JP3525484B2 - 水素吸蔵合金タンク構造 - Google Patents

水素吸蔵合金タンク構造

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JP3525484B2 JP06119694A JP6119694A JP3525484B2 JP 3525484 B2 JP3525484 B2 JP 3525484B2 JP 06119694 A JP06119694 A JP 06119694A JP 6119694 A JP6119694 A JP 6119694A JP 3525484 B2 JP3525484 B2 JP 3525484B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/32Hydrogen storage

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、水素吸蔵合金を充填
し、水素の吸蔵・放出を行わせるようにした水素吸蔵合
金タンクの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車用エンジンとして、特にそ
の低公害性から水素エンジンが注目されているが、この
水素エンジンにおいては、燃料として水素ガスを使用す
るところから、この水素ガスの貯蔵手段を備えることが
必要であり、その一つの手段として、タンク内に水素吸
蔵合金を充填し該水素吸蔵合金の水素吸蔵・放出作用を
利用して水素の貯蔵とエンジンへの供給とを行うように
した水素吸蔵合金タンク方式が知られている(例えば、
特開昭63−310936号公報参照)。
【0003】即ち、従来の水素吸蔵合金タンク20は、
図10に示すように、所定容積をもち且つ複数の熱媒通
路管23,23,・・を延設配置するとともにこれら各熱
媒通路管23,23,・・間を伝熱フィン24,24,・・
により連結してなる密閉状のタンク本体21内に所定の
水素吸蔵合金22を充填して構成される。そして、上記
熱媒通路管23,23,・・に熱媒(例えば、エンジン冷
却水)を通して上記水素吸蔵合金22を加熱し、該水素
吸蔵合金22から水素ガスを放出させ、この放出された
水素ガスをエンジンに燃料として順次供給するようにな
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、水素エンジ
ンを備えた自動車においてはその全負荷運転時には多量
の水素ガスを必要とするが、従来の水素吸蔵合金タンク
20にあっては、下記する如き理由により、運転継続時
間の経過とともに次第に水素放出量が減少し、一定時間
後には全負荷運転に必要な水素放出量が確保できなくな
るという問題があった。
【0005】即ち、一般に水素吸蔵合金は、その属性に
応じて所要の水素放出圧を得るに必要な温度、即ち、属
性温度をもち、水素吸蔵合金の温度をこの属性温度より
高温にすると、上記合金の温度が上記属性温度以下の場
合に比べて水素放出圧が高くなる。また一方、水素吸蔵
合金は、水素放出時に吸熱反応により自己冷却され、次
第にその合金温度が低下する特性をもつ。従って、水素
放出圧を一定以上に維持するには(換言すれば、所定の
水素放出量を継続的に確保するには)、水素吸蔵合金を
加熱してその合金温度を常時その属性温度以上の温度に
維持することが必要となる。
【0006】このために、上掲従来例にも開示されるよ
うに、水素吸蔵合金タンク20には熱媒通路管23と伝
熱フィン24とが備えられ、該熱媒通路管23内を流通
するエンジン冷却水を熱媒として該エンジン冷却水によ
って水素吸蔵合金22を加熱して合金温度を属性温度以
上に維持するようにしている。
【0007】ところが、この水素吸蔵合金タンク20内
における熱媒通路管23あるいは伝熱フィン24から水
素吸蔵合金22への熱の伝わり方をみた場合、該水素吸
蔵合金22のうち、上記熱媒通路管23あるいは伝熱フ
ィン24の近傍に位置する部位は熱媒通路管23等から
の熱が伝わり易いため該水素吸蔵合金22の自己冷却に
よる温度低下よりも熱媒による温度上昇の方が上回り、
結果的に合金温度が属性温度以上に維持されて十分な水
素放出圧が確保される。これに対して、水素吸蔵合金2
2のうち、熱媒通路管23あるいは伝熱フィン24から
遠い部位は、熱媒通路管23等からの熱が伝わりにくい
ため、水素吸蔵合金22の自己冷却による温度低下を熱
媒による加熱で補償できず、結果的に時間の経過ととも
に(換言すれば、水素吸蔵合金の自己冷却の進行ととも
に)合金温度が次第に低下してその属性温度以下とな
り、所要の水素放出圧(即ち、水素放出量)を確保できな
くなる。従って、熱媒通路管23等の近傍部位の水素吸
蔵合金22はその吸蔵水素のほぼ全量を放出しきること
ができるものの、該熱媒通路管23等から遠い部位にあ
る水素吸蔵合金22の吸蔵水素は該水素吸蔵合金22の
早期の温度低下によりその多くが放出されずに残り、結
果的に水素吸蔵合金22全体としてみた場合、水素吸蔵
合金タンク20の水素吸蔵容量から予定される水素放出
継続時間よりも早い時期から水素放出量が次第に減少し
始め、一定時間後にはエンジンの全負荷運転に必要な水
素放出量が確保できなくなるものである。
【0008】尚、かかる不都合を改善する手段として、
例えば、水素ガスのみを充填したサブタンクを水素吸蔵
合金タンクに並設し、該水素吸蔵合金タンクからの水素
放出量が減少した時にこのサブタンクから水素ガスを供
給してエンジンの全負荷運転の継続を可能にする方法と
か、熱媒通路管及び伝熱フィンの数を多くして熱媒から
水素吸蔵合金への伝熱量を増大させもって長期の水素放
出を可能とする方法とかが従来より試みられている。し
かし、前者にあっては、サブタンクの併置により重量が
増大するとともに該サブタンク配置用に余分のスペース
を必要とすることから軽量・小形化の要請に反し、ま
た、後者にあっては、水素吸蔵合金タンクの外形寸法を
同一とした場合には熱媒通路管と伝熱フィンの数が増加
する分だけ水素吸蔵合金の充填量が減少し、それだけ水
素の吸蔵・放出能力そのものが低下するとともに、該熱
媒通路管等の増設分だけ重量が増えることとなり、いず
れの方法も有効な手段とは言い難いものである。
【0009】そこで本願発明は、水素吸蔵合金に吸蔵さ
れた水素を可及的にその全量を且つ安定的に放出させ得
るようにした水素吸蔵合金タンク構造を提案せんとして
なされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として、熱供給部材を備え
たタンク本体内に水素吸蔵合金を充填してなる水素吸蔵
合金タンクにおいて、上記水素吸蔵合金を、所定の水素
放出圧を得るに必要な温度であってその属性から決定さ
れる属性温度が異なる複数種類の水素吸蔵合金で構成す
るとともに、該複数の水素吸蔵合金を、高い属性温度の
水素吸蔵合金ほど上記タンク本体内の上記熱供給部材か
ら供給される熱量が多い部位寄りに位置せしめた状態で
配置したことを基本的構成としている。
【0011】この場合における上記熱供給部材の具体的
構造としては、上記タンク本体内に延設配置された複数
の熱媒通路管と、該各熱媒通路管を相互に連結するプレ
ート状の伝熱フィンとで該熱供給部材を構成することが
考えられる。
【0012】また、このように熱供給部材を熱媒通路管
と伝熱フィンとで構成した場合における水素吸蔵合金の
具体的な配置構造としては、上述の如く属性温度の異な
る複数の水素吸蔵合金のうち、属性温度の高い水素吸蔵
合金ほど上記タンク本体内の上記熱供給部材から供給さ
れる熱量が大きい部位寄りに位置せしめるという基本思
想に基づき、高い属性温度の水素吸蔵合金ほど上記熱媒
通路管の熱媒上流寄り位置に配置する構造が考えられ
る。
【0013】さらに、上記伝熱フィンの構成として、単
なるプレート状フィンとする場合の他に、所定間隔をも
って対向する一対のフィン片で伝熱フィンを構成し、且
つ該一対のフィン片の間に蓄熱材を配置することも考え
られる。
【0014】また、属性温度の異なる複数種類の水素吸
蔵合金を配置するに際しては、この属性温度の異なる水
素吸蔵合金相互間を水素ガスの流通を許容する小孔を備
えた仕切板により仕切ることが考えられる。
【0015】
【作用】本願発明ではかかる構成とすることによってそ
れぞれ次のような作用が得られる。
【0016】即ち、水素吸蔵合金を属性温度が異なる複
数種類の水素吸蔵合金で構成するとともに該複数の水素
吸蔵合金を、属性温度の高い水素吸蔵合金ほどタンク本
体内の熱供給部材から供給される熱量が多い部位寄り、
例えば該熱媒通路管の熱媒上流寄りに位置せしめた状態
で配置すれば、属性温度の高い水素吸蔵合金において
は、熱交換の初期段階の高温の熱媒から熱を受けること
から、自己冷却にも拘わらずその属性温度が維持され水
素放出作用が良好に行なわれる。一方、属性温度の低い
水素吸蔵合金においては、上記熱供給部材からの熱が比
較的伝わりにくいが、この水素吸蔵合金そのものが低い
温度でも所定の水素放出圧を得ることができるものであ
ることから、自己冷却による温度低下を熱媒からの熱に
よって補填できずに次第に温度が低下したとしてもその
属性温度以上の温度が確保されている限り良好な水素放
出作用を持続することになる。これらの結果、熱供給部
材から供給される熱量が多い部位に配置された高属性温
度の水素吸蔵合金からの水素放出量が減少傾向となった
以後においても低属性温度の水素吸蔵合金からの水素放
出が持続されることから、時間の経過とともに水素放出
量が急激に減少するということもなく、水素吸蔵合金全
体に吸蔵された吸蔵水素のほぼ全量が長時間に亘って安
定的に放出されることとなる。
【0017】また、熱供給部材をタンク本体内に延設配
置された複数の熱媒通路管と該各熱媒通路管を相互に連
結する伝熱フィンとで構成すると、該熱媒通路管内を流
通する熱媒の熱が該熱媒通路管からのみでなく伝熱フィ
ンをも介して水素吸蔵合金のより広い範囲に亘って効率
良く伝達されることから、該熱媒通路管及び伝熱フィン
の近傍に配置された水素吸蔵合金のみならず該熱媒通路
管及び伝熱フィンから遠い部位に配置された水素吸蔵合
金にも効率良く熱伝達が行なわれることになる。
【0018】さらに、上記伝熱フィンを、所定間隔をも
って対向する一対のフィン片で構成するとともに、該一
対のフィン片の間に蓄熱材を配置した場合には、熱媒か
らの熱供給により水素吸蔵合金から水素放出が行われて
いる場合には、この熱の一部が上記蓄熱材に蓄熱され
る。従って、水素放出作用を一旦停止させた後に再放出
を行わせる場合、例えば水素吸蔵合金タンクを備えた水
素エンジンにおいてエンジン停止後の再始動時には、上
記蓄熱材に蓄えられた熱が上記水素吸蔵合金に供給され
ることでその温度が再始動後の早期に属性温度以上に達
し、多量の水素を消費してのエンジンの全開運転が可能
となるものである。また、上記水素吸蔵合金への水素吸
蔵時には、この蓄熱材が該水素吸蔵合金から熱を奪うこ
とで水素吸蔵作用がより一層促進され、水素充填時間の
短縮化が図られるものである。
【0019】また一方、属性温度の異なる複数種類の水
素吸蔵合金を配置するに際して、この属性温度の異なる
水素吸蔵合金相互間を水素ガスの流通を許容する小孔を
備えた仕切板により仕切ると、この属性温度の異なる水
素吸蔵合金間においてはこれらがほぼ同一温度にある場
合には属性温度が低い水素吸蔵合金の方が属性温度が高
い水素吸蔵合金よりも水素放出圧そのものは高くなるた
め、例えば、エンジンの停止により熱媒供給が停止され
各水素吸蔵合金の温度差が小さくなり、水素が水素放出
圧が高い水素吸蔵合金(即ち、属性温度の低い水素吸蔵
合金)側から水素放出圧の低い水素吸蔵合金(即ち、属性
温度の高い水素吸蔵合金)側に移動しその近傍における
水素濃度が次第にリッチ化する。従って、エンジンが再
始動され水素吸蔵合金タンク側への熱媒供給が開始され
ると、最も早期に温度上昇す属性温度の高い水素吸蔵合
金に蓄えられた水素が多量に放出され、水素供給の応答
性が良好ならしめられることになる。
【0020】
【発明の効果】従って、本願発明の水素吸蔵合金タンク
構造によれば次のような効果が得られる。
【0021】即ち、本願発明の水素吸蔵合金タンク構造
によれば、属性温度が異なる複数種類の水素吸蔵合金
を、属性温度の高い水素吸蔵合金ほどタンク本体内の熱
供給部材から供給される熱量が多い部位寄りに位置せし
めた状態で配置することで時間の経過とともに自己冷却
によって水素吸蔵合金タンク全体としての水素放出量が
次第に減少するのを可及的に防止するようにしているこ
とから、エンジンへの水素の安定的な供給が長時間継続
され、例えば、自動車の全開走行距離の長大化が可能に
なるという効果が得られる。
【0022】また、熱供給部材をタンク本体内に延設配
置された複数の熱媒通路管と該各熱媒通路管を相互に連
結する伝熱フィンとで構成して水素吸蔵合金のより広い
範囲を効率的に加熱するようにしているため、該水素吸
蔵合金の全域からの水素放出が促進され、水素の安定的
な供給がより一層促進されるという効果がある。
【0023】さらに、伝熱フィンを、所定間隔をもって
対向する一対のフィン片で構成するとともに、該一対の
フィン片の間に蓄熱材を配置し、該蓄熱材に蓄えられた
熱によりエンジン再始動時における水素吸蔵合金の温度
上昇を促進せしめることで再始動後の全開運転を可能と
しているので、エンジンの運転性の向上が図れるもので
ある。
【0024】また、属性温度の異なる水素吸蔵合金相互
間を水素ガスの流通を許容する小孔を備えた仕切板によ
り仕切ることで熱媒供給の停止状態下において該熱供給
部材の近傍の水素濃度をリッチ化しもって熱媒の再供給
時における水素供給の応答性を高めていることから、エ
ンジンの再始動後における全負荷運転への移行が容易に
なるという効果が得られる。
【0025】
【実施例】以下、本願発明の水素吸蔵合金タンク構造を
添付図面に基づいて具体的に説明する。
【0026】参考例 図1及び図2には、本願発明の参考例にかかるタンク構
造が適用された自動車エンジン用の水素吸蔵合金タンク
1が示されており、同各図において符号2は密閉構造を
もつタンク本体である。このタンク本体2は、矩形筒状
に形成された周壁2aの両端にそれぞれ熱媒入口管12
を備えた端面板2bと熱媒出口管13を備えた端面板2c
とを取り付けた密閉容器状とされるとともに、その両端
部寄りにはそれぞれ上記端面板2b,2cと適宜離間して
仕切壁8,8を対向配置して該端面板2b,2cとの間に熱
媒用ヘッダー10,10を形成している。また、このタ
ンク本体2の上記各仕切壁8,8より内側へ適宜離間し
た位置にはそれぞれ板状のフィルター9,9が該各仕切
壁8,8と対向状態で配置され、該各仕切壁8,8と各フ
ィルター9,9の間にはそれぞれ水素ガス用ヘッダー1
1,11が、また該各フィルター9,9の間には所定容積
をもつ水素吸蔵合金収容室15が、それぞれ形成されて
いる。尚、上記各水素ガス用ヘッダー11,11にはそ
れぞれ水素ガス出口管14,14が接続されている。
【0027】さらに、上記タンク本体2内には、複数本
(この参考例では6本)の熱媒通路管5,5,・・が、左右
の水素ガス用ヘッダー11,11と水素吸蔵合金収容室
15とをタンク本体軸方向に貫通して上記左右の熱媒用
ヘッダー10,10間に跨った状態で相互に所定間隔を
もって平行配置されている。従って、上記熱媒入口管1
2をエンジン冷却水通路の上流側に、熱媒出口管13を
下流側にそれぞれ接続することで、エンジン冷却水は上
流側の熱媒用ヘッダー10に流入した後、各熱媒通路管
5,5,・・を通って下流側の熱媒用ヘッダー10に至
り、ここから熱媒出口管13を介してエンジン側に還流
されることとなる。尚、この水素吸蔵合金タンク1のエ
ンジンへの実際の接続構造については後述する。
【0028】また、上記各熱媒通路管5,5,・・相互間
は、アルミ板材でなる伝熱フィン6,6,・・により格子
状に連結されており、各熱媒通路管5,5,・・を流通す
るエンジン冷却水の熱は、該各熱媒通路管5,5,・・の
周壁のみならず、上記各伝熱フィン6,6,・・からも放
熱されるようになっている。
【0029】尚、上記タンク本体2は高強度のAl合金
(A6N01)で、熱媒通路管5と伝熱フィン6は成形性
の良いAl合金(A3003)で、ともに押し出し成形に
より製作されている。
【0030】さらに、上記各熱媒通路管5,5,・・と各
伝熱フィン6,6,・・から所定寸法(例えば、上記熱媒
通路管5の直径に相当する寸法)を隔てた位置(即ち、熱
媒通路管5及び伝熱フィン6に対して比較的近い位置)
には、板厚1mmのSUS製フィルター(濾過径1μm)で
構成された仕切板7,7,・・が、各熱媒通路管5,5,・
・及び各伝熱フィン6,6,・・を取り囲むようにして配
置されている。従って、この各仕切板7,7,・・によっ
て上記水素吸蔵合金収容室15の内部空間は上記熱媒通
路管5,5,・・及び伝熱フィン6,6,・・に近い部分
(以下、これを第1室15aという)とこれらから遠い部
分(以下、これを第2室15bという)の二つの部分に区
画されることとなる。
【0031】この水素吸蔵合金収容室15の二種類の室
15a15bにそれぞれ水素吸蔵合金が充填されるが、こ
の場合、この参考例では、熱媒通路管5及び伝熱フィン
6に近接した第1室15aには属性温度の高い高温型水
素吸蔵合金3を、また熱媒通路管5及び伝熱フィン6か
ら遠い第2室15bには属性温度の低い低温型水素吸蔵
合金4を、それぞれ充填している。
【0032】尚、この参考例においては、高温型水素吸
蔵合金3として50℃(属性温度)で水素放出圧9kgf/c
m2の特性をもつMmNi5系(ミシメタル・ニッケル5
(つまり、Mm1モルに対し、Niを5モル))の合金
(例えば、MmNi4.15 Fe0.85(つまり、5モルの
Niを一部Feで置換し、割合として、Ni:Fe=4.
15:0.85))を使用し、また低温型水素吸蔵合金4とし
て10℃(属性温度)で水素放出圧の特性をもつMmNi5
系の合金(例えば、MmNi4.5Cr0.5Zr0.05(つまり、5
モルのNiを一部Zrで置換し、割合としてNi:Cr
=4.5:0.5、さらにZrを0.05追加したもの))を使用
している。
【0033】叙上の如く構成された水素吸蔵合金タンク
1によれば、上記各水素吸蔵合金3,4にそれぞれ水素
を十分に吸蔵させた状態で、上記熱媒通路管5,5,・・
にエンジン冷却水を通して各水素吸蔵合金3,4を加熱
することで、該各水素吸蔵合金3,4から水素放出が行
なわれ、放出された水素ガスは各水素ガス出口管14,
14からエンジン側に供給される。
【0034】この場合、熱媒通路管5及び伝熱フィン6
に近い第1室15aに充填された高温型水素吸蔵合金3
は該熱媒通路管5等から熱を受け易いため、自己冷却作
用にも拘わらず迅速にその属性温度以上に上昇し、応答
性の良い水素放出作用を行う。従って、エンジン始動
後、短時間で全負荷運転に移行することができる。
【0035】一方、熱媒通路管5等から遠い第2室15
bに充填された低温型水素吸蔵合金4は、該熱媒通路管
5等からの熱が伝わりにくいため、該熱媒通路管5等か
らの熱の供給にもかかわらず自己冷却によりその合金温
度が高温型水素吸蔵合金3のそれよりも低くなる。従っ
て、この第2室15bにも従来と同様に高温型水素吸蔵
合金3を充填した場合には合金温度の低下に伴って早期
に水素放出圧が低下してしまうことになる。ところが、
この参考例のものにおいては、この第2室15bには属
性温度の低い低温型水素吸蔵合金4を充填しているた
め、例え低伝熱性及び自己冷却の影響により合金温度が
低下しても、これがより低温の属性温度以上に維持され
る限り良好な水素放出作用を継続し、その吸蔵水素のほ
ぼ全量を放出し切ることとなる。
【0036】従って、このように、属性温度の異なる高
温型水素吸蔵合金3と低温型水素吸蔵合金4との配置位
置を熱媒通路管5及び伝熱フィン6との相対関係に基づ
いて設定することで、高温型水素吸蔵合金3と低温型水
素吸蔵合金4の双方からそれぞれその吸蔵水素のほぼ全
量をしかも安定的に放出することができ、結果的に水素
エンジンを備えた自動車にあってはその全負荷走行の継
続時間の長大化が実現されるものである。
【0037】また、エンジンが停止されると、エンジン
冷却水の供給、即ち、各水素吸蔵合金3,4への熱供給
が断たれることから該各水素吸蔵合金3,4の合金温度
が次第に低下し、高温型水素吸蔵合金3と低温型水素吸
蔵合金4の温度差が小さくなる。この場合、合金温度が
ほぼ同じであれば、低温型水素吸蔵合金4からの水素放
出圧が高温型水素吸蔵合金3からのそれよりも高圧とな
ることから、エンジン停止中においては低温型水素吸蔵
合金4側から高温型水素吸蔵合金3側へ上記各仕切板
7,7,・・を介して水素の移動が行なわれ、該高温型水
素吸蔵合金3側における水素濃度が局部的に高くなる。
このため、エンジンの再始動時には、高温型水素吸蔵合
金3が熱媒通路管5等からの熱を受けて迅速に温度上昇
するとともに該高温型水素吸蔵合金3における水素濃度
が高くなっていることから、多量の水素がより迅速に放
出されることとなり、エンジン再始動後における全負荷
運転への移行がより一層早められるものである。
【0038】尚、図3には、一対の水素吸蔵合金タンク
1,1のエンジン31への具体的な接続構造を示してい
る。即ち、上記水素吸蔵合金タンク1,1は、エンジン
冷却水の供給管41と還流管42を介してエンジン31
に対して並列に接続されている。この供給管41にはサ
ーモバルブ34が設けられるとともに、該サーモバルブ
34は連通管44を介して上記還流管42に接続されて
いる。また、上記供給管41には、上記サーモバルブ3
4をバイパスするバイパス管43が接続されている。そ
して、この供給管41とバイパス管43との接続部には
該供給管41とバイパス管43とを択一的に開閉する電
磁バルブ35,36が設けられている。
【0039】また、この各電磁バルブ35,36は、回
転数センサ32により検出されるエンジン回転数に応じ
てコントロールユニット33から出力される制御信号に
より開閉作動される。具体的には、上記各電磁バルブ3
5,36は、例えばエンジン回転数4500rpm以下の通
常運転時においては上記供給管41を連通させて上記バ
イパス管43を閉塞し、またエンジン回転数4500rpm
以上の全負荷運転時には上記供給管41を閉塞して上記
バイパス管43を連通させるようにその作動がエンジン
回転数に対応して制御される。
【0040】従って、エンジン31の要求水素量が少な
い通常運転時には、エンジン31からの冷却水は上記サ
ーモバルブ34を介して上記水素吸蔵合金タンク1,1
に供給される。この場合、上記サーモバルブ34におい
ては、エンジン31からの高温の冷却水に水素吸蔵合金
タンク1から戻ってくる比較的低温の冷却水を連通管4
4を介して混合させることで、上記水素吸蔵合金タンク
1,1に供給される冷却水の温度調整を行う。このた
め、実際に水素吸蔵合金タンク1,1側に供給される冷
却水の温度は、エンジン31から直接供給される場合に
比して低温となっており、それだけ上記水素吸蔵合金タ
ンク1,1における水素放出量が少なく、通常運転時の
要求水素量に対応した水素量となる。
【0041】これに対して、エンジン31の水素要求量
が多い全負荷運転時には、上記各電磁バルブ35,36
によって上記バイパス管43が開かれているため、エン
ジン31からの高温の冷却水は、上記サーモバルブ34
をバイパスしてそのまま水素吸蔵合金タンク1,1側に
供給される。従って、各水素吸蔵合金タンク1,1にお
ける水素放出量が増加し、エンジン31の要求水素量が
確保される。
【0042】第実施例 図4及び図5には、本願発明の第実施例にかかる水素
吸蔵合金タンク1が示されている。この実施例の水素吸
蔵合金タンク1は、基本的には上記参考例のものと同様
であるが、次の点でこれと相違している。即ち、上記
例の水素吸蔵合金タンク1においては上記伝熱フィン
6を一枚の板材で構成していたが、この実施例のものに
おいては該伝熱フィン6を、一対のフィン片6a,6a
を所定間隔をもって対向配置して構成している。さら
に、この伝熱フィン6の各フィン片6a,6aの間に
は、例えば水酸化バリウム8水塩(Ba(OH)28H20)で構成
される蓄熱材16が充填配置されている。
【0043】かかるフィン構造を採用すると、冷却水か
らの熱供給により各水素吸蔵合金3,4から水素放出が
行われている場合には、この熱の一部が上記蓄熱材16
に蓄熱される。従って、エンジン停止後の再始動時に
は、上記蓄熱材16に蓄えられた熱が上記各水素吸蔵合
金3,4に供給されることでその温度が迅速にその属性
温度以上に上昇せしめられ、水素放出量が素早く増大変
化し、始動後の早期にエンジンの全開運転が可能となる
ものである。一方、上記各水素吸蔵合金3,4への水素
吸蔵時には、この蓄熱材16が該各水素吸蔵合金3,4
から熱を奪うことで水素吸蔵作用がより一層促進され、
水素充填時間の短縮化が図られることなるものである。
【0044】第実施例 図6及び図7には、本願発明の第実施例にかかる水素
吸蔵合金タンク1が示されている。この実施例の水素吸
蔵合金タンク1は、上記参考例の水素吸蔵合金タンク1
と同様に上記伝熱フィン6を一枚の板材で構成したもの
において、該参考例のものが高温型水素吸蔵合金3と低
温型水素吸蔵合金4とを上記熱媒通路管5と伝熱フィン
6とに近い部位と遠い部位に分けて配置していたのに対
して、この実施例においては該高温型水素吸蔵合金3と
低温型水素吸蔵合金4とを上記熱媒通路管5の軸方向に
分けて配置した点で該参考例のものとは大きく異なって
いる。
【0045】即ち、この実施例の水素吸蔵合金タンク1
においては、図7に示すようにタンク本体2の軸方向の
中間位置に該軸方向に直交するようにして仕切板7を配
置し、該仕切板7によって水素吸蔵合金収容室15を左
右両室に区画している。そして、この二つの室のうち、
冷却水の上流側に位置する室に高温型水素吸蔵合金3
を、下流側に位置する室に低温型水素吸蔵合金4をそれ
ぞれ充填配置している。
【0046】かかる構成とすると、高温型水素吸蔵合金
3はエンジン側から供給された高温の冷却水により加熱
され、また低温型水素吸蔵合金4は高温型水素吸蔵合金
3側での熱放出により幾分温度が低下した冷却水により
加熱されることになる。この結果、その属性温度が高い
高温型水素吸蔵合金3は高温の冷却水により該属性温度
以上に温度上昇されて効率良く水素放出を行う。また低
温型水素吸蔵合金4はこれを加熱する冷却水の温度が高
温型水素吸蔵合金3側よりも低下しているがその属性温
度そのものが高温型水素吸蔵合金3よりも低いため、低
温の冷却水による加熱であっても合金温度が属性温度以
上に維持される限り効率良く水素放出を行うことにな
る。
【0047】第実施例 図8及び図9には、本願発明の第実施例にかかる水素
吸蔵合金タンク1が示されている。この実施例の水素吸
蔵合金タンク1は、上記第実施例の水素吸蔵合金タン
ク1と第実施例の水素吸蔵合金タンク1の構造を兼ね
備え構成となっている。即ち、この実施例の水素吸蔵合
金タンク1においては、上記伝熱フィン6を一対のフィ
ン片6a,6aで構成してこれらの間に蓄熱材16を配
置するとともに、上記仕切板7によってタンク本体2の
水素吸蔵合金収容室15を熱媒通路管5の軸方向に分割
して冷却水上流側の室に高温型水素吸蔵合金3を、下流
側の室に低温型水素吸蔵合金4をそれぞれ配置したもの
である。
【0048】従って、この実施例の水素吸蔵合金タンク
1においては、上記伝熱フィン6に蓄熱材16を設けた
ことによる効果、即ち、蓄熱材16の蓄熱作用によりエ
ンジン再始動時における早期の全開運転の実現と水素吸
蔵時の吸蔵時間の短縮化、及び高温型水素吸蔵合金3と
低温型水素吸蔵合金4とを冷却水の流通方向に区画配置
したことによる効果、即ち、高温型水素吸蔵合金3は高
温の冷却水で、低温型水素吸蔵合金4はこれより低温の
冷却水でそれぞれ加熱することでいずれからも効率良く
水素放出が行われることで水素放出性能の向上が図れる
という効果が得られるものである。
【0049】その他 ところで、水素エンジンを自動車に搭載した場合、走行
可能距離の判断上、水素吸蔵合金タンク1における水素
残量の確認が容易に行えることが要求される。この水素
残量測定の方法として、エンジンに供給した水素量より
計算する方法、エンジンと水素吸蔵合金タンクとの間に
配置した水素流量計で測定する方法等が考えられるが、
これらの方法は、エンジン負荷が常時変動することや水
素の比重が小さいこと等の理由から、その精度の信頼性
が確保できない。
【0050】また、これに代わる方法として、水素吸蔵
合金の圧力特性を利用することも考えられる。しかし、
水素吸蔵合金は、基本的にはその吸蔵水素量と水素放出
圧とは、図11に示すように1:1に対応するが、特に
自動車用エンジンに使用される水素吸蔵合金は、水素吸
蔵量の向上を最重要視し、水素吸蔵曲線におけるプラト
ー域の傾斜が極力平坦な合金を使用している関係上、水
素吸蔵量の変化に対する水素放出圧の変化が極めて小さ
く、単一合金の水素放出圧の変化によって水素吸蔵量
(水素残量)を測定することは極めて困難である。
【0051】ここで本願発明者らは、上述の如く属性温
度の異なる水素吸蔵合金を使用して水素吸蔵合金タンク
1を構成することに関連して、例えば、図12に示すよ
うに圧力特性の異なる複数の水素吸蔵合金を混合して一
つの混合水素吸蔵合金として使用することでこの混合水
素吸蔵合金の水素吸蔵曲線のプラトー域に大きな変化を
付けることに想到し、且つこれを実験により検証した。
【0052】例えば、図12に示すように圧力特性の異
なる二つの水素吸蔵合金を同量づつ混合して一つの混合
水素吸蔵合金とした場合、図13に示すように混合水素
吸蔵合金のもつ特性として得られる水素吸蔵曲線のプラ
トー域に水素放出圧が急激に変化する段部が生じた。従
って、この水素放出圧が急激に変化する段部を検出する
ことでこれに対応した水素吸蔵量(即ち、水素残量)を知
ることができる。
【0053】また、ここでは二種類の水素吸蔵合金を混
合したが、この混合合金の種類を増加させることでその
数に対応した数の段部が形成されることも確認した。さ
らに、このプラトー域の段部の位置(水素吸蔵量に対応
した位置)は、合金の混合比によって変化することも確
認した。従って、このように混合合金数を増やしてプラ
トー域の段部の数を多くするとともに、その混合比を適
宜選択することで、より精度良く且つ細かく水素残量を
知ることができる。
【0054】尚、このように複数種類の水素吸蔵合金を
混合して使用した場合にプラトー域に段部が生じるのは
次のような理由によるものと推測される。即ち、同一温
度条件の下で、水素放出圧の異なる二種類の水素吸蔵合
金を混合して一つの混合水素吸蔵合金を構成した場合、
それぞれの水素吸蔵合金がフル吸蔵状態の時に混合水素
吸蔵合金はフル吸蔵状態となる。
【0055】この状態で水素の放出が行なわれる場合、
水素放出圧が高い水素吸蔵合金の方が水素放出圧が低い
水素吸蔵合金よりも先に水素を放出する。その後、圧力
が下がるに従い、水素放出圧の低い水素吸蔵合金から水
素放出が行なわれる。このため、水素吸蔵量との関係で
みると、図13のA領域は水素放出圧の高い水素吸蔵合
金から水素放出が行なわれるため、混合水素吸蔵合金の
水素放出圧としてはこの水素放出圧の高い水素吸蔵合金
の水素放出圧が現れている。これに対して、B領域は水
素放出圧の高い水素吸蔵合金からの水素放出が終了し、
水素放出圧の低い水素吸蔵合金のみから水素放出が行な
われている状態であり、従って、混合水素吸蔵合金の水
素放出圧としては水素放出圧の低い水素吸蔵合金の水素
放出圧が現れている。従って、プラトー域に段部が生じ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の参考例にかかるタンク構造を備えた
水素吸蔵合金タンクの縦断面図である。
【図2】図1のII-II縦断面図である。
【図3】水素吸蔵合金タンクのエンジンへの具体的な接
続構造を示す回路図である。
【図4】本願発明の第実施例にかかるタンク構造を備
えた水素吸蔵合金タンクの縦断面図である。
【図5】図4のV-V縦断面図である。
【図6】本願発明の第実施例にかかるタンク構造を備
えた水素吸蔵合金タンクの縦断面図である。
【図7】図4のVII-VII縦断面図である。
【図8】本願発明の第実施例にかかるタンク構造を備
えた水素吸蔵合金タンクの縦断面図である。
【図9】図4のIX-IX縦断面図である。
【図10】従来の水素吸蔵合金タンクの構造を示す縦断
面図である。
【図11】水素吸蔵合金の「水素吸蔵量−水素放出圧」
特性図である。
【図12】二種類の水素吸蔵合金の「水素吸蔵量−水素
放出圧」特性図である。
【図13】図5に示した二種類の水素吸蔵合金を混合し
た場合における「水素吸蔵量−水素放出圧」特性図であ
る。
【符号の説明】
1は水素吸蔵合金タンク、2はタンク本体、3は高温型
水素吸蔵合金、4は低温型水素吸蔵合金、5は熱媒通路
管、6は伝熱フィン、7は仕切板、8は仕切壁、9はフ
ィルター、10は熱媒用ヘッダー、11は水素ガス用ヘ
ッダー、12は熱媒入口管、13は熱媒出口管、14は
水素ガス出口管、15は水素吸蔵合金収容室、16は蓄
熱材である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−56301(JP,A) 実開 昭62−133100(JP,U) 実開 昭59−194699(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F17C 11/00 C01B 3/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱供給部材を備えたタンク本体内に水素
    吸蔵合金を充填してなる水素吸蔵合金タンクにおいて、 上記水素吸蔵合金を、所定の水素放出圧を得るに必要な
    温度であってその属性から決定される属性温度が異なる
    複数種類の水素吸蔵合金で構成するとともに、該複数の
    水素吸蔵合金を、属性温度の高い水素吸蔵合金ほど上記
    タンク本体内の上記熱供給部材から供給される熱量が多
    い部位寄りに位置せしめた状態で配置し、 上記熱供給部材が、上記タンク本体内に延設配置された
    複数の熱媒通路管と、該各熱媒通路管を相互に連結する
    プレート状の伝熱フィンとで構成され 属性温度の高い水素吸蔵合金ほど上記熱媒通路管の熱媒
    上流寄り位置に配置されている ことを特徴とする水素吸
    蔵合金タンク構造。
  2. 【請求項2】 請求項において、上記伝熱フィンが、
    所定間隔をもって対向する一対のフィン片で構成され、
    かつ該一対のフィン片の間に蓄熱材が配置されているこ
    とを特徴とする水素吸蔵合金タンク構造。
  3. 【請求項3】 熱供給部材を備えたタンク本体内に水素
    吸蔵合金を充填してなる水素吸蔵合金タンクにおいて、 上記水素吸蔵合金を、所定の水素放出圧を得るに必要な
    温度であってその属性から決定される属性温度が異なる
    複数種類の水素吸蔵合金で構成するとともに、該複数の
    水素吸蔵合金を、属性温度の高い水素吸蔵合金ほど上記
    タンク本体内の上記熱供給部材から供給される熱量が多
    い部位寄りに位置せしめた状態で配置し、 上記熱供給部材が、上記タンク本体内に延設配置された
    複数の熱媒通路管と、該各熱媒通路管を相互に連結する
    プレート状の伝熱フィンとで構成され 上記伝熱フィンが、所定間隔をもって対向する一対のフ
    ィン片で構成され、かつ該一対のフィン片の間に蓄熱材
    が配置されている ことを特徴とする水素吸蔵合金タンク
    構造。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3において、属性温度
    の異なる水素吸蔵合金相互間が水素ガスの流通を許容す
    る小孔を備えた仕切板により仕切られていることを特徴
    とする水素吸蔵合金タンク構造。
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