JP3514177B2 - コークス炉ドライメイン補修方法 - Google Patents
コークス炉ドライメイン補修方法Info
- Publication number
- JP3514177B2 JP3514177B2 JP23366599A JP23366599A JP3514177B2 JP 3514177 B2 JP3514177 B2 JP 3514177B2 JP 23366599 A JP23366599 A JP 23366599A JP 23366599 A JP23366599 A JP 23366599A JP 3514177 B2 JP3514177 B2 JP 3514177B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dry main
- valve case
- disc valve
- coke oven
- plate material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉で発生
するコークス炉ガスを炭化室から上昇管、ベンド管を介
して収集するドライメインと一般に呼ばれている集気本
管の上面や側面に発生した腐食部を補修する方法に関す
るものである。
するコークス炉ガスを炭化室から上昇管、ベンド管を介
して収集するドライメインと一般に呼ばれている集気本
管の上面や側面に発生した腐食部を補修する方法に関す
るものである。
【０００２】
【従来の技術】コークス炉の各炭化室とドライメインと
の接続状態を図３及び図４を用いて説明する。１はコー
クス炉の各炭化室に連通すべく、各炭化室端部の炉頂煉
瓦内に下端を埋込み状に立設した上昇管であり、これら
の各上昇管１の上部側面に、ベンド管２がそれぞれフラ
ンジ接続されている。一方、これらの各ベンド管２の下
端開口に対向するドライメイン３の上面には、それぞれ
調整ライナー９を介して鋲止めした鋳鉄製の皿弁ケース
取付枠（以下、「弁座」と言う）４を介して、図４に示
したように、槌形ボルト５を用いて皿弁ケース６が取り
付けられている。
の接続状態を図３及び図４を用いて説明する。１はコー
クス炉の各炭化室に連通すべく、各炭化室端部の炉頂煉
瓦内に下端を埋込み状に立設した上昇管であり、これら
の各上昇管１の上部側面に、ベンド管２がそれぞれフラ
ンジ接続されている。一方、これらの各ベンド管２の下
端開口に対向するドライメイン３の上面には、それぞれ
調整ライナー９を介して鋲止めした鋳鉄製の皿弁ケース
取付枠（以下、「弁座」と言う）４を介して、図４に示
したように、槌形ボルト５を用いて皿弁ケース６が取り
付けられている。
【０００３】そして、皿弁ケース６の上面に設けた環状
パッキン受け６ａ内にノンアスベストパッキン８等を充
填し、このノンアスベストパッキン８等を充填した環状
パッキン受け６ａ内に、ベンド管２の外壁に突出させた
環状係合部２ａを嵌入させることで、各炭化室とドライ
メイン３とを気密状に接続している。
パッキン受け６ａ内にノンアスベストパッキン８等を充
填し、このノンアスベストパッキン８等を充填した環状
パッキン受け６ａ内に、ベンド管２の外壁に突出させた
環状係合部２ａを嵌入させることで、各炭化室とドライ
メイン３とを気密状に接続している。
【０００４】加えて、皿弁ケース６内には、水平のシー
ル状態と、鉛直の開放状態に開閉が可能なように水封弁
７が設けられ、乾留時以外は、水平状態にある水封弁７
の環状安水受部に前記ベンド管２の先端が挿入して浸漬
することで、ドライメイン３内のガスがコークス炉の炭
化室に逆流しないようにシールするようになっている。
ル状態と、鉛直の開放状態に開閉が可能なように水封弁
７が設けられ、乾留時以外は、水平状態にある水封弁７
の環状安水受部に前記ベンド管２の先端が挿入して浸漬
することで、ドライメイン３内のガスがコークス炉の炭
化室に逆流しないようにシールするようになっている。
【０００５】ところで、通常、コークス炉は、一度操業
を開始すると、過去で２０年程度、現稼動コークス炉で
は５０年程度まで連続運転させる目標が掲げられてお
り、この連続稼動年数は更に延びていく傾向にある。し
かしながら、上記したドライメイン３の上面は、図３に
示したように、フラットな形状となっているので、粉塵
が堆積し易く、また、雨水・散水による外面腐食が激し
いので、長期間使用する間に孔あきによるガス漏れが発
生する。
を開始すると、過去で２０年程度、現稼動コークス炉で
は５０年程度まで連続運転させる目標が掲げられてお
り、この連続稼動年数は更に延びていく傾向にある。し
かしながら、上記したドライメイン３の上面は、図３に
示したように、フラットな形状となっているので、粉塵
が堆積し易く、また、雨水・散水による外面腐食が激し
いので、長期間使用する間に孔あきによるガス漏れが発
生する。
【０００６】ドライメインにこのような腐食損傷が発生
した場合、軽微な初期腐食による孔あき時は当該孔部に
当て板材を当てるパッチング補修によって対応し、重度
の腐食孔あきに発展した際はドライメイン本体の取替え
により対応していた。
した場合、軽微な初期腐食による孔あき時は当該孔部に
当て板材を当てるパッチング補修によって対応し、重度
の腐食孔あきに発展した際はドライメイン本体の取替え
により対応していた。
【０００７】しかし、ドライメイン本体は一般構造用鋼
材で製作され、これに対する弁座は鋳鉄製であるため、
ドライメイン本体の上面や側面に発生した腐食部を、構
造用鋼やステンレス鋼製の板を用いてパッチング補修す
る際、パッチングする当て板材を鋳鉄製の弁座に溶接す
ることは困難である。よって、パッチング補修する際
は、通常は弁座以外の部分に溶接することになるので、
上昇管の傾き等によって弁座取付け部下方のドライメイ
ンに荷重が掛かった場合、陥没をまぬがれないという問
題がある。
材で製作され、これに対する弁座は鋳鉄製であるため、
ドライメイン本体の上面や側面に発生した腐食部を、構
造用鋼やステンレス鋼製の板を用いてパッチング補修す
る際、パッチングする当て板材を鋳鉄製の弁座に溶接す
ることは困難である。よって、パッチング補修する際
は、通常は弁座以外の部分に溶接することになるので、
上昇管の傾き等によって弁座取付け部下方のドライメイ
ンに荷重が掛かった場合、陥没をまぬがれないという問
題がある。
【０００８】また、ドライメイン本体の取替えに際して
は、その炉団全体を実窯で熱間保持しなければならず、
取替え工事とは別に熱間保持のための種々の対策が必要
となって、極めて大がかりな工事となるばかりでなく、
膨大な工事費とかなりの日数を必要としていた。更に、
十分な黒煙発生防止対策を実施していても、立ち上げ時
の黒煙発生は予想し難く、現状の厳しい環境規制の中、
ドライメイン更新は環境悪化を招く可能性が非常に高い
と言わざるを得ない。
は、その炉団全体を実窯で熱間保持しなければならず、
取替え工事とは別に熱間保持のための種々の対策が必要
となって、極めて大がかりな工事となるばかりでなく、
膨大な工事費とかなりの日数を必要としていた。更に、
十分な黒煙発生防止対策を実施していても、立ち上げ時
の黒煙発生は予想し難く、現状の厳しい環境規制の中、
ドライメイン更新は環境悪化を招く可能性が非常に高い
と言わざるを得ない。
【０００９】そこで、本発明者の内の一名は、特開昭６
１−１７９２９２号で、ドライメイン上面に取付けられ
た弁座のドライメイン長手方向と直交する両側面に沿
い、かつ、ドライメインの上半周に沿って等辺山形鋼を
溶接により固定すると共に、該等辺山形鋼に複数個の止
め金具を溶接して弁座を支持せしめ、しかる後ドライメ
イン上半周の等辺山形鋼間に補強板を被覆溶接すること
によって、ドライメイン本体を取替える事無く、ドライ
メインの弁座近傍の腐食部をパッチング補修する方法を
開示した。この方法によれば、上記したパッチング補修
にあった問題は発生しない。
１−１７９２９２号で、ドライメイン上面に取付けられ
た弁座のドライメイン長手方向と直交する両側面に沿
い、かつ、ドライメインの上半周に沿って等辺山形鋼を
溶接により固定すると共に、該等辺山形鋼に複数個の止
め金具を溶接して弁座を支持せしめ、しかる後ドライメ
イン上半周の等辺山形鋼間に補強板を被覆溶接すること
によって、ドライメイン本体を取替える事無く、ドライ
メインの弁座近傍の腐食部をパッチング補修する方法を
開示した。この方法によれば、上記したパッチング補修
にあった問題は発生しない。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
６１−１７９２９２号で開示した補修方法には、下記の
２つの問題がある。先ず第１は、本発明者等の観察によ
れば、ドライメイン上面の腐食は、弁座より少し離れた
所が一番激しく、また、変形しているので、ドライメイ
ンの上面や側面に、凹凸の顕著な腐食や大きな孔があい
ている場合には、本補修方法により構成される構造体で
一番重要な等辺山形鋼の溶接が出来ないことである。
６１−１７９２９２号で開示した補修方法には、下記の
２つの問題がある。先ず第１は、本発明者等の観察によ
れば、ドライメイン上面の腐食は、弁座より少し離れた
所が一番激しく、また、変形しているので、ドライメイ
ンの上面や側面に、凹凸の顕著な腐食や大きな孔があい
ている場合には、本補修方法により構成される構造体で
一番重要な等辺山形鋼の溶接が出来ないことである。
【００１１】次に第２は、弁座と弁座周辺に設置する帯
鋼との間に隙間が存在しているため、補修後そこで腐食
が再発生し、弁座部の下方に位置するドライメイン部に
陥没の懸念が再浮上することである。
鋼との間に隙間が存在しているため、補修後そこで腐食
が再発生し、弁座部の下方に位置するドライメイン部に
陥没の懸念が再浮上することである。
【００１２】本発明は、上記した２つの問題点を解決可
能なコークス炉ドライメイン補修方法を提供することを
目的としている。
能なコークス炉ドライメイン補修方法を提供することを
目的としている。
【００１３】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明のコークス炉ドライメイン補修方法は、
弁座の設置位置における少なくともドライメイン上半分
の内の弁座を除く垂直壁側部分、または、隣合う弁座間
における少なくともドライメイン上半分と両隣の弁座設
置位置における少なくともドライメイン上半分の内の弁
座を除く湾曲壁側部分の所定範囲を覆う当て板材を、ド
ライメイン本体やドライメイン本体と弁座間に介設した
調整ライナーに溶接接続することとしている。そして、
このようにすることで、弁座間との間に隙間を存在させ
ることなく、当て板材とドライメインや調整ライナーを
溶接することができる。
ために、本発明のコークス炉ドライメイン補修方法は、
弁座の設置位置における少なくともドライメイン上半分
の内の弁座を除く垂直壁側部分、または、隣合う弁座間
における少なくともドライメイン上半分と両隣の弁座設
置位置における少なくともドライメイン上半分の内の弁
座を除く湾曲壁側部分の所定範囲を覆う当て板材を、ド
ライメイン本体やドライメイン本体と弁座間に介設した
調整ライナーに溶接接続することとしている。そして、
このようにすることで、弁座間との間に隙間を存在させ
ることなく、当て板材とドライメインや調整ライナーを
溶接することができる。
【００１４】
【発明の実施の形態】本発明者等の調査の結果、弁座直
下に位置する調整ライナーやドライメイン本体には、殆
ど腐食が発生していないことが判明した。そこで、これ
らの部分を当て板材の溶接部とすることとした以下の本
発明を成立させた。
下に位置する調整ライナーやドライメイン本体には、殆
ど腐食が発生していないことが判明した。そこで、これ
らの部分を当て板材の溶接部とすることとした以下の本
発明を成立させた。
【００１５】すなわち、本発明のコークス炉ドライメイ
ン補修方法は、コークス炉のドライメイン上面及び側面
に発生した腐食部を当て板材を当接させてパッチング補
修する方法において、弁座の設置位置における少なくと
もドライメイン上半分の内の弁座を除く垂直壁側部分、
または、隣合う弁座間における少なくともドライメイン
上半分と両隣の弁座設置位置における少なくともドライ
メイン上半分の内の弁座を除く湾曲壁側部分の所定範囲
を覆う当て板材を、ドライメイン本体やドライメイン本
体と弁座間に介設した調整ライナーに溶接接続するもの
である。
ン補修方法は、コークス炉のドライメイン上面及び側面
に発生した腐食部を当て板材を当接させてパッチング補
修する方法において、弁座の設置位置における少なくと
もドライメイン上半分の内の弁座を除く垂直壁側部分、
または、隣合う弁座間における少なくともドライメイン
上半分と両隣の弁座設置位置における少なくともドライ
メイン上半分の内の弁座を除く湾曲壁側部分の所定範囲
を覆う当て板材を、ドライメイン本体やドライメイン本
体と弁座間に介設した調整ライナーに溶接接続するもの
である。
【００１６】本発明は、コークス炉ドライメイン上半分
の上面及び側面のパッチング補修する方法において、弁
座の設置位置における少なくともドライメイン上半分の
内の弁座を除く垂直壁側部分、または、隣合う弁座間に
おける少なくともドライメイン上半分と両隣の弁座設置
位置における少なくともドライメイン上半分の内の弁座
を除く湾曲壁側部分の所定範囲を覆う当て板材を採用
し、この当て板材を、弁座直下に位置する調整ライナー
やドライメイン本体に溶接することで、特開昭６１−１
７９２９２号で開示した補修方法において問題となった
溶接できないことと、弁座間との隙間を存在させないよ
うにするという点を解決した。
の上面及び側面のパッチング補修する方法において、弁
座の設置位置における少なくともドライメイン上半分の
内の弁座を除く垂直壁側部分、または、隣合う弁座間に
おける少なくともドライメイン上半分と両隣の弁座設置
位置における少なくともドライメイン上半分の内の弁座
を除く湾曲壁側部分の所定範囲を覆う当て板材を採用
し、この当て板材を、弁座直下に位置する調整ライナー
やドライメイン本体に溶接することで、特開昭６１−１
７９２９２号で開示した補修方法において問題となった
溶接できないことと、弁座間との隙間を存在させないよ
うにするという点を解決した。
【００１７】上記した本発明のコークス炉ドライメイン
補修方法において、皿弁ケースと弁座を締結している槌
形ボルトと、当て板材とを補強リブで溶接接続した場合
には、本来、弁座の周囲に作用していた上昇管の傾き等
で発生する荷重を、当て板材を介してドライメイン本体
に荷重分散させることができる。
補修方法において、皿弁ケースと弁座を締結している槌
形ボルトと、当て板材とを補強リブで溶接接続した場合
には、本来、弁座の周囲に作用していた上昇管の傾き等
で発生する荷重を、当て板材を介してドライメイン本体
に荷重分散させることができる。
【００１８】
【実施例】以下、本発明を図１及び図２に示す一実施例
に基づいて説明する。図１は本発明のコークス炉ドライ
メイン補修方法の一実施例を示す要部斜視図、図２は図
１におけるＡ部の詳細図である。なお、図１及び図２に
おいて図３及び図４と同一部分或いは相当部分は同一の
番号を付して詳細な説明を省略する。
に基づいて説明する。図１は本発明のコークス炉ドライ
メイン補修方法の一実施例を示す要部斜視図、図２は図
１におけるＡ部の詳細図である。なお、図１及び図２に
おいて図３及び図４と同一部分或いは相当部分は同一の
番号を付して詳細な説明を省略する。
【００１９】図１及び図２において、１１は弁座４の設
置位置における少なくともドライメイン３の上半分の内
の弁座４を除く垂直壁側部分３ａを覆う当て板材（以
下、「上昇管側側面当て板材」という）、１２は隣合う
弁座４，４間における少なくともドライメイン３の上半
分と、両隣の弁座４設置位置における少なくともドライ
メイン３上半分の内の弁座４を除く湾曲壁側部分３ｂの
ドライメイン３長手方向の例えば半分を覆う当て板材
（以下、「上面及び垂直側面当て板材」という）であ
り、これら両当て板材１１，１２によって、弁座４部を
除く、ドライメイン３の少なくとも上半分を覆うように
なっている。
置位置における少なくともドライメイン３の上半分の内
の弁座４を除く垂直壁側部分３ａを覆う当て板材（以
下、「上昇管側側面当て板材」という）、１２は隣合う
弁座４，４間における少なくともドライメイン３の上半
分と、両隣の弁座４設置位置における少なくともドライ
メイン３上半分の内の弁座４を除く湾曲壁側部分３ｂの
ドライメイン３長手方向の例えば半分を覆う当て板材
（以下、「上面及び垂直側面当て板材」という）であ
り、これら両当て板材１１，１２によって、弁座４部を
除く、ドライメイン３の少なくとも上半分を覆うように
なっている。
【００２０】本発明のコークス炉ドライメイン補修方法
は、事前処理として、先ず、補修しようとする腐食部を
有するドライメイン３の上面や側面（垂直壁側部分３
ａ、湾曲壁側部分３ｂ）に付着したダスト、タール、錆
等を除去する。
は、事前処理として、先ず、補修しようとする腐食部を
有するドライメイン３の上面や側面（垂直壁側部分３
ａ、湾曲壁側部分３ｂ）に付着したダスト、タール、錆
等を除去する。
【００２１】すなわち、腐食部が弁座４の設置位置にお
けるドライメイン３の垂直壁側部分３ａにある場合に
は、この垂直壁側部分３ａに付着したダスト、タール、
錆等を除去する。
けるドライメイン３の垂直壁側部分３ａにある場合に
は、この垂直壁側部分３ａに付着したダスト、タール、
錆等を除去する。
【００２２】また、隣合う弁座４，４間におけるドライ
メイン３の上面や弁座４の設置位置におけるドライメイ
ン３の湾曲壁側部分３ｂに腐食部がある場合には、ドラ
イメイン３の上面及び両隣の弁座４設置位置における湾
曲壁側部分３ｂの半分に付着したダスト、タール、錆等
を除去する。
メイン３の上面や弁座４の設置位置におけるドライメイ
ン３の湾曲壁側部分３ｂに腐食部がある場合には、ドラ
イメイン３の上面及び両隣の弁座４設置位置における湾
曲壁側部分３ｂの半分に付着したダスト、タール、錆等
を除去する。
【００２３】そして、補修しようとする部分を覆う前記
した上昇管側側面当て板材１１や上面及び垂直側面当て
板材１２における外周部の溶接部分の錆を除去する。
した上昇管側側面当て板材１１や上面及び垂直側面当て
板材１２における外周部の溶接部分の錆を除去する。
【００２４】上記した事前処理を行った後、補修しよう
とする部分に上昇管側側面当て板材１１や、上面及び垂
直側面当て板材１２を当接し、上昇管側側面当て板材１
１或いは上面及び垂直側面当て板材１２の外周部と、ド
ライメイン３或いは調整ライナー９を溶接し取り付け
る。これが請求項１の本発明に係るコークス炉ドライメ
イン補修方法である。この本発明に係るコークス炉ドラ
イメイン補修方法によれば、弁座４間との間に隙間を存
在させることなく、当て板材とドライメイン３或いは調
整ライナー９を溶接することができる。
とする部分に上昇管側側面当て板材１１や、上面及び垂
直側面当て板材１２を当接し、上昇管側側面当て板材１
１或いは上面及び垂直側面当て板材１２の外周部と、ド
ライメイン３或いは調整ライナー９を溶接し取り付け
る。これが請求項１の本発明に係るコークス炉ドライメ
イン補修方法である。この本発明に係るコークス炉ドラ
イメイン補修方法によれば、弁座４間との間に隙間を存
在させることなく、当て板材とドライメイン３或いは調
整ライナー９を溶接することができる。
【００２５】上記したように溶接しただけでも良いが、
以下のようにした場合には、本来、弁座４の周囲に作用
していた上昇管１の傾きで発生する荷重、弁座や皿弁ケ
ースの自重を、上昇管側側面当て板材１１や上面及び垂
直側面当て板材１２を介してドライメイン３本体に荷重
分散させることができる。
以下のようにした場合には、本来、弁座４の周囲に作用
していた上昇管１の傾きで発生する荷重、弁座や皿弁ケ
ースの自重を、上昇管側側面当て板材１１や上面及び垂
直側面当て板材１２を介してドライメイン３本体に荷重
分散させることができる。
【００２６】まず、当該補修部分に相対する既設の槌形
ボルト５を一つずつ取り外す。例えば図１に示したよう
な、上昇管側側面当て板材１１と、これに隣合う上面及
び垂直側面当て板材１２の場合には、ドライメイン３の
上面部で左右で８個、垂直壁側部分３ａで４個の合計１
２個である。
ボルト５を一つずつ取り外す。例えば図１に示したよう
な、上昇管側側面当て板材１１と、これに隣合う上面及
び垂直側面当て板材１２の場合には、ドライメイン３の
上面部で左右で８個、垂直壁側部分３ａで４個の合計１
２個である。
【００２７】次に、ドライメイン３の上面部には上面補
強リブ１４を事前に取付けた槌形ボルト１５を、また、
ドライメイン３の垂直壁側部分３ａには側面補強リブ１
６を事前に取付けた槌形ボルト１７を、前記槌形ボルト
５を取り外した部分に設置し、弁座４と皿弁ケース６と
を締結する。そして、その後、上面補強リブ１４と上面
及び垂直側面当て板材１２とを、また、側面補強リブ１
６と上昇管側側面当て板材１１とを溶接する。
強リブ１４を事前に取付けた槌形ボルト１５を、また、
ドライメイン３の垂直壁側部分３ａには側面補強リブ１
６を事前に取付けた槌形ボルト１７を、前記槌形ボルト
５を取り外した部分に設置し、弁座４と皿弁ケース６と
を締結する。そして、その後、上面補強リブ１４と上面
及び垂直側面当て板材１２とを、また、側面補強リブ１
６と上昇管側側面当て板材１１とを溶接する。
【００２８】本実施例では、湾曲壁側部分３ｂの所定範
囲として、上面及び垂直側面当て板材１２で広く覆う例
を示したが、上面及び垂直側面当て板材１２で湾曲壁側
部分３ｂの腐食部分を覆うことができるものであれば良
く、その範囲を限定するものではない。
囲として、上面及び垂直側面当て板材１２で広く覆う例
を示したが、上面及び垂直側面当て板材１２で湾曲壁側
部分３ｂの腐食部分を覆うことができるものであれば良
く、その範囲を限定するものではない。
【００２９】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のコークス
炉ドライメイン補修方法によれば、腐食部を含む部分を
パッチング補修するため、弁座間との間に隙間を存在さ
せることなく、当て板材とドライメインや調整ライナー
を溶接することができる。従って、ガス漏れを解消し、
更に、更新工事の際に懸念される炉体損傷、立ち上げ時
の黒煙発生及び高額投資が回避でき、ドライメイン本体
の耐用年数を大幅に延長することができる。また、皿弁
ケースと弁座を締結している槌形ボルトと当て板材とを
補強リブで溶接接続した場合には、上昇管の傾き、弁座
や皿弁ケース等により弁座部に作用していた荷重を当て
板材を介しドライメイン本体広域に分散させることがで
き、弁座部下方のドライメインの陥没を防止することが
できる。
炉ドライメイン補修方法によれば、腐食部を含む部分を
パッチング補修するため、弁座間との間に隙間を存在さ
せることなく、当て板材とドライメインや調整ライナー
を溶接することができる。従って、ガス漏れを解消し、
更に、更新工事の際に懸念される炉体損傷、立ち上げ時
の黒煙発生及び高額投資が回避でき、ドライメイン本体
の耐用年数を大幅に延長することができる。また、皿弁
ケースと弁座を締結している槌形ボルトと当て板材とを
補強リブで溶接接続した場合には、上昇管の傾き、弁座
や皿弁ケース等により弁座部に作用していた荷重を当て
板材を介しドライメイン本体広域に分散させることがで
き、弁座部下方のドライメインの陥没を防止することが
できる。
【図１】本発明のコークス炉ドライメイン補修方法の一
実施例を示す要部斜視図である。
実施例を示す要部斜視図である。
【図２】図１におけるＡ部の詳細図である。
【図３】コークス炉上昇管とドライメインの接続方法を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図４】（ａ）はドライメイン上面における弁座部近傍
の概略平面図、（ｂ）は（ａ）におけるＣ−Ｃ断面図、
（ｃ）は（ａ）における矢視Ｂ図である。
の概略平面図、（ｂ）は（ａ）におけるＣ−Ｃ断面図、
（ｃ）は（ａ）における矢視Ｂ図である。
１ 上昇管
２ ベンド管
３ ドライメイン
３ａ 垂直壁側部分
３ｂ 湾曲壁側部分
４ 弁座
９ 調整ライナー
１１ 上昇管側側面当て板材
１２ 上面及び垂直側面当て板材
１４ 上面補強リブ
１５ 槌形ボルト
１６ 側面補強リブ
１７ 槌形ボルト
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 向山 和夫
和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属
工業株式会社和歌山製鉄所内
(56)参考文献 特開 昭61−179292（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
C10B 27/06
C10B 29/00
Claims (2)
- 【請求項１】 コークス炉のドライメイン上面及び側面
に発生した腐食部を当て板材を当接させてパッチング補
修する方法において、皿弁ケース取付枠の設置位置にお
ける少なくともドライメイン上半分の内の皿弁ケース取
付枠を除く垂直壁側部分、または、隣合う皿弁ケース取
付枠間における少なくともドライメイン上半分と両隣の
皿弁ケース取付枠設置位置における少なくともドライメ
イン上半分の内の皿弁ケース取付枠を除く湾曲壁側部分
の所定範囲を覆う当て板材を、ドライメイン本体やドラ
イメイン本体と皿弁ケース取付枠間に介設した調整ライ
ナーに溶接接続することを特徴とするコークス炉ドライ
メイン補修方法。 - 【請求項２】 請求項１記載のコークス炉ドライメイン
補修方法において、皿弁ケースと皿弁ケース取付枠を締
結している槌形ボルトと、当て板材とを補強リブで溶接
接続し、本来、皿弁ケース取付枠の周囲に作用していた
上昇管の傾きで発生する荷重、皿弁ケース取付け枠や皿
弁ケース等の自重を、当て板材を介してドライメイン本
体に荷重分散させるようにすることを特徴とするコーク
ス炉ドライメイン補修方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23366599A JP3514177B2 (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | コークス炉ドライメイン補修方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23366599A JP3514177B2 (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | コークス炉ドライメイン補修方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001055576A JP2001055576A (ja) | 2001-02-27 |
| JP3514177B2 true JP3514177B2 (ja) | 2004-03-31 |
Family
ID=16958622
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23366599A Expired - Fee Related JP3514177B2 (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | コークス炉ドライメイン補修方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3514177B2 (ja) |
Families Citing this family (28)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101124632B1 (ko) * | 2010-09-06 | 2012-03-20 | 주식회사 포스코 | 코크스 건식 소화설비의 배관 부식 검출장치 |
| US9359554B2 (en) | 2012-08-17 | 2016-06-07 | Suncoke Technology And Development Llc | Automatic draft control system for coke plants |
| US9243186B2 (en) | 2012-08-17 | 2016-01-26 | Suncoke Technology And Development Llc. | Coke plant including exhaust gas sharing |
| US10047295B2 (en) | 2012-12-28 | 2018-08-14 | Suncoke Technology And Development Llc | Non-perpendicular connections between coke oven uptakes and a hot common tunnel, and associated systems and methods |
| CN104902984B (zh) | 2012-12-28 | 2019-05-31 | 太阳焦炭科技和发展有限责任公司 | 用于去除排放物中的汞的系统和方法 |
| PL2938701T3 (pl) | 2012-12-28 | 2020-05-18 | Suncoke Technology And Development Llc | Pokrywy kominów upustowych i powiązane sposoby |
| US10760002B2 (en) | 2012-12-28 | 2020-09-01 | Suncoke Technology And Development Llc | Systems and methods for maintaining a hot car in a coke plant |
| US9273250B2 (en) | 2013-03-15 | 2016-03-01 | Suncoke Technology And Development Llc. | Methods and systems for improved quench tower design |
| CN112251246B (zh) | 2013-12-31 | 2022-05-17 | 太阳焦炭科技和发展有限责任公司 | 用于焦炉脱碳的方法及相关系统和装置 |
| CN107109237A (zh) | 2014-08-28 | 2017-08-29 | 太阳焦炭科技和发展有限责任公司 | 用于焦化操作的改进的燃烧特征 |
| EP3194531A4 (en) | 2014-09-15 | 2018-06-20 | Suncoke Technology and Development LLC | Coke ovens having monolith component construction |
| WO2016109699A1 (en) | 2014-12-31 | 2016-07-07 | Suncoke Technology And Development Llc | Multi-modal beds of coking material |
| CN107922846B (zh) | 2015-01-02 | 2021-01-01 | 太阳焦炭科技和发展有限责任公司 | 使用高级的控制和最佳化技术的综合焦化设备自动化和最佳化 |
| UA125640C2 (uk) | 2015-12-28 | 2022-05-11 | Санкоук Текнолоджі Енд Дівелепмент Ллк | Спосіб і система динамічного завантаження коксової печі |
| MX2018000954A (es) | 2016-06-03 | 2018-06-07 | Suncoke Tech & Development Llc | Metodos y sistemas para generar automaticamente una accion correctiva en una instalacion industrial. |
| EP3630923A4 (en) | 2017-05-23 | 2021-02-24 | Suncoke Technology and Development LLC | SYSTEM AND PROCEDURE FOR REPAIRING A COKE OVEN |
| WO2020140087A1 (en) | 2018-12-28 | 2020-07-02 | Suncoke Technology And Development Llc | Coke plant tunnel repair and anchor distribution |
| US11071935B2 (en) | 2018-12-28 | 2021-07-27 | Suncoke Technology And Development Llc | Particulate detection for industrial facilities, and associated systems and methods |
| WO2020140092A1 (en) | 2018-12-28 | 2020-07-02 | Suncoke Technology And Development Llc | Heat recovery oven foundation |
| BR112021012511B1 (pt) | 2018-12-28 | 2023-05-02 | Suncoke Technology And Development Llc | Sistema de forno de recuperação de calor carregado por mola e método |
| US11760937B2 (en) | 2018-12-28 | 2023-09-19 | Suncoke Technology And Development Llc | Oven uptakes |
| CA3125332C (en) | 2018-12-28 | 2022-04-26 | Suncoke Technology And Development Llc | Decarbonization of coke ovens, and associated systems and methods |
| BR122023020289A2 (pt) | 2018-12-31 | 2024-01-23 | SunCoke Technology and Development LLC | Planta de coque e método de modificar um gerador de valor de recuperação de calor (hrsg) |
| BR112021012952A2 (pt) | 2018-12-31 | 2021-09-08 | Suncoke Technology And Development Llc | Métodos e sistemas para fornecer superfícies resistentes a corrosão em sistemas de tratamento de contaminantes |
| JP2023525984A (ja) | 2020-05-03 | 2023-06-20 | サンコーク テクノロジー アンド ディベロップメント リミテッド ライアビリティ カンパニー | 高品質コークス製品 |
| AU2022381759A1 (en) | 2021-11-04 | 2023-09-21 | Suncoke Technology And Development Llc | Foundry coke products, and associated systems, devices, and methods |
| US11946108B2 (en) | 2021-11-04 | 2024-04-02 | Suncoke Technology And Development Llc | Foundry coke products and associated processing methods via cupolas |
| CN114410316A (zh) * | 2021-12-24 | 2022-04-29 | 包头钢铁（集团）有限责任公司 | 一种焦炉生产中预防焦炉桥管腐蚀的方法 |
-
1999
- 1999-08-20 JP JP23366599A patent/JP3514177B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2001055576A (ja) | 2001-02-27 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3514177B2 (ja) | コークス炉ドライメイン補修方法 | |
| US4217177A (en) | Vented coke oven door apparatus | |
| US4086145A (en) | Coke oven door lining | |
| CA1143323A (en) | Coke oven door | |
| CN107337005B (zh) | 气箱脉冲袋式除尘器 | |
| CN212077672U (zh) | 大口径箱涵的钢箱涵修复系统 | |
| KR100642947B1 (ko) | 지면의 경사차가 큰 매립장용 에어돔의 시공방법 | |
| JP4077358B2 (ja) | 構造物の側面と下面を覆うパネルカバーとその設置方法 | |
| US5141358A (en) | Protection of elevated roadways at expansion joints | |
| CN219569462U (zh) | 一种混凝土风井的内衬风管结构 | |
| JP4047771B2 (ja) | コークス炉の補修方法 | |
| CN220686520U (zh) | 一种屋面炉渣层排气管免穿防水结构 | |
| JPH02120477A (ja) | 既設煙突の改造工法 | |
| JPH08271673A (ja) | ジェットポンプシール装置および同装置を用いたジェットポンプ点検補修方法 | |
| JPH0113752B2 (ja) | ||
| JPS602607A (ja) | 高炉炉壁補修方法 | |
| JP2000319710A (ja) | 高炉鉄皮の補修方法 | |
| JP3105484B2 (ja) | 密閉型炉および煙道のシール装置 | |
| CN217299475U (zh) | 可替换防水柱脚 | |
| CN211772965U (zh) | 用于大口径箱涵修复的内模板结构 | |
| CN216574658U (zh) | 蒸汽管道吹扫用临时消音装置 | |
| KR200435876Y1 (ko) | 코크스 오븐 도어 | |
| CN212077671U (zh) | 用于箱涵桥接快修的钢箱涵 | |
| CN212077669U (zh) | 用于箱涵抢修的钢箱涵对接头结构 | |
| CN112065459A (zh) | 隧道新型钢骨构造护壁结构、护壁系统及施工方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20031224 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040106 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3514177 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080123 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090123 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100123 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110123 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120123 Year of fee payment: 8 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130123 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130123 Year of fee payment: 9 |
|
| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130123 Year of fee payment: 9 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140123 Year of fee payment: 10 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |