JP3533413B2 - 汚染土壌の処理方法 - Google Patents

汚染土壌の処理方法

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JP3533413B2
JP3533413B2 JP03376196A JP3376196A JP3533413B2 JP 3533413 B2 JP3533413 B2 JP 3533413B2 JP 03376196 A JP03376196 A JP 03376196A JP 3376196 A JP3376196 A JP 3376196A JP 3533413 B2 JP3533413 B2 JP 3533413B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚染地盤中に処理
薬液を注入することにより、汚染土壌を掘り出すことな
く処理する汚染土壌の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工場跡地等は、重金属等の種々の化学物
質(例えば、6価クロム、シアン、塩化ベンジルなど)
に汚染されている場合があり、このような場合の跡地利
用に際しては、土壌から汚染物質を除去する必要があ
る。従来、汚染土壌を処理するには、地盤を掘削し、掘
り出した汚染土壌に所定の処理薬液を添加して、汚染物
質を分解して除去する方法が一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように汚染土壌
を掘り出す方法では、敷地全体について地盤を深く掘り
下げる必要があるため、工費が嵩むという問題があり、
また、近隣に建造物がある場合は、深く掘削することが
できず、下層の汚染土壌の処理が困難であるという問題
があった。
【0004】一方、地盤改良、止水等のための薬液注入
工法においては、図2に示すように、ボーリングマシン
7により穿孔して薬液注入管9を介して地盤5中にグラ
ウト材を注入しているが、このグラウト材は高粘度、硬
化性のものである。
【0005】これに対して、汚染物質を分解する処理薬
液は、化学反応を促進するため低粘度であることが必要
であり、また、原土の性状を変化させないため硬化性が
ないことが必要である。従って、全く同様の方法で、低
粘度、非硬化性の処理薬液を地盤に注入すると、図3に
示すように、処理薬液が薬液注入管9に沿って地表に吹
き上がってしまい、処理薬液を汚染土壌に浸透させるこ
とが困難という問題が生じてくる。
【0006】本発明は、このような従来の問題に鑑み、
低粘度、非硬化性の処理薬液を好適に汚染地盤中に注入
することができる汚染土壌の処理方法の提供を目的とし
たものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題を
解決し、所期の目的を達成するための本発明の特徴は、
地盤中の汚染土壌層の上方を自己補修性を有する不透水
性シートにより覆い、該不透水性シートを上方から拘束
し、薬液注入管を前記不透水性シートを貫通して前記汚
染土壌層に挿入し、前記薬液注入管から処理薬液を前記
汚染土壌層に注入することにある。
【0008】なお、地盤の上層部を掘削し、前記地盤の
下層部の汚染土壌層の上方に不透水性シートを敷設し、
前記地盤の上層部を非汚染土壌により埋め戻して、該非
汚染土壌により前記不透水性シートを上方から拘束する
ようにしてもよい。また、不透水性シートはベントナイ
トシートであることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態の一例を
図1について説明する。図において、1は地下8m程度
まで重金属等の化学物質により汚染された地盤であり、
上層部2(地下2m程度まで)は汚染度が高く(複数の
化学物質により汚染され)、下層部3は汚染度が低くな
っている(単一の化学物質により汚染されている)。こ
の地盤1中の汚染土壌を処理するには、まず、地盤1を
掘削して、上層部2の汚染土壌を掘り出す。なお、この
掘り出した汚染土壌については、従来と同様に、所定の
処理薬液を添加して汚染物質を分解除去する。
【0010】地盤1の上層部2の掘削後、自己補修性を
有する不透水性シート10を敷設して、地盤1の下層部
3の表面(掘削面)全体を覆う。この不透水性シート1
0としてはベントナイトシートが好ましく、ベントナイ
トシートは、孔等を開けても、水分により膨脹して孔等
を閉鎖することができる。なお、ベトナイトシートは、
カルシウムモンモリナイト、ナトリウムモンモリナイト
等をバインドした不織布からなっている。
【0011】そして、不透水性シート10の敷設後、地
盤1の上層部2を良質土により埋め戻して、不透水性シ
ート10を覆い、不透水性シート10を上方から拘束す
る。この際、薬液注入管9を挿通するためのパイプ(塩
ビ管等)を建込んでもよい。
【0012】次に、従来の薬液注入工法の単管注入工法
と同様にボーリングマシンにより穿孔して、薬液注入管
9を介して、所定の処理薬液を、地盤1の下層部3に所
定のピッチ(1m程度)で注入する。即ち、薬液注入管
9を地表から不透水性シート10を貫通して地盤1の下
層部3に挿入し、薬液注入管9を引き抜きながら、薬液
注入管9の下部から低粘度、非硬化性の処理薬液を地盤
1の下層部3に注入する。
【0013】すると、地盤1の下層部3は不透水性シー
ト10により覆われているので、処理薬液が地表に吹き
上がることなく横方向に浸透し、下層部3の土壌中の汚
染物質を好適に分解することができる。また、不透水性
シート10に貫通孔13が開けられても、貫通孔13か
ら薬液注入管9を引き抜くと、不透水性シート10の自
己補修性(ベントナイトシートの水膨潤性)により貫通
孔13が縮小して完全に閉鎖されるので(貫通孔修復部
14)、先に処理薬液を注入した箇所から次に注入した
処理薬液が吹き上がることもない。
【0014】従って、地盤1を深く掘り下げることなく
下層部3の汚染土壌を処理することができるので、工費
を低減することができ、近隣に建造物がある場合も好適
に施工することができる。また、低粘度、非硬化性の処
理薬液を用いることができるので、土壌中の汚染物質を
好適に除去することができ、原土の性状を変化させるこ
ともない。
【0015】なお、処理薬液としては、汚染物質が6価
クロムの場合はプルラン、硫酸第一鉄等の水溶液など、
シアンの場合は次亜塩素酸水溶液など、塩化ベンジルの
場合は次亜塩素酸水溶液、N−Nジメチルアセトアミド
水溶液などを用いる。
【0016】なお、処理薬液を注入して一定時間経過
後、効果確認のためのチェックボーリングを標準貫入試
験方法と同様にして行い、採取試料の分析結果によって
は、必要箇所に処理薬液を再注入する。
【0017】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。6価クロム
(Cr6+)を含有する汚染地盤にプルラン1%、沈降性
炭酸カルシウム1%及び硫酸第一鉄1%の水溶液からな
る処理薬液を注入した。汚染土壌は約2000m3 、処
理薬液の注入量は土量の50%、注入ピッチは1mであ
った。この結果、地盤中の4箇所の6価クロムの濃度
は、12.8ppm、18.5ppm、0.3ppm、
62.7ppmから、それぞれ0.005ppm以下に
なった。
【0018】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る汚染土壌の
処理方法は、地盤中の汚染土壌層の上方を自己補修性を
有する不透水性シートにより覆い、不透水性シートを上
方から拘束し、薬液注入管を不透水性シートを貫通して
汚染土壌層に挿入し、薬液注入管から処理薬液を汚染土
壌層に注入することによって、処理薬液を地表に吹き上
げることなく好適に汚染土壌層に浸透させることができ
るので、汚染土壌を掘り出すことなく、汚染土壌中の汚
染物質を除去することができる。
【0019】また、地盤の上層部を掘削し、地盤の下層
部の汚染土壌層の上方に不透水性シートを敷設し、地盤
の上層部を非汚染土壌により埋め戻すことによって、不
透水性シートを好適に上方から拘束することができ、ま
た、地盤の上層部と下層部とにおいて汚染状態の異なる
場合に好適に汚染土壌を処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る汚染土壌の処理方法の一例を示す
垂直断面図である。
【図2】従来の地盤改良、止水等のための薬液注入工法
を示す垂直断面図である。
【図3】図2の薬液注入工法をそのまま汚染土壌処理に
適用した場合を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
1 地盤 2 上層部(良質土置換) 3 下層部(処理薬液注入) 9 薬液注入管 10 不透水性シート 13 貫通孔 14 貫通孔修復部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤中の汚染土壌層の上方を自己補修性
    を有する不透水性シートにより覆い、該不透水性シート
    を上方から拘束し、薬液注入管を前記不透水性シートを
    貫通して前記汚染土壌層に挿入し、前記薬液注入管から
    処理薬液を前記汚染土壌層に注入する汚染土壌の処理方
    法。
  2. 【請求項2】 地盤の上層部を掘削し、前記地盤の下層
    部の汚染土壌層の上方に不透水性シートを敷設し、前記
    地盤の上層部を非汚染土壌により埋め戻して、該非汚染
    土壌により前記不透水性シートを上方から拘束する請求
    項1に記載の汚染土壌の処理方法。
  3. 【請求項3】 不透水性シートはベントナイトシートで
    ある請求項1もしくは2に記載の汚染土壌の処理方法。
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JP6213105B2 (ja) * 2013-09-27 2017-10-18 栗田工業株式会社 シアン含有土壌の処理方法
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