JP3539504B2 - 電気温水器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、電気ヒータで沸かした湯を貯湯タンク内に貯める電気温水器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気温水器には、貯湯タンクに湯を蓄えるとき、湯として利用価値のある高温水の層と、利用価値の低い低温水の層とを形成するものがある。このような電気温水器に、外部加熱方式のものがある。外部加熱方式の電気温水器は、貯湯タンクとは別に設けた加熱管で湯を沸かす。
【0003】
この電気温水器の一例を図6に示す。この電気温水器は、沸かした湯を貯える貯湯タンク1と、上部に流出口50Aを具備すると共に湯を沸かす加熱管50と、貯湯タンク1の上部と加熱管50の流出口50Aとを連結する上部管2と、貯湯タンク1の下部と加熱管50の下部とを連結する下部管3とを備える。また、加熱管50は、図7に示すように、流出口50Aに温度流量制御弁としてワックス弁51を備え、湯を沸かす電気ヒータ52を下部に備える。
【0004】
加熱管50のワックス弁51は、図8(a)に示すように、先端に伸縮部51Aを持つ温度検出部51Bと、スプリング51Cにより付勢されて全閉状態にある弁部51Dとを備える。そして、温度検出部51Bが検出した湯温が設定温度になると、図8(b)に示すように、スプリング51Cの付勢力に対して伸縮部51Aが延び、弁部51Dが全開状態になる。
【0005】
このような電気温水器では、ワックス弁51が全閉状態になっているときに、電気ヒータ52が加熱管50の水を沸かす。湯温がワックス弁51の設定温度に達すると、ワックス弁51がこの湯温を検出して全開状態になる。これにより、加熱管50内の湯は、自然対流により貯湯タンク1に移動する。つまり、沸いた湯は、矢印Aに示すように、上部管2を通り貯湯タンク1の上部に流れ込む。貯湯タンク1は、この湯を上部に貯える。同時に、貯湯タンク1の下部の水は、矢印Bに示すように、下部管3を通り加熱管50内に流れ込む。これにより、加熱管50内の湯温が下がり、ワックス弁51が全閉状態になり、再び先の動作を繰り返す。
【0006】
このように、貯湯タンク1内には、高温水101の層と低温水102の層とが成形され、利用者は、高温水101を使用する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、貯湯タンク1に高温水101の層と低温水102の層とを形成する電気温水器には、次のような問題点があることが判明した。
【0008】
貯湯タンク1内部に高温水101の層を形成した後、時間が経過すると、熱が高温水101から低温水102へ移動する。これにより、高温水101の層と低温水102の層との境界に、温度が高温から低温に変わる温度傾斜層が発生する。この温度傾斜層は、時間の経過と共に増加する。温度傾斜層は、高温水から低温水まで含み、かつ、湯としての価値がある高温水の量は、低温水の温度で変化する。この結果、湯を沸かすときに、湯の過不足が温度傾斜層により発生する。
【0009】
この発明の目的は、このような欠点を除き、必要な湯を過不足なく沸かすことを可能にする電気温水器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するため、第1の発明は、沸かした湯を貯める貯湯タンクと、内部に備える電気ヒータで沸かした湯が所定温度になると開状態になる弁部により湯を流す温度流量制御弁を、上部の流出口に具備する加熱管と、貯湯タンク下部と加熱管下部とを連結する下部管と、加熱管の流出口と貯湯タンク上部とを連結する上部管とを備える電気温水器において、貯湯タンク上部から下部までに離間して取り付けられ、湯温を検出する複数の温度センサと、互いに隣接する温度センサの検出温度が所定温度より高いときに、検出温度の平均値から温度センサ間の湯の残湯熱量を算出し、隣接する両方の温度センサの検出温度が所定温度より低いときに温度センサ間の湯の残湯熱量をゼロとし、隣接する温度センサの中で下側の温度センサだけが所定温度より低いときに、沸かした湯の境界を所定の演算式で算出すると共に境界と上側の温度センサとの間の湯の残湯熱量を算出し、各残湯熱量の和から湯の全残湯熱量を算出し、過去に使用された湯量に基づいて必要熱量を算出し、全残湯熱量と必要熱量とから電気ヒータに通電する通電時間を算出する第1制御部と、第1制御部が算出した通電時間だけ電気ヒータに通電する第2制御部とを有する。
【0011】
第2の発明は、沸かした湯を貯める貯湯タンクと、内部に備える電気ヒータで沸かした湯が所定温度になると開状態になる弁部により湯を流す温度流量制御弁を、上部の流出口に具備する加熱管と、貯湯タンク下部と加熱管下部とを連結する下部管と、加熱管の流出口と貯湯タンク上部とを連結する上部管とを備える電気温水器において、貯湯タンク上部から下部にまで離間して取り付けられ、湯温を検出する複数の温度センサと、互いに隣接する温度センサの検出温度が所定温度より高いときに、検出温度の平均値から温度センサ間の湯の残湯熱量を算出し、隣接する両方の温度センサの検出温度が所定温度より低いときに温度センサ間の湯の残湯熱量をゼロとし、隣接する温度センサの中で下側の温度センサだけが所定温度より低いときに、沸かした湯の境界を所定の演算式で算出すると共に境界と上側の温度センサとの間の湯の残湯熱量を算出し、各残湯熱量の和から湯の全残湯熱量を算出し、あらかじめ設定された湯量から必要熱量を算出し、全残湯熱量と必要熱量とから電気ヒータに通電する通電時間を算出する第1制御部と、第1制御部が算出した通電時間だけ電気ヒータに通電する第2制御部とを有する。
【0012】
【作用】
第1の発明により、第1制御部は、隣接する温度センサ間の平均値から、このセンサ間に在る、貯湯タンク内の湯の残湯熱量を算出する。
【0013】
温度センサ間の湯の残湯熱量を算出する際に、上側の温度センサの温度が所定温度より高く、下側の温度センサの温度が所定温度より低いとき、第1制御部は、所定の演算式で湯の低温水と高温水との境界を算出する。そして、この算出した境目から上側の温度センサまでの間の湯の残湯熱量を算出する。
【0014】
同時に、第1制御部は、過去に使用された湯量を記憶しておく。そして、この記憶した過去の湯量から必要な熱量を設定する。この後、第1制御部は、設定された必要熱量と、算出した各残湯熱量とから、電気ヒータの通電時間を算出する。第2制御部は、この通電時間だけ電気ヒータに電力を供給する。
【0015】
第2の発明により、第1制御部は、隣接する温度センサ間の平均値から、このセンサ間に在る、貯湯タンク内の湯の残湯熱量を算出する。
【0016】
温度センサ間の湯の残湯熱量を算出する際に、上側の温度センサの温度が所定温度より高く、下側の温度センサの温度が所定温度より低いとき、第1制御部は、所定の演算式で湯の低温水の層と高温水の層との境界を算出する。そして、この算出した境目から上側の温度センサまでの間の湯の残湯熱量を算出する。
【0017】
この後、第1制御部は、あらかじめ設定された湯量と、算出した各残湯熱量とから、電気ヒータの通電時間を算出する。第2制御部は、この通電時間だけ電気ヒータに電力を供給する。
【0018】
【実施例】
次に、この発明の実施例を、図面を用いて説明する。
【0019】
[実施例1]
図1は、この発明の実施例1を示す概略図である。この電気温水器は、貯湯タンク1、上部管2、下部管3、入力部20、第1制御部としての制御部21、第2制御部としての電力制御部22および加熱管50を備える。この電気温水器は、たとえば沸き上げ温度が85[℃]の高温水を貯える。
【0020】
この電気温水器の貯湯タンク1、上部管2、下部管3、および加熱管50は、図6の電気温水器と同じものなので、説明を省略する。
【0021】
温度センサ11〜19は、サーミスタやIC温度センサであり、貯湯タンク1の外側に、かつ、貯湯タンク1の上下方向に沿って離間して取り付けられている。この取り付けに際して、隣接する温度センサ間の貯湯タンク1の部分の容量、つまりタンク部分201〜208の容量がそれぞれ等しくなるように、温度センサ11〜19が配置されている。タンク部分201〜208の容量は、それぞれV[リットル]である。
【0022】
温度センサ11は、貯湯タンク1の上部の湯温を検出して制御部21に送る。温度センサ12は、タンク部分201とタンク部分202との境界付近の湯温を検出して制御部21に送る。同様にして、各温度センサ13〜18は、それぞれの境界付近の湯温を検出して制御部21に送る。温度センサ19は、貯湯タンク1の下部の湯温を検出して制御部21に送る。
【0023】
入力部20は、各種の設定がされるものである。この設定として、湯を沸かす際の自動または手動の切り替え、手動のときに沸かす湯量などがある。
【0024】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などで構成され、所定量の湯を沸かすための制御をする。制御部21は、自動または手動の切り替えに係る入力が入力部20に加えられると、この入力に応じた制御をする。
【0025】
自動で湯を沸かすとき、制御部21は、図2に示すように、温度センサ11〜19が検出した湯温T1〜T9[℃]を読み取る(ステップS1)。読み込んだ湯温T1〜T9[℃]から、各タンク部分201〜208の残湯熱量Qi(i=1〜8)[kcal]をそれぞれ算出する(ステップS2)。なお、残湯熱量Q1[kcal]がタンク部分201の熱量である。
【0026】
制御部21は、次の式を用いて残湯熱量を算出する。隣接する温度センサの中で、上側の温度センサが検出した湯温をTx[℃]とし、下側の温度センサが検出した湯温をTy[℃]とすると、上からi番目のタンク部分の残湯熱量Qi[kcal]は、
Figure 0003539504
の式で示される。ここで、湯温Tx[℃]およびTy[℃]が所定温度たとえば45[℃]より低いとき、
Qi=0 (2)
とする。(2)式では、45[℃]より低い温度の湯を、利用価値の低い湯としている。
【0027】
湯温Tx[℃]が45[℃]より大きく、湯温Tyが45[℃]より低いとき、
Figure 0003539504
とする。
【0028】
所定の演算式である(3)式は、次のようにして導かれる。図4に示すように、下側の温度センサの検出する温度Tyだけが45[℃]より低いとき、45[℃]の境界が上下の温度センサ間に在る。また、温度Tx[℃]を検出する上側の温度センサと、温度Ty[℃]を検出する下側の温度センサとの間の容量は、V[リットル]である。したがって、温度Tx[℃]から温度45[℃]までの間の湯量が温度に比例するとすれば、この間の湯量は、
Figure 0003539504
で示される。この結果、隣接する温度センサ間の残湯熱量Qi[kcal]は、温度Tx[℃]と温度45[℃]の平均値を、(4)式に掛けたものとなる。つまり、(3)式になる。
【0029】
このようにステップS2で算出した残湯熱量Q1〜Q8[kcal]の和を算出して、制御部21は、貯湯タンク1全体の、温度45[℃]より高い湯の全残湯熱量Q[kcal]を算出する(ステップS3)。
【0030】
制御部21は、過去の使用熱量、たとえば過去7日間の使用熱量qj(j=1〜7)[kcal]を記憶する。このとき、制御部21は、それぞれの使用熱量を、
Figure 0003539504
の式で算出する。ここで、Wは電気ヒータ52の電気容量である。また、前日の全残湯熱量および当日の全残湯熱量は、(1)〜(4)式を用いて算出された値である。そして、算出した使用熱量q1〜q7[kcal]から、
Figure 0003539504
を算出し、1日の平均熱量q[kcal]を算出する(ステップS4)。
【0031】
ステップS4で算出した1日の平均熱量q[kcal]と、当日の全残湯熱量とから、制御部21は、湯を沸かすために必要な熱量Qa[kcal]を次の式で算出する(ステップS5)。
【0032】
Qa=q−(当日の全残湯熱量) (7)
制御部21は、ステップS5で算出した必要熱量Qa[kcal]から、次の式で通電時間H1[h]を算出する(ステップS6)。
【0033】
Figure 0003539504
ここで、ηは電気ヒータ52の効率である。
【0034】
これにより、制御部21は、自動で湯を沸かすための通電時間H1[h]を算出する。
【0035】
手動で湯を沸かすとき、制御部21は、図3に示す制御をする。この制御の中で、ステップS11〜ステップS13までの処理は、図2のステップS1〜ステップS3までの処理と同じである。ステップS13で全残湯熱量Q[kcal]を算出した後、制御部21は、入力部20に加えられた設定湯量Vi[リットル]から、沸き上げ温度が85[℃]に相当する設定熱量Qb[kcal]を、
Qb=85Vi (9)
の式で算出する(ステップS14)。さらに、この設定熱量Qb[kcal]から、
Qc=Qb−(当日の残湯熱量) (10)
の式で必要熱量Qc[kcal]を算出する(ステップS15)。制御部21は、この必要熱量Qc[kcal]から、次の式で通電時間H2[h]を算出する(ステップS16)。
【0036】
Figure 0003539504
これにより、制御部21は、手動で湯を沸かすための通電時間H2[h]を算出する。
【0037】
電力制御部22は、制御部21が算出した通電時間H1[h]またはH2[h]だけ、電気ヒータ52に電力を供給する。
【0038】
以上が実施例1の詳細な構成である。
【0039】
次に、実施例1の動作について説明する。
【0040】
入力部20に自動の設定がされた場合、制御部21は、図2の処理をする。このとき、時間の経過で、たとえば図5に示すような温度傾斜層110(斜線の部分)が発生する。ここでは、温度センサ14と温度センサ15との間に、温度傾斜層110の45[℃]の境界111が存在する。
【0041】
制御部21は、温度センサ11〜19の温度を読み取る。このとき、温度センサ14の検出温度Tx[℃]が45[℃]より高く、温度センサ15の検出温度Ty[℃]が45[℃]より低くなるので、制御部21は、(3)式を用いる。この(3)式により、制御部21は、境界111から温度センサ14の部分までの残湯熱量Q4[kcal]を算出する。また、式(1)を用いて、温度センサ11〜12の残湯熱量Q1[kcal]、温度センサ12〜13の残湯熱量Q2[kcal]および温度センサ13〜14の残湯熱量Q3[kcal]を算出する。さらに、温度センサ16〜19の検出温度が、45[℃]より低いので、Q5〜Q8をゼロにする。
【0042】
制御部21は、このようにして算出した残湯熱量Q1〜Q8に基づいて、通電時間H1[h]を算出する。電力制御部22は、制御部21が算出した通電時間H1[h]だけ、電気ヒータ52に電力を供給する。
【0043】
これにより、温度傾斜層110が貯湯タンク1内に発生しても、この温度傾斜層110中の、湯として利用価値のある部分、つまり45[℃]の境界111から温度センサ11までの部分の残湯熱量を算出するので、過不足なく湯を自動で沸かすことができる。
【0044】
入力部20に手動の設定がされた場合、制御部21は、図3の処理をする。この場合、図5に示すような温度傾斜層110(斜線の部分)が発生しても、制御部21は、この温度傾斜層110中の、湯として利用価値のある部分の残湯熱量を自動のときと同様に算出する。この算出した残湯熱量と設定湯量Vi[リットル]とに基づいて通電時間H2[h]を算出し、この通電時間H2[h]だけ電気ヒータ52に電力を供給する。これにより、設定された量の湯を過不足なく沸かすことができる。
【0045】
[実施例2]
実施例2では、図1の電気温水器の中で、制御部21が次の制御をする。実施例2の制御部21は、実施例1と同じように、貯湯タンク1内の、温度45[℃]より高い湯の全残湯熱量Q[kcal]を算出して、図2のステップS3の処理を終了する。
【0046】
ステップS3の後、実施例2の制御部21は、過去の7日間の使用熱量をqj(j=1〜7)[kcal]を記憶する。このとき、実施例2の制御部21は、その日の沸き上げ終了時の熱量(電気ヒータ52への通電終了前の熱量)qaと、沸き上げ直前の熱量(電気ヒータ52への通電開始前の熱量)qbとから、
qj=qa−qb (12)
の式を用いて、それぞれの日の使用熱量を算出する。そして、算出した使用熱量q1〜q7[kcal]から、
Figure 0003539504
を算出し、ステップS4の1日の平均熱量q[kcal]を算出する。
【0047】
ステップS4の後の処理は、実施例1と同様である。また、手動の場合の制御は、実施例1と同様である。
【0048】
このような処理をする実施例2の制御部21を用いることにより、実施例1と同じように、過不足なく湯を沸かすことができる。
【0049】
【発明の効果】
以上、説明したように、第1の発明により、次のような効果が発生する。貯湯タンク内に貯えられた高温水と低温水との間に、たとえば時間の経過で熱の移動が発生し、高温から低温に温度が変化する温度傾斜層が発生する。このとき、第1の発明は、この温度傾斜層から、所定温度の境界を求め、この境界と上側の温度センサとの間の残湯熱量を算出する。この後、湯としての利用価値のある、境界から貯湯タンク上部までの全残湯熱量を算出し、この全残湯熱量と、過去に使用された湯量から算出された湯量とから、電気ヒータに対する通電時間を算出する。
【0050】
これにより、第1の発明は、湯の過不足を発生することなく、設定された湯を自動的に沸かすことを可能にする。
【0051】
第2の発明は、温度傾斜層の中の利用価値のある湯の残湯熱量を算出する。そして、この残湯熱量と、あらかじめ設定された湯量とから、電気ヒータに対する通電時間を算出する。
【0052】
これにより、第2の発明は、必要な湯量を手動で、過不足なく沸かすことを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す概略図である。
【図2】制御部の自動での制御手順を示すフローチャートである。
【図3】制御部の手動での制御手順を示すフローチャートである。
【図4】湯温の検出を説明するための図である。
【図5】貯湯タンク内の湯の状態を示す図である。
【図6】従来の電気温水器の一例を示す概略図である。
【図7】加熱管の一例を示す断面図である。
【図8】ワックス弁の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 貯湯タンク
11〜19 温度センサ
21 制御部
22 電力制御部
52 電気ヒータ

Claims (3)

  1. 沸かした湯を貯める貯湯タンクと、内部に備える電気ヒータで沸かした湯が所定温度になると開状態になる弁部により湯を流す温度流量制御弁を、上部の流出口に具備する加熱管と、前記貯湯タンク下部と前記加熱管下部とを連結する下部管と、前記加熱管の流出口と前記貯湯タンク上部とを連結する上部管とを備える電気温水器において、
    前記貯湯タンク上部から下部までに離間して取り付けられ、湯温を検出する複数の温度センサと、
    互いに隣接する前記温度センサの検出温度が所定温度より高いときに、検出温度の平均値から前記温度センサ間の湯の残湯熱量を算出し、前記隣接する両方の温度センサの検出温度が所定温度より低いときに前記温度センサ間の湯の残湯熱量をゼロとし、前記隣接する温度センサの中で下側の温度センサだけが所定温度より低いときに、沸かした湯の境界を所定の演算式で算出すると共に前記境界と上側の温度センサとの間の湯の残湯熱量を算出し、前記各残湯熱量の和から湯の全残湯熱量を算出し、過去に使用された湯量に基づいて必要熱量を算出し、前記全残湯熱量と前記必要熱量とから前記電気ヒータに通電する通電時間を算出する第1制御部と、
    前記第1制御部が算出した通電時間だけ前記電気ヒータに通電する第2制御部とを有することを特徴とする電気温水器。
  2. 沸かした湯を貯める貯湯タンクと、内部に備える電気ヒータで沸かした湯が所定温度になると開状態になる弁部により湯を流す温度流量制御弁を、上部の流出口に具備する加熱管と、前記貯湯タンク下部と前記加熱管下部とを連結する下部管と、前記加熱管の流出口と前記貯湯タンク上部とを連結する上部管とを備える電気温水器において、
    前記貯湯タンク上部から下部にまで離間して取り付けられ、湯温を検出する複数の温度センサと、
    互いに隣接する前記温度センサの検出温度が所定温度より高いときに、検出温度の平均値から前記温度センサ間の湯の残湯熱量を算出し、前記隣接する両方の温度センサの検出温度が所定温度より低いときに前記温度センサ間の湯の残湯熱量をゼロとし、前記隣接する温度センサの中で下側の温度センサだけが所定温度より低いときに、沸かした湯の境界を所定の演算式で算出すると共に前記境界と上側の温度センサとの間の湯の残湯熱量を算出し、前記各残湯熱量の和から湯の全残湯熱量を算出し、あらかじめ設定された湯量から必要熱量を算出し、前記全残湯熱量と前記必要熱量とから前記電気ヒータに通電する通電時間を算出する第1制御部と、
    前記第1制御部が算出した通電時間だけ前記電気ヒータに通電する第2制御部とを有することを特徴とする電気温水器。
  3. 前記温度流量制御弁は、ワックス弁であることを特徴とする請求項1または2記載の電気温水器。
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