JP3522745B2 - 伝送路符号化方法、および復号方法 - Google Patents

伝送路符号化方法、および復号方法

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JP3522745B2 JP2003366584A JP2003366584A JP3522745B2 JP 3522745 B2 JP3522745 B2 JP 3522745B2 JP 2003366584 A JP2003366584 A JP 2003366584A JP 2003366584 A JP2003366584 A JP 2003366584A JP 3522745 B2 JP3522745 B2 JP 3522745B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【技術分野】
【0001】本発明は、伝送路符号化方法、および復号
方法に関し、特に、多値伝送においても連続して同じ値
に符号化しない伝送路符号化方法、および復号方法に関
する。
【背景技術】
【0002】従来のデータ伝送装置としては、たとえ
ば、伝送するディジタルデータを電気信号や光信号の信
号レベルに変換して伝送するものがある。
【0003】例えば、任意のビット数をまとめて1シン
ボルとして伝送する技術が、特許文献1に提案されてい
る。これは、シンボルの種類の数より多い数の信号レベ
ルを設け、同期パルスの出現時間と非出現機関とが切り
替わるシンボル伝送タイミングにおいて、送信データを
いずれかの信号レベルに割り当てて符号化するものであ
る。
【0004】また、データ伝送における伝送速度は年々
高速化しており、近年では、映像信号等の大量のデータ
を伝送するために、数十メガビット/秒の伝送速度で伝
送するものもある。これらの信号は高周波数となるた
め、銅線等で伝送する場合は、その放射ノイズが大きな
問題となる。
【0005】例えば、自動車などに搭載する場合は、放
射ノイズが自動車に搭載された他の電子機器の誤動作の
原因になることが考えられるため、車載条件において
は、放射ノイズをほとんど出さないようにすることが求
められている。また、逆に、他の機器からの放射ノイズ
の影響を受けることなく正しく伝送できる必要もある。
同様に、ファクトリーオートメイション用の機械や医療
機器などの精密機器においても放射ノイズの低減と耐ノ
イズ性が要求されている。
【0006】従来のデータ伝送装置においては、銅線の
代わりに光ファイバーケーブルを用いることで電磁波を
一切出さないようにする方法があった。また、銅線を用
いる場合には、伝送信号の電圧を低く押さえることによ
り、放射ノイズを小さくしていた。さらに、放射ノイズ
が外部に漏れないように、信号を送る伝送線を別のシー
ルド線で覆う方法も用いられていた。また、低速の信号
伝送の際には、ツイストペア線のように2本の伝送線を
よりあわせた伝送線を用い、それぞれの伝送線に極性を
反転させた信号を流すことにより、お互いの信号が打ち
消し合って外部に対するノイズ放射がほとんど無いよう
にしている。ツイストペア線は、構造も簡単で比較的容
易に作れるためコストが低減できる利点があるが、高速
伝送時には、ノイズ放射を十分に削減できなかった。
【0007】また、ディジタル伝送においては、より信
頼性の高い通信をおこなうことが求められている。ディ
ジタル伝送の信頼性を低下させる一つの要因として、送
信信号が常に同じ信号レベルをとると受信側でシンボル
タイミングの同期がとれなくなることがあげられる。例
えば上記特許文献1によるものは、各シンボル伝送タイ
ミングおいて位相が変化することなく、連続して同じ信
号レベルに符号化してしまう可能性がある。
【0008】このような場合、受信の信頼性を向上させ
るために、送信信号が同じレベルを取り続けないように
処理していた。その一つの方法として、スクランブル処
理がある。スクランブル処理は、送信するディジタルデ
ータに乱数を加算することによって、送信するディジタ
ルデータが同じ値を連続して持つ場合でも、送信信号は
連続して同じ信号レベルを取らないようにする方法であ
る。また、2値ずつデータを伝送する2値伝送の場合、
バイフェーズマーク方式で符号化することで連続して同
じ信号レベルが続くことを防ぐ方法もあった。
【0009】バイフェーズマーク方式の符号化は、オー
ディオデータのディジタルデータを伝送する際に、標準
的な伝送方式として用いられているものである。図33
は、バイフェーズマーク方式の符号化方法を説明した図
である。バイフェーズマーク方式の符号化においては、
直前のシンボルが1か0で次の伝送データの符号化を異
ならせ、伝送する1ビットのデータを2ビットシンボル
に符号化する。したがって、図33のように符号化され
た信号列は、連続して3回以上同じ信号レベルを取らな
いことが保証される。これにより、受信側では、伝送デ
ータのシンボルタイミングを検出でき、正しくデータを
再生できる。
【特許文献1】特開平2−19049号公報
【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】
【0010】ところが、光ファイバーを用いたデータ伝
送装置は、放射ノイズを出さないが、光電気信号変換や
光損失の少ないファイバー結合などの高価な部品が必要
であった。また、光ファイバーでは、ケーブルの曲げ角
などの制約などケーブルの強度的な問題もあり、利用で
きる範囲に制約があった。
【0011】また、銅線の信号線をシールド線で覆う方
法では、シールド効果により一定の放射ノイズは低減さ
れるが、効果のあるシールドを行うために、送受信間で
シールド線を十分に接地しなければならず、このための
コネクターやケーブル等が高価になるという問題もあっ
た。
【0012】さらに、ツイストペア線に極性を反転した
信号を流す方法では、伝送する信号に周波数の高い成分
が含まれていると、2本の伝送線間に含まれるわずかな
非対称性により2本の伝送線に流れる信号が必ずしも打
ち消し合わなくなり、放射ノイズが発生してしまうた
め、高速のデータ伝送においては、十分な放射ノイズの
低減ができなかった。
【0013】そこで、従来は、伝送するディジタル信号
を、対応する信号レベルの矩形波信号に変換したのち、
抵抗やコイル、コンデンサーなどによる低域通過型のフ
ィルタを用いて、高い周波数成分を除去することで、放
射ノイズを除去していた。しかし、アナログ素子で構成
されたフィルタでは、伝送する信号に含まれるディジタ
ル情報を損なわずに、急峻な高域遮断型の特性を持たせ
るのが困難であるため、信号自体のシンボルレートが十
分に低い場合でなければ、放射ノイズを十分に取り除く
ことができない問題があった。
【0014】また、データ伝送装置においてスクランブ
ル処理を用いた場合には、スクランブル処理に用いた乱
数列に伝送するデータのパターンが一致すると、同じ信
号レベルが続くことになり、常に同じ信号レベルが連続
しないことが保証できない問題があった。また、バイフ
ェーズマーク方式は、2値の伝送時においては、連続し
た信号レベルを取らないことが保証されているが、一度
に数ビットのデータを伝送するような場合に多値伝送す
ると、信号が連続しないようにすることができない問題
があった。近年、より高速なディジタル伝送や、限られ
た帯域での効率のよいデータ伝送を行うため、多値伝送
の必要性が高まっており、多値伝送においてより正確な
データ伝送のための方式が必要になっている。さらに、
新しい伝送装置を導入するにあたっては、従来の伝送方
式からの置き換え等を考慮する必要がある。つまり、従
来の伝送形式のデータでも問題なくデータ伝送できる必
要があり、たとえば、オーディオデータの場合には、バ
イフェーズマーク方式のデータも正しく伝送できること
が望ましい。
【0015】さらに、自動車などに搭載された場合のよ
うに、接続機器間のグランドレベルが大きく異なった
り、電圧のゆれが大きい環境においては、送信側の電圧
レベルを正しく伝えることが困難であった。このため、
従来、位相変調などを用いることで、送受間で絶対的な
電圧を正しく検出できない場合でも再生できるようにし
ていた。しかし、特定のキャリア周波数を用いた変調方
式では、変調を用いないベースバンド方式に比べて倍程
度の周波数帯域が必要となってしまう問題があった。
【0016】そのうえ、車載条件でのデータ通信におい
ては、送信信号の放射する電磁波が他の機器の誤動作の
原因にならないように、その放射量が制限されている。
車載条件での、機器や通信線からの電磁波ノイズに関す
る国際標準規格の一つに、CISPR25がある。この
CISPR25では、各周波数毎の放射ノイズの規制値
を定めてあり、特に30MHz以上の周波数の信号に関
しては、厳しい規制がある。したがって、電磁波に対す
る対策が、放射ノイズを低減するためにシールドを施す
など、比較的簡易になせるような30MHz以下の周波
数帯域において、データを伝送することが望ましい。こ
のような周波数帯域においてより効率的にデータを伝送
するために、変調を用いることなく多値伝送する場合で
も電圧変動に強いデータ伝送方法が必要であった。
【0017】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、20Mbpsを越えるような高
速なデータ伝送時において、ツイストペア線のような安
価なケーブルを用いて、放射ノイズが少なく、かつ耐ノ
イズ性にすぐれたディジタルデータ伝送装置、および多
値伝送においても連続した信号レベルを取らない伝送路
符号化方法および復号方法を提供することを目的とす
る。
【課題を解決するための手段】
【0018】上記の課題を解決するために、本発明の請
求項1に係る伝送路符号化方法は、ディジタルデータ
を、任意のビット数をまとめて1シンボルとして伝送す
る際、シンボルの種類の数より多い数の信号レベルを設
け、あるシンボル伝送タイミングにおける該シンボルを
表す信号レベルを、直前のシンボル伝送タイミングにお
ける前値信号レベル以外の信号レベルに割り当てて符号
化する、ことを特徴とする。
【0019】また、本発明の請求項2に係る伝送路符号
化方法は、請求項1に記載の伝送路符号化方法におい
て、あるシンボル伝送タイミングにおける該シンボルを
表す信号レベルを、信号レベルの最下位からシンボルの
種類の数までの信号レベルと、信号レベルの最上位から
シンボルの種類の数までの信号レベルと、に交互に割り
当てて符号化する、ことを特徴とする。
【0020】また、本発明の請求項3に係る伝送路符号
化方法は、請求項1または請求項2に記載の伝送路符号
化方法において、シンボルの種類の数を、4とし、1シ
ンボルあたり2ビットデータを伝送する、ことを特徴と
する。
【0021】また、本発明の請求項4に係る伝送路符号
化方法は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の
伝送路符号化方法において、1シンボルあたり2ビット
データを、下位の信号レベルより01,11,00,1
0の順に、信号レベルに割り当てて符号化する、ことを
特徴とする。
【0022】また、本発明の請求項5に係る伝送路符号
化方法は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の
伝送路符号化方法において、あるシンボル伝送タイミン
グにおける該シンボルを表す信号レベルを、上記前値信
号レベルに対して所定の差を持つ信号レベルに割り当て
て符号化する、ことを特徴とする。
【0023】また、本発明の請求項6に係る伝送路符号
化方法は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の
伝送路符号化方法において、信号レベルの数が、シンボ
ルの種類の数より一つ多い、ことを特徴とする。
【0024】また、本発明の請求項7に係る伝送路符号
化方法は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の
伝送路符号化方法において、信号レベルの数を、シンボ
ルの種類の数の2倍とした、ことを特徴とする。
【0025】また、本発明の請求項8に係る伝送路符号
化方法は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の
伝送路符号化方法において、信号レベルの数を、シンボ
ルの数の1.5倍とした、ことを特徴とする。
【0026】また、本発明の請求項9に係る伝送路符号
化方法は、請求項2に記載の伝送路符号化方法におい
て、上記ディジタルデータは、スクランブルが施された
データである、ことを特徴とする。
【0027】また、本発明の請求項10に係る伝送路符
号化方法は、請求項9に記載の伝送路符号化方法におい
て、上記スクランブルは、送信データから生成したデー
タに基づいて、送信データに処理を施す自己同期型スク
ランブルである、ことを特徴とする。
【0028】また、本発明の請求項11に係る復号方法
は、シンボル受信タイミングにおける信号レベルと、直
前のシンボル受信タイミングにおける信号レベルと、の
2つの信号レベルの差分値にシンボルを対応させて、シ
ンボル受信タイミングにおける信号レベルをシンボルに
復号化する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】以上のように、本発明の請求項1に係る伝
送路符号化方法においては、ディジタルデータを、任意
のビット数をまとめて1シンボルとして伝送する際、シ
ンボルの種類の数より多い数の信号レベルを設け、ある
シンボル伝送タイミングにおける該シンボルを表す信号
レベルを、直前のシンボル伝送タイミングにおける前値
信号レベル以外の信号レベルに割り当てて符号化するも
の、としたので、隣接するシンボル伝送タイミングで常
に信号レベルが変化する信号を伝送することができるの
で、当該信号を受信し、受信信号に含まれているシンボ
ルを復号する装置での同期を取りやすくすることができ
る。また、1シンボルを符号化する毎に、当該シンボル
を表す信号レベルを伝送することができるので、遅延の
少ないデータ伝送を行うことができる。
【0030】また、本発明の請求項2に係る伝送路符号
化方法によれば、請求項1に記載の伝送路符号化方法に
おいて、あるシンボル伝送タイミングにおける該シンボ
ルを表す信号レベルを、信号レベルの最下位からシンボ
ルの種類の数までの信号レベルと、信号レベルの最上位
からシンボルの種類の数までの信号レベルと、に交互に
割り当てて符号化するもの、としたので、伝送信号を下
位の信号レベルと、上位の信号レベルとに交互に変化す
るようにすることができ、クロック成分を多重すること
ができる。
【0031】また、本発明の請求項3に係る伝送路符号
化方法によれば、請求項1または請求項2に記載の伝送
路符号化方法において、シンボルの種類の数を、4と
し、1シンボルあたり2ビットデータを伝送するもの、
としたので、限られた帯域において効率の良いデータ伝
送を行うことができる。
【0032】また、本発明の請求項4に係る伝送路符号
化方法によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかに
記載の伝送路符号化方法において、1シンボルあたり2
ビットデータを、下位の信号レベルより01,11,0
0,10の順に、信号レベルに割り当てて符号化するも
の、としたので、シンボルを所定の信号レベルに割り当
てて符号化することができる。
【0033】また、本発明の請求項5に係る伝送路符号
化方法によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかに
記載の伝送路符号化方法において、あるシンボル伝送タ
イミングにおける該シンボルを表す信号レベルを、上記
前値信号レベルに対して所定の差を持つ信号レベルに割
り当てて符号化するもの、としたので、いかなる場合で
も前値の信号レベルとは異なる信号レベルに変換するこ
とができるので、送信側から出力される信号は、常にシ
ンボルタイミング毎に変化し、受信側において容易に同
期を取ることができる信号となる。また、ベースバンド
の多値伝送時に送信側と受信側との間の電圧レベルが異
なるような場合や、電圧の揺れが大きい環境においても
正確にデータ伝送を行うことができる。
【0034】また、本発明の請求項6に係る伝送路符号
化方法によれば、請求項1ないし請求項5のいずれかに
記載の伝送路符号化方法において、信号レベルの数が、
シンボルの種類の数より一つ多いもの、としたので、前
値の信号レベルを禁止して、出力信号を前値以外の信号
レベルにマッピングすることができ、同じ信号レベルが
継続して出力されるのを防止することができる。
【0035】また、本発明の請求項7に係る伝送路符号
化方法によれば、請求項1ないし請求項5のいずれかに
記載の伝送路符号化方法において、信号レベルの数を、
シンボルの種類の数の2倍としたので、シンボルを下位
の信号レベルと、上位の信号レベルとに交互に符号化す
ることができる。また、いかなる場合でも前値の信号レ
ベルとは異なる信号レベルに変換することができるの
で、送信側から出力される信号は、常にシンボルタイミ
ング毎に変化し、受信側において容易に同期を取ること
ができる信号となる。
【0036】また、本発明の請求項8に係る伝送路符号
化方法によれば、請求項1ないし請求項5のいずれかに
記載の伝送路符号化方法において、信号レベルの数を、
シンボルの数の1.5倍としたので、シンボルを下位の
信号レベルと、上位の信号レベルとに交互に符号化する
ことができる。
【0037】また、本発明の請求項9に係る伝送路符号
化方法によれば、請求項2に記載の伝送路符号化方法に
おいて、上記ディジタルデータは、スクランブルが施さ
れたデータである、としたので、上記ディジタルデータ
が連続して同じ値を持たないようにすることができる。
【0038】また、本発明の請求項10に係る伝送路符
号化方法によれば、請求項9に記載の伝送路符号化方法
において、上記スクランブルは、送信データから生成し
たデータに基づいて、送信データに処理を施す自己同期
型スクランブルである、としたので、送信信号に確実に
クロック成分を多重することができる。また、送信側と
受信側とのタイミング合わせをすることなくデスクラン
ブルすることができるので、どのようなデータでも送受
信することができる。
【0039】また、本発明の請求項11に係る復号方法
によれば、シンボル受信タイミングにおける信号レベル
と、直前のシンボル受信タイミングにおける信号レベル
と、の2つの信号レベルの差分値にシンボルを対応させ
て、シンボル受信タイミングにおける信号レベルをシン
ボルに復号化するもの、としたので、前値信号レベルと
の信号レベルの差分のみで、受信した信号のシンボルを
判定することができ、たとえば、送信側と受信側とで電
位が異なる場合や電位が変動する場合に、送信側の絶対
的な電圧レベルを検出することができなくても、データ
を正しく復号化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。なお、ここで示す実施の形態
はあくまでも一例であって、必ずしもこの実施の形態に
限定されるものではない。 (実施の形態1) まず、本発明の実施の形態1による伝送路符号化方法、
および復号方法について、図面を参照しながら説明す
る。
【0041】図1は本実施の形態1に係る伝送路符号化
方法、および復号方法を適用したディジタルデータ伝送
装置の構成を示すブロック図である。
【0042】図1に示すように本実施の形態1によるデ
ィジタルデータ伝送装置は、データを送信する送信側1
00と、送信側100により送信されたデータを受信す
る受信側200とが、ツイストペア線300により接続
されている。
【0043】送信側100は、1ビットずつのデータ列
を4値の2ビットデータ列に変換する2値4値変換部1
10と、2値4値変換部により変換された2ビットデー
タを所定の信号レベルにマッピングして符号化する符号
化部120と、シンボルレートの2分の1の周波数成分
を帯域通過させるディジタルフィルタ130と、ディジ
タルフィルタ130を通過した2ビットデータをアナロ
グ信号に変換するD/A変換部140と、アナログ信号
から高域信号を除去するローパスフィルタ150と、ロ
ーパスフィルタ150を通過したアナログ信号を基準電
位を中心に極性の反転した2つの信号に変換してツイス
トペア線300に入力する差動ドライバ160と、によ
り構成されている。
【0044】また、受信側200は、ツイストペア線3
00の双方の線について伝送信号の信号帯域外のノイズ
を除去するローパスフィルタ210と、ローパスフィル
タ210を通過した信号を受信する差動レシーバ220
と、受信した信号をディジタル化するA/D変換部23
0と、所定の周波数帯域のみを通過させるディジタルフ
ィルタ240と、受信した信号がどの信号レベルである
かを判定する判定処理部250と、判定処理部250に
より判定された信号レベルを2ビットの受信データに復
号化する復号化部260と、A/D変換する際のクロッ
クを生成する同期処理部270と、により構成されてい
る。
【0045】次に、このように構成されるディジタルデ
ータ伝送装置の動作について説明する。送信側100に
より伝送するディジタル信号は、まず、2値4値変換部
110に入力される。2値4値変換部110では、1ビ
ットずつのデータ列を「01」,「11」,「00」,
「10」の4値の2ビットデータ列に変換し、符号化部
120へ送る。
【0046】符号化部120は、2値4値変換部110
から入力される信号を、その値を表現する信号レベルに
マッピングして符号化処理する。この符号化部120
は、図2に示すように、直前に符号化したデータである
前値を記憶する前値記憶部121と、前値記憶部121
に記憶されている前値および2値4値変換部110から
の信号に基づき符号化処理を行う信号変換部122と、
により構成されている。この信号変換部122は、図3
に示す変換テーブルに基づいて、直前に符号化した信号
レベル以外の信号レベルにマッピングして符号化する。
図3の変換テーブルは、前値の信号レベル0〜4に基づ
いて、伝送するシンボル「01」,「11」,「0
0」,「10」をマッピングする信号レベルを定めたも
のであり、前値の信号レベルとは異なる信号レベルにマ
ッピングするようになされている。たとえば、前値記憶
部121に記憶されている前値が信号レベル0である場
合、2値4値変換部110より新たにシンボル「01」
が入力されると、信号変換部122はこのシンボルを信
号レベル1に符号化する。同様に、それぞれの前値の信
号レベルについて、その信号レベル以外の4値の信号レ
ベルに入力信号をマッピングして符号化する。このよう
にして、符号化部120は、いかなる場合でも前値の信
号レベルとは異なる信号レベルに符号化する。
【0047】符号化した信号は、ディジタルフィルタ1
30により、シンボルレートの2分の1以上の周波数成
分が除去される。このディジタルフィルタ130は、シ
ンボルレートの2分の1の周波数成分を帯域通過させる
ローパスフィルタであり、実際には、受信側200のデ
ィジタルフィルタ240との2つで適当なロールオフ特
性を持つように構成されている。パルス信号を伝送する
には無限の帯域幅が必要であるが、ロールオフ特性をも
つフィルタを通すとシンボルレートの2分の1よりわず
かに大きい帯域内の信号になり、かつ、読み取りタイミ
ングにおいて隣接符号間の干渉のない信号に変換され
る。これにより、伝送するデータが有限の帯域での信号
となる。
【0048】ディジタルフィルタ130を通過した信号
は、D/A変換部140によりアナログ信号に変換され
る。つまり、各シンボル周期のシンボルタイミングに、
符号化したシンボルが含まれる信号となる。このアナロ
グ信号は、ローパスフィルタ150により、ディジタル
フィルタ130を通過した周波数の2倍以上の周波数帯
域に現れる折り返しの周波数成分を除去して、差動ドラ
イバ160に送られる。差動ドライバ160は、この信
号を基準電位を中心に入力信号に比例した振幅の極性の
反転した2つの信号に変換し、ツイストペア線300に
差動出力する。この差動ドライバ160から出力する信
号は、常に前値の信号レベルとは異なる信号レベルをと
るように符号化されている信号であり、シンボルタイミ
ングで常に値が変化する信号となっている。
【0049】次に、受信側200では、ツイストペア線
300の双方の線により伝送されている伝送信号を、ロ
ーパスフィルタ210を通過させて所定の信号帯域外の
ノイズを除去する。たとえば、車載時では、数キロヘル
ツから1ギガヘルツまでの大きなノイズが混入する可能
性があり、このような高周波数のノイズが混入した場合
には、次段の差動レシーバ220の周波数特性で所望の
特性が補償できない。このため、ローパスフィルタ21
0は、差動レシーバ220の周波数特性で所望の特性が
補償できない領域の成分を遮断するとともに、後段で接
続されるディジタルフィルタ240で処理可能な帯域の
信号に変換する。
【0050】そして、ローパスフィルタ210によりノ
イズを除去した信号を、差動レシーバ220により受信
する。差動レシーバ220は、ツイストペア線300双
方の差信号に比例した信号を出力し、この信号をA/D
変換部230によりディジタル化する。ここで、同期処
理部270は、シンボルタイミングでA/D変換部23
0がサンプリングするように、同期させたサンプリング
クロックを生成し、A/D変換部230へ送る。
【0051】同期処理部270は、図7に構成の一例を
示すように、バンドパスフィルタ271と、D/A変換
部272と、比較器273と、PLL274と、分周器
275と、により構成されている。ここで、分周器27
5の分周率は、サンプリング周期がシンボル周期の何倍
であるかにより決定される。たとえば、シンボルレート
の2倍のサンプルレートであれば、4分周する。この同
期処理部270は、シンボル周期毎に常に変化する受信
信号の信号レベルを利用してクロックの同期をとるもの
であり、バンドパスフィルタ271により受信信号から
シンボルレートの2分の1の周波数成分を抽出し、D/
A変換部272でアナログ信号に変換した後、比較器2
73で方形波信号に変換する。この方形波信号をPLL
274の参照クロック(REF)に入力し、PLL27
4から出力するクロックを分周器275により分周した
クロック(VAL)との位相比較により、クロックの同
期を取る。その結果、A/D変換部230では、シンボ
ルタイミングでサンプリングし、A/D変換するように
なる。なお、同期処理部270は、図7に示した構成に
限定するものではなく、他の手段においても常に各シン
ボル周期毎に値が変化することを利用して、受信側での
再生同期を容易に実現することができる。
【0052】変換されたディジタル信号はディジタルフ
ィルタ240を通される。このディジタルフィルタ24
0は、送信側100のディジタルフィルタ130との組
み合わせでロールオフ特性を持つものであり、通過した
ディジタル信号を、隣接符号間の干渉がなく、適切なタ
イミングで読み取ることのできる信号に変換する。
【0053】次に、判定処理部250により、シンボル
タイミングでサンプリングした信号の信号レベルが5値
レベル中のいずれであるかを判定する。この判定処理は
図4に示すようになされ、判定処理部250は、サンプ
リングした信号を、閾値1、閾値2、閾値3、閾値4に
基づいて信号レベル0,1,2,3,4のいずれにあた
るか判定する。
【0054】そして、復号化部260は、判定処理部2
50により判定された信号レベルを2ビットの受信デー
タに変換して復号化する。この復号化部260は、図5
に示すように、直前のシンボルタイミングで判定処理部
250により判定された前値の信号レベルを記憶する前
値記憶部261と、前値記憶部261に記憶されている
信号レベルおよび判定処理部250からの信号レベルに
基づき復号化処理を行う信号変換部262と、により構
成されている。信号変換部262は、図6に示す変換テ
ーブルに基づいて信号レベルをシンボルに復号化する。
ここで、図6の変換テーブルはデータ送信装置100の
符号化部120による符号化に用いたものと同一のもの
であり、データ送信装置100で変換に用いたものと同
じ変換テーブルにより受信データを得る。たとえば、前
値記憶部261に記憶されている前値が信号レベル0で
ある場合、判定処理部250より新たに信号レベル4
(設定値)が入力されると、信号変換部262はこの信
号レベルをシンボル「10」に復号化する。
【0055】次に本実施の形態1によるディジタルデー
タ伝送装置の伝送線であるツイストペア線300が放射
する電磁波が非常に小さくなることを説明する。
【0056】車載条件での、機器や通信線からの電磁波
ノイズに関する国際標準規格の一つに、CISPR25
がある。このCISPR25では、各周波数毎の放射ノ
イズの規制値を定めている。
【0057】たとえば、シールドなしツイストペア線の
平衡伝送においては、ノイズ放射量の抑制が比較的困難
となる30MHz以上の周波数帯域において規制値が設
けられている。このため、30MHz以上の周波数帯域
の信号を伝送すると、車載条件を満たすことが困難にな
る。また、30MHz以下の帯域においても放射ノイズ
の規制値が設定されているが、平衡度を保つことにより
ノイズ量を低減することが可能である。したがって、伝
送信号の周波数帯域を30MHz以下におさえることに
より、車載条件に適合した放射ノイズ量にすることがで
きる。
【0058】ツイストペア線300は、そのより合わせ
ピッチやドライバへの配線長の誤差などにより、伝送す
る信号にわずかな位相のずれを含んでいる。この位相の
ずれによる影響は伝送信号が高周波数になるにつれて大
きくなり、お互いの放出ノイズを打ち消し合わなくな
る。そこで、伝送信号の信号帯域が、放出ノイズを十分
に打ち消し合う周波数内となるように、ディジタルフィ
ルタによって帯域制限している。
【0059】図8は、ツイストペア線での伝送における
ノイズ除去効果の周波数レベルでの関係を説明した図で
ある。ツイストペア線のノイズ除去効果は、その製作精
度により異なるが、30MHz程度を越えるとノイズ削
減効果の低下が顕著になる。このため、信号帯域が、そ
の帯域以下になるようにディジタルフィルタで帯域制限
する。
【0060】ディジタルフィルタ130は、シンボルレ
ートより高い周波数でサンプリング処理する。そして、
ディジタルフィルタ130とディジタルフィルタ240
を合わせた特性がシンボルレートの2分の1を中心にし
たロールオフ特性を持つように周波数特性を設定し、デ
ィジタルフィルタ130、240に均等に配分した特性
を持たせる。このような特性を持つディジタルフィルタ
は、数十個の、係数をもつFIR(FINITE IM
PULSERESPONSE)ディジタルフィルタで構
成可能である。
【0061】また、ディジタルフィルタ130、240
は、シンボルレートの2分の1の周波数よりわずかに大
きい周波数までを通過させる低域通過型フィルタであ
る。
【0062】したがって、ツイストペア線300には、
シンボルレートの2分の1よりわずかに大きい周波数帯
域の、互いに極性が反転した信号が伝送される(ロール
オフ特性を何パーセントにするかによって正確に計算で
きる)。すると、ツイストペア線300の2本の伝送線
には極性が反転した信号が流れ、互いに放射する電磁波
を打ち消し合い、結果的に放射ノイズがほとんどなくな
る。
【0063】また、48Mbpsの伝送を行いたい場合
には、1シンボルあたりの伝送ビット数を2ビットにす
れば、シンボルレートは24MHzになる。
【0064】さらに、ディジタルフィルタ130,24
0により構成するロールオフフィルタの特性を、12M
Hzを中心とした15%程度ロールオフ特性を持たせた
ものとすると、信号帯域は、15MHz程度に帯域制限
できる。これは、周波数特性や位相特性を柔軟に設計す
ることができ、急峻な周波数特性を理想的な位相特性で
実現できるディジタルフィルタの特性を利用して、ツイ
ストペア線のノイズ除去効果がある周波数帯域にデータ
の帯域制限を行うことにより実現できるものである。さ
らに、多値化伝送を行うことにより、シンボルレートを
下げることができ、高速な伝送速度を実現できる。
【0065】以上のように、本実施の形態1による伝送
路符号化方法、および復号方法においては、伝送するシ
ンボル数よりも多い信号レベルを設け、各シンボル伝送
タイミングにおける各シンボルを表す信号レベルを、前
シンボルタイミングで伝送された信号レベル以外の信号
レベルにマッピングして符号化するので、いかなる場合
でも前値の信号レベルとは異なる信号レベルに変換する
ことができ、送信側100から出力される信号は常にシ
ンボル周期毎に値が変化し、受信側200での同期を取
り易くすることができる。また、1シンボルを符号化す
る毎に、そのシンボルを表す信号レベルを送信すること
ができ、遅延の少ないデータ送信を行うことができる。
【0066】また、ディジタルフィルタ130とディジ
タルフィルタ240とで適当なロールオフ特性を持たせ
たフィルタとなるように構成したことで、フィルタを通
過した信号を、シンボルレートの2分の1よりわずかに
大きい帯域内の信号に変換することができる。また、所
定のタイミングにおいて隣接符号間の干渉のない信号に
変換するので、含まれている符号を所定のタイミングで
読み取ることができる信号に変換することができる。
【0067】また、符号化部120により、シンボルタ
イミングあたり2ビット以上のデータを伝送するシンボ
ルに変換するので、限られた周波数帯域において効率の
良いデータ伝送を行うことができる。
【0068】また、符号化部120を、前値の信号レベ
ルを前値記憶部121に記憶し、信号変換部122によ
り前値の信号レベルに基づいて伝送するシンボルを符号
化するものとしたので、前シンボルタイミングで伝送さ
れた信号レベル以外の信号レベルにマッピングして符号
化することができ、いかなる場合でも前値の信号レベル
とは異なる信号レベルに変換することができる。
【0069】また、復号化部260を、前値の信号レベ
ルを前値記憶部261に記憶し、信号変換部262によ
り前値の信号レベルに基づいて受信した信号レベルを復
号化するものとしたので、受信した信号レベルにより送
信されたシンボルを得ることができる。また、1信号レ
ベルを受信する毎に、その信号レベルが表すシンボルを
取得することができ、遅延の少ないデータ受信を行うこ
とができる。
【0070】また、1シンボルあたり2ビットデータを
伝送し、伝送するシンボルの数を4としたので、限られ
た帯域において効率の良いデータ伝送を行うことができ
る。
【0071】また、伝送するシンボル数より1つ多い信
号レベルを設けたことにより、前値の信号レベルを禁止
して、伝送するシンボルを前値以外の信号レベルにマッ
ピングすることができ、同じ信号レベルが継続して出力
されるのを防止することができる。
【0072】また、伝送するシンボルを、信号レベルの
下位レベルより「01」,「11」,「00」,「1
0」の順にシンボルをマッピングして符号化するので、
シンボルを所定の信号レベルにマッピングして符号化す
ることができる。
【0073】また、直前の検出信号の信号レベルに基づ
き、直前の信号レベル以外の各信号レベルにシンボルを
対応させて、検出した信号レベルをシンボルに復号処理
するので、受信した信号レベルにより送信されたシンボ
ルを得ることができる。また、1信号レベルを受信する
毎に、その信号レベルが表すシンボルを取得することが
でき、遅延の少ないデータ受信を行うことができる。
【0074】また、受信信号からシンボル周期信号の2
分の1周期をもつ周波数成分を抽出し、抽出した信号の
位相に基づきシンボル取り出しタイミングを制御する同
期処理部270を有するので、受信信号の信号レベルの
変化を利用して、より信頼性の高い同期をとることがで
きる。
【0075】なお、オーディオデータのディジタル伝送
等では、バイフェーズマーク方式により符号化されたデ
ータが、プラスチックオプティカルファイバーなどを用
いて伝送されている。このバイフェーズマーク方式によ
り符号化された信号を、本発明のディジタルデータ伝送
装置でも送受信することが考えられる。図9は、バイフ
ェーズマーク方式で符号化した場合に取り得る値を示し
た図である。同図において、丸あるいは四角で囲ったシ
ンボル以外は、符号化されることはないシンボルにな
る。各シンボルタイミングにおいて取り得る値は、2値
であり、またシンボル間は、信号レベル2を境いに2シ
ンボル以上距離が離れる。
【0076】本発明のディジタルデータ伝送装置によ
り、ビット列であるデータとバイフェーズマーク方式で
符号化されたデータとを送受信する場合は、符号化部1
20と判定処理部250とに、単にビット列として伝送
する場合と、バイフェーズマーク方式で符号化されたデ
ータを伝送する場合とを切り換える伝送方式指示信号が
入力される。
【0077】伝送方式指示信号がバイフェーズマーク方
式を示す場合は、符号化部120は、入力されたシンボ
ルを図9に示した変換テーブルを参照して符号化する。
【0078】一方、判定処理部250は、伝送方式指示
信号がバイフェーズマーク方式を示す場合は、受信信号
が図4に示す閾値5の上下どちらであるかを判定する。
そして、前値信号レベルが0であり、閾値5以上の場合
は、信号レベル3、閾値5以下の場合は、信号レベル1
とする。同様に、前値信号レベルが1であり、閾値5以
上の場合は、信号レベル3、閾値5以下の場合は、信号
レベル0とする。前値が信号レベル3であり、閾値5以
上の場合は、信号レベル4、閾値5以下の場合は、信号
レベル1とする。前値信号レベルが4であり、閾値5以
上の場合は、信号レベル3、閾値5以下の場合は、信号
レベル1と判定する。
【0079】このように、バイフェーズマーク方式で符
号化されたデータの送受信では、ほぼ2値伝送に近い耐
ノイズ性を実現できる。受信側200においては、前値
の信号レベルとの閾値を閾値5として、2値伝送と同様
に1つの閾値に対する上下判定のみで信号を判定してシ
ンボルを復号化することができ、ほぼ2値判定の信頼性
に近い信号検出を行うことができる。また、各シンボル
タイミングにおいて取り得る値は2値であり、シンボル
間は、信号レベル2を境いに2シンボル以上距離が離れ
るため、ノイズによる誤判定も2値伝送の場合と同様の
低い確率におさえることができる。
【0080】なお、本実施の形態においては、4値のシ
ンボルを5値の信号レベルに変換したが、4以上の8値
や16値など更に多値の信号レベルに変換した場合も、
同様の手法を用いて先行する信号レベルに符号をマッピ
ングしないようにすることで同様の効果を得ることがで
きる。
【0081】また、本実施の形態においては、符号化部
120による符号化は、図3に示す変換テーブルに基づ
いてなされるとしたが、これに限定するものではなく、
図10に示す変換テーブルに基づいて符号化することも
できる。
【0082】図10の変換テーブルは、直前に伝送した
前値の信号レベルとの信号レベルの差分に基づいて、伝
送するシンボルを信号レベルにマッピングするように定
めたものである。具体的には、シンボル「10」を伝送
する場合は、前値の信号レベルに対して、1段階大きい
信号レベル、または4段階小さい信号レベルにマッピン
グする。同様にシンボル「00」には、2段階大きい信
号レベル、または3段階小さい信号レベル、シンボル
「11」には、3段階大きい信号レベル、または2段階
小さい信号レベル、シンボル「01」には、4段階大き
い信号レベル、または1段階小さい信号レベルにマッピ
ングして符号化する。
【0083】このように信号レベルの差分に基づいて符
号化された信号レベルを受信して復号化するときは、判
定処理部250により直前に受信した前値の信号レベル
との差分を検出して、シンボルを復号化する。つまり、
前値の信号レベルを記憶しておき、その信号レベルとの
差を求め、その差分を、図11に示すように閾値1から
閾値7に基づいて判定し、−4から+4のいずれかの信
号判定値にあてはめる。そして、その信号判定値を復号
化部260へ送る。復号化部260では、信号判定値
「−4」、「−3」、「−2」、「−1」、「+1」、
「+2」、「+3」、「+4」に対してそれぞれ、シン
ボル「01」、「11」、「00」、「10」、「0
1」、「11」、「00」、「10」として復号化す
る。
【0084】このように、前値信号レベルとの信号レベ
ルの差分のみで、伝送されてくる信号のシンボルを判定
できるので、たとえば、送信側100と受信側200と
で電位が異なる場合や電位が変動する場合に、送信側1
00の絶対的な電圧レベルを検出することができなくて
も、直前に受信した信号レベルとの差分を検出すること
で、データを正しく復号化することができる。また、送
信側100は常に前値信号レベル以外にシンボルをマッ
ピングして伝送するため、各シンボル毎に常に電圧が変
動する。したがって、受信側200では、電圧変動レベ
ルである交流成分を検出すればよく、送信側100と受
信側200との電位差が非常に大きい場合は、直流成分
を遮断する回路を受信側に具備させることが可能にな
る。これは、自動車に搭載する場合のように、送信側と
受信側との間でグランドレベルが異なったり、耐電圧特
性を要求される環境などで用いる場合に有効である。
【0085】なお、信号レベルの差分に基づく符号化に
おいては、バイフェーズマーク方式で符号化されたデー
タを、図10の変換テーブルに基づいてマッピングする
こともできる。バイフェーズマーク方式で符号化したデ
ータを、前値の信号レベルとの差分に基づいて符号化し
た場合は、シンボル間の距離が常に2以上離れるため、
それぞれ現れうるシンボル間の中間の信号レベルに閾値
を設けて判定を行うことで、より精度の高いデータ受信
を行うことができる。
【0086】また、図10の変換テーブルに示したシン
ボルの符号化以外でも、次に取りうる信号レベルの差分
に各シンボルをマッピングするなら、別の変換テーブル
を用いてもよい。
【0087】また、信号レベルの差分に基づいて符号化
された信号レベルを受信して復号化するときは、判定処
理部250を、図12に示すような構成としてもよい。
図12は、判定処理部250の別の構成例を示したブロ
ック図である。この判定処理部250は、閾値を保持
し、ディジタルフィルタ240を通過した信号を閾値判
定する閾値判定処理部251と、閾値を制御する閾値制
御部252と、直前の信号レベルを記憶する前値記憶部
253と、により構成されている。
【0088】閾値判定処理部251は、ディジタルフィ
ルタ240を通過した信号の信号レベルと前値記憶部2
53が記憶する前値の信号レベルとの差分を計算し、そ
の差分を、図11に示すように閾値1から閾値7に基づ
いて判定し、−4から+4のいずれかの信号判定値にあ
てはめる。そして、この信号レベルの変動分(信号判定
値)を復号化部260へ送るとともに、前値記憶部25
3に現在の信号レベルを記憶させ、閾値制御部252に
判定結果である信号判定値と前値の信号レベルとの差分
値を送る。すると、閾値制御部252は、差分値と信号
判定値とにより閾値の1変化分の差分値を計算する。つ
まり、閾値の1変化分に相当する信号レベルの差分値
の、過去数シンボルタイミング分の平均値を求め、閾値
制御信号として閾値判定処理部251へ送る。図11の
場合では、閾値3および閾値4、閾値4および閾値5の
間隔は他の閾値の間隔よりも1.5倍となっていること
も考慮して求める。すると、閾値判定処理部251は閾
値判定処理信号に基づいて閾値を変更する。
【0089】このように、一定期間に受信した信号の判
定結果に基づき、閾値を修正するので、電源電圧の変動
により送信されてくる電圧が変動した場合などに閾値を
修正して正しいデータとすることができる。
【0090】なお、本実施の形態では、判定処理部25
0は、閾値を修正する場合、閾値の1変化分の差分値に
換算して平均を求める、としたが、送信側100により
送信された信号波形の振幅レベルの変動を修正すること
が可能な値であれば、たとえば最大振幅に相当するもの
に換算した値でもよいし、他のものでもよく、これらの
値を一定期間平均化することで閾値を適切に修正でき
る。
【0091】また、本実施の形態では、閾値の補正はデ
ィジタルフィルタの処理後に行う、としたが、閾値は固
定とし、受信した信号を増幅処理することで、適切な振
幅レベルに変更することも可能である。
【0092】また、本実施の形態では、シンボル数より
1つ多い数の信号レベルを設け、前シンボルタイミング
に送信した信号レベルを禁止レベルとして、それ以外の
信号レベルにシンボルをマッピングする、としたが、信
号レベルをさらに多く設け、禁止レベルを増やしてもよ
い。例えば、前値信号レベルとさらにその前の信号レベ
ルとの増減を記憶しておき、信号レベルが下がっている
場合は、次のシンボルタイミングでは前値信号レベル以
下の信号レベルを禁止し、一方、信号レベルが上がって
いる場合は、前値信号レベル以上の信号レベルを禁止す
ることもできる。この場合の信号波形は、常にシンボル
タイミング毎に上下を繰り返すことになり、受信側では
位相の安定した同期クロックを生成することができる。
【0093】また、本実施の形態では、多値のベースバ
ンド伝送による信号伝送について示したが、ASK(振
幅変調)や64QAM(直交振幅変調)などの変調を用
いる場合でも、本発明と同様の手法で放射ノイズを低減
できる。変調を用いた場合は、変調周波数の両側に信号
帯域が現れるため、ベースバンド伝送ではシンボルレー
トあたりに必要な周波数が半分となり、ツイストペア線
の特性による限られた帯域を有効に利用でき、高速伝送
が可能になる。さらに、64QAMなどのように、位相
と振幅との両方に変調をかける場合には、より効率的な
伝送が可能になり、同じツイストペア線を用いた場合で
も、より高い伝送レートが実現できる。 (実施の形態2) 次に、本発明の実施の形態2による伝送路符号化方法、
および復号方法について、図面を参照しながら説明す
る。
【0094】図13は本実施の形態2に係る伝送路符号
化方法、および復号方法を適用したディジタルデータ伝
送装置の構成を示すブロック図である。なお、図13に
おいて、図1と同一または相当する部分には同一符号を
付して、詳しい説明を省略する。
【0095】本実施の形態2によるディジタルデータ伝
送装置の送信側400は、受信したデータ列を2ビット
毎にまとめ、4値のシンボルに変換するシリアル−パラ
レル変換部410と、シンボルを8値の信号レベルのう
ちのいずれかに符号化する符号化部420と、シンボル
レートの2分の1の周波数成分を帯域通過させるディジ
タルフィルタ130と、ディジタルフィルタ130を通
過した2ビットデータをアナログ信号に変換するD/A
変換部140と、アナログ信号から高域信号を除去する
ローパスフィルタ150と、ローパスフィルタを通過し
た信号を伝送路であるツイストペア線300に送り出せ
るのに十分な信号強度に増幅して差動出力する差動ドラ
イバ160と、により構成されている。
【0096】一方、受信側500は、ツイストペア線3
00の双方の線について伝送信号の信号帯域外のノイズ
を除去するローパスフィルタ210と、ローパスフィル
タを通過した信号を受信する差動レシーバ220と、受
信した信号をディジタル化するA/D変換部230と、
所定の周波数帯域のみを通過させるディジタルフィルタ
240と、受信した信号レベルがどのシンボルを意味す
るものであるかを判定する復号化部510と、シンボル
を2ビットのシリアルデータに変換するパラレル−シリ
アル変換部520と、受信した信号よりA/D変換する
際のクロックを生成する同期処理部270と、により構
成されている。
【0097】次に、このように構成されるディジタルデ
ータ伝送装置の動作について説明する。送信側400に
より伝送するディジタル信号は、まず、シリアルパラレ
ル変換部410に入力される。シリアルパラレル変換部
410では、受信したデータ列を2ビット毎にまとめ、
「00」,「01」,「10」,「11」の4値のシン
ボルに変換し、符号化部420へ送る。符号化部420
では、受け取ったシンボルを信号レベル「−7」,「−
5」,「−3」,「−1」,「+1」,「+3」,「+
5」,「+7」の8値の信号レベルのいずれかにマッピ
ングして符号化する。符号化部420で信号レベルに符
号化された信号は、ディジタルフィルタ130により、
シンボルレートの2分の1以上の周波数成分が除去さ
れ、D/A変換部140によりアナログ信号に変換され
る。変換されたアナログ信号は、各シンボル周期のシン
ボルタイミングに、符号化したシンボルが含まれる信号
となる。このアナログ信号は、ローパスフィルタ150
により高域信号を除去して、差動ドライバ160に送ら
れる。そして、差動ドライバ160はこの信号を基準電
位を中心に入力信号に比例した振幅の極性の反転した2
つの信号に変換し、ツイストペア線300に差動出力す
る。この差動ドライバ160から出力される信号は、常
に前値の信号レベルとは異なる信号レベルをとるように
符号化されている信号であり、シンボルタイミングで常
に値が変化する信号となっている。
【0098】次に、受信側500では、ツイストペア線
300の双方の線により伝送されている伝送信号をロー
パスフィルタ210を通過させて所定の信号帯域外のノ
イズを除去し、差動レシーバ220により受信する。そ
して、この信号をA/D変換部230によりディジタル
化する。ここで、同期処理部270は、シンボルタイミ
ングでA/D変換部230がサンプリングするように、
伝送信号が常にシンボル周期毎に上下に値を変えること
を利用して同期化したサンプリングクロックを生成し、
A/D変換部230へ送る。すると、A/D変換部23
0では、同期処理部270により生成されたサンプリン
グクロックのシンボルタイミングで受信信号をサンプリ
ングし、A/D変換する。変換されたディジタル信号は
ディジタルフィルタ240を通され、隣接符号間の干渉
がなく、適切なタイミングで読み取ることのできる信号
に変換される。復号化部510は、シンボルタイミング
でサンプリングした信号の信号レベルが「00」,「0
1」,「10」,「11」のどのシンボルを意味するも
のかを判定して、受信信号をシンボルに復号化する。パ
ラレル−シリアル変換部520は受け取ったシンボルを
2ビットのシリアルデータに変換し、送信側400のシ
リアル−パラレル変換部410に入力されたディジタル
信号系列と同じディジタル信号系列を出力する。
【0099】次に、符号化部420および、復号化部5
10について説明する。まず、符号化部420について
説明する。
【0100】図14は、符号化部420の構成を示すブ
ロック図である。図14に示すように、符号化部420
は、直前に符号化した前信号レベルを記憶する前信号レ
ベル記憶部421と、前信号レベルに基づいて、伝送す
るシンボル「01」,「11」,「00」,「10」を
マッピングする信号レベルを定めたマッピングテーブル
422と、前信号レベル記憶部421に記憶されている
値およびシリアルパラレル変換部410からの信号に基
づき、マッピングテーブル422を参照して符号化処理
を行う信号変換部423と、により構成されている。こ
こで、前信号レベル記憶部421の初期値はディジタル
フィルタ130に送信され得る信号レベルであればどの
信号レベルであっても構わない。
【0101】マッピングテーブル422は、図15に具
体的な内容を示したように、シンボル数の2倍の信号レ
ベルを設けて、伝送するシンボルをシンボル周期毎に上
位半分の信号レベルと、下位半分の信号レベルと、に交
互にマッピングするものであり、受信シンボルと前信号
レベルとより、送信する信号レベルを定めている。信号
変換部423はシリアル−パラレル変換部410より受
信したシンボルと、前信号レベル記憶部421が保持す
る前信号レベルの2つの値に基づいて、マッピングテー
ブル422を参照することによって、送信する信号レベ
ルを決定し、ディジタルフィルタ130に送信する。同
時に前信号レベル記憶部421は次のシンボルタイミン
グでの符号化のために、保持している信号レベルを破棄
し、今回送信した信号レベルを新たに保持する。
【0102】以上の動作を、図16に示すシンボルをシ
リアル−パラレル変換部410より受信した場合を例と
して、具体的に説明する。n番目のシンボル「00」を
受信した時点で、前信号レベル記憶部421には信号レ
ベル「−1」が保持されているとする。信号変換部42
3は、シンボルを受信するとマッピングテーブル422
を参照し、受信シンボル「00」と前信号レベル「−
1」との2つの値より、送信する信号レベルを「+7」
と決定し、ディジタルフィルタ130に送信する。同時
に前信号レベル記憶部421は保持する前信号レベルを
「+7」に更新する。次のシンボルタイミングでn+1
番目のシンボル「10」を受信し、信号変換部423は
マッピングテーブル422を参照して、受信シンボル
「10」と前信号レベル「+7」とにより、送信する信
号レベルを「−3」と決定し、ディジタルフィルタ13
0に送信する。同時に前信号レベル記憶部421は保持
する信号レベルを「−3」に更新する。このように信号
変換部423は、マッピングテーブル422を参照し
て、送信する信号レベルをn+2番目の受信シンボルか
ら順に「+1」、「−5」、「+7」、「−7」、「+
7」と決定する。以上のn−1番目のシンボルからn+
6番目のシンボルに対応してディジタルフィルタ130
に送信される信号レベルは図17に示すように、上位半
分の信号レベルと下位半分の信号レベルとに、交互にマ
ッピングされ、クロック成分が多重化されている。
【0103】次に、復号化部510について説明する。
図18は復号化部510の構成を示すブロック図であ
る。図18に示すように、復号化部510は、前回のシ
ンボルタイミングにおいて受信した信号レベルの電圧値
を保持する前電圧値保持部511と、受信した信号レベ
ルと前回のシンボルタイミングで受信した信号レベルと
の差を判定する信号レベル差分値判定部512と、信号
レベル差分値判定部512が信号レベルの差分を判定す
るための閾値を保持する信号レベル差分値閾値保持部5
13と、受信した信号レベルが意味するシンボルを判定
して復号化する信号変換部514と、信号変換部514
が復号する際に参照する逆マッピングテーブル515
と、により構成されている。
【0104】信号レベル差分値閾値保持部513は、い
ずれかのタイミングで保持する値を初期化、更新する。
【0105】以下に、信号レベル差分値閾値保持部51
3が保持する値を初期化する方法の例を説明する。まず
送信側400で信号レベル「+7」にマッピングした信
号と信号レベル「−7」にマッピングした信号を交互に
送信し、受信側500でそれぞれの信号を受信し、受信
した信号レベルの電圧値の差分を取得する。取得した差
分は、信号レベルの差分が±7レベルである場合の、実
際の電圧値の差分である。この電圧値の差分をもとに、
各シンボルタイミングに前回のシンボルタイミングから
信号が何レベル変化したかを知るための閾値の電圧値を
計算し、それぞれの値を保持する。たとえば、信号レベ
ルが±7レベル変化した場合の信号レベルの差分値が±
28である場合、電圧値+28が変化すると信号レベル
が+7レベル変化する、と考えて、それぞれの閾値に対
応する電圧値を計算する。今回の例の計算方法の一例と
しては、 (28/7)/2+(28/7)×n(n=1,2,
3,4,5,6)−(28/7)/2−(28/7)×
n(n=1,2,3,4,5,6) が考えられる。このようにしてそれぞれの閾値に対応す
る電圧値を算出すると、信号レベル差分値閾値保持部5
13が保持する値は、図20に示した例のようになる。
そして、この電圧値の差分と閾値とにより、図19のよ
うに、前回と現在とのシンボルタイミングで送信された
信号レベルの差分値が定められる。
【0106】一方、この信号レベル差分値閾値保持部5
13が保持する値の更新は、たとえば、各シンボルタイ
ミングに、保持している閾値により受信した信号の信号
レベルを判定し、その信号レベルに対応して現在保持し
ている閾値の電圧値と、現在のシンボルタイミングで受
信した信号レベルの電圧値との差分である誤差を検出
し、その誤差によって閾値に補正をかけることによりな
される。なお、本実施の形態では、上記のような信号レ
ベル差分値閾値保持部513の初期化と更新の方法を説
明したが、受信した信号レベルと前シンボルタイミング
での信号レベルとの電圧値の差に対応する差分レベル数
が判定できる閾値が取得出来れば他の方法を用いても効
果は同じである。
【0107】信号レベル差分値判定部512は、受信し
た信号レベルの電圧値と前電圧値保持部511に保持さ
れた電圧値との差分を計算し、この差分に対応する閾値
を、信号レベル差分値閾値保持部513に保持する閾値
より選定する。そして、選定した閾値に対応する差分レ
ベル数を、図20に示した表のように判定し、これを信
号変換部514に送信する。信号変換部514は信号レ
ベル差分値判定部512によって判定した信号レベルの
差分値から、逆マッピングテーブル515を参照して受
信した信号レベルが意味するシンボルを判定する。ここ
で、逆マッピングテーブル515は、図22に具体的な
内容の例を示したように、差分レベル数に対応するシン
ボルを定めたものである。そして、判定したシンボル
を、パラレルーシリアル変換部520と、前電圧値保持
部511とに送信する。
【0108】前電圧値保持部511は新たに信号レベル
を受信すると、保持していた前回の電圧値を破棄し、受
信した信号レベルの電圧値を保持して内容を更新する。
【0109】以上のように、本実施の形態2による伝送
路符号化方法、および復号方法においては、伝送するシ
ンボル数の2倍の信号レベルを設け、各シンボルタイミ
ングにおける各シンボルを表す信号レベルを、前シンボ
ルタイミングで伝送された信号レベル以外の信号レベル
にマッピングして符号化したので、前値の信号レベルと
は異なる信号レベルに変換することができ、送信側から
出力される信号はシンボルタイミングで常に値が変化
し、受信側500でのシンボルタイミングの同期を取り
やすくできる。
【0110】また、シンボル周期毎に、伝送するシンボ
ルを下位半分の信号レベルと、上位半分の信号レベルに
交互にマッピングして符号化するので、常にシンボルタ
イミングで信号レベルが上下に変化するようなマッピン
グを行うことができる。その結果、伝送信号にシンボル
レートの2分の1の周波数成分を含ませて、クロック成
分を多重することができ、受信側500で再生同期を容
易にすることができる。
【0111】また、信号を受信したときに前信号との信
号レベルの差分を計算し、同時にシンボルを取り出すこ
とができるため、遅延の少ない信号伝送が可能である。
【0112】また、シンボルの情報を含んでいるのは、
前回のシンボルタイミングで受信した信号レベルと今回
のシンボルタイミングで受信した信号レベルとの差分で
あるため、たとえば、送信側400と受信側500とで
電位が異なる場合や、電位が変動する場合などで、送信
側400の絶対的な電圧レベルを検出できない場合など
においてもデータを正しく伝送できる。
【0113】なお、本実施の形態においては2ビットの
データをシリアル−パラレル変換して1シンボルにし、
信号レベルにマッピングしたが、2ビット以上のデータ
をシリアル−パラレル変換して1シンボルにし、信号レ
ベルにマッピングしても本発明と同様の効果が得られ
る。
【0114】また、本実施の形態においては符号化時に
マッピングテーブルを用いて、4値のシンボルを8値の
信号レベルにマッピングしたが、図23に示すように4
値のシンボルを6値の信号レベルにマッピングしても、
本発明と同様の効果が得られる。この場合、符号化部4
20のマッピングテーブル422を、図23に示すマッ
ピングテーブルとする。図23のマッピングテーブル
は、シンボル数の1.5倍の信号レベルを設けて、伝送
するシンボルを、偶数のシンボル周期には最下位からシ
ンボルの種類の数までの信号レベルに、奇数のシンボル
周期には最上位からシンボルの種類の数までの信号レベ
ルに、交互にマッピングするものであり、受信シンボル
と前信号レベルとより、送信する信号レベルを定めてい
る。
【0115】さらに、本実施の形態においては符号化時
に図15に示すマッピングテーブル422を用い、復号
化時には図22に示す逆マッピングテーブルを用いた
が、図15のマッピングテーブルや図22の逆マッピン
グテーブルに限定するものではなく、再生同期を容易に
するようにクロック成分を多重し、前信号レベルと送信
する信号レベルとの差分にシンボルをマッピングするよ
うなマッピングテーブルであれば、どのようなマッピン
グテーブルを用いても本発明と同様の効果が得られる。
【0116】また、本実施の形態においては前信号レベ
ルと送信する信号レベルとの差分にシンボルをマッピン
グする例を示したが、各シンボル毎に定めた信号レベル
の絶対値を用い、図24に示すように4つのシンボルを
8つの信号レベルにマッピングしてもよく、図25に示
すように4つのシンボルを6つの信号レベルにマッピン
グしても良い。この場合、送信側の絶対的な電圧レベル
を検出することができる場合においては、本発明と同様
の効果が得られる。 (実施の形態3) 次に、本発明の実施の形態3による伝送路符号化方法、
および復号方法について、図面を参照しながら説明す
る。
【0117】図26は、本実施の形態3に係る伝送路符
号化方法、および復号方法を適用したディジタルデータ
伝送装置の、送信側600および受信装置700の構成
を示すブロック図である。なお、図26において、図1
3と同一または相当する部分には同一符号を付して、詳
しい説明を省略する。
【0118】本実施の形態3によるディジタルデータ伝
送装置は、実施の形態2による送信側400に、送信す
るディジタルデータにスクランブルを施し、シリアル−
パラレル変換部410に入力するスクランブラ610を
備え、受信側500に、受信したデータに施されている
スクランブルを解くデスクランブラ710を備えたもの
である。
【0119】次に、このように構成されるディジタルデ
ータ伝送装置の動作について説明する。実施の形態3に
よる送信側600によるマッピングは、実施の形態2の
送信側400によるマッピングと同様であり、最下位の
信号レベルから、シンボルの種類の数までの信号レベル
と、最上位の信号レベルからシンボルの種類の数までの
信号レベルと、に交互にマッピングするものである。
【0120】まず、図27に、4値のシンボルを8値の
信号レベルにマッピングする場合の例を示す。図27に
おいて、信号レベル2701および信号レベル2702
は、各シンボル周期においてマッピングされうる信号レ
ベルを示している。4値のシンボルを8値の信号レベル
にマッピングする場合、必ず、下位4値の信号レベル2
701と上位4値の信号レベル2702とを交互に使用
するようにマッピングし、伝送信号に確実にクロック成
分を多重させることができる。ところが、シンボルの種
類の数の2倍に満たない信号レベルにマッピングする場
合は、伝送信号にクロック成分を多重させることができ
ないこともある。
【0121】次に、図28に、4値のシンボルを5値の
信号レベルにマッピングする場合の例を示す。図28に
おいて、信号レベル2801は直前のシンボル周期にお
いてマッピングされた信号レベル、信号レベル2802
〜2805は、各シンボル周期においてマッピングされ
うる信号レベルを示している。4値のシンボルを5値の
信号レベルにマッピングする場合、図28(a)に示す
ように、送信するディジタルデータが「1001」の繰
り返しであると、常に同じ信号レベルにマッピングされ
ることになり、伝送信号にクロック成分が全く多重され
ない。また、図28(b)に示すように、送信するディ
ジタルデータが「1」の連続である場合、想定している
クロック成分とは逆位相のクロック成分が多重されるこ
とになる。これらのように、伝送信号にクロック成分が
多重されていない場合、クロック再生部によりクロック
の同期を取ることができず、A/D変換部230は受信
信号をサンプリングすることができなくなり、受信信号
を復号化することができなくなることもある。
【0122】本実施の形態3は、受信信号を復号化する
ことができなくなることを防止するために、伝送信号に
クロック成分を多重するようにスクランブルを施すもの
である。具体的には、送信するデータの配列を変更する
とともに、データの配列が、「A,B,C,D,E,
F,G,H」である場合、「A=E」、「B=F」、
「C=G」、「D=H」が連続しないようにする。
【0123】図29に、スクランブラ610の構成を示
す。このスクランブラ610は、送信するディジタルデ
ータに、送信データから生成したデータを掛け合わせる
ことにより、スクランブルを施すものである。
【0124】つまり、第1の演算部611により、スク
ランブルを施したデータ列から、所定のデータと、4ビ
ット前のデータとを抽出し、それらの2つのデータが一
致しているか否かを検出する。2つのデータが一致して
いる場合は、[X]ビットカウンタ612を「1」加算
し、一致しない場合は[X]ビットカウンタ612の値
を「0」にする。ここで、2つのデータが一致する部分
が連続して現れ、[X]ビットカウンタ612がフル
(全ビットが「1」)になった場合にのみ、一致検出信
号を、第2の演算部613に出力する。そして、第2の
演算部613は、スクランブルを施すデータT(0)
と、3ビット前のデータT(−3)と、20ビット前の
データT(−20)と、により、 T(0)=INxorT(−3)xnorT(−2
0):(処理A)、 (処理A)は、一致信号が所定の状態の時にデータを反
転させる処理 のように演算を行い、送信するデータの配列を変更して
スクランブルを施す。
【0125】このようにしてスクランブル処理を施した
データの、スクランブルを解くデスクランブラ710の
構成を図30に示す。
【0126】このデスクランブラ710は、スクランブ
ラ610と同様に、第1の演算部711により、スクラ
ンブルを解いたデータ列から、所定のデータと、4ビッ
ト前のデータとを抽出し、それらの2つのデータが一致
しているか否かを検出する。2つのデータが一致してい
る場合は、[X]ビットカウンタ712を「1」加算
し、一致しない場合は[X]ビットカウンタ712の値
を「0」にする。ここで、2つのデータが一致する部分
が連続して現れ、[X]ビットカウンタ712がフル
(全ビットが「1」)になった場合にのみ、一致検出信
号を、第2の演算部713に出力する。そして、第2の
演算部713は、スクランブルを施すデータT(0)
と、3ビット前に処理したデータT(−3)と、20ビ
ット前に処理したデータT(−20)と、により、 T(0)=INxorT(−3)xnorT(−2
0):(処理A) (処理A)は、一致信号が所定の状態の時にデータを反
転させる処理 のように演算を行い、受信したデータに施されているス
クランブルを解く。
【0127】以上のように、本実施の形態3による伝送
路符号化方法、および復号方法においては、送信するデ
ィジタルデータにスクランブル処理を施すので、送信す
るデータが連続して同じ値とならないようにし、送信す
るデータにクロック成分を多重することができる。
【0128】また、送信するデータ列から送信するデー
タと4ビット前のデータとを抽出し、その2つのデータ
が一致する部分が連続して現れる場合にはデータを反転
させてスクランブル処理を行うので、送信信号に確実に
クロック成分を多重することができる。また、送信側と
受信側とのタイミング合わせをすることなく、デスクラ
ンブルを行うことができるので、どのようなデータでも
送受信することができる。
【0129】なお、本実施の形態においては、スクラン
ブラ610は、3ビット前に処理したデータT(−3)
と、20ビット前に処理したデータT(−20)とによ
り演算をしたが、これらのデータに限定するものではな
く、任意のデータを演算しても、本発明と同様の効果が
得られる。
【0130】同様に、本実施の形態においては、デスク
ランブラ710は、3ビット前に処理したデータT(−
3)と、20ビット前に処理したデータT(−20)と
により演算をしたが、これらのデータに限定するもので
はなく、任意のデータを演算しても、本発明と同様の効
果が得られる。 (実施の形態4) 次に、本発明の実施の形態4による伝送路符号化方法、
および復号方法について、図面を参照しながら説明す
る。
【0131】図31は、本実施の形態4に係る伝送路符
号化方法、および復号方法を適用したディジタルデータ
送受信装置の構成を示すブロック図である。
【0132】図31に示すように本実施の形態4による
ディジタルデータ送受信装置は、データの送受信を制御
する送受信制御部1300と、データの送信および受信
を行うデータ送受信部1400と、により構成されてい
る。
【0133】データ送受信部1400は図1に示したデ
ィジタルデータ伝送装置の送信側100と受信側200
とを接続しないものになっており、2値4値変換部14
01と、符号化部1402と、ディジタルフィルタ14
03と、D/A変換部1404と、ローパスフィルタ1
405と、ドライバ1406と、ローパスフィルタ14
07と、レシーバ1408と、A/D変換部1409
と、ディジタルフィルタ1410と、判定処理部141
1と、復号化部1412と、同期処理部1413と、に
より構成されている。
【0134】このように構成されているディジタルデー
タ送受信装置では、送受信制御部1300は、データ送
受信部1400により受信したデータについて再送信す
べきデータかどうか判断し、再送信するデータをデータ
送受信部1400の2値4値変換部1401に入力し、
再送信しないデータを受信データとして外部に出力す
る。また、送受信制御部1300は、外部より入力され
る送信データを再送信するデータに多重し、データ送受
信部1400に送り、データ送受信部1400により送
信する。
【0135】図32は、複数のディジタルデータ送受信
装置をリング状にバス接続をした例である。同図におい
て、1501、1502、1503は、図31の送受信
制御部1300と同様の構成の送受信制御部、150
4、1505、1506は、図31のデータ送受信部1
400と同様の構成のデータ送受信部であり、前段のデ
ータ送受信部より送信される送信データを、次段のデー
タ送受信部により受信し、最終段のデータ送受信部より
送信される送信データを初段のデータ送受信部により受
信するように接続している。
【0136】各送受信制御部1501〜1503では、
アドレス管理など通信上位層の処理を行う。各データ送
受信部1504〜1506は、送受信制御部間1501
〜1503のデータの伝送を行う。
【0137】以上のような構成にすることで、リング状
のバスのデータ送受信部分を構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0138】本発明は、デジタルデータを多値化し、連
続して同じ信号レベルを取らないように符号化して伝送
することで、高速なデータ伝送を可能とした伝送路符号
化方法、および復号方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】本発明の実施の形態1に係るディジタルデータ
伝送装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る符号化部の構成を
示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る信号変換部による
符号化処理を説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る判定処理部による
判定処理を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る復号化部の構成を
示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る信号変換部による
復号化処理を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る同期処理部の構成
の一例を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係るノイズ除去効果を
説明する図である。
【図9】本発明の実施の形態1に係るバイフェーズマー
ク方式により符号化した場合に取り得る値を説明する図
である。
【図10】本発明の実施の形態1に係る信号変換部によ
る符号化処理の他の一例である前値レベルとの差に基づ
くシンボル配置を説明する図である。
【図11】本発明の実施の形態1に係る判定処理部の判
定処理の他の一例を説明する図である。
【図12】本発明の実施の形態1に係る判定処理部の構
成の他の一例を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態2に係るディジタルデー
タ伝送装置の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態2に係る符号化部の構成
を示すブロック図である。
【図15】本発明の実施の形態2に係る符号化部が用い
るマッピングテーブルの例を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態2に係る符号化部により
符号化するデータ列の例を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態2に係る符号化部により
符号化された信号レベルの例を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態2に係る復号化部の構成
を示すブロック図である。
【図19】本発明の実施の形態2に係る信号レベルの差
分と閾値の関係の例を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態2に係る信号レベル差分
値閾値保持部が保持する値の例を示す図である。
【図21】本発明の実施の形態2に係る信号レベルの差
と対応する差分レベル数の関係を示す図である。
【図22】本発明の実施の形態2に係る復号化部が用い
る逆マッピングテーブルの例を示す図である。
【図23】本発明の実施の形態2に係る符号化部が用い
るマッピングテーブルの他の一例を示す図である。
【図24】本発明の実施の形態2に係る符号化部が用い
るマッピングテーブルの他の一例を示す図である。
【図25】本発明の実施の形態2に係る符号化部が用い
るマッピングテーブルの他の一例を示す図である。
【図26】本発明の実施の形態3に係るディジタルデー
タ伝送装置の構成を示すブロック図である。
【図27】本発明の実施の形態3に係るマッピングにお
いて、スクランブルを施さなくてもクロック成分が多重
される例を説明する図である。
【図28】本発明の実施の形態3に係るマッピングにお
いて、スクランブルを施さない場合にはクロック成分が
多重されない例を説明する図である。
【図29】本発明の実施の形態3に係るスクランブラの
構成を示すブロック図である。
【図30】本発明の実施の形態3に係るデスクランブラ
の構成を示すブロック図である。
【図31】本発明の実施の形態4に係るディジタルデー
タ送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図32】本発明の実施の形態4に係る複数のディジタ
ルデータ送受信装置をリング状にバス接続した例であ
る。
【図33】従来の伝送方法であるバイフェーズマーク方
式による符号化方法を説明する図である。
【符号の説明】
【0140】 100、400、600 送信側 110 2値4値変換部 120 符号化部 130 ディジタルフィルタ 140 D/A変換部 150 ローパスフィルタ 160 差動ドライバ 200、500、700 受信側 210 ローパスフィルタ 220 差動レシーバ 230 A/D変換部 240 ディジタルフィルタ 250 判定処理部 260 復号化部 270 同期処理部 610 スクランブラ 710 デスクランブラ 300 ツイストペア線
フロントページの続き 早期審査対象出願 (72)発明者 勝田 昇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 黒崎 敏彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−181722(JP,A) 特開 平2−19049(JP,A) 特開2000−134269(JP,A) 特開 平9−148936(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 25/49 H03M 5/20

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタルデータを、任意のビット数を
    まとめて1シンボルとして伝送する際、シンボルの種類
    の数より多い数の信号レベルを設け、 あるシンボル伝送タイミングにおける該シンボルを表す
    信号レベルを、直前のシンボル伝送タイミングにおける
    前値信号レベル以外の信号レベルに割り当てて符号化す
    る、 ことを特徴とする伝送路符号化方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の伝送路符号化方法にお
    いて、 あるシンボル伝送タイミングにおける該シンボルを表す
    信号レベルを、信号レベルの最下位からシンボルの種類
    の数までの信号レベルと、信号レベルの最上位からシン
    ボルの種類の数までの信号レベルと、に交互に割り当て
    て符号化する、 ことを特徴とする伝送路符号化方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の伝送路
    符号化方法において、 シンボルの種類の数を、4とし、1シンボルあたり2ビ
    ットデータを伝送する、 ことを特徴とする伝送路符号化方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の伝送路符号化方法において、 1シンボルあたり2ビットデータを、下位の信号レベル
    より01,11,00,10の順に、信号レベルに割り
    当てて符号化する、 ことを特徴とする伝送路符号化方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の伝送路符号化方法において、 あるシンボル伝送タイミングにおける該シンボルを表す
    信号レベルを、上記前値信号レベルに対して所定の差を
    持つ信号レベルに割り当てて符号化する、 ことを特徴とする伝送路符号化方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の伝送路符号化方法において、 信号レベルの数が、シンボルの種類の数より一つ多い、 ことを特徴とする伝送路符号化方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の伝送路符号化方法において、 信号レベルの数を、シンボルの種類の数の2倍とした、 ことを特徴とする伝送路符号化方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の伝送路符号化方法において、 信号レベルの数を、シンボルの数の1.5倍とした、 ことを特徴とする伝送路符号化方法。
  9. 【請求項9】 請求項2に記載の伝送路符号化方法にお
    いて、 上記ディジタルデータは、スクランブルが施されたデー
    タである、 ことを特徴とする伝送路符号化方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の伝送路符号化方法に
    おいて、 上記スクランブルは、送信データから生成したデータに
    基づいて、送信データに処理を施す自己同期型スクラン
    ブルである、 ことを特徴とする伝送路符号化方法。
  11. 【請求項11】 シンボル受信タイミングにおける信号
    レベルと、直前のシンボル受信タイミングにおける信号
    レベルと、の2つの信号レベルの差分値にシンボルを対
    応させて、シンボル受信タイミングにおける信号レベル
    をシンボルに復号化する、 ことを特徴とする復号方法。
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