JP3529151B2 - 給湯器の再出湯時における燃焼制御方法 - Google Patents
給湯器の再出湯時における燃焼制御方法Info
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Description
化を行う給湯器の再出湯時における燃焼制御方法に関す
るものである。
成が示されている。同図において、熱交換器2の入口側
には給水管3が接続されており、この給水管3には入水
温を検出する入水サーミスタ10と、入水量を検出する流
量センサ9とが設けられている。熱交換器2の出口側に
は給湯管4が接続され、この給湯管4の出口側には給湯
栓1が設けられている。さらに、給湯管4には水量制御
弁16と、出湯温を検出する出湯サーミスタ11とが設けら
れている。
の点火を行うイグナイタ電極18、着火を検知するフレー
ムロッド電極19、および給排気を行う燃焼ファン5が配
設されており、バーナ7のガス導入口にはガスノズル6
が対向配置され、このガスノズル6に通じるガス管8に
はガス供給量を開弁量によって制御するガス比例弁13
と、管路の開閉を行うガス電磁弁12とが介設されてい
る。
ており、この制御装置14にはリモコン15が接続され、こ
のリモコン15には給湯温度を設定するボタンや給湯設定
温度の表示部が設けられている。制御装置14は給湯器の
給湯動作を制御しており、図13および図12の(a),
(b)に示すように、給湯栓1が開けられると流量セン
サ9が入水量を検出して、その入水量がある一定以上
(最低作動流量以上)になったときに流量センサ9から
の信号を受けて制御装置14は燃焼ファン5を回転させ
る。そして、燃焼ファン5の回転が所定の回転領域に入
ったときにガス電磁弁12およびガス比例弁13を開けてバ
ーナ7へガスの供給を行い、イグナイタ電極18による点
火動作を行う。フレームロッド電極19がガスの着火を検
出すると、制御装置14はガス量制御を行う。
水量に対応してガス量が図12の(b)のように徐々に増
加して燃焼が行われ、出湯温はガスの着火後直ちに上昇
することなく、同図の(c)に示すように給湯栓1を開
栓してから点火するまでに時間がかかり、さらに、ガス
が点着火した後、ガス燃焼による熱が熱交換器2から熱
交換器2内を通る水に伝熱するまでに時間がかかり、結
局、給湯栓1を開いてからの遅れ時間tp を過ぎてから
出湯温は徐々に上昇し、給湯設定温度に達して安定す
る。同図の(c)に示した出湯温の変化は給湯器をコー
ルドスタートさせた場合、すなわち、給湯器を設置して
初めて給湯栓1を開栓したり、又は、給湯燃焼停止後、
例えば、10分間等の長い時間を経てから再出湯を行った
場合のものを示している。
後、すぐに再出湯を行った場合には、図11の(a)に示
すように給湯器内に残留する湯の温度は後沸き(熱交換
器2に保有されている熱量が熱交換器2に残留している
湯に伝わって湯温が上昇する現象)により、給湯設定温
度より高めの湯となっているが給湯器内の通水により冷
却されて降下する。また、再出湯以降のガスの燃焼加熱
による湯温の上昇は、前記したように時間tp を過ぎて
から始まる。
よりも通水による湯温の冷却降下速度が速い場合には、
給湯器内に入り込む水を給湯設定温度まで高めるために
はガス火力が追いつかず、再出湯時には初めは給湯設定
温度より高めの湯が出るがその後、給湯設定温度よりも
かなり低めのアンダーシュートの湯が出るというように
湯温の変動があり、また、湯温の冷却速度の方が湯温の
上昇速度よりも遅い場合には、設定温度よりも湯温が高
いオーバーシュートの湯が出続けるという問題があり、
いずれの場合も、湯の使用者に不快感を与えていた。
になされたものであり、その目的は、再出湯時に湯温の
アンダーシュートやオーバーシュートを生じないように
して気持ちよく湯の使用を行えるようにする給湯器の再
出湯時における燃焼制御方法を提供することである。
するために、次のように構成されている。すなわち、本
発明の給湯器の再出湯時における燃焼制御方法は、給湯
器のコールドスタートによる湯温の立ち上がり特性と、
燃焼停止後の通水による給湯器内残留湯温の給湯設定温
度以降の立ち下がり特性を少なくとも入水温と入水量と
給湯設定温度の情報に対応させて予め求めておき、給湯
器の燃焼停止後の再出湯時に前記湯温の立ち下がり特性
から得られる湯温の降下分と前記湯温の立ち上がり特性
から得られる湯温の上昇分との再出湯時点を起点として
比較した差し引き温度差を零にする補正ガス量を求め、
この補正ガス量を再出湯時のガス量に増減補正して燃焼
を行うことを特徴として構成されており、また、前記再
出湯開始時から湯温上昇開始までの湯温立ち上がり特性
の立ち上がり遅れ量と、湯温が設定温度よりも高い後沸
き部分を経て給湯設定温度に達するまでの湯温立ち下が
り特性の立ち下がり開始までの遅れ量のデータを予め与
えておき、再出湯時に立ち下がり遅れ量と立ち上がり遅
れ量の遅れ差分に対応する湯温変動を補償する遅れ差分
ガス補償量を求め、同ガス補償量で補償して補正ガス量
を設定することも本発明の特徴的な構成とされている。
温度との各条件に対応した湯温の立ち上がり特性と給湯
器内残留湯温の給湯設定温度以降の立ち下がり特性とを
利用して、再出湯時の前記各条件下の湯温の立ち下がり
特性による湯温の降下分と湯温の立ち上がり特性による
湯温の上昇分との差し引き温度差がなくなるよう補正ガ
ス量を求め、これを再出湯時のガス量に加えて燃焼す
る。この補正ガス量の増減燃焼により差し引き温度差を
零にする燃焼量が供給されるので、再出湯時の湯温のア
ンダーシュートやオーバーシュートが小さく抑えられ、
ほぼ給湯設定温度を保ち、気持ちよく湯の使用が行え
る。
する。なお、本実施例における給湯器システムは図13に
示すものと同様であり、従来例と同一の名称部分には同
一符号を付し、その重複説明は省略する。
留湯温が給湯器内通水によって冷却される湯温の立ち下
がり特性GD と、ガス燃焼によって湯温が上昇する湯温
の立ち上がり特性GP との両特性が出湯温に作用するこ
とに着目して、再出湯時にアンダーシュートやオーバー
シュートが生じないよう再出湯時のガス燃焼量を制御す
るものである。
ち下がり特性GD は、給湯栓1が閉められ、流量センサ
9がオフとなる燃焼停止後点火させずに再度給湯栓1を
開けた場合の給湯栓出口での温度変化を時間の経過とと
もに表したもので、この温度は、後沸きを経て給湯設定
温度まで湯温が立ち下がるまでの立ち下がり遅れ量とし
ての遅れ時間LD が経過した後、給湯設定温度以下に湯
温が降下する。また、湯温の立ち上がり特性GP は、給
湯栓1が開き、流量センサ9がオンする再出湯開始後、
温度上昇開始時までの立ち上がり遅れ量としての遅れ時
間LP を経てから湯温が上昇する。このような立ち下が
り遅れ時間LD をもつ湯温の立ち下がり特性GD を表す
曲線と、立ち上がり遅れ時間LP をもつ湯温の立ち上が
り特性GP1,GP2を表す曲線とを合成した曲線C1 ,C
2 が、再出湯時以降の湯温の変化を示す曲線となる。
立ち上がり速度よりも湯温の立ち下がり特性GD の立ち
下がり速度の方が大きい場合であり、曲線C2 は、その
逆に、湯温の立ち上がり特性GP の立ち上がり速度の方
が湯温の立ち下がり特性GDの立ち下がり速度よりも大
きい場合である。一般に、再出湯前の前回の給湯燃焼が
小熱量で使用されていたときには、燃焼停止時に熱交換
器2内に保有される熱容量が小さく、この状態で次に出
湯量の大きい再出湯燃焼が行われると、立ち上がり特性
よりも立ち下がり特性の速度が大きくなる。同様に、再
出湯前の前回の給湯燃焼が低温度設定で行われていたと
きに、次の再出湯時に設定温度が変更されて高温度設定
で再出湯が行われた場合や、熱交換器2の缶体が小さい
等の理由により、立ち上がり特性よりも立ち下がり特性
の速度が速い固有の特性を有している場合等には、湯温
の立ち上がり特性GP の立ち上がり速度よりも湯温の立
ち下がり特性GD の立ち下がり速度の方が大きくなり、
前記曲線C1 に示すようなアンダーシュートの湯が出湯
する。
で使用されていた後、次の再出湯時には、出湯流量が小
さい小熱量で使用されるような場合や、再出湯前が高温
設定で使用されていた後、次の再出湯時は、低温度設定
で使用されるような場合や、熱交換器2の固有の温度特
性として、立ち上がりの速度が立ち下がりの速度よりも
速い特性を有している場合等には、湯温の立ち下がり特
性GD の立ち下がり速度よりも湯温の立ち上がり特性G
P の立ち上がり速度の方が大きくなり、再出湯時には前
記C2 の曲線となり、オーバーシュートの湯が出湯する
こととなる。
その立ち下がり遅れ時間LD 、湯温の立ち上がり特性G
P とその立ち上がり遅れ時間LP は、再出湯時の入水
温、入水量、給湯設定温度等の各条件によって変化す
る。例えば、図10の(a),(b)に示すように、入水
温がT1 、給湯設定温度がTS のとき、入水量(I1 >
I2 >I3 )の変化により、湯温の立ち下がり特性
GD1,GD2,GD3と立ち下がり遅れ時間LD1,LD2,L
D3は変化する。入水量が多いほど、熱交換器2の放熱速
度は早くなるので、給湯器内残留湯温は急激に低下する
という湯温の立ち下がり特性をもち、また、立ち下がり
遅れ時間は短くなる。また、図示されてはいないが、入
水量が多いほど湯温を上昇させるのに時間を要するの
で、湯温が緩慢に上昇するという湯温の立ち上がり特性
をもち、大流量によって流量センサの流量検出が早期に
行え、点火動作が早まることで、立ち上がり遅れ時間は
短くなる。
湯栓1が閉められて流量センサ9がオフとなってから、
給湯栓1が開けられて流量センサ9がオンする再出湯開
始時までの再出湯待機時間によって、立ち下がり遅れ時
間LD は変化する。
温度、再出湯待機時間の各種条件に対応した湯温の立ち
下がり特性GD 、立ち下がり遅れ時間LD 、湯温の立ち
上がり特性GP 、立ち上がり遅れ時間LP を実験や演算
等によって予め求めておき、これを関係データとして記
憶しておくことに特徴がある。
水量と給湯設定温度に対応させて予め与えておいた関係
データを利用して、再出湯時の入水量その他の上記条件
下での湯温の立ち下がり特性GD 、立ち下がり遅れ時間
LD 、湯温の立ち上がり特性GP 、立ち上がり遅れ時間
LP を求め、これを利用して湯温にアンダーシュートや
オーバーシュートが生じないよう再出湯時のガス量を増
減する図4の(b)に示すような補正ガス量を求めてい
る。
下がり特性GD の速度が大きい場合は、同図の(a)に
示すように立ち下がり遅れ時間LD 経過後の湯温の立ち
下がり特性GD による湯温降下分Dと、立ち上がり遅れ
時間LP 経過後の湯温の立ち上がり特性GP による湯温
の上昇分Uとの差としての残差降下分D−Uに相当する
ガスの燃焼量を同図の(b)に示すような増加分の補正
ガス量として求め、これを再出湯時の立ち上げガス量に
加えることにより、湯温の残差下降分D−Uを補償し
て、再出湯時の湯温のアンダーシュートを小さく抑え、
湯温を安定化させるものである。
り特性GP の速度が大きい場合には、湯温降下分Dより
も湯温上昇分Uの方は大きくなり、湯温の残差上昇分U
−Dに相当するガスの減少分の補正ガス量を求め、これ
を再出湯時の立ち上げガス量から差し引くことにより、
湯温の残差上昇分U−Dを補償して、再出湯時の湯温の
オーバーシュートを小さく抑え、湯温を安定化させるも
のである。
ち上がり遅れ時間LP は、給湯栓1が開栓されて流量セ
ンサ9がオンした後、一定の基準着火時間tf0を経てガ
スの燃焼着火が行われることを想定して与えられてい
る。
における燃焼制御方法を行う補正ガス量制御部25のブロ
ック構成図が示されている。補正ガス量制御部25は制御
装置14内に形成されており、入水検出部26と、着火検出
部27と、補正ガス量設定部28と、データ格納部29と、ガ
ス比例弁駆動部30と、複数のタイマ31と、メモリ32とを
有して構成されている。
流量センサ9からの信号が加えられたとき、所定時間タ
イマ31を動作させ、そのタイマ時間内における流量セン
サ9からの信号を測定し、これを流量換算し入水量とし
て検出する。また、入水サーミスタ10によって入水温を
検出する。さらに、入水検出部26は、燃焼停止後、すな
わち給湯栓1が閉められて流量センサ9がオフしたとき
から、給湯栓2が開けられて流量センサ9がオンする再
出湯までの再出湯待機時間をタイマ31の動作により求め
ている。この入水検出部26で検出された入水量、入水
温、再出湯待機時間はそれぞれメモリ32に一旦記憶され
る。
流量センサ9がオン信号を発する再出湯開始時からフレ
ームロッド電極19によるガスへの着火確認時点までの着
火時間tf をタイマ31動作により計測し、この着火時間
tf をメモリ32に一旦記憶する。
から加えられる入水温と入水量と再出湯待機時間、およ
び着火検出部27から加えられる着火時間tf 等の検出デ
ータが記憶されており、さらに、予め与えられる基準着
火時間tf0とリモコン15によって設定される給湯設定温
度等が記憶されている。また、補正ガス量設定部28で求
められるグラフデータ等の一時記憶場所としても使用さ
れる。
と、給湯設定温度と、再出湯待機時間の各条件に対して
の、湯温の立ち上がり特性GP と立ち下がり特性GD を
示すグラフデータ、および、立ち上がり遅れ時間LP 、
立ち下がり遅れ時間LD が予め実験等により求められて
関係データとして記憶されている。
立ち上がり遅れ時間補正部34と、グラフ作成部35と、補
正ガス量算出部36とから構成されている。
等の検出データに対応した立ち上がり遅れ時間LP をデ
ータ格納部29から読み出し、これに着火時間tf と基準
着火時間tf0との差としての着火遅れや着火進みの着火
変動時間tf −tf0又はtf0−tf を増減することによ
り(又は求めた着火変動時間を多少増減補正したものを
増減することにより)正しい立ち上がり遅れ時間LP を
求め、これをグラフ作成部35に加える。
の湯温の立ち上がり特性GP 、立ち下がり特性GD 、立
ち下がり遅れ時間LD をデータ格納部29に記憶されてい
る関係データから読み出し、さらに立ち上がり遅れ時間
補正部34で求めた正しい立ち上がり遅れ時間LP を利用
して例えば、図5の(a)に示すようなグラフを作成す
る。つまり、前記補正により求めた正しい立ち上がり遅
れ時間LP の終点を起点として湯温の立ち上がり特性G
P の曲線を描き、また、立ち下がり遅れ時間LD の終点
を起点として湯温の立ち下がり特性GD の曲線を描く。
れており、グラフ作成部35で作成した湯温の立ち下がり
特性GD による湯温の下降分Dと湯温の立ち上がり特性
GPによる湯温の上昇分Uとの差である残差下降分D−
U1 又は残差上昇分U2 −Dと、立ち上がり遅れ時間L
P が立ち下がり遅れ時間LD より長いことによる湯温上
昇の遅れ分DD1 又はLD がLP より長いことによる温
度上昇の過剰分DD2とを求める。残差下降や上昇分D
−U1 ,U2 −Dと湯温上昇の遅れや過剰分DD1 ,D
D2 とを視覚的に分かり易く表したものが図5の(b)
に示されている。
GD の起点が給湯設定温度側にあったが、同図の(b)
に示すものは、その起点を入水温側にもってきて反転さ
せることにより反転した立ち下がり特性GGD を描いた
もので、この反転立ち下がり特性GGD の起点(LD の
終点)から立ち上がり遅れ時間LP1の終点位置の区間の
斜線部分が湯温上昇の遅れ分DD1 となり、立ち上がり
遅れ時間LP1の終点以降が残差降下分D−U1 となり、
これが再出湯時の湯温のアンダーシュート部分に相当す
る。同様に、湯温の立ち上がり特性GP2の起点(立ち上
がり遅れ時間LP2の終点)から反転立ち下がり特性GG
D の起点の区間の斜線部分が湯温上昇の過剰分DD2 と
なり、立ち下がり遅れ時間LD の終点以降が残差上昇分
U2 −Dとなり、これが再出湯時の湯温のオーバーシュ
ートの部分に相当する。
U1 ,U2 −Dを零とするのに必要なガス量増減の補正
ガス量と、湯温上昇の遅れ分DD1 や過剰分DD2 を零
とするのに必要な遅れ差分ガス補償量を求め、補正ガス
量を遅れ差分ガス補償量で補償したものを最終的な補正
ガス量としてガス比例弁駆動部30に加える。なお、この
遅れ差分ガス補償量で補正ガス量を補償する方法として
は、温度上昇開始時tp に一度にガス補償量を加減する
ようにしてもよく、また、ガス補償量を振り分けて加減
するようにしてもよい。
設定部28で求めた補正ガス量(遅れ差分ガス補償量で補
償された補正ガス量)が再出湯時のガス量に増加又は減
少する方向に加わるようガス比例弁13を駆動して開弁量
を制御する。再出湯時のガス量にこの補正ガス量が増減
されて燃焼するので湯温の立ち上がり特性GP は反転立
ち下がり特性GGD に近づく。したがって、残差降下分
D−U1 や残差上昇分U2 −Dは極めて小さくなり、図
4の(a)に示すように出湯温の経時変化は曲線C01や
C02となり、斜線部分のアンダーシュートやオーバーシ
ュートが従来の出湯温の曲線C1 ,C2 に比べ十分小さ
く抑えられることが検証される。
時の湯温の安定化手法をシュミレートにより求めたグラ
フである。図8は湯温の立ち上がり特性GP の立ち上が
り速度と湯温の立ち下がり特性GD の立ち下がり速度と
が等しい場合で、このときには、バーナの着火後、一定
の燃焼ガス量が供給され、湯温変動の小さい安定した出
湯温(この例では40℃の出湯温)が得られている。図7
は、湯温の立ち下がり特性GD の立ち下がり速度が立ち
上がり特性GP の立ち上がり速度よりも大きい場合で、
このときには、斜線で示す補正ガス量が再出湯時の立ち
上げガス量に加えられ、再出湯時のアンダーシュートは
小さく抑えられる。図9は、湯温の立ち上がり特性GP
の立ち上がり速度が湯温の立ち下がり特性GD の立ち下
がり速度よりも大きい場合で、このときには、斜線で示
す部分が補正ガス量として再出湯時の立ち上げガス量か
ら差し引かれ、これにより、安定した再出湯湯温が得ら
れている。なお、図7〜図9では、シュミレートを容易
にするために、湯温の立ち上がり特性GP の立ち上がり
遅れ時間LP と湯温の立ち下がり特性GD の立ち下がり
遅れ時間LD は等しいものとして扱っている。
すフローチャートを用いて簡単に説明する。給湯器の電
源をオンした後、給湯栓1が開栓されて流量センサ9が
オンしたことを確認し、コールドスタートとして、ステ
ップ101 と102 でガスの点着火を行い、入水温と入水量
に応じた通常のフィードバック制御によるガス量の制御
と燃焼制御が行われる。
たか否か、すなわち、流量センサ9の信号がオフか否か
を判断し、オフでない場合はステップ101 に戻り通常の
ガスの燃焼動作を継続する。流量センサ9がオフすると
ステップ104 でガスの燃焼動作が停止され、再出湯待機
時間を計測するためのタイマ31を動作させる。
て流量センサ9がオンとなり、再出湯が確認されると、
前記再出湯待機時間計測用のタイマ31により再出湯待機
時間を計測する。ステップ106 で、再出湯待機時間が10
分以内であるか否かを判断し、10分を越えている場合
は、ステップ101 に戻りコールドスタート時の燃焼を行
う。再出湯待機時間が10分以内であれば、ステップ107
〜116 に示すような再出湯時のガス量を補正する動作が
行われる。
ームロッド電極19によりガスの着火が行われたか否かを
判断し、否の場合はガスが着火されるまで待機し、ガス
の着火が確認されるとステップ108 で、着火時間計測用
のタイマ31により着火時間tf を計測する。
の再出湯時の条件を検出する。ステップ110 では補正ガ
ス量設定部28において、予めデータ格納部29に記憶され
ているこれら条件下の湯温の立ち上がり特性GP 、立ち
上がり遅れ時間LP 、湯温の立ち下がり特性GD 、立ち
下がり遅れ時間LD を読み出す。また、着火時間tfと
基準着火時間tf0との差としての着火変動時間を求め、
これを立ち上がり遅れ時間LP に増減補正して正確な立
ち上がり遅れ時間LP を求める。
よる湯温の降下分Dと立ち上がり特性GP による湯温の
上昇分Uとの差により残差降下分(又は残差上昇分)
と、立ち上がり遅れ時間LP と立ち下がり遅れ時間LD
との差による温度上昇の遅れ分DD1 (又は温度上昇の
過剰分DD2 )とを求め、この湯温の残差降下分(又は
残差上昇分)に相当する増減の補正ガス量と温度上昇の
遅れ分DD1 (又は温度上昇の過剰分DD2 )に相当す
る遅れ差分ガス補償量を演算により求める。補正ガス量
に遅れ差分ガス補償量を増減したものを最終の補正ガス
量として設定する。ステップ112 では、この補正ガス量
による再出湯時のガス量の補償が行われ、バーナ7に供
給されるようガス比例弁13の開弁量が制御され、バーナ
7でガス燃焼が行われる。
設定温度となっているか否かを判断し、否であれば湯温
が設定温度に安定するまで待つ。ステップ113 で出湯温
度が給湯設定温度となってほぼ安定していれば、ステッ
プ114 で補正ガス量制御動作を終了し、ステップ115 で
出湯温度を給湯設定温度にする通常のフィードバック制
御(又はフィードフォワードとフィードバックの併合に
よる制御)による燃焼動作に移行する。
動作はステップ116 で給湯栓1が閉められて流量センサ
9がオフするまで続けられ、流量センサ9がオフすると
ステップ104 に戻り燃焼停止が行われて、次の再出湯に
備えて待機する。
出データに応じた湯温の立ち上がり特性GP 、立ち下が
り特性GD 、立ち上がり遅れ時間LP 、立ち下がり遅れ
時間LD が逐次関係データを用いて求められ、湯温の残
差降下分D−U1 (又は残差上昇分U2 −D)と湯温上
昇の遅れ分DD1 (又は湯温上昇の過剰分DD2 )を補
償する補正ガス量が、再出湯時の立ち上げガス量に加え
られて(又は減じられて)燃焼するので、再出湯時の湯
温のアンダーシュート(又はオーバーシュート)は小さ
く抑えられる。
となく様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施
例では、コールドスタート時を再出湯待機時間が10分以
上の場合に設定したが、この数値に限定されるものでは
なく、給湯器の大きさやその他の条件により可変するも
のである。
給湯設定温度等の条件を設定し、各条件の湯温の立ち上
がり特性GP 、立ち上がり遅れ時間LP 、湯温の立ち下
がり特性GD 、立ち下がり遅れ時間LD を関係データと
してデータ格納部29に記憶したが、前記各条件に加えて
周囲温度や給湯燃焼停止直前の前回燃焼量等の条件も加
味するとより正確な補正ガス量が求められる。
て遅れ差分ガス補償量を含んで設定したが、遅れ差分ガ
ス補償量を含まずに残差降下分D−U1 や残差上昇分U
2 −Dを補償するだけのガス量を補正ガス量として設定
してもよく、この場合も従来に比べて再出湯時の湯温の
アンダーシュートやオーバーシュートは小さく抑えられ
る。
り特性GP や立ち下がり特性GD は時間をスケール単位
として与え、また、これら各特性GP ,GD の立ち上が
り遅れ量や立ち下がり遅れ量や、再出湯時の立ち上げガ
ス量や補正ガス量の供給、着火ポイントや着火遅れ等も
時間をスケール単位として与えて湯温の安定化制御を行
ったが、これらを、時間の代わりに流量センサ9によっ
て検出される入水水量をスケール単位として与えて、湯
温の安定化制御を行うようにしてもよい。給湯器の流量
センサ設置部分の流路断面積は既知の値として得られて
おり、入水の積算流量を流速で割ると、時間の値とな
り、したがって、時間と入水流量とは互いに密接な関連
関係となり、時間のスケール単位を入水水量のスケール
単位に置き換えることができ、前記本実施例の動作を入
水水量をスケール単位として行うことができる。このよ
うに、本発明は時間をスケール単位としたもの以外に入
水水量をスケール単位とした燃焼制御方法においても適
用されるものである。
度等の各条件に対応した湯温の立ち上がり特性と湯温の
立ち下がり特性の関係データを用いて、再出湯時におけ
る上記各条件下の湯温の立ち下がり特性と立ち上がり特
性による湯温の温度差を零にする補正ガス量を求め、こ
の補正ガス量が再出湯時のガス量に増減されて燃焼する
ので、湯温の立ち上がり特性の立ち上がりと湯温の立ち
下がり特性の立ち下がりの態様はほぼ一致したものとな
るため、再出湯時の湯温のアンダーシュートやオーバー
シュートは小さく抑えられる。
と立ち下がり遅れ量の差分を補償する遅れ差分ガス補償
量を前記補正ガス量に増減し、この遅れ差分ガス補償量
を加味した補正ガス量を再出湯時のガス量に増減させて
燃焼させることにより、燃焼量の緻密な制御が可能とな
り、再出湯時の湯温のアンダーシュートやオーバーシュ
ートをさらに小さくできる。
御方法を行う一実施例のブロック構成図である。
図である。
である。
る出湯温の変化を示すグラフである。
を示すグラフである。
の湯温の立ち上がり特性の変化を示すグラフである。
の立ち上がり特性の立ち上がり速度よりも大のときの湯
温差を補償する補正ガス量を加えたときの再出湯湯温の
シュミレーション図である。
の立ち下がり特性の立ち下がり速度とが等しいときの再
出湯湯温のシュミレーション図である。
の立ち下がり特性の立ち下がり速度よりも大のときの湯
温差を補償する補正ガス量を加えたときの再出湯湯温の
シュミレーション図である。
化を示すグラフである。
ある。
グラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 給湯器のコールドスタートによる湯温の
立ち上がり特性と、燃焼停止後の通水による給湯器内残
留湯温の給湯設定温度以降の立ち下がり特性を少なくと
も入水温と入水量と給湯設定温度の情報に対応させて予
め求めておき、給湯器の燃焼停止後の再出湯時に前記湯
温の立ち下がり特性から得られる湯温の降下分と前記湯
温の立ち上がり特性から得られる湯温の上昇分との再出
湯時点を起点として比較した差し引き温度差を零にする
補正ガス量を求め、この補正ガス量を再出湯時のガス量
に増減補正して燃焼を行う給湯器の再出湯時における燃
焼制御方法。 - 【請求項2】 再出湯開始時から湯温上昇開始までの湯
温立ち上がり特性の立ち上がり遅れ量と、湯温が設定温
度よりも高い後沸き部分を経て給湯設定温度に達するま
での湯温立ち下がり特性の立ち下がり開始までの遅れ量
のデータを予め与えておき、再出湯時に立ち下がり遅れ
量と立ち上がり遅れ量の遅れ差分に対応する湯温変動を
補償する遅れ差分ガス補償量を求め、同ガス補償量で補
償して補正ガス量を設定する請求項1記載の給湯器の再
出湯時における燃焼制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34053293A JP3529151B2 (ja) | 1993-05-13 | 1993-12-08 | 給湯器の再出湯時における燃焼制御方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5-135465 | 1993-05-13 | ||
| JP13546593 | 1993-05-13 | ||
| JP34053293A JP3529151B2 (ja) | 1993-05-13 | 1993-12-08 | 給湯器の再出湯時における燃焼制御方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0727419A JPH0727419A (ja) | 1995-01-27 |
| JP3529151B2 true JP3529151B2 (ja) | 2004-05-24 |
Family
ID=26469308
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34053293A Expired - Fee Related JP3529151B2 (ja) | 1993-05-13 | 1993-12-08 | 給湯器の再出湯時における燃焼制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3529151B2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-08 JP JP34053293A patent/JP3529151B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0727419A (ja) | 1995-01-27 |
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