JP3522063B2 - 片面ガスシールドアーク溶接方法 - Google Patents

片面ガスシールドアーク溶接方法

Info

Publication number
JP3522063B2
JP3522063B2 JP01046997A JP1046997A JP3522063B2 JP 3522063 B2 JP3522063 B2 JP 3522063B2 JP 01046997 A JP01046997 A JP 01046997A JP 1046997 A JP1046997 A JP 1046997A JP 3522063 B2 JP3522063 B2 JP 3522063B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
groove
wire
less
torch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP01046997A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10202367A (ja
Inventor
友 和 男 長
野 博 文 佐
下 礦 三 山
藤 武 次 後
Original Assignee
日鐵住金溶接工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日鐵住金溶接工業株式会社 filed Critical 日鐵住金溶接工業株式会社
Priority to JP01046997A priority Critical patent/JP3522063B2/ja
Publication of JPH10202367A publication Critical patent/JPH10202367A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3522063B2 publication Critical patent/JP3522063B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)
  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、片面ガスシールド
アーク溶接方法に関し、特に、耐割れ性及びビード外観
が良好で溶接時のスパッタ発生量が少なく、かつ、高靱
性の溶接部を高能率に溶接することが可能な片面ガスシ
ールドアーク溶接方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種溶接構造物の建造において、
溶接コスト低減及び高能率化が図れることから、ガスシ
ールドアーク溶接方法の適用が各分野において急速に増
大している。中でも突合せ溶接の比率が高い造船や橋梁
等の分野での適用が著しい。しかし、溶接のトータルコ
スト低減の観点から短尺から長尺の片面溶接の高速化が
大きな課題となっている。
【0003】片面溶接方法としては、従来よりサブマー
ジアーク溶接方法が造船の板継溶接として盛んに研究さ
れている。例えば特公昭60-59072号公報に提案されてい
る。この方法は、特に電極揺動に伴う溶接ビード溶込み
深さの減少及びビード外観形状の劣化を防止し、初層ビ
ードにおける割れ防止をも、併せて実現しようとするも
のである。しかし、このサブマージアーク溶接法は、設
備が大がかりとなり、短尺溶接では煩雑で適用できない
等の問題がある。
【0004】特公昭61-49027号公報には、フラックス入
りワイヤを用いた高電流密度条件のガスシールド下向溶
接法が提案されている。この溶接法は、細径複合ワイヤ
を使用し、ワイヤ突出し長さを大とした上、大電流の高
溶接速度で下向溶接を高能率に行い溶接コストを低減し
ている。しかし、ワイヤ突出し長が35〜70mmと長いの
で、シールド不良やワイヤ曲りぐせによる狙い位置のず
れ、更には片面溶接時の初層ビード割れ等の問題があ
る。
【0005】また特公昭50-7543号公報には、裏当材を
当接した開先内に鋼粒または鉄粉を適量に充填し、ワイ
ヤにウィービングモーションを行わせながら細径ワイヤ
によって溶接することが開示されている。しかし、この
方法は開先間隙を設けなければ良好な溶接ができず、開
先角度も大きいことから開先横断面積(開先内空間)が
大きく能率面に問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、短尺
から長尺の溶接構造物の片面溶接において、溶接作業
性,耐割れ性および裏ビードが良好で、建全かつ高靱性
の溶接部を得ることを第1の目的とし、安易に高能率な
溶接を実現することを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】 (1)被溶接材の、開先角度30°〜55°のYまたはV形
状の開先に裏当材を当接し突合せ片面溶接するに当たっ
て、開先内に鋼粒または鉄粉を板厚の1/4以上2/3以下の
高さまで散布し、溶接トーチから開先内に溶接ワイヤを
給送しかつ該溶接ワイヤを開先の長手方向yを横切る方
向に40回/分以上150回/分以下で往復揺動駆動し、ワ
イヤ単位断面積当り230A/mm2以上の溶接電流で溶接す
ることを特徴とする片面ガスシールドアーク溶接方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
(2)開先は、その内面を仮付けしたものである。
【0009】(3)前記溶接ワイヤは、重量%で、C:
0.10%以下,Si:0.50%以上 1.00%以下,Mn:1.5
0%以上 2.50%以下,Mo:0.10%以上 1.50%以下,
Ti:0.10%以上 0.50%以下,B:0.0030%以上 0.01
00%以下、そして残部が実質的にFeおよび不可避不純
物よりなる鋼ワイヤである。
【0010】(4)溶接ト−チから、開先に送給する溶
接ワイヤの周りに第1シ−ルドガスを吹き出し、該溶接
ト−チから更に、第1シ−ルドガスの外側に第2シ−ル
ドガスを吹き出して溶接ワイヤ周りを二重シ−ルドす
る。
【0011】図1および図2を参照して、本発明の実施
に用いた片面ガスシールドアーク溶接装置の概要を説明
する。これらの図面に示した溶接装置は、特願平8−6
4705号にて本出願人が特許出願した開先倣い溶接装
置の機構を用いたものである。特願平8−64705号
に開示した溶接装置は、開先が延びる方向に2つの溶接
ト−チを配列した、いわゆる2電極方式の開先自動倣い
装置であるが、図1および図2に示す溶接装置は一電極
方式の開先自動倣い装置である。
【0012】図1を参照すると、厚板である被溶接材
(ワーク)WL,WRは左右に並べられ、それらの隣接
し相対向する端面は、V型の開先を形成している。この
開先に裏当材20が当てられている。左側のワーク(W
L)の上面には、予め開先に沿ってy方向に延びるレー
ルrが敷設される。溶接装置の台車10の左側面の支持
板13には、台車進行方向yで前後にレールrを受入れ
る溝付ロ−ラ13f,13b(13bは13fの後方に
あり図示せず)が回転自在に装着されており、台車10
をレールrに沿ってy方向に案内する。台車10には、
開先面センサワイヤSが搭載されており、センサオシレ
ート機構15で支持され、左右方向x(開先を横切る方
向)に往復駆動される。溶接ト−チ1は、オシレート機
構16で支持され、左右方向xに往復駆動される。
【0013】台車フレーム11の下部に、ステッピング
モ−タM1(図2)を含む台車駆動機構があり、この駆
動機構で、左右1対の車輪12R,12Lならびに同様
なもう1対の図示しない車輪(12R,12Lの後方に
ある)が回転駆動され、これにより台車10が図1紙面
と垂直なy方向に移動する。溝付ロ−ラ13fがレ−ル
rで案内されているので、台車10はレ−ルrに沿って
移動する。
【0014】台車10の上部には、台車10の前/後進
を指示するスイッチ,溶接ト−チ1の上/下移動を指示
するスイッチおよび溶接開始/停止を指示するスイッチ
を含む手元操作端19(図2)があるが、図1において
は図示を省略した。台車10には、センサオシレート機
構15が装着されている。センサオシレート機構15の
フレーム51が台車10に固着されており、フレ−ム5
1の内部には、センサオシレートモータM5(図2)が
あり、モータM5が正回転すると、支持棒55がx方向
(右方向)に移動する。モ−タM5が逆回転すると、支
持棒55が左方向に移動する。リンクア−ム14を介し
て支持棒55で、センサワイヤSが支持されている。セ
ンサワイヤSは、リンクア−ム14および支持棒55を
通して、接触検知回路110(図2)に電気接続されて
いる。
【0015】センサオシレート機構15のフレーム51
には、トーチオシレート機構16のベ−ス板が固着され
ている。ベ−ス板にト−チオシレ−ト機構が昇降可に装
着されており、図示しない昇降モ−タにより昇,降駆動
される。手元操作端19(図2)のト−チ上/下移動指
示スイッチを作業者が操作することにより昇降モ−タが
正転通電又は逆転通電されて、ト−チオシレ−ト機構が
上昇又は下降する。
【0016】トーチオシレート機構はトーチオシレート
モータM7(図2)を含み、モータM7が正転通電され
るとト−チ支持ア−ム81が右方に移動し、逆転通電さ
れると左方に移動する。ト−チ支持ア−ム81には、ト
ーチ支持機構80が結合している。トーチ支持機構80
は、その下端のピンを中心に相対的に回転(図1紙面に
垂直な方向)しうる2つのア−ムと、両ア−ムが相対的
に回転しないようにロックするための上端部の締めねじ
と、一方のア−ムに固着されたトーチ挟持部材87より
なる。締めねじを緩めて溶接溶接ト−チ1の傾斜角(開
先中心線を含む平面上での開先中心線に対するト−チ傾
斜角)を変更し締めねじを締めることにより、溶接ト−
チ1の傾斜角を調整しうる。
【0017】図示は省略したが台車10上にワイヤスプ
−ルおよびそれよりワイヤ3を繰出して溶接ト−チ1に
送り出すワイヤ送給装置が備わっており、溶接中には該
装置が溶接ワイヤ3を、溶接速度に対応する速度でト−
チ1に送給する。
【0018】図2に、溶接ト−チ1および開先面センサ
ワイヤSを往復駆動するシステム構成を示す。接触検知
回路110にはセンサワイヤSが電気接続されており、
このセンサワイヤSは、機器ア−スレベルから絶縁され
ている。接触検知回路110はセンサワイヤSに抵抗器
を介して定電圧を印加しており、センサワイヤSがワ−
クWL又はWRのいずれにも接触していないときには、
センサワイヤSは該定電圧の電位(高レベルH)であ
り、センサワイヤSがワ−クWL又はWRのいずれかに
接触すると、機器ア−スレベル(低レベルL)となる。
接触検知回路110は、この接触(低レベルL),非接
触(高レベルH)を表わす2値信号を制御回路100に
与える。制御回路100は、センサワイヤSを右駆動し
ているときに2値信号が高レベルHから低レベルLに切
換わると、センサワイヤSがワ−クWRに接触したと判
断しセンサワイヤSの駆動方向を反転し、センサワイヤ
Sを左駆動しているときに2値信号が高レベルHから低
レベルLに切換わると、センサワイヤSがワ−クWLに
接触したと判断しセンサワイヤSの駆動方向を反転す
る。
【0019】センサオシレート機構15のセンサオシレ
ートモータM5はステッピングモ−タであり、その回転
方向および回転量(ステップ数)は、モータードライバ
MD1を介して制御回路100により制御される。制御
回路100がドライバMD1にモータM5の正転を指示
すると、ドライバMD1が所定周期の正転パルス電圧を
モータM5に印加し、これによりモ−タM5がステップ
回転(正転)しセンサワイヤSが右方に移動する。反対
に、制御回路100がドライバMD1にモータM5の逆
転を指示すると、ドライバMD1が所定周期の逆転パル
ス電圧をモータM5に印加し、これによりモ−タM5が
ステップ回転(逆転)しセンサワイヤSが左方に移動す
る。制御回路100がドライバMD1に正転指示信号又
は逆転指示信号を与えている間、ドライバMD1はモ−
タM5に所定周期の回転駆動パルス電圧を継続して与
え、モ−タM5は回転を継続する。
【0020】一方溶接ト−チ1は、前述のト−チオシレ
ート機構16を介して開先の延びる方向yに対して垂直
方向x(左右方向)に往復駆動される。ト−チオシレー
ト機構16のオシレートモータM7はステッピングモ−
タであり、その回転方向および回転量(ステップ数)
は、モータードライバMD2を介して制御回路100に
より制御される。制御回路100がドライバMD2にモ
ータM7の正転を指示すると、ドライバMD2が所定周
期の正転パルス電圧をモータM7に印加し、これにより
モ−タM7がステップ回転(正転)し溶接ト−チ1が右
方に移動する。反対に、制御回路100がドライバMD
2にモータM7の逆転を指示すると、ドライバMD2が
所定周期の逆転パルス電圧をモータM7に印加し、これ
によりモ−タM7がステップ回転(逆転)し溶接ト−チ
1が左方に移動する。制御回路100がドライバMD2
に正転指示信号又は逆転指示信号を与えている間、ドラ
イバMD2はモ−タM7に所定周期の回転駆動パルス電
圧を継続して与え、モ−タM7は回転を継続する。
【0021】制御回路100はセンサワイヤSを、作業
者が予め与えた溶接速度に反比例する周期でx方向に往
復走査駆動する。また、作業者が溶接開始前に設定した
ト−チ位置(x方向)を中心に左右に、作業者が設定し
た繰返し速度(回/分)およびオシレ−ション幅(往復
動幅)のト−チ往復駆動を行ない、センサの往復駆動に
より得られる開先中心位置の変化分、オシレ−ション幅
の中心をx方向にシフトする。すなわち、操作盤OBに
作業者が設定した繰返し速度(回/分)および幅の往復
駆動を行ない、オシレ−ション幅の中心を、センサの往
復駆動により得られる開先中心位置のx方向変化分、同
方向にシフトする。なお、ト−チ往復駆動の繰返し速度
(回/分)の最小単位(回)は、一往復動である。
【0022】作業者が、操作盤0Bを介して、ト−チ往
復駆動の繰返し速度(回/分)および溶接条件(溶接速
度,溶接電流値,その他)を制御回路100に入力し、
その前又は後に、ワ−クWL上での台車10のy位置調
整,ワ−クに対するト−チの高さ調整(z位置調整),
ト−チのx位置調整およびセンサのx位置調整を、手元
操作端19のスイッチを操作して行ない、そして溶接開
始指示スイッチをオンにすると、制御回路100が、以
上に説明した台車10の走行駆動,図示しないワイヤ送
給装置を介した、ト−チ1へのワイヤ3の送給,センサ
ワイヤSの繰返し往復駆動および溶接ト−チ1の繰返し
往復駆動と、開先中心位置の検出,検出した開先中心位
置の変化量分の、ト−チオシレ−ション幅の中心のx方
向シフトを行なう。溶接時の台車10の走行は、溶接ト
−チ1に対してセンサワイヤSが前方となる方向であ
る。
【0023】溶接ト−チ1の先端には、本発明の実施の
ために二重シールド4が装着されている。図3に、二重
シールド7の縦断面を拡大して示す。溶接ト−チ1はそ
の先端の溶接チップ2から溶接ワイヤ3を開先内に給送
しかつシ−ルドガスを吹出すものである。この溶接ト−
チ1に二重シ−ルド4が装着されている。二重シ−ルド
4は、溶接ト−チ1に固着されたアタッチメント5,こ
のアタッチメント5に固着されている内ノズル6および
外ノズル7を含む。内ノズル5は溶接チップ2を包囲し
溶接ト−チ1から吹き出されるシ−ルドガス(第1シ−
ルドガス)をチップ2に沿って下方に案内する。この第
1シ−ルドガスは、内ノズル6の下端開口から、チップ
2の外方に露出する溶接ワイヤ2の周辺に吹き出す。外
ノズル7は下半分が円錐筒状に拡がったものであり、こ
の外ノズル7に溶接ト−チ1の外部から第2シ−ルドガ
スGが供給され、これが内ノズル6の外周面に沿って下
端開口から、第1シ−ルドガスの外側に吹き出される。
溶接ワイヤ3直下の溶融部は、第1シ−ルドガスと第2
シ−ルドガスで二重にシールドされる。以下において、
第1シ−ルドガスに加えて第2シ−ルドガスをも吹き出
す態様を「二重シ−ルド」と称し、第1シ−ルドガスの
みを吹き出す態様を「二重シ−ルドなし」、又は「単一
シ−ルド」と称す。
【0024】上述のように、裏当材を当てたV又はY開
先を、溶接ト−チ1を開先の長手方向yを横切る方向に
繰返し往復駆動する片面溶接において、開先角度は30°
以上55°以下の比較的に挟い開先とし、開先内に鋼粒ま
たは鉄粉を被溶接材の板厚の1/4以上2/3以下の高さに散
布し、溶接ト−チ1の繰返し往復駆動の速度を40回/分
以上150回/分とし、溶接電流をワイヤ3の単位断面積
当り230A/mm2以上とした片面ガスシールドアーク溶接
により、アークが安定し、良好な裏ビードが得られると
ともに高能率な溶接ができる。
【0025】図4に、数種の板厚の片面ガスシールドア
ーク溶接における鋼粒散布高さと裏ビードの形状の関係
を示す。その時の溶接諸条件を表1に示す。なお、表1
上の「ル−トギャップ」は、開先横断面での、相対向ワ
−クWR,WL間の最短距離を意味する。図2にル−ト
ギャップを明示した。
【0026】
【表1】
【0027】実験にあたっては、各板厚に応じて電流,
電圧,ト−チ揺動幅(ウィ−ビング幅),ト−チの繰返
し往復駆動の速度(回/分)を変化させた。図4の評価
の欄の丸記号は裏ビート形状良好を意味し、三角記号は
裏ビード形状不良を意味し、×記号は裏ビード形状が悪
いあるいは溶け落ちが発生したことを意味する。
【0028】図4より、各板厚の開先内に鋼粒を1/4以
上2/3以下の高さ散布して溶接することにより裏ビード
形状が良好になることが分かる。散布高さが板厚の2/3
を超えると裏ビードが形状が悪いか、裏ビードが形成さ
れない。また1/4未満では溶け落ちが発生した。
【0029】なお、鋼粒または鉄粉の粒度分布は、粒径
1.5mm以下であることがアークの安定性および裏ビード
の形状を良好にすることから好ましい。また、鋼粒また
は鉄の成分は、主にFeからなるが、耐割れ性からCは
0.10%以下、SおよびPは0.020%以下が好ましく、他
の成分は溶接金属の強度靱性を考慮してSi,Mn,M
oその他の脱酸剤や合金剤を含有させることができる。
以上の粒度と成分を満足すれば、各種サイズの鋼ワイヤ
をカットした粒状体でも良い。
【0030】開先角度が30°未満では、裏ビードの均一
性が悪くなり、開先角度が55°を超えると開先断面積が
大きくなるので溶接能率が低下する。
【0031】開先内面に予め仮付け溶接を施すことによ
り、溶接中のギャップ変動を少なくなり、ギャップ変動
による溶接条件の乱れが少く、溶接品質がより安定す
る。開先内面への仮付けは溶接長全線または部分的でも
良い。また、仮付けビードの高さは裏ビードを安定に出
すために7mm以下で、かつ、仮付けを完全にするため
に2mm以上とすることが好ましい。
【0032】裏当材20としてセラミック固形裏当材を
使用した場合は、被溶接材裏面に裏当材20を接合させ
るだけの弱い支持力で、被溶接材に対して裏当材20を
支持すれば良く、マグネットや拘束用治具を用いる必要
がなくなる。したがって、労力の低減が図れる。裏当材
20として、セラミック固形裏当材の他に、ガラステー
プ併用の銅板裏当材またはフラックス銅裏当材のいずれ
を用いても同様の効果が得られる。
【0033】ルートギャップは5mm以下、Y開先でのル
ートフェイスは3mm以下であることが仮付け溶接の安易
さおよび裏ビードが安定して出るので好ましい。図2に
はルートギャップおよびルートフェイスを明示した。ル
ートギャップが5mmを超えると開先断面積が広くなるの
で溶接能率が低下する。
【0034】ワイヤ単位断面積当りの溶接電流密度が23
0A/mm2未満では、安定した裏ビードが得られない。特
に仮付け部での未溶融部が発生する。なお、溶接ワイヤ
3の直径は、ワイヤ単位断面積当りの溶接電流密度が高
いことから、溶接作業性および裏ビード形状を良好とす
るために1.4mm以上〜2.0mm以下であることが好ましい。
溶接ワイヤ3(溶接ト−チ1)の繰返し往復動すなわ
ち揺動(オシレ−ション)は、裏ビード形状を良好にす
るためであり、一往復動を1回とすると、40回/分未満
の繰返し速度ではビード波形が粗くなり良好な裏ビード
形状が得られない。150回/分超の繰返し速度ではアー
クが不安定となり均一で良好な裏ビード形状が得られな
い。
【0035】溶接ワイヤ3(溶接ト−チ1)のオシレ−
ト幅(揺動幅)については、ビード表面を綺麗にする目
的で、板厚に応じて段階的に変化させる。板厚10mm程度
では4mm、板厚25mm程度では15mmとするのが好ましい。
【0036】2層目以降の溶接方法は特に限定しない
が、2層目以降は、ソリッドワイヤまたはフラックス入
りワイヤを用いたガスシールドアーク溶接法またはサブ
マージアーク溶接法で行えば良い。
【0037】次に本発明における鋼ワイヤ3の成分限定
根拠を記述する。 C:0.10%以下 Cは割れ感受性を高める成分であり、片面溶接では特に
影響が高いため0.10%以下とした。 Si:0.50%以上1.00%以下 Siは主に脱酸剤として添加するが、そのほかビード形
状を改善する作用がある。しかし、0.50%未満ではそれ
らの効果が得られず、また1.00%超ではスラグ発生量が
増加し、次の(第2層以下の)溶接前にスラグを除去す
る必要が生じて板継ぎ作業能率が低下するため、その範
囲を0.50%以上1.00%以下とした。 Mn:1.50%以上2.50%以下 MnはSiと同様に脱酸剤として作用するほか、ビード
形状および耐割れ性改善を目的に添加する。しかし、1.
50%未満ではビード形状及び耐割れ性の改善効果が得ら
れない。また2.50%超では、溶接金属の硬化が著しくな
るためその範囲を1.50%以上2.50%以下とした。 Mo:0.10%以上1.50%以下 Moは比較的入熱量の高い溶接における溶接金属の軟化
抵抗を増加して強度低下を軽減する目的で添加する。し
かし、0.10%未満ではこの効果は得られず、1.50%超で
はMoの炭化物が生成して、溶接金属の著しい硬化と靱
性劣化を生ずるためにその範囲を0.10%以上1.50%以下
とした。 Ti:0.10%以上0.50%以下 Tiは強脱酸元素であり、溶接金属のミクロ組織の微細
化により靱性を向上させる作用がある。しかし、比較的
入熱量の高い溶接において、0.10%未満では靱性改善効
果が期待できず、0.50%超では炭化物を生成して著しく
靱性を損なうためその範囲を0.10%以上0.50%以下とし
た。 B:0.0030%以上0.0100%以下 Bは微量の添加で焼入れ性を高めミクロ組織を微細化
し、靱性の向上に効果がある。過剰になると溶接金属が
著しく硬化し延性低下を招き耐割れ性が劣化する。この
ためその添加量について十分な注意が必要である。溶接
ワイヤ3中の含有量が0.0030%以上0.0100%以下であれ
ば溶接金属の著しい硬化を招くことなく、靱性を向上で
きる。
【0038】本発明は開先内に鋼粒または鉄粉を散布す
るためフラックス入りワイヤに比べ溶け込みの深い鋼ワ
イヤを用いるが、ワイヤ単位断面積当りの電流密度を高
くし、さらには溶接ワイヤ3(溶接ト−チ1)を揺動す
るためスパッタの発生量が多い。したがって、シールド
効果が高く、スパッタ発生量が少なくなる2重シールド
とした。表2にスパッタ発生量調査時の溶接諸条件を、
図5に溶接電流とスパッタ発生量の関係を示す。従来法
でのスパッタ発生量は、電流を高めるにつれて増加する
が2.0〜5.0 g/min程度であるので、それ以下の発生量
を良好と評価した。二重シールドとした場合は、従来法
に比べ電流の変化に関係なくスパッタ発生量は2.0 g/
min以下であった。
【0039】
【表2】
【0040】なお、溶接速度は溶接作業性および裏ビー
ド形成性から15〜45 cm/minであることが好ましい。以
下に、本発明の実施例と比較例を説明する。
【0041】
【実施例】表3に示す鋼材と表4に示すワイヤとを組合
せ、表5および表6に示す開先形状,鋼粒または鉄粉お
よび溶接条件で、初層のみ溶接長1000mmの片面ガスシー
ルドアーク溶接を行った。なお、開先内面の仮付けは、
被覆アーク溶接棒を用い250mmおきに30mm長さで5カ所
行った。溶接後に表,裏ビード外観、割れの有無および
溶接後の試験体の裏面2mmからJIS Z 2202 4号の衝撃試
験片を採取して衝撃値を調査した。なお、割れの有無は
浸透深傷試験およびマクロ断面でした。それらの結果も
表5,表6に示す。表5と表6とは、本来1つの表を示
すものであるが、A4サイズに収まらないので、該表を
2分割したものであり、表6のNo.1〜21のそれぞ
れの行を表5のNo.1〜21のそれぞれの行に継ぐこ
とにより、1つの表が現われる。
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】表5,表6中No.1〜8が、本発明によ
る溶接方法の実施例、No.9〜21は比較例である。
本発明の実施例No.1〜8は、開先形状,鋼粒または
鉄粉の散布高さ,溶接ワイヤの往復動の繰返し速度(回
/分),溶接電流密度および溶接ワイヤの化学成分が適
正で、溶接ワイヤ3(W1〜W4)の、溶接チップ2か
らの突出部およびその直下の溶融金属を、二重シ−ルド
4が吹出す第1および第2シ−ルドガスで覆うので、
表,裏ビード外観とも良好であり、高温割れ等の欠陥も
なく衝撃値も極めて良好なものになった。
【0047】比較例中No.9は、開先角度が狭過ぎ、
また溶接ワイヤ3(W6)のSiが低いので、裏ビード
が出なかった。No.10は、開先角度が広過ぎ、溶接
による盛り上がりが少なく、また裏ビードが出過ぎた。
またワイヤ3(W7)のSiが高いのでスラグ発生量が
多かった。No.11は、鋼粒の散布量が少いので溶融
金属の溶け落ちが発生した。No.12は、鋼粒の散布
量が多いので、裏ビードが出なかった。またワイヤ3
(W11)のTiが低いので、衝撃値が低くなった。
【0048】比較例中のNo.13は、ワイヤ3(W
5)のCが高いので、高温割れが発生した。No.14
は、ワイヤ3(W8)のMnが低いので、表のビード外
観がやや不揃いとなった。また高温割れも発生した。N
o.15は、ワイヤ3(W9)のMoが低いので、別途
実施した引張試験で480N/mm2と鋼材より強度が低くなっ
た。No.16は、ワイヤ3(W10)のMoが高いの
で衝撃値が低下した。No.17は、溶接電流密度が低
いので、裏ビードが出なかった。またワイヤ3(W1
2)のTiが高いので、衝撃値が低下した。No.18
は、ワイヤ3の往復動の繰返し速度(回/分)が低いの
で、裏ビードが不揃になった。またワイヤ3(W13)
のBが低いので、衝撃値が低下した。No.19は、ワ
イヤ3(W14)のBが高いので、高温割れが発生し
た。No.20は、ワイヤ3の往復動の繰返し速度(回
/分)が高いので、アークが不安定となり裏ビードが不
揃になった。No.21は、二重シールドなしであるの
ですなわち単一シ−ルドであるので、スパッタ発生量が
多かった。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、短
尺から長尺の溶接構造物の片面溶接において、溶接作業
性,耐割れ性および裏ビードが良好で、健全かつ高靱性
の溶接部が得られるとともに、開先断面積を小さくで
き、溶接中に複雑な操作を必要としないため安易に板継
ぎ作業能率を大幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施に使用した溶接装置の概要を示
す正面図である。
【図2】 図1に示す溶接装置の電気制御装置の概要を
示すブロック図であり、被溶接材の開先を斜視図で示
す。
【図3】 図1に示す二重シ−ルドの拡大縦断面図であ
る。
【図4】 明細書上の表1に示す溶接条件で、数種の板
厚の被溶接材の開先を溶接したときの、板厚と鋼粒散布
高さとの組合せの分布を示すグラフであり、組合せ点
に、裏ビード形状の良否を示す記号を付した。
【図5】 溶接電流値とスパッタ発生量との関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
1:溶接ト−チ 2:溶接チップ 3:溶接ワイヤ 4:二重シ−ルド 5:アタッチメント 6:内ノズル 7:外ノズル WL,WR:ワ−
ク(被溶接材) 10:台車 11:台車フレ
−ム 12R,12L:車輪 13f:溝付ロ
−ラ r:レ−ル 14:リンクア−
ム S:開先面センサワイヤ 15:センサオシ
レ−ト機構 16:ト−チオシレ−ト機構 20:裏当材 51:フレ−ム 55:支持棒 81:ト−チ支持ア−ム 87:ト−チ挟
持部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後 藤 武 次 東京都中央区築地三丁目5番4号 日鐵 溶接工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−61971(JP,A) 特開 昭47−23346(JP,A) 特開 昭59−120395(JP,A) 特開 平3−142074(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/095 B23K 9/035 B23K 9/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被溶接材の、開先角度30°〜55°のYまた
    はV形状の開先に裏当材を当接し突合せ片面溶接するに
    当たって、開先内に鋼粒または鉄粉を板厚の1/4以上2/3
    以下の高さまで散布し、溶接トーチから開先内に溶接ワ
    イヤを給送しかつ該溶接ワイヤを開先の長手方向yを横
    切る方向に40回/分以上150回/分以下で往復揺動駆動
    し、ワイヤ単位断面積当り230A/mm2以上の溶接電流で
    溶接することを特徴とする片面ガスシールドアーク溶接
    方法。
  2. 【請求項2】開先内面を仮付けした被溶接材の、開先角
    度30°〜55°のYまたはV形状の開先に裏当材を当接し
    突合せ片面溶接するに当たって、開先内に鋼粒または鉄
    粉を板厚の1/4以上2/3以下の高さまで散布し、溶接トー
    チから開先内に溶接ワイヤを給送しかつ該溶接ワイヤを
    開先の長手方向yを横切る方向に40回/分以上150回/
    分以下で往復揺動駆動し、ワイヤ単位断面積当り230A
    /mm2以上の溶接電流で溶接することを特徴とする片面
    ガスシールドアーク溶接方法。
  3. 【請求項3】前記溶接ワイヤは、重量%で、 C:0.10%以下,Si:0.50%以上 1.00%以下,M
    n:1.50%以上 2.50%以下,Mo:0.10%以上 1.50%
    以下,Ti:0.10%以上 0.50%以下,B:0.0030%以
    上 0.0100%以下、そして残部が実質的にFeおよび不
    可避不純物よりなる鋼ワイヤである、請求項1又は請求
    項2記載の片面ガスシールドアーク溶接方法。
  4. 【請求項4】溶接ト−チから、開先に送給する溶接ワイ
    ヤの周りに第1シ−ルドガスを吹き出し、該溶接ト−チ
    から更に、第1シ−ルドガスの外側に第2シ−ルドガス
    を吹き出して溶接ワイヤ周りを二重シ−ルドする、請求
    項1,請求項2又は請求項3記載の片面ガスシールドア
    ーク溶接方法。
JP01046997A 1997-01-23 1997-01-23 片面ガスシールドアーク溶接方法 Expired - Fee Related JP3522063B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01046997A JP3522063B2 (ja) 1997-01-23 1997-01-23 片面ガスシールドアーク溶接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01046997A JP3522063B2 (ja) 1997-01-23 1997-01-23 片面ガスシールドアーク溶接方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10202367A JPH10202367A (ja) 1998-08-04
JP3522063B2 true JP3522063B2 (ja) 2004-04-26

Family

ID=11751003

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01046997A Expired - Fee Related JP3522063B2 (ja) 1997-01-23 1997-01-23 片面ガスシールドアーク溶接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3522063B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6430139B2 (ja) * 2014-04-18 2018-11-28 岩谷産業株式会社 鋼材のmag溶接方法
CN110026662B (zh) * 2019-03-29 2024-04-09 江苏核电有限公司 一种钛合金焊接区域保护工具及其焊接方法
CN115007971A (zh) * 2022-06-22 2022-09-06 中国核工业华兴建设有限公司 核电站安全壳钢衬里筒体及穹顶安装单面焊双面成形激光跟踪mag自动焊接方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10202367A (ja) 1998-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3101221B2 (ja) 2電極片面ガスシールドアーク溶接方法
US6331688B1 (en) Use of a metal powder for surface coating by submerged arc welding
JP5515850B2 (ja) ガスシールドアーク溶接とサブマージアーク溶接を組み合わせた複合溶接方法およびその複合溶接機
KR200418345Y1 (ko) 일렉트로 가스 용접장치
US20070241087A1 (en) Metal cored electrode for open root pass welding
US20020079301A1 (en) High deposition submerged arc welding system
JP3582811B2 (ja) 立向エレクトロガス溶接装置
KR100264745B1 (ko) 곡판의 편면용접 장치 및 방법
EP0689896A1 (en) Plasma welding process
US3573420A (en) Process and apparatus for nonconsumable electrode overlay welding
CN109641306B (zh) 立式窄坡口气体保护弧焊方法
JP3522063B2 (ja) 片面ガスシールドアーク溶接方法
JP4978121B2 (ja) 金属板の突合せ接合方法
JP3385332B2 (ja) 2電極片面ガスシールドアーク溶接方法
JP3121597B2 (ja) 2電極片面ガスシールドアーク溶接装置
JPH10249522A (ja) ア−ク溶接装置
JP6119948B1 (ja) 立向き狭開先ガスシールドアーク溶接方法
Cunat The welding of stainless steels
JPH08187579A (ja) エレクトロガス溶接方法及びその装置
KR20180031046A (ko) 수직 방향 협개선 가스 실드 아크 용접 방법
JPH11123553A (ja) 溶接継手構造
CN114888410A (zh) 一种双相不锈钢复合板反向焊的焊接工艺
US20070164002A1 (en) Manufacture of hardfaced plates
JPH10202364A (ja) 片面ガスシールドアーク溶接方法
JP3867164B2 (ja) 溶接方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040126

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040203

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090220

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090220

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100220

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100220

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110220

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110220

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees