JP3534126B2 - トルク変動吸収ダンパ - Google Patents

トルク変動吸収ダンパ

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JP3534126B2 JP16075894A JP16075894A JP3534126B2 JP 3534126 B2 JP3534126 B2 JP 3534126B2 JP 16075894 A JP16075894 A JP 16075894A JP 16075894 A JP16075894 A JP 16075894A JP 3534126 B2 JP3534126 B2 JP 3534126B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンのクランクシ
ャフトの動力を各種補器へ伝達する際に、エンジンの各
行程による前記クランクシャフトの伝達トルクの変動を
吸収絶縁するトルク変動吸収ダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のトルク変動吸収ダンパ
は、基本的には図4に示すように、エンジンのクランク
シャフトの先端に取り付けられるハブ101の外周に、
ベアリング102aを介して捩り変位(軸周り方向の変
位)自在に同心配置されたプーリ102bを、エラスト
マ部材102cを介して連結した構造のカップリング部
102を有する(例えば実開昭63−68540号公報
参照)。すなわちクランクシャフトの動力の一部は、プ
ーリ102bに巻架された図示されていない無端ベルト
を介して例えばオルタネータやコンプレッサ等の各種補
器に与えられるが、クランクシャフトはエンジンの各行
程によるトルク変動を伴って回転されるため、カップリ
ング部102は、このトルク変動をプーリとの間でエラ
ストマ部材102cの捩り変形作用によって吸収絶縁
し、プーリ102bからの伝達トルクの平滑化を図るも
のである。
【0003】また、前記ハブ101の外周には、別のエ
ラストマ部材103aを介して環状質量体103bを弾
性的に連結した構造のトーショナルダンパ部103が並
設されている。このトーショナルダンパ部103は、所
定の振動数域においてクランクシャフトの捩り振動を打
ち消すように共振し、クランクシャフトの捩り振動自体
を低減する制振機能を発揮するものである。
【0004】ところで、カップリング部102における
捩り方向固有振動数は、プーリ102bの慣性質量が大
きいこと及びエラストマ部材102cがトーショナルダ
ンパ部103のエラストマ部材103aよりばね定数が
低いことなどから、トーショナルダンパ部103の捩り
方向固有振動数に比較してかなり低いものとなってお
り、例えばアイドル回転時におけるクランクシャフトの
トルク変動の周波数以下の領域にあるため、エンジン始
動時に、アイドリングに至る過程で、クランクシャフト
のトルク変動の周波数がカップリング部102の捩り方
向固有振動数域を通過することになる。そして、このと
きのカップリング部102の共振によって、ハブ101
に対してプーリ102bが捩り方向へ大きく振動変位さ
れると、エラストマ部材102cが過大変形を受けて破
損を来す恐れがあることから、通常、ハブ101とプー
リ102bの捩り方向相対変位量を制限するストッパ1
04が設けられている。このストッパ104は、図5に
も示すように、ハブ101側に固定されて外周に凹凸を
有する金属リング104aと、プーリ102b側に固定
されて内周に前記凹凸と遊嵌される凹凸を有する金属リ
ング104bとからなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のトルク変動
吸収ダンパによれば、カップリング部102の共振によ
るプーリ102bの振動変位量、言い換えればエラスト
マ部材102cの捩り変形量を、ストッパ104におけ
る金属リング104a,104bの凹凸同士の干渉によ
って所定範囲に制限しているため、共振時に金属による
打音を発生する問題が指摘される。
【0006】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その主な技術的課題とするところは、カッ
プリング部の共振時のストッパの干渉による打音の発生
を防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明に係るトルク変動吸収ダンパは、エンジンのクラ
ンクシャフトに取り付けられるハブの外周に第一のエラ
ストマ部材を介してプーリを捩り変位自在に連結したカ
ップリング部と、前記ハブの外周に前記第一のエラスト
マ部材と軸方向に並んだ第二のエラストマ部材を介して
環状質量体を捩り変位自在に連結した構造であって前記
カップリング部と異なる固有振動数を有するトーショナ
ルダンパ部と、前記第一のエラストマ部材及びトーショ
ナルダンパ部の双方に形成され円周方向相対変位により
互いに干渉されるストッパとを備える。前記ストッパの
好ましい例としては、前記第一のエラストマ部材に形成
された穴又は凹部と、前記第二のエラストマ部材又は環
状質量体に形成され前記穴又は凹部に遊嵌された突起と
で構成される。
【0008】
【作用】カップリング部が捩り方向に共振した時のプー
リの振動変位量の増大は、これに伴って反復的に捩り変
形される第一のエラストマ部材と、前記カップリング部
の共振振動数では共振しないトーショナルダンパ部の双
方に設けられたストッパが互いに干渉することによって
有効に制限される。このとき、少なくとも一方のストッ
パはエラストマからなるため、干渉による打音が殆ど発
生しない。
【0009】
【実施例】図1は、本発明に係るトルク変動吸収ダンパ
の一実施例を、その軸心を通る平面で切断して示すもの
で、参照符号1はエンジンのクランクシャフトの軸端に
取り付けられるハブである。このハブ1の外周には、第
一のエラストマ部材21を介してプーリ22を捩り変位
自在に連結したカップリング部2と、第二のエラストマ
部材31を介して環状質量体32を捩り変位自在に連結
した構造のトーショナルダンパ部3が設けられている。
【0010】ハブ1は、クランクシャフトへの取付部で
ある径方向部11及びその外径から延在された外径筒状
部12を有する断面略L字形を呈する。プーリ22の外
周面にはVプーリ溝22a,22bが形成されており、
第一のエラストマ部材21は、ハブ1の外径筒状部12
における径方向部11寄りの外周面に嵌着されたスリー
ブ23と、プーリ22の一方のVプーリ溝22a側の内
周面に嵌着されたスリーブ24との間に一体に加硫成形
されている。環状質量体32は、プーリ22の他方のV
プーリ溝22b側の内周に配置されており、第二のエラ
ストマ部材31は、ハブ1の外径筒状部12における径
方向部11と反対側の端部寄りの外周面に嵌着されたス
リーブ33と、環状質量体32との間に一体に加硫成形
されている。また、環状質量体32とプーリ22との間
には、合成樹脂材からなるベアリング4,5が摺動自在
に介在されている。
【0011】カップリング部2における第一のエラスト
マ部材21には、複数の穴6aが周方向所定間隔で開設
されており、トーショナルダンパ部3における環状質量
体32の内側端面には、第二のエラストマ部材31の一
部からなり前記各穴61に遊嵌される複数の突起62が
形成されており、この穴61と突起62によってストッ
パ6が構成される。図2に示すように、穴61及び突起
62は所要の幅及び長さを持った円弧状を呈し、その長
手方向両端間にそれぞれ隙間δが設けられている。
【0012】カップリング部2における捩り方向固有振
動数は、先に述べたように、エンジンのアイドル回転時
におけるクランクシャフトのトルク変動の周波数以下の
領域にあるのに対し、トーショナルダンパ部3は、比較
的高速回転域でのクランクシャフトの捩り振動を共振吸
収するものであるため、その捩り方向固有振動数がカッ
プリング部2に比較して高いものとなっている。したが
って、エンジン始動時に、クランキングからアイドリン
グに至る過程で、カップリング部2がクランクシャフト
の低周波数のトルク変動と共振し、ハブ1に対してプー
リ22が捩り方向へ大きく振動変位されることによって
第一のエラストマ部材21の捩り変位量が増大するが、
トーショナルダンパ部3は共振していないから、第一の
エラストマ部材21に形成された穴61がトーショナル
ダンパ部3の第二のエラストマ部材31に形成された突
起62と干渉し、これによって第一のエラストマ部材2
1の捩り変位量が制限される。そしてこのとき、エラス
トマ同士の干渉になるため、干渉音の発生が有効に防止
される。
【0013】図3は、本発明に係るトルク変動吸収ダン
パの他の実施例を、その軸心を通る平面で切断して示す
もので、上記図1及び図2の実施例と異なる点は、スト
ッパ6において、第一のエラストマ部材21に形成され
た穴61に遊嵌される複数の突起63が、環状質量体3
2に形成されたことにある。すなわちこの実施例におい
ては、突起63が金属からなるものであるが、カップリ
ング部2が共振した時にこの突起63と干渉する穴61
はエラストマに形成されているから、上述の実施例と同
様、干渉音の発生が有効に防止される。
【0014】なお、本発明は、図示の実施例に限定され
るものではなく、例えば、第一のエラストマ部材21に
は穴61に代えて軸方向に貫通していない凹部を形成し
ても良い。
【0015】
【発明の効果】本発明によると、カップリング部が捩り
方向に共振した時のプーリの振動変位量の増大を、カッ
プリング部における第一のエラストマ部材と、前記カッ
プリング部の共振振動数では共振しないトーショナルダ
ンパ部の双方に設けられたストッパの干渉によって制限
するものであるため、このストッパの干渉による打音の
発生を有効に防止することができ、しかもストッパとし
ての別部材の使用が不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトルク変動吸収ダンパの一実施例
を、その軸心を通る平面で切断して示す半断面図であ
る。
【図2】上記実施例のトルク変動吸収ダンパを、図1に
おけるII−II線位置で切断して示す部分的な断面図であ
る。
【図3】本発明に係るトルク変動吸収ダンパの他の実施
例を、その軸心を通る平面で切断して示す半断面図であ
る。
【図4】従来のトルク変動吸収ダンパの一例を、その軸
心を通る平面で切断して示す半断面図である。
【図5】上記従来例を、図4におけるV−V線位置で切
断して示す部分的な断面図である。
【符号の説明】
1 ハブ 11 径方向部 12 外径筒状部 2 カップリング部 21 第一のエラストマ部材 22 プーリ 22a,22b Vプーリ溝 23,24,33 スリーブ 3 トーショナルダンパ部 31 第二のエラストマ部材 32 環状質量体 4,5 ベアリング 6 ストッパ 61 穴 62,63 突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 55/36 F02B 77/00 F16F 15/12 - 15/139

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのクランクシャフトに取り付け
    られるハブ(1)の外周に第一のエラストマ部材(2
    1)を介してプーリ(22)を捩り変位自在に連結した
    カップリング部(2)と、 前記ハブ(1)の外周に前記第一のエラストマ部材(2
    1)と軸方向に並んだ第二のエラストマ部材(31)を
    介して環状質量体(32)を捩り変位自在に連結した構
    造であって前記カップリング部(2)と異なる固有振動
    数を有するトーショナルダンパ部(3)と、 前記第一のエラストマ部材(21)及びトーショナルダ
    ンパ部(3)の双方に形成され円周方向相対変位により
    互いに干渉されるストッパ(6)と、を備えることを特
    徴とするトルク変動吸収ダンパ。
  2. 【請求項2】 ストッパ(6)が、 第一のエラストマ部材(21)に形成された穴(61)
    又は凹部と、 第二のエラストマ部材(31)に形成され前記穴(6
    1)又は凹部に遊嵌された突起(62)と、からなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のトルク変動吸収ダン
    パ。
  3. 【請求項3】 ストッパ(6)が、 第一のエラストマ部材(21)に形成された穴(61)
    又は凹部と、 環状質量体(32)に形成され前記穴(61)又は凹部
    に遊嵌された突起(63)と、からなることを特徴とす
    る請求項1に記載のトルク変動吸収ダンパ。
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