという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来の問題点を解決するためになされたものであり、トンネル掘削などのシールド工事におけるシールド掘進機の位置測量を効率よく、かつ高い精度で行なえるシールド掘進機の測量方法を提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シールド掘進機の後部に連結された後続台車の間に配設した計測主台車および計測補助台車のそれぞれ内側に、所定数のセグメント分長さだけ移動可能な内側台車を配設し、計測補助台車の内側台車上に前進方向とほぼ直交して所定間隔をあけて配置した既知点である2個のミラーを計測主台車の内側台車上に配置した自動追尾測距測角装置で視準して、その自動追尾測距測角装置の三次元座標を測量した後、シールド掘進機の位置を、その背面に配置した光波反射ミラーを自動追尾測距測角装置で視準することで測量の上、シールド掘進機による所定数のセグメント分長さの掘進終了の後、計測主台車の内側台車を前方に移動させて、計測補助台車の2個のミラーと、シールド掘進機背面の光波反射ミラーとを視準して、自動追尾測距測角装置と、計測補助台車の2個のミラーと、シールド掘進機の光波反射ミラーとの各距離および角度をそれぞれ計測し、自動追尾測距測角装置の座標を任意に設定してから、測定したそれぞれの真値と仮想点の誤差の合計が最小となる座標を自動追尾測距測角装置の座標として盛り替える前記の手順を繰り返すシールド掘進機の測量方法の発明と、さらにシールド掘進機の後部に連結された後続台車の間に配設した計測主台車および計測補助台車のそれぞれ内側に、所定数のセグメント分長さだけ移動可能な内側台車を配設し、計測補助台車の内側台車上に前進方向とほぼ直交して所定間隔をあけて配置した既知点である2個のミラーを計測主台車の内側台車上に配置した自動追尾測距測角装置で視準して、その自動追尾測距測角装置の三次元座標を測量した後、シールド掘進機の位置を、その背面に配置した光波反射ミラーを自動追尾測距測角装置で視準することで測量の上、シールド掘進機による所定数のセグメント分長さの掘進終了の後、計測補助台車の内側台車を前方に移動させて、計測補助台車の2個のミラーを視準して2個のミラーの座標を求めてから、自動追尾測距測角装置を配置した計測主台車の内側台車を前方に移動させて、計測補助台車の2個のミラーと、シールド掘進機背面の光波反射ミラーとを視準して、自動追尾測距測角装置と、計測補助台車の2個のミラーと、シールド掘進機の光波反射ミラーとの各距離および角度をそれぞれ計測し、自動追尾測距測角装置の座標を任意に設定してから、測定したそれぞれの真値と仮想点の誤差の合計が最小となる座標を自動追尾測距測角装置の座標として盛り替える前記の手順を繰り返すシールド掘進機の測量方法の発明からなる。
【0006】
【実施例】
以下図面を参照して本発明のシールド掘進機の測量方法を適用する実施例を説明するが、図1は本発明の測量方法を適用するシールド掘進機の測量装置の一実施例に係る斜視概念図であり、図2は図1の装置を曲線カーブトンネルに適用して測量を行なう説明用平面図、図3は図1のD−D断面図である。
【0007】
まず、図1において、シールド掘進機1の背面に配置した主ミラー3として、自動追尾のためのレーザ光反射ミラー3Aと、測距測角用の光波反射ミラー3Bとをレーザ光源と光波源の軸芯の距離だけ離して2つ配置している。
次に、シールド掘進機1の後部に連結された図2の後続台車21,22,23,24の間の22および24を、図1で示す計測主台車22とその後方の計測補助台車24とにしており、これらの後続台車は、シールド掘進機1の掘進により矢印F方向に前進するようになっている。
【0008】
なお、この場合、シールド掘進機1と計測主台車22と、計測補助台車24との間の距離Hをほぼ同じにすることが望ましく、例えばこの実施例ではこれらの距離Hを10〜15mとしている。
この計測主台車22および計測補助台車24はそれぞれ外側台車22A,24Aと、内側台車22B,24Bとからなる二重構造となっており、各外側台車22A,24Aの内側に、外側台車22A,24Aと縁を切って所定数のセグメント分長さXだけ移動可能で固定装置5付きの内側台車22B,24Bが配設されている。
【0009】
さらに、計測主台車22の内側台車22B上に自動追尾測距測角装置2が水平維持装置6を介して配置され、また計測補助台車24の内側台車24B上に矢印Fの前進の方向とほぼ直交する方向に所定間隔をあけて2個のミラー7が配置されている。
なお、上記の計測主台車22と計測補助台車24とは図1および図3に示す後続台車用レール45上をセグメント42内の右半分を前進し、その左半分には資機材運搬用のバッテリ台車43が配設されている。
【0010】
上記の構成からなる測量装置に適用される本発明の測量方法につき以下に説明すると、まず図2の基準点4からの確認測量によって既知点となっている計測補助台車24の内側台車24B上の2個のミラー7を自動追尾測距測角装置2で視準して、自動追尾測距測角装置2の三次元座標を測量した後、所定数、例えばこの実施例のように4個のセグメント42分長さXまでは自動追尾測距測角装置2の載っている計測主台車22の内側台車22Bは動かないので、シールド掘進機1の背面の主ミラー3を自動追尾測距測角装置2で視準することで、シールド掘進機1の位置を測量する。
【0011】
なお、この際のシールド掘進機1の方向は、ジャイロコンパスや傾斜計などにより別途計測するものとする。
次に、セグメント42の4個分長さXの掘進の終了の後、自動追尾測距測角装置2を配置した計測主台車22の内側台車22Bを前方Fへ移動し、計測補助台車24の2個のミラー7と、シールド掘進機1の背面に設けた測距測角用の光波反射ミラー3Bを視準して、自動追尾測距測角装置2と、計測補助台車24の2個のミラー7と、シールド掘進機1の背面に設けた測距測角用の光波反射ミラー3Bとの距離と角度をそれぞれ計測する。
【0012】
この測量により、自動追尾測距測角装置2の座標を求められるが、本発明者等の実験によれば、自動追尾測距測角装置2の座標の誤差が約5cm程度となり、実用上問題となることが判明した。
そこで、本発明では、図4に示すごとく、2個のミラーのM点とN点及び光波反射ミラー3BのE点の三次元座標は既知であるが、自動追尾測距測角装置のD点座標のみ移動しているので、D点座標は未知である。
そこで、未知のD点座標から2個のミラーと光波反射ミラーの距離と角度を測定することにより、それらの距離と角度の値が得られる。これらの値はそれぞれについて1つが決定される。
次に、D点の仮の座標をd点として任意に定め、そのときの2個のミラーのM点とN点及び光波反射ミラー3BのE点の既知座標との各誤差ΔMxyとΔNxyとΔExyの合計を算定する。
このようにして、d点の座標を複数回移動してその都度ΔMxyとΔNxyとΔExyの合計(誤差の合計)を算定して、各誤差の合計が最小となるときのd点の座標をD点の座標とする。
つまり、既知の2個のミラーのM点とN点及び光波反射ミラー3BのE点の座標との各誤差の合計が最小となる座標を盛り替えた自動追尾測距測角装置のD点の座標とする。
【0013】
すなわち、図4のM点、N点は2個のミラー7の真値で、E点は光波反射ミラー3Bの真値であり、m点,n点は2個のミラー7の仮想点で、そしてe点は光波反射ミラー3Bの仮想点であり、また図中の角度θについては、<MDN=<mdn,そして角度δについては、<NDE=<ndeである。
また、ΔMxy,ΔNxy,ΔExyはそれぞれ真値マイナス仮想点の各誤差となり、d点座標を任意に設定し、誤差合計ΔMNCxy=ΔMxy+ΔNxy+Exyの最小となるD点座標を求めればよい。
【0014】
なお、2個のミラー7を配置した計測補助台車24の内側台車24Bを前方Fへ移動し、2個のミラー7を視準してミラー7の座標を求めてから、自動追尾測距測角装置2を配置した計測主台車22の内側台車22Bを前方Fへ4個のセグメント長さX分だけ移動して、2個のミラー7を視準して自動追尾測距測角装置2の座標を求めてもよい。
【0015】
なお、ここで計測補助台車24の外側台車24Aに2個のミラー7を前進方向Fに直交して2個配置しているのは、自動追尾測距測角装置2でミラー7を視準する際、2個のミラー7と7との間の向きが判らないと、基準点になる水平角度が判らないからであり、特に曲線トンネル掘進の場合には2個のミラー7が必要である。
以上の手順を順次繰り返すことによりシールド掘進機1の測量が効率よく、しかも正確に行なわれる。
【0016】
【発明の効果】
以上に説明した本発明のシールド掘進機の測量方法によれば、自動追尾測距測角装置とその後方の2個のミラーの座標およびシールド掘進機の背面に設けた光波反射ミラーを繰り返し測量することで、自動追尾測距測角装置とその後方の2個のミラーの座標を求めることができるので、盛り替え作業が容易になり、視準をするのに遮蔽物が多い小口径のシールド掘進機や急カーブのシールドの作業効率が向上する。
また、自動追尾測距測角装置から後方の2個のミラーとシールド掘進機背面の光波反射ミラーとの距離が従来より近くなり、測量の精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の測量方法を適用するシールド掘進機の測量装置の一実施例に係る斜視概念図である。
【図2】図1の装置を曲線カーブトンネルに適用して測量を行なう説明用平面図である。
【図3】図1のD−D断面図である。
【図4】図1の測量装置を適用した測量方法における自動追尾測距測角装置の真値の点座標を求める際の説明図である。
【図5】従来のトンネル掘削時のシールド掘進機の後続台車を示す側断面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】図5のB−B断面図である。
【図8】図5のC−C断面図である。
【図9】従来のシールドマシンの測量方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 シールド掘進機 2 自動追尾測距測角装置
3 主ミラー 7 ミラー
22 計測主台車 22B 内側台車
24 計測補助台車 24B 内側台車
42 セグメント F 前進方向
X 所定数のセグメント分長さ
Claims (2)
- シールド掘進機の後部に連結された後続台車の間に配設した計測主台車および計測補助台車のそれぞれ内側に、所定数のセグメント分長さだけ移動可能な内側台車を配設し、計測補助台車の内側台車上に前進方向とほぼ直交して所定間隔をあけて配置した既知点である2個のミラーを計測主台車の内側台車上に配置した自動追尾測距測角装置で視準して、その自動追尾測距測角装置の三次元座標を測量した後、シールド掘進機の位置を、その背面に配置した光波反射ミラーを自動追尾測距測角装置で視準することで測量の上、シールド掘進機による所定数のセグメント分長さの掘進終了の後、計測主台車の内側台車を前方に移動させて、計測補助台車の2個のミラーと、シールド掘進機背面の光波反射ミラーとを視準して、自動追尾測距測角装置と、計測補助台車の2個のミラーと、シールド掘進機の光波反射ミラーとの各距離および角度をそれぞれ計測し、自動追尾測距測角装置の座標を任意に設定してから、測定したそれぞれの真値と仮想点の誤差の合計が最小となる座標を自動追尾測距測角装置の座標として盛り替える前記の手順を繰り返すシールド掘進機の測量方法。
- シールド掘進機の後部に連結された後続台車の間に配設した計測主台車および計測補助台車のそれぞれ内側に、所定数のセグメント分長さだけ移動可能な内側台車を配設し、計測補助台車の内側台車上に前進方向とほぼ直交して所定間隔をあけて配置した既知点である2個のミラーを計測主台車の内側台車上に配置した自動追尾測距測角装置で視準して、その自動追尾測距測角装置の三次元座標を測量した後、シールド掘進機の位置を、その背面に配置した光波反射ミラーを自動追尾測距測角装置で視準することで測量の上、シールド掘進機による所定数のセグメント分長さの掘進終了の後、計測補助台車の内側台車を前方に移動させて、計測補助台車の2個のミラーを視準して2個のミラーの座標を求めてから、自動追尾測距測角装置を配置した計測主台車の内側台車を前方に移動させて、計測補助台車の2個のミラーと、シールド掘進機背面の光波反射ミラーとを視準して、自動追尾測距測角装置と、計測補助台車の2個のミラーと、シールド掘進機の光波反射ミラーとの各距離および角度をそれぞれ計測し、自動追尾測距測角装置の座標を任意に設定してから、測定したそれぞれの真値と仮想点の誤差の合計が最小となる座標を自動追尾測距測角装置の座標として盛り替える前記の手順を繰り返すシールド掘進機の測量方法。
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JP14211793A JP3542146B2 (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | シールド掘進機の測量方法 |
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- 1993-06-14 JP JP14211793A patent/JP3542146B2/ja not_active Expired - Fee Related
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