JP3513111B2 - 蛍光表示管とその製造方法 - Google Patents
蛍光表示管とその製造方法Info
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- Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
- Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
Description
の製造方法に関し、特にゲッターを備えた蛍光表示管と
その製造方法に関する。
いて、図7、図8を参照して説明する。図7、図8は、
蛍光表示管の断面図である。図7において、71,72
は、蛍光表示管の真空容器を構成するガラスの基板であ
る。
持金具74を固着し、その保持金具74に、ゲッター材
76を充填した金属の容器75を取付けてある。基板7
2の外側から、金属の容器75の底部にレーザー光を照
射すると、ゲッター材76は、蒸発して基板71にゲッ
ター膜を形成する。(例えば、特開平11−26026
2号公報参照。)
け、その容器77に球状のゲッター材78を収容してあ
る。真空容器の外側から、ゲッター材78にレーザー光
を照射すると、ゲッター材78は、蒸発して基板72に
ゲッター膜を形成する。(例えば、特開平10−644
57号公報参照。)
の真空容器を構成するガラスの基板である。図8(a)
は、基板82に凹部を形成して粉末状のゲッター材83
を埋め込んである。基板82の外側から、ゲッター材8
3にレーザー光を照射すると、ゲッター材83は、蒸発
して基板81にゲッター膜を形成する。(例えば、特開
平5−114373号公報参照。)
ゲッター材層84を形成してある。基板82の外側か
ら、ゲッター材層84にレーザー光を照射すると、ゲッ
ター材層84は、蒸発して基板81にゲッター膜を形成
する。(例えば、特開平5−114373号公報参
照。) ゲッター材層の形成は、蒸着法による外、ゲッター材を
混入したペーストを塗布する方法もある。(例えば、特
開平2−177234号公報参照。)
ター材を収容する容器が必要になり、かつその容器を保
持する金具、或いは基板に容器を取付けるための孔部が
必要になる。そのため容器や保持金具の加工コスト及び
基板の加工コストが高くなり、かつ容器の取付け作業が
面倒になる。また容器の取付け場所は限定され、特に図
7(b)の場合には、基板に限定されてしまう。かつ容
器の取付けスペースが大きくなり、表示に関係のないデ
ッドスペースが大きくなってしまう。さらに図7(a)
の場合には、基板71と基板72の間に容器や保持金具
を設けなければならないから、薄型の蛍光表示管、例え
ば、両基板の間隔が1.4mm以下の場合には、取付け
が困難になり、かつ仮に取付けても、ゲッター材76と
基板71との間隔が小さいため、蒸発したゲッター材
は、広い範囲に飛散できない。そのため、基板71に形
成されるゲッター膜は、面積が小さく、充分なゲッター
効果が得られない。
しなければならないため、基板の加工コストが高くな
る。かつゲッター材は、粉末であるため、取扱いが面倒
で、基板の凹部にゲッター材を埋め込む作業も大変であ
る。また凹部を形成する場所は、基板に限定される。
成するための高価な蒸着装置が必要になり、かつゲッタ
ー材層を形成する際、そのパターニングが大変である。
また蒸着法による場合には、基板以外の部品等にゲッタ
ー材層を形成することは、困難である。そしてゲッター
材層は、薄いため、レーザーの照射時間によっては、基
板のガラスが局部的に加熱され過ぎ、基板にクラックが
生じることもある。
ストを塗布する方法を用いた場合には、蒸着法と同様
に、高価なペースト塗布装置が必要で、かつゲッター材
層を形成する際、そのパターニングが大変で、しかも基
板以外の部品にゲッター材層を形成することは困難であ
る。またペーストのゲッター材以外の混合物も蒸発し、
障害になる場合がある。
所の制約がなく、取付けスペースが小さく、取扱いや取
付けが簡単なゲッターを備えた蛍光表示管と、レーザー
光により簡単にゲッター膜を形成できる蛍光表示管の製
造方法の提供を目的とする。
は、対向するガラス又は絶縁層を形成してあるガラスの
前面基板と背面基板を備えた真空容器を有する蛍光表示
管において、前記前面基板と前記背面基板の間隔は1.
4mm以下であり、前記前面基板又は前記背面基板にゲ
ッター材を成形したタブレット状の蒸発型ゲッターを容
器に収容することなくそのゲッター自体を取付けてあ
り、そのゲッターの厚さは100〜数百μm程度であ
り、前記ゲッターにレーザー光を照射し、蒸発した前記
ゲッター材によりゲッター膜が前記真空容器に形成され
ている。本願発明の蛍光表示管は、請求項1に記載の蛍
光表示管において、前記前面基板又は前記背面基板は側
面板を介して対向しており、前記ゲッターは、前記前面
基板又は前記背面基板の前記側面板とフィラメント支持
部材等の部品との間又は前記側面板と表示領域との間に
多数配置し、前記ゲッター膜は前記側面板にも形成され
ている。
施の形態を示す斜視図である。ゲッター材(例えば、バ
リウムアルミニウム合金)を成形して、タブレット状
(錠剤状)のゲッターを形成する。図1(a)のゲッタ
ー121は、円形のタブレットであり、図1(b)のゲ
ッター122は、楕円形のタブレットであり、図1
(c)のゲッター123は、四角形のタブレットであ
る。タブレット状ゲッターは、例えば、ゲッター材のペ
レット(球体)を押しつぶして成形する、或いはゲッタ
ー材の粉末を押しつぶして成形する。ゲッターの形状、
大きさ、厚さは、ゲッターを取付ける場所の条件に合わ
せて選定できる。またゲッターに照射するレーザービー
ムの形状は、スリットやレンズの形状により任意に選択
できるから、ゲッターの形状や大きさに合ったものを使
用する。
てあるから、後述するように、ゲッター材を容器等に収
容することなく、ゲッター自体を単独で蛍光表示管の任
意の場所に、任意の大きさのものを簡単に取付けること
ができる。また扁平体であるから、薄型の蛍光表示管に
使用することができる。
よいが、100〜300μm程度が好ましい。ゲッター
の厚さは、ゲッター材が蒸発する分が確保されていれば
よく、レーザーの出力により多少異なるが、100μm
以上あれば基板にクラックが生じる等の問題はない。ま
たゲッターの厚さが、厚過ぎると不要なゲッター材が多
くなり、無駄になる。そのためゲッターの厚さは、10
0〜300μm程度が好ましい。ゲッターの大きさは、
ゲッターが円形の場合、1.0〜0.2mm径のものを
使用し、レーザービームの大きさは、一般に市販されて
いるYAGレーザーの1.0〜0.2mm径のものを使
用した。レーザーの出力は、レーザービームの大きさに
より異なるが、レーザービームが、例えば、0.8mm
径の場合には、2.0J以下、0.2mm径の場合に
は、0.5Jでよい。これ以上の出力にすると、基板に
クラックが生じることがある。ゲッターの大きさやレー
ザービームの径は、これらに限るものではない。
け方の実施の形態を示す斜視図と断面図である。
と平行な面を、フリットガラス23により、基板21に
取付けてある。この場合、ゲッター221の基板21と
平行な面及び側面を、フリットガラス23により固着し
てもよいし、また側面のみを固着してもよい。いずれの
場合も、フリットガラス23は、ゲッター221の蒸発
面に付着しないようにする。そうすることにより、ゲッ
ター221が蒸発する際、フリットガラス23が同時に
蒸発するのを防止できる。フリットガラス23は、ガラ
スに代えて、インジュウム又は錫単体、或いはそれらの
合金を使用してもよい。図2(a)の場合には、従来の
ようにゲッター材を収容する容器や基板の凹部が必要で
ない。図2(b)は、金属の爪24によりゲッター22
2を基板21に取付けてある。図3(a)は、ワイヤー
33によりゲッター321を基板31に取付け、図3
(b)は、金属のメッシュ34によりゲッター322を
基板31に取付けてある。
ー33、図3(b)のメッシュ34は、それらを取付け
る場所が金属の部品である場合には、溶接によりその部
品に取付けることができる。図2(b)の爪24、図3
(a)のワイヤー33、図3(b)のメッシュ34は、
成形したゲッターを保持できればよいから、従来のゲッ
ター材を収容する容器に比して、構造が簡単になり、コ
ストも安価になる。かつ簡単に取付けることができる。
表示管の内部のゲッター43を、外部の磁石45により
保持している。この状態で、ゲッター43にレーザー光
を照射して、ゲッター43を蒸発させて基板41にゲッ
ター膜を形成する。ゲッター43の非蒸発部分は、磁石
45により溶接部44まで移動し、その溶接部44に溶
接して固着する。溶接部44は、インジュウム又は錫単
体、或いはそれらの合金等から成る。この場合には、ゲ
ッターを固着したり、ゲッターの保持部材を設けたりす
る必要がない。
け場所の実施の形態を示す断面図と斜視図である。図5
(a)は、フィラメント56の支持部材54を取付けた
金属の押え板53に、ゲッター521を取付け、ゲッタ
ー522をグリッドのフレーム55に取付けてある。こ
の場合、ゲッターを予めグリッド等の部品に取付けてか
ら、それらの部品を基板に取付けてもよい。金属の押え
板53は、基板51に取付けてある。なお押え板53
は、金属リードを備え、その金属リードを側面板と基板
51との間から引き出す、いわゆるリードフレームタイ
プのものもある。
2を、金属の押え板53やグリッドのフレーム55に取
付けるから、それらのゲッター取付け専用の部材やスペ
ースを必要としないし、かつ押え板53やフレーム55
は、表示に関与しない部分であるから、その部分をゲッ
ターの取付けに使用することにより、デッドスペースを
有効に利用することができる。またゲッターを、基板上
に直接、或いは基板上に形成した絶縁層等に取付けた場
合、誤ってレーザービームの焦点を基板や絶縁層に合わ
せてしまったとき、或いはレーザービームがゲッターか
ら外れてしまったときには、基板にクラックが生じた
り、絶縁層やその絶縁層の下の配線を破壊したりする可
能性があるが、押え板53やフレーム55は、金属であ
るから、そのようなことがない。
板51の表示領域57の周囲にゲッター523を取付け
てある。この場合、基板にグリッド等の部品を取付ける
前に、ゲッターを予め基板に取付けておいてもよい。図
5(b)の場合には、図5(a)のフィラメント56の
支持部材54と側面板との間や4隅にもゲッターを配置
できるから、ゲッター膜の面積が大きくなる。またゲッ
ターを側面板に近づけて配置すれば、ゲッター膜を前面
基板のみでなく、側面板にも形成することができるか
ら、ゲッター膜の面積をさらに拡大することができる。
覆う排気蓋582の内面にゲッター524を取付けてあ
る。この場合、排気孔581から蛍光表示管を排気し、
排気終了後高温に加熱した排気蓋582で排気孔581
を塞ぐことになる。したがって、ゲッター524は、付
着した不要なガスを放出してから、図5(c)の状態で
蛍光表示管内に封入することになる。またこの場合に
は、ゲッター524は、排気孔581に収容されるか
ら、従来のゲッター材を収容する容器の取付け用の孔や
ゲッター材埋込み用の凹部を、基板に形成する必要はな
い。
64、フィラメント66の支持部材63、グリッドのフ
レーム65に、ゲッター621,623,622を取付
け、それらのゲッターをレーザー光で照射して、基板6
8と側面板69にゲッター膜を形成する。なお、67
は、アノード電極に塗布した蛍光体である。図6(a)
の場合、側面板69は、表示に関係ないから、その全面
にゲッター膜を形成するように、ゲッター623の個数
や大きさを選定してもよい。また蛍光表示管が、透過型
(前面発光型)の場合には、基板61を通して蛍光体6
7の発光を観察するため、基板68は、表示に関係しな
いので、その全面をゲッター膜で覆ってもよい。したが
って、この場合には、ゲッター621,622は、任意
の場所に多数配置することができる。
光表示管の表示領域と非表示領域の境に隔壁70を設け
て、蛍光表示管の内部を2つに仕切り、非表示領域側に
ゲッター624を取付けてある。なお図6(b)の場
合、ゲッター624を基板61に取付けてあるが、隔壁
70に取付けてもよい。
るものではなく、例示した以外の部品や基板の場所に取
付けることもできる。いずれの場所に取付けるかは、ア
ノードの配置等を勘案して、ゲッターが蒸発した際に形
成されるゲッター膜が表示の障害にならない場所を選定
すればよい。本願発明のタブレット状ゲッターは、任意
の大きさ、厚さ、形状のものを成形できるから、ゲッタ
ーの取付け場所に合わせて、設計し、加工したものを使
用できる。
いて、説明する。まず従来の蛍光表示管と同様に、前面
基板及び背面基板に、配線や電極等を形成し、フィラメ
ント保持部材、グリッド等の部品を取付ける。次に本願
発明のタブレット状ゲッターを、図2、図3、図4の方
法のいずれか、又はそれらを組合わせた方法により、図
5、図6の場所、又はそれらを組合わせた場所に取付け
る。次に側面板を介して前面基板及び背面基板を対向さ
せて真空容器を組立て、排気して封止する。封止した真
空容器の外部から、タブレット状ゲッターにレーザー光
を照射して、タブレット状ゲッターを、レーザー光の照
射方向と逆の方向へ蒸発させ、真空容器にゲッター膜を
形成する。以上により蛍光表示管を製造する。なお予め
タブレット状ゲッターを取付けたグリッド等の部品を、
基板に取付けてもよい。また予めタブレット状ゲッター
を取付けた基板にグリッド等の部品を取付けてもよい。
ラメントを備えた蛍光表示管について説明したが、電界
電子放出型電子源を備えた蛍光表示管であってもよい。
また蛍光表示管は、感光部材に光書き込みを行う蛍光発
光プリントヘッドであってもよい。
成形されているから、タブレット状のゲッターを容器に
収容することなくそのゲッター自体を単独で取付けるこ
とができ、かつゲッター保持手段により保持する場合に
も従来のゲッター材を収容する容器のように高価な特殊
の容器を必要としないし、また容器を用いないからゲッ
ターの取り付けが簡単になる。
形されているから、ゲッターの取付け場所に対応して、
任意の形状、厚さ、大きさのものを使用することができ
る。したがって、本願発明のゲッターは、従来のゲッタ
ーのように取付け場所の制限がなく、従来ゲッターを取
付けることができなかった場所にも取付けることができ
る。
場所に適した形状、厚さ、大きさのものを用いることが
できるから、従来のゲッター材を収容する容器を取付け
る場合よりも、ゲッターの取付けによるデッドスペース
を小さくすることができる。
場所に適した形状、厚さ、大きさのものを用いることが
できるから、1個の蛍光表示管の中に、形状、厚さ、大
きさの異なるゲッターを多数取付けることができる。し
たがって、ゲッター効果がより大きくなる。
場所により、任意の厚さのものを用いることができるか
ら、例えば、ガラスの基板に取付ける場合、レーザー光
によりその基板にクラックが生じない厚さのものを選定
することができる。したがって、蒸着法により形成した
ゲッター材層をレーザー光で照射した場合に起こる、基
板のクラックを防止できる。
成形しているから、ペースト塗布法によりゲッター材層
を形成した場合のように、ゲッター材以外の混合物が蒸
発して、障害を起こすことはない。
製造する場合には、ゲッターは、グリッド等の部品や基
板に予め取付けておくこともできるし、蛍光表示管を組
立てる段階で取付けることもできる。したがって、蛍光
表示管の構造に応じて、ゲッターの取付けに都合のよい
段階で、ゲッターを取付けることができる。
である。
示す斜視図である。
示す斜視図である。
示す断面図である。
を示す断面図である。
を示す断面図と斜視図である。
断面図である。
断面図である。
22,43,521,522,523,524,62
1,622,623,624 ゲッター 21,31,41,42,51,58,61,68
ガラスの基板 23 フリットガラス 24 金属の爪 33 ワイヤー 34 金属のメッシュ 45 磁石 53,64 押え板 54,63 フィラメントの支持部材 55,65 グリッドのフレーム 56,66 フィラメント 57 表示領域 581 排気孔 582 排気蓋 67 蛍光体 69 ガラスの側面板 70 隔壁
Claims (2)
- 【請求項1】対向するガラス又は絶縁層を形成してある
ガラスの前面基板と背面基板を備えた真空容器を有する
蛍光表示管において、前記前面基板と前記背面基板の間
隔は1.4mm以下であり、前記前面基板又は前記背面
基板にゲッター材を成形したタブレット状の蒸発型ゲッ
ターを容器に収容することなくそのゲッター自体を取付
けてあり、そのゲッターの厚さは100〜数百μm程度
であり、前記ゲッターにレーザー光を照射し、蒸発した
前記ゲッター材によりゲッター膜が前記真空容器に形成
されていることを特徴とする蛍光表示管。 - 【請求項2】請求項1に記載の蛍光表示管において、前
記前面基板又は前記背面基板は側面板を介して対向して
おり、前記ゲッターは、前記前面基板又は前記背面基板
の前記側面板とフィラメント支持部材等の部品との間又
は前記側面板と表示領域との間に多数配置し、前記ゲッ
ター膜は前記側面板にも形成されていることを特徴とす
る蛍光表示管。
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