JP2002254061A - 複合汚染土壌の原位置浄化方法と浄化装置 - Google Patents
複合汚染土壌の原位置浄化方法と浄化装置Info
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Abstract
ージング法を適用する時にシアン化合物や重金属を分解
したり不溶化することによってエアスパージング法の適
用を容易にして、汚染土壌を掘削搬出することなく原位
置において廉価に浄化できる複合汚染土壌の原位置浄化
方法と浄化装置を提供する。 【解決手段】 本発明による複合汚染土壌の原位置浄化
方法と浄化装置は、有機物、シアン化合物及び重金属に
よって複合汚染されている土壌の浄化方法において、原
位置におけるエアスパ−ジング法の適用時に、シアン化
合物の酸化・分解剤と重金属の不溶化剤とを適宜に注入
することを特徴としており、有機物、シアン化合物及び
重金属による複合汚染土壌においても全ての汚染物質に
対して原位置浄化ができる。
Description
合物及び重金属によって複合的に汚染された土壌の浄化
方法と浄化装置に関し、特に、全ての汚染土壌を掘削搬
出することなく原位置において廉価に浄化する複合汚染
土壌の原位置浄化方法と浄化装置に関する。
等における地盤調査において、石油、石炭ガス製造に起
因するベンゼン、トルエン、キシレン、多核芳香族、機
械油等の油分のような有機物、シアン化合物及び土壌
鉛、水銀、六価クロム、砒素、シアン等の重金属に複合
的に汚染されている汚染土壌が露呈する事態が各地で起
こっており、汚染土壌の処理が社会的な問題点になって
いる。
削、搬出した後に、シアン、重金属による汚染土壌に対
しては、洗浄・分離、不溶化処理を施しており、有機物
による汚染土壌に対しては、熱処理等の物理化学的方法
やランドファーミング等の生物学的方法で修復されてい
る。
に、エアレーションで揮散・分離したり、あるいは生物
処理、活性炭等による吸着処理、凝集沈殿法等を適用し
ており、シアン化合物に対してはアルカリ塩素法によっ
て修復している。
でいると同時にコストも嵩張ることから、土壌を掘削し
たり、地下水を揚水することを無くして、原位置で処理
することも検討されている。
不飽和帯を対象とした真空抽出、バイオべンティング等
の方法があり、飽和帯を対象とする場合は、空気を飽和
帯に吹き込むことで汚染物質を揮散させながら、不飽和
帯で真空抽出するエアスパージング法も一般化してい
る。
としては、硫酸第一鉄を土壌中に注入して、撹拌混合す
ることで難溶性のフェロシアン化合物等として不溶化す
る紺青法等が使用されており、特に重金属の場合には、
硫化ナトリウム、硫酸第二鉄を添加することで不溶化す
る方法等が採用されている。
することなく原位置で汚染物質を除去、分解できる浄化
法として期待されているが、その浄化原理から明らかな
ように、油系化合物のような易揮発性物質は修復できる
ものの、シアン化合物、重金属などの不揮発性の物質は
修復できないものであり、同様に、不溶化処理を施すこ
ともできない工法である。
によって複合汚染された土壌に対しては、現状において
原位置処理できる適切な浄化法が提案されていないのが
実情である。
点に鑑みてその解決を図るために提案するものであり、
複合汚染土壌を浄化するに際して、エアスパージング法
を適用する時にシアン化合物や重金属を分解したり不溶
化することによってエアスパージング法の適用を容易に
して、汚染土壌を掘削搬出することなく原位置において
廉価に浄化できる複合汚染土壌の原位置浄化方法と浄化
装置を提供している。
ある複合汚染土壌の原位置浄化方法は、有機物、シアン
化合物及び重金属によって複合汚染されている土壌の浄
化方法において、原位置におけるエアスパ−ジング法の
適用時に、シアン化合物の酸化・分解剤と重金属の不溶
化剤とを適宜に注入することを特徴としており、有機
物、シアン化合物及び重金属による複合汚染土壌におい
て原位置浄化ができる。
の原位置浄化方法は、請求項1に記載の複合汚染土壌の
原位置浄化方法において、シアン化合物の酸化・分解剤
をエアスパージング法の空気注入と共に注入することを
特徴としており、上記機能に加えて、シアン化合物を分
解して有機物と同時にエアスパージング法を適用でき
る。
の原位置浄化方法は、請求項1に記載の複合汚染土壌の
原位置浄化方法において、重金属の不溶化剤をエアスパ
ージング法と独立して注入することを特徴としており、
上記機能に加えて、重金属を不溶化して有機物とシアン
化合物に対するエアスパージング法の適用を効果的にし
ている。
の原位置浄化方法は、請求項1に記載の複合汚染土壌の
原位置浄化方法において、還元剤をエアスパージング法
の空気注入と共に注入することを特徴としており、酸化
性の汚染物質を修復している。
置は、基本的に、有機物、シアン化合物及び重金属によ
って複合汚染されている土壌の浄化装置において、エア
スパ−ジング法による原位置浄化装置を配置し、シアン
化合物に対する酸化剤と分解剤もしくは不溶化剤の注入
装置と重金属に対する不溶化剤の注入装置とを併置させ
ており、シアン化合物の注入装置を原位置浄化装置のス
パージ井戸に結合することを特徴としており、有機物、
シアン化合物及び重金属による複合汚染土壌においても
全ての汚染物質に対して原位置浄化を施して安価な浄化
を容易に達成できる。
置浄化方法と浄化装置は、基本的に、有機物、シアン化
合物及び重金属によって複合汚染されている土壌の浄化
方法において、原位置におけるエアスパ−ジング法の適
用時に、シアン化合物の酸化・分解剤と重金属の不溶化
剤とを適宜に注入することを特徴としており、有機物、
シアン化合物及び重金属による複合汚染土壌においても
全ての汚染物質に対して原位置浄化を可能にしている。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説
明する。
物及び重金属によって複合汚染されている土壌に対し
て、本発明を実施するための浄化装置を示す概要図であ
る。本発明を構成している浄化装置1は、有機物、シア
ン化合物及び重金属の全てを浄化させるために、エアス
パ−ジング法的適用を基盤にしている。
コンプレッサー2と、このコンプレッサー2に接続させ
て飽和帯9に達しているスパージ井戸3及び不飽和帯に
配置される抽出井戸4からの汚染水を浄化するための水
処理装置5とガス処理装置6とから浄化装置1の注入抽
出系統を構成しており、この注入抽出系統に不飽和帯1
0に臨ませる複数の注入機7、8を配置している。
井戸3に接続され、注入機8は、バルブ12を介して不
飽和帯10に臨ませており、コンプレッサー2とスパー
ジ井戸3との間に設けられているバルブ13との開閉操
作によって注入抽出作業を実施している。
は、基本的に空気を汚染土壌の飽和帯9に吹き込むと共
に酸化・分解剤と不溶化剤を不飽和帯10に注入するこ
とで、重金属を不溶化しながら有機物を主にしたシアン
化合物等の汚染物質を揮散させて汚染水と共に不飽和帯
10から真空抽出しており、気液分離装置15及び吸気
ブロア16を経由させることで、汚染水と汚染空気とに
分離させながらそれぞれの浄化処理を施して清浄化を図
っている。
に示す形態によって実施されるものであり、以下の工程
によって複合汚染土壌の浄化を行なっている。
複合汚染土壌に対する処理工程を示している。
に際しては、土壌の表面にカバー14を敷設して汚染空
気が空中に発散することを防止しており、注入機7、8
のバルブ11、12を開放しながら、コンプレッサー2
のバルブ13を閉鎖している。
から成るシアン化合物の酸化・分解剤が貯蔵され、注入
機8には、硫酸第一、二鉄塩、硫化ナトリウム等から成
る重金属の不溶化剤が貯蔵されているので、コンプレッ
サー2からの空気が汚染土壌に注入される前に、シアン
化合物の酸化・分解剤がスパージ井戸3を通じて飽和帯
9に注入されており、重金属の不溶化剤がバルブ12を通
じて不飽和帯10に注入されることになる。
剤を、図示のようにシアン化合物が存在している飽和帯
9及び不飽和帯10に拡散することによって、土壌や地
下水中に在る不揮発性のシアン化合物を抽出可能な状態
に分解しており、同時に重金属の不溶化剤を、不飽和帯
10に注入、拡散することによって、土壌中の重金属を
不溶状態にして流出しないように固定している。
は、シアン化合物の不溶化剤としても機能することか
ら、酸化・分解剤で分解されないような難溶性のシアン
化合物に対しては、これを不溶化して重金属と同様に土
壌中に固定することも認識して処理している。
は、汚染土壌の状況に応じて間欠的に複数回に亘って実
施されることによって、空気の注入前に各汚染物質の分
解と不溶化が確実に行われるが、状況によっては、空気
の注入と同時一体的に行なうことによって工期の短縮を
図ることも意図されることになる。
を実施する前の処理工程を示したが、図3は、エアスパ
ージングの適用が効率的になるように処理された後の複
合汚染土壌に対する処理工程を示している。
1、12を閉鎖して、コンプレッサー2のバルブ13を
開放しており、エアスパージングによる処理を実施して
いる。
井戸3から汚染土壌の飽和帯9に吹き込むと共に酸化・
分解剤と不溶化剤を不飽和帯10に注入していることか
ら、重金属と難溶性のシアン化合物を不溶化すると共
に、有機物を主にして分解されたシアン化合物の汚染物
質を揮散させることで汚染水と共に不飽和帯10から真
空抽出しており、気液分離装置10及び吸気ブロア11
を経由させることで、汚染水と汚染空気とに分離させな
がらそれぞれの浄化処理を施して清浄化を図っている。
ては不溶化することで土壌中に固定し、有機物と分解さ
れたシアン化合物については土壌中から抽出して浄化処
理しており、複合汚染している土壌を原位置において確
実に清浄化している。
分解剤と不溶化剤の種類と濃度、注入する時期をエアス
パージングによる処理の前にするか同時にするかの選
択、さらには注入を一度にするか間欠的に複数回にする
か否かについては、汚染土壌の汚染物質、濃度レベル及
び汚染の範囲等に合わせて適宜に調整するものであり、
状況に合わせて柔軟に対処できることから、複合汚染さ
れた土壌の現位置処理について幅広く対応できる。
である場合には、シュウ酸ナトリウム等の還元剤を注
入、拡散することで修復することも可能であり、上述の
ように有機物、シアン化合物及び重金属で汚染されてい
る土壌の浄化と共に随意に対応できるものである。
法と浄化装置は、以上のように構成されているので、有
機物、シアン化合物及び重金属で汚染されている複合汚
染土壌に対しても、シアン化合物及び重金属の不溶化に
よる固定化やシアン化合物の分解によるエアスパージン
グ処理の効率化によって、全ての汚染物質に対して原位
置浄化することを可能にしている。
浄化装置を、その実施の形態に基づいて詳細に説明して
きたが、本発明は上記実施の形態に何等限定されるもの
でなく、原位置におけるエアスパ−ジング法の適用時
に、シアン化合物の酸化・分解剤と重金属の不溶化剤と
を適宜に注入するという、発明の趣旨に反しない範囲に
おいて、各種の変更が可能であることは当然である。
壌の原位置浄化方法は、有機物、シアン化合物及び重金
属によって複合汚染されている土壌の浄化方法におい
て、原位置におけるエアスパ−ジング法の適用時に、シ
アン化合物の酸化・分解剤と重金属の不溶化剤とを適宜
に注入することを特徴としているので、以下の効果を発
揮している。
複合汚染土壌においても、同時に原位置浄化できる。
して、工費を低減できる。 敷地上部に建物等があっても更地にすることなく修
復できる。
ので経済的である。 有毒なシアンガスの発生を回避できる。
の原位置浄化方法は、請求項1に記載の複合汚染土壌の
原位置浄化方法において、シアン化合物の酸化・分解剤
をエアスパージング法の空気注入と共に注入することを
特徴としているので、上記効果に加えて、シアン化合物
を分解して有機物と同時にエアスパージング法を適用で
きる効果を発揮している。
の原位置浄化方法は、請求項1に記載の複合汚染土壌の
原位置浄化方法において、重金属の不溶化剤をエアスパ
ージング法と独立して注入することを特徴としており、
上記効果に加えて、重金属を不溶化して有機物とシアン
化合物に対するエアスパージング法の適用を効率化する
効果を発揮している。
の原位置浄化方法は、請求項1に記載の複合汚染土壌の
原位置浄化方法において、還元剤をエアスパージング法
の空気注入と共に注入することを特徴としているので、
上記効果に加えて、酸化性の汚染物質をも修復できる効
果を発揮している。
置は、基本的に、有機物、シアン化合物及び重金属によ
って複合汚染されている土壌の浄化装置において、エア
スパ−ジング法による原位置浄化装置を配置し、シアン
化合物に対する酸化剤と分解剤もしくは不溶化剤の注入
装置と重金属に対する不溶化剤の注入装置とを併置させ
ており、シアン化合物の注入装置を原位置浄化装置のス
パージ井戸に結合することを特徴としているので、有機
物、シアン化合物及び重金属で汚染されている複合汚染
土壌に対しても、シアン化合物及び重金属の不溶化によ
る固定化やシアン化合物の分解によるエアスパージング
処理の効率化によって、全ての汚染物質に対して原位置
浄化することを可能にして安価な浄化を容易にする効果
を発揮している。
と浄化装置の概要図
と浄化装置におけるエアスパージング前の工程図
と浄化装置におけるエアスパージング工程図
井戸、4 抽出井戸、 5 水処理装置、 6 ガス
処理装置、7、8 注入機、 9 飽和帯、 10 不
飽和帯、11、12、13 バルブ、 14 カバー、
15 気液分離装置、16 吸気ブロア、
Claims (6)
- 【請求項1】 有機物、シアン化合物及び重金属によっ
て複合汚染されている土壌の浄化方法であって、原位置
におけるエアスパ−ジング法の適用時に、シアン化合物
の酸化・分解剤と重金属の不溶化剤とを適宜に注入する
ことを特徴とする複合汚染土壌の原位置浄化方法。 - 【請求項2】 シアン化合物の酸化・分解剤が、エアス
パージング法の空気注入と共に注入されることを特徴と
する請求項1に記載の複合汚染土壌の原位置浄化方法。 - 【請求項3】 重金属の不溶化剤が、エアスパージング
法と独立して注入されることを特徴とする請求項1に記
載の複合汚染土壌の原位置浄化方法。 - 【請求項4】 還元剤が、エアスパージング法の空気注
入と共に注入されることを特徴とする請求項1に記載の
複合汚染土壌の原位置浄化方法。 - 【請求項5】 有機物、シアン化合物及び重金属によっ
て複合汚染されている土壌の浄化装置であって、エアス
パ−ジング法による原位置浄化装置を配置し、シアン化
合物に対する酸化剤と分解剤もしくは不溶化剤の注入装
置と重金属に対する不溶化剤の注入装置とを併置させる
ことを特徴とする複合汚染土壌の原位置浄化装置。 - 【請求項6】 シアン化合物の注入装置が、原位置浄化
装置のスパージ井戸に結合されることを特徴とする請求
項5に記載の複合汚染土壌の原位置浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001055261A JP2002254061A (ja) | 2001-02-28 | 2001-02-28 | 複合汚染土壌の原位置浄化方法と浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001055261A JP2002254061A (ja) | 2001-02-28 | 2001-02-28 | 複合汚染土壌の原位置浄化方法と浄化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002254061A true JP2002254061A (ja) | 2002-09-10 |
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ID=18915468
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001055261A Pending JP2002254061A (ja) | 2001-02-28 | 2001-02-28 | 複合汚染土壌の原位置浄化方法と浄化装置 |
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Country | Link |
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