JP3526899B2 - ナフタレンジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル及びアルキレングリコールの回収方法 - Google Patents
ナフタレンジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル及びアルキレングリコールの回収方法Info
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Description
ナフタレンジカルボキシレート単位を含む高重合体及び
/又は低重合体と、アルキレンテレフタレート単位を含
む高重合体及び/又は低重合体との混合物のポリエステ
ル屑からメタノーリシスにより2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル及びアルキレ
ングリコールを回収する方法に関する。
2,6−ナフタレンジカルボキシレート単位を含むポリ
マーと、ポリアルキレンテレフタレートまたは/及びそ
の低重合体を含む混合物からメタノーリシスと同時に蒸
留することにより2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメ
チル、テレフタル酸ジメチル及びアルキレングリコール
を回収する方法に関する。
ルボキシレートやポリブチレン−2,6−ナフタレンジ
カルボキシレートは、ポリエチレンテレフタレートやポ
リブチレンテレフタレートと較べて耐熱性,機械的特性
が優れており、繊維、フィルム、ボトル及び工業用樹脂
用の高機能性材料として使用されている。一方、その原
料はテレフタル酸(ジメチルエステル体も含む)に較べ
て、高価な2,6−ナフタレンジカルボン酸(ジメチル
エステル体も含む)である。したがって、その重合工程
あるいはチップ状、糸状、フィルム状及びボトル等に成
形する過程において発生する不良品、屑等、さらに使用
後の製品を回収する事は経済的にも、地球環境対策上の
観点からも望ましい。もっとも、これら回収したものの
中には染料、難燃材、ガラス繊維等の強化材、一般ゴミ
及び他のプラスチックス、特にポリエチレンテレフタレ
ートが混入しており、そのまま溶融成形し再使用するこ
とが困難なことが多い。廃品からの回収ではその再利用
の範囲が制約される。
エステル屑をメタノーリシス反応と同時に蒸留し、その
残渣となる大半の不純物と分離した上で、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル及
びアルキレングリコールとして分別回収すればその後の
分離精製も容易になり、地球環境保護上の観点からも望
ましいし、しかもそれぞれの資源も有効に利用でき、製
造コストの低下につながる。
ルボキシレート屑からナフタレンジカルボン酸成分を繊
維、フィルム、ボトル及び工業用樹脂の製造原料として
回収使用できる方法としては、 (1)特公昭50−11381号公報にポリエチレンナ
フタレート屑を主たる構成成分とするものをエチレング
リコールと解重合反応触媒とともに加熱解重合反応し、
ナフタレンジカルボン酸のビスグリコールエステルとし
て回収する方法、さらにそのビスグリコールエステルと
メタノールとを反応させてナフタレンジカルボン酸ジメ
チルエステルとする方法が記載されている。
ルコールと解重合反応触媒とともに高温、高圧下解重合
しナフタレンジカルボン酸ジアルキルエステルとして回
収する方法が記載されている。
特開平4−316541号公報にポリエチレンテレフタ
レートをメタノール蒸気で処理し、テレフタル酸ジメチ
ルを回収する方法が記載されている。
法は、いずれも解重合反応の生成物中に染料、難燃材、
ガラス繊維等の強化材、他のプラスチックス及び一般ゴ
ミが混入することになり、これらのものを取り除く為の
複雑な分離工程が必要である。さらに上記(1)の方法
では再結晶工程では完全に除去出来ない残留重合触媒が
粗ビス(β−ヒドロキシエチル)ナフタレートを減圧精
留する際に作用し、逆に重合反応を進行させ収率を大幅
に低下させる欠点がある。また上記(2)の方法は条件
の厳しい高圧下の反応であり、しかも本発明者の検討で
は、上記(1)の事例と同様に除去できない残留重合触
媒等により、粗ナフタレンジカルボン酸ジメチルを減圧
精留する場合に相当量のナフタレンジカルボン酸ジメチ
ルの劣化反応が進行し、2−ナフトエ酸メチルが生成す
る。この結果、収率の低下・回収品の品質の劣化が避け
られないことが明確となった。また、再結晶溶媒として
反応と無関係な芳香族炭化水素溶媒を使用するとメタノ
ールとは別途の溶媒分離回収工程を必要とし、設備効率
の面及び使用した溶媒による製品2,6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチルの逆汚染の面から好ましくない。
レフタレートをエチレングリコールで解重合したビスβ
−ヒドロキシエチルテレフタレート及びその重合体にメ
タノールガスを吹き込みながら蒸留しテレフタル酸ジメ
チルを回収する方法をポリエチレンナフタレートの解重
合にそのまま適用してもその速度が極めて遅く実用的で
はない。なお、この方法により解重合して生成したテレ
フタル酸ジメチル及び2,6−ナフタレンジカルボン酸
ジメチルの挙動についてはよく知られていない。
レンテレフタレートを主とする雑多な不純物を含むアル
キレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート単位を
含む高重合体及び/又は低重合体と、アルキレンテレフ
タレート単位を含む高重合体及び/又は低重合体との混
合物の屑から2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチ
ル、テレフタル酸ジメチル及びアルキレングリコールを
それぞれ分別回収する事を目的として、従来方法では困
難であった染料、難燃材、ガラス繊維等の強化材、他の
プラスチック材料、一般ゴミ等との分離を反応と同時に
実施し、従来技術になかったテレフタル酸ジメチルと
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルとをそれぞれ
繊維等のポリマー原料として使用できる品質まで分別精
製するという課題を解決するものである。
困難な課題を解決するために、ポリアルキレン−2,6
−ナフタレンジカルボキシレート、ポリエチレンテレフ
タレート及びその他の不純物との混合物から、2,6−
ナフタレンジカルボン酸ジメチル及びテレフタル酸ジメ
チルを回収し分別精製する方法について鋭意研究を重ね
てきた。その結果、アルキレン−2,6−ナフタレンジ
カルボキシレート単位を含む高重合体及び/又は低重合
体と、アルキレンテレフタレート単位を含む高重合体及
び/又は低重合体との混合物を、少なくともその一部を
溶融状態にあるように保ちながら、適正な条件下でメタ
ノールを導入し解重合して生成した2,6−ナフタレン
ジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル及びアル
キレングリコールを未反応のメタノールに同伴蒸発さ
せ、反応と同時に蒸発しない残渣と分別し、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル
及びアルキレングリコールを回収し、以下のような手段
でそれぞれ分別精製する方法を見いだした。
晶が析出する適正な温度まで冷却し、次いで 結晶と濾液に分別し、結晶から2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸ジメチルを、濾液からテレフタル酸ジメチルと
アルキレングリコールを分別精製する方法。 (ロ) 留出したメタノール同伴蒸気をメタノールと高
沸点成分に分離し、メタノール は再び解重合反応に使用するとともに、高沸点成分を蒸
留によりアルキレングリコール、テレフタル酸ジメチル
及び2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルに分別精
製する方法。 (ハ) 前述の反応蒸留をバッチ方式で行い、まずテレ
フタル酸ジメチルとアルキレングリコールを主とする成
分を回収し、次いで2,6−ナフタレンジカルボン酸ジ
メチルとアルキレングリコールを主とする成分を回収
し、それぞれを上記(イ)又は(ロ)のいずれかの方法
により分別精製する方法。
レンジカルボキシレート単位を含む高重合体及び/又は
低重合体と、アルキレンテレフタレート単位を含む高重
合体及び/又は低重合体との混合物を少なくともその一
部が溶融状態であるように保ちながら、これらのポリマ
ーまたはこれらの低重合体またはこれらの混合物を反応
器(解重合装置)に供給し、メタノールを導入しつつ解
重合し、生成した2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメ
チル,テレフタルジメチル及びアルキレングリコールを
未反応のメタノールに同伴蒸発させ、蒸発しない残渣と
分別し、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、テ
レフタル酸ジメチル及びアルキレングリコールを回収す
る方法である。
した反応器に主としてポリアルキレンテレフタレートが
混入したポリアルキレン−2,6−ナフタレンジカルボ
キシレート単位を含むポリマー若しくはこれらの低重合
体またはこれらの混合物を仕込み、少なくともその一部
が溶融状態であるように保ちながら、そこに例えばスー
パーヒートしたメタノールを導入し効率よく接触させ
て、解重合反応を進行させると同時に、生成したナフタ
レンジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル及び
アルキレングリコールをいわゆる水蒸気蒸留の原理で未
反応のメタノールとともに蒸留カラムを経由して反応器
外に蒸留する事にある。
る主としてポリアルキレンテレフタレートが混入したポ
リアルキレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート
単位を含むポリマー若しくはこれらの低重合体またはこ
れらの混合物には染料、難燃剤、ガラス繊維等の強化
材、他のプラスチック材料及び一般ゴミ等が混入してい
てもかまわない。またポリアルキレンテレフタレートの
混入量は限定されない。さらに他のプラスチックとし
て、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル等のポリアルキレン−2,6−ナフタレンジカルボ
キシレートと比重差が小さく機械的な分離法を用いても
選別が難しいプラスチックが混入していても本発明の原
料として使用できる。
導入量は仕込み原料屑1重量部に対して2乃至15重量
部であることが好ましいが、より好ましくは3乃至8重
量部である。即ち、メタノール導入量が2重量部未満で
は2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルの生成速度
の低下と留出量の低下を招き、効率上好ましくない。一
方、15重量部を超えると導入メタノールの蒸発及び加
熱に要するエネルギーの使用量が増大し運転費用が大き
くなり好ましくない。また、反応器に導入するメタノー
ルの温度は反応系の溶融物が固化しない温度であればよ
いが、200乃至300℃が好ましい。
少なくともその一部が溶融状態であるように265乃至
320℃が好ましいが、さらに好ましくは280乃至3
00℃である。即ち、反応温度が265℃未満では反応
器内の内容物の流動性が低下しメタノールとの効率の良
い接触が不可能となることもあり、反応速度が低下し
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルの留出量が少
なくなる。一方、反応温度が320℃を超えると逆に重
合反応や反応器内の内容物の熱劣化、熱分解が起こり易
くなり、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルの着
色等品質が低下するとともにアルキレングリコールの収
率も低下する。
10kg/cm2Gである。即ち、10kg/cm2Gを
超えると未反応メタノール伴って反応系外に留出する
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルの量が減少し
好ましくなく、1kg/cm2G未満では解重合反応の
反応速度が小さく好ましくない。また2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸ジメチル及びアルレングリコールの留出
を促進する為に窒素ガス等の不活性ガスを併せて反応系
に導入することも本発明の効果が奏される。
重合体に含まれる重合反応触媒等が解重合反応・エステ
ル交換反応触媒として作用するので、新たに加える解重
合反応触媒は必ずしも必要ない。さらに本発明の効果を
顕著にするためには、解重合反応触媒を用いる事ができ
る。この解重合反応触媒としてポリエチレンナフタレー
トとエチレングリコールとの解重合反応で有効なアルカ
リ金属或いはアルカリ土類金属の単体、水酸化物、酸化
物、炭酸塩及び酢酸塩;亜鉛、錫、チタン、アンチモ
ン、マンガン、コバルト或いは鉛の酸化物及び酢酸塩等
が挙げられ、これらの化合物を単独または2種類以上組
み合わせて使用する事ができる。
応器内の内容物、ポリアルキレンテレフタレートが混入
したポリアルキレン−2,6−ナフタレンジカルボキシ
レート単位を含むポリマー若しくはこれらの低重合体ま
たはこれらの混合物の単位1モル当たり0.1g及至
5.0gが好ましい。触媒の存在量が0.1g未満では
その効果が少なく、また5.0gを超えるとその触媒そ
のものが反応器の内壁にスケールとして付着する等運転
上のトラブルの原因となり好ましくない。解重合反応触
媒の添加時期はメタノールの導入前が望ましいが特に限
定されるものではないが、仕込み原料屑の供給の時期に
併せて添加するのが好ましい。
(A)蒸留カラムを付属した撹拌装置付き槽型反応器、
また例えば(B)内部に多段の多孔板トレー等を数段設
置した塔型反応器を挙げることができる。
メタノールを含む蒸発留分を冷却し結晶を析出させた
後、それをケークと濾液とに固液分離すれば、2,6−
ナフタレンジカルボン酸ジメチルを多く含むケーク並び
にテレフタル酸ジメチルおよびアルキレングリコールを
多く含む濾液とに回収することができる。ポリアルキレ
ン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートがポリエチ
レン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートであり、
ポリアルキレンテレフタレートがポリエチレンテレフタ
レートであり、アルキレングリコールがエチレングリコ
ールである場合では、例えば解重合し得られた蒸発留分
中のナフタレンジカルボン酸ジメチルとテレフタル酸ジ
メチルの割合が4:1で、メタノールがそれらの合計の
10倍量存在する場合は、蒸発留分を40℃まで冷却し
析出させた後、固液分離し得られた2,6−ナフタレン
ジカルボン酸ジメチルのケーク中のテレフタル酸ジメチ
ル濃度を0.1%以下とすることができる。蒸発留分中
のナフタレンジカルボン酸ジメチルとテレフタル酸ジメ
チルの割合が7:3で、メタノールがそれらの合計の1
0倍量存在する場合は、蒸発留分を40℃まで冷却し析
出させた後、固液分離し得られたケークをさらに6倍量
のメタノールで再結晶すれば、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸ジメチル中のテレフタル酸ジメチル濃度を0.
1%以下とすることができる。濾液側は常圧蒸留でメタ
ノールを回収後、例えば200mmHg/158℃でエ
チレングリコールを回収し、その後例えば理論段5段,
還流比0.2,40mmHg/188乃至190℃の条
件で蒸留すれば不純物0.1%以下の着色のないテレフ
タル酸ジメチルを得ることができる。
分をメタノールと高沸点成分に蒸発分離し、メタノール
は再び解重合反応に使用するとともに、高沸点成分を蒸
留によりアルキレングリコール、テレフタル酸ジメチル
及び2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルに蒸留分
別し精製することができる。この場合、この高沸点成分
中には、重合反応あるいは分解反応に関与する金属化合
物等の非蒸発固体成分は含まれていないので、この蒸留
操作中に重合、分解反応の恐れはなく、例えばエチレン
グリコール、テレフタル酸ジメチルそして2,6−ナフ
タレンジカルボン酸ジメチルはそれぞれ蒸留で分離精製
する事ができ、着色のない留分を得ることができる。
ジカルボキシレート単位を含む高重合体及び/又は低重
合体と、アルキレンテレフタレート単位を含む高重合体
及び/又は低重合体との混合物をメタノールで解重合し
て、生成した2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチ
ル、テレフタル酸ジメチル及びアルキレングリコールを
未反応のメタノールに同伴させ蒸留する際、バッチ反応
で実施し、(イ)まずテレフタル酸ジメチル及びアルキ
レングリコールを主成分の留分として回収し、次いで
(ロ)2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル及びア
ルキレングリコールを主成分の留分として回収し、それ
ぞれの蒸発留分を冷却し結晶を析出させた後、それをケ
ークと濾液とに固液分離すれば、それぞれ、(イ)はテ
レフタル酸ジメチルを多く含むケークとアルキレングリ
コールを多く含む濾液とに、(ロ)は2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸ジメチルを多く含むケークとアルキレン
グリコールを多く含む濾液とに回収することができる。
また(イ)及び(ロ)を得るとき、それぞれ、メタノー
ルと高沸点成分に蒸発分離し、メタノールは再び解重合
反応に使用するとともに、それぞれの高沸点成分の蒸留
精製により(イ)はアルキレングリコール、テレフタル
酸ジメチルを、(ロ)はアルキレングリコール、2,6
−ナフタレンジカルボン酸ジメチルを効率的に得ること
ができる。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルから得たポリ
アルキレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート
は、特に限定はされないが、既にビデオフィルムのベー
スポリマーとして使用されている。またその高いガスバ
リヤー性からボトルのベースポリマーとして有望なポリ
エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートであ
り、ポリアルキレンテレフタレートは汎用のポリエチレ
ンテレフタレートであれば本発明の効果は大きい。
に接続し、第1反応器ではメタノールあるいはエチレン
グリコールで一部解重合し溶融温度を低下する事を目的
とし、その一部が解重合されたポリアルキレンナフタレ
ンジカルボキシレートを次の蒸留カラムを付属した第2
反応器に供給し、メタノールにより解重合反応を進行さ
せると同時に生成したナフタレンジカルボン酸ジメチル
とアルキレングリコールとを未反応のメタノールととも
に第2反応槽に付随した蒸留カラムを経由して反応器系
外に蒸留する事もできる。
詳しく説明する。
ボキシレート(以下2,6−PENと略称する)とポリ
エチレンテレフタレート(以下PETと略称する)の5
0:50ポリマーアロイ100gを300mlの撹拌付
きオートクレーブに仕込み280℃で溶融し、その溶融
したポリマーにディップした吹き込みノズルより260
℃にスーパーヒートしたメタノール蒸気を1時間当たり
320gの割合で吹き込みながら280℃、5.0kg
/cm2Gの条件下、1.5時間反応させた。この時点
で留出したメタノールを含む留分からメタノールを蒸留
により回収した残り65.8gにはテレフタル酸ジメチ
ル(以下DMTと略称する)を51.9重量%、メチル
−,ヒドロキシエチル−テレフタレート(以下MHET
と略称する)を3.1重量%、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸ジメチル(以下NDCEと略称する)を10.
8重量%及びエチレングリコール(以下EGと略称す
る)を34.2重量%含む混合物Aが得られた。その後
回収したメタノールを一部使用し反応温度を290℃に
上げた以外、同一条件でさらに引き続いて1.5時間反
応した。この時点で留出したメタノールを含む留分を撹
拌しながら40℃まで冷却し、濾過により固液分離を行
いケークと濾液をそれぞれ得た。このケーク及び濾液か
らメタノールを蒸発分離し、ケークからは2−ナフトエ
酸メチルを含まない且つ着色のない純度99.9重量%
のNDCEが40g得られた。濾液からはDMTを7
2.0重量%、MHETを1.5重量%、NDCEを
0.6重量%及びEGを26.4重量%含む混合物Bが
18.2g得られた。
分離して27gのEG,47gのDMT及び7gのND
CEが得られた。
原料単位存在モル量を分母とした収率として表現する
と、NDCEの場合93モル%、DMTの場合93モル
%及びEGの場合94%に達した。
Claims (8)
- 【請求項1】 アルキレン−2,6−ナフタレンジカル
ボキシレート単位を含む高重合体及び/又は低重合体
と、アルキレンテレフタレート単位を含む高重合体及び
/又は低重合体との混合物を、少なくともその一部を溶
融状態にあるように保ちながら、反応器に供給し、メタ
ノールを導入しつつ前記混合物を解重合せしめ、反応に
より生成した2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチ
ル、テレフタル酸ジメチル及びアルキレングリコールを
未反応のメタノールに同伴蒸発せしめ、蒸発しない残渣
と分別することからなる2,6−ナフタレンジカルボン
酸ジメチル,テレフタル酸ジメチル及びアルキレングリ
コールの回収方法。 - 【請求項2】 アルキレン−2,6−ナフタレンジカル
ボキシレート単位を含む高重合体及び/又は低重合体
と、アルキレンテレフタレート単位を含む高重合体及び
/又は低重合体との混合物1重量部に対しメタノールの
反応器への導入量が2〜15重量部である請求項1に記
載の回収方法。 - 【請求項3】 解重合反応温度が265乃至320℃で
ある請求項1に記載の回収方法。 - 【請求項4】 解重合反応圧力が1乃至10kg/cm
2Gである請求項1に記載の回収方法。 - 【請求項5】 請求項1乃至4の回収方法で得られたメ
タノール同伴蒸発留分を、冷却再結晶化した後、ケーク
と濾液とに固液分離し、得られたケークより2,6−ナ
フタレンジカルボン酸ジメチルを、濾液よりテレフタル
酸ジメチルおよびアルキレングリコールを分別精製する
回収方法。 - 【請求項6】 請求項1乃至4の回収方法で得られたメ
タノール同伴蒸発留分を、メタノールと高沸点成分に蒸
発分離し、メタノールを再び解重合反応に使用するとと
もに、高沸点成分を蒸留によりアルキレングリコール、
テレフタル酸ジメチル及び2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸ジメチルに蒸留分別し精製する回収方法。 - 【請求項7】 請求項1の回収方法において、アルキレ
ン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート単位を含む
高重合体及び/又は低重合体と、アルキレンテレフタレ
ート単位を含む高重合体及び/又は低重合体との混合物
をメタノールで解重合し、生成した2,6−ナフタレン
ジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル及びアル
キレングリコールを未反応のメタノールに同伴させ蒸留
する際、バッチ反応で実施し、(イ)テレフタル酸ジメ
チル及びアルキレングリコールを主成分の留分として回
収し、次いで(ロ)2,6−ナフタレンジカルボン酸ジ
メチル及びアルキレングリコールを主成分の留分として
回収してなる請求項5または6に記載の手段により分別
精製する回収方法。 - 【請求項8】 アルキレン−2,6−ナフタレンジカル
ボキシレート単位がエチレン−2,6−ナフタレンジカ
ルボキシレート単位であり、アルキレンテレフタレート
単位がエチレンテレフタレート単位であり、及びアルキ
レングリコールがエチレングリコールである請求項1及
び5〜7のいずれか1項に記載の回収方法。
Priority Applications (1)
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JP00048694A JP3526899B2 (ja) | 1994-01-07 | 1994-01-07 | ナフタレンジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル及びアルキレングリコールの回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP00048694A JP3526899B2 (ja) | 1994-01-07 | 1994-01-07 | ナフタレンジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル及びアルキレングリコールの回収方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07196578A JPH07196578A (ja) | 1995-08-01 |
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JP00048694A Expired - Lifetime JP3526899B2 (ja) | 1994-01-07 | 1994-01-07 | ナフタレンジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル及びアルキレングリコールの回収方法 |
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JP5280656B2 (ja) * | 2007-07-30 | 2013-09-04 | 帝人株式会社 | ポリ乳酸の解重合方法 |
-
1994
- 1994-01-07 JP JP00048694A patent/JP3526899B2/ja not_active Expired - Lifetime
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