JP3539124B2 - アングル機構付トラカール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、体表皮から体腔内に刺入して、内視鏡や処置具等の挿通部材を体腔内に導く経路を確保するためのトラカールに関するものであり、特に挿通部材を挿通させた状態で所定の方向に向けることができるようにしたアングル機構付トラカールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
体腔内の検査・診断を行うために内視鏡が用いられ、また体腔内で所要の治療等を施すために鉗子その他の処置具が用いられる。内視鏡を体腔内に挿入する経路としては、口腔等から挿入するものと、例えば腹腔等のように、体表皮から穿孔を行って、この穿孔部分から体腔内に導くものとがある。また、内視鏡には処置具挿通チャンネルが設けられており、処置具はこの処置具挿通チャンネルを介して体腔内に導かれるが、体表皮から穿孔して体腔内への挿入経路を形成するものにあっては、内視鏡を介さず直接体腔内に導くこともできる。
【0003】
体表皮から穿孔して内視鏡や処置具等を挿入するための治具としてトラカールがある。トラカールは筒状の部材からなり、例えば腹腔の内部の検査や治療を行う際には、体表皮から腹壁を貫通させて、腹腔内に至る通路を形成するために用いられる。トラカールを体表皮から腹壁を貫通させる方式としては、概略2つのものがある。まず、トラカールを外套管として、内部に先端が鋭利な針先となった内針を、その先端が外套管の先端から突出させるように組み込んで、直接体表皮から刺入するものがある。また、予め部分的な切開を行って、この切開部分にトラカールを挿入することにより腹腔内に至らせるという方式もある。この場合には内針は用いなくとも良い。これらいずれの方式によるにしろ、トラカールは体表皮から直接体腔内に挿入されることから、口腔等からの経路を有しない部位の検査や治療その他の処置を行うのに好適に用いられる。
【0004】
トラカールにより体腔内の検査のみを行う場合には、1本のトラカールを体腔内に挿入し、また検査と共に鉗子その他の処置具を用いて処置を施す場合には、必要な数の処置具を挿通するために、さらに1乃至複数本のトラカールを体腔内に挿入する。例えば、肝臓の摘出手術を行う場合には、少なくとも3本のトラカールが用いられる。これらのトラカールのうちの1本のトラカール内には内視鏡を挿入しておき、他の2本のトラカール内に処置具を挿入する。例えば、1本のトラカール内には把持鉗子を挿入し、もう1本のトラカールには電気メスを挿入する。そして、内視鏡による監視のもとで、把持鉗子を操作して、肝臓を摘み上げるようになし、この状態でもう1つの処置具である電気メスにより患部の切除を行うようにする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、トラカールは体腔内に挿入されて、内視鏡や処置具等の挿入経路を確保するためのガイド部材として用いられることから、全体が硬質のパイプ状となったものである。従って、この硬質パイプからなるトラカール内に挿入される内視鏡は、その全体が硬質部材で構成されるのが一般的である。ただし、内視鏡の挿入部には、トラカールの先端から突出する部位に所望の方向に湾曲させることができるアングル部を設ける構成としたものがある。このように、挿入部にアングル部を備える構成とすることによって、観察視野を広く取ることができるようになる。また、処置具は軸部の先端に把持爪や高周波電極等の作動部を連設してなるものであるが、トラカール内に挿入される処置具は、その軸部は硬質部材から形成されるのが一般的である。勿論、可撓性を有する軸部を備えた処置具もトラカールの内部に挿通できないことはないが、その作動部の患部等への狙撃性が悪くなってしまうだけであるから、作動部を所望の方向に向けるための機構を備えていればともかく、軸部を可撓性のある部材で構成しない方が望ましい。
【0006】
ところで、例えば体腔内に腫瘍が存在する場合に、高周波スネアを用いることによって、この腫瘍を摘出することができる。高周波スネアは、電気絶縁性部材からなり、可撓性のあるチューブ内に先端がループ状となったスネアワイヤを挿脱可能に挿通させたものから構成される。この高周波スネアを用いて腫瘍の摘出手術を行うには、患部をスネアワイヤのループの部位で囲繞させて、高周波電流を流しながら、このループを絞るよう操作する。この操作によって、体内組織のうち、スネアワイヤが当接する部分が切除されることになる。腫瘍の摘出手術にあっては、患部を完全に取り除き、かつ健康な組織細胞にはダメージを与えないようにしなければならない。従って、絶縁チューブを体腔内壁に沿って延在させることによって、スネアワイヤを体腔内壁と平行な方向から導出させる必要がある。このために、高周波スネアにあっては、少なくとも絶縁チューブの先端側の部分に可撓性を持たせるのが好ましく、しかも湾曲操作が可能となっているとさらに好ましい。
【0007】
また、トラカールを介して内視鏡を体腔内に挿入するに当って、例えば関節の部位に挿入する場合にあっては、骨と骨との間の空所等というように、極めて狭窄な部位を通過させる必要がある場合も生じる。このためには、内視鏡をできるだけ細径化しなければならず、例えばライトガイドとイメージガイドまたは固体撮像素子というように、照明手段及び観察手段のみで形成し、湾曲機構を備えない内視鏡が用いられる。このような内視鏡にあっては、その先端部分の方向性を制御できないということは、やはり狭窄部等への挿入操作が困難になる。
【0008】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、内部に挿通される部材の方向制御を行えるようにしたトラカールを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、硬質パイプの先端にアングルリングを順次枢着することにより所定の方向に湾曲可能なアングル部を連設した挿入部と、前記挿入部の基端部に設けた操作部と、前記挿入部内に装着され、挿通部材を挿通させるチューブと、前記操作部に装着され、回動操作される操作レバーと、この操作レバーに連結した巻き取り車と、この巻き取り車に連結され、前記アングル部内では相互に略180°の位置となるように配置され、先端部が前記挿入部の先端またはその近傍に連結して設けた少なくとも一対の操作ワイヤとからなり、かつ前記操作レバーの回動角と前記アングル部の湾曲角とがほぼ等しくなるように設定した湾曲操作手段とから構成したことをその特徴とするものである。
【0010】
挿入部の先端部分にアングル部を設けて、回動操作部材としての操作レバーが設けられており、この操作レバーによる手元操作でアングル部を湾曲させることによって、内部に挿通されている挿通部材を所望の方向に向けることができるが、この操作レバーの回動角とアングル部の湾曲角とをほぼ等しくしているので、湾曲時における湾曲角度を術者等が容易に確認できる。また、体腔内を気腹ガス等で膨らませる場合には、チューブと挿通部材との間をシールする必要がある。このためには、チューブを途中で縮径するように絞ることによって、挿通部材とチューブとを密着できるようにすれば、その間で気密が取れることになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の一形態について説明する。まず、図1において、1はトラカールを示し、このトラカール1は操作部2と挿入部3とから大略構成される。挿入部3は、操作部2側から所定の長さは硬質パイプから構成した硬質部4であり、この硬質部4の先端にはアングル部5が、またアングル部5の先端には先端リング部6が連設されている。
【0012】
アングル部5は、硬質リングからなるアングルリング7を、その左右の部位を順次枢支ピン8により枢動可能に連結したものであり、アングル部5を構成する両端のアングルリング7はそれぞれ硬質部4の先端及び先端リング部6の基端部に連結固定されている。これによって、アングル部5は、図1に仮想線で示したように、上方向(及び下方向)に向けて湾曲可能となっている。ここで、アングル部5を上下及び左右方向に湾曲できるように構成することもでき、この場合には、アングルリング7を連結する枢支ピン8を上下,左右に順次枢動可能に連結する構成となし、後述する操作ワイヤを4本設けるようにすれば良い。また、アングル部5はアングルリング7を連設したものであるが、このアングルリング7が構造体となり、このアングルリング7上には外皮層9で覆われている。この外皮層9の両端はそれぞれ硬質部4及び先端リング部5にまで延在されて接着剤等を用いて固着されている。ここで、外皮層9は軟性チューブで形成するか、または金属ネットと軟性チューブとの積層体等で構成することができる。
【0013】
操作部2にはアングル部5を湾曲させる湾曲操作手段10が設けられている。この湾曲操作手段10は操作レバー11を有し、この操作レバー11は操作部2のケーシング2aの外部に手指等で回動操作可能に設けられている。ここで、操作部2のケーシング2aは挿入部3の硬質部4と一体物で構成される。操作レバー11は、操作部2のケーシング2a内に固定して設けた台板12に立設され、ケーシング2aから外部に突出する状態に設けた支軸13に回動方向に摺動可能に嵌合して設けた中空軸14の上端側大径部14aにスプライン等の手段により連動回動するように嵌合されている。従って、操作レバー11を回動させると、この中空軸14が追従回動することになる。中空軸14の下端側大径部14bの外周面には歯車15が設けられており、この歯車15は台板12に回動可能に取り付けた巻き取り車16に連結して設けた従動歯車17と噛合している。従って、操作レバー11を回動操作すると、中空軸14が回動駆動されて、この中空軸14に設けた歯車15と噛合する従動歯車17が回動して、この従動歯車17により巻き取り車16が回動することになる。
【0014】
支軸13の上端部にはロックつまみ18が螺合されており、このロックつまみ18はアングル部5を所望の湾曲状態でロックするためのものである。即ち、ロックつまみ18を螺回すると、支軸13の軸線方向に変位するようになっており、このロックつまみ18と中空軸14との間には円環状の摩擦板19が設けられている。従って、このロックつまみ18を螺回させて、操作部2のケーシング2aに近接する方向に変位させると、摩擦板19が中空軸14に押し付けられて、中空軸14は回動しないように保持される。一方、ロックつまみ18が螺回されてケーシング2aから離間する方向に変位すると、このロックつまみ18が摩擦板19から離間することになり、中空軸14への押し付け力が解除されて、この中空軸14が回動可能な状態になる。
【0015】
操作レバー11は、一対からなる操作ワイヤ20,20を押し引き操作することによって、アングル部5を遠隔操作で湾曲させるためのものである。このために、図3に示したように、アングル部5を構成するアングルリング7には、枢支ピン8の装着部に対して90°の位置関係となるように、それぞれ2箇所の切り絞り部7a,7aが設けられて、各操作ワイヤ20はこれらの切り絞り部7aに順次挿通されて、その先端には切り絞り部7aからの逸脱を防止するストッパ部材21が連結されている。そして、一対からなる操作ワイヤ20は硬質部4内を貫通して操作部2のケーシング2aに装着した台板12上の位置に延在されている。この台板12には各操作ワイヤ20の挿通ガイド部22が設けられており、この挿通ガイド部22を経た位置にそれぞれ設けた弛み防止部材23に連結されている。そして、弛み防止部材23からは操作ワイヤ延長部20aが延在されており、この操作ワイヤ延長部20aは巻き取り車16に巻回されて、その端部が巻き取り車16に固定されている。
【0016】
このように構成することによって、一対からなる操作ワイヤ20,20の一方を巻き取り車16に巻き取り、また他方を巻き取り車16から繰り出すと、巻き取り車16に巻き取られる側の操作ワイヤ20に引っ張り力が作用して、アングル部5が操作ワイヤ20に引っ張り力が働いた方向に湾曲することになる。ここで、弛み防止部材23は、操作ワイヤ20が押し引き操作された時に、一方の操作ワイヤ20と他方の操作ワイヤ20との曲率が異なることから、両操作ワイヤ20の長さが一致しなくなるのを補償するためのものである。なお、操作ワイヤを4本挿通させて設けるようにすれば、アングル部は上下及び左右に湾曲操作できるようになり、また上下方向の湾曲操作と左右方向の湾曲操作との複合操作を行うと、任意の方向に湾曲させることができる。
【0017】
トラカール1は以上のように構成されるものであって、このトラカール1には内視鏡や処置具等の挿通部材が挿通されるようになっている。このような挿通部材を挿通させるために、操作部2側から挿入部3の先端リング部6に至る通路が形成される。この通路を形成するために、可撓性を有し、少なくとも内面が滑りの良い部材からなるガイドチューブ24が設けられ、このガイドチューブ24の一端は先端リング部6に固着され、他端は操作部2の端部に固着されている。そして、操作部2のケーシング2a内に設けられる台板12はこのガイドチューブ24を避けた位置に設けられており、これによりアングル部5を真直ぐな状態にした時には、ガイドチューブ24はその全長にわたってほぼ直線状態になる。従って、操作ワイヤ20は挿入部3内においては、その内面に沿うように配置され、操作部2への移行部分では台板12の上面の方向に向けて方向転換させるようにしている。
【0018】
ここで、トラカール1は、例えば腹腔内に挿入されるようになっており、この腹腔内で検査や処置等を施す際には、腹腔内に気腹ガスを供給して膨らませるが、この気腹ガスがトラカール1から漏れないようにするために、図4に示したように、ガイドチューブ24の途中を縮径させることにより絞り部24aを形成する。この絞り部24aは、内部に形成される通路が、このトラカール1内に挿通される挿通部材の外径より小さくなるように縮径させたものである。これによって、挿通部材が挿通される際には、可撓性のあるガイドチューブ24の絞り部24aが押し広げられるようになり、かつ挿通部材の外面と密着するから、この絞り部24aの部位で気密が取れるようになる。
【0019】
トラカール1は、その挿入部3にアングル部5を設けて、操作レバー11を回動操作することによって、このアングル部5を湾曲させることができるが、中空軸14に設けた歯車15及びこれに噛合する従動歯車17と、巻き取り車16との直径を適宜設定することにより、この操作レバー11の回動量と、アングル部5の回動角度とをほぼ一致させるようにしている。これにより、操作レバー11を傾けると、アングル部5はこの操作レバー11の傾き方向に、この傾き角度と一致する角度だけ湾曲することになる。
【0020】
以上の構成を有するトラカール1は、例えば図5に示したように、患者の腹壁から腹腔内に挿入されたガイド部材30を介して、腹腔の内部に挿入することができるようになっている。ここで、ガイド部材30は、硬質パイプからなる外套管31と、この外套管31内に挿入され、先端が鋭利に尖った内針32とから構成されており、この外套管31に内針32を組み込んだ状態で、内針32の先端から腹腔内に向けて刺入できるようになっている。そして、外套管31を残して、内針32を取り出すと、この外套管31内にトラカール1を挿入することができるようになる。ここで、トラカール1は外套管31内に挿入した状態では、少なくともそのアングル部5が外套管31の先端から突出させるようにする。
【0021】
以上のように、トラカール1を外套管31内に挿入するように構成すれば、このトラカール1を体腔内に挿入した状態で、外套管31の軸回りに回動させると、湾曲方向を任意の方向に向けることができる。従って、トラカール1のアングル部5は一方向にのみ湾曲できる構造となっておれば、その先端を任意の方向に向けることができる。また、トラカール1の体腔内への挿入は、外套管をガイド手段とせず、体表皮から腹壁に至る深さ分までをメス等により所定の長さだけ切開しておき、この切開部分から直接挿入することも可能である。そして、この場合にはトラカール1を体腔内で軸回りに回動させることができないことから、アングル部5は任意の方向に湾曲するように、4本の操作ワイヤを設ける構成とするのが好ましい。
【0022】
このように、トラカール1を腹腔等の体腔内に挿入することによって、このトラカール1には、図6に示したように、照明手段及び観察手段だけを備え、その先端部分の方向を制御するためのアングル機構を有さない細径の内視鏡40を挿入することができる。このように、細径の内視鏡40を挿入した場合には、例えば臓器と臓器との間等、狭い空間に内視鏡40を挿入して、所要の検査を行うことができる。このためには、狭い空隙に向けて案内しなければならないが、外套管31内でトラカール1のアングル部5を所望の方向に向けた状態で、それを湾曲操作することによって、この内視鏡40の先端の方向を制御できる。
【0023】
また、トラカール1には体腔内で所要の処置を施すための処置具を挿入することができる。ここで、処置具としては、鉗子や電気メス,薬液注入装置等があるが、その挿入軸は可撓性のあるものとする。図7に処置具の一例として高周波スネア50を示す。この高周波スネア50は、可撓性のあるチューブ51内にスネアワイヤ52を挿通させたものであり、このスネアワイヤ52のチューブ51から突出した部分はループ状になっている。この高周波スネア50は、例えば腫瘍等の患部を切除するために用いられるが、このためには患部をスネアワイヤ52のループ内に配置して、別のガイド手段を介して挿入された鉗子53を用いて患部を摘み上げた状態で、ループを絞るようになし、この時にスネアワイヤ52に高周波電流を流す。スネアワイヤ52は鉗子53で摘み上げた患部と直交する方向に絞るようにする等、そのループの位置及びループの絞り方向の制御を厳格に行わなければならない。外套管31内でトラカール1のアングル部5を所望の方向に向けた状態で湾曲させ、かつロックつまみ18によりその湾曲状態に保持することによって、以上の操作を容易に、しかも正確に行うことができる。
【0024】
さらに、トラカール1には、図8に示したように、超音波検査装置60を挿入することができる。この超音波検査装置60はカテーテル61の先端に単板の超音波振動子62を設けた細径のものである。超音波振動子62により超音波検査を行う際には、超音波振動子62と体腔内壁との間に空気が介在しないように密着させなければならない。トラカール1のアングル部5を湾曲させると、カテーテル61のトラカール1からの突出方向を体腔内壁と平行な方向に向けることができるから、容易に超音波振動子62を体腔内壁に密着させることができるようになる。
【0025】
ここで、トラカール1におけるアングル部5の湾曲操作は、湾曲操作手段を構成する操作レバー11を回動させることにより行われる。この操作レバー11の回動に追従して中空軸14が回動変位し、それが歯車15を介して従動歯車17を回動させて、巻き取り車16を回動させて、一対からなる操作ワイヤ20,20が押し引き操作されることになる。この結果、アングル部5が湾曲することになるが、操作レバー11の回動角度とアングル部5の湾曲角度とはほぼ一致するようになっているから、術者は操作レバー11の角度を確認することによって、アングル部5の湾曲角度を認識できる。そして、アングル部5を所望の角度湾曲させた状態で、ロックつまみ18を操作すれば、摩擦板19が中空軸14に押圧されて、中空軸14がその位置でロックされるから、その状態で固定的に保持されることになる。従って、このトラカール1を介して内視鏡40,高周波スネア50その他の処置具,超音波検査装置60等を挿通させた状態で、操作レバー11を操作して、アングル部5を必要な角度だけ湾曲させ、この湾曲角度を操作レバー11の角度で確認した上で、適切な角度となった状態でロック摘み18を操作して、アングル部5をその湾曲状態に保持することによって、内視鏡40や超音波検査装置60を用いた検査や、処置具による処置を正確に、しかも円滑に行えるようになる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のトラカールは、硬質パイプの先端にアングルリングを順次枢着することにより所定の方向に湾曲可能なアングル部を連設した挿入部に操作部を連設して、この操作部にアングル部を湾曲操作するための操作レバーを設ける構成としたので、このトラカールの内部に挿通される部材の方向制御を行えることになり、検査や処置を正確かつ容易に、しかも円滑に行えるようになり、しかも湾曲操作手段の操作レバーは回動操作されるものであり、かつこの操作レバーの回動角とアングル部の湾曲角度とはほぼ一致しているので、操作レバーの角度を確認することによって、アングル部の湾曲角度がほぼ正確に認識できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態におけるトラカールの断面図である。
【図2】トラカールの操作部における湾曲操作手段の断面図である。
【図3】アングル部の要部断面図である。
【図4】挿通部材をガイドするガイドチューブの要部断面図である。
【図5】トラカールを体腔内に導くための機構を示す説明図である。
【図6】トラカールに内視鏡を挿通させた状態の断面図である。
【図7】トラカールに高周波スネアを挿通させた状態の断面図である。
【図8】トラカールに超音波検査装置を挿通させた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 トラカール 2 操作部
3 挿入部 4 硬質部
5 アングル部 6 先端リング部
7 アングルリング 8 枢支ピン
10 湾曲操作手段 11 操作レバー
14 中空軸 16 巻き取り車
20 操作ワイヤ 24 ガイドチューブ
30 ガイド部材 40 内視鏡
50 高周波スネア 60 超音波検査装置

Claims (2)

  1. 硬質パイプの先端にアングルリングを順次枢着することにより所定の方向に湾曲可能なアングル部を連設した挿入部と、
    前記挿入部の基端部に設けた操作部と、
    前記挿入部内に装着され、挿通部材を挿通させるチューブと、
    前記操作部に装着され、回動操作される操作レバーと、この操作レバーに連結した巻き取り車と、この巻き取り車に連結され、前記アングル部内では相互に略180°の位置となるように配置され、先端部が前記挿入部の先端またはその近傍に連結して設けた少なくとも一対の操作ワイヤとからなり、かつ前記操作レバーの回動角と前記アングル部の湾曲角とがほぼ等しくなるように設定した湾曲操作手段と
    から構成したことを特徴とするアングル機構付トラカール。
  2. 前記チューブの途中には縮径した絞り部を形成する構成としたことを特徴とする請求項1記載のアングル機構付トラカール。
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