JP3519942B2 - 光ファイバ用フェルール - Google Patents

光ファイバ用フェルール

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JP3519942B2 JP10941898A JP10941898A JP3519942B2 JP 3519942 B2 JP3519942 B2 JP 3519942B2 JP 10941898 A JP10941898 A JP 10941898A JP 10941898 A JP10941898 A JP 10941898A JP 3519942 B2 JP3519942 B2 JP 3519942B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバの光軸
を遮光可能な光ファイバ用フェルールに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、図24に示すように、光ファイ
バ用のフェルール1には、光ファイバ3が挿通されてお
り、他の部品5,7,9等とともに組み立てることによ
り、光プラグ11が構成されている。このような光プラ
グ11の接続は、図25に示すように、光プラグ11を
光コネクタ13の両端から接続筒15内に摺動して挿入
し、接続筒15内でフェルール1の先端のフェルール端
面1aを、相互に当接することにより行う。
【0003】また、光プラグ11の接続の解除は、光プ
ラグ11の根元を引っ張ることにより、光プラグ11を
光コネクタ13から外すことにより行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
光プラグ11の光コネクタ13への着脱は、光信号の出
力を停止しないで行う場合が多く、このような場合に
は、光コネクタ13から光プラグ11を外した際に、出
力側の光プラグ11のフェルール端面1aから伝送信号
である光が照射されるという問題があった。
【0005】特に、近時、光伝送路の長距離化を実現す
るため、光ファイバ3に伝送される光信号は、高出力化
される傾向にあり、光プラグ11の光コネクタ13への
着脱時にフェルール端面1aから照射される光の人体
(目および皮膚)への影響が問題となってきている。
【0006】このような、問題を解決するため、光プラ
グ11の光コネクタ13からの外れを、光学的手段およ
び電気的手段により検出して、光出力を停止するシステ
ムが開発されている。しかしながら、この種のシステム
では、光出力を停止するための回路を1回線毎に設ける
必要があり、複数の回線を有する光伝送装置に適用する
場合には、回路規模が大きくなるため、適用が困難であ
るという問題があった。
【0007】さらに、図26に示すように、光プラグ1
1の構造を変更して、光プラグ11内に、光を遮光する
機構17を設けた場合には、この光プラグ11を嵌合す
る光コネクタの構造も変更しなくてはならず、既に設置
されている光伝送装置に適用することが困難であるとい
う問題があった。本発明は、かかる従来の問題点を解決
するためになされたもので、光プラグの光コネクタへの
非接続時に、フェルール端面から照射される光を遮光す
ることができる光ケーブル用フェルールを提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の光ファイバ用
フェルールは、中心に光ファイバが挿通されるフェルー
ル本体と、前記フェルール本体の先端部を覆って前記光
ファイバの光軸方向に移動自在に配置され、前記フェル
ール本体の外径と同一または小さい外径を有する円筒状
の蓋部材と、前記蓋部材の蓋部に形成され、前記フェル
ール本体の先端のフェルール端面を突出可能な貫通穴
と、前記蓋部材の内側に配置され、前記蓋部材の前記フ
ェルール端面側への移動に連動して、前記光ファイバの
前記光軸を遮る遮光手段とを有することを特徴とする。
【0009】請求項2の光ファイバ用フェルールは、請
求項1記載の光ファイバ用フェルールにおいて、前記遮
光手段は、前記フェルール本体の前記先端部に形成さ
れ、前記フェルール端面に向けて細径化するテーパ部
と、前記テーパ部のテーパ面上に配置され、前記蓋部材
の移動に連動して前記テーパ面を傾斜方向に摺動する遮
光部材とを有することを特徴とする。
【0010】請求項3の光ファイバ用フェルールは、請
求項2記載の光ファイバ用フェルールにおいて、前記テ
ーパ面に、前記遮光部材の摺動方向に沿って案内部を形
成するとともに、前記遮光部材に、前記案内部に摺動自
在に係止される係止部を形成していることを特徴とす
る。請求項4の光ファイバ用フェルールは、請求項3記
載の光ファイバ用フェルールにおいて、前記テーパ面
に、周方向に間隔を置いて、傾斜方向に延在する複数の
補助案内部を形成するとともに、前記各補助案内部に、
前記遮光部材の摺動に連動して前記テーパ面を摺動する
摺動部材を係止していることを特徴とする。
【0011】請求項5の光ファイバ用フェルールは、請
求項4記載の光ファイバ用フェルールにおいて、前記蓋
部材の前記蓋部に、中央から放射状に延在する複数の嵌
合溝を形成するとともに、前記遮光部材および前記摺動
部材に、前記嵌合溝に摺動自在に嵌合する嵌合突部を形
成していることを特徴とする。請求項6の光ファイバ用
フェルールは、請求項1ないし請求項5のいずれか1項
記載の光ファイバ用フェルールにおいて、前記フェルー
ル本体の後端側にくびれ部を形成するとともに、前記蓋
部材の後端に、前記くびれ部の前記先端部側に当接され
る当接部を形成し、前記蓋部材の前記後端側に、前記光
軸方向に沿ってスリットを形成していることを特徴とす
る。
【0012】請求項7の光ファイバ用フェルールは、請
求項6記載の光ファイバ用フェルールにおいて、前記蓋
部材の外径を、前記フェルール本体の外径と同一に形成
していることを特徴とする。請求項8の光ファイバ用フ
ェルールは、請求項6記載の光ファイバ用フェルールに
おいて、前記遮光部材と前記蓋部材との少なくとも一方
に、前記遮光部材を、前記フェルール本体の前記先端側
に向けて付勢する付勢部材を取り付けていることを特徴
とする。
【0013】請求項9の光ファイバ用フェルールは、請
求項8記載の光ファイバ用フェルールにおいて、前記遮
光部材および前記摺動部材の周囲に、前記遮光部材およ
び前記摺動部材を前記テーパ面側に押圧する環状の弾性
部材を配置していること特徴とする。請求項10の光フ
ァイバ用フェルールは、請求項8記載の光ファイバ用フ
ェルールにおいて、前記フェルール本体のくびれ部に、
前記蓋部材の前記後端を前記フェルール本体の前記先端
に向けて押圧する弾性部材を配置していることを特徴と
する。
【0014】請求項11の光ファイバ用フェルールは、
請求項8ないし請求項10のいずれか1項記載の光ファ
イバ用フェルールにおいて、前記蓋部材および前記フェ
ルール本体に、前記蓋部材の前記貫通穴から前記フェル
ール端面を突出した状態を保持する保持手段を形成して
いることを特徴とする。請求項12の光ファイバ用フェ
ルールは、請求項11記載の光ファイバ用フェルールに
おいて、前記保持手段は、前記蓋部材の前記スリットに
直角方向に形成される切欠部と前記フェルール本体に形
成され、前記切欠部に係止可能な係止突部とを有するこ
とを特徴とする。
【0015】(作用)請求項1の光ファイバ用フェルー
ルでは、フェルール本体の先端部を覆って、光ファイバ
の光軸方向に移動自在に蓋部材が配置され、この蓋部材
を先端側に移動することにより、貫通穴から突出してい
るフェルール端面が蓋部材内に引き込まれ、同時に、蓋
部材の内部に配置される遮光手段により、光ファイバの
光軸が遮られる。
【0016】このため、フェルール本体の光コネクタへ
の非接続時に、フェルール端面から出力される光が、蓋
部材の外部に照射されることが防止される。また、フェ
ルール本体の光コネクタへの接続時には、フェルール本
体を光コネクタの接続筒に挿入し、蓋部材の蓋部を相手
側のフェルールに押圧することにより、フェルール本体
が蓋部材内を先端側に移動し、フェルール端面が貫通穴
から突出され、相手側のフェルール端面と相互に当接さ
れる。
【0017】この際、蓋部材の外径が、フェルール本体
の外径と同一または小さく形成されるため、蓋部材を取
り付けた状態で、容易にフェルール本体が光コネクタの
接続筒に接続される。さらに、フェルール本体の先端部
に配置される蓋部材内に、遮光手段を配置することによ
り、光ファイバの光軸が遮られるため、既に設置されて
いる光伝送装置についても、フェルールのみを交換する
だけで、容易に、フェルール端面から照射される光を遮
ることが可能になる。
【0018】請求項2の光ファイバ用フェルールでは、
遮光手段が、フェルール端面に向けて細径化するテーパ
部と、蓋部材の移動に連動してテーパ面を摺動する遮光
部材とにより形成されるため、蓋部材を先端側に移動す
ることにより、遮光部材がテーパ面に沿って摺動され、
容易に、光ファイバの光軸が遮断される。請求項3の光
ファイバ用フェルールでは、テーパ面に形成される案内
部に、遮光部材に形成される係止部が摺動自在に係止さ
れるため、遮光部材が、常にテーパ面の所定の位置で摺
動され、容易に蓋部材の移動に連動される。
【0019】請求項4の光ファイバ用フェルールでは、
テーパ面の周方向に間隔を置いて形成される複数の補助
案内部に、遮光部材の摺動に連動する摺動部材が係止さ
れるため、蓋部材の移動時にフェルール本体に掛かる力
が、遮光部材と複数の摺動部材とを介して、テーパ面の
複数箇所に均等に掛かり、蓋部材が傾くことなく、円滑
に移動される。
【0020】請求項5の光ファイバ用フェルールでは、
蓋部材の蓋部に、放射状に延在する複数の嵌合溝が形成
され、この嵌合溝に、遮光部材および摺動部材の嵌合突
部が摺動自在に嵌合されるため、蓋部材の移動に連動し
て、容易に遮光部材と摺動部材とがテーパ面に摺動され
る。
【0021】請求項6の光ファイバ用フェルールでは、
フェルール本体の後端側に形成されるくびれ部の先端側
に、蓋部材の後端に形成される当接部が当接されるた
め、蓋部材を先端側に所定量を移動することにより、蓋
部材の当接部がくびれ部に当接され、蓋部材のフェルー
ル本体からの外れが防止される。また、蓋部材の後端側
に形成されるスリットにより、蓋部材の後端が、外側に
撓むことが可能になり、容易に、フェルール本体と蓋部
材とが組み立てられる。
【0022】請求項7の光ファイバ用フェルールでは、
蓋部材が、フェルール本体の外径と同一の外径に形成さ
れるため、蓋部材が、フェルール本体と同様に光コネク
タの接続筒に摺動される。このため、フェルール本体を
光コネクタから外す際に、摺動による摩擦力により、蓋
部材を接続筒内に留めた状態で、フェルール本体のみが
後端側に移動され、遮光部材により光軸が遮られる。
【0023】請求項8の光ファイバ用フェルールでは、
遮光部材と蓋部材との少なくとも一方に、遮光部材をフ
ェルール端面に向けて付勢する付勢部材が取り付けられ
るため、何もしない状態では、付勢部材の付勢作用によ
り、遮光部材が蓋部材とともに先端側に摺動され、光フ
ァイバの光軸が遮られている。このため、フェルール本
体を光コネクタから外した際に、付勢手段の付勢作用に
より、自動的に光ファイバの光軸が遮られる。
【0024】また、フェルール本体の光コネクタへの接
続時には、相手側のフェルールのフェルール端面に、蓋
部材の蓋部が当接した後は、フェルール本体のみが蓋部
材内を先端側に移動し、フェルール端面が貫通穴から突
出する。請求項9の光ファイバ用フェルールでは、遮光
部材および摺動部材の周囲に配置される環状の弾性部材
により、遮光部材および摺動部材がテーパ面側に押圧さ
れ、この押圧力が、遮光部材および摺動部材をテーパ面
の細径方向、すなわちフェルール端面方向に摺動する力
として作用する。
【0025】この結果、何もしない状態では、遮光部材
が蓋部材とともに先端側に摺動され、光ファイバの光軸
が遮られる。請求項10の光ファイバ用フェルールで
は、フェルール本体のくびれ部に配置される弾性部材に
より、蓋部材がフェルール本体の先端に向けて押圧され
るため、遮光部材が蓋部材とともに先端側に摺動され、
光ファイバの光軸が遮られる。
【0026】請求項11の光ファイバ用フェルールで
は、保持手段により、貫通穴からフェルール端面を突出
した状態が保持されるため、フェルール端面の検査、研
磨等が容易に行われる。請求項12の光ファイバ用フェ
ルールでは、フェルール本体に形成される係止突部が、
蓋部材のスリットに直角方向に形成される切欠部に係止
されるため、簡易な機構で確実に、フェルール端面を貫
通穴から突出した状態が保持される。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて詳細に説明する。図1および図2は、本発明の光
ファイバ用フェルールの第1の実施形態(請求項1ない
し請求項7に対応する)を示している。図において、ジ
ルコニアセラミック等からなり、光ファイバ21が挿通
されるフェルール本体23の先端部25には、フェルー
ル本体23の外径D1より小さい外径を有する円柱部2
7が形成されている。
【0028】先端部25には、円柱部27から先端23
aに向けて細径化するテーパ部29が形成されている。
テーパ部29の先端23a側には、円柱状の突出部29
aが形成され、この突出部29aの先端に、フェルール
端面23bが形成されている。また、テーパ部29のテ
ーパ面29bには、光ファイバ21の光軸Aに向けて傾
斜方向に延在する案内溝31が、切削加工等により形成
されている。
【0029】この実施形態では、案内部31は、底部が
幅広の断面台形形状に形成されている。テーパ面29b
には、案内溝31に沿って、ジルコニアセラミック等か
らなる三角板形状の遮光部材33が、斜辺33aを案内
溝31に向けて配置されている。遮光部材33の板厚
は、光ファイバ21の外径D2より大きく形成されてい
る。
【0030】遮光部材33の斜辺33aには、案内溝3
1に嵌合可能な断面台形形状の係止部35が形成され、
この係止部35により、遮光部材33が案内溝31に摺
動自在に嵌合されている。遮光部材33の先端23a側
の端面33bには、先端側が大径の嵌合突部37が形成
されている。
【0031】さらに、テーパ面29bには、周方向に所
定間隔を置いて、案内溝31と同一形状の補助案内溝3
9が2箇所に形成されている。この実施形態では、テー
パ面29bには、案内溝31と補助案内溝39,39と
が、相互に等間隔になるように形成されている。テーパ
面29bには、補助案内溝39に沿って、ジルコニアセ
ラミック等からなる板状の摺動部材41が配置されてい
る。
【0032】摺動部材41は、遮光部材33の光軸A側
を切断した台形形状をしており、斜辺41aを補助案内
溝39に向けて配置されている。摺動部材41の斜辺4
1aと先端23a側の端面41bとには、遮光部材39
と同様の形状の係止部43と嵌合突部45とが形成され
ており、係止部43により、摺動部材41が補助案内溝
39に摺動自在に嵌合されている。
【0033】フェルール本体23の円柱部27の後端2
3c側には、円柱部27の外径より小さい外径を有する
くびれ部47が形成されている。一方、フェルール本体
23の先端部25には、この先端部25を覆って、ポリ
ブチレンテレフタレート等からなる円筒上の蓋部材51
が配置されている。
【0034】蓋部材51の外径D3は、フェルール本体
23の外径D1と同一になるように形成されている。蓋
部材51の後端51a側には周方向に間隔を置いて、光
軸A方向に延在する複数のスリット53が形成されてい
る。また、蓋部材51の後端51aには、フェルール本
体23のくびれ部47に当接される当接部55が、内側
に折曲して形成されている。
【0035】蓋部材51の先端に形成される蓋部57に
は、フェルール本体23のフェルール端面23bを突出
可能な貫通穴59が形成されている。また、蓋部57に
は、中央から放射状に延在する3本の嵌合溝61が、蓋
部57を貫通して形成されている。嵌合溝61は、遮光
部材33および摺動部材41の嵌合突部37,45を摺
動自在に嵌合するために、後端23C側を狭めて形成さ
れている。
【0036】上述した光ファイバ用フェルールは、テー
パ面29bの案内溝31および補助案内溝39に、遮光
部材33および摺動部材41を係止した後、蓋部材51
をフェルール本体23の先端部25に差し込むことによ
り組み立てられる。ここで、蓋部材51には、スリット
53が形成されているため、当接部55がテーパ面29
bを移動する際には、蓋部材51の後端51aを外側に
向けて変形することができ、当接部55が、容易にフェ
ルール本体23のくびれ部47まで移動される。
【0037】また、遮光部材33の嵌合突部37,摺動
部材41の嵌合突部45と、蓋部材51の嵌合溝61と
の嵌合は、蓋部材51をフェルール本体23の後端23
cに向けて押圧することにより、容易に行われる。以上
のように組み立てられた光ファイバ用フェルールは、以
下示すようにして光コネクタに着脱される。
【0038】すなわち、先ず、フェルール本体23を光
コネクタの接続する場合には、図3および図4に示すよ
うに、光コネクタ63の接続筒65に、蓋部材51の先
端が挿入される。この際、蓋部材51の外径D3はフェ
ルール本体23の外径D1と同一になるように形成され
ているため、蓋部材51は接続筒65内に摺動状態で挿
入され、摺動による摩擦力により、フェルール本体23
が、蓋部材51内を接続筒65に向けて移動する。
【0039】この移動により、遮光部材33および摺動
部材41は、テーパ面29bにより押圧され、テーパ面
29bを摺動しながら、外周側に向けて移動する。同時
に、遮光部材33,摺動部材41の嵌合突部37,45
は、蓋部57の嵌合溝61を外周側に向けて摺動する。
さらに、図5および図6に示すように、フェルール本体
23は、フェルール端面23bが蓋部57の貫通穴59
から突出するまで蓋部材51内を移動する。
【0040】そして、フェルール端面23bと、接続筒
65の他方から挿入されるフェルール67のフェルール
端面67aとが相互に当接され、フェルール本体23の
光コネクタ63への接続が完了する。ここで、接続筒6
5の他方から挿入されるフェルールは、本発明のフェル
ール、あるいは市販されている一般のフェルール67の
どちらでも使用することができる。
【0041】次に、フェルール本体23を光コネクタ6
3から外す際には、図7および図8に示すように、先
ず、フェルール本体23が接続筒65から引き出され
る。この際、蓋部材51は、接続筒65との摩擦力によ
り移動が制限され、フェルール本体23のみが移動す
る。また、遮光部材33,摺動部材41は、嵌合突部3
7,45により蓋部材51の蓋部57に固定されている
ため、光軸A方向の移動が制限される。
【0042】この結果、遮光部材33および摺動部材4
1は、フェルール本体23のテーパ面29bを光軸A側
に向けて移動し、同時に、嵌合突部37,45は、嵌合
溝61を光軸A側に向けて摺動する。蓋部材51を接続
筒65内に留めた状態でのフェルール本体23の移動
は、フェルール本体23のくびれ部47の先端23a側
が、蓋部材51の当接部55に当接するまで行われる。
【0043】この実施形態では、当接部55がくびれ部
47の先端部25側に当接した状態で、遮光部材33が
光軸Aを完全に遮る位置まで移動するように、蓋部材5
1の長さが決められている。そして、遮光部材33が光
軸Aを遮る状態を保持したまま、フェルール本体23が
接続筒65から引き抜かれる。
【0044】このため、光ファイバ21に光信号が伝送
されている状態で、フェルール本体23を引き抜いた場
合にも、フェルール端面23bから出力される光が、蓋
部材51の外部に照射することが防止される。以上のよ
うに構成された光ファイバ用フェルールでは、フェルー
ル本体23の先端部25を覆って、光ファイバ21の光
軸A方向に移動自在に蓋部材51を配置し、蓋部材51
にフェルール端面23bを突出可能な貫通穴59を形成
したので、蓋部材51を先端23a側に移動することに
より、貫通穴59aから突出しているフェルール端面2
3bを蓋部材51内に引き込み、同時に、蓋部材51の
移動に連動する遮光部材33により、光ファイバ21の
光軸Aを遮ることができる。
【0045】このため、フェルール本体23の光コネク
タ63への非接続時に、フェルール端面23bから出力
される光が、蓋部材51の外部に照射されることを防止
することができる。また、フェルール本体23の光コネ
クタ63への接続時には、フェルール本体23を光コネ
クタ63の接続筒65に挿入し、蓋部材51の蓋部57
を、相手側のフェルール67に押圧することにより、フ
ェルール本体23を蓋部材51内を摺動して先端23a
側に移動し、フェルール端面23bを貫通穴59から突
出することができ、相手側のフェルール端面67aと相
互に当接することができる。
【0046】そして、蓋部材51の外径D3を、フェル
ール本体23の外径D1と同一に形成したので、蓋部材
51を取り付けた状態で、フェルール本体23を光コネ
クタ63の接続筒65に接続することができる。また、
蓋部材51の外径D3を、フェルール本体23の外径D
1と同一に形成したので、蓋部材51を、フェルール本
体23と同様に、光コネクタ63の接続筒65に摺動す
ることができる。
【0047】このため、フェルール本体23を光コネク
タ63から外す際に、摺動による摩擦力により、蓋部材
51を接続筒内に留めた状態で、フェルール本体23を
後端23c側に移動することができ、容易に遮光部材3
3により光軸Aを遮ることができる。また、フェルール
本体23の先端部25に配置される蓋部材51内に、遮
光部材33を配置することにより、光ファイバ21の光
軸Aを遮る構造にしたので、既に設置されている光伝送
装置についても、フェルール67のみを交換するだけ
で、容易に、フェルール端面23bから照射される光を
遮ることが可能になる。
【0048】さらに、フェルール端面23bに向けて細
径化するテーパ部29に、蓋部材51の移動に連動して
テーパ面29を摺動する遮光部材33を配置したので、
蓋部材51を先端23a側に移動することにより、遮光
部材33がテーパ面29に沿って摺動し、容易に、光フ
ァイバ21の光軸Aを遮断することができる。また、テ
ーパ面29に形成される案内部31に、遮光部材33に
形成される係止部35を摺動自在に係止したので、遮光
部材33を、常にテーパ面29の所定の位置で摺動させ
ることができ、容易に蓋部材51の移動に連動すること
ができる。
【0049】そして、テーパ面29の周方向に間隔を置
いて形成される複数の補助案内部39に、遮光部材33
の摺動に連動する摺動部材41を係止したので、蓋部材
51の移動時にフェルール本体23に掛かる力を、遮光
部材33と複数の摺動部材41とを介して、テーパ面2
9の複数箇所に均等に掛けることができ、蓋部材51を
傾くけることなく、円滑に移動することができる。
【0050】また、蓋部材51の蓋部57に、放射状に
延在する複数の嵌合溝61を形成し、この嵌合溝61
に、遮光部材33,摺動部材41の嵌合突部37,45
を摺動自在に嵌合したので、蓋部材51の移動に連動し
て、容易に遮光部材33と摺動部材41とをテーパ面2
9に摺動することができる。さらに、フェルール本体2
3の後端23c側に形成されるくびれ部47の先端23
a側に、蓋部材51の後端51aに形成される当接部5
5を当接したので、蓋部材51を先端23a側に所定量
を移動することにより、蓋部材51の当接部55をくび
れ部47に当接することができ、蓋部材51のフェルー
ル本体23からの外れを、確実に防止することができ
る。
【0051】そして、蓋部材51の後端23c側に形成
されるスリット53により、蓋部材51の後端51a
を、外側に撓ませることができるため、容易に、フェル
ール本体23と蓋部材51とを組み立てることができ
る。図9ないし図11は、本発明の光ファイバ用フェル
ールの第2の実施形態(請求項8および請求項9に対応
する)を示している。
【0052】この実施形態では、蓋部材51の蓋部57
には、貫通穴59のみが形成され、遮光部材33,摺動
部材41には、第1の実施形態の嵌合突部37,45は
形成されていない。また、遮光部材33および摺動部材
41の外周側には、溝部33c,41cが形成され、こ
の溝部33c,41cに、ばね鋼ステンレス鋼線等から
なり、一端を切断した環状の弾性部材71が配置されて
いる。
【0053】弾性部材71は、遮光部材33の溝部33
cのみに固定されており、摺動部材41の溝部41cに
対しては、摺動自在に配置されている。遮光部材33お
よび摺動部材41は、弾性部材71により、テーパ面2
9b側に押圧されており、この押圧力が、遮光部材33
および摺動部材41をテーパ面29bの細径方向、すな
わち先端23a側に摺動する力として作用している。
【0054】このため、何もしない状態では、図11に
示すように、蓋部材51の当接部55は、くびれ部47
の先端23a側に当接しており、光ファイバ21の光軸
Aは、遮光部材33により遮光されている。また、この
実施形態では、蓋部材51の外径D3は、フェルール本
体23の外径D1より小さく形成されている。
【0055】上述した光ファイバ用フェルールでは、図
12に示すように、フェルール本体23を光コネクタ6
3の接続筒65内に挿入した場合、蓋部材51の外径D
3がフェルール本体23の外径D1より小さいため、蓋
部材51が接続筒65内を摺動することはなく、遮光部
材33により光軸Aが遮光された状態が保持される。さ
らに、フェルール本体23を接続筒65内に挿入し、蓋
部材51の蓋部57が、相手側のフェルール67に当接
した後は、図13に示すように、フェルール本体23の
みが、蓋部材51内を先端23a側に移動する。
【0056】この移動により、遮光部材33および摺動
部材41は、フェルール本体23により先端23a側に
押圧され、環状部材71の押圧力に逆らって、遮光部材
33および摺動部材41がテーパ面29bを外周側に移
動する。この際、弾性部材71は、図14に示すよう
に、遮光部材33の溝部33cを支点として、摺動部材
41の溝部41cを摺動し、拡径される。
【0057】そして、図15および図16に示すよう
に、フェルール端面23bが貫通穴59から突出し、相
手側のフェルール端面67aに当接するまで、フェルー
ル本体23が先端23a側に移動し、遮光部材33によ
る光ファイバ21の光軸Aの遮光が解除される。
【0058】この実施形態においても、上述した第1の
実施形態と同様の効果を得ることができるが、この実施
形態では、遮光部材33および摺動部材41の周囲に、
環状の弾性部材71を配置したので、この弾性部材71
により、遮光部材33および摺動部材41をテーパ面2
9b側に押圧し、遮光部材33および摺動部材41をテ
ーパ面29bの細径方向、すなわちフェルール端面23
b方向に摺動する力として作用させることができる。
【0059】この結果、何もしない状態では、遮光部材
33を蓋部材57とともに先端23a側に摺動し、光フ
ァイバ21の光軸Aを遮ることができる。また、フェル
ール本体23の光コネクタ63への接続時には、蓋部材
51が相手側のフェルール67のフェルール端面67a
に当接した後は、フェルール本体23のみが蓋部材51
内を先端23c側に移動するため、フェルール端面23
bを貫通穴59から突出することができる。
【0060】図17および図18は、本発明の光ファイ
バ用フェルールの第3の実施形態(請求項9に対応す
る)を示している。この実施形態では、フェルール本体
23のテーパ面29bには、第1の実施形態の案内溝3
1,補助案内溝39は形成されておらず、遮光部材3
3,摺動部材41には、案内溝31,補助案内溝39に
対応する係止部35,43は形成されていない。
【0061】遮光部材33および摺動部材41の外周側
には、溝部33c,41cが形成され、この溝部33
c,41cに、ばね鋼ステンレス鋼線等からなり、一端
を切断した環状の弾性部材71が配置されている。弾性
部材71は、遮光部材33の溝部33cのみに固定され
ており、摺動部材41の溝部41cに対しては、摺動自
在に配置されている。
【0062】遮光部材33および摺動部材41は、弾性
部材71により、テーパ面29b側に押圧されており、
この押圧力が、遮光部材33および摺動部材41をテー
パ面29bの細径方向、すなわち先端23a側に摺動す
る力として作用している。このため、何もしない状態で
は、図18に示すように、蓋部材51の当接部55は、
くびれ部47の先端23a側に当接しており、光ファイ
バ21の光軸Aは、遮光部材33により遮光されてい
る。
【0063】また、蓋部材51の外径D3は、フェルー
ル本体23の外径D1より小さく形成されている。この
実施形態においても、上述した第2の実施形態と同様の
効果を得ることができる。図19は、本発明の光ファイ
バ用フェルールの第4の実施形態(請求項10に対応す
る)を示している。
【0064】この実施形態では、フェルール本体23の
くびれ部47に、蓋部材51を先端23a側に押圧する
コイルばね等からなる弾性部材73が配置されている。
そして、何もしない状態では、蓋部材51は弾性部材7
3の押圧作用により、当接部55をくびれ部47の先端
23a側に当接するまで移動し、光ファイバ21の光軸
Aは、遮光部材33により遮光されている。
【0065】また、蓋部材51の外径D3は、第2の実
施形態と同様にフェルール本体23の外径D1より小さ
く形成されている。この実施形態においても、上述した
第2の実施形態と同様の効果を得ることができるが、こ
の実施形態では、フェルール本体23のくびれ部47
に、弾性部材73を配置したので、この弾性部材73に
より、蓋部材51をフェルール本体23の先端23aに
向けて押圧することができ、簡易な構造で、遮光部材3
3を蓋部材51とともに先端23a側に摺動し、光ファ
イバ21の光軸Aを遮ることができる。
【0066】図20および図21は、本発明の光ファイ
バ用フェルールの第5の実施形態(請求項11および請
求項12に対応する)を示している。この実施形態で
は、第2の実施形態で使用した蓋部材51における所定
のスリット53に、このスリット53と直角方向に切欠
部75が形成されている。切欠部75は、スリット53
側を狭めて形成されている。
【0067】フェルール本体23の円柱部27には、蓋
部57の貫通穴59にフェルール端面23bを突出した
状態で、切欠部75に係止可能な係止突部77が形成さ
れている。また、第2の実施形態と同様に、蓋部材51
の蓋部57には嵌合溝61が形成されておらず、遮光部
材33,摺動部材41には嵌合突部37,45が形成さ
れていない。
【0068】この実施形態では、先ず、係止突部77を
スリット53に摺動させて、蓋部材51がフェルール本
体23の後端23c側に移動され、フェルール端面23
bが蓋部57の貫通穴59に突出される。次に、蓋部材
51が回動され、切欠部75に係止突部77が係止さ
れ、フェルール端面23bを貫通穴59から突出した状
態が保持される。
【0069】そして、この状態で、フェルール端面23
bの検査、研磨等が行なわれる。この実施形態の光ファ
イバ用フェルールにおいても、上述した第2の実施形態
と同様の効果を得ることができるが、この実施形態で
は、蓋部材51を回動することにより、切欠部75に係
止突部79を係止したので、フェルール端面23bを貫
通穴59から突出した状態を保持することができ、この
状態で、フェルール端面23bの検査、研磨等を行うこ
とができる。
【0070】そして、切欠部75をスリット53側を狭
める形状に形成したので、フェルール本体23を光コネ
クタ63の接続筒65に挿入した場合に、誤って係止突
部77が切欠部75に係止することを防止することがで
きる。
【0071】なお、上述した第1の実施形態では、フェ
ルール本体23のテーパ部29の先端23a側に、円柱
状の突出部29aを形成し、この突出部29aの先端
に、フェルール端面23bを形成した例について述べた
が、本発明はかかる実施形態に限定されるものではな
く、例えば、テーパ部29の先端23a側に、直接フェ
ルール端面23bを形成しても良い。
【0072】また、上述した第2の実施形態では、弾性
部材71を、遮光部材33の溝部33cのみに固定し、
摺動部材41の溝部41cに対して摺動自在に配置した
例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定さ
れるものではなく、例えば、図22に示すように、弾性
部材71を、遮光部材33の溝部33cと摺動部材41
の溝部41cとの両方に固定しても良い。
【0073】この場合には、テーパ面29bに案内溝3
1,補助案内溝39を形成せず、また、遮光部材33,
摺動部材41に係止部35,43を形成しないことによ
り、図23に示すように、蓋部材51の移動に伴い、摺
動部材41が、遮光部材33を中心として、テーパ面2
9bを周方向に摺動し、フェルール端面23bを、容易
に遮光することができる。
【0074】
【発明の効果】請求項1の光ファイバ用フェルールで
は、フェルール本体の先端部を覆って、光ファイバの光
軸方向に移動自在に蓋部材を配置し、蓋部材に、フェル
ール端面を突出可能な貫通穴を形成したので、蓋部材を
フェルール端面側に移動することにより、フェルール端
面を貫通穴から蓋部材内に引き込み、同時に、蓋部材の
移動に連動する遮光手段により、光ファイバの光軸を遮
ることができる。
【0075】このため、フェルール本体の光コネクタへ
の非接続時に、フェルール端面から出力される光が、蓋
部材の外部に照射されることを防止することができる。
また、フェルール本体の光コネクタへの接続時には、フ
ェルール本体を光コネクタの接続筒に挿入し、蓋部材の
蓋部を、相手側のフェルールに押圧することにより、フ
ェルール本体を蓋部材内を摺動して先端側に移動し、フ
ェルール端面を貫通穴から突出することができ、相手側
のフェルール端面と相互に当接することができる。
【0076】そして、蓋部材の外径を、フェルール本体
の外径と同一または小さく形成したので、蓋部材を取り
付けた状態で、フェルール本体を光コネクタの接続筒に
接続することができる。さらに、フェルール本体の先端
部に配置される蓋部材内に、光ファイバの光軸を遮る遮
光部材を配置したので、既に設置されている光伝送装置
についても、フェルールのみを交換するだけで、容易
に、フェルール端面から照射される光を遮ることが可能
になる。
【0077】請求項2の光ファイバ用フェルールでは、
遮光手段を、フェルール端面に向けて細径化するテーパ
部と、蓋部材の移動に連動してテーパ面を摺動する遮光
部材とにより形成したので、蓋部材を先端側に移動する
ことにより、遮光部材をテーパ面に沿って摺動し、容易
に、光ファイバの光軸を遮断することができる。請求項
3の光ファイバ用フェルールでは、テーパ面に形成され
る案内部に、遮光部材に形成される係止部を摺動自在に
係止したので、遮光部材を、常にテーパ面の所定の位置
で摺動させ、容易に蓋部材の移動に連動することができ
る。
【0078】請求項4の光ファイバ用フェルールでは、
テーパ面の周方向に間隔を置いて形成される複数の補助
案内部に、遮光部材の摺動に連動する摺動部材を係止し
たので、蓋部材の移動時にフェルール本体に掛かる力
を、遮光部材と複数の摺動部材とを介して、テーパ面の
複数箇所に均等に掛けることができ、蓋部材を傾くこと
なく、円滑に移動することができる。
【0079】請求項5の光ファイバ用フェルールでは、
蓋部材の蓋部に、放射状に延在する複数の嵌合溝を形成
し、この嵌合溝に、遮光部材および摺動部材の嵌合突部
を摺動自在に嵌合したので、蓋部材の移動に連動して、
容易に遮光部材と摺動部材とをテーパ面に摺動すること
ができる。請求項6の光ファイバ用フェルールでは、フ
ェルール本体の後端側に形成されるくびれ部の先端側
に、蓋部材の後端に形成される当接部を当接したので、
蓋部材を先端側に所定量を移動することにより、蓋部材
の当接部をくびれ部に当接することができ、蓋部材のフ
ェルール本体からの外れを防止することができる。
【0080】また、蓋部材の後端側に形成されるスリッ
トにより、蓋部材の後端を、外側に撓ませることができ
るため、容易に、フェルール本体と蓋部材とを組み立て
ることができる。請求項7の光ファイバ用フェルールで
は、蓋部材を、フェルール本体の外径と同一の外径に形
成したので、蓋部材を、フェルール本体と同様に、光コ
ネクタの接続筒内に摺動することができる。
【0081】このため、フェルール本体を光コネクタか
ら外す際に、摺動による摩擦力により、蓋部材を接続筒
内に留めた状態でフェルール本体のみを後端側に移動す
ることができ、遮光部材により光軸を遮ることができ
る。請求項8の光ファイバ用フェルールでは、遮光部材
と蓋部材との少なくとも一方に、遮光部材をフェルール
端面に向けて付勢する付勢部材を取り付けたので、何も
しない状態では、付勢部材の付勢作用により、遮光部材
を蓋部材とともに先端側に摺動することができ、光ファ
イバの光軸を遮ることができる。
【0082】このため、フェルール本体を光コネクタか
ら外した際に、付勢手段の付勢作用により、自動的に光
ファイバの光軸を遮ることができる。また、フェルール
本体の光コネクタへの接続時には、蓋部材が相手側のフ
ェルールのフェルール端面に当接した後は、フェルール
本体のみが蓋部材内を先端側に移動するため、フェルー
ル端面を貫通穴から突出することができる。
【0083】請求項9の光ファイバ用フェルールでは、
遮光部材および摺動部材の周囲に、環状の弾性部材を配
置したので、この弾性部材により、遮光部材および摺動
部材をテーパ面側に押圧し、遮光部材および摺動部材を
テーパ面の細径方向、すなわちフェルール端面方向に摺
動する力として作用させることができる。この結果、何
もしない状態では、遮光部材を蓋部材とともに先端側に
摺動し、光ファイバの光軸を遮ることができる。
【0084】請求項10の光ファイバ用フェルールで
は、フェルール本体のくびれ部に、弾性部材を配置した
ので、この弾性部材により、蓋部材をフェルール本体の
先端に向けて押圧することができ、簡易な構造で、遮光
部材を蓋部材とともに先端側に摺動し、光ファイバの光
軸を遮ることができる。請求項11の光ファイバ用フェ
ルールでは、保持手段により、貫通穴からフェルール端
面を突出した状態を保持したので、フェルール端面の検
査、研磨等を容易に行うことができる。
【0085】請求項12の光ファイバ用フェルールで
は、フェルール本体に係止突部を形成し、蓋部材のスリ
ットに直角方向に切欠部を形成したので、係止突部を切
欠部に係止することにより、簡易な機構で確実に、フェ
ルール端面を貫通穴から突出した状態を保持することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ用フェルールの第1の実施
形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】フェルール本体を光コネクタの接続筒に挿入す
る状態を示す断面図である。
【図4】図3を蓋部側から見た断面図である。
【図5】フェルール本体を光コネクタの接続筒に挿入し
た状態を示す断面図である。
【図6】図5を蓋部側から見た断面図である。
【図7】フェルール本体を光コネクタの接続筒から引き
出す状態を示す断面図である。
【図8】図7を蓋部側から見た断面図である。
【図9】本発明の光ファイバ用フェルールの第2の実施
形態を示す分解斜視図である。
【図10】図9を蓋部側から見た正面図である。
【図11】図9を側面側から見た断面図である。
【図12】フェルール本体を光コネクタの接続筒に挿入
している状態を示す断面図である。
【図13】蓋部材が相手側のフェルール端面に当接した
状態を示す断面図である。
【図14】図13を蓋部側から見た断面図である。
【図15】フェルール端面が相手側のフェルール端面に
当接した状態を示す断面図である。
【図16】図15を蓋部側から見た断面図である。
【図17】本発明の光ファイバ用フェルールの第3の実
施形態を示す分解斜視図である。
【図18】図17を側面側から見た断面図である。
【図19】本発明の光ファイバ用フェルールの第4の実
施形態を示す分解斜視図である。
【図20】本発明の光ファイバ用フェルールの第5の実
施形態を示す分解斜視図である。
【図21】切欠部に係止突部を係止する状態を示す側面
図である。
【図22】環状の弾性部材を遮光部材,摺動部材の溝部
に固定した例を示す断面図である。
【図23】環状の弾性部材を遮光部材,摺動部材の溝部
に固定した例を示す断面図である。
【図24】従来の光ファイバ用フェルールおよび光プラ
グを示す断面図である。
【図25】従来の光プラグを光コネクタに接続した状態
を示す断面図である。
【図26】光プラグに遮光手段を設けた例を示す断面図
である。
【符号の説明】
21 光ファイバ 23 フェルール本体 23a 先端 23b フェルール端面 23c 後端 25 先端部 29 テーパ部 29b テーパ面(遮光手段) 31 案内溝(案内部,遮光手段) 33 遮光部材(遮光手段) 35 係止部(遮光手段) 37 嵌合突部(遮光手段) 39 補助案内溝(補助案内部) 41 摺動部材 47 くびれ部 51 蓋部材(遮光手段) 51a 後端 53 スリット 55 当接部 57 蓋部 59 貫通穴 61 嵌合溝(遮光手段) 71,73 弾性部材(付勢部材) 75 切欠部(保持手段) 77 係止突部(保持手段) A 光軸 D1,D3 外径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/24 G02B 6/36 - 6/40

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心に光ファイバが挿通されるフェルー
    ル本体と、 前記フェルール本体の先端部を覆って前記光ファイバの
    光軸方向に移動自在に配置され、前記フェルール本体の
    外径と同一または小さい外径を有する円筒状の蓋部材
    と、 前記蓋部材の蓋部に形成され、前記フェルール本体の先
    端のフェルール端面を突出可能な貫通穴と、 前記蓋部材の内側に配置され、前記蓋部材の前記フェル
    ール端面側への移動に連動して、前記光ファイバの前記
    光軸を遮る遮光手段と、 を有することを特徴とする光ファイバ用フェルール。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ファイバ用フェルール
    において、 前記遮光手段は、 前記フェルール本体の前記先端部に形成され、前記フェ
    ルール端面に向けて細径化するテーパ部と、 前記テーパ部のテーパ面上に配置され、前記蓋部材の移
    動に連動して前記テーパ面を傾斜方向に摺動する遮光部
    材と、 を有することを特徴とする光ファイバ用フェルール。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の光ファイバ用フェルール
    において、 前記テーパ面に、前記遮光部材の摺動方向に沿って案内
    部を形成するとともに、前記遮光部材に、前記案内部に
    摺動自在に係止される係止部を形成していることを特徴
    とする光ファイバ用フェルール。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の光ファイバ用フェルール
    において、 前記テーパ面に、周方向に間隔を置いて、傾斜方向に延
    在する複数の補助案内部を形成するとともに、前記各補
    助案内部に、前記遮光部材の摺動に連動して前記テーパ
    面を摺動する摺動部材を係止していることを特徴とする
    光ファイバ用フェルール。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の光ファイバ用フェルール
    において、 前記蓋部材の前記蓋部に、中央から放射状に延在する複
    数の嵌合溝を形成するとともに、前記遮光部材および前
    記摺動部材に、前記嵌合溝に摺動自在に嵌合する嵌合突
    部を形成していることを特徴とする光ファイバ用フェル
    ール。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれか1項
    記載の光ファイバ用フェルールにおいて、 前記フェルール本体の後端側にくびれ部を形成するとと
    もに、前記蓋部材の後端に、前記くびれ部の前記先端部
    側に当接される当接部を形成し、前記蓋部材の前記後端
    側に、前記光軸方向に沿ってスリットを形成しているこ
    とを特徴とする光ファイバ用フェルール。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の光ファイバ用フェルール
    において、 前記蓋部材の外径を、前記フェルール本体の外径と同一
    に形成していることを特徴とする光ファイバ用フェルー
    ル。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の光ファイバ用フェルール
    において、 前記遮光部材と前記蓋部材との少なくとも一方に、前記
    遮光部材を、前記フェルール本体の前記先端側に向けて
    付勢する付勢部材を取り付けていることを特徴とする光
    ファイバ用フェルール。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の光ファイバ用フェルール
    において、 前記遮光部材および前記摺動部材の周囲に、前記遮光部
    材および前記摺動部材を前記テーパ面側に押圧する環状
    の弾性部材を配置していること特徴とする光ファイバ用
    フェルール。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の光ファイバ用フェルー
    ルにおいて、 前記フェルール本体のくびれ部に、前記蓋部材の前記後
    端を前記フェルール本体の前記先端に向けて押圧する弾
    性部材を配置していることを特徴とする光ファイバ用フ
    ェルール。
  11. 【請求項11】 請求項8ないし請求項10のいずれか
    1項記載の光ファイバ用フェルールにおいて、 前記蓋部材および前記フェルール本体に、前記蓋部材の
    前記貫通穴から前記フェルール端面を突出した状態を保
    持する保持手段を形成していることを特徴とする光ファ
    イバ用フェルール。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の光ファイバ用フェル
    ールにおいて、 前記保持手段は、 前記蓋部材の前記スリットに直角方向に形成される切欠
    部と、 前記フェルール本体に形成され、前記切欠部に係止可能
    な係止突部と、 を有することを特徴とする光ファイバ用フェルール。
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