JP3536933B2 - 白熱灯調光装置 - Google Patents

白熱灯調光装置

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JP3536933B2 JP06083994A JP6083994A JP3536933B2 JP 3536933 B2 JP3536933 B2 JP 3536933B2 JP 06083994 A JP06083994 A JP 06083994A JP 6083994 A JP6083994 A JP 6083994A JP 3536933 B2 JP3536933 B2 JP 3536933B2
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  • Arrangement Of Elements, Cooling, Sealing, Or The Like Of Lighting Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばスタジオ、劇
場、舞台等の照明に適した白熱灯調光装置に関する。
【従来の技術】一般に、この種の舞台照明等においては
演出効果を高める等の目的から、調光照明は欠かせな
い。ここに、照明に白熱灯を用いたものでは、この白熱
灯に供給する電力を調光レベルに応じて可変させるため
に、例えば、図13(a)に示すように交流電源1のラ
イン上に一対のサイリスタ2,3を逆並列接続して設
け、毎半サイクルでゼロクロス検出後に調光信号レベル
に応じたタイミングでこれらのサイリスタ2,3を点弧
させる位相制御を行い、同図(b)に示すような波形の
電力を白熱灯4に供給することにより実現している。こ
のようなサイリスタ2,3の位相制御では、電流が急峻
に変化するため、点弧時のdi/dtが大きいので、高
周波ノイズ(RFノイズ)が発生する。また、負荷であ
る白熱灯4のフィラメント部分では音響ノイズが発生す
るという不具合がある。このようなことから、実際的に
は、図14(a)に示すように、サイリスタ2,3に直
列にリアクタLを挿入し、このリアクタLにより同図
(b)に示すように、電流の立上り(サイリスタ2,3
の点弧時)をゆるやかにする方式が採られている。しか
し、リアクタLが大型となり、高価である上に、このリ
アクタL自体が音響ノイズとなる唸りを発生し、静粛な
環境を阻害し、スタジオ、舞台等の照明として不向きな
ものとなる。このようなことから、ノイズを軽減させる
ための方式として、電流の立上り及び立下りの傾斜制御
を行うようにしたものが、米国特許第4,975,62
9号明細書や米国特許第4,823,069号明細書に
示されている。具体的には、サイリスタに代えて、トラ
ンジスタ、FET(電界効果型トランジスタ)、IGB
T(ゲート絶縁型バイポーラトランジスタ)等のスイッ
チ素子を用いて傾斜制御を行えるようにしたものであ
る。
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの傾
斜制御に用いられるスイッチ素子は、高価であり、オン
抵抗が大きいため、発熱が大きいという欠点がある。ま
た、これらのスイッチ素子は、過電流耐量がサイリスタ
よりも小さいため、電源投入時の低抵抗状態下では過電
流により破壊する可能性がある。即ち、白熱灯負荷の場
合、電源投入時のようにフィラメントが冷えている時に
は、抵抗値が低く、定格電流の数倍〜10倍程度の電流
が数サイクル分流れるが、上記のようなスイッチ素子は
このような突入電流に耐えないものである。かといっ
て、これらのスイッチ素子の破壊を防止するため、供給
電流を制限すると、白熱灯に十分電力を供給できず、白
熱灯の立上りが遅れてしまう。これでは、舞台照明等と
して演出効果を自由に発揮させることができず、不適な
ものとなってしまう。また、この種の装置では、出力短
絡時の保護が必要であるが、従来にあっては、入力側に
過電流保護用のブレーカを設けているに過ぎないもので
ある。よって、短絡復旧後には、人がブレーカを再投入
しなければならない。この結果、複数の白熱灯4を調光
制御するシステムを構築する上で、例えば、図15に示
すように、調光器室5内に複数の白熱灯4で共用する調
光器6を配設し、操作卓7で調光操作可能とすることに
より、短絡復旧時には調光器室5内でのブレーカ操作で
済むように構成せざるを得ず、調光器を白熱灯毎に分散
設置する上で支障をきたしている。
【課題を解決するための手段】請求項1記載の白熱灯調
光装置は、白熱灯に対する交流電源ライン上に接続され
て毎半サイクル位相制御されるサイリスタによる主スイ
ッチ回路と、この主スイッチ回路と並列に接続されてリ
ニア動作するスイッチング素子による補助スイッチ回路
と、交流電源に同期して前記主スイッチ回路中のサイリ
スタを点弧させるタイミング信号を生成出力するタイミ
ング信号発生手段と、白熱灯に対する出力電圧を監視す
る監視手段と、監視手段からの出力電圧帰還を受けなが
らサイリスタが点弧する直前の区間で前記補助スイッチ
回路のスイッチング素子をリニア動作させると共に、サ
イリスタが点弧し始めるときにスイッチング素子の導通
が維持しているように構成されている補助スイッチ回路
制御手段とを具備しているものである。請求項2記載の
白熱灯調光装置は、請求項1記載の白熱灯調光装置に加
えて、白熱灯に対する出力電流の時間変化を監視する電
流監視手段を設け、出力電流の時間変化値が一定値以上
の時に短絡と判断し主スイッチ回路へのタイミング信号
の出力を停止するタイミング信号発生手段としたことを
特徴とする。また、請求項3記載の白熱灯調光装置は、
請求項1又は2記載のものにおいて、補助スイッチ回路
制御手段をサイリスタが点弧するのに十分な時間経過後
に補助スイッチ回路のスイッチング素子をオンさせるよ
うに構成したことを特徴とする。
【作用】請求項1記載の白熱灯調光装置においては、毎
半サイクルのオン区間の大半はオン抵抗の小さいサイリ
スタによる主スイッチ回路が受持つため、発熱の少ない
ものとなり、かつ、その急峻な立上り部分については、
白熱灯に対する出力電圧を監視する監視手段からの出力
電圧帰還を受けながら補助スイッチ回路制御手段によっ
て制御されリニア動作する補助スイッチ回路のスイッチ
ング素子が受持つため、負荷変動によらないで傾斜状態
で安定して立上ってサイリスタのオン区間に移行するこ
ととなり、唸りによる音響ノイズが発生するといった問
題も解決する。また、サイリスタが点弧し始めるときに
補助スイッチ回路のスイッチング素子は導通を維持して
いるため、サイリスタのオン区間に移行する際に、スイ
ッチング素子とサイリスタとの並列回路が形成されるこ
とになり、この過渡期間での出力電圧の連続性を損なう
ことが防止される。請求項2記載の白熱灯調光装置にお
いては、請求項1記載の白熱灯調光装置に加えて、出力
電流の時間変化を監視する監視手段を設け、短絡時には
スイッチング素子のリニア動作時の出力電流の時間変化
が通常時よりも大きい点に着目し、この時間変化が一定
値以上の時には短絡と判断してサイリスタによる主スイ
ッチ回路の動作を停止させるので、出力電圧が低く短絡
電流の少ない期間に短絡を検知でき、ブレーカ等を用い
ることなく確実に短絡対策をなし得るものとなり、よっ
て、各白熱灯毎の調光器の分散配置も可能となる。ま
た、請求項3記載の白熱灯調光装置においては、補助ス
イッチ回路制御手段を、サイリスタが点弧する直前の区
間で補助スイッチ回路のスイッチング素子をリニア動作
させるとともに、サイリスタが点弧するのに十分な時間
経過後にこのスイッチング素子をオンさせるものとして
いるので、負荷が非常に小さくてサイリスタが点弧しな
いような場合には、スイッチング素子が再度オンした補
助スイッチ回路を通して電流が流れ、サイリスタに対す
るトリガ回路等に流れないものとなりその保護が図れ
る。負荷が大きな場合には、サイリスタが確実に点弧す
るので、スイッチング素子がオンしていても電流が流れ
ることはなく、支障はない。
【実施例】本発明の第一の実施例を図1ないし図4に基
づいて説明する。本実施例は請求項1記載の発明に相当
する。まず、交流電源11と白熱灯12との間には2つ
のサイリスタ13,14を逆並列接続した主スイッチ回
路15が接続されている。各サイリスタ13,14のゲ
ートに対してはフォトカプラの一方を構成するフォトサ
イリスタPTH1 ,PTH2 を含み、分圧抵抗R11,R
12,R21,R22で形成された分圧トリガ回路16,17
が接続されている(もっとも、抵抗R11,R12は必須で
はなく、以下の実施例中で図示するように省略し、或い
は、他の素子に代えてもよい)。また、この主スイッチ
回路15に並列に全波整流回路18とスイッチング素
子、例えばIGBT19とによる補助スイッチ回路20
が接続されている。さらに、前記交流電源11に対して
入力電圧監視用の電源トランス21が接続され、この電
源トランス21の出力に基づき毎半サイクルでゼロクロ
スを検出し、かつ、伝送線を介して入力される調光信号
のレベルに応じたタイミングでサイリスタ13,14の
位相制御を行うためのタイミング信号を生成出力するタ
イミング発生部(タイミング信号発生手段)22が設け
られている。このタイミング発生部22は前記フォトカ
プラを構成するフォトサイリスタPTH1 ,PTH2に
対応する発光ダイオードLED1 ,LED2 を通してサ
イリスタ13,14の位相制御、従って、点弧制御を行
うものである。このタイミング発生部22は、より具体
的には、図2に示すように、ゼロクロス検出回路23
と、そのゼロクロス検出後の経過時間を計数するカウン
タ24とにより構成されている。また、前記白熱灯12
に対する出力電圧を監視するために監視トランス(監視
手段)25が設けられ、この監視トランス25により監
視されている出力電圧の帰還を受けながら、前記補助ス
イッチ回路20のIGBT19の動作を制御する傾斜制
御部(補助スイッチ回路制御手段)26が設けられてい
る。この傾斜制御部26は図3に示すように、前記タイ
ミング発生部22からの信号が入力される傾斜関数発生
部27と、この傾斜関数発生部27の出力と前記監視ト
ランス25から帰還される出力電圧とが入力される比較
制御部28とにより構成され、IGBT19のベースに
適正なベース電圧を適宜タイミングで入力して1次関数
的な電圧変化率で電圧が増加するようにアナログ的にリ
ニア動作させるものである。このような構成において、
図4に示すタイミングチャートを参照して動作を説明す
る。まず、電源トランス21の出力がタイミング発生部
22に入力され、ゼロクロス検出回路23でゼロクロス
点が検出される。カウンタ24ではゼロクロス点が検出
される毎に、調光信号のレベルに対応する時間を計測
し、後段の傾斜制御部26に出力するとともに、所定時
間後にサイリスタ13,14に対して図4(c)に示す
ようなサイリスタ点弧パルスを交互或いは同時に出力す
る。この出力は、フォトカプラを通して行われる。傾斜
制御部26ではこのタイミング発生部22からの出力信
号に基づき、傾斜関数発生部27でランプ関数波形を出
力し、比較制御部28で出力電圧と比較し、一致するよ
うなベース信号をIGBT19のベースに出力する。こ
のようなIGBT19に対するベース信号は、図4
(b)に示すようにこのIGBT19をリニア動作させ
るものであり、かつ、サイリスタ点弧直前の区間でのみ
動作させるものである。この結果、白熱灯12に対する
出力電圧は、図4(a)に示すように、IGBT19の
リニア動作による電圧とサイリスタ13,14の交互点
弧による電圧とを合わせたものとなる。よって、本実施
例によれば、毎半サイクル中のオン区間の大半は、オン
抵抗の小さいサイリスタ13,14が受持つため、発熱
の小さいものとなり、小型構成が可能となる。また、こ
のようなサイリスタ13,14の急峻な立上り部分の
み、IGBT19のリニア動作が受持ち、出力電圧が適
正に傾斜した状態で立上るため、唸りの発生がなく、音
響ノイズの心配のない調光が可能となり、舞台等の調光
照明として適したものとなる。ちなみに、IGBT19
をリニア動作させる区間Tとしては、ランプのノイズ音
を発生させない時間として、400μs程度がよい。ま
た、このIGBT19をリニア動作させる制御に関し
て、監視トランス25により検出されている出力電圧の
帰還に基づくため、電流に基づく場合のように負荷(白
熱灯12)によって変動するようなことがなく、安定か
つ適正な制御が可能となる。なお、本実施例では主スイ
ッチ回路15を逆並列接続させた2つのサイリスタ1
3,14により構成したが、双方向性の1つのサイリス
タ(トライアック)により構成するようにしてもよく、
また、補助スイッチ回路20のスイッチング素子として
もIGBT19に限らず、通常のトランジスタやFET
等であってもよい。また、タイミング発生部(タイミン
グ信号発生手段)22がサイリスタ13,14に点弧パ
ルスを出力するタイミングと、傾斜制御部(補助スイッ
チ回路制御手段)26がIGBT(スイッチング素子)
19にゲート信号を出力するタイミングとは、上述した
関係にあることが必要であるが、このようなタイミング
を得るための構成は種々変形可能である。例えば、補助
スイッチ回路制御手段からタイミング信号発生手段にゲ
ート信号の停止とタイミングをとって信号を出力するよ
うにしてもよい。このような手段としては、特に、マイ
コンを用いて構成されることが多く、当業者にとって適
宜設計可能なものである。これらの点は、以下の実施例
でも同様である。つづいて、本発明の第二の実施例を図
5ないし図8により説明する。前記実施例で示した部分
と同一部分は同一符号を用いて示す(以下の実施例でも
同様とする)。本実施例は請求項2記載の発明に相当す
る。本実施例では、前記実施例の構成に加え、短絡対策
として、白熱灯12に対する出力電流の時間変化を検出
巻線29を通して検出する微分回路(監視手段)30を
設け、この微分回路30の出力によってタイミング発生
部22、従って、サイリスタ13,14の動作制御を行
うようにしたものである。他は、前記実施例と同様の構
成とされている。このような構成において、IGBT1
9のリニア動作時の出力電流の時間変化、即ち、微分回
路30により検出されるdi/dtの値は、図6(b)
中に破線で示す正常負荷時には同図(a)中に破線で示
すように比較的小さな値となるが、同図(b)中に実線
で示す短絡時には同図(a)中に実線で示すようにdi
/dtの値は大きなものとなり、閾値dTHを用いること
により両者を区別し得る。従って、前記実施例の場合と
同様に制御されている状況下で、短絡が発生した場合に
は、図7中に示すように、IGBT19のリニア動作時
において閾値dTH以上の微分出力が微分回路30から出
力された場合には、タイミング発生部22では短絡と判
断し、その後のサイリスタ点弧パルスの出力を停止させ
る。よって、サイリスタ13,14が導通することがな
く、短絡に伴う危険が回避される。この場合、短絡によ
る異常発生の旨が伝送線を介して操作者に知らされ、動
作停止の原因が明確化される。このように、本実施例に
よれば、IGBT19がリニア動作している区間であっ
て、出力電圧が低く短絡電流も比較的少ない段階で、確
実に短絡発生を検知でき、確実な保護ができる。特に、
短絡発生時にサイリスタ13又は14を点弧させてしま
うことなく、短絡に対処でき、安全性の高いものとな
る。このようにしてブレーカ不要で短絡対策を行えるた
め、照明システムを構築する際に、図8に示すように、
各白熱灯12毎に上記のような構成を持つ調光器31を
分散配置させ、電力線32と伝送線33とで操作卓34
に接続する構成が可能となり、自由度の増すものとな
る。さらに、本発明の第三の実施例を図9ないし図11
により説明する。本実施例は、前記実施例と同様である
が、始動性を高めるために、白熱灯12に対する出力電
流を監視する検出巻線35を電流監視手段として設け、
検出される出力電流の値に応じてタイミング発生部22
の動作、従って、サイリスタ13,14の点弧動作を制
御するようにしたものである。このような構成におい
て、白熱灯12が温まり安定した後の定常時であれば、
第一の実施例で説明した場合と同様に、図10に示すよ
うなタイミングチャートの下、動作制御され、音響ノイ
ズがなく発熱量の少ない調光点灯が行われる。しかし
て、白熱灯12が冷えている状態から点灯させるような
場合を考える。このような状況下では白熱灯12のフィ
ラメント抵抗が低いため、図11(d)に示すように定
常時の数倍〜数十倍の出力電流が流れる。ここに、IG
BT19の定格電流等から定めた一定値以上の出力電流
が検出巻線35により検出されると、タイミング発生部
22では、図11(c)に示すように定常時よりもタイ
ミングを早めた点弧パルスをサイリスタ13,14に出
力し、早めにサイリスタ13,14を点弧導通させる。
ここに、サイリスタ13,14は過電流耐量が大きいた
め、このような過渡的な大電流で破壊されることはな
く、白熱灯12に十分な電力が供給される。これによ
り、低温状況下でも白熱灯12の光量は早く立上るもの
となり、演出効果等を発揮させる上で好ましいものとな
る。また、過電流耐量の小さいIGBT19はその定格
以上の電流が流れる前に、サイリスタ13,14の導通
により保護されるので、定常状態に移行した後で音響ノ
イズ防止効果を十分に発揮させることができる。さら
に、本発明の第四の実施例を図1を参照しつつ図12に
より説明する。本実施例は請求項3記載の発明に相当す
る。本実施例は、負荷(白熱灯12)が非常に小さな場
合の不都合を回避するように構成したものである。ま
ず、図1に示したような構成において、負荷が非常に小
さい場合を考える。このような場合、サイリスタ13,
14が点弧するに十分なトリガ電流が流れず、サイリス
タ13,14が点弧しない場合がある。この場合、負荷
への電流は抵抗R11→フォトサイリスタPTH1 →抵抗
R12(又は、抵抗R21→フォトサイリスタPTH2 →抵
抗R22)なる分圧トリガ回路16(又は、17)を流れ
る。ここに、これらの抵抗R11,R12,R21,R22、フ
ォトサイリスタPTH1 ,PTH2 は分圧トリガ回路1
6,17を形成するので、通常、小電流しか流れないた
め、小電力定格の回路部品が用いられていることから、
定格を超えてしまうことがある。定格以上の電流が流れ
るのを防ぐために、これらの抵抗R11,R12,R21,R
22、フォトサイリスタPTH1 ,PTH2 等として十分
大きな定格部品を用いればよいが、これでは大型化する
とともに高価な構成となってしまう。さらに、図1中に
破線で示すように負荷(白熱灯12)に並列にダミー抵
抗R3 を挿入することも考えられるが、これではダミー
抵抗R3 が常に無駄な電力を消費する上に発熱すること
となり、好ましくない。そこで、本実施例では、図1に
示した回路構成を変更することなく、傾斜制御部26に
よるIGBT19の動作制御を工夫するだけで、負荷が
非常に小さな場合にも対処できるようにしたものであ
る。このため、前述したように、サイリスタ13,14
が点弧する直前の区間で補助スイッチ回路20のIGB
T19をリニア動作させるが、さらに、サイリスタ1
3,14が点弧するのに十分な時間経過後にこのIGB
T19を再度オンさせることを基本とする。この点を図
12に示すタイミングチャートを参照して説明する。ま
ず、前述した実施例の場合と同様に、サイリスタ点弧直
前の区間になると傾斜制御部26によりIGBT19を
リニア動作させるベース信号が与えられる。これによ
り、IGBT19は順次オン動作していき、飽和状態に
なった時点で、タイミング発生部22による制御で分圧
トリガ回路16又は17によってサイリスタ13又は1
4にトリガを与え、点弧動作させる。同時に、IGBT
19をオフさせていくが、図12に示されるとおり、サ
イリスタ13又は14が点弧し始めるときにIGBT1
9の導通は維持している。したがって、サイリスタ13
又は14がオン区間に移行する際に、IGBT19とサ
イリスタ13又は14との並列回路が形成されることに
なり、この過渡期間での出力電圧の連続性を損なうこと
が防止される。さらに本実施例では、サイリスタ13又
は14の点弧タイミングからこれらのサイリスタ13,
14が点弧するのに十分な時間t1 が経過した時点で、
傾斜制御部26によってIGBT19を再びオンさせる
ようにベース電流を与える。このような制御方式によれ
ば、負荷が非常に小さい等の原因により、万が一、サイ
リスタ13又は14が点弧しなかったような場合には、
再びオンしたIGBT19を通して負荷側に電流が流れ
ることになる。よって、抵抗R11→フォトサイリスタP
TH1 →抵抗R12(又は、抵抗R21→フォトサイリスタ
PTH2 →抵抗R22)なる分圧トリガ回路16(又は、
17)に過大な電流が流れることがなくなる。よって、
これらの抵抗R11,R12,R21,R22、フォトサイリス
タPTH1 ,PTH2 等として特別定格の大きなものを
用いる必要がなく、ダミー抵抗を用いる必要もないもの
となる。また、負荷が大きな場合を考えると、サイリス
タ13又は14の点弧が確実に行われ、IGBT19に
比してサイリスタ13,14のオン抵抗のほうが低いの
で、IGBT19が再度オンしても負荷に対する電流は
本来のサイリスタ13又は14側を流れることになる。
よって、負荷が大きな場合には、過電流耐量の小さいI
GBT19はその定格以上の電流が流れる前に、サイリ
スタ13,14の導通により保護されるので、IGBT
19の過電流耐量の低さは問題とはならない。
【発明の効果】請求項1記載の発明の白熱灯調光装置に
よれば、主スイッチ回路と並列に接続されてリニア動作
するスイッチング素子による補助スイッチ回路と、交流
電源に同期してサイリスタを点弧させるタイミング信号
発生手段と、白熱灯への出力電圧を監視する監視手段
と、監視手段からの出力電圧帰還を受けながらサイリス
タが点弧する直前の区間で補助スイッチ回路のスイッチ
ング素子をリニア動作させると共に、サイリスタが点弧
し始めるときにスイッチング素子の導通が維持している
ように構成されている補助スイッチ回路制御手段とを具
備しているため、毎半サイクルのオン区間の大半はオン
抵抗の小さいサイリスタによる主スイッチ回路が受持ち
発熱の少ないものとなり、かつ、その急峻な立上り部分
については、白熱灯に対する出力電圧を監視する監視手
段からの出力電圧帰還を受けて制御されリニア動作する
補助スイッチ回路のスイッチング素子が受持つため、負
荷変動によらないで傾斜状態で安定して立上ってサイリ
スタのオン区間に移行することとなり、結果として唸り
による音響ノイズが発生するといった問題も解決する。
また、サイリスタが点弧し始めるときに補助スイッチ回
路のスイッチング素子は導通を維持しているため、サイ
リスタのオン区間に移行する際に、スイッチング素子と
サイリスタとの並列回路が形成されることになり、この
過渡期間での出力電圧の連続性を損なうことが防止され
る。請求項2記載の発明の白熱灯調光装置によれば、短
絡時にはスイッチング素子のリニア動作時の出力電流の
時間変化が通常時よりも大きい点に着目し、請求項1記
載の発明の白熱灯調光装置に加えて、出力電流の時間変
化を監視する電流監視手段を設け、この時間変化が一定
値以上の時には短絡と判断してサイリスタによる主スイ
ッチ回路の動作を停止させるようにしたので、出力電圧
が低く短絡電流の少ない期間に短絡を確実に検知でき、
ブレーカ等を用いることなく確実に短絡対策をなし得る
ものとなり、よって、各白熱灯毎の調光器の分散配置も
可能とすることができる。また、請求項3記載の発明の
白熱灯調光装置によれば、請求項1記載の発明の白熱灯
調光装置において、その補助スイッチ回路制御手段を、
サイリスタが点弧する直前の区間で補助スイッチ回路の
スイッチング素子をリニア動作させるとともに、サイリ
スタが点弧するのに十分な時間経過後にこのスイッチン
グ素子をオンさせるものとしたので、負荷が非常に小さ
くてサイリスタが点弧しないような場合には、スイッチ
ング素子が再度オンした補助スイッチ回路を通して負荷
に対する電流が流れ、サイリスタに対するトリガ回路等
に流れないものとなるので、定格を大きくしたり、ダミ
ー抵抗を設ける等の特別な回路構成を採ることなく、ト
リガ回路の保護を図れると同時に、負荷が大きな場合に
は、サイリスタが確実に点弧して負荷に対する電流が流
れるので、耐圧の低いスイッチング素子を再度オンさせ
ることによる支障は回避できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示す回路図である。
【図2】タイミング信号発生部のブロック図である。
【図3】傾斜制御部のブロック図である。
【図4】動作を示すタイミングチャートである。
【図5】本発明の第二の実施例を示す回路図である。
【図6】短絡時の様子を示す説明図である。
【図7】動作を示すタイミングチャートである。
【図8】分散配置例を示す結線図である。
【図9】本発明の第三の実施例を示す回路図である。
【図10】定常時の動作を示すタイミングチャートであ
る。
【図11】低温過渡期の動作を示すタイミングチャート
である。
【図12】本発明の第四の実施例を示すタイミングチャ
ートである。
【図13】従来例を示し、(a)は回路図、(b)は波
形図である。
【図14】別の従来例を示し、(a)は回路図、(b)
は波形図である。
【図15】システム構成時を示す結線図である。
【符号の説明】
11 交流電源 12 白熱灯 13,14 サイリスタ 15 主スイッチ回路 19 スイッチング素子 20 補助スイッチ回路 22 タイミング信号発生手段 25 監視手段 26 補助スイッチ回路制御手段 30 監視手段 35 電流監視手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−185696(JP,A) 特開 昭52−123576(JP,A) 特開 昭50−11757(JP,A) 特開 昭57−185696(JP,A) 特開 昭52−121974(JP,A) 特開 平6−96877(JP,A) 特開 昭52−109774(JP,A) 特開 昭60−257440(JP,A) 特開 昭50−113077(JP,A) 特開 昭50−153470(JP,A) 特開 昭52−123575(JP,A) 特開 昭52−84871(JP,A) 特開 平7−296971(JP,A) 実開 昭53−4227(JP,U) 実開 昭53−4229(JP,U) ソ連国特許発明1251255(SU,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 39/08 F21S 10/00 F21V 23/00 380 H05B 37/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】白熱灯に対する交流電源ライン上に接続さ
    れて毎半サイクル位相制御されるサイリスタによる主ス
    イッチ回路と; この主スイッチ回路と並列に接続されてリニア動作する
    スイッチング素子による補助スイッチ回路と; 前記交流電源に同期して前記主スイッチ回路中のサイリ
    スタを点弧させるタイミング信号を生成出力するタイミ
    ング信号発生手段と; 白熱灯に対する出力電圧を監視する監視手段と; 監視手段からの出力電圧帰還を受けながら 前記サイリス
    タが点弧する直前の区間で前記補助スイッチ回路のスイ
    ッチング素子をリニア動作させると共に、サイリスタが
    点弧し始めるときにスイッチング素子の導通が維持して
    いるように構成されている補助スイッチ回路制御手段
    と; を具備していることを特徴とする白熱灯調光装置。
  2. 【請求項2】白熱灯に対する出力電流の時間変化を監視
    する電流監視手段を設け、前記出力電流の時間変化値が
    一定値以上の時に短絡と判断し主スイッチ回路へのタイ
    ミング信号の出力を停止するタイミング信号発生手段と
    したことを特徴とする請求項1記載の白熱灯調光装置。
  3. 【請求項3】補助スイッチ回路制御手段は、サイリスタ
    が点弧するのに十分な時間経過後に補助スイッチ回路の
    スイッチング素子をオンさせるように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の白熱灯調光装置。
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