JP3525265B2 - 冷凍魚体の縦割方法並びに装置 - Google Patents

冷凍魚体の縦割方法並びに装置

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JP3525265B2
JP3525265B2 JP21204894A JP21204894A JP3525265B2 JP 3525265 B2 JP3525265 B2 JP 3525265B2 JP 21204894 A JP21204894 A JP 21204894A JP 21204894 A JP21204894 A JP 21204894A JP 3525265 B2 JP3525265 B2 JP 3525265B2
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郁也 藤津
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有限会社藤津鉄工所
株式会社南食品
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は原形のまま凍結された冷
凍魚体から頭部と尾部とを切断し、更に縦半割りと爾後
の縦四割りとの縦割りを行う方法並びに装置に関するも
のであって、特に冷凍魚体を縦割りする際の身くずれを
防止するとともに、冷凍魚体を縦四割りにする際、正確
に縦四割りできるようにした新規な冷凍魚体の縦割方法
並びに装置に係るものである。
【0002】
【発明の背景】遠洋でとれたカツオやマグロ等は漁獲
後、直ちに原形のままブレイン凍結される。そしてこの
ような漁獲物は希にはそのままの状態で取り引きされる
こともあるが、一般には数個のブロックに切断され、魚
肉さくの状態で取り引きされる。そしてこのような作業
は魚体の鮮度や味覚を損なわないよう凍結した状態で行
われる。
【0003】この場合の従来手法としては、丸鋸刃を使
用してすべての切断加工を行うようにしたものや、更な
る歩留りの向上を目的として割込刃を前記丸鋸刃と併用
するようにしたものがある(特公昭52−270802
号及び特公昭53−9993号参照)。また本出願人も
すでに特開平4−20239号「冷凍魚体の縦割方法並
びに装置」、特開平4−23945号「冷凍魚体の縦割
方法並びに装置」をはじめとする数件の特許出願に及ん
でおり、割込刃の冷凍魚体に対する作用方向を冷凍魚体
の長手方向に設定し、冷凍魚体の一端から他端に向けて
割込刃を相対移動させることで、反りや曲がりが生じて
いる冷凍魚体に対しても円滑な縦割作業を行える方法及
び装置を開示している。
【0004】しかしながら上記方法及び装置により冷凍
魚体を縦割りするに際しても以下のような問題点が内在
しており、この点において更なる改良の余地が残されて
いた。すなわち冷凍魚体を縦割りする場合を考えると、
図9(b)に示すように脊椎骨b1 の周囲には多くの小
骨b2 が存在し、このうち腹巣部f3 の近傍の網目状に
交錯した小骨b2 が障害となって、冷凍魚体Fを尾柄部
6 側から縦割りしていくと、前記網目状に交錯した小
骨b2 の存する脊椎骨b1 近傍に割込刃が達したところ
で、前記脊椎骨b1 上方のゼラチン質の魚肉の軟質部分
で身くずれが生じ、その部分で割れてしまって必ずしも
好ましい縦割面の状態は得られていなかった。
【0005】また冷凍魚体Fを縦四割りにする場合、割
込刃を尾柄部f6 側から作用させて冷凍魚体Fを縦四割
りにするわけであるが、カツオやマグロ等の冷凍魚体F
にあっては、図9(a)に示すように尾柄部f6 両側面
の中央付近に隆起線f7 が存在し、割込刃がこの隆起線
7 に当接すると、割込刃の進行方向が本来の進行方向
からそれてしまって、正確な縦割りができないという問
題も有していた。
【0006】
【解決を試みた技術的事項】本発明はこのような背景の
認識に立って案出されたものであって、冷凍魚体を縦半
割りあるいは縦四割りにするに先立って、割込刃が冷凍
魚体に正確に作用し、良好な縦割状態が得られるように
補助加工を行うことにより、上記課題の解決を試みた新
規な冷凍魚体の縦割方法並びに装置を提案するものであ
る。
【0007】
【発明の構成】
【目的達成の手段】請求項1記載の冷凍魚体の縦割方法
は、原形のまま凍結された冷凍魚体から頭部と尾部とを
切断し、更に割込刃を使用して冷凍魚体を縦半割りと、
爾後の縦四割りとの縦割りを行う方法において、前記冷
凍魚体を縦割りにするにあたっては、これに先立って遅
くとも縦四割りの前に冷凍魚体の腹巣部近傍に存する小
骨の縁切り加工を行うようにしたことを特徴として成る
ものである。
【0008】また請求項2記載の冷凍魚体の縦割方法
は、前記要件に加え、前記冷凍魚体を縦割りにするにあ
たっては、これに先立って前記小骨の縁切り加工と共
に、その下方の腹巣部の一部の切除加工をも併せて行う
ようにしたことを特徴として成るものである。
【0009】更にまた請求項3記載の冷凍魚体の縦割方
法は、前記要件に加え、前記冷凍魚体を縦四割りにする
にあたっては、これに先立って冷凍魚体の尾部側の端面
に尾柄部側面の隆起線上を通るように四割用案内切込を
形成するようにしたことを特徴として成るものである。
【0010】更にまた請求項4記載の冷凍魚体の縦割方
法は、原形のまま冷凍された冷凍魚体から頭部と尾部と
を切断する頭部尾部切断工程と、冷凍魚体の腹巣部近傍
に存する小骨の縁切り加工を行う小骨縁切り加工工程
と、冷凍魚体の背鰭部と腹鰭部とに半割用補助切除部を
形成する半割用補助加工工程と、前記半割用補助切除部
に割込刃を作用させ、冷凍魚体を縦半割りにする半割工
程と、冷凍魚体の尾部側の端面に四割用案内切込を形成
する四割用補助加工工程と、前記四割用案内切込に割込
刃を作用させ、冷凍魚体を縦四割りにする四割工程とに
よって構成されることを特徴として成るものである。
【0011】更にまた請求項5記載の冷凍魚体の縦割方
法は、前記請求項4記載の要件に加え、前記半割用補助
加工工程は、冷凍魚体の背鰭部に前記割込刃の割込案内
部となる断面V字溝状の半割用補助切除部を形成し、一
方、冷凍魚体の腹鰭部には前記断面V字溝状の半割用補
助切除部と、腹鰭部側の腹巣部の一部または全部をほぼ
水平方向に切除する平面状の半割用補助切除部との双
方、またはこのうちいずれか一方を形成することにより
構成されることを特徴として成るものである。
【0012】更にまた請求項6記載の冷凍魚体の縦割装
置は、原形のまま凍結された冷凍魚体から頭部と尾部と
を切断する頭部尾部切断装置と、冷凍魚体の腹巣部近傍
に存する小骨の縁切り加工を行う小骨縁切り加工装置
と、冷凍魚体の背鰭部と腹鰭部とに半割用補助切除部を
形成する半割用補助加工装置と、前記半割用補助切除部
に割込刃を作用させ、冷凍魚体を縦半割りにする半割装
置と、冷凍魚体の尾部側の端面に四割用案内切込を形成
する四割用補助加工装置と、前記四割用案内切込に割込
刃を作用させ、冷凍魚体を縦四割りにする四割装置とを
具えて成ることを特徴として成るものである。
【0013】更にまた請求項7記載の冷凍魚体の縦割装
置は、前記請求項6記載の要件に加え、前記小骨縁切り
加工装置は、冷凍魚体の腹巣部近傍に存する小骨の縁切
り加工を直接行う縁切り用丸鋸刃と、その下方の腹巣部
の一部を切除加工する腹巣部切除用丸鋸刃と、これらの
丸鋸刃を回転駆動する駆動装置と、これらの丸鋸刃の冷
凍魚体に対する迫り出し量を調節し得る迫り出し装置と
を具えて成り、なお且つ前記縁切り用丸鋸刃と腹巣部切
除用丸鋸刃とは、互いに交差するように配置されるとと
もに、冷凍魚体の搬送方向に対し、幾分ずれるように配
置されていることを特徴として成るものである。
【0014】更にまた請求項8記載の冷凍魚体の縦割装
置は、前記請求項6または7記載の要件に加え、前記四
割用補助加工装置は、冷凍魚体の尾部側の端面に尾柄部
側面の隆起線上を通るように四割用案内切込を直接形成
する案内切込用丸鋸刃と、この案内切込用丸鋸刃を回転
駆動する駆動装置と、この案内切込用丸鋸刃の冷凍魚体
に対する迫り出し量を調節し得る迫り出し装置とを具え
て成ることを特徴として成るものである。これら発明に
より前記目的を達成しようとするものである。
【0015】
【発明の作用】まず請求項1記載の冷凍魚体の縦割方法
は、冷凍魚体を縦割りするに先立って、冷凍魚体の腹巣
部近傍に存する小骨の縁切り加工を行うという構成をと
っている。これにより冷凍魚体を割込刃によって縦割り
するにあたり、割込刃を尾柄部側から腹巣部近傍に移動
させると、冷凍魚体は自然に縦割りされ、冷凍魚体に身
くずれ等は発生しない。
【0016】また請求項2記載の冷凍魚体の縦割方法
は、冷凍魚体を縦割りするに先立って、小骨の縁切り加
工と共に、その下方の腹巣部の一部の切除加工をも併せ
て行うという構成をとっている。これにより冷凍魚体の
縦割りが更に容易となり、身くずれの生じない良好な縦
割りが確約される。
【0017】更にまた請求項3記載の冷凍魚体の縦割方
法は、冷凍魚体を縦四割りにするに先立って、冷凍魚体
の尾部側の端面に四割用案内切込を形成するという構成
をとっている。これにより割込刃は尾柄部側面の隆起線
の影響を受けることなく、冷凍魚体に作用するようにな
り、冷凍魚体を正確に縦四割りにする。
【0018】更にまた請求項4記載の冷凍魚体の縦割方
法は、頭部尾部切断工程と、小骨縁切り加工工程と、半
割用補助加工工程と、半割工程と、四割用補助加工工
程、四割工程とによって構成されている。これにより原
形のまま凍結された冷凍魚体から最終的に縦四割りにし
た魚肉さくを得る一連の冷凍魚体の縦割方法において、
正確でしかも身くずれの生じない縦割りが可能となり、
極めて商品価値の高い魚肉さくを製品として提供でき
る。
【0019】更にまた請求項5記載の冷凍魚体の縦割方
法は、半割用補助加工工程を背鰭部に断面V字溝状の半
割用補助切除部を形成し、一方、腹鰭部に断面V字溝状
の半割用補助切除部と平面状の半割用補助切除部との双
方、またはいずれか一方を形成することにより構成して
いる。これにより背鰭部に形成される断面V字溝状の半
割用補助切除部により背鰭部側の割込刃が所望の割込位
置に案内されるほか、腹鰭部に形成される断面V字溝状
の半割用補助切除部により腹鰭部側の割込刃も同様に所
望の割込位置に案内される。また背鰭部側の割込刃と腹
鰭部側の割込刃とが共動するように構成されている場合
には、背鰭部側の断面V字溝状の半割用補助切除部のみ
により両方の割込刃の案内作用が行われ、この場合には
腹鰭部側を水平方向に切除し、平面状の半割用補助切除
部を形成することで魚肉さくとしては不用となる腹巣部
を切除できるとともに、腹鰭部側からの縦割りも容易に
なる。
【0020】更にまた請求項6記載の冷凍魚体の縦割装
置は、頭部尾部切断装置と、小骨縁切り加工装置と、半
割用補助加工装置と、半割装置と、四割用補助加工装置
と、四割装置とを具えていることにより構成されてい
る。これにより原形のまま凍結された冷凍魚体から最終
的に縦四割りにした魚肉さくを得るまでの一連の加工を
行う冷凍魚体の縦割装置において、正確でしかも身くず
れの生じない縦割りが可能となり、極めて商品価値の高
い魚肉さくを製造することが可能となる。
【0021】更にまた請求項7記載の冷凍魚体の縦割装
置は、小骨縁切り加工装置を縁切り用丸鋸刃と、腹巣部
切除用丸鋸刃と、駆動装置と、迫り出し装置とにより構
成し、なお且つ縁切り用丸鋸刃と腹巣部切除用丸鋸刃と
を交差するように、しかも冷凍魚体の搬送方向に幾分ず
れるように配置するという構成をとる。これにより丸鋸
刃同士が干渉することなく一挙に腹巣部近傍に存する小
骨の縁切り加工と、その下方の腹巣部の一部の切除加工
との両方の加工を行うことが可能となるほか、冷凍魚体
に対する前記二つの丸鋸刃の切込量も調節できる。
【0022】更にまた請求項8記載の冷凍魚体の縦割装
置は、四割用補助加工装置を案内切込用丸鋸刃と、駆動
装置と、迫り出し装置とにより構成している。これによ
り冷凍魚体に対する割込刃の正確な進入を妨げる尾柄部
側面の隆起線が切除され、正確な四割加工が可能になる
ほか、冷凍魚体に対する案内切込用丸鋸刃の切込量も調
節できる。
【0023】
【実施例】以下本発明の冷凍魚体の縦割方法並びに装置
について図面に基づいて具体的に説明する。なお以下の
説明にあたっては、本発明の冷凍魚体の縦割装置を構成
する各装置について順を追って説明するとともに、これ
と併せてこれら各装置を使用しての冷凍魚体の加工手順
を順次説明していくことで、本発明の冷凍魚体の縦割方
法にも同時に言及する。図2〜7の各装置により構成さ
れ、図中、符号1に示すものが本発明の冷凍魚体の縦割
装置であって、このものは原形のまま凍結された冷凍魚
体Fから頭部f2 と尾部f1 とを切断する頭部尾部切断
装置2(図2参照)と、冷凍魚体Fの腹巣部f3 近傍に
存在する脊椎骨b1 の周辺の小骨b2 の縁切り加工を行
う小骨縁切り加工装置3(図3参照)と、冷凍魚体Fの
背鰭部f4 と腹鰭部f5 とに半割用補助切除部Gを形成
する半割用補助加工装置4(図4参照)と、前記半割用
補助切除部Gに割込刃51を作用させ、冷凍魚体Fを縦
半割りにする半割装置5(図5参照)と、冷凍魚体Fの
尾部f1 側の端面に四割用案内切込Sを形成する四割用
補助加工装置6(図6参照)と、前記四割用案内切込S
に割込刃71を作用させ、冷凍魚体Fを縦四割りにする
四割装置7(図7参照)とを具えることにより成ってい
る。なおこれら各装置の配置は以上列記した順番による
ことなく、本発明の冷凍魚体の縦割方法を構成する各加
工工程の配列に合わせ、適宜可変できるものである。
【0024】このうち頭部尾部切断装置2は、図2に示
すようにアングル材また角パイプ等を適宜枠状に組み立
てて成る支持架台20に対し、冷凍魚体Fを支持する支
持系装置21と、冷凍魚体Fの頭部f2 と尾部f1 とを
切断するカッタ系装置22とを設けて成る。支持系装置
21は一例としてチェーンコンベヤを構成する駆動スプ
ロケット211と、ターンスプロケット212との間に
キャリヤチェーン213を懸張したものに対し、V形ト
ラフ状の載置台214を適宜の数、適宜の間隔を開けて
取り付けることにより構成されている。なおこの支持系
装置21は、要は冷凍魚体Fをカッタ系装置22が作用
する位置において支持すればよいのであるから、固定的
なものであってももとより差し支えない。
【0025】またカッタ系装置22としては、一例とし
ていわゆるギロチンタイプのものが採用でき、片刃状の
カッタ刃221を対向的に二基設け、更にこれらのカッ
タ刃221をそれぞれ接近離反方向に摺動させる摺動シ
フタ222を設けることにより基本的に構成される。な
おカッタ刃221の刃先形状はできるだけ冷凍魚体Fに
作用した場合の切断抵抗が小さくなるような形状が望ま
しく、図2に示す実施例にあっては、一例としてW字状
の凹凸を形成した刃先形状のカッタ刃221を採用して
いる。またこのようなカッタ刃221及び摺動シフタ2
22とによって構成されるカッタ系装置22は、尾部f
1 の切断用と頭部f2 の切断用との二基設けられ、これ
らを区別する場合には尾部用カッタ系装置22a、ある
いは頭部用カッタ系装置22bとして表示し識別する。
【0026】そしてこのようにして構成される頭部尾部
切断装置2による加工手順について以下に説明する。ま
ず作業者は未加工の原形のまま凍結されているカツオ、
マグロ等の冷凍魚体Fを用意し、これを載置台214上
に載置する(なお図2では背鰭部f4 を上方にして載置
する様子を示す)。次にチェーンコンベヤを駆動し、キ
ャリヤチェーン213を走行させて、カッタ系装置22
の切断作用位置に冷凍魚体Fを至らせる。その後、摺動
シフタ222を作動させて、当初離反状態にあったカッ
タ刃221を接近させ、その摺擦作用によって冷凍魚体
Fの頭部f2 または尾部f1 を切断する。なお頭部f2
と尾部f1 との切断は、各々別々に行うことも可能であ
るが、一挙に同時に切断することも可能である。因みに
上記の構成は本発明の冷凍魚体の縦割方法における頭部
尾部切断工程IIに該当するものである(図1参照)。
【0027】一方、小骨縁切り加工装置3は、本発明の
冷凍魚体の縦割装置1の特徴的構成を成す部分であり、
このものは図3に示すようにアングル材、角パイプ等に
より構成される支持架台30に対し冷凍魚体Fの腹巣部
3 近傍に存する網目状の小骨b2 の縁切り加工を直接
行う縁切り用丸鋸刃31と、この縁切り用丸鋸刃31を
回転駆動する駆動装置32と、縁切り用丸鋸刃31の冷
凍魚体Fに対する迫り出し量を調節し得る迫り出し装置
33とを具えることにより基本的に構成される。なお図
3に示す実施例にあっては、支持架台30に対し更に前
記小骨b2 の下方に存する腹巣部f3 の一部を切除加工
する腹巣部切除用丸鋸刃34と、この腹巣部切除用丸鋸
刃34を回転駆動する駆動装置35と、腹巣部切除用丸
鋸刃34の冷凍魚体Fに対する迫り出し量を調節し得る
迫り出し装置36とを具えることにより構成されてい
る。
【0028】なお且つ図3に示す実施例にあっては、前
記縁切り用丸鋸刃31と腹巣部切除用丸鋸刃34とは互
いに交差するように配置されるとともに、冷凍魚体Fの
搬送方向に対し幾分ずれるように配置されている。また
図3に示す実施例にあっては、縁切り用丸鋸刃31を回
転駆動する駆動装置32と、腹巣部切除用丸鋸刃34を
回転駆動する駆動装置35とをそれぞれ別々に設けてい
るが、同一の駆動源を使用し、このものから二経路の伝
達駆動系を取り出し、これらをそれぞれ縁切り用丸鋸刃
31及び腹巣部切除用丸鋸刃34に接続するように構成
することももちろん可能である。
【0029】そしてこのようにして構成される小骨縁切
り加工装置3による加工手順について以下に説明する。
まず作業者は前記頭部尾部切断工程IIにおいて頭部f2
と尾部f1 とが切除された冷凍魚体Fを用意し、これを
小骨縁切り加工装置3における加工テーブル上に載置す
る。次に加工しようとする冷凍魚体Fの大きさに合わせ
て適宜迫り出し装置33及び迫り出し装置36の迫り出
し量を調節し、最適の迫り出し量となったところで駆動
装置32及び駆動装置35を起動し、縁切り用丸鋸刃3
1及び腹巣部切除用丸鋸刃34を回転駆動させる。
【0030】次に冷凍魚体Fを魚体幅方向(図3中、紙
面前方)に水平移動させて、腹巣部f3 近傍に存する脊
椎骨b1 周辺の網目状の小骨b2 の縁切り加工と、その
下方の腹巣部f3 の切除加工とを一挙に行う。また冷凍
魚体Fを水平移動させる手段としては手動によるほか、
シリンダやコンベヤ等、他の駆動手段を用いたものであ
ってもよいし、冷凍魚体F側を固定し、前記縁切り用丸
鋸刃31及び腹巣部切除用丸鋸刃34の側を移動させる
ように構成することももちろん可能である。因みに上記
の構成は本発明の冷凍魚体の縦割方法における小骨縁切
り加工工程IIIに該当するものである(図1参照)。
【0031】更に一方、半割用補助加工装置4として
は、図4に示すようにアングル材、角パイプ等により構
成される支持架台40に対し、冷凍魚体Fの背鰭部f4
または背鰭部f4 と腹鰭部f5 との双方に断面V字溝状
の半割用補助切除部G1 を形成するV字溝形成装置と、
腹鰭部f5 側の腹巣部f3 の一部または全部をほぼ水平
方向に切除して平面状の半割用補助切除部G2 を形成す
る平面切除部形成装置42とを具えることにより構成さ
れる。
【0032】このうちV字溝形成装置としては、例えば
特公昭53−9993号や特公昭52−270802号
等に開示されているものが一例として採用できるが、こ
れに限らず冷凍魚体Fの背鰭部f4 及び腹鰭部f5 の形
状に沿って一様の案内溝が形成できるものであれば、他
の種々の機構の装置が採用できる。また平面切除部形成
装置42としては、例えば図4に示すような平面切除用
丸鋸刃43及びその駆動装置とから成るもの、あるいは
前記小骨縁切り加工装置3において設けた迫り出し装置
33、36と同様の迫り出し装置をこれに付加したもの
が採用できる。
【0033】なおこのようなV字溝形成装置及び平面切
除部形成装置42は上述したように支持架台40に対し
て具えられるわけであるが、後述する半割装置5におけ
る支持架台50と、この支持架台40とを兼用し、半割
装置5における支持架台50に対してV字溝形成装置と
平面切除部形成装置42の双方あるいはいずれか一方を
具える構成とすることも可能である。因みにこのような
構成とした場合には、半割用補助加工と半割加工とがほ
ぼ同時に連続した状態で行われるようになる。
【0034】次にこのようにして構成される半割用補助
加工装置4による加工手順について説明する。前記小骨
縁切り加工工程III を経て頭部f2 、尾部f1 に加えて
腹巣部f3 近傍の小骨b2 の縁切り加工の行われた冷凍
魚体Fは例えば背鰭部f4 を上にした状態に保持されな
がら魚体長手方向に移送され、次のような加工が行われ
る。すなわち前記V字溝形成装置により、まず冷凍魚体
Fの背鰭部f4 に次工程の半割工程Vにおいて使用され
る割込刃51の割込案内部となる断面V字溝状の半割用
補助切除部G1 を形成する。
【0035】次に冷凍魚体Fの腹鰭部f5 を上にしてこ
の腹鰭部f5 に前記V字溝形成装置を用いて断面V字溝
状の半割用補助切除部G1 を形成し、更に腹鰭部f5
平面状の半割用補助切除部G2 を形成する場合には、再
び冷凍魚体Fを上下反転させて背鰭部f4 が上になるよ
うに冷凍魚体Fを保持し、平面切除部形成装置42にお
ける平面切除用丸鋸刃43により腹鰭部f5 側の腹巣部
3 の一部または全部をほぼ水平方向に切除する。
【0036】なお腹鰭部f5 側に断面V字溝状の半割用
補助切除部G1 を形成しない場合には、前記腹鰭部f5
を上にする冷凍魚体Fの反転作業が省略でき、背鰭部f
4 を上にした状態で一挙に背鰭部f4 に断面V字溝状の
半割用補助切除部G1 を、そして腹鰭部f5 に平面状の
半割用補助切除部G2 を同時にあるいは連続して形成で
きる。また背鰭部f4 を上にした状態で背鰭部f4 と腹
鰭部f5 の両方に断面V字溝状の半割用補助切除部G1
を形成できるよう上下にV字溝形成装置が配されている
場合にも前記腹鰭部f5 を上にする冷凍魚体Fの反転作
業は不要となる。因みに上記の構成は本発明の冷凍魚体
Fの縦割方法における半割用補助加工工程IVに該当する
ものである(図1参照)。
【0037】更に一方、半割装置5としては本出願人が
すでに出願に及んでいる特開平4−20239号に開示
した装置が一例として採用でき、このものは図5に示す
ようにアングル材、角パイプ等により構成される支持架
台50に対して直接冷凍魚体Fに作用して、冷凍魚体F
を縦半割りにする割込刃51を具えて成る刃物装置52
と、冷凍魚体Fを一定姿勢に保持するとともに、前記刃
物装置52に向けて冷凍魚体Fを移送する保持装置53
とを設けることにより構成される。
【0038】次にこのような構成の半割装置5により冷
凍魚体Fを縦半割りにするその加工手順について説明す
る。まず作業者は前記半割用補助加工工程IVにより、半
割用補助加工の施された冷凍魚体Fを一例として尾柄部
6 側が刃物装置52における割込刃51側に向くよう
に保持装置53における支承板上に載置し、更に適宜の
保持部材を利用して支承板上に冷凍魚体Fを固定する。
その後、適宜のシフタを起動させ、支承板とともに冷凍
魚体Fを刃物装置52側に移動させると、上下一対に配
された割込刃51が前記断面V字溝状の半割用補助切除
部G1 に作用し、これに案内されるように冷凍魚体Fの
脊椎骨b1 に向けて割込刃51が進入していく。
【0039】そして割込刃51が冷凍魚体Fの腹巣部f
3 の近傍に至り、前記小骨b2 の縁切り加工を行った部
位に達したところで、冷凍魚体Fは縦半割りにされるの
である。因みに前記小骨b2 の縁切り加工を行わない場
合にあっても、割込刃51が冷凍魚体Fの腹巣部f3
近傍に至ったところで、冷凍魚体Fは縦半割りにされる
が、この場合には腹巣部f3 近傍の網目状に交錯した小
骨b2 が障害となってその上方のゼラチン質の軟質部分
に沿って割れてしまい、その軟質部分に身くずれが生じ
てしまうのである。なお上記の構成は本発明の冷凍魚体
の縦割方法における半割工程Vに該当するものである
(図1参照)。
【0040】更に一方、本発明の冷凍魚体の縦割装置1
には本発明の特徴的構成の四割用補助加工装置6が設け
られるものであって、この四割用補助加工装置6として
は、すでに述べた小骨縁切り加工装置3において採用し
たのと同様の構成のものが採用できる。すなわち図6に
示すようにアングル材、角パイプ等により構成される支
持架台60に対し、冷凍魚体Fの尾部f1 側の端面に尾
柄部f6 側面から角状に突出している隆起線f7 上を通
るように四割用案内切込Sを直接形成する案内切込用丸
鋸刃61と、この案内切込用丸鋸刃61を回転駆動する
駆動装置62と、この案内切込用丸鋸刃61の冷凍魚体
Fに対する迫り出し量を調節し得る迫り出し装置63と
を具えることにより構成される。
【0041】そしてこのようにして構成される四割用補
助加工装置6による加工手順は以下のようになる。すな
わち前記半割工程Vにより二分割された冷凍魚体Fの二
つのブロックF0 をそれぞれ別個に、あるいは二つのブ
ロックF0 の縦割面を接合し両者を組み合わせた状態で
四割用補助加工装置6における加工テーブル上に載置
し、加工テーブル上に固定する。なおこの場合、尾柄部
6 側が案内切込用丸鋸刃61側を向くように固定す
る。次に案内切込用丸鋸刃61が前記隆起線f7 上を通
るように迫り出し装置63により、その迫り出し量を調
節し、最適の迫り出し量となったところで駆動装置62
を起動し、案内切込用丸鋸刃61を回転駆動させる。
【0042】次に冷凍魚体Fを魚体長手方向に水平移動
させて、冷凍魚体Fの尾部f1 側の端面に案内切込用丸
鋸刃61を当接させ、更に尾柄部f6 の側面の隆起線f
7 を削り落とすよう冷凍魚体Fを20〜30mm程度移
動させ、四割用案内切込Sを形成する。なお冷凍魚体F
の前記二つのブロックF0 を個別に加工する場合には、
縦割面が加工テーブルに接するようにブロックF0 をう
つ伏せた状態で載置し、この加工テーブルに対し垂直に
配される案内切込用丸鋸刃61により四割用案内切込S
を個別に形成するようにする。因みに上記構成は本発明
の冷凍魚体Fの縦割方法における四割用補助加工工程VI
に該当するものである(図1参照)。
【0043】そして本発明の冷凍魚体の縦割装置1を構
成する残る一つの構成部材である四割装置7について以
下説明する。四割装置7としては、本出願人がすでに出
願に及んでいる特開平4−23945号に開示した装置
が一例して採用でき、このものは図7に示すようにアン
グル材、角パイプ等により構成される支持架台70に対
して直接冷凍魚体Fの前記ブロックF0 に作用して、前
記ブロックF0 を更に縦半割りにする割込刃71を具え
て成る刃物装置72と、冷凍魚体Fを保持し、前記刃物
装置72に向けて冷凍魚体FのブロックF0 を移送する
保持装置73とを設けることにより構成される。
【0044】またこの四割装置7の場合、保持装置73
は中央に一定の間隙を隔てて、その左右に二列に並設さ
れるスラットコンベヤ状の支承板731に対し、冷凍魚
体Fの頭部f2 側の端面に当接し、冷凍魚体Fを押圧す
る押圧片732を立ち上げ、更にコンベヤ側方にスプリ
ングにより冷凍魚体Fの方向に偏寄傾向が付与された押
さえローラ733を配するとともに、前記支承板731
の間隙部に受けローラ734を設けることにより構成さ
れている。また刃物装置72における割込刃71は冷凍
魚体FのブロックF0 の搬送面に対し垂直となるよう、
前記搬送面の上方に配されている。
【0045】そしてこのようにして成る四割装置7を使
用して、冷凍魚体Fを縦四割りにするその加工手順につ
いて説明する。まず前記半割工程Vにより縦半割りさ
れ、前記四割用補助加工工程VIにより四割用案内切込S
の形成された冷凍魚体FのブロックF0 を用意し、これ
を支承板731上に載置する。この場合には、四割用案
内切込Sの形成された尾部f1 側の端面を割込刃71に
向けて載置するとともに、前記受けローラ734に冷凍
魚体Fの脊椎骨b1 または脊椎骨b1 の除去された凹陥
部が係合するように載置する。
【0046】次にコンベヤを駆動して冷凍魚体Fを縦半
割りにしたブロックF0 を刃物装置72に向けて移送さ
せる。そして前記ブロックF0 に形成された四割用案内
切込Sに刃物装置72における割込刃71が係合する
と、この割込刃71は四割用案内切込Sに案内されなが
ら前記ブロックF0 内に進入し、更にブロックF0 を移
送することにより、ブロックF0 を縦半割りにした魚肉
さくF1 を得ることができるのである。なお上記の構成
は本発明の冷凍魚体の縦割方法における四割工程VII に
該当するものである(図1参照)。
【0047】なお半割工程V及び四割工程VII において
使用する割込刃51及び割込刃71は図示の実施例では
円板状のものとしたが、図8(a)に示すようにナタ刃
状のものであってもよいし、図8(b)に示すように円
板状の割込刃51、71の一部を切り欠き、腹巣部f3
の損傷を軽減するようにしたものであっても構わない。
また図示の割込刃51、71にあっては、遊転状態に設
けたものを示すが、固定状態に設けたものであっもよい
し、何らかの駆動手段により回転駆動されるものであっ
も構わない。更に前記各工程における冷凍魚体Fと加工
作用部との相対位置の変化は冷凍魚体F側が移動するも
のであってもよいし、加工作用部側が移動するものであ
っもよいし、この両者が共に移動するものであっても構
わない。
【0048】更にまた小骨縁切り加工工程III において
使用した縁切り用丸鋸刃31及び腹巣部切除用丸鋸刃3
4、四割用補助加工工程VIにおいて使用した案内切込用
丸鋸刃61は帯鋸刃に代替することも可能であるし、冷
凍魚体Fの保持を強固にすることにより、前記頭部尾部
切断工程IIにおいて使用したようなギロチンタイプのカ
ッタ刃を使用することも構成次第では可能である。
【0049】更に本発明の冷凍魚体の縦割方法を構成す
る各工程の配列としては、上記の配列によることなく、
条件が許す限り種々の配列とすることが可能である。例
えば小骨縁切り加工工程III は、上記説明では半割用補
助加工工程IVの前工程として配置されているが、これら
両工程の配置を入れ替えることも可能であるし、小骨縁
切り加工工程III を四割用補助加工工程VIの前工程とし
て、あるいは四割工程VII の前工程として配置すること
も可能である。同様にして四割用補助加工工程VIも小骨
縁切り加工工程III の前工程として、もしくは半割用補
助加工工程IVの前工程として、または半割工程Vの前工
程として配置することも可能である。
【0050】
【発明の効果】本発明の冷凍魚体の縦割方法並びに装置
は以上のような構成により成るものであり、このような
構成を有することにより以下のような効果が発揮され
る。まず請求項1記載の冷凍魚体の縦割方法は、冷凍魚
体Fを縦割りするに先立って、冷凍魚体Fの腹巣部f3
近傍に存する小骨b2 の縁切り加工を行うという構成を
とっている。これにより冷凍魚体Fを割込刃51、71
によって縦割りするにあたり、割込刃51、71を尾柄
部f6 側から腹巣部f3 近傍に移動させると、冷凍魚体
Fは自然に縦割りされ、冷凍魚体Fに身くずれ等は発生
しない。
【0051】また請求項2記載の冷凍魚体の縦割方法
は、冷凍魚体Fを縦割りするに先立って、小骨b2 の縁
切り加工と共に、その下方の腹巣部f3 の一部の切除加
工をも併せて行うという構成をとっている。これにより
冷凍魚体Fの縦割りが更に容易となり、身くずれの生じ
ない良好な縦割りが確約される。
【0052】更にまた請求項3記載の冷凍魚体の縦割方
法は、冷凍魚体Fを縦四割りするに先立って、冷凍魚体
Fの尾部f1 側の端面に四割用案内切込Sを形成すると
いう構成をとっている。これにより割込刃71は尾柄部
6 側面の隆起線f7 の影響を受けることなく、冷凍魚
体Fに作用するようになり、冷凍魚体Fを正確に縦四割
りにする。
【0053】更にまた請求項4記載の冷凍魚体の縦割方
法は、頭部尾部切断工程IIと、小骨縁切り加工工程III
と、半割用補助加工工程IVと、半割工程Vと、四割用補
助加工工程VI、四割工程VII とによって構成されてい
る。これにより原形のまま凍結された冷凍魚体Fから最
終的に縦四割りにした魚肉さくF1 を得る一連の冷凍魚
体Fの縦割方法において、正確でしかも身くずれの生じ
ない縦割りが可能となり、極めて商品価値の高い魚肉さ
くF1 を製品として提供できる。
【0054】更にまた請求項5記載の冷凍魚体の縦割方
法は、半割用補助加工工程IVを背鰭部f4 に断面V字溝
状の半割用補助切除部G1 を形成し、一方、腹鰭部f5
に断面V字溝状の半割用補助切除部G1 と平面状の半割
用補助切除部G2 との双方、またはいずれか一方を形成
することにより構成している。これにより背鰭部f4
形成される断面V字溝状の半割用補助切除部G1 により
背鰭部f4 側の割込刃51が所望の割込位置に案内され
るほか、腹鰭部f5 に形成される断面V字溝状の半割用
補助切除部G1 により腹鰭部f5 側の割込刃51も同様
に所望の割込位置に案内される。また背鰭部f4 側の割
込刃51と腹鰭部f5 側の割込刃51が共動するように
構成されている場合には、背鰭部f4 側の断面V字溝状
の半割用補助切除部G1 のみにより両方の割込刃51の
案内作用が行われ、この場合には腹鰭部f5 側を水平方
向に切除し、平面状の半割用補助切除部G2 を形成する
ことで魚肉さくF1 としては不用となる腹巣部f3 を切
除できるとともに、腹鰭部f5 側からの縦割りも容易に
なる。
【0055】更にまた請求項6記載の冷凍魚体の縦割装
置は、頭部尾部切断装置2と、小骨縁切り加工装置3
と、半割用補助加工装置4と、半割装置5と、四割用補
助加工装置6と、四割装置7とを具えていることにより
構成されている。これにより原形のまま凍結された冷凍
魚体Fから最終的に縦四割りにした魚肉さくF1 を得る
までの一連の加工を行う冷凍魚体の縦割装置1におい
て、正確でしかも身くずれの生じない縦割りが可能とな
り、極めて商品価値の高い魚肉さくF1 を製造すること
が可能となる。
【0056】更にまた請求項7記載の冷凍魚体の縦割装
置は、小骨縁切り加工装置3を縁切り用丸鋸刃31と、
腹巣部切除用丸鋸刃34と、駆動装置35と、迫り出し
装置33、36とにより構成し、なお且つ縁切り用丸鋸
刃31と腹巣部切除用丸鋸刃34とを交差するように、
しかも冷凍魚体Fの搬送方向に幾分ずれるように配置す
るという構成をとる。これにより前記二つの丸鋸刃3
1、34同士が緩衝することなく一挙に腹巣部f3 近傍
に存する小骨の縁切り加工と、その下方の腹巣部f3
一部の切除加工との両方の加工を行うことが可能となる
ほか、冷凍魚体Fに対する前記二つの丸鋸刃31、34
の切込量も調節できる。
【0057】更にまた請求項8記載の冷凍魚体の縦割装
置は、四割用補助加工装置6を案内切込用丸鋸刃61
と、駆動装置62と、迫り出し装置63とにより構成し
ている。これにより冷凍魚体Fに対する割込刃71の正
確な進入を妨げる尾柄部f6 側面の隆起線f7 が切除さ
れ、正確な四割加工が可能になるほか、冷凍魚体Fに対
する案内切込用丸鋸刃61の切込量も調節できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷凍魚体の縦割方法を時系列的に示す
説明図である。
【図2】本発明の冷凍魚体の縦割装置における頭部尾部
切断装置を示す透視斜視図である。
【図3】同上小骨縁切り加工装置を示す正面図並びに縁
切り用丸鋸刃と腹巣部切除用丸鋸刃との平面配置状態を
示す平面図である。
【図4】同上半割用補助加工装置を示す側面図である。
【図5】同上半割装置を示す側面図である。
【図6】同上四割用補助加工装置を示す側面図である。
【図7】同上四割装置を示す側面図である。
【図8】割込刃の他の二種の実施例を示す側面図であ
る。
【図9】冷凍魚体の各部の名称を示す側面図並びに胴体
部分の縦断側面図である。
【符号の説明】
1 冷凍魚体の縦割装置 2 頭部尾部切断装置 II 頭部尾部切断工程 3 小骨縁切り加工装置 III 小骨縁切り加工工程 4 半割用補助加工装置 IV 半割用補助加工工程 5 半割装置 V 半割工程 6 四割用補助加工装置 VI 四割用補助加工工程 7 四割装置 VII 四割工程 20 支持架台 21 支持系装置 211 駆動スプロケット 212 ターンスプロケット 213 キャリヤチェーン 214 載置台 22 カッタ系装置 22a 尾部用カッタ系装置 22b 頭部用カッタ系装置 221 カッタ刃 222 摺動シフタ 30 支持架台 31 縁切り用丸鋸刃 32 駆動装置 33 迫り出し装置 34 腹巣部切除用丸鋸刃 35 駆動装置 36 迫り出し装置 40 支持架台 42 平面切除部形成装置 43 平面切除用丸鋸刃 50 支持架台 51 割込刃 52 刃物装置 53 保持装置 60 支持架台 61 案内切込用丸鋸刃 62 駆動装置 63 迫り出し装置 70 支持架台 71 割込刃 72 刃物装置 73 保持装置 731 支承板 732 押圧片 733 押さえローラ 734 受けローラ F 冷凍魚体 F0 ブロック F1 魚肉さく f1 尾部 f2 頭部 f3 腹巣部 f4 背鰭部 f5 腹鰭部 f6 尾柄部 f7 隆起線 b1 脊椎骨 b2 小骨 G 半割用補助切除部 G1 断面V字溝状の半割用補助切除部 G2 平面状の半割用補助切除部 S 四割用案内切込
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−23945(JP,A) 特開 昭58−175430(JP,A) 特開 平4−20239(JP,A) 特開 平3−27239(JP,A) 特開 平5−184284(JP,A) 特公 昭53−9994(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A22C 25/18 A22C 25/14 A22C 25/20

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原形のまま凍結された冷凍魚体から頭部
    と尾部とを切断し、更に割込刃を使用して冷凍魚体を縦
    半割りと、爾後の縦四割りとの縦割りを行う方法におい
    て、前記冷凍魚体を縦割りにするにあたっては、これに
    先立って遅くとも縦四割りの前に冷凍魚体の腹巣部近傍
    に存する小骨の縁切り加工を行うようにしたことを特徴
    とする冷凍魚体の縦割方法。
  2. 【請求項2】 前記冷凍魚体を縦割りにするにあたって
    は、これに先立って前記小骨の縁切り加工と共に、その
    下方の腹巣部の一部の切除加工をも併せて行うようにし
    たことを特徴とする請求項1記載の冷凍魚体の縦割方
    法。
  3. 【請求項3】 前記冷凍魚体を縦四割りにするにあたっ
    ては、これに先立って冷凍魚体の尾部側の端面に尾柄部
    側面の隆起線上を通るように四割用案内切込を形成する
    ようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の冷
    凍魚体の縦割方法。
  4. 【請求項4】 原形のまま冷凍された冷凍魚体から頭部
    と尾部とを切断する頭部尾部切断工程と、冷凍魚体の腹
    巣部近傍に存する小骨の縁切り加工を行う小骨縁切り加
    工工程と、冷凍魚体の背鰭部と腹鰭部とに半割用補助切
    除部を形成する半割用補助加工工程と、前記半割用補助
    切除部に割込刃を作用させ、冷凍魚体を縦半割りにする
    半割工程と、冷凍魚体の尾部側の端面に四割用案内切込
    を形成する四割用補助加工工程と、前記四割用案内切込
    に割込刃を作用させ、冷凍魚体を縦四割りにする四割工
    程とによって構成されることを特徴とする冷凍魚体の縦
    割方法。
  5. 【請求項5】 前記半割用補助加工工程は、冷凍魚体の
    背鰭部に前記割込刃の割込案内部となる断面V字溝状の
    半割用補助切除部を形成し、一方、冷凍魚体の腹鰭部に
    は前記断面V字溝状の半割用補助切除部と、腹鰭部側の
    腹巣部の一部または全部をほぼ水平方向に切除する平面
    状の半割用補助切除部との双方、またはこのうちいずれ
    か一方を形成することにより構成されることを特徴とす
    る請求項4記載の冷凍魚体の縦割方法。
  6. 【請求項6】 原形のまま凍結された冷凍魚体から頭部
    と尾部とを切断する頭部尾部切断装置と、冷凍魚体の腹
    巣部近傍に存する小骨の縁切り加工を行う小骨縁切り加
    工装置と、冷凍魚体の背鰭部と腹鰭部とに半割用補助切
    除部を形成する半割用補助加工装置と、前記半割用補助
    切除部に割込刃を作用させ、冷凍魚体を縦半割りにする
    半割装置と、冷凍魚体の尾部側の端面に四割用案内切込
    を形成する四割用補助加工装置と、前記四割用案内切込
    に割込刃を作用させ、冷凍魚体を縦四割りにする四割装
    置とを具えて成ることを特徴とする冷凍魚体の縦割装
    置。
  7. 【請求項7】 前記小骨縁切り加工装置は、冷凍魚体の
    腹巣部近傍に存する小骨の縁切り加工を直接行う縁切り
    用丸鋸刃と、その下方の腹巣部の一部を切除加工する腹
    巣部切除用丸鋸刃と、これらの丸鋸刃を回転駆動する駆
    動装置と、これらの丸鋸刃の冷凍魚体に対する迫り出し
    量を調節し得る迫り出し装置とを具えて成り、なお且つ
    前記縁切り用丸鋸刃と腹巣部切除用丸鋸刃とは、互いに
    交差するように配置されるとともに、冷凍魚体の搬送方
    向に対し、幾分ずれるように配置されていることを特徴
    とする請求項6記載の冷凍魚体の縦割装置。
  8. 【請求項8】 前記四割用補助加工装置は、冷凍魚体の
    尾部側の端面に尾柄部側面の隆起線上を通るように四割
    用案内切込を直接形成する案内切込用丸鋸刃と、この案
    内切込用丸鋸刃を回転駆動する駆動装置と、この案内切
    込用丸鋸刃の冷凍魚体に対する迫り出し量を調節し得る
    迫り出し装置とを具えて成ることを特徴とする請求項6
    または7記載の冷凍魚体の縦割装置。
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