JP3523848B2 - 外観検査用照明装置 - Google Patents
外観検査用照明装置Info
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Description
は液晶ガラス板等の基板の外観を検査するための基板外
観検査装置に関する。
表面に観察用照明光を照射して、基板表面から反射した
反射光の光学的変化を目視観察することによって、基板
表面の外観が検査されている。被検査基板の表面に、ご
み及び傷等の異物が存在している場合、この異物から散
乱光が発生して、基板表面から反射した反射光に強度差
が生じる。観察者は、かかる強度差を検知して基板表面
に存在する異物の目視観察を行う。
装置では、偏光観察は行われていなかった。けだし、照
明光路内に偏光板を介在させた場合、基板表面に到達し
得る光量は約30%低下するため、結果、ごみ及び傷等
の異物から発生する散乱光の光強度も低下してしまい目
視による観察が困難になってしまうといった問題が生じ
るからである。
は、基板保持台によって照明光軸に対して任意の角度に
回転・揺動するように制御されている。このため、偏光
板を介してP偏光成分を有する偏光照明を照射した場合
でも、被検査基板が回転・揺動して偏光照明の光軸に対
する角度が変化すると、結果的に、基板表面にはP偏光
とS偏光が合成した照明が施されることになり、偏光板
の介在が無意味になってしまうといった問題がある。
が照射角度に対応して大きく変化するため、安定した基
板外観目視観察ができ難いといった問題もある。
及び傷等の異物から発生する散乱光を(背景光とは、散
乱光を除いた基板表面等から直接反射され反射光をい
う。)いかに際立たせるかに重点が置かれていた。
の量を増加させるための対策としては、被検査基板に照
射される照明光の光量を増加させる点にのみ注目がさ
れ、散乱光と背景光との比(即ち、S/N比)を向上さ
せる点については、全く考慮されていなかった。せいぜ
い、基板保持台の表面を黒く塗って背景光の発生を抑え
る程度であった。
所定角度だけ回動させて、目視による基板表面の外観観
察を行う装置と(特願平3−266307号明細書参
照)、適宜選択的に光学的特性の異なる照明光を基板表
面全体に斑なく照射して、基板表面の外観観察を行う装
置と(特願平4−31922号明細書参照)が開発され
ている。
照明光を照射して、S/N比の高い基板表面観察を行う
ことが要求されているが、今だ実用化には至っていな
い。
になされ、その目的は、被検査基板の表面全体に斑なく
P偏光又はS偏光の照明光を選択的に照射して、S/N
比の高い基板観察を行うことができる基板外観検査装置
を提供することにある。
るために、本発明の基板外観検査装置は、被検査基板を
照明するための照明光を発光する光源と、この光源から
発光した前記照明光をP偏光又はS偏光に選択的に変換
する第1の偏光手段と、この第1の偏光手段を介して偏
光が施された前記照明光の光路中に前記被検査基板を保
持する保持台と、 S偏光照明の場合に、前記被検査基
板の表面に存在する異物から発生した散乱光のみを透過
する第2の偏光手段と、前記保持台を前記照明光軸を含
み前記被検査基板に垂直な面内で回動させる傾斜機構と
を備える。
段を介してP偏光又はS偏光に選択的に変換された後、
保持台上に保持された被検査基板に照射される。P、S
各偏光は、ガラス表面での反射、異物の散乱光に関して
異なる特性を持っているので、この特性を利用し、P偏
光照明では、散乱光と背景光とのSN比を高め、S偏光
の場合は、第2の偏光手段により、異物の散乱光のみを
取り出す。
板外観検査装置について、図1ないし図4を参照して説
明する。なお、本実施例の装置には、ガラス製の被検査
基板がセットされているものとする。
性について図2ないし図4を参照して説明する。
(屈折率n=1.5)の滑らかなガラス表面にP偏光又
はS偏光の照明光を照射した際の入射角(θ)と反射率
(r)との関係が示されている。
ように、P偏光の照明光を被検査基板1に照射しつつ被
検査基板1を傾斜させて、照明光軸に対する角度を変化
させていくと、反射角(θ1 )と屈折角(θ2 )とで成
す角が90°になるとき反射率は0(ゼロ)となり、 tanθ=n (n=1.5) …(1) の関係がある。このときの入射角(θ)をブリュースタ
角(θB )という。
Cに当った場合の散乱光の分布である。
B )で被検査基板1の表面に入射した場合、被検査基板
1の表面に存在するごみ及び傷等の異物Cから発生する
散乱光のみが観察者の目Dに届き、他の照明光は、基板
表面を透過して被検査基板1に吸収される。このため、
観察者の目Dには、基板表面に存在する異物Cの像のみ
が投影される。
に、ブリュースタ角(θB )は、実際、式(1)を用い
て演算すると、55°程度の入射角となる。このため、
図4の散乱分布と観察者の目Dの位置から、異物Cから
発生する散乱光は観察者に見づらいものとなる。
ブリュースタ角(θB )よりも小さい角度(θ3 )の場
合、室内光及び背景光の光があっても、異物Cから発生
する散乱光の分布が観察者側に強くなり、且つ、ガラス
表面反射が自然光照明より小さいので、異物Cのコント
ラストが上昇する。
面から反射した裏面反射光Eも、その一因となるが、図
2(b)に示すように、被検査基板1の表面に照射され
る照明光の入射角(θ)に対する裏面反射率は、図2
(a)に示された特性と同一特性となる。
射した場合、図2(a)、(b)に示すように、入射角
(θ)が小さいうちはP偏光と変わらないが、入射角
(θ)が15°を越える辺りから、P偏光に比べて反射
率(r)が上昇する。また、図4より基板表面に存在す
る異物Cから発生する散乱光の散乱強度も上昇する。
光強度も上昇して、結果的に、視野の背景が明るくなり
異物Cのコントラストが低下すると共に、観察者の目D
には不要な強い光が届き始める。
すると、観察用照明光としてP偏光を用いた方が、被検
査基板1の表面に存在するごみ及び傷等の異物Cから発
生する散乱光を他の光に対して際立たせることができる
点でS偏光よりも有利である。しかし、P偏光は、散乱
光の散乱強度がS偏光の場合に比べて弱くなる点で不利
である。
被検査基板1の表面に存在するごみ及び傷等の異物Cか
ら発生する散乱光を他の光に対して際立たせて、異物C
の検出能力を向上させるために、P偏光及びS偏光の互
いの利点を生かした基板観察が行えるように構成されて
いる。
構成が概略的に示されている。
査装置は、被検査基板1の表面にP偏光又はS偏光の照
明光を照射する照射手段3と、被検査基板1を保持する
保持手段5と、この保持手段5を照明光軸を含み被検査
基板1に垂直な面内で回動させる傾斜機構7とを備えて
いる。
と、この光源9から発光された照明光を集束させるフレ
ネルレンズ11と、このフレネルレンズ11を介して導
光された照明光に対して所定の光学的特性を与えて被検
査基板1の表面に照明する第1の偏光板13とを備えて
いる。この第1の偏光板13は、受光した照明光に対し
て適宜選択的にP偏光又はS偏光の光学的特性を与える
機能を有している。
な保持面15aを有する保持台15と、この保持台15
の保持面15a上に突設された複数の吸着保持部17と
を備えている。被検査基板1を保持台15上に載置する
と、被検査基板1は、その裏面に当接した複数の吸着保
持部17によって吸着保持される。この結果、被検査基
板1は、保持台15上に固定される。
付けられており、かかる一端側を中心に保持台15の他
端側を図中矢印A方向に揺動させる機能を有している。
傾斜機構7を駆動して保持台15を揺動させることによ
って、保持台15上に固定された被検査基板1は、照明
光軸Bに対して所定の角度(具体的には、0度〜40度
の範囲)に傾斜される。
持台15の保持面15a上に第2の偏光板19を備えて
いる。第2の偏光板19は、被検査基板1を透過した照
明光の偏光方向に対してクロスニコルとなるように、調
節可能に構成されている。
察者の目Dの前に第3の偏光板21を備えている。第3
の偏光板21は、被検査基板1の表面及び裏面から反射
した反射光の偏光方向に対してクロスニコルとなるよう
に、調節可能に構成されている。
について図1を参照して説明する。
検査を行う場合、図1に示すように、光源9から発光さ
れた照明光は、フレネルレンズ11及び第1の偏光板1
3を介してP偏光に変換されて、被検査基板1の表面に
照射される。
15の傾きを図中矢印A方向に変化させて、被検査基板
1の照明光軸Bに対する傾斜角度を変化させる。
ごみ及び傷等の異物Cから発生する散乱光と、基板表面
から直接反射した反射光と、基板裏面から反射した裏面
反射光E(図2(b)参照)とが発生する。
保持台15上に設けられた第2の偏光板19に照射され
る。このとき、照明光の偏光方向に対してクロスニコル
(かかる場合は、P偏光に対してクロスニコル)に第2
の偏光板19を調節する。この結果、被検査基板1を透
過した照明光は、かかる第2の偏光板19で打消され、
保持台15の保持面15aからの背景光の発生が防止さ
れる。
の目Dの前に第3の偏光板21が配置されており、この
第3の偏光板21を被検査基板1から反射した反射光
(基板表面及び裏面の双方からの反射光)の偏光方向
(P偏光)に対してクロスニコルに調節する。この結
果、被検査基板1の表面及び裏面から反射した反射光
は、かかる第3の偏光板21で遮光され、観察者の目D
には、被検査基板1の表面に存在する異物Cから発生し
た散乱光のみが投影される。
検査基板1の表面、裏面及び保持台15の保持面15a
から反射する反射光を遮光することができるため、観察
者の目Dに優しく且つごみ及び傷等の異物Cから発生す
る散乱光を際立たせることができる。この結果、被検査
基板1の表面に存在する異物Cの検出能力を向上させる
ことができる。
て、反射光の集光点近傍に目Dを位置付けた場合でも、
反射光が直接目に入らないため、目Dのくらみを引き起
こすことなくS/N比の高い基板観察を行うことができ
る。
査基板1に照射される照明光の入射角(θ)が一定の範
囲内(15°ないし40°程度)となるように保持台1
5を制御することによって、散乱光の光強度とガラス表
面からの反射光の比を大きくできるため、第3の偏光板
21は必ずしも必要ではない。
検査を行う場合、図1に示すように、光源9から発光さ
れた照明光は、フレネルレンズ11及び第1の偏光板1
3を介してS偏光に変換されて、被検査基板1の表面に
照射される。
15の傾きを図中矢印A方向に変化させて、被検査基板
1の照明光軸Bに対する傾斜角度を変化させる。
ごみ及び傷等の異物Cから発生する散乱光と、基板表面
から直接反射した反射光と、基板裏面から反射した裏面
反射光E(図2(b)参照)とが発生する。
存在するごみ及び傷等の異物Cから発生する散乱光の光
強度はP偏光の照明光を用いた場合に比べて上昇する
が、反射光及び裏面反射光Eの夫々の光強度も上昇す
る。
保持台15上に設けられた第2の偏光板19に照射され
る。このとき、照明光の偏光方向に対してクロスニコル
(かかる場合は、S偏光に対してクロスニコル)に第2
の偏光板19を調節する。この結果、被検査基板1を透
過した照明光は、かかる第2の偏光板19で打消され、
保持台15の保持面15aからの背景光の発生が防止さ
れる。
の目Dの前に第3の偏光板21が配置されており、この
第3の偏光板21を被検査基板1から反射した反射光
(基板表面及び裏面の双方からの反射光)の偏光方向
(S偏光)に対してクロスニコルに調節する。この結
果、被検査基板1の表面及び裏面から反射した反射光
は、かかる第3の偏光板21で遮光され、観察者の目D
には、被検査基板1の表面に存在する異物Cから発生し
た強い光強度を有するP成分散乱光のみが投影される。
かかる場合、観察者の目Dには、真暗な視野の中にごみ
及び傷等の異物Cが浮き上がったように写る。この結
果、被検査基板1の表面に存在する異物Cに対してS/
N比の高い基板観察を行うができる。
は、被検査基板の表面全体に斑なくP偏光又はS偏光の
照明光を選択的に照射して、S/N比の高い基板観察を
行うことができる。
板の表面に存在する異物から発生した散乱光のみを透過
する第2の偏光手段を備えているため、被検査基板の表
面全体に斑なくP偏光又はS偏光の照明光を選択的に照
射してS/N比の高い基板観察を行うことができる。
成を概略的に示す図。
ス表面にP又はS偏光の照明光を照射した際の入射角
(θ)と反射率(r)との関係を示す図、(b)は、被
検査基板に対して照射された照明光の導光経路を示す
図。
査基板に照射しつつ被検査基板を傾斜させて、照明光軸
に対する角度を変化させた際に、ごみ及び傷等の異物C
から発生する散乱光の発生状態を示す図。
した際に発生する散乱光の散乱強度を示す図。
斜機構、9…光源、11…フレネルレンズ、13…第1
の偏光板、19…第2の偏光板。
Claims (5)
- 【請求項1】 光を透過する被検査基板表面に対して照
明光の入射角度を変え、前記被検査基板表面からの反射
光を目視観察することにより前記被検査基板表面の欠陥
等の検査を行う外観検査装置に用いられる照明装置であ
って、 前記被検査基板の表面を照明する照明光を発光する光源
と、 前記光源と前記被検査基板の間に配置され、前記光源か
ら発光された照明光を前記被検査基板表面に集束させる
フレネルレンズと、 前記光源の照明光に対して偏光特性を与える照明光用偏
光板と、 前記被検査基板を透過する透過光の光路上に配置され、
前記被検査基板を透過する透過光の偏光方向に対してク
ロスニコルの光学特性を有する透過光用偏光板とを備え
たことを特徴とする外観検査用照明装置。 - 【請求項2】 前記フレネルレンズは、前記光源からの
照明光を前記被検査基板の全体に照射するように集束さ
せることを特徴とする請求項1に記載の外観検査用照明
装置。 - 【請求項3】 前記被検査基板で反射する反射光の偏光
方向に対してクロスニコルの光学特性を有する反射光用
偏光板を前記検査基板の反射光路側の前記目視観察位置
に配置したことを特徴とする請求項1に記載の外観検査
用照明装置。 - 【請求項4】 被検査基板の表面を照射して前記被検査
基板を表面からの反射光を目視観察することにより前記
被検査基板表面の欠陥等の検査を行う外観検査装置に用
いられる照明装置であって、 前記被検査基板の表面を照明する照明光を発する光源
と、 前記光源と前記被検査基板の間に配置され、前記光源か
ら発光された照明光を前記被検査基板表面に集束させる
フレネルレンズと、 前記光源の照明光に対して選択的にP偏光又はS偏光の
光学特性を与える照明光用偏光板と、 前記照明光を透過するガラス製基板からなる被検査基板
を透過する透過光中に配置され、前記透過光の偏光方向
に対してクロスニコルの光学特性を有する透過光用偏光
板とを備えたことを特徴とする外観検査用照明装置。 - 【請求項5】 前記被検査基板で反射する反射光の偏光
方向に対してクロスニコルになるように調整可能にした
反射光用偏光板を前記検査基板の反射光路側の前記目視
観察位置に配置したことを特徴とする請求項4に記載の
外観検査用照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001157593A JP3523848B2 (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | 外観検査用照明装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001157593A JP3523848B2 (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | 外観検査用照明装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15812692A Division JP3255709B2 (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 基板外観検査装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002005841A JP2002005841A (ja) | 2002-01-09 |
JP3523848B2 true JP3523848B2 (ja) | 2004-04-26 |
Family
ID=19001430
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001157593A Expired - Fee Related JP3523848B2 (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | 外観検査用照明装置 |
Country Status (1)
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-
2001
- 2001-05-25 JP JP2001157593A patent/JP3523848B2/ja not_active Expired - Fee Related
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