JP3529107B2 - 鈍的剥離子 - Google Patents

鈍的剥離子

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に内視鏡下手術にお
いて、体腔内の臓器や他の組織間の瘉着や漿膜などの剥
離を行うために用いられる鈍的剥離子の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】内視鏡下手術においては、まず、体腔内
の処置を行うべき患部に接近するために貫通孔を備えた
トロカールを皮膚および体腔壁を通して穿刺し、内視鏡
および処置具を挿入する管路を確保することから始ま
り、その後の手術操作は全てこのトロカールを通して行
われる。従って開腹手術と同じ処置を行う為に専用の機
器が必要である場合が多い。
【0003】一般に、臓器や他の組織間の瘉着や漿膜な
どの剥離を行って処置の対象部位を露出させる為には、
ツッペル鉗子などで圧縮したガーゼ片を把持して対象部
位に対して摺動させて鈍的に組織をむきおろすように剥
離を進めていくことが多い。とくに内視鏡下手術におい
て剥離を行うには、全てトロカールを通しての操作とな
る為、内視鏡下手術用剥離鉗子(ダイセクター)などを
使用するか、又は内視鏡下手術用把持鉗子で圧縮ガーゼ
片を把持して体腔内に挿入するなどの方法が取られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら内視鏡下
手術用剥離鉗子(先端に湾曲が加えられたいわゆるメリ
ーランド式剥離鉗子など)は、開腹手術で使用されるケ
リー式剥離鉗子と同様な感覚で組織を鈍的剥離すること
が可能ではあるが、図1の様に剥離したい箇所に先端を
挿入して広げる方法の為、内視鏡下で脆弱な組織を愛護
的に剥離、露出したい場合には高度な技術が必要であ
る。
【0005】一方、圧縮ガーゼ片を内視鏡下手術用把持
鉗子で把持して体腔内に挿入し剥離操作に用いる方法
は、開腹手技での手段同様組織に対して愛護的である
が、血液等によりガーゼ片が膨潤すると剥離子としての
機能を果たさなくなるので、頻繁にガーゼ片の交換が必
要である。トロカールを通しての操作なのでこの交換が
非常に煩雑である。又、この煩雑な操作を繰り返す中に
はガーゼ片を剥離操作に対して十分な把持力で保持しな
いまま体腔内に挿入してしまうことも多く、内視鏡下で
体腔内にガーゼ片を落としてしまうことも危惧されてい
る。加えて汎用の把持鉗子はガーゼ片把持に対しての耐
久性を考慮されていないので著しく鉗子の寿命を短くし
てしまう。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解決する
為になされたもので、主に内視鏡下手術において、臓器
や他の組織間の瘉着や漿膜などの剥離を行う場合に、鉗
子類の鋭利な部分を用いることなく体腔内でガーゼ片を
落下させること無く、開腹手術と同様の愛護的、鈍的剥
離作業を遂行することができる鈍的剥離子を得ることを
目的とする。また開腹手術で用いるときもガーゼ片の交
換が不要であるので取扱いが簡便である。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明の鈍的剥離子は、ス
テンレス材などの金属材料から成り、トロカールを通し
体腔内に挿通される長尺の挿入部と、挿入部の両端又は
一方の端に設けられた略球状部とを有し、上記略球状部
表面の少なくとも一部に、高摩擦表面を設けると共に、
上記略球状部を備えた挿入部の端部において、略球状部
に向かって挿入部の直径をテーパ状に細径としたことを
特徴とするものである。上記高摩擦表面は、例えば、摩
擦を高める為の粗表面構造、溝、凹凸等によって構成さ
れる。
【0008】
【作用】結石を伴う慢性胆嚢炎や胆嚢ポリープなどの症
例に対して内視鏡下にて胆嚢を摘出する手技である腹腔
鏡下胆嚢摘出術を例に説明する。
【0009】胆嚢を摘出するまでの剥離操作としては、
まず胆嚢周囲の主に大網、小網の瘉着を剥離し胆嚢を露
出させること、次に胆嚢管と胆嚢動脈をきれいに露出さ
せ正確にクリッピングして切離する為、胆嚢頸部から総
胆管にかけて漿膜を剥離し、キヤロット(Calot)
三角部と呼ばれる部分を展開すること、そして胆嚢を腹
腔外に取り出す為胆嚢床と呼ばれる胆嚢と肝の付着部を
剥離すること、などが挙げられる。
【0010】本発明の鈍的剥離子はこれら全ての剥離操
作に使用することができる。
【0011】摩擦を高める為の粗表面構造、溝、又は凹
凸を設けた略球状部を目的部位に当接させて摺動させる
ことによって、胆嚢に瘉着している大網や小網、胆嚢管
や胆嚢動脈を囲む漿膜などを愛護的摩擦により剥離する
ことができ、頻繁な処置具の交換も必要ない。
【0012】また本発明の鈍的剥離子は、略球状部を備
えた挿入部の端部において略球状部に向かって挿入部の
直径をテーパ状に細径としてあるので視野を妨げること
がないし、この段差による略球状部の引っ掛かりを利用
して、周辺臓器を持ち上げて剥離状態を確認するなど圧
排鉗子としての機能も合わせ持つ。
【0013】さらに挿入部の両端にそれぞれ異なる粗表
面構造、溝、又は凹凸の形状の略球状部を設けた本発明
の鈍的剥離子を使用すれば、対象部位の剥離すべき組織
の脆弱さによって両端を使い分けることも可能である。
【0014】加えて本発明の鈍的剥離子は剥離操作以外
にも有効な使用方法がある。
【0015】例えば内視鏡下で、肝針生検時の肝表から
の出血などのわずかな出血に対して、略球状部を無理な
く出血点に押し当てることができるので確実な止血が得
られるし、婦人科手術では卵巣や卵管を愛護的に支持牽
引するのに有効である。また、トロカールが手術中に抜
けてしまって再挿入するときや、トロカールの径を変更
したいときに、本発明の鈍的剥離子をスタイレットとし
て用いることもできる。
【0016】このように本発明の鈍的剥離子は一本で多
くの用途に使用できるうえに、ステンレス材などの金属
材料にて構成することにより耐久性が有り、繰り返し使
用することができるので手術コストをおさえる面でも有
効である。ステンレス材は耐腐食性の点とコストの点か
ら望ましく、中でもステンレスSUS304が最適であ
る。しかし耐腐食性を有する金属であれば巾広く使用す
ることができ、チタン、タンタルなども広く医療分野で
用いられることから望ましい。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。
【0018】図3は本発明の第1の実施例による鈍的剥
離子の全体図である。図3において、本発明の鈍的剥離
子は、体腔内へ挿入される長尺の挿入部1と、挿入部の
一方の先端に設けられた略球状部2と、略球状部2を備
える挿入部1の端部において略球状部2に向かって挿入
部の直径をテーパ状に細径としたテーパ部3を備えてい
る。図3では挿入部1の直径と略球状部2の直径とを同
じにしてあるが、これに限らず挿入するトロカールの内
径と操作性を考慮して各々の太さを決めれば良い。通
常、5〜10mmのものが好ましい。開腹手術では、1
0〜30mmが好ましい。尚、全長に関しては手術手技
によって操作性が変わるが、内視鏡下手術では一般的に
は40cm程度が使いやすいが、開腹手術では20cm
程度が使いやすい。
【0019】図4は本発明の第2の実施例による鈍的剥
離子の全体図である。図4において、本発明の鈍的剥離
子は、挿入部1の両端に略球状部2及び2′、テーパ部
3及び3′を備えている。図4では略球状部2及び2′
の形状を同じにしてあるが、それぞれ異なる粗表面構
造、溝、又は凹凸を設けておいて、剥離操作中に対象部
位によって使い分けることも可能である。
【0020】図5乃至図9は本発明の鈍的剥離子の先端
略球状部2の少なくとも一部に設けらける粗表面構造、
溝、又は凹凸の形状の例を示す拡大図である。
【0021】図5、図6は本発明の鈍的剥離子におい
て、粗表面構造を形成する為の押圧加工の一つであるロ
ーレット加工を略球状部2の一部に施した例である。ロ
ーレット形状は図5の様に平目でも図6の様にアヤ目で
もよい。ローレットのピッチは0.3〜1.0mm、山の
高さは0.2〜0.5mm程度が使用上好ましい。
【0022】図7は本発明の鈍的剥離子において、切削
加工による溝加工を略球状部2の一部に施した例であ
る。溝の形状はV字状でもU字状でもよい。図7(a)
は全体図、図7(b)はV字状溝の断面形状、図7
(c)はU字状溝の断面形状を示す。
【0023】図7(b)において、溝角度θは60°〜
120°、溝深さBは0.2〜0.7mm程度が使用上好
ましい。図7(c)において、溝幅Cは0.3〜1.0m
m、溝深さDは0.1〜0.7mm程度が使用上好まし
い。溝の間隔AはV字状、U字状共に0.5〜1.5mm
程度が良い。
【0024】図8は本発明の鈍的剥離子の先端略球状部
2を精密鋳造にて成形して溝を設けた例である。溝の断
面形状や溝角度、溝幅、間隔などは図7に準じる。精密
鋳造などの成形加工によれば溝の向きなどを比較的自由
に決められる利点が有る。
【0025】図9は本発明の鈍的剥離子の先端略球状部
2を同じく精密鋳造にて成形して凸部を設けた例であ
る。凸部の形状は半球状であっても円錐状であっても四
角錐などの角錐状であってもよいし、図7乃至図8に示
した溝加工の逆の発想から細長い尾根状の凸部を形成し
てもよい。凸部の山の高さは0.1〜0.7mm、凸部と
凸部の間隔は0.5〜1.5mm程度が望ましい。
【0026】
【効果】以上述べたように本発明の鈍的剥離子は、ステ
ンレス材などの金属材料から成り、トロカールを通し体
腔内に挿通される長尺の挿入部と、挿入部の両端又は一
方の端に設けられた略球状部とを有し、上記略球状部表
面の少なくとも一部に、高摩擦表面を設けると共に、上
記略球状部を備えた挿入部の端部において、略球状部に
向かって挿入部の直径をテーパ状に細径としたものであ
る。従って臓器や他の組織間の瘉着や漿膜などの剥離を
行う場合に、鉗子類の鋭利な部分を用いなくてすむし、
体腔内でガーゼ片を落下してしまうことがなく、開腹手
術と同様の愛護的、鈍的剥離作業を遂行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内視鏡下手術用剥離鉗子の使用状態説明図。
【図2】内視鏡下手術用把持鉗子でガーゼ片を把持して
の剥離操作説明図。
【図3】本発明の第1の実施例による鈍的剥離子の全体
図。
【図4】本発明の第2の実施例による鈍的剥離子の全体
図。
【図5】本発明の鈍的剥離子の先端略球状部2の形状例
を示す拡大図(平目ローレット加工)。
【図6】本発明の鈍的剥離子の先端略球状部2の形状例
を示す拡大図(アヤ目ローレット加工)。
【図7】本発明の鈍的剥離子の先端略球状部2の形状例
を示す拡大図(溝加工)(a)、V字状溝の断面説明図
(b)、及びU字状溝の断面説明図(c)。
【図8】本発明の鈍的剥離子の先端略球状部2の形状例
を示す拡大図(成形加工による溝加工)。
【図9】本発明の鈍的剥離子の先端略球状部2の形状例
を示す拡大図(成形加工による凸部加工)。
【符号の説明】
1 挿入部 2 略球状部 3 テーパ部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主に内視鏡下手術に使用され、内視鏡下
    手術用トロカールを通し体腔内に挿入される長尺の挿入
    部と、挿入部の両端に設けられた略球状部とを有し、上
    記略球状部表面の少なくとも一部に、高摩擦表面を設け
    ると共に、上記略球状部を備えた挿入部の端部におい
    て、略球状部に向かって挿入部の直径をテーパ状に細径
    とし、上記挿入部の両端において、それぞれ異なる高摩
    擦表面の略球状部を設けたことを特徴とする鈍的剥離
    子。
  2. 【請求項2】 上記略球状部の高摩擦表面が、転造、鍛
    造などの押圧加工、または切削、研削などの除去加工に
    より形成される請求項1記載の鈍的剥離子。
  3. 【請求項3】 少なくとも上記略球状部が、精密鋳造、
    メタルインジェクションなどの成形方法により形成され
    る請求項1記載の鈍的剥離子。
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