JP3540217B2 - 波長分割多重化システムにおける光学伝送信号の光学パワーを制御する方法及び装置 - Google Patents
波長分割多重化システムにおける光学伝送信号の光学パワーを制御する方法及び装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3540217B2 JP3540217B2 JP28983799A JP28983799A JP3540217B2 JP 3540217 B2 JP3540217 B2 JP 3540217B2 JP 28983799 A JP28983799 A JP 28983799A JP 28983799 A JP28983799 A JP 28983799A JP 3540217 B2 JP3540217 B2 JP 3540217B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical
- transmission signal
- power
- optical power
- optical transmission
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04J—MULTIPLEX COMMUNICATION
- H04J14/00—Optical multiplex systems
- H04J14/02—Wavelength-division multiplex systems
- H04J14/0221—Power control, e.g. to keep the total optical power constant
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B10/00—Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
- H04B10/50—Transmitters
- H04B10/564—Power control
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Optical Communication System (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学伝送に関し、特に、波長分割多重化光学伝送システムにおける、光学伝送信号の光学パワーを制御する方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
波長分割多重化(WDM)は、光ファイバ伝送システムの容量を増加させる手段として導入されている。WDMシステムにおいては、個々の光ファイバは、異なる波長を有する複数の光学信号を搬送している。これらの光学信号を長距離にわたって伝送する場合には、光学信号を周期的に再生する必要がある。現在この再生は、波長を分離しそして光学信号を対応する電気信号に変換し、そして光学信号に再度変換し直すことにより行うか、あるいは光学増幅器(例、Erbium Doped Fibre Amplifiers:EDFA)を用いるかのいずれかで行われている。光学増幅器は、低コストであり光学/電子の再生を行うための波長を分離する必要がなく、すべての使用される波長を増幅できる利点を有する。現在開発中のWDMシステムは、80チャネル以上を有し、すなわち異なる波長で変調された80個以上の光学信号を有する(高密度波長分割多重化:Dense Wavelength Division Mulitiplexing:DWDM)。
【0003】
しかし、EDFAを光学伝送信号の再生用に用いた場合には、EDFAは、入力パワーの変動に敏感であるために、光学伝送信号の内の1つあるいは複数のチャネルが故障した場合、あるいは光学伝送信号に追加された場合あるいは取り除かれた場合に問題が発生する。このような場合、EDFA内のクロス飽和が、残りのチャネルに対しパワーの変動を引き起こす。そのためこの残ったチャネルが、バーストエラーを受ける。例えば、これらのパワーが光学線形のしきい値を超えてしまう、あるいは、十分なアイ開口を保持するには低すぎるようなエラーをこうむる。
【0004】
“FAST LINK CONTROL PROTECTION FOR SURVIVING CHANNELS IN MULTIWAVELENGTH OPTICAL NETWORKS”,by J.L.Zyskind et al,著の、第22回の European Conference on Optical Communication - ECOC'96,Oslo,pages 49 - 52 によれば、光学伝送信号のパワーを制御するために、この光学伝送信号に負荷チャネルを追加することが知られている。制御チャネルの光学パワーを光学伝送信号の全光学パワーを一定となるように制御する、例えば、光学伝送信号のあるチャネルが故障した場合には、制御チャネルの光学パワーを増加させ、光学伝送信号の全光学パワーが一定となるようにする。制御チャネルの光学パワーを変化させるために、制御チャネルを生成するレーザの注入電流を変化させて、レーザを連続波モードで動作させるようにしている。
【0005】
制御チャネルは、数十のチャネルのパワー変動を補償しなければならないために、制御チャネルの光学パワーは、データチャネルの光学パワーの数倍以上高い。励起ブリリアン散乱(Stimulated Brillouin Scattering:SBS)として知られる線形効果は、制御チャネル用に用いられる非変調の高パワーの光学信号に対し問題を引き起こす。その理由は、光学パワーがしきい値を超えた後では、ファイバに結合される光学パワーはファイバ内で反射されるからである。いわゆるブリリアンしきい値のレベルは、使用されるファイバの材料、ファイバの長さ、光学信号のパワースペクトラル密度に依存する。1550nmの波長と2MHz以下のパワースペクトラル密度を有する光学信号に対しては、長さが30kmのファイバに対するブリリアンしきい値PTは、2−10mWである。制御チャネルのパワーが高くなるにつれて、制御チャネルを構成する光学信号は、多かれ少なかれ反射される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、波長分割多重化光学伝送システムにおいて、光学伝送信号の光学パワーを制御する方法と装置を提供することである。さらに、本発明の第2の目的は、従来技術で公知の欠点を回避する光学パワー制御の方法と装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の目的によれば、本発明は、請求項1に記載した特徴を有する。
【0008】
本発明の第2の目的によれば、本発明の装置は、請求項5に記載した特徴を有する
【0009】
本発明の利点は、光学伝送信号の光学パワーを拡大パワースペクトラル密度を有する光学信号を有する制御チャネルの補助により、一定レベルに維持することができ、これにより、SBSの悪影響を回避できることである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1において、WDMシステムは、異なる波長λ1...λnの光ソース(例えば、レーザ)を有し、この光は、信号S1...Snにより変調され、異なる光学チャネルを構成する。これらの異なる光学チャネルは、波長分割マルチプレクサ1により組み合わされて(図1の構成ではカプラ2をさらに介して)、光学伝送信号OSを形成する。このWDMシステムはさらに、例えばEDFAのような光学増幅器4を有し、この光学増幅器4が、例えば光ファイバである伝送パス5を介して伝送するために、光学伝送信号OSを増幅する。
【0011】
このWDMシステムには、伝送信号OSの光学パワーを制御する装置が組み込まれ、この装置は、カプラ2と制御手段3と例えばレーザのような光ソースλxを有し、この光ソースλxは、WDMの光学チャネルに使用される波長とは異なる波長の光を放射する。カプラ2は、光学伝送信号OSのエネルギーの少量を結合して、一定のエネルギーレベルに制御維持する。このカプラ2は、例えば光ファイバOにより制御手段3に接続される。この制御手段3は、光学伝送信号OSの光学パワーの変動を検出し、この検出された変動に応答して、電気的結合Cを介して光りソースλxを制御する。この制御方法は、光ソースλxの光学パワーが、光学伝送信号OSの光学パワーの検出された変動を補償するよう行われる。光ソースλxの出力Pは、光ファイバにより波長分割マルチプレクサ1に接続され、光ソースλxの光学制御信号を、光学伝送信号OSに追加する。
【0012】
本発明の背景は、光ソースλXにより生成された出力点Pでの光学制御信号は、SBSに起因して、伝送パス5のファイバ内で反射されてはならないことである。このために、SBSの表すしきい値は、反射を回避するよう増加させなければならない。光学信号の反射は、ファイバ内の光子の振動に起因する散乱により引き起こされる。ファイバ内の相互作用に起因して、光子は、それが熱振動で崩壊するまでの平均寿命を有する。光子の平均寿命がバンド幅Bに等しく、未変調光学キャリア信号のSBSしきい値がPSBSである場合には、変調光学信号のスペクトラムパワー密度は、SBSを回避するためには、P=PSBS/B以下でなければならない。そのため本発明によれば、制御チャネルPの光学パワーは、光学制御信号を生成するために用いられるレーザの出力パワーの損失を生じさせることなく、幅広い周波数範囲にわたって拡散される。これは、光学信号の位相変調により行われる。その理由は、位相変調は、平均出力パワーを減衰することなく、変調光学キャリア信号のスペクトラムを広くするからである。図3、4は、光学キャリア信号の位相変調を行う、容易かつ低価格の方法の技術的背景を示す。
【0013】
図3は、レーザ、例えば半導体レーザダイオードの出力パワーPが、光ファイバ内に放射される量と、レーザへの注入電流Cとの関係を表すグラフである。第1領域LED内では、半導体レーザダイオードは、光放射ダイオードとして機能する。活性媒体の増幅は、レーザモードを達成するには不十分である。放射された出力パワーPは、注入電流Cに比例し、光学パワーは等方的に放射される。すなわち、放射された全光学パワーのわずかな部分がファイバに結合されだけである。第2領域であるレーザ内(注入電流がしきい値CTを超えた後)では、半導体レーザダイオードはレーザとして機能する。放射された光学パワーは、励起放射により集光され、その大部分は光ファイバ内に結合され、わずかな結合損失があるだけである。
【0014】
図4は、半導体レーザダイオードに注入される電流Cと時間との関係を表すグラフである。注入電流Cが図に示される2つのレベルで切り替えられ、一方のレベルはしきい値CT以下である場合には、半導体レーザダイオードは、周期TIIではレーザとして機能し、周期TI内では、発光ダイオードとして機能する。レーザモードが周期TI内で崩壊すると、周期TIIが開始するごとに、再度設定される。何らかの措置が取られない場合には、新たに設定されたレーザモードで放射された光の位相は、前のレーザモードの位相とは関連のない位相である。このようにして放射された光は、注入電流の関数に従って位相変調され、後続のレーザモードの光の位相差は2πにわたって等しく消失する。レーザモードを崩壊させるのに必要な周期TIは、非常に短い。そのため、半導体レーザダイオードにより放射される光学信号のパワーレベルは、変調によりほとんど影響されない。
【0015】
図2は、図1の制御手段3の一実施例を表すブロック図である。制御手段3は、例えば光ダイオードである光−電気変換器31とループフィルタ32とアナログ/デジタル変換器33とマイクロコンピュータ34と電流ソース35とを有する。ポイントOでは、光伝送信号OSのエネルギーの一部が光−電気変換器31に結合され、この光−電気変換器31が光伝送信号OSを電気信号に変換し、この電気信号をループフィルタ32に供給している。ループフィルタ32の出力は、アナログ/デジタル変換器33に接続され、このアナログ/デジタル変換器33が光伝送信号OSのパワーレベルを表す二進数をマイクロコンピュータ34に与える。光伝送信号OSのパワーの変動がある場合には、マイクロコンピュータ34は、アナログ/デジタル変換器33の入力を制御する。マイクロコンピュータ34がこの変動を検出すると、光ソースλx(すなわち半導体レーザダイオード)を制御する電気制御信号Cとして用いられる電流が、マイクロコンピュータ34により検出された変動に応じて調整される。光ソースλxにより生成された、光学制御信号Pを位相変調するために、マイクロコンピュータ34は、2つの電流レベル(すなわち一方の電流レベルはしきい値CT以下であり)の間で電流ソース35を切り替え、これにより他方の電流レベルが、検出されたパワー変動をそれに応じて調整する。
【0016】
図2で説明したデジタル制御ループを用いる代わりに、アナログ制御ループを用いることも可能である。アナログ制御ループは、アナログ/デジタル変換器を必要としないために、ループ時間は短くなる。
【0017】
図1に示すように、追加/ドロップ用のマルチプレクサ6が伝送パス内に存在する場合には、このマルチプレクサ6内で、光学信号すなわちチャネルが追加されたり取り除かれたりして、光学伝送信号OSを形成し、そして本明細書で説明した、別の装置を用いて光学伝送信号OSの光学パワーを制御する。別の装置の構成要素と機能は、上記に説明した構成要素と機能と同一である。点線とダッシュ(’)で示した構成要素は、アポストロフィー以外は同一である。光学伝送信号OS’の一部O’がカプラ2’に接続され、カプラ2’と制御手段3’に接続され、これらはさらに光ソースλx’に接続され、そしてこの光ソースλx’が波長分割多重化用の光学波長分割マルチプレクサ7に接続される。光学波長分割マルチプレクサ7で光学制御信号P’を追加する代わりに、追加/ドロップ用のマルチプレクサ6の追加入力を用いることもできる。光学伝送信号OS’を制御した後、光学伝送信号OS’’がEDFA9により再生され、さらに伝送される。
【0018】
なお、特許請求の範囲に記載した参照番号は発明の容易なる理解のためで、発明を限定的に解釈すべきものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による波長分割多重化システムの光学パワーを制御する装置の一実施例を表す図。
【図2】図1に示された、波長分割多重化システムの光学伝送信号の光学パワーを制御する手段を表す図。
【図3】レーザが放射する光学パワーと、レーザ内に注入される電流との関係を表すグラフ。
【図4】本発明による、レーザに注入される電流と、時間の関係を表すグラフ。
【符号の説明】
1 波長分割マルチプレクサ
2 カプラ
3 制御手段
4 光学増幅器
5 伝送パス
6 マルチプレクサ
7 光学波長分割マルチプレクサ
9 EDFA
31 光−電気変換器
32 ループフィルタ
33 アナログ/デジタル変換器
34 マイクロコンピュータ
35 電流ソース
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学伝送に関し、特に、波長分割多重化光学伝送システムにおける、光学伝送信号の光学パワーを制御する方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
波長分割多重化(WDM)は、光ファイバ伝送システムの容量を増加させる手段として導入されている。WDMシステムにおいては、個々の光ファイバは、異なる波長を有する複数の光学信号を搬送している。これらの光学信号を長距離にわたって伝送する場合には、光学信号を周期的に再生する必要がある。現在この再生は、波長を分離しそして光学信号を対応する電気信号に変換し、そして光学信号に再度変換し直すことにより行うか、あるいは光学増幅器(例、Erbium Doped Fibre Amplifiers:EDFA)を用いるかのいずれかで行われている。光学増幅器は、低コストであり光学/電子の再生を行うための波長を分離する必要がなく、すべての使用される波長を増幅できる利点を有する。現在開発中のWDMシステムは、80チャネル以上を有し、すなわち異なる波長で変調された80個以上の光学信号を有する(高密度波長分割多重化:Dense Wavelength Division Mulitiplexing:DWDM)。
【0003】
しかし、EDFAを光学伝送信号の再生用に用いた場合には、EDFAは、入力パワーの変動に敏感であるために、光学伝送信号の内の1つあるいは複数のチャネルが故障した場合、あるいは光学伝送信号に追加された場合あるいは取り除かれた場合に問題が発生する。このような場合、EDFA内のクロス飽和が、残りのチャネルに対しパワーの変動を引き起こす。そのためこの残ったチャネルが、バーストエラーを受ける。例えば、これらのパワーが光学線形のしきい値を超えてしまう、あるいは、十分なアイ開口を保持するには低すぎるようなエラーをこうむる。
【0004】
“FAST LINK CONTROL PROTECTION FOR SURVIVING CHANNELS IN MULTIWAVELENGTH OPTICAL NETWORKS”,by J.L.Zyskind et al,著の、第22回の European Conference on Optical Communication - ECOC'96,Oslo,pages 49 - 52 によれば、光学伝送信号のパワーを制御するために、この光学伝送信号に負荷チャネルを追加することが知られている。制御チャネルの光学パワーを光学伝送信号の全光学パワーを一定となるように制御する、例えば、光学伝送信号のあるチャネルが故障した場合には、制御チャネルの光学パワーを増加させ、光学伝送信号の全光学パワーが一定となるようにする。制御チャネルの光学パワーを変化させるために、制御チャネルを生成するレーザの注入電流を変化させて、レーザを連続波モードで動作させるようにしている。
【0005】
制御チャネルは、数十のチャネルのパワー変動を補償しなければならないために、制御チャネルの光学パワーは、データチャネルの光学パワーの数倍以上高い。励起ブリリアン散乱(Stimulated Brillouin Scattering:SBS)として知られる線形効果は、制御チャネル用に用いられる非変調の高パワーの光学信号に対し問題を引き起こす。その理由は、光学パワーがしきい値を超えた後では、ファイバに結合される光学パワーはファイバ内で反射されるからである。いわゆるブリリアンしきい値のレベルは、使用されるファイバの材料、ファイバの長さ、光学信号のパワースペクトラル密度に依存する。1550nmの波長と2MHz以下のパワースペクトラル密度を有する光学信号に対しては、長さが30kmのファイバに対するブリリアンしきい値PTは、2−10mWである。制御チャネルのパワーが高くなるにつれて、制御チャネルを構成する光学信号は、多かれ少なかれ反射される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、波長分割多重化光学伝送システムにおいて、光学伝送信号の光学パワーを制御する方法と装置を提供することである。さらに、本発明の第2の目的は、従来技術で公知の欠点を回避する光学パワー制御の方法と装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の目的によれば、本発明は、請求項1に記載した特徴を有する。
【0008】
本発明の第2の目的によれば、本発明の装置は、請求項5に記載した特徴を有する
【0009】
本発明の利点は、光学伝送信号の光学パワーを拡大パワースペクトラル密度を有する光学信号を有する制御チャネルの補助により、一定レベルに維持することができ、これにより、SBSの悪影響を回避できることである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1において、WDMシステムは、異なる波長λ1...λnの光ソース(例えば、レーザ)を有し、この光は、信号S1...Snにより変調され、異なる光学チャネルを構成する。これらの異なる光学チャネルは、波長分割マルチプレクサ1により組み合わされて(図1の構成ではカプラ2をさらに介して)、光学伝送信号OSを形成する。このWDMシステムはさらに、例えばEDFAのような光学増幅器4を有し、この光学増幅器4が、例えば光ファイバである伝送パス5を介して伝送するために、光学伝送信号OSを増幅する。
【0011】
このWDMシステムには、伝送信号OSの光学パワーを制御する装置が組み込まれ、この装置は、カプラ2と制御手段3と例えばレーザのような光ソースλxを有し、この光ソースλxは、WDMの光学チャネルに使用される波長とは異なる波長の光を放射する。カプラ2は、光学伝送信号OSのエネルギーの少量を結合して、一定のエネルギーレベルに制御維持する。このカプラ2は、例えば光ファイバOにより制御手段3に接続される。この制御手段3は、光学伝送信号OSの光学パワーの変動を検出し、この検出された変動に応答して、電気的結合Cを介して光りソースλxを制御する。この制御方法は、光ソースλxの光学パワーが、光学伝送信号OSの光学パワーの検出された変動を補償するよう行われる。光ソースλxの出力Pは、光ファイバにより波長分割マルチプレクサ1に接続され、光ソースλxの光学制御信号を、光学伝送信号OSに追加する。
【0012】
本発明の背景は、光ソースλXにより生成された出力点Pでの光学制御信号は、SBSに起因して、伝送パス5のファイバ内で反射されてはならないことである。このために、SBSの表すしきい値は、反射を回避するよう増加させなければならない。光学信号の反射は、ファイバ内の光子の振動に起因する散乱により引き起こされる。ファイバ内の相互作用に起因して、光子は、それが熱振動で崩壊するまでの平均寿命を有する。光子の平均寿命がバンド幅Bに等しく、未変調光学キャリア信号のSBSしきい値がPSBSである場合には、変調光学信号のスペクトラムパワー密度は、SBSを回避するためには、P=PSBS/B以下でなければならない。そのため本発明によれば、制御チャネルPの光学パワーは、光学制御信号を生成するために用いられるレーザの出力パワーの損失を生じさせることなく、幅広い周波数範囲にわたって拡散される。これは、光学信号の位相変調により行われる。その理由は、位相変調は、平均出力パワーを減衰することなく、変調光学キャリア信号のスペクトラムを広くするからである。図3、4は、光学キャリア信号の位相変調を行う、容易かつ低価格の方法の技術的背景を示す。
【0013】
図3は、レーザ、例えば半導体レーザダイオードの出力パワーPが、光ファイバ内に放射される量と、レーザへの注入電流Cとの関係を表すグラフである。第1領域LED内では、半導体レーザダイオードは、光放射ダイオードとして機能する。活性媒体の増幅は、レーザモードを達成するには不十分である。放射された出力パワーPは、注入電流Cに比例し、光学パワーは等方的に放射される。すなわち、放射された全光学パワーのわずかな部分がファイバに結合されだけである。第2領域であるレーザ内(注入電流がしきい値CTを超えた後)では、半導体レーザダイオードはレーザとして機能する。放射された光学パワーは、励起放射により集光され、その大部分は光ファイバ内に結合され、わずかな結合損失があるだけである。
【0014】
図4は、半導体レーザダイオードに注入される電流Cと時間との関係を表すグラフである。注入電流Cが図に示される2つのレベルで切り替えられ、一方のレベルはしきい値CT以下である場合には、半導体レーザダイオードは、周期TIIではレーザとして機能し、周期TI内では、発光ダイオードとして機能する。レーザモードが周期TI内で崩壊すると、周期TIIが開始するごとに、再度設定される。何らかの措置が取られない場合には、新たに設定されたレーザモードで放射された光の位相は、前のレーザモードの位相とは関連のない位相である。このようにして放射された光は、注入電流の関数に従って位相変調され、後続のレーザモードの光の位相差は2πにわたって等しく消失する。レーザモードを崩壊させるのに必要な周期TIは、非常に短い。そのため、半導体レーザダイオードにより放射される光学信号のパワーレベルは、変調によりほとんど影響されない。
【0015】
図2は、図1の制御手段3の一実施例を表すブロック図である。制御手段3は、例えば光ダイオードである光−電気変換器31とループフィルタ32とアナログ/デジタル変換器33とマイクロコンピュータ34と電流ソース35とを有する。ポイントOでは、光伝送信号OSのエネルギーの一部が光−電気変換器31に結合され、この光−電気変換器31が光伝送信号OSを電気信号に変換し、この電気信号をループフィルタ32に供給している。ループフィルタ32の出力は、アナログ/デジタル変換器33に接続され、このアナログ/デジタル変換器33が光伝送信号OSのパワーレベルを表す二進数をマイクロコンピュータ34に与える。光伝送信号OSのパワーの変動がある場合には、マイクロコンピュータ34は、アナログ/デジタル変換器33の入力を制御する。マイクロコンピュータ34がこの変動を検出すると、光ソースλx(すなわち半導体レーザダイオード)を制御する電気制御信号Cとして用いられる電流が、マイクロコンピュータ34により検出された変動に応じて調整される。光ソースλxにより生成された、光学制御信号Pを位相変調するために、マイクロコンピュータ34は、2つの電流レベル(すなわち一方の電流レベルはしきい値CT以下であり)の間で電流ソース35を切り替え、これにより他方の電流レベルが、検出されたパワー変動をそれに応じて調整する。
【0016】
図2で説明したデジタル制御ループを用いる代わりに、アナログ制御ループを用いることも可能である。アナログ制御ループは、アナログ/デジタル変換器を必要としないために、ループ時間は短くなる。
【0017】
図1に示すように、追加/ドロップ用のマルチプレクサ6が伝送パス内に存在する場合には、このマルチプレクサ6内で、光学信号すなわちチャネルが追加されたり取り除かれたりして、光学伝送信号OSを形成し、そして本明細書で説明した、別の装置を用いて光学伝送信号OSの光学パワーを制御する。別の装置の構成要素と機能は、上記に説明した構成要素と機能と同一である。点線とダッシュ(’)で示した構成要素は、アポストロフィー以外は同一である。光学伝送信号OS’の一部O’がカプラ2’に接続され、カプラ2’と制御手段3’に接続され、これらはさらに光ソースλx’に接続され、そしてこの光ソースλx’が波長分割多重化用の光学波長分割マルチプレクサ7に接続される。光学波長分割マルチプレクサ7で光学制御信号P’を追加する代わりに、追加/ドロップ用のマルチプレクサ6の追加入力を用いることもできる。光学伝送信号OS’を制御した後、光学伝送信号OS’’がEDFA9により再生され、さらに伝送される。
【0018】
なお、特許請求の範囲に記載した参照番号は発明の容易なる理解のためで、発明を限定的に解釈すべきものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による波長分割多重化システムの光学パワーを制御する装置の一実施例を表す図。
【図2】図1に示された、波長分割多重化システムの光学伝送信号の光学パワーを制御する手段を表す図。
【図3】レーザが放射する光学パワーと、レーザ内に注入される電流との関係を表すグラフ。
【図4】本発明による、レーザに注入される電流と、時間の関係を表すグラフ。
【符号の説明】
1 波長分割マルチプレクサ
2 カプラ
3 制御手段
4 光学増幅器
5 伝送パス
6 マルチプレクサ
7 光学波長分割マルチプレクサ
9 EDFA
31 光−電気変換器
32 ループフィルタ
33 アナログ/デジタル変換器
34 マイクロコンピュータ
35 電流ソース
Claims (3)
- 波長分割多重化システムにおける光学伝送信号の光学パワーを制御する方法において、
(A)光学伝送信号の光学パワーの変動を補償するために、可変の光学パワーを有する、光学制御信号を追加するステップと、
(B)半導体レーザダイオードに供給される電流を変調することで前記光学制御信号を位相変調することにより、前記光学制御信号の関連パワースペクトラム密度を拡散するステップとを有し、前記電流の変調は、前記電流を第1レベルと第2レベルとの間で切り替えることにより行い、前記第1レベルは前記半導体レーザダイオードのレーザモード動作のためのしきい値以下であり、前記第2レベルは前記光学伝送信号の光学パワーの前記変動に従って調整される、波長分割多重化システムにおける光学伝送信号の光学パワーを制御する方法。 - 波長分割多重化システムにおける光学伝送信号の光学パワーを制御する装置において、
可変の光学パワーを有する光学制御信号(P;P’)を生成する、半導体レーザダイオードにより構成された光ソース手段(λX;λ’X)と、
前記光学伝送信号(OS;OS')の光学パワーの変動を検出し、検出された前記変動に応答して、前記光ソース手段(λ X ;λ’ X )を制御して前記光学制御信号(P;P’)の光学パワーを変化させる制御手段(3;3’)と、
前記光学伝送信号(OS;OS’)の光学パワーの変動を補償するために、前記光学伝送信号(OS;OS’)に前記光学制御信号(P;P’)を追加する追加手段(1;7,6)と、
前記光学制御信号(P;P’)の関連パワースペクトラム密度を拡散する手段とを有し、前記拡散する手段は、前記光学制御信号(P;P ' )を位相変調する位相変調手段(34、35)を含み、前記位相変調は、前記半導体レーザダイオードに供給される電流(C)を2つのレベルの間で切り替えることで前記電流(C)を変調することにより行われ、前記電流(C)の前記2つのレベルのうちの第1のレベルは、前記半導体レーザダイオードのレーザモード動作のためのしきい値( C T )以下であり、第2レベルは、前記制御手段(3;3 ' )により検出された、前記光学伝送信号(OS;OS ' )の光学パワーの前記変動に応じて調整される、波長分割多重化システムにおける光学伝送信号の光学パワーを制御する装置。 - 前記制御手段(3;3’)は、前記光学制御信号(P;P’)の関連パワースペクトラム密度を拡散する前記手段を含む請求項2記載の装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP98308310A EP0994583B1 (en) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | Method and apparatus for controlling the optical power of an optical transmission signal |
EP98308310.6 | 1998-10-13 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000124859A JP2000124859A (ja) | 2000-04-28 |
JP3540217B2 true JP3540217B2 (ja) | 2004-07-07 |
Family
ID=8235099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28983799A Expired - Fee Related JP3540217B2 (ja) | 1998-10-13 | 1999-10-12 | 波長分割多重化システムにおける光学伝送信号の光学パワーを制御する方法及び装置 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6580539B1 (ja) |
EP (1) | EP0994583B1 (ja) |
JP (1) | JP3540217B2 (ja) |
DE (1) | DE69801663T2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100319779B1 (ko) * | 1999-12-21 | 2002-01-09 | 오길록 | 감시제어채널을 이용한 유도 브릴루앙 산란 억제 장치 및그 방법 |
DE10024393A1 (de) * | 2000-05-17 | 2001-11-29 | Siemens Ag | Verfahren zur Regelung des Signal-Rausch-Abstandes von optischen Add/Drop-Signalen |
JP3514220B2 (ja) * | 2000-08-02 | 2004-03-31 | 日本電気株式会社 | 波長分割多重伝送システム、及びこの波長分割多重伝送システムにおけるチャネルの増設方法 |
GB0121492D0 (en) | 2001-09-05 | 2001-10-24 | Cit Alcatel | A multi-channel optical loading channel transmitter |
CN101839764B (zh) * | 2009-03-20 | 2011-11-09 | 上海光家仪器仪表有限公司 | 测试无源光网络的光功率计 |
EP3591862B1 (en) * | 2017-04-11 | 2024-04-17 | Huawei Technologies Co., Ltd. | Transmitting device, receiving device, optical transmission system, and optical power control method |
CN115733574A (zh) * | 2021-08-27 | 2023-03-03 | 中兴通讯股份有限公司 | 信号传输方法和系统 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FI74371C (fi) * | 1982-06-04 | 1988-01-11 | British Telecomm | Optisk oeverfoering. |
JPH09321701A (ja) * | 1996-05-31 | 1997-12-12 | Fujitsu Ltd | 光通信システム及び光増幅器 |
US6175436B1 (en) * | 1996-07-30 | 2001-01-16 | Tellium, Inc. | Automatic feedback gain control for multiple channels in a doped optical fiber amplifier |
US5907420A (en) * | 1996-09-13 | 1999-05-25 | Lucent Technologies, Inc. | System and method for mitigating cross-saturation in optically amplified networks |
JPH10163974A (ja) * | 1996-11-25 | 1998-06-19 | Fujitsu Ltd | 光送信機及び光通信システム |
JPH10164024A (ja) * | 1996-12-05 | 1998-06-19 | Nec Corp | 波長多重伝送用光送信器 |
SE509968C2 (sv) * | 1997-02-14 | 1999-03-29 | Ericsson Telefon Ab L M | Optisk förstärkare med variabel förstärkning |
JP3723358B2 (ja) * | 1998-11-25 | 2005-12-07 | 富士通株式会社 | 光変調装置及び光変調器の制御方法 |
-
1998
- 1998-10-13 EP EP98308310A patent/EP0994583B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-10-13 DE DE69801663T patent/DE69801663T2/de not_active Expired - Fee Related
-
1999
- 1999-10-08 US US09/415,350 patent/US6580539B1/en not_active Expired - Fee Related
- 1999-10-12 JP JP28983799A patent/JP3540217B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE69801663D1 (de) | 2001-10-18 |
EP0994583B1 (en) | 2001-09-12 |
US6580539B1 (en) | 2003-06-17 |
JP2000124859A (ja) | 2000-04-28 |
EP0994583A1 (en) | 2000-04-19 |
DE69801663T2 (de) | 2002-06-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6175436B1 (en) | Automatic feedback gain control for multiple channels in a doped optical fiber amplifier | |
JP3741767B2 (ja) | 光ファイバ増幅器 | |
US5696615A (en) | Wavelength division multiplexed optical communication systems employing uniform gain optical amplifiers | |
US7161734B2 (en) | Method and apparatus for controlling power transients in an optical communication system | |
JPH08251109A (ja) | 自己増幅ネットワーク | |
US6856768B2 (en) | Dynamic add/drop of channels in a linear-optical-amplifier-based wavelength-division-multiplexed system | |
EP1376904B1 (en) | Optical amplifier and control method therefor | |
JP3507698B2 (ja) | 伝送されるパワーの動的補償を伴う光伝送システム | |
JP3540217B2 (ja) | 波長分割多重化システムにおける光学伝送信号の光学パワーを制御する方法及び装置 | |
JP3479468B2 (ja) | 波長分割多重化システムにおける光学伝送信号の光学パワーの制御方法 | |
JPH05181176A (ja) | 光システム、特に光増幅器の光制御または伝送されるべき光信号の波長変換を伴う光通信伝送システム | |
Ribeiro et al. | Data rewriting after carrier erasing by ultra-long SOA | |
US6922280B1 (en) | Optical amplifying apparatus, optical add/drop multiplexer, and optical amplifying method | |
Motoshima et al. | Automatic gain control of erbium-doped fiber amplifiers for WDM transmission systems | |
JP4234065B2 (ja) | 多チャンネル光送信装置 | |
JPH09205403A (ja) | 光信号分配システム | |
JP2694803B2 (ja) | 光半導体レーザ装置の波長安定化方式 | |
JP2001298416A (ja) | 光増幅装置 | |
EP1049273A2 (en) | Method and arrangement for controlling optical amplification in a wavelength division multiplex system | |
Antony et al. | Upstream burst-mode operation of a 100km reach, 16× 512 split hybrid DWDM-TDM PON using tuneable external cavity lasers at the ONU-side | |
JP2000292756A (ja) | 半導体装置 | |
KR101070008B1 (ko) | 박막 필름 필터를 이용한 파장 분할 다중화 전송 시스템용다파장 광원 발생 장치 및 그 방법 | |
JP2988142B2 (ja) | 光ブースタアンプおよび光送信回路 | |
JP3939322B2 (ja) | 波長多重信号を光増幅する光増幅器を制御するための方法と装置 | |
Kumar | Design and Analysis of a Bi-directional Line Switched Ring for High-Speed Super Dense Communication |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040210 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040303 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040324 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |