JP3514606B2 - ターボチャージャの制御装置 - Google Patents

ターボチャージャの制御装置

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JP3514606B2
JP3514606B2 JP14516697A JP14516697A JP3514606B2 JP 3514606 B2 JP3514606 B2 JP 3514606B2 JP 14516697 A JP14516697 A JP 14516697A JP 14516697 A JP14516697 A JP 14516697A JP 3514606 B2 JP3514606 B2 JP 3514606B2
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誠二 岡田
孝 高橋
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Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corp
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Supercharger (AREA)
  • Magnetically Actuated Valves (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気タービンに流
入する排気の速度を制御するノズルベーンを備えたター
ボチャージャにおける上記ノズルベーンの開度を、エン
ジンの回転数と負荷とに応じて最適化制御することので
きる簡易な構成のターボチャージャの制御装置に関す
る。
【0002】
【関連する背景技術】エンジンのパワーアップ技術の1
つにターボチャージャがある。この種のターボチャージ
ャは、エンジンの排気を利用して過給機を駆動して吸入
気を圧縮し、これによってエンジンに対する吸入気の充
填効率を高めるものである。ちなみに可変ノズルベーン
式のターボチャージャ(所謂VGターボ)は、例えば図
1に示すように排気タービンのタービンブレード1の周
囲に等間隔に対向配置されたノズルベーン2の角度(開
度)を、その周囲に設けた環状リング3の回動位置調整
によって可変し、これによって排気タービンに流入する
エンジンからの排気の速度(流量)を制御するものであ
る。尚、上記環状リング3の回動位置の調整は、該環状
リング3に連結されたロッド4を備えた、例えばエアシ
リンダからなるアクチュエータ5を駆動することによっ
て行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの種のター
ボチャージャにおける上記ノズルベーン2の開度の制御
手段、具体的には環状リング3を駆動するアクチュエー
タ5としては、例えばロッド4の作動位置(進退位置)
を段階的に設定可能な多段階式アクチュエータが用いら
れる。即ち、複数の圧力室を備え、これらの各圧力室へ
の制御圧力(圧縮空気)の導入を選択的に制御すること
でロッド4の作動位置を段階的に可変設定可能なアクチ
ュエータ5が用いられる。
【0004】しかしながらこの種の多段階式アクチュエ
ータは、その構造が複雑であり、また高価である。しか
もロッド4の作動位置を段階的(ステップ的)にしか制
御することができないので、ノズルベーン2の開度も自
ずと段階的にしか設定することができない。換言すれ
ば、排気タービンに流入する排気の速度(流量)を段階
的にしか調整することができない。この為、エンジン状
態と排気タービンの作動状態が必ずしもファインマッチ
ングしないと言う問題がある。
【0005】これに対してアクチュエータ4としてダイ
ヤフラム式の負圧アクチュエータを用い、ターボチャー
ジャによるブースト圧に応じて上記負圧アクチュエータ
の作動をフィードバック制御することでノズルベーン2
の開度を調整する手法が提唱されている。このような手
法によれば、エンジンの状態に応じてノズルベーン2の
開度を連続的(無段階)に調整することが可能となる。
【0006】しかしながらエンジン状態、具体的には吸
気マニホールドにおけるブースト圧の変動に応じて負圧
アクチュエータを駆動してノズルベーン2の開度を調整
するので、負圧アクチュエータ自体、更にはその負圧の
調整バルブが頻繁に作動することが否めない。この為、
負圧アクチュエータや負圧調整バルブの耐久性が懸念さ
れる。しかも負圧アクチュエータの作動圧力(制御負
圧)として、一般的にはさほど大きな負圧が期待できな
いので、そのダイヤフラムが大径化することが否めず、
アクチュエータが大型化、複雑化すると言う問題があ
る。
【0007】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、エンジン状態に応じて可変式の
ノズルベーンの開度を最適に調整することができ、しか
もその構成が簡単でターボチャージャ・アッシーの小型
・軽量化を図るに好適なターボチャージャの制御装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るターボチャ
ージャの制御装置は、排気タービンに流入する排気の速
度を制御可能なノズルベーンを備えたターボチャージャ
において、エアタンクからの制御圧力を圧力室に受けて
作動して前記ノズルベーンを可動するアクチュエータ
と、このアクチュエータの上記圧力室に加える前記制御
圧力を調整するソレノイドバルブと、前記アクチュエー
タの実作動位置を検出するポジションセンサと、前記エ
ンジンのブースト圧を検出するブースト圧検出手段とを
備え、更にエンジンの回転数と負荷とに従って前記アク
チュエータの目標作動位置を設定する目標位置設定手段
と、前記ポジションセンサにより検出される前記アクチ
ュエータの実作動位置と前記目標作動位置との公差が所
定範囲内となるように前記ソレノイドバルブをフィード
バック制御するストローク制御手段と、前記ブースト圧
が目標ブースト圧に対して所定の公差範囲から外れると
き前記アクチュエータの作動位置を補正するブースト圧
制御手段とを備えている。
【0009】そして本発明に係るターボチャージャの制
御装置は、ポジションセンサによりアクチュエータの実
作動位置を検出すると共に、エンジンの状態に応じて設
定されるアクチュエータの目標作動位置と上記実作動位
置とに応じて、その公差が所定の範囲内となるようにソ
レノイドバルブをフィードバック制御し、またブースト
圧が目標ブースト圧に対して所定の公差範囲から外れる
とき前記アクチュエータの作動位置を補正することで、
ノズルベーンの開度を規定するアクチュエータの作動位
置を高精度に設定し得るようにしたことを特徴としてい
る。つまりアクチュエータの組立精度や、該アクチュエ
ータの圧力室に導入する制御圧力に誤差がある場合であ
っても、エンジン状態に応じてアクチュエータの作動位
置を精度良く制御してノズルベーンの開度を最適設定し
得るようにし、またアクチュエータ自体の構成の簡素化
を図ったことを第1の特徴としている。
【0010】また本発明に係るターボチャージャの制御
装置は、更に前記ブースト圧制御手段において前記アク
チュエータの実作動位置と目標作動位置との公差が所定
の範囲内であって、且つ前記ブースト圧が目標ブースト
圧に対して所定の公差範囲内にあるとき、前記アクチュ
エータの目標作動位置を固定するようにしたことを特徴
としている。換言すればエンジンの作動状態を示すブー
スト圧が目標ブースト圧に対する公差から外れるような
場合、アクチュエータの作動位置(目標作動位置)を補
正することで上記条件が満たされるようにし、これによ
ってアクチュエータの作動位置を最適化することを第2
特徴としている。
【0011】また本発明は請求項2に記載するように前
記アクチュエータとして、負圧に比較して大きな圧力の
得やすい正圧力を圧力室に入力して作動するダイヤフラ
ム式のアクチュエータとして実現し、このアクチュエー
タに車両に搭載されたエアタンクから正圧力を供給する
ように構成することで、該アクチュエータにおけるダイ
ヤフラムの小径化を図り、アクチュエータの小型化、ひ
いてはターボチャージャ・アッシーの小型・軽量化を図
ることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係るターボチャージャの制御装置について説
明する。この実施形態に係るターボチャージャの制御装
置は、基本的には図1に示すように排気タービンのター
ビンブレード1の周囲に可変式のノズルベーン2を等間
隔に対向配置した構成を有し、上記ノズルベーン2の角
度(開度)を環状リング3の駆動によって可変するよう
に構成されたターボチャージャにおいて、特に上記環状
リング3を駆動してノズルベーン2の開度を調整するア
クチュエータとして、例えば図2に示す如く構成された
正圧ダイヤフラム式のアクチュエータ10を用いたこと
を特徴としている。
【0013】この正圧ダイヤフラム式のアクチュエータ
10の構造について簡単に説明すると、図中11はその
先端が環状リング3に連結されるロッドであって、ケー
シング12内に軸受13を介して進退自在に設けられて
いる。このロッド12の中間部には、ケーシング12の
内部空間を気密に2分してダイヤフラム14が設けられ
ており、該ダイヤフラム14の図中左側の空間は圧縮空
気からなる正の制御圧力が加えられる圧力室15、また
図中右側空間は大気圧室16として構成されている。
【0014】尚、大気圧室16にはロッド11を図中左
側に偏倚する圧縮ばね17が装架されている。前記圧力
室15に導入される制御圧力は、上記圧縮ばね17に抗
してダイヤフラム14を図中右側にスライドさせること
で前記ロッド11を進退駆動する。また前記圧力室15
には、前記ロッド11の一端部を囲繞して電磁コイル式
のポジションセンサ18が組み込まれている。このポジ
ションセンサ18により前記ロッド11のスライド位
置、即ち、前記圧力室15に導入された制御圧力(正
圧)を受けてスライドしたロッド11の実作動位置がリ
ニアに検出されるようになっている。
【0015】さてこの実施形態に係るターボチャージャ
の制御装置が特徴とするところは、制御圧力としての正
圧を受けて作動すると共に、ロッド11の実作動位置を
検出するポジションセンサ18を組み込んだ上述した構
成の正圧ダイヤフラム式アクチュエータ10を用いてノ
ズルベーン2の開度を可変設定することのみならず、上
記正圧ダイヤフラム式アクチュエータ10を、例えば図
3に示す如く構成された制御システムの下で、その作動
を制御するように構成した点にある。
【0016】制御システムは車両に搭載されたエアタン
ク21から、例えば3.0Kgf/cm2の圧縮空気からなる制
御圧力を前記アクチュエータ10の圧力室15に導入し
て該アクチュエータ10を駆動するブースト用のソレノ
イドバルブ22、またこの圧力室15に導入された制御
圧力を、例えば0.1Kgf/cm2程度の圧力で徐々に大気側
に放出するベント用のソレノイドバルブ23、そして前
記圧力室15に導入された制御圧力を一気に大気側に放
出する急速オフ用のソレノイドバルブ24を備えてい
る。
【0017】これらのソレノイドバルブ22,23,24
は、マイクロプロセッサを主体として構成されるコント
ロール・ユニット25の下でそれぞれ駆動制御されて作
動するものであり、上記各ソレノイドバルブ22,23,
24の作動によって前記アクチュエータ10の圧力室1
5に加えられる制御圧力が調整され、ロッド11の変位
量(移動ストローク)が可変される。そしてこのロッド
11の移動変位した位置に応じて前記ノズルベーン2の
開度が可変設定される。
【0018】さて上記コントロール・ユニット25は、
エンジンに組み込まれた各種センサによって検出される
水温31,エンジン負荷32,エンジン回転数33,ブ
ースト圧34のエンジン状態情報のみならず、パワータ
ードスイッチ35,36やコールドスタートスイッチ3
7によって検出される車両の状態情報に加えて、前記ア
クチュエータ10に組み込まれたポジションセンサ18
によって検出されるロッド11の実作動位置の情報に従
って前記各ソレノイドバルブ22,23,24の作動を制
御する。特にエンジン状態に従ってアクチュエータのス
トロークマップ26を参照し、エンジン状態に応じた最
適ストローク(ロッド11の制御位置)を求めて、前記
各ソレノイドバルブ22,23,24の作動をフィードバ
ック制御するものとなっている。
【0019】尚、上記ストロークマップ26は、例えば
図4に示すようにエンジンの回転数と負荷の状態に応じ
て定まるアクチュエータ10のロッド11の最適位置
(基準位置からのストローク)を示すデータからなり、
ROM化したデータとして与えられる。このようなマッ
プ26に示されるデータは、エンジンの仕様等に応じて
定められることは勿論のことであり、パワータードの状
態等に応じてマップデータを可変設定することも勿論可
能である。
【0020】さてコントロール・ユニット25による前
記各ソレノイドバルブ22,23,24の作動制御は次の
ようにして実行される。図5はその制御手続の流れを示
すもので、基本的には先ずエンジンの状態として前記エ
ンジン負荷32およびエンジン回転数33を検出するこ
とから開始される[ステップS1]。そしてこれらの情
報に基づき、前記ストロークマップ26を参照してアク
チュエータ10のロッド11に対する目標作動位置を選
定する[ステップS2]。即ち、排気ターボに流入する
排気の流量(速度)を、そのときのエンジン状態に応じ
て最適化し得るノズルベーン2の開度を規定する為の前
記ロッド11の移動位置(アクチュエータ10の目標作
動位置)を求める。
【0021】しかる後、前記各ソレノイドバルブ22,
23,24の作動を制御し[ステップS3]、これによ
ってアクチュエータ10を作動させる[ステップS
4]。これらのソレノイドバルブ22,23,24の作動
制御は、基本的には前記ロッド11を目標作動位置に位
置付け得る圧力の圧縮空気(制御圧力)を、アクチュエ
ータ10の圧力室15に導入することによって行われ
る。
【0022】ちなみに圧力室15への制御圧力の導入
は、ブースト用ソレノイドバルブ22を駆動すること
で、エアタンク21に蓄積された圧縮空気をアクチュエ
ータ10に供給することによって行われる。この際、ロ
ッド11のオーバーストロークが生じた場合には、ベン
ト用ソレノイドバルブ23を駆動して上記圧力室15に
導入された圧縮空気を大気側に徐々に放出することで制
御圧力を減少させることでその調整が行われる。また逆
に前記ロッド11がアンダーストロークである場合に
は、前記ソレノイドバルブ22の駆動により圧力室15
に圧縮空気を補充充填し、その制御圧力を高めることで
調整が行われる。
【0023】さて上述した如くソレノイドバルブ22,
23,24の作動制御の下でアクチュエータ10が駆動
されたならば、次にそのロッド11の移動位置を前記ポ
ジションセンサ18により検出する[ステップS5]。
即ち、制御圧力を受けて実際に作動したアクチュエータ
10におけるロッド11の実作動位置をポジションセン
サ18にて検出する。
【0024】しかる後、上述した如く検出されるロッド
11の実作動位置が、前述した目標作動位置に対する所
定の公差範囲内にあるか否かを判定する[ステップS
6]。そしてロッド11の実作動位置が目標作動位置の
公差から外れる場合には、目標作動位置に対してオーバ
ーストロークであるか、アンダーストロークであるかに
応じて再度ソレノイドバルブ22,23,24の作動制御
を実行する[ステップS3]。つまりロッド11の実作
動位置と目標作動位置との公差が所定の範囲内となるよ
うに、換言すれば目標作動位置に対する公差範囲内に前
記実作動位置が納まるように前記ソレノイドバルブ2
2,23,24をフィードバック制御する。
【0025】このようにしてポジションセンサ18によ
って検出されるロッド11の実作動位置を、ソレノイド
バルブ22,23,24のフィードバック制御により前記
目標作動位置の公差範囲内に設定することで、エンジン
状態に応じて求められる目標作動位置にロッド11を簡
易にして正確に位置付けることが可能となり、該目標作
動位置によって規定されるノズルベーン2の開度を精度
良く設定することが可能となる。
【0026】さて上述した如くロッド11の実作動位置
を決定したならば、次に該ターボチャージャによって過
給された吸入気のブースト圧34に対する判定が行われ
る。このブースト圧の判定は、先ずそのブースト圧がオ
ーバーブーストとなっていないかを調べることから開始
される[ステップS7]。即ち、ブースト圧が、過給機
に要求される許容値Pb-LIMを越えていないかを調べ
る。そしてオーバーブーストである場合には、これを解
消するべく前記ノズルベーン2を速やかに全開にする
[ステップS8]。具体的には前記急速オフ用ソレノイ
ドバルブ24を駆動して前記圧力室15に加えられてい
る制御圧力を急速に抜き、これによってアクチュエータ
10のロッド11を元の位置に速やかに復帰させ、ノズ
ルベーン2を開いてターボチャージャによる過給作動を
停止させる。
【0027】これに対してオーバーブーストでない場合
には、つまりターボチャージャによる過給作用が正常な
動作範囲で働いている場合には、次にそのブースト圧が
目標とするブースト圧の公差範囲内であるか否かを判定
する[ステップS9]。尚、この目標ブースト圧はエン
ジン状態に応じて定められるものであり、前述したノズ
ルベーン2の開度は上記目標ブースト圧を得るべく設定
されるものである。更に前記ロッド11の目標作動位置
は、上記目標ブースト圧に応じたノズルベーン2の開度
を得るべく設定されるものである。
【0028】そこで前述した如くロッド11の実作動位
置が、ソレノイドバルブ22,23,24のフィードバッ
ク制御により決定されたならば、その状態において得ら
れるブースト圧と上記目標ブースト圧とを比較する[ス
テップS9]。そしてブースト圧がその公差によって示
される下限値Pb-minに満たない場合には、ノズルベー
ン2の開度(絞り量)が不足し、排気ガスの流入量(速
度)が目標よりも少ないことを意味するので、例えばロ
ッド11のストローク(作動位置)を所定量、ステップ
的に増大補正する[ステップS10]。具体的には前記
ロッド11に対する目標作動位置を、例えば(+0.1m
m)だけ補正し、前述したステップS3からの処理手続
を繰り返し実行する。
【0029】これに対してブースト圧がその公差によっ
て示される上限値Pb-maxを越える場合には、ノズルベ
ーン2を絞り込み過ぎであることが示されるので、例え
ばロッド11のストロークを所定量減少補正する[ステ
ップS11]。具体的には前記ロッド11に対する目標
作動位置を、例えば(−0.1mm)だけ補正し、前述し
たステップS3からの処理手続を繰り返し実行する。
【0030】このようにしてロッド11に対する目標作
動位置をそのブースト圧に応じて上述した如くフィード
バック的に微調整する。そしてブースト圧に基づくロッ
ド11の位置調整、つまりブースト圧に基づくフィード
バック制御によるロッド11の目標作動位置の補正に伴
い、そのブースト圧が目標ブースト圧の公差範囲内に設
定されたならば、その状態で該ロッド11の作動位置を
固定する[ステップS12]。
【0031】このようにして固定されるロッド11の位
置は、該ロッド11によって規定されるノズルベーン2
の開度の下で得られるブースト圧が、目標ブースト圧に
設定されたことを意味する。換言すれば、ノズルベーン
2の開度がエンジン状態に応じた最適位置に設定され、
該ターボチャージャによって所望とするブースト圧が得
られることになる。
【0032】かくして上述した如く機能する本制御装置
によれば、簡易にして効果的にエンジン状態に応じた量
の排気を排気タービンに流入させることができ、そのブ
ースト圧を最適化することができる。しかもアクチュエ
ータ10におけるロッド11の位置をポジションセンサ
18により検出しながらソレノイドバルブ22,23,2
4の作動をフィードバック制御して、上記ロッド11の
実位置を目標作動位置の公差範囲内に設定するので、エ
ンジン状態に応じた目標作動位置を設定するだけでロッ
ド11の位置を無段階に制御することができる。即ち、
従来のようにロッド11の作動位置がアクチュエータの
構造によって段階的に規定されることがなく、ロッド1
1の移動自在な範囲においてその作動位置をエンジン状
態に応じて任意に設定することができる。
【0033】また本装置によれば、ロッド11の実作動
位置を目標作動位置に設定した後、ブースト圧に応じて
フィードバック的に目標作動位置を補正しながら、その
ブースト圧が目標ブースト圧の公差範囲内となるように
制御するので、前述したロッド11の作動位置制御の最
終的な目標である、エンジン状態に応じた最適なブース
ト圧を簡単に得ることができる。特にブースト圧に応じ
て前記ロッド11の目標作動位置を補正するので、アク
チュエータ10における機械的誤差等に依存することな
く、ノズルベーン2の開度を高精度に最適化することが
可能となる。
【0034】更には上述した実施形態によればアクチュ
エータ10として正圧ダイヤフラム式のものを用い、車
両に搭載されたエアタンク21から高圧の圧縮空気を供
給して該アクチュエータ10を作動させるので、負圧ダ
イヤフラム式のアクチュエータに比較してそのダイヤフ
ラム径を大幅に小径化することができる。従ってアクチ
ュエータ10の小型・軽量化を図り得ることのみなら
ず、アクチュエータ10を含むターボチャージャ・アッ
シーの小型軽量化を図ることが可能となる。
【0035】またブースト圧に応じて負圧アクチュエー
タに加える制御圧力(負圧)をフィードバック制御する
従来の手法と異なり、アクチュエータ10におけるロッ
ド11の目標作動位置を補正してブースト圧を制御する
ので、ブースト圧の変動に伴ってアクチュエータ10や
ソレノイドバルブ22,23,24が頻繁に作動すること
がなくなり、その作動頻度を少なくすることが可能とな
る。この結果、上記アクチュエータ10やソレノイドバ
ルブ22,23,24の耐久性の問題を効果的に解消する
ことができる等の効果が奏せられる。しかも負圧を生起
する為のバキュームポンプが不要であり、車両に搭載さ
れているエアタンク21により得られる圧縮空気をその
まま利用することができるので、全体的な構成の簡素化
を図ることができる。
【0036】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
るものではない。例えばエンジン状態に応じたアクチュ
エータ10の目標作動位置については、前述したストロ
ークマップ26を用いて与えることに代えて、エンジン
回転数等の情報に従ってリアルタイムな演算により求め
るようにしても良い。またロッド11の実作動位置を制
御するに際しての目標作動位置の公差についても、エン
ジンの仕様に応じて定めれば良いものであり、更にブー
スト圧に応じた目標作動位置の補正量についてもその仕
様に応じて定めれば良いものである。要は、本発明はそ
の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが
できる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、排
気タービンに流入する排気の速度を制御可能なノズルベ
ーンを備えたターボチャージャにおいて、エアタンクか
らの制御圧力を圧力室に受けて作動して前記ノズルベー
ンを可動するアクチュエータの上記圧力室に加える前記
制御圧力をソレノイドバルブにより調整すると共に、前
記アクチュエータの実作動位置をポジションセンサによ
り検出するようにし、エンジンの回転数と負荷とに従っ
て前記アクチュエータの目標作動位置を設定した上で、
前記ポジションセンサにより検出される前記アクチュエ
ータの実作動位置が目標作動位置の公差範囲内となるよ
うに前記ソレノイドバルブをフィードバック制御し、ま
たブースト圧が目標ブースト圧に対して所定の公差範囲
から外れるとき前記アクチュエータの作動位置を補正
るので、簡易にして効果的に前記ノズルベーンの開度を
規定するアクチュエータの作動位置を精度良く設定する
ことができる。しかもエンジンの状態に応じて設定した
目標作動位置に従ってアクチュエータの作動位置を制御
するので、その作動位置を該アクチュエータの作動範囲
内においてエンジンの状態に応じた任意の位置に設定す
ることができる。
【0038】また請求項2に記載するようにエンジンの
ブースト圧を検出し、前記アクチュエータの実作動位置
と目標作動位置との公差が所定の範囲内であって、且つ
前記ブースト圧が目標ブースト圧に対して所定の公差範
囲内となるように目標作動位置を補正しながら、上記条
件が満たされたときに前記アクチュエータの目標作動位
置を固定するので、仮にアクチュエータの作動に伴うノ
ズルベーンの開度に誤差があっても、これを効果的に補
正してアクチュエータの作動位置を最適化し、エンジン
状態に応じてそのブースト圧を最適化することができ
る。
【0039】更には請求項3に記載するように、負圧に
比較して大きな圧力の得やすい正圧力を圧力室に入力し
て作動するダイヤフラム式のアクチュエータを用いてい
るので、該アクチュエータにおけるダイヤフラムの小径
化を図り、アクチュエータの小型化、ひいてはターボチ
ャージャ・アッシーの小型・軽量化を図ることが可能と
なる等の効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】可変ノズルベーン式のターボチャージャの概略
構成を示す図。
【図2】本発明の一実施形態に係るターボチャージャの
制御装置に用いられる正圧ダイヤフラム式のアクチュエ
ータの概略構成を示す部分断面図。
【図3】本発明の一実施形態に係るターボチャージャの
制御装置のシステム構成を示す概略図。
【図4】本発明の一実施形態において用いられるアクチ
ュエータ・ストロークマップの例を示す図。
【図5】本発明の一実施形態に係るターボチャージャの
制御装置における制御処理手順の一例を示す図。
【符号の説明】
1 タービンブレード 2 ノズルベーン 3 環状リング 10 正圧ダイヤフラム式アクチュエータ 11 ロッド 14 ダイヤフラム 15 圧力室 16 大気室 18 ポジションセンサ 21 エアタンク 22 ブースト用ソレノイドバルブ 23 ベント用ソレノイドバルブ 24 急速オフ用ソレノイドバルブ 25 コントロールユニット 26 アクチュエータ・ストロークマップ 32 エンジン負荷 33 エンジン回転数 34 ブースト圧
フロントページの続き (72)発明者 山口 範孝 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−123717(JP,A) 特開 昭62−13731(JP,A) 特開 平5−272345(JP,A) 特開 平5−86880(JP,A) 特開 平9−112285(JP,A) 特開 平2−70922(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 37/24 F16K 31/06 G05B 11/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気タービンに流入する排気の速度を制
    御可能なノズルベーンを備えたターボチャージャと、エ
    アタンクからの制御圧力を圧力室に受けて作動して前記
    ノズルベーンを可動するアクチュエータと、このアクチ
    ュエータの上記圧力室に加える前記制御圧力を調整する
    ソレノイドバルブと、エンジンの回転数と負荷とに従っ
    て前記アクチュエータの目標作動位置を設定する目標位
    置設定手段と、前記アクチュエータの実作動位置を検出
    するポジションセンサと、このポジションセンサにより
    検出される前記アクチュエータの実作動位置と前記目標
    作動位置との公差が所定範囲内となるように前記ソレノ
    イドバルブをフィードバック制御するストローク制御手
    段と、前記エンジンのブースト圧を検出するブースト圧
    検出手段と、前記ブースト圧が目標ブースト圧に対して
    所定の公差範囲から外れるとき前記アクチュエータの作
    動位置を補正するブースト圧制御手段とを備え、 更に上記ブースト圧制御手段に、前記アクチュエータの
    実作動位置と目標作動位置との公差が所定の範囲内であ
    って、且つ前記ブースト圧が目標ブースト圧に対して所
    定の公差範囲内にあるとき、前記アクチュエータの目標
    作動位置を固定する手段を設けたこと を特徴とするター
    ボチャージャの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記アクチュエータは、圧力室に正圧力
    を入力して作動するダイヤフラム式のアクチュエータか
    らなり、車両に搭載されたエアタンクより上記正圧力が
    供給されることを特徴とする請求項1に記載のターボチ
    ャージャの制御装置。
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