JP3523934B2 - 包装用多層フィルム - Google Patents

包装用多層フィルム

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JP3523934B2
JP3523934B2 JP15370995A JP15370995A JP3523934B2 JP 3523934 B2 JP3523934 B2 JP 3523934B2 JP 15370995 A JP15370995 A JP 15370995A JP 15370995 A JP15370995 A JP 15370995A JP 3523934 B2 JP3523934 B2 JP 3523934B2
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ethylene
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本 昭 彦 山
根 真佐寛 岸
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、包装用多層フィルムに関
し、さらに詳しくは、特に自動包装機による物品の包装
適性に優れ、かつ、低温ヒートシール性に優れた包装用
多層フィルムに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、食品等の物品をフィルムで
包装することが盛んに行なわれており、使用されるフィ
ルムの種類も内容物によって多種類に亘っている。その
中でも、ポリエチレン系のフィルムは、強度や透明性に
優れ、また廃棄する際の問題点も少ないことから益々重
要な位置を占めてきている。また、フィルムも単層だけ
でなく複層構造のフィルムも多種類使用され、益々機能
が高められている。実際の包装作業では、多くの場合自
動包装機が採用され、作業効率を高める工夫がなされて
いる。
【0003】しかしながら、包装用途の高度化に伴い、
フィルムそれ自体の性能をさらに高め、かつ包装時の作
業効率をさらに一層高めることが強く求められている。
特に自動包装機を使用した場合において、フィルムのカ
ット性の良さおよび高いヒートシール強度は、ユーザー
からの最も多い要望点である。
【0004】したがって、自動包装機によるカット性に
優れ、しかも、機械強度特性、透明性およびヒートシー
ル性、特に低温ヒートシール性に優れた包装用多層フィ
ルムの出現が望まれている。
【0005】
【発明の目的】本発明は、自動包装機によるカット性に
優れ、しかも、機械強度特性、透明性および低温ヒート
シール性に優れた包装用多層フィルムを提供することを
目的としている。
【0006】
【発明の概要】本発明に係る包装用多層フィルムは、外
層、1または2以上の中間層、および内層の少なくとも
3層からなる多層フィルムであって、外層および内層
は、それぞれ独立して、(A)溶融指数(MFR)が
0.1〜10g/10分であり、密度が0.880〜
0.925g/cm3 であり、平均分子量分布(Mw/
Mn)が2以上3未満である、エチレンと炭素原子数4
〜10のα- オレフィンとのランダム共重合体;40〜
90重量%と、(B)溶融指数(MFR)が0.1〜5
g/10分であり、密度が0.900〜0.925g/
cm3 であり、平均分子量分布(Mw/Mn)が3〜6
である、エチレンと炭素原子数4〜10のα- オレフィ
ンとのランダム共重合体;0〜40重量%と、(C)溶
融指数(MFR)が0.1〜20g/10分であり、密
度が0.850〜0.900g/cm3 である、エチレ
ンと炭素原子数3〜10のα- オレフィンとのランダム
共重合体;5〜30重量%と、(D)密度が0.915
〜0.930g/cm3 である高圧法ポリエチレン;5
〜20重量%とからなる樹脂組成物で形成されており、
中間層は、(E)溶融指数(MFR)が0.1〜5g/
10分であり、密度が0.890〜0.925g/cm
3 である1-ブテン系(共)重合体;40〜100重量%
と、(F)溶融指数(MFR)が0.1〜100g/1
0分であり、プロピレン含量が50〜98モル%である
エチレン・プロピレン・1-ブテンランダム共重合体;0
〜60重量%とからなる樹脂または樹脂組成物で形成さ
れていることを特徴としている。
【0007】特に、縦方向と横方向のエルメンドルフ引
裂強度の比[横方向/縦方向]が9.1以下である包装
用多層フィルムが、自動包装機によるカット性に優れて
いる。
【0008】
【発明の具体的な説明】以下、本発明に係る包装用多層
フィルムについて具体的に説明する。本発明に係る包装
用多層フィルムは、外層、1または2以上の中間層およ
び内層の少なくとも3層構造のフィルムで構成されてい
る。外層および内層に使用する樹脂組成と中間層を構成
する樹脂組成とは異なっている。
【0009】各層を構成する樹脂ないし樹脂組成物、お
よびフィルムの構成について説明する。外層および内層 外層および内層は、それぞれ独立して、[I]エチレン
と炭素原子数4〜10のα- オレフィンとからなるラン
ダム共重合体(A)、[II]成分(A)および(B)と
は異なるエチレンと炭素原子数3〜10のα-オレフィ
ンとからなるランダム共重合体(C)、[III] 高圧法
ポリエチレン(D)、および必要に応じて、[IV]成分
(A)および(C)とは異なるエチレンと炭素原子数4
〜10のα-オレフィンとからなるランダム共重合体
(B)を所定の割合で混合した樹脂組成物から構成され
ている。外層と内層との樹脂組成は、同一であってもよ
く、また互いに異なっていてもよい。
【0010】[ランダム共重合体(A)]本発明で用い
られるランダム共重合体(A)は、エチレンと炭素原子
数4〜10のα- オレフィンとからなるエチレン・α-
オレフィンランダム共重合体である。
【0011】エチレンとランダム共重合される炭素原子
数4〜10のα- オレフィンとしては、具体的には、1-
ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1- ペンテン、1-ヘキセ
ン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセンなど
が挙げられる。本発明においては、これらのα- オレフ
ィンは、単独で用いてもよく、また混合物として用いて
もよい。これらのα- オレフィンの中でも、特に炭素原
子数6〜8のα- オレフィンが好ましい。
【0012】ランダム共重合体(A)中のα- オレフィ
ン含量は、通常0.5〜15モル%、好ましくは1.0
〜10モル%、さらに好ましくは3〜7モル%である。
本発明で用いられるランダム共重合体(A)は、溶融指
数(MFR)が0.1〜10g/10分、好ましくは
0.5〜8g/10分、さらに好ましくは1.0〜6.
0g/10分であり、密度が0.880〜0.925g
/cm3 、好ましくは0.880〜0.915g/cm
3 、さらに好ましくは0.880〜0.910g/cm
3 であり、平均分子量分布(Mw/Mn)が2以上3未
満、好ましくは2〜2.5である。
【0013】上記溶融指数(MFR)は、ASTM D-
1238に準拠して、測定温度190℃、荷重2160
gの条件下で測定された値であり、密度は、ASTM
D-1505に準拠して測定された値であり、平均分子
量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィーによってo- ジクロロベンゼン溶媒を用
い、135℃で測定された重量平均分子量(Mw)と数
平均分子量(Mn)との比で表わされる値である。
【0014】ランダム共重合体のα- オレフィン含量、
溶融指数、密度および分子量分布が各々上記のような範
囲にあるランダム共重合体を用いると、透明性、ヒート
シール強度特性等に優れるとともに、押出加工性に優
れ、またベタツキおよびブロッキングが生じにくい樹脂
組成物を得ることができる。ランダム共重合体(A)の
みでは自動包装機によるカット性が悪いが、このランダ
ム共重合体(A)に、次に述べるランダム共重合体
(C)、高圧法ポリエチレン(D)、および必要に応じ
てランダム共重合体(B)を配合することによって自動
包装機によるカット性を向上させることができる。
【0015】また、本発明で用いられるランダム共重合
体(A)の示差走査熱量計(DSC)により測定される
融点は、60〜130℃、好ましくは75〜120℃、
さらに好ましくは80〜120℃であることが、低温で
のヒートシール性を高める上で望ましい。この融点は、
昇温速度10℃/分で測定されるランダム共重合体
(A)の吸熱曲線において、1個ないし複数個の鋭いピ
ークのうち、極大ピーク値として求められる。
【0016】上記のようなエチレンと炭素原子数4〜1
0のα- オレフィンとのランダム共重合体(A)は、遷
移金属のメタロセン化合物と、有機アルミニウムオキシ
化合物と、必要に応じて有機アルミニウム化合物および
/または有機ホウ素化合物とからなる、いわゆるメタロ
セン触媒を用いて製造することができる。
【0017】このような製造方法の一例を挙げると、ビ
ス(n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリドとアルミノオキサンとの存在下で、エチレンと
炭素原子数4〜10のα- オレフィンとを、気相または
スラリー状態で重合させることによって上記のようなラ
ンダム共重合体(A)を得ることができる。
【0018】上記のようにして得られたランダム重合体
(A)は、直鎖状の分子構造を有し、狭い分子量分布と
組成分布を有することが特徴である。本発明において
は、ランダム共重合体(A)は、ランダム共重合体
(A)、ランダム共重合体(B)、ランダム共重合体
(C)および高圧法ポリエチレンの合計量100重量%
に対して、40〜90重量%、好ましくは45〜80重
量%、さらに好ましくは50〜80重量%の割合で用い
られる。
【0019】[ランダム共重合体(B)]本発明で必要
に応じて用いられるランダム共重合体(B)は、エチレ
ンと炭素原子数4〜10、好ましくは6〜8のα- オレ
フィンとからなるエチレン・α-オレフィンランダム共
重合体である。
【0020】エチレンとランダム共重合される炭素原子
数4〜10のα- オレフィンとしては、具体的には、1-
ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1- ペンテン、1-ヘキセ
ン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセンなど
が挙げられる。本発明においては、これらのα- オレフ
ィンは、単独で用いてもよく、また混合物として用いて
もよい。これらの中でも、炭素原子数6〜8のα- オレ
フィン、特に4-メチル-1- ペンテンが好ましい。
【0021】本発明で用いられるランダム共重合体
(B)は、溶融指数(MFR)が0.1〜5g/10
分、好ましくは0.5〜4g/10分、さらに好ましく
は0.5〜3g/10分であり、密度が0.900〜
0.925g/cm3 、好ましくは0.905〜0.9
20g/cm3 、さらに好ましくは0.905〜0.9
18g/cm3 であり、平均分子量分布(Mw/Mn)
が3〜6、好ましくは3〜5である。
【0022】ここにおける溶融指数、密度および平均分
子量分布は、上述したランダム共重合体(A)と同様の
方法で測定された値である。溶融指数、密度および平均
分子量分布が上記のような範囲にあるランダム共重合体
を得るためには、ランダム共重合体中のα- オレフィン
含量を1〜8モル%、好ましくは2〜7モル%にするこ
とが必要である。
【0023】上記のようなエチレンと炭素原子数4〜1
0のα- オレフィンとのランダム共重合体(B)は、通
常のチーグラー触媒を用いて製造することができ、特に
マグネシウム化合物に担持されたチタン系固体触媒と有
機アルミニウム化合物との組み合わせからなる高活性触
媒によって得ることができる。
【0024】このような重合方法で製造されたランダム
共重合体(B)は、直鎖状の分子構造を有してはいる
が、上述したランダム共重合体(A)と比べて、広い分
子量分布と広い組成分布とを有している。したがって、
樹脂組成物中に占めるランダム共重合体(B)の配合量
を、ランダム共重合体(A)の配合量よりも少なくする
ことによって、フィルムの透明性を増すことができる。
【0025】本発明においては、ランダム共重合体
(B)は、ランダム共重合体(A)、ランダム共重合体
(B)、ランダム共重合体(C)および高圧法ポリエチ
レン(D)の合計量100重量%に対して、0〜40重
量%、好ましくは0〜30重量%の割合で用いられる。
【0026】[ランダム共重合体(C)]本発明で用い
られるランダム共重合体(A)は、エチレンと炭素原子
数3〜10のα- オレフィンとからなるエチレン・α-
オレフィンランダム共重合体である。
【0027】エチレンとランダム共重合される炭素原子
数3〜10のα- オレフィンとしては、具体的には、プ
ロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1- ペンテ
ン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、
1-デセンなどが挙げられる。本発明においては、これら
のα- オレフィンは、単独で用いてもよく、また混合物
として用いてもよい。これらのα- オレフィンの中で
も、炭素原子数3〜5のα- オレフィン、特に1-ブテン
が好ましい。
【0028】本発明で用いられるランダム共重合体
(C)は、溶融指数(MFR)が0.1〜20g/10
分、好ましくは0.3〜10g/10分、さらに好まし
くは0.5〜7g/10分であり、密度が0.850〜
0.900g/cm3 、好ましくは0.860〜0.8
90g/cm3 、さらに好ましくは0.865〜0.8
90g/cm3 である。
【0029】ここにおける溶融指数、密度および平均分
子量分布は、上述したランダム共重合体(A)と同様の
方法で測定された値である。溶融指数、密度および平均
分子量分布が上記のような範囲にあるランダム共重合体
を得るためには、ランダム共重合体中のα- オレフィン
含量を5〜25モル%、好ましくは7〜20モル%にす
ることが必要である。
【0030】本発明で用いられるランダム共重合体
(C)は、X線回折法で測定された結晶化度が低く、4
0%以下、好ましくは30以下%、さらに20%以下で
あることが望ましい。結晶化度が上記のような範囲にあ
るランダム共重合体(C)を用いると、優れた低温ヒー
トシール性を得ることができる。
【0031】上記のようなエチレンと炭素原子数3〜1
0のα- オレフィンとのランダム共重合体(C)は、通
常のチーグラーナッタ触媒を用いて製造することができ
る。たとえば、バナジウム化合物と有機アルミニウム化
合物とを組み合わせた触媒系の下で、エチレンと炭素原
子数3〜10のα- オレフィンとを共重合することによ
り、ランダム共重合体(C)を得ることができる。
【0032】本発明においては、ランダム共重合体
(C)は、ランダム共重合体(A)、ランダム共重合体
(B)、ランダム共重合体(C)および高圧法ポリエチ
レン(D)の合計量100重量%に対して、5〜30重
量%、好ましくは5〜25重量%、さらに好ましくは5
〜20重量%の割合で用いられる。
【0033】[高圧法ポリエチレン(D)]本発明で用
いられる高圧法ポリエチレン(D)は、密度が0.91
5〜0.930g/cm3 、好ましくは0.918〜
0.924g/cm3 の範囲にある。
【0034】本発明で用いられる高圧法ポリエチレンと
しては、具体的には、エチレン単独重合体、またはエチ
レンと20重量%以下の量の酢酸ビニル、アクリル酸エ
ステル等のビニルモノマーとの共重合体などが挙げられ
る。
【0035】本発明で用いられる高圧法ポリエチレン
(D)の溶融指数(MFR)が、0.1〜10g/10
分、好ましくは0.3〜5g/10分である場合に、優
れた成形性、特にインフレーション成形におけるバブル
の安定性を示す。
【0036】本発明においては、高圧法ポリエチレン
(D)は、ランダム共重合体(A)、ランダム共重合体
(B)、ランダム共重合体(C)および高圧法ポリエチ
レン(D)の合計量100重量%に対して、5〜20重
量%、好ましくは5〜10重量%、さらに好ましくは7
〜10重量%の割合で用いられる。
【0037】[外層および内層を形成する樹脂組成物]
本発明に係る包装用多層フィルムの外層および内層は、
上述したランダム共重合体(A)、ランダム共重合体
(C)、高圧法ポリエチレン(D)および必要に応じて
ランダム共重合体(B)から、上述したような配合割合
で構成されている。
【0038】外層を形成する樹脂組成物と内層を形成す
る樹脂組成物は、上述した配合割合の範囲内であれば、
包装目的に応じて各々独立してその樹脂組成を任意に変
えることができる。
【0039】本発明において、上記の成分(A)〜
(D)の各成分の割合が上述した配合割合の範囲内であ
る場合に、包装用多層フィルムとして必要な優れた透明
性、高いヒートシール強度、および自動包装機による優
れたカット性が得られる。また、このような多層フィル
ムで実際に物品を包装した後、仮に指で内方向に押し込
んでも容易に元の形状に復元することができる。
【0040】本発明においては、外層および内層を構成
する樹脂組成物中に、上記成分(A)、(B)、(C)
および(D)に加えて、各種の安定剤、配合剤、充填剤
等を、本発明の目的を損なわない範囲で添加することが
できる。特に、内容物の見栄えを良くするために防曇
剤、帯電防止剤等を添加したり、また内容物を保護する
ために紫外線防止剤等を添加することができ、酸化防止
剤、滑剤を添加することもできる。
【0041】防曇剤としては、N-アシルアミノ酸または
その塩、アルキルエーテルカルボン酸塩等の陰イオン界
面活性剤、脂肪族アミン塩、カルボキシベタイン、イミ
ダゾリニウムベタイン、アミノカルボン酸塩等の両性界
面活性剤、非イオン界面活性剤、およびフッソ系の界面
活性剤などが挙げられる。
【0042】これらの中でも、非イオン系の界面活性剤
が好ましい。好ましく用いられる防曇剤としては、たと
えばグリセリン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エ
ステル類が挙げられる。
【0043】防曇剤は、ランダム共重合体(A)、ラン
ダム共重合体(B)、ランダム共重合体(C)および高
圧法ポリエチレン(D)の合計量100重量部に対し
て、通常0.1〜1.5重量部の割合で用いられる。防
曇剤を上記のような割合で用いると、その優れた防曇効
果を発揮する。
【0044】中間層 中間層は、1-ブテン系(共)重合体(E)、および必要
に応じて、エチレン・プロピレン・1-ブテンランダム共
重合体(F)からなる樹脂または樹脂組成物から構成さ
れている。
【0045】[1-ブテン系(共)重合体(E)]本発明
で好ましく用いられる1-ブテン系(共)重合体(E)
は、1-ブテン単独重合体、または1-ブテン75〜85モ
ル%とプロピレン15〜25モル%とからなる1-ブテン
・プロピレン共重合体である。
【0046】本発明で用いられる1-ブテン系(共)重合
体(E)は、溶融指数(MFR)が0.1〜5g/10
分、好ましくは0.5〜2g/10分であり、密度が
0.890〜0.925g/cm3 、好ましくは0.8
95〜0.920g/cm3 である。この溶融指数は、
上述したランダム共重合体(A)と同様の方法で測定し
た値である。
【0047】上記のような1-ブテン系(共)重合体
(E)は、通常のチーグラーナッタ触媒を用いて製造す
ることができる。本発明においては、1-ブテン系(共)
重合体(E)は、1-ブテン系(共)重合体(E)および
エチレン・プロピレン・1-ブテンランダム共重合体
(F)の合計量100重量%に対して、40〜100重
量%、好ましくは50〜90重量%、さらに好ましくは
55〜95重量%の割合で用いられる。
【0048】[エチレン・プロピレン・1-ブテンランダ
ム共重合体(F)]本発明で必要に応じて用いられるエ
チレン・プロピレン・1-ブテンランダム共重合体(F)
は、プロピレン含量が50〜98モル%、好ましくは7
0〜97モル%であることが望ましい。
【0049】本発明で用いられるエチレン・プロピレン
・1-ブテンランダム共重合体(F)は、溶融指数(MF
R)が0.1〜100g/10分、好ましくは1〜30
g/10分であり、密度が0.890〜0.910g/
cm3 である。
【0050】ここにおける溶融指数(MFR)は、AS
TM D-1238に準拠して、測定温度230℃、荷重
2160gの条件下で測定された値であり、密度は、A
STM D-1505に準拠して測定された値である。
【0051】上記のようなエチレン・プロピレン・1-ブ
テン共重合体(F)は、通常のチーグラーナッタ触媒を
用いて製造することができる。本発明においては、エチ
レン・プロピレン・1-ブテン共重合体(F)は、1-ブテ
ン系(共)重合体(E)およびエチレン・プロピレン・
1-ブテンランダム共重合体(F)の合計量100重量%
に対して、0〜60重量%、好ましくは10〜50重量
%、さらに好ましくは5〜45重量%の割合で用いられ
る。
【0052】本発明において、上記の成分(E)および
(F)の各成分の割合が上述した配合割合の範囲に入る
場合に、自動包装機によるカット性に優れた多層フィル
ムが得られる。
【0053】本発明においては、上述した外層および内
層を構成する樹脂組成物と同様に、中間層を構成する樹
脂または樹脂組成物中に、上記成分(E)および(F)
に加えて、各種の安定剤、配合剤、充填剤等を、本発明
の目的を損なわない範囲で添加することができる。特
に、内容物の見栄えを良くするために防曇剤、帯電防止
剤等を添加したり、また内容物を保護するために紫外線
防止剤等を添加することができ、酸化防止剤、滑剤を添
加することもできる。
【0054】防曇剤については、上述した通りである。
中間層は、上述した1-ブテン系(共)重合体(E)およ
びエチレン・プロピレン・1-ブテンランダム共重合体
(F)が上記範囲内の量で配合された一層ないし二層以
上から構成されていてもよい。
【0055】包装用多層フィルム 本発明に係る包装用多層フィルムは、通常10〜20μ
mの厚さに成形され、その中間層は1〜5μm、外層お
よび内層は各々2〜8μmの厚さに調整される。なお、
用途によっては、内層および/または外層のさらに外側
に別の樹脂層を形成することも可能である。
【0056】このような多層フィルムは、各々の層を構
成する各成分を各種のブレンダーを用いて混合した後、
通常の成形法、すなわち押出機に複数のダイリップを備
えたインフレーションフィルム成形機、あるいはTダイ
成形機等へ供給して製造される。
【0057】上記のようにして得られた多層フィルム
は、縦方向と横方向のエルメンドルフ引裂強度の比[横
方向/縦方向]が9.1以下である場合に、優れた包装
フィルムとして使用することができる。特にフィルムを
自動包装機に適用した場合、フィルムの横方向に走るナ
イフによってカットされることから、カット性の良しあ
しは縦方向と横方向のエルメンドルフ引裂強度の比によ
って評価することができる。このエルメンドルフ引裂強
度の比が9.1以下であれば、自動包装機によるカット
性は良好であると判断できる。
【0058】本発明に係る包装用多層フィルムは、この
エルメンドルフ引裂強度の比[横方向/縦方向]が9.
1以下で、自動包装機によるカットが容易であり、しか
も、ハイスピードでの連続包装作業が可能である。
【0059】なお、エルメンドルフ引裂強度は、JIS
Z-1702に準拠した方法て測定する。また、本発明
に係る包装用多層フィルムは、透明性に優れ、ヘイズ値
が通常2.0%以下である。
【0060】さらに、本発明に係る包装用多層フィルム
は、実施例において後述する指押し復元性に優れ、初期
復元率が70%以上であり、残留歪が5.5mm以下で
ある。
【0061】さらにまた、本発明に係る包装用多層フィ
ルムは、低温シール性に優れ、90℃でヒートシールし
たフィルムのシール強度が100kg/cm2 以上であ
る。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、自動包装機によるカッ
ト性に優れ、しかも、機械強度特性、透明性および低温
ヒートシール性に優れた包装用多層フィルムを提供する
ことができる。
【0063】また、本発明に係る包装用多層フィルム
は、包装後に、たとえば指で内容物側へ押し込んでもそ
の後のフィルムの復元性がよく、後述する初期復元率が
70%以上を示し、このフィルムで包装された製品を展
示しても見栄えをフィルムにより損なうことはない。
【0064】さらにまた、本発明に係る包装用多層フィ
ルムは、上述したように、自動包装機にかけたとき、優
れたカット性を示すことから、包装効率が高い。したが
って、上記のような効果を有する、本発明に係る包装用
多層フィルムは、食料品、日用品等の包装に適してい
る。たとえば、食品を入れたトレーを自動包装機に連続
して供給し、本発明に係る多層フィルムで包装した場合
には、上記のような優れた効果が得られる。
【0065】以下、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0066】
【実施例1〜5】まず、次の7種類の樹脂を準備した。(A)成分 (A−1)メタロセン触媒を用いて調製したエチレン・
1-ヘキセンランダム共重合体 エチレン/1-ヘキセン(モル比):94.9/5.1 MFR : 4.0g/10分 密 度 : 0.905g/cm3 Mw/Mn : 2.1(B)成分 (B−1)エチレン・1-ブテン・4-メチル-1- ペンテン
ランダム共重合体エチレン/1-ブテン/4-メチル-1- ペ
ンテン(モル比):94.8/4.0/1.2 MFR : 2.0g/10分 密 度 : 0.905g/cm3 Mw/Mn : 3.5(C)成分 (C−1)エチレン・1-ブテンランダム共重合体 エチレン/1-ブテン(モル比):88/12 MFR : 0.5g/10分 密 度 : 0.885g/cm3 結晶化度 : 8% (C−2)エチレン・1-ブテンランダム共重合体 エチレン/1-ブテン(モル比):82/18 MFR : 0.5g/10分 密 度 : 0.865g/cm3 結晶化度 : 0%(D)成分 (D−1)高圧法で製造したエチレン単独重合体 MFR : 0.6g/10分 密 度 : 0.922g/cm3 (E)成分 (E−1)1-ブテン・プロピレンランダム共重合体 1-ブテン/プロピレン(モル比):78/22 MFR : 1.0g/10分 密 度 : 0.900g/cm3 (F)成分 (F−1)エチレン・プロピレン・1-ブテンランダム共
重合体 エチレン/プロピレン/1-ブテン(モル比): 3.2/95.3/1.5 MFR : 7.0g/10分 密 度 : 0.910g/cm3 次に、上記の樹脂を用いて、第1表に記載した組成の樹
脂組成物を調製し、5種類の3層構造のインフレーショ
ンフィルムを製造した。フィルム全体の厚さは15μ
m、内層と中間層と外層との厚み比は、2:1:2とし
た。
【0067】上記のようにして得られたフィルムのヘイ
ズ、エルメンドルフ引裂強度、指押し復元性およびヒー
トシール強度を下記の方法に従って測定した。結果を第
1表に示す。 (1)ヘイズ:ASTM D-1003に準拠した方法で
測定した。 (2)エルメンドルフ引裂強度:JIS Z-1702に
準拠した方法で縦方向および横方向の強度を測定した。 (3)指押し復元性:図1に示すように、フィルムの固
定が可能な内径100mmの筒状装置1にフィルム2を
展張し、そのフィルム2中心部に先端が半球状になった
棒状の治具(R=1/2インチ)3を速度100mm/
分で押し当て、20mmの距離だけ変形させた。この操
作を10回繰り返した。
【0068】最初の応力−歪曲線より初期復元率を求
め、10回目の応力−歪曲線より残留歪量を求め、復元
性の評価値とした。この応力−歪曲線の例を図2に示
す。 (4)ヒートシール強度(低温ヒートシール性の指
標):JIS Z-1707に準拠した方法に従い、90
℃にてヒートシールを行ない、その剥離強度を測定し、
ヒートシール強度とした。
【0069】
【比較例1〜3】前記の各樹脂を用い、第1表に示す組
成の樹脂組成物を調製し、実施例1と同様の方法で単層
インフレーションフィルムおよび2種類の3層構造のイ
ンフレーションフィルムを製造した。得られたフィルム
の物性を実施例1と同様にして測定した。その結果を第
1表に示す。
【0070】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るフィルムの指押し復元性
を評価するために行なった実験方法の模式図である。
【図2】指押し復元性を評価するために行なった実験に
おける応力−歪曲線の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 ・・・・・ フィルムの固定が可能な筒状装置 2 ・・・・・ フィルム 3 ・・・・・ 棒状の治具
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−118859(JP,A) 特開 昭57−174329(JP,A) 特開 昭59−179643(JP,A) 特開 昭61−28538(JP,A) 特開 昭57−123053(JP,A) 特開 平4−246536(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外層、1または2以上の中間層、および内
    層の少なくとも3層からなる多層フィルムであって、 外層および内層は、それぞれ独立して、(A)溶融指数
    (MFR)が0.1〜10g/10分であり、 密度が0.880〜0.925g/cm3 であり、 平均分子量分布(Mw/Mn)が2以上3未満である、 エチレンと炭素原子数4〜10のα- オレフィンとのラ
    ンダム共重合体;40〜90重量%と、(B)溶融指数
    (MFR)が0.1〜5g/10分であり、 密度が0.900〜0.925g/cm3 であり、 平均分子量分布(Mw/Mn)が3〜6である、 エチレンと炭素原子数4〜10のα- オレフィンとのラ
    ンダム共重合体;0〜40重量%と、(C)溶融指数
    (MFR)が0.1〜20g/10分であり、 密度が0.850〜0.900g/cm3 である、 エチレンと炭素原子数3〜10のα- オレフィンとのラ
    ンダム共重合体;5〜30重量%と、(D)密度が0.
    915〜0.930g/cm3 である高圧法ポリエチレ
    ン;5〜20重量%とからなる樹脂組成物で形成されて
    おり、 中間層は、(E)溶融指数(MFR)が0.1〜5g/
    10分であり、 密度が0.890〜0.925g/cm3 である1-ブテ
    ン系(共)重合体;40〜100重量%と、(F)溶融
    指数(MFR)が0.1〜100g/10分であり、 プロピレン含量が50〜98モル%であるエチレン・プ
    ロピレン・1-ブテンランダム共重合体;0〜60重量%
    とからなる樹脂または樹脂組成物で形成されていること
    を特徴とする包装用多層フィルム。
  2. 【請求項2】縦方向と横方向のエルメンドルフ引裂強度
    の比[横方向/縦方向]が、9.1以下であることを特
    徴とする請求項1に記載の包装用多層フィルム。
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