JP3514915B2 - ファンデーション - Google Patents

ファンデーション

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JP3514915B2
JP3514915B2 JP16913896A JP16913896A JP3514915B2 JP 3514915 B2 JP3514915 B2 JP 3514915B2 JP 16913896 A JP16913896 A JP 16913896A JP 16913896 A JP16913896 A JP 16913896A JP 3514915 B2 JP3514915 B2 JP 3514915B2
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博之 菅谷
貴史 川田
智道 金子
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、健康的な素肌と類
似の分光反射特性を有し、くすみがなく、自然で健康的
な化粧肌を得ることができるファンデーションに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ファンデーション類は、肌の色を好みの
色に変える、肌につや、はり、透明感を与える、肌のシ
ミやソバカス等の欠点をカバーする、乾燥や紫外線から
肌を守るなどの機能を有するものである。近年、特にく
すみがなく、自然で健康的な化粧肌が好まれ、ファンデ
ーションにも、このような化粧肌が得られるものが求め
られている。
【0003】一般に、健康的な素肌は、分光反射スペク
トルにおいて500〜620nmにスペクトル的な窪みを
有しており、逆に、くすんだ素肌ほどこの500〜62
0nmのスペクトル的な窪みが小さくなる傾向があること
が知られている(図1参照)。
【0004】従来のファンデーションは、この500〜
620nmのスペクトル的な窪みが極めて小さいため、こ
れを塗布すると、本来素肌の有していた500〜620
nmのスペクトル的な窪みを小さくしてしまい、分光反射
スペクトル的には、くすんだ肌と同様の状態になり、自
然で健康的な化粧肌は得難かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、くすみがなく、自然で健康的な化粧肌を得ることが
できるファンデーションを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、分光反射スペクトル
において、500〜620nm領域にスペクトル的な窪み
を有するファンデーションが、くすみがなく、自然で健
康的な化粧肌を与えることを見出し、本発明を完成し
た。
【0007】すなわち、本発明は、分光反射スペクトル
において、500〜620nmの波長領域にスペクトル的
な窪みを有することを特徴とするファンデーションを提
供するものである。
【0008】また、本発明は、色材の分光反射スペクト
ルの反射率急増領域における変曲点の波長が60nm以上
離れている、黄色系色材(A)及び赤色系色材(B)を
配合することを特徴とする当該ファンデーションの製造
方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のファンデーションは、分
光反射スペクトルにおいて、500〜620nmの波長領
域にスペクトル的な窪みを有するものである。ここで、
分光反射スペクトルは、通常の方法により、様々なタイ
プの分光光度計を用いて測定することができ、JIS Z 87
22(物体色の測定方法)に従って測定される。また、ス
ペクトル的な窪みとは、例えば、500〜620nmの波
長領域において、500nmにおける反射率と620nmに
おける反射率を通る直線スペクトルの反射率(R
std(λ))よりも、より低い反射率になることによって
生じるスペクトル形状の窪み形を言う。
【0010】本発明のファンデーションは、その外観色
が、マンセル表色系において、色相5R〜10YR、明
度5〜8、彩度2.5〜5.2であるのが好ましく、特
に色相2.0YR〜8.0YR、明度5.2〜7.6、
彩度2.7〜4.7であるのが好ましい。なお、本発明
において、これらの色相、明度及び彩度は、JIS Z 8721
(色の表示方法−三属性による表示)に従って求めたも
のである。
【0011】また、本発明のファンデーションは、分光
光度計にて、400〜700nmの波長領域における分光
反射率を測定したとき、当該領域において、(a)、
(b)又は(c): (a)450〜650nmの波長領域を450〜550nm
(領域1)及び550〜650nm(領域2)に分割し、
各領域内で反射率関数(Rfd(λ))の2次導関数が最小
となる波長をλ1(nm)及びλ2(nm)とし、これらの波
長の反射率を直線(Rstd(λ))で結び、このときの直線
と反射率との間の部分の面積、(b)450〜650nm
の波長領域において、任意の波長λ(nm)及び波長範囲
α(nm)をとり、λ−α(=λ1)及びλ+α(=λ2
の波長の反射率を直線(Rstd(λ))で結び、この直線と
反射率(Rfd(λ))との間の部分の面積のうち、最大の
面積、(c)500nm(λ1)及び620nm(λ2)の反
射率を直線(Rstd(λ))で結び、この直線と反射率(R
fd(λ))との間にできた部分の面積、のいずれかにより
形成される部分の面積(S500)を次式(1)により求
め、
【0012】
【数2】
【0013】得られた面積(S500)が、300(%・n
m)以上、特に375(%・nm)以上であるのが好まし
い。ここで、反射率関数(Rfd(λ))とは、波長λnmに
おけるファンデーションの反射率である。
【0014】ここで、面積(S500)は、測定により得
られた分光反射率関数(Rfd(λ))を用い、次の
(a)、(b)又は(c)のいずれかにより形成される
部分の面積として求めることができる。 (a)450〜650nmの波長領域を450〜550nm
(領域1)及び550〜650nm(領域2)に分割し、
各領域内で反射率関数(Rfd(λ))の2次導関数が最小
となる波長をλ1(nm)及びλ2(nm)とし、これらの波
長の反射率を直線(Rstd(λ))で結び、このときの直線
と反射率との間の部分の面積。すなわち、図2に示すよ
うに、反射率関数(Rfd(λ))の2次導関数(R″(
λ))を求め、領域1、領域2の範囲内でそれぞれR″
(λ)が最小となる波長λ1 (nm)及びλ2(nm)を求
め、このときの反射率を直線(Rstd(λ))で結ぶ。そし
て、Rstd(λ) とRfd(λ) との間の部分の面積(図2中
の斜線部)を求める。なお、Rfd(λ) の2次導関数R″
(λ) は、測定値が離散的な場合には、 R′(λ)=R(λ+5)−R(λ−5) R″(λ)=R′(λ+5)−R′(λ−5)として便宜的に求め
ることもできる。
【0015】(b)450〜650nmの波長領域におい
て、任意の波長λ(nm)及び波長範囲α(nm)をとり、
λ−α(=λ1)及びλ+α(=λ2)の波長の反射率を
直線(Rstd(λ))で結び、この直線と反射率(R
fd(λ))との間の部分の面積のうち、最大の面積。すな
わち、図3に示すように、450〜650nmの波長領域
において、任意の波長λ(nm)及び波長範囲α(nm)を
とり(図3ではλ=550nm、α=50nm)、λ−α(=
λ1)及びλ+α(=λ2)の反射率(図3ではλ1=500
nm、λ2=600nm)を直線(Rstd(λ))で結ぶ。λ±αの
波長範囲で、Rstd(λ)とRfd(λ)との間にできた部分の
面積(図3中の斜線部)を求めるが、この面積をλ及び
αの可能な組合わせすべてについて求め、そのうちの最
大の面積を求める。
【0016】(c)500nm(λ1)及び620nm
(λ2)の反射率を直線(Rstd(λ))で結び、この直線
と反射率(Rfd(λ))との間にできた部分の面積。この
500nm及び620nmは、酸化型及び還元型ヘモグロビ
ンの吸収波長領域500〜620(nm)に対応するもの
である。
【0017】(a)、(b)又は(c)により規定され
た部分の面積(S500)は、次式(1)により求めるこ
とができる。
【0018】
【数3】
【0019】なお、Δλは、皮膚の分光反射率を測定す
る際の測定波長間隔を考慮したもので、サンプリングピ
ッチの違いに関わらず常に同じ条件でS500 が算出でき
るようにしたものである。
【0020】また、前記の測定により得られた分光反射
スペクトルにおいて、λ1〜λ2 の波長領域における直
線(Rstd(λ))と反射率(Rfd(λ))の差スペクトルの
最大値は、+7.5%以上、特に+9.5%以上である
のが好ましい。
【0021】更に、波長λ1(nm)の反射率(c)と、
400〜λ1(nm)における最小反射率(d)との差
(c−d)は、+9.0%以上、特に11%以上である
のが好ましく、λ1〜λ2 の波長範囲は、70nm以上、
特に100nm以上であるのが好ましい。
【0022】本発明のファンデーションは、例えば色材
の分光反射スペクトルの反射率急増領域における変曲点
の波長が60nm以上離れている、黄色系色材(A)及び
赤色系色材(B)を配合することにより製造することが
できる。
【0023】ここで、反射率急増領域における変曲点の
波長は、当該領域におけるスペクトルの一次微分導関数
の最大値又は二次微分導関数が0となる波長に相当し、
これらにより求めるのが好ましい。本発明においては、
このような変曲点の波長が60nm以上離れている黄色系
色材(A)及び赤色系色材(B)を用いるのが好まし
い。この波長の差が60nm未満では、ファンデーション
の分光反射スペクトルにおいて、500〜620nmの波
長領域にスペクトル的な窪みが得難い。色材としては、
510±25nmに変曲点を有する色材(A)と、620
±25nmに変曲点を有する色材(B)を組合わせて用い
るのが好ましい。ここで、色材(A)及び色材(B)を
変曲点の波長(二次導関数が0)で規定しているのは、
500の求め方(a)における、波長λ1及びλ2との対
応関係が良いためである。色材(A)及び色材(B)を
規定するのに、変曲点波長の代わりに、分光反射率の二
次導関数が最大となる波長や、最小となる波長等を用い
て規定しても良い。この場合、S500の求め方(a)に
おける、波長λ1及びλ2との対応関係をあらかじめ調
べ、二次導関数の最大値又は最小値等のそれぞれがとり
うる範囲を決定することにより規定してもよい。
【0024】ここで、色材(A)及び(B)としては、
特に制限されず、例えば有機色素(合成、天然)、無機
顔料(焼結顔料、複合酸化物顔料、異元素ドープ顔料等
を含む)、色素複合顔料、干渉パール等が挙げられ、更
にこれら色材のマイクロカプセルなどを用いることもで
きる。
【0025】具体的には、有機色素としては、色材
(A)として、合成色素である黄色203号Alレー
キ、黄色205号、黄色401号、緑色204号等が使
用でき、色材(B)として、合成色素である赤色202
号、赤色106号Alレーキ、赤色220号、赤色22
6号、赤色227号Alレーキ、キナクリドン顔料等
や、天然色素であるカルミン等が使用できるが、変曲点
波長が色材(A)、色材(B)の上記条件に適合するも
のであれば、特にこれらに限定されるものではない。な
お、これらの有機色素のうち、水溶性のものは、肌への
染着性等の問題があるため、レーキ化や、体質顔料との
複合化、マイクロカプセル化等の処理により、溶出性を
抑えたものを用いるのが好ましい。更に、色材(A)、
色材(B)としては通常化粧品に使用されるものが好ま
しく、更に皮膚に対する安全性が高いものがより好まし
い。
【0026】また、無機顔料としては、マンガンバイオ
レット、カドミウムレッド、カドミウムイエロー等の化
合物の他に、プラセオジム黄、バナジウムジルコニウム
黄、チタンイエロー等の複合酸化物系顔料等が使用でき
るが、変曲点波長が色材(A)、色材(B)の上記条件
に適合するものであれば、特にこれらに限定されるもの
ではなく、色材(A)、色材(B)としては通常化粧品
に使用されるものが好ましく、更に皮膚に対する安全性
が高いものがより好ましい。一般的に使用されている黄
酸化鉄及びべんがらは、変曲点波長を548nmと588
nm付近に有するためにこれらそのものは、色材(A)、
色材(B)としては適さないために、他の金属酸化物と
の焼結等の処理により、変曲点波長を適性範囲に制御し
て用いることが好ましい。
【0027】色素複合顔料としては、例えば特開平3−
153523号公報や特開平3−290312号公報に
記載の方法を用いて、アルミナ担体に、黄色203号や
黄色4号、コチニール、赤色201号、赤色227号等
を複合化したものを用いることができる。また、645
nmより長波長側に変曲点を有する色材と595nmより短
波長側に変曲点を有する色材を任意の割合で混合するこ
とにより620±25nmに変曲点波長を調整することが
可能である。しかしながら、変曲点波長660nm以上の
ものになると、混合色材の彩度が低下してしまうために
肌色の調色が困難となり、実際の使用には適さない。ま
た、535nmより長波長側に変曲点を有する色材に任意
量の青色顔料を混合することにより、510±25nmに
変曲点波長を調整することも可能であるが、このような
混合色材も、彩度が著しく低下してしまうために、肌色
の調色が困難となり、実際の使用には適さない。
【0028】更に、これらの色材は、撥水・撥油等の表
面処理を行ったものであっても良い。また、これら色材
の粒子径、形状についても特に制限するものではない
が、粒子径については、100μm以下であることが好
ましく、更に好ましくは、30μm以下であることがよ
り好ましい。また、必要に応じて、2種類以上の色材
(A)及び(B)をそれぞれ組合わせたり、黄酸化鉄や
べんがら等を若干量加えることにより、分光反射スペク
トルの形状(山や肩の位置)や窪みの大きさ等を、より
素肌に類似するように調整することが可能である。
【0029】本発明のファンデーションに、色材(A)
及び(B)以外に酸化チタンを配合することにより、適
当な肌色に調色することができる。
【0030】本発明において、各色材の配合量は、得ら
れるファンデーションの分光反射スペクトルが、500
〜620nmの波長領域にスペクトル的な窪みを有するよ
うになれば特に制限されないが、全組成中に色材(A)
を0.1〜40重量%、特に0.5〜20重量%、色材
(B)を0.05〜20重量%、特に0.2〜10量
%、酸化チタン(C)を1〜30重量%、特に2〜18
重量%配合するのが好ましい。また、これらの配合重量
比は、(A)/(C)=0.01〜20、特に0.04
〜10、(B)/(C)=0.005〜10、特に0.
01〜5であるのが好ましい。
【0031】本発明のファンデーションは、前記成分以
外に通常の化粧料に用いられる成分を本発明の効果を損
わない範囲で適宜配合し、通常の方法に従って製造する
ことができる。また、剤型としては特に制限されず、固
型状、乳化状、油性等のいずれにも適用することができ
る。
【0032】
【発明の効果】本発明のファンデーションは、くすみが
なく、自然で健康的な化粧肌を与えることができる。
【0033】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0034】実施例1(固型ファンデーション) 表1に示す組成の固型ファンデーションを常法により製
造した。
【0035】
【表1】
【0036】本発明品に用いた赤色202号及び黄色4
01号の分光反射スペクトルを図4に、また、得られた
ファンデーションの分光反射スペクトルを図5(本発明
品)及び図6(比較品)に示す。
【0037】図5より、本発明のファンデーションは、
分光反射スペクトルにおいて、500〜620nmの波長
領域にスペクトル的な窪みを有するものであり、その外
観色はマンセル表色系において6.3YR6.9/4.
6であった。また、分光反射スペクトルにおいて、面積
(S500)は上記(a)方法により求めた結果752.
5(%・nm)であり、直線(Rstd(λ))と反射率(R
fd(λ))の差スペクトルの最大値は17.4%であっ
た。これに対し、比較品のファンデーションは、図6に
示すように500〜620nmの波長領域にスペクトル的
な窪みを有さず、その外観色はマンセル表色系において
6.1YR6.7/4.9であった。また、分光反射ス
ペクトルにおいて、面積(S500)は35.0(%・n
m)であり、直線(Rstd(λ))と反射率(Rfd(λ))の差
スペクトルの最大値は1.43%であった。
【0038】また、本発明品と比較品のファンデーショ
ンについて、官能評価を行った。すなわち、女性モデル
の顔の左右に、それぞれ本発明品と比較品を塗布し、顔
色の見えについて客観評価を行った。条件としては、色
温度約6100℃の照明環境で左右の塗布肌が同じよう
に見える(色、仕上がりについて)ことを確認した後、
色温度が約4000℃の照明環境で評価を行った。その
結果、本発明品の方が「健康的に見え」、比較品の方が
「顔色が悪く」、「くすんで見える」といった評価が得
られた。また、このときの左右塗布肌の分光反射率を測
定し、各照明下での測定値の変化を確認したところ、本
発明品を塗布した肌と素肌の変化量はほぼ同等であるの
に対し、比較品を塗布した肌の変化の方が大きく、より
黄色みに変化していることがわかった。これらのことか
ら、本発明品がくすみのない健康的な素肌の特性を再現
していることが確認でき、従来のファンデーションより
も優れていることが認められた。
【0039】実施例2 以下に示す組成の固型ファンデーションを常法により製
造した。
【表2】 (成分) (重量%) シリコーン油(シリコーンKF-96(10cSt)信越化学社製) 7.0 ステアリン酸亜鉛 1.0 マイカ 10.0 セリサイト 13.7 タルク 20.0 ナイロンパウダー 11.0 酸化チタン 10.0 コチニール/アルミナ複合顔料(色材(B))*3 8.0 黄色4号/アルミナ複合顔料(色材(A))*4 19.0 黒酸化鉄 0.2 防腐剤 0.1 *3:変曲点波長630nm *4:変曲点波長519nm
【0040】得られたファンデーションは、分光反射ス
ペクトルにおいて、500〜620nmの波長領域にスペ
クトル的な窪みを有するものであり、その外観色はマン
セル表色系において5.5YR7.0/4.5であっ
た。また、分光反射スペクトルにおいて、面積
(S500)は690(%・nm)であり、直線(R
std(λ))と反射率(Rfd(λ))の差スペクトルの最大値
は16.5%であった。
【0041】実施例3 以下に示す組成の固型ファンデーションを常法により製
造した。
【表3】 (成分) (重量%) シリコーン油(シリコーンKF-96A(10cSt) 信越化学社製) 10.0 ステアリン酸亜鉛 1.0 マイカ 10.6 セリサイト 21.0 タルク 22.0 ナイロンパウダー 26.5 酸化チタン 6.0 ベンガラ/マンガンバイオレット混合物(色材(B))*5 0.7 黄色203号Alレーキ(色材(A))*6 2.0 黒酸化鉄 0.1 防腐剤 0.1 *5:ベンガラ/マンガンバイオレット=3/7,変曲点波長627nm *6:変曲点波長513nm
【0042】得られたファンデーションは、分光反射ス
ペクトルにおいて、500〜620nmの波長領域にスペ
クトル的な窪みを有するものであり、その外観色はマン
セル表色系において6.2YR6.6/4.3であっ
た。また、分光反射スペクトルにおいて、面積
(S500)は510(%・nm)であり、直線(R
std(λ))と反射率(Rfd(λ))の差スペクトルの最大値
は12%であった。
【0043】実施例4 以下に示す組成の乳化型ファンデーションを常法により
製造した。
【表4】 (成分) (重量%) 精製水 42.0 グリセリン 7.0 ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン) シロキサン共重合体(SH3772C,東レダウコーニング社製) 3.0 メチルポリシロキサン (シリコーンKF-96A(10cSt) 信越化学社製) 7.0 メチルポリシクロシロキサン (SH244,東レダウコーニング社製) 15.0 スクワラン 4.0 メトキシ桂皮酸オクチル 2.0 ナイロンパウダー 4.4 酸化チタン 7.0 コチニール/アルミナ複合粉体(色材(B))*7 6.0 黄色205号(色材(A))*8 0.4 黒酸化鉄 0.1 微粒子酸化チタン 2.0 防腐剤 0.1 *7:変曲点波長630nm *8:変曲点波長521nm
【0044】得られたファンデーションは、分光反射ス
ペクトルにおいて、500〜620nmの波長領域にスペ
クトル的な窪みを有するものであり、その外観色はマン
セル表色系において5.8YR6.5/4.5であっ
た。また、分光反射スペクトルにおいて、面積
(S500)は670(%・nm)であり、直線(R
std(λ))と反射率(Rfd(λ))の差スペクトルの最大値
は15.2%であった。
【0045】実施例5 以下に示す組成の油性ファンデーションを常法により製
造した。
【表5】 (成分) (重量%) シリコーン油(シリコーンKF-96A(10cSt) 信越化学社製) 15.0 流動パラフィン 32.0 キャンデリラワックス 3.0 セリサイト 32.6 酸化チタン 16.0 赤色202号(色材(B))*9 0.25 黄色205号(色材(A))*10 0.8 黒酸化鉄 0.25 防腐剤 0.1 *9:変曲点波長623nm *10:変曲点波長521nm
【0046】得られたファンデーションは、分光反射ス
ペクトルにおいて、500〜620nmの波長領域にスペ
クトル的な窪みを有するものであり、その外観色はマン
セル表色系において4YR6.2/4.5であった。ま
た、分光反射スペクトルにおいて、面積(S500)は7
35(%・nm)であり、直線(Rstd(λ))と反射率(R
fd(λ))の差スペクトルの最大値は15.6%であっ
た。
【0047】実施例2〜5で得られたファンデーション
は、いずれもくすみがなく、自然で健康的な化粧肌を与
えた。
【図面の簡単な説明】
【図1】素肌の分光反射スペクトルの例を示す図であ
る。
【図2】面積(S500)を規定する方法(a)を示す図
である。
【図3】面積(S500)を規定する方法(b)を示す図
である。
【図4】実施例1で使用した赤色202号及び黄色40
1号の分光反射スペクトルを示す図である。
【図5】実施例1で得られた本発明品のファンデーショ
ンの分光反射スペクトルを示す図である。
【図6】実施例1で得られた比較品のファンデーション
の分光反射スペクトルを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 智道 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式 会社研究所内 (56)参考文献 FRAGRANCE JOURNA L, Vol.24, No.2, (1996) pp.9−16. FRAGRANCE JOURNA L, Vol.24, No.2, (1996) pp.35−40. FRAGRANCE JOURNA L, Vol.21, No.5, (1993) pp.21−26. (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)色材の分光反射スペクトルの反射
    率急増領域における変曲点の波長が510±25nmにあ
    る黄色系色材を0.1〜40重量%及び(B)該変曲点
    の波長が620±25nmにある赤色系色材を0.05〜
    20重量%含有し、分光光度計にて、400〜700nm
    の波長領域における分光反射率を測定したとき、当該領
    域において、(a)450〜650nmの波長領域を45
    0〜550nm(領域1)及び550〜650nm(領域
    2)に分割し、各領域内で反射率関数(Rfd(λ))の
    2次導関数が最少となる波長をλ1(nm)及びλ2(nm)
    とし、これらの波長の反射率を直線(Rstd(λ))で結
    び、このときの直線と反射率(Rfd(λ))との間に形
    成される部分の面積(S500)を次式(1)により求
    め、 【数1】 得られた面積(S500)が、300(%・nm)以上であ
    ることを特徴とするファンデーション。
  2. 【請求項2】 外観色が、マンセル表色系において、色
    相5R〜10YR、明度5〜8、彩度2.5〜5.2で
    ある請求項1記載のファンデーション。
  3. 【請求項3】 更に、(C)酸化チタンを1〜30重量
    %含有する請求項1記載のファンデーション。
  4. 【請求項4】 黄色系色材(A)、赤色系色材(B)及
    び酸化チタン(C)の配合重量比が、(A)/(C)=
    0.01〜20、及び(B)/(C)=0.005〜1
    0である請求項3記載のファンデーション。
  5. 【請求項5】 λ1〜λ2の波長領域において、波長λ1
    と波長λ2の反射率を結んだ直線(Rstd(λ))と反射率
    (Rfd(λ))の差スペクトルの最大値が+7.5%以上
    である請求項1〜4のいずれか1項記載のファンデーシ
    ョン。
  6. 【請求項6】 波長λ1(nm)の反射率(c)と、40
    0〜λ1(nm)における最小反射率(d)との差(c−
    d)が、+9.0%以上である請求項1〜5のいずれか
    1項記載のファンデーション。
  7. 【請求項7】 λ1〜λ2の波長範囲が、70nm以上であ
    る請求項1〜6のいずれか1項記載のファンデーショ
    ン。
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