JP3539513B2 - 汚泥物質の浄化装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、湖沼等の底部に沈殿した汚泥、或いは、アオコ等の様に水中に浮遊する物質(本明細書においては、汚泥或いは水中浮遊物質等を総称して「汚泥物質」と記載している)を効率的に除去する汚泥物質の除去装置に関する。
【0002】
【従来技術】
河川や湖沼、その他の水中に存在する汚泥物質を除去するため、微細気泡により汚泥物質を水面まで浮上させ、それを回収して除去することは従来より行われている。すなわち、微細気泡のみを発生して汚泥物質に噴射することにより、微細気泡を汚泥物質に付着させる。これにより汚泥物質に浮力が発生して、水面に浮上する。その後、浮上した汚泥物質を収集するのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、微細気泡が付着した汚泥物質の浮上速度が比較的遅いため、微細気泡噴射後、汚泥物質が上昇するまで長時間を要する。そのため、汚泥物質の除去作業が非効率的である、という問題が存在する。
【0004】
本発明はこの様な従来技術の問題点に鑑みて提案されたもので、微細気泡が付着した汚泥物質の浮上速度を高速化して、汚泥物質除去作業の効率化を図ることが出来る汚泥物質の浄化装置の提供を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、水中に設置され、それぞれ空気管(11、12)を介してコンプレッサに接続されている第1の気泡発生装置(7)と第2の気泡発生装置(8)とを有する汚泥物質の浄化装置において、第1の気泡発生装置(7)は微細気泡を発生し、第2の気泡発生装置(8)は比較的大径の気泡を発生するものであり、第1の気泡発生装置(7)は流路入口(1a)を有する複数の流路の周囲に設けられ前記空気管(11)に接続され接続口(2a)を有するリング状の空気溜(2)と、その空気渦溜(2)と流路とを連通する環状スリット(3、5)と、前記空気溜(2)間の連通管(6)とを備え、前記流路(1)は集合部(S)で一つに纏められて第2の気泡発生装置(8)を経由して出口流路(9)に連結されている。
【0007】
ここで、前記「比較的大径」なる文言は、気泡の径が大きければ大きい程良い訳ではなく、本発明の実施現場の状況、浮上して処理されるべき汚泥物質の特性等に基づいて求められる最適な径寸法を意味している。
【0008】
また、「汚泥物質」なる文言は、前述した通り、水底に沈殿した汚泥、或いは、アオコ等の様に水中に浮遊する物質を総称するものである。
【0009】
本発明の実施に際して、微細気泡を発生するためには、環状のスリットを有する流路に水を流し、該環状のスリットの下流側部分には下流側に向かって徐々に曲率半径が増加する様な曲面が形成されており、前記環状スリットに連通する空気溜めを介して水が流れている流路に高圧空気を供給し、供給された高圧空気が前記曲面の剪断応力によって微細気泡とせしめるのが好ましい。その様な装置としては、流路に環状スリットを形成し、該環状スリットの下流側部分は下流側に向かって徐々に曲率半径が増加する様な曲面で構成され、前記環状スリットに連通して高圧空気を前記流路へ供給するための空気供給路を備えており、供給された高圧空気が前記環状スリット下流側部分を構成する曲面にて剥離し且つ剥離する際に微細気泡となる様に構成された微細気泡を発生する装置を用いるのが好ましい。
【0010】
さらに、本発明の実施に際しては、汚泥物質が存在する水中の底部に微細気泡発生手段を設置し、頂部に開口部が形成され且つ該開口部が連続して閉鎖平面形状を構成する中空の管状部材により上述の微細気泡発生手段が構成され、前記閉鎖平面形状と同一の輪郭を有する領域が微細気泡により仕切られ、前記管状部材の中空部分に高圧空気を供給し前記開口部から連続した微細気泡を発生する様に構成された水中を微細気泡で仕切る装置により閉鎖空間を形成し、該閉鎖空間内にて本発明を実施するのが好ましい。但し、本発明は閉鎖空間内の実施に限定されるものでは無く、上述した様な「水中を微細気泡で仕切る装置」を用いる事無く、汚泥物質処理すべき河川、湖沼、その他の現場において、開放された状態にて本発明の汚泥物質の浄化装置を設置しても良い。
【0011】
【作用】
上記の様な構成を具備する本発明によれば、微細気泡が付着して上昇中の汚泥物質に対して、比較的大径の気泡(第2の気泡発生装置からの気泡)を付着させることにより、上昇中の汚泥物質の浮力を増大し、浮上速度を高速化せしめている。そのため、微細気泡のみを発生させた場合に比較して、汚泥物質の浮上に必要な時間が短縮されて浄化作業の効率が向上し、同一装置により、より広い面積を浄化することができる。
【0012】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の汚泥物質の浄化装置を用いた汚泥物質の浄化方法の実施の態様を例示する図であり、全体を符号10で示す汚泥物質の浄化装置は、汚泥物質の浄化作業を実施するべく水中に設置され、第1の気泡発生装置7と、第1の気泡発生装置7の上部に配置された第2の気泡発生装置8とは、それぞれ空気管11および12によりコンプレッサ室13に設けられた図示しないコンプレッサに接続されている。
【0013】
図2は、汚泥物質の浄化装置10を模式図で示し、第1の気泡発生装置7の部分だけ断面で示したものである。図示の実施例では、全体の効率を良くするために、第1の気泡発生装置7を有する流路1を2個設け、その2個の第1の気泡発生装置7を有する流路1を集合部Sで集合させているが、この部分の個数は2個に限定されるものではない。また、集合部Sで一つに纏められた2つの流路1、1は第2の気泡発生装置8を経由して出口流路9に連結されている。
【0014】
上述した様に微細気泡が付着した汚泥物質の上昇速度は比較的遅いので、第2の気泡発生装置8としては比較的大径の気泡を発生させる任意公知の気泡発生装置が用いられており、接続口8aにより空気管12を介してコンプレッサに接続されている。
【0015】
第1の気泡発生装置7は、流路1の周囲に設けられた環状スリット5と、流路1と環状スリット5とを連通し且つ全体として円錐形状に形成された環状スリット3とを有している。そして、環状スリット3の縦断面形状は、流路1の下流側に向かって湾曲し、且つ、流路1の下流に向かって徐々に曲率半径Rが増加するよう形成されている。さらに、第1の気泡発生装置7は、環状スリット3に接続されたリング状の空気溜2と、接続口2aと、連通管6、とを有している。そして、接続口2aは空気管11(図1)を介して、コンプレッサ室13のコンプレッサに接続されている。
【0016】
以下、図示の実施例の作用について説明する。
汚泥物質の浄化装置10の空気の接続口2aおよび8aに、コンプレッサからの空気管11および12をそれぞれ接続し、浄化装置10を汚泥物質のある水中に設置して、コンプレッサ(図示せず)を駆動する。コンプレッサから供給された高圧エアは、空気管11を介して第1の気泡発生装置7の空気溜め2に供給され、その高圧エアは環状スリット3を通って流路1の水中に噴出する。この時、環状スリット3は曲率半径Rが徐々に増加するように変化しており、環状スリット3から空気が噴出する時、所謂「コアンダ効果」により該スリット3の表面に沿って高圧空気が流れる。そして、スリット3の下流側表面は、そこに沿って流れていた高圧空気が壁面から剥離する様な角度に形成されているので、剪断力が作用して噴出空気は微細化され、微細気泡が水底或いは水中に存在する汚泥物質中に噴出される。
【0017】
この様にして発生した微細気泡が水と共に汚泥物質に対して噴射されると、噴流により底部から離隔した汚泥物質や、水中に浮遊している汚泥物質に対して微細気泡が付着し、水中を上昇し始める(汚泥物質上昇工程)。しかし、付着した微細気泡による浮力は比較的小さいため、微細気泡が付着した汚泥物質の上昇速度は比較的遅い。
【0018】
そのため、微細気泡が付着した汚泥物質に、第2の気泡発生装置8から発生する比較的直径が大きい気泡を付着させる。ここで、「比較的直径が大きい気泡」は、その直径は大きければ大きい程良い訳ではなく、実施現場の状況、浮上して処理されるべき汚泥物質の特性等に基づいて求められる(汚泥物質浮上に)最適な径寸法を意味している。この(比較的直径が)大きい気泡は浮力も大きいので、(気泡が付着した汚泥物質の)浮力を増大させて上昇速度を高速化するのである(汚泥物質高速化工程)。これに加えて、第1の気泡発生装置7において、複数個の流路1を設けて微細気泡が付着する汚泥物質の量を増加させている。
【0019】
その結果、汚泥物質が浮上する効率が向上するため、汚泥物質回収効率も向上し、汚泥物質の浄化作業の効率を向上させることができるのである。
【0021】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、次の様な作用効果が得られる。
(1) 気泡サイズの微細化に伴う浮力不足を補い、湖沼等の底部に沈殿した汚泥、或いはアオコ等の様に水中に浮遊する物質(汚泥物質)の上昇速度を向上することができるので、汚泥物質の浄化効率が大幅に向上する。
(2) 気泡サイズの微細化による効果を、汚泥物質の浄化作業において有効に利用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の汚泥物質の浄化装置の設置態様を示す図。
【図2】図1における汚泥物質の浄化装置の一例を示す模式断面図。
【符号の説明】
1…流路
2…空気溜め
3…空気供給路
5…環状スリット
7…第1の気泡発生装置
8…第2の気泡発生装置
9…流路出口
11、12…空気管
1a…流路入口
Claims (1)
- 水中に設置され、それぞれ空気管(11、12)を介してコンプレッサに接続されている第1の気泡発生装置(7)と第2の気泡発生装置(8)とを有する汚泥物質の浄化装置において、第1の気泡発生装置(7)は微細気泡を発生し、第2の気泡発生装置(8)は比較的大径の気泡を発生するものであり、第1の気泡発生装置(7)は流路入口(1a)を有する複数の流路の周囲に設けられ前記空気管(11)に接続され接続口(2a)を有するリング状の空気溜(2)と、その空気溜(2)と流路とを連通する環状スリット(3、5)と、前記空気溜(2)間の連通管(6)とを備え、前記流路(1)は集合部(S)で一つに纏められて第2の気泡発生装置(8)を経由して出口流路(9)に連結されていることを特徴とする汚泥物質の浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00641195A JP3539513B2 (ja) | 1995-01-19 | 1995-01-19 | 汚泥物質の浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00641195A JP3539513B2 (ja) | 1995-01-19 | 1995-01-19 | 汚泥物質の浄化装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08192144A JPH08192144A (ja) | 1996-07-30 |
JP3539513B2 true JP3539513B2 (ja) | 2004-07-07 |
Family
ID=11637632
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00641195A Expired - Fee Related JP3539513B2 (ja) | 1995-01-19 | 1995-01-19 | 汚泥物質の浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3539513B2 (ja) |
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1995
- 1995-01-19 JP JP00641195A patent/JP3539513B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08192144A (ja) | 1996-07-30 |
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