JP3523578B2 - 濾過装置 - Google Patents

濾過装置

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JP3523578B2
JP3523578B2 JP2000275453A JP2000275453A JP3523578B2 JP 3523578 B2 JP3523578 B2 JP 3523578B2 JP 2000275453 A JP2000275453 A JP 2000275453A JP 2000275453 A JP2000275453 A JP 2000275453A JP 3523578 B2 JP3523578 B2 JP 3523578B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数の筒状フィル
タエレメントが立設された濾過装置に関し、とくに、復
水濾過装置などに用いて好適な比較的大型の濾過装置の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】比較的大容量の濾過装置として、筒状の
フィルタエレメントを多数立設した濾過装置が知られて
いる。筒状フィルタエレメントの形態として、たとえ
ば、プラスチック繊維あるいはステンレス製の筒状フィ
ルタに粉末樹脂をプリコートしたプリコートフィルタエ
レメントが知られている。また、筒状フィルタエレメン
トの別の形態として、筒状フィルタに、径方向に放射状
に延びるプリーツ加工を施した、プリーツフィルタエレ
メントが知られている。これらフィルタエレメントは、
同等のサイズの筒状に構成されている場合、通常、互換
性がある。
【0003】復水濾過装置等に使用されていた濾過装置
には、従来、濾過機能に加え脱塩性能を持たせるため
に、プリコートフィルタエレメントを使用することが多
かったが、最近、濾過工程で生じる廃棄物の低減や除鉄
率の向上を目的として、互換性のあるプリーツフィルタ
エレメントの使用が検討され始めている。プリーツフィ
ルタエレメントは、プリコートフィルタエレメントと比
較して、エレメント1本当たりのコストは高いが、プリ
コート樹脂を使用しないためランニングコストは安く、
プリーツ形状により1エレメント当たりの濾過面積が大
きく、また、1エレメント当たりの通水線流速を大きく
とることが可能であることから、1本当たりの処理容量
が大きいため設置するエレメントのトータル本数を減ら
すことができる。また、プリコート粉末樹脂の脱落等が
なく、濾過工程で生じる廃棄物を大幅に低減できるとと
もに、比較的目の細かいフィルタを採用でき、濾過工程
での除鉄率の向上が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、既設のプリ
コートフィルタエレメントを使用した濾過装置におい
て、単にプリコートフィルタエレメントを、サイズ的に
互換性のあるプリーツフィルタエレメントに交換するだ
けでは、以下のような問題が生じる。すなわち、プリー
ツフィルタエレメントはプリコートフィルタエレメント
に比較し1エレメント当たりの処理容量が大きいため、
既設の濾過装置のエレメント全てをプリーツフィルタエ
レメントに代えると、必要とされる処理能力に対して余
裕が生じすぎて、非効率的な装置になってしまう。適切
な処理能力になるようにプリーツフィルタ化するために
は、必要な本数のプリーツフィルタエレメントのみを装
着し、余剰のエレメント装着部については通水機能を停
止させる必要がある。
【0005】この通水機能の停止方法として、濾過装置
を改造する方法や、余剰のエレメント装着部に対し止栓
する方法等が考えられるが、前者の方法にはコストがか
かりすぎるという問題がある。後者の方法については、
不都合を生じさせることなく止栓できる適切な方法が未
だ開発されていない。たとえば、既設の装置におけるプ
リコートフィルタエレメントの端部部分あるいはその近
傍を支持していた通水部分を、直接的に単に止栓するだ
けでは、止栓部に逆洗時等に大きな差圧が加わった場
合、その差圧に耐えうる構造とすることが難しい。ま
た、既設の装置においては、通常、各プリコートフィル
タエレメントは両端部分でシール・支持され、その一方
の部分は一次側から二次側への通水路を有し、他方の部
分は各エレメントの間隔や姿勢を適正に保つための構造
(たとえば、支持板構造)に構成されているが、ある領
域のプリコートフィルタエレメントを廃止し、その領域
にある上記一方の部分の一次側から二次側への通水路を
止栓すると、上記他方の部分は全く支えの無い状態とな
って強度的かつ構造的に不安定な状態になる。この部分
は、通常、複数のフィルタエレメントに対し共通の部材
として構成されているので、この部材が不安定な状態に
なると、この部材の他の部位で支持されている、交換さ
れたプリーツフィルタエレメントを所定の姿勢や間隔で
安定して支持することが難しくなるという問題が生じ
る。
【0006】上記のような問題は、既設の濾過装置にお
いてプリコートフィルタエレメントをより本数の少ない
プリーツフィルタエレメントに代える場合は勿論のこ
と、当初からプリーツフィルタエレメント用濾過装置と
して設計された新設機においても発生することが考えら
れる。すなわち、このような新設濾過装置においても、
被処理水の性状が変化したり、必要とする処理能力が変
更されたりした場合には、余剰のエレメント装着部に対
し止栓することが必要となるが、上記と同様の止栓方法
を適用すると、同じような問題が生じる。
【0007】そこで本発明の課題は、とくに多数のプリ
ーツフィルタエレメントを装着可能な濾過装置におい
て、余剰となったエレメント装着部分に対し不都合を生
じさせることなく適切に止栓でき、最適な処理容量に容
易に設定できるとともに、目標とする円滑な濾過処理や
逆洗処理の実行を可能にする、改良された濾過装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る濾過装置は、複数の筒状のプリーツフ
ィルタエレメントと、複数の止栓用ダミーエレメントを
並設し、プリーツフィルタエレメントおよびダミーエレ
メントをガイドロッドを介して両端側で係合により支持
し、各ガイドロッドの上端側を多数配列されたスペーシ
ングバーの各孔に嵌挿し、隣接するスペーシングバー同
士を相対移動可能に連結したことを特徴とするものから
なる。このダミーエレメントは、たとえば筒状に構成さ
れ、プリーツフィルタエレメントと同様に装着されるも
のであるが、フィルタ機能は有しておらず、止栓機能を
もつものである。
【0009】上記濾過装置においては、プリーツフィル
タエレメントおよびダミーエレメントの濾過装置内にお
ける支持構造として、上記の如く、ガイドロッドを介し
て両端側で係合により支持される構造を採用できるが、
より詳しくは、たとえば下端側が濾過処理における二次
側への連通路を有する、フィルタエレメントあるいはエ
レメントを含むモジュールの受け部材に構成され、上端
側がガイドロッドを上下移動可能に保持する支持部材
(スペーシングバー)に構成された構造を採用できる。
【0010】各ガイドロッドには、プリーツフィルタエ
レメントまたはダミーエレメントを軸方向に付勢するス
プリングが外挿されていることが好ましい。このスプリ
ングによる付勢力によって、各エレメントに対する必要
なシール性(通常の濾過処理時に加え、逆洗時のシール
性)や、安定した姿勢の維持等を達成することが可能に
なる。また、各ガイドロッドの一端側、とくにシール機
能を必要とせず、専ら姿勢保持機能が要求される端側
については、ガイドロッドが支持板の孔に嵌挿されてい
る構造を採用できる。とくに後述の実施態様に示す如
く、多数配列されたスペーシングバーの各々に対し、複
数のエレメントを係合させ、スペーシングバー同士を相
対移動可能に連結した構造とすることにより、各エレメ
ントを安定して所定の姿勢および間隔に保つことができ
る。
【0011】また、プリーツフィルタエレメント用保持
およびシール構造と、ダミーエレメント用保持およびシ
ール構造が、実質的に同一構造に構成されていることが
好ましい。これによって、プリーツフィルタエレメント
とダミーエレメントの本数の割合を容易にかつ自由に変
更可能となり、また、既設のプリコートフィルタエレメ
ント用濾過装置をプリーツフィルタ濾過装置化する際に
も、装着するプリーツフィルタエレメントおよびダミー
エレメントの本数を実質的に自由に設定することが可能
になり、極めて容易にプリーツフィルタ濾過装置化でき
るようになる。
【0012】さらに、ダミーエレメント内に空気が保持
されるのを防止することが要求される場合には、ダミー
エレメント内から適宜、たとえば逆洗時の通水または逆
洗後の塔満水操作時の満水用水を利用して空気抜きを行
い、濾過処理時には、その空気抜きのための通路を封止
するようにすればよい。たとえば、ダミーエレメント用
ガイドロッドが、ダミーエレメント内部と濾過装置内の
一次側とを連通可能な中空パイプからなり、該中空パイ
プ内に、一次側からの圧力によりダミーエレメント内部
と濾過装置内の一次側とを連通する通路を封止する逆止
弁が設けられている構造を採用できる。このような連通
路および逆止弁を設けることにより、逆洗時の逆洗圧力
により、また、満水操作時の満水用水圧力により、逆止
弁が開かれてダミーエレメント内の空気が二次側から通
水路を通り流入してきた逆洗用水や満水用水により押し
出され、中空パイプからなるガイドロット内を通って一
次側へと抜かれ、そこからベント孔等を介して空気が抜
かれる。また、通常の濾過処理時には、一次側から圧力
がかかるので、逆止弁が連通路を閉じ、ダミーエレメン
トは所定の止栓機能を発揮することができる。
【0013】上記のような本発明に係る濾過装置におい
ては、止栓用のダミーエレメントはプリーツフィルタエ
レメントと同様にエレメント装着部に装着され、そのエ
レメント装着部に対し止栓機能を発揮する。したがっ
て、ダミーエレメントは、シール機能やエレメント姿勢
保持機能に関しては、プリーツフィルタエレメントと同
等の機能を発揮することが可能になり、余剰の濾過処理
能力のみを適切に低減することが可能になる。その結
果、濾過処理や逆洗処理の性能を損なうことなく、濾過
装置の処理能力を所望の最適値に設定することが可能に
なる。さらに、ダミーエレメントは安価で、しかも交換
の必要がないため、同じ処理量をこなしながら濾過装置
全体の価格を格段に低く抑えることができ、なおかつ、
フィルタ交換時の交換作業を減らすことができる。
【0014】また、各エレメント装着部には、プリーツ
フィルタエレメントとダミーエレメントのいずれもが装
着可能であり、全エレメント装着部に対するプリーツフ
ィルタエレメントの本数とダミーエレメントの本数の割
合は自由に設定、あるいは変更できるから、既設装置、
新設装置のいずれに対しても、容易に最適なプリーツフ
ィルタエレメント本数に設定したり、変更したりでき、
要求仕様に応じた最適な処理能力が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態について、図面を参照しながら説明する。図1ない
し図8は、本発明の一実施態様に係る濾過装置を示して
いる。図1および図2において、1は濾過装置全体を示
しており、濾過装置1の本体胴2内には、複数の筒状の
プリーツフィルタエレメント3と、複数の筒状のダミー
エレメント4が、それぞれ上下方向を軸方向として、並
設されている。下部側から入口管5を通して本体胴2内
の一次側6に被処理水が導入され、導入された被処理水
は、各ダミーエレメント4については止栓された状態で
通水されず、各プリーツフィルタエレメント3により濾
過処理され、濾過された処理水は二次側である下部集水
部(二次側)7に集められ、そこから出口管8を介して
後段の工程に送られるようになっている。本体胴2の上
端部にはベント9(空気抜き)が設けられており、初期
満水時や逆洗時における空気抜きが可能となっている。
【0016】各プリーツフィルタエレメント3およびダ
ミーエレメント4の装着構造は両者とも実質的に同一構
造に構成されており、プリーツフィルタエレメント3が
プリーツ加工された濾材からなる濾過機能を有するエレ
メントからなっているのに対し、ダミーエレメント4で
は、このフィルタエレメントに相当する部分が止栓機能
を有する筒状のパイプ部材、たとえばステンレスパイプ
からなっている。各プリーツフィルタエレメント3およ
びダミーエレメント4を装着する部分の構造は次のよう
に構成されている。
【0017】プリーツフィルタエレメント3およびダミ
ーエレメント4は、ガイドロッド10を介して、両端側
で係合により支持されている。図1に示すように、各ガ
イドロッド10の上端側は、支持板としてのスペーシン
グバー11の各孔12に上下方向に摺動可能に嵌挿され
ており、該嵌挿を介して、各エレメント3、4の姿勢と
間隔が所定の姿勢と間隔に保たれるようになっている。
各ガイドロッド10の下端側は、隔壁13に固着された
受け部材としての下部アダプタ14内に保持されてい
る。また、下部アダプタ14は、一次側と二次側を連通
する隔壁13に設けられた複数の通水路に係合されてい
る。各エレメント3、4の上下端には、シール用のガス
ケット15a、15bが介装されており、ガイドロッド
10の上部側に外挿されたスプリング16による付勢に
よって、各エレメント3、4の上下部が適切な押圧力を
もってシールされるようになっている。
【0018】スペーシングバー11は、図2に示すよう
に、本体胴2内に多数配列されており、各スペーシング
バー11に対し、複数のエレメントが係合、支持されて
いる。各スペーシングバー11自身の支持構造はとくに
限定しないが、本実施態様では図2に示すように、各ス
ペーシングバー11同士が適当に連結されるとともに、
適当な部位にて、本体胴2の内面側に固定されたリテイ
ニングバー17に連結されている。また、隣接するスペ
ーシングバー11同士は、適当箇所にて三角形状のリン
ク18で相対移動可能に連結されており、各スペーシン
グバー11間の間隔を適正な値に保つとともに、スペー
シングバー11の組合せ体全体として、各部位の移動微
調整が可能な構造となっている。
【0019】各エレメント3、4を含む各モジュール部
について、図3ないし図8を参照しながら説明する。
【0020】プリーツフィルタエレメント3を含むモジ
ュールは、図3ないし図5に示すように構成されてお
り、プリーツフィルタエレメント3は、図6に示すよう
に、放射状に延びるようにプリーツ加工された濾材19
と、該濾材19を内周側から形態保持する多孔円筒体2
0を備えている。プリーツフィルタエレメント3の内部
を上下にガイドロッド10が貫通しており、ガイドロッ
ド10の上端部はエキステンションナット21に構成さ
れている。このエキステンションナット21部分が、前
述のスペーシングバー11の対応する孔12に嵌挿さ
れ、ヒッチピン22を介してスペーシングバー11に係
合、保持されている。
【0021】エキステンションナット21の下部には、
ロックナット23、スペーサ24を介してスプリングキ
ャップ25が設けられ、下方のスプリングシート26と
の間に前述のスプリング16が介装されている。スプリ
ングシート26の下面側には、ガスケット27を介して
シートプレート28が設けられ、このシートプレート2
8とプリーツフィルタエレメント3の上端面との間に、
前述のシール用ガスケット15aが介装されている。
【0022】ガイドロッド10のフィルタエレメント3
内部分には、横断面三角形状のアングル部材29が設け
られており、該アングル部材29の各頂点部3点がフィ
ルタエレメント3内側の多孔円筒体20の内面に接し、
3点支持されることによって長尺のガイドロッド10の
剛性、真直性が保持できるとともに、ガイドロッド10
に対しフィルタエレメント3が所定の位置関係に保たれ
るようになっている。ガイドロッド10の下端部は大径
部30に形成されており、この大径部にロックピン31
が横方向から挿通されている。このロックピン31が、
下部アダプタ14に挿入された後回転されることによ
り、下部アダプタ14内に刻設された溝32(図3)に
係合し、このモジュールの抜け等が防止されるようにな
っている。
【0023】ダミーエレメント4を含むモジュールは、
基本的には上記プリーツフィルタエレメント3を含むモ
ジュールと同一の構造に構成されているが、図7および
図8に示すように、濾材19と多孔円筒体20を備えた
プリーツフィルタエレメント3に代えて、単なる円筒状
の部材が設置される。この円筒状部材からなるダミーエ
レメント4は、濾過機能は有しておらず、専ら水の流通
を阻止する止栓機能を有するものである。但し、フィル
タエレメント用と同一構造を有するエレメント装着部に
装着されるので、ダミーエレメント4自身以外のシー
ル、保持構造は、本実施態様では実質的にフィルタエレ
メント装着部と同一の構造に構成されている。
【0024】上記のように構成された濾過装置1におい
ては、ダミーエレメント4は、通水不可の円筒状部材か
らなり、そのシール構造はプリーツフィルタエレメント
3の装着部と全く同様に構成されるので、ダミーエレメ
ント4が装着されたエレメント装着部については、実質
的に完全に止栓される。ガスケット15a、15bにお
けるシールにおいても、プリーツフィルタエレメント3
装着部と同じく、スプリング16によって適切に高い押
圧力が付着されているので、フィルタエレメント装着部
におけるのと同じく優れたシール性が確保され、ダミー
エレメント4内外間の優れたシール性が確保されて、十
分に良好な止栓機能が確保される。
【0025】また、上部のスペーシングバー11と、下
部の隔壁13又は下部アダプタ14間にわたる部分のシ
ールおよび保持構造において、ダミーエレメント4を装
着・シール・保持する部分の構造はプリーツフィルタエ
レメント3を装着・シール・保持する部分の構造と実質
的に同じ構造を有しているので、上下のシール部および
保持部に関しては、全エレメント装着部分に対してプリ
ーツフィルタエレメント3が装着されている場合と同等
のシール性能、保持強度を達成することができる。した
がって、ダミーエレメント4装着に起因するシール不足
や、保持部の強度、剛性不足等の不都合は発生しない。
とくに、ダミーエレメント4に対してもスプリング16
により十分に高いシール力が確保されているから、逆洗
時等において高圧が二次側から一次側に向けて加えられ
る場合にあっても、短絡流等を生じさせることはない。
また、各スペーシングバー11も、上下部にわたって延
びるプリーツフィルタエレメント3装着部分とダミーエ
レメント4装着部分との両方により、適切なピッチで係
合、支持されることになるから、局部的に剛性不足等が
生じたりすることはなく、安定した状態に保たれる。そ
のため、スペーシングバー11によって保持される各プ
リーツフィルタエレメント3およびダミーエレメント4
は、安定して所定の姿勢および間隔に保たれる。
【0026】濾過処理時、逆洗時の両方について、プリ
ーツフィルタエレメント3とダミーエレメント4の全て
が安定して所定のシール性、形態に保たれるため、両者
の本数の割合は不都合を生じさせることなく実質的に自
由に設定できることになる。ダミーエレメント4の本数
を適切に設定し、プリーツフィルタエレメントの本数を
適切に設定することにより、余剰処理能力が適切に低減
されて最適な濾過処理能力に設定される。
【0027】その結果、既設のプリコートフィルタエレ
メント用濾過装置をプリーツフィルタ濾過装置化する際
にも、あるいは新設のプリーツフィルタエレメント用濾
過装置において余剰能力が生じた場合にその処理能力を
最適値に低減変更する際にも、不都合を生じさせること
なく容易にプリーツフィルタ濾過装置化、あるいは処理
能力変更が可能となる。さらに、ダミーエレメントは安
価で、しかも交換の必要がないため、同じ処理量をこな
しながら濾過装置全体の価格を格段に低く抑えることが
でき、なおかつ、フィルタ交換時の交換作業を減らすこ
とができる。
【0028】図9は、本発明の別の実施態様に係る濾過
装置のダミーエレメント部の上部構造を示しており、と
くに逆洗時等にダミーエレメント内の空気抜きを可能と
した構造を示している。図9に示す構造においては、ダ
ミーエレメント4用のガイドロッド41が、ダミーエレ
メント4の内部と、濾過装置の一次側42とを連通可能
な中空パイプに構成されている。ダミーエレメント4の
内部と一次側42とは、本実施態様では、ガイドロッド
41に穿設されたベントホール43、ガイドロッド41
内の連通路44、エキステンションナット45の中空部
内、エキステンションナット45に穿孔されたベントホ
ール46を介して連通できるようになっており、抜かれ
た空気は図1に示したベント9を介して排出できるよう
になっている。ガイドロッド41の上端部には、空気抜
きのための連通路44を開閉可能なボールチェッキ弁か
らなる逆止弁47が設けられている。逆止弁47は、逆
洗時等に連通路44を介して二次側から圧力がかかった
場合には連通路44を開いて空気を逃がし、通常濾過処
理時等に一次側から圧力がかかった場合には、連通路4
4を閉じて、前述したダミーエレメント4による止栓機
能を確保できるようになっている。したがって、このよ
うな空気抜き構造を採用すれば、空気抜きが要求される
場合には適切にそれを達成することができ、かつ、通常
処理時には、本発明で目標とする止栓機能を確実に発揮
させることができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の濾過装置
によれば、プリーツフィルタエレメントと同様に装着さ
れるダミーエレメントを並設することにより、余剰とな
ったエレメント装着部分に対し不都合を生じさせること
なく適切に止栓することができ、多数のプリーツフィル
タエレメントを内蔵する濾過装置の処理能力を容易にか
つ確実に最適な能力に設定することができる。また、ダ
ミーエレメントの並設により、全てのエレメント装着部
分において目標とする良好なシール性能およびエレメン
ト保持性能を確保でき、かつ、相対移動可能に連結され
た多数のスペーシングバーの各々に対し、各エレメント
のガイドロッドを係合させる構造とすることにより各エ
レメントを安定して所定の姿勢および間隔に保つことが
できるので、通常の濾過処理時に加え逆洗時においても
安定した処理性能を維持することができる。さらに、ダ
ミーエレメントは安価で、しかも交換の必要がないた
め、同じ処理量をこなしながら濾過装置全体の価格を格
段に低く抑えることができ、なおかつ、フィルタ交換時
の交換作業を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る濾過装置の縦断面図
である。
【図2】図1の装置の横断面図である。
【図3】図1の装置のプリーツフィルタエレメント装着
部の拡大正面図である。
【図4】図3のプリーツフィルタエレメントを含むモジ
ュールの縦断面図である。
【図5】図4のモジュールの分解斜視図である。
【図6】図3のプリーツフィルタエレメントの横断面図
である。
【図7】図1の装置のダミーエレメントを含むモジュー
ルの分解斜視図である。
【図8】図7のダミーエレメントを含むモジュールの部
分縦断面図である。
【図9】本発明の別の実施態様に係る濾過装置のダミー
エレメントモジュール上部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 濾過装置 2 本体胴 3 プリーツフィルタエレメント 4 ダミーエレメント 5 入口管 6、42 一次側 7 下部集水部 8 出口管 9 ベント 10、41 ガイドロッド 11 支持板としてのスペーシングバー 12 孔 13 隔壁 14 受け部材としての下部アダプタ 15a、15b ガスケット 16 スプリング 17 リテイニングバー 18 リンク 19 プリーツ加工された濾材 20 多孔円筒体 21、45 エキステンションナット 22 ヒッチピン 23 ロックナット 24 スペーサ 25 スプリングキャップ 26 スプリングシート 27 ガスケット 28 シートプレート 29 アングル部材 30 大径部 31 ロックピン 32 溝 43 ベントホール 44 連通路 46 ベントホール 47 逆止弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 29/07 B01D 63/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の筒状のプリーツフィルタエレメン
    トと、複数の止栓用ダミーエレメントを並設し、プリー
    ツフィルタエレメントおよびダミーエレメントをガイド
    ロッドを介して両端側で係合により支持し、各ガイドロ
    ッドの上端側を多数配列されたスペーシングバーの各孔
    に嵌挿し、隣接するスペーシングバー同士を相対移動可
    能に連結したことを特徴とする濾過装置。
  2. 【請求項2】 各ガイドロッドに、プリーツフィルタエ
    レメントまたはダミーエレメントを軸方向に付勢するス
    プリングが外挿されている、請求項1の濾過装置。
  3. 【請求項3】 プリーツフィルタエレメント用保持およ
    びシール構造と、ダミーエレメント用保持およびシール
    構造が、実質的に同一構造に構成されている、請求項1
    または2の濾過装置。
  4. 【請求項4】 ダミーエレメント用ガイドロッドが、ダ
    ミーエレメント内部と濾過装置内の一次側とを連通可能
    な中空パイプからなり、該中空パイプ内に、一次側から
    の圧力によりダミーエレメント内部と濾過装置内の一次
    側とを連通する通路を封止する逆止弁が設けられてい
    る、請求項1ないし3のいずれかに記載の濾過装置。
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