JP3523781B2 - レンジフードフィルタ - Google Patents

レンジフードフィルタ

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Daiwa Chemical Industries Ltd
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Daiwa Chemical Industries Ltd
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、台所、調理場、厨
房等に設置した換気扇付きのレンジフードに装着される
ガラス繊維製のレンジフードフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のレンジフードフィルタとして、
フィルタに捕集された油脂等の可燃物質に火炎が当たっ
ても、着火、延焼しないように難燃化したものが提案さ
れている(特開平5−168830号公報)。これは、
ガラス繊維製フィルタ素材に、リン酸グアニジンを主成
分とする難燃剤溶液を塗布、乾燥して難燃剤の所要量を
付着させたものである。フィルタ素材自体は不燃性であ
るが、経時的に付着していく油脂等が可燃性であり、こ
の油脂等の難燃剤としてリン酸グアニジンが使用されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、ガラス繊維
製のフィルタ素材に、リン酸グアニジンを主成分とする
難燃剤を塗布した上記レンジフードフィルタでは、とく
に梅雨時や夏期にかけて高温高湿により伸びたり、たわ
む現象が起こって、レンジフードから垂れ下がり、最悪
の場合はレンジフードから脱落落下するおそれがあっ
た。これはリン酸グアニジンが吸湿してフィルタ素材の
ガラス繊維のバインダーに悪影響を与えるためであるこ
とが判った。
【0004】すなわち、フィルタ素材のバインダーとし
ては尿素系樹脂が安価で多用されているが、尿素樹脂
(ポリマー)は高温高湿状態では徐々に加水分解し、最
終的にはモノマーまで分解する性質をもっている。この
加水分解反応は酸性触媒およびアリカリ触媒により促進
される。他方、リン酸グアニジンとしては、リン酸モノ
およびジグアニジンが製造されており、モノグアニジン
は酸性を示し、ジグアニジンは弱アルカリ性を示す。し
たがって、リン酸グアニジンは尿素樹脂の加水分解を促
進する。リン酸グアニジンを他の物質で中和しても、高
温高湿状態ではグアニジンが分解して、徐々に酸性とな
ると推定される。結局、リン酸グアニジンが吸湿して尿
素樹脂の加水分解を促進し、ガラス繊維どうしの接着力
を低下させ、ガラス繊維がばらけてくるためである。こ
うしたことは、尿素樹脂以外のメラミン樹脂、フェノー
ル樹脂等のホルムアルデヒド縮合型樹脂のバインダーに
おいてもほぼ同様のことが言える。
【0005】本発明の目的は、難燃性を確保しながら高
温高湿状態下であっても伸びをよく抑えることができて
保形性の向上を図れるレンジフードフィルタを提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のレンジフードフ
ィルタは、ガラス繊維製のフィルタ素材に、リン酸ジグ
アニジンのメチロール化物からなる難燃剤を付着させて
あることを特徴とするものである。難燃剤としては、よ
り具体的にはリン酸ジグアニジンをホルムアルデヒドで
メチロール化してなるもの、あるいはリン酸ジグアニジ
ン1モルに対しホルムアルデヒドを1〜8モル付加した
化合物からなる。
【0007】
【作用】リン酸ジグアニジンのメチロール化物は、フィ
ルタ素材であるガラス繊維のバインダーに使用される尿
素系樹脂の加水分解を促進しにくくするためである。そ
の理由は、リン酸ジグアニジンをホルムアルデヒドでメ
チロール化を行うことにより、化合物がほぼ中性になる
ためであり、またホルムアルデヒドでメチロール化した
難燃剤は熱安定性が向上し、高温高湿状態でも化合物が
分解して酸性になるのを防ぐためであると推定される。
【0008】リン酸ジグアニジンのメチロール化物を付
着させたガラス繊維は、リン酸による可燃性ガスの発生
の抑制及び窒素、リン酸の相乗効果による炭化促進作用
によって着火しにくくするともに、着火により「ローソ
ク現象」が起きても延焼せずに消火し、油脂等に対する
難燃効果を発揮する。
【0009】
【発明の実施の形態】ガラス繊維製のフィルタ素材 本発明に用いられるガラス繊維製のフィルタ素材として
は、前出の特開平5−168830号公報に記載されて
いるものと同様に、ガラス繊維、あるいはガラス繊維を
主成分とし、これに無機繊維、セラミック繊維、金属繊
維、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維等の不燃乃至難燃
性繊維を併用した繊維よりなる織布、不織布、あるいは
それ等の組み合わせからなるものが使用される。不織布
には、メッシュ(網状布)や糸(例えば長手方向に)で
補強したものも含まれる。勿論、織布、不織布等の製造
の際に使用される樹脂加工、ゴム加工等を施したものも
用いられる。フィルタ素材は、織布、不織布共に目付量
が100g/m2 乃至160g/m2 程度のものが使用
される。
【0010】難燃剤 本発明に用いる難燃剤としては、リン酸ジグアニジンの
メチロール化物で、リン酸ジグアニジン1モルに対し、
ホルムアルデヒドが1〜8モル付加した化合物、より好
ましくはホルムアルデヒドが2〜4モル付加した化合物
である。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】リン酸ジグアニジンをメチロール化してな
る上記難燃剤は適当な濃度の水溶液としてガラス繊維製
のフィルタ素材の表面にのみ、又は表裏両面に吹き付
け、刷毛、ローラ刷毛、ローラ等で1回又は2回以上塗
布して乾燥する。または前記難燃剤水溶液中にガラス繊
維製フィルタ素材を浸漬した後、余分の液を振り切って
乾燥することを1回又は2回以上繰り返して行う。また
は前者の吹き付け等による塗布と後者の浸漬による塗布
とを併用して行う。塗布後の乾燥は、自然乾燥、熱風乾
燥、加熱乾燥、高周波乾燥等の乾燥方法を採用する。
【0020】(実験例)実施例1 サイズ295mm×305mmのガラス繊維製フィルタ(バ
インダー成分:尿素系樹脂)の表面に、リン酸ジグアニ
ジン1モルに対しホルムアルデヒドを2〜4モル付加し
た化合物からなる難燃剤を塗布し、乾燥した。 比較例1 実施例1と同じサイズ及び材料からなるガラス繊維製フ
ィルタの表面に、リン酸グアニジン(大和化学工業
(株)製のフランS−400)からなる難燃剤を塗布
し、乾燥した。なお、実施例1、比較例1共に、難燃剤
の塗布量は3段階(4g 程度・6g 程度・8g 程度)に
設定した。
【0021】上記のようにして作製した実施例1のフィ
ルタと比較例1のフィルタの各々の水蒸気による表面形
状変化の比較試験を、下記の要領で実施した。 試験方法 家庭用蒸し器(鍋)に水を入れて沸かし、蒸気が十分に
立ち上がったところで、それぞれのフィルタを、フィル
タ表面を下に向けて前記蒸し器の上に置き、蓋をして水
蒸気を直接フィルタに当てる方法で行った。蒸気を当て
る時間は、フィルタを設置後15分とした。15分後に
フィルタを蒸し器から外し、平面上に安置し、それぞれ
の形状変化を目視で観察した。
【0022】試験結果 比較例1のフィルタでは、フィルタ表面の蒸気が当たっ
た部分がフワフワの綿のような状態になった。これは、
水蒸気により、フィルタのガラス繊維のバインダー成分
(尿素系樹脂)が加水分解されたことによるものと考え
られる。これに対し、実施例1のフィルタでは、フィル
タ表面に上記比較例1でみられたような変化はほとんど
無く、試験前の形状をほぼ保ったままであり、保形性に
優れることを確認した。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、捕集した油脂等に火炎
が当たっても着火、延焼するのを防止できて熱に強く、
難燃性に優れ、しかも高温高湿の環境下においてもガラ
ス繊維がばらけるようなことが無く、伸びやたわみ変形
を防止できて保形性に優れ、レンジフードへの良好な張
りつけ状態を長期にわたり維持できて有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田路 剛 大阪府茨木市沢良宜東町11ーB−105 (72)発明者 中谷 大 三重県松阪市光町1080ー6 (56)参考文献 特開 平5−168830(JP,A) 特開 昭57−202368(JP,A) 特開 昭56−104958(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 39/00 - 39/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維製のフィルタ素材に、リン酸
    ジグアニジンのメチロール化物からなる難燃剤を付着さ
    せてあることを特徴とするレンジフードフィルタ。
  2. 【請求項2】 ガラス繊維製のフィルタ素材に、リン酸
    ジグアニジンをホルムアルデヒドでメチロール化してな
    る難燃剤を付着させてあることを特徴とするレンジフー
    ドフィルタ。
  3. 【請求項3】 ガラス繊維製のフィルタ素材に、リン酸
    ジグアニジン1モルに対しホルムアルデヒドを1〜8モ
    ル付加した化合物からなる難燃剤を付着させてあること
    を特徴とするレンジフードフィルタ。
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