JP3512367B2 - 蝉幼虫捕獲器 - Google Patents

蝉幼虫捕獲器

Info

Publication number
JP3512367B2
JP3512367B2 JP2000120166A JP2000120166A JP3512367B2 JP 3512367 B2 JP3512367 B2 JP 3512367B2 JP 2000120166 A JP2000120166 A JP 2000120166A JP 2000120166 A JP2000120166 A JP 2000120166A JP 3512367 B2 JP3512367 B2 JP 3512367B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cicada
guide strip
container
cicada larva
climbing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000120166A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001258456A (ja
Inventor
和男 石川
Original Assignee
和男 石川
木村 義二
大貫 一郎
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 和男 石川, 木村 義二, 大貫 一郎 filed Critical 和男 石川
Priority to JP2000120166A priority Critical patent/JP3512367B2/ja
Publication of JP2001258456A publication Critical patent/JP2001258456A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3512367B2 publication Critical patent/JP3512367B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ネット栽培果樹園
を快適な楽園のごとくして蔓延る蝉を、脱皮直前の幼虫
段階で有効に駆除し、梨等の果実の品質維持、生産力確
保に資する蝉幼虫捕獲器に関する。
【0002】
【従来の技術】梨園その他の果樹園においては、現在、
ネット栽培が普及している。果樹園全体をネットでスッ
ポリ覆うことにより、降雹、害鳥獣等の被害から免れ、
また果実への袋掛け作業が割愛され、この無袋栽培によ
り高糖度、高品質の果実が生産されることともなり、栽
培者には計り知れない福音をもたらしている。
【0003】ところが、近年になって良いことづくめか
に見えたネット栽培が、その虫篭状態故に、土中から発
生し脱皮羽化した蝉成虫の園外への飛び出しを不可能と
し、しかも天敵である野鳥などによる自然淘汰からも完
全に保護された楽園と化し、その成虫によって樹木に産
みつけられた無数の卵が翌春孵化し、小さな幼虫となっ
て地面に下りて地下にもぐり、先住の幼虫に合流して膨
大な数となって樹根に寄生し、養液摂取しながら、7年
間過すという、果実栽培上由々しい弊害をもたらすに至
っている。このような養液の収脱、根の損傷による樹木
の漸次衰弱、果実の玉太りの不足という生産力の低下、
品質劣化は、栽培業者にとり命取りになりかねず、かと
言って以前の有袋栽培に戻るわけにもいかず、その解決
策は急務を告げている現状にある。
【0004】これまでの対策としては、(イ)根元附近
の樹木への滑りテープの巻き付け、(ロ)根元附近の樹
木への強粘着テープの巻き付け、(ハ)農薬散布などが
挙げられる。
【0005】このうち(イ)と(ロ)は、幼虫が脱皮の
ため夜間に樹木を登上する習性に着目した退治手段であ
るが、(イ)の滑りテープの場合は、滑り落ちる幼虫を
人手により拾って歩く手間を要し、広い果樹園では重労
働を強いられることになり、また時を切らず続々集って
くる幼虫はとても捕り切れるものではない。また(ロ)
の強粘着テープの場合も幼虫の剥離に手間取り、また露
天下での効果の持続性に問題があり、経済性もない。な
お、これら(イ)と(ロ)は懐中電燈を携帯しての夜間
作業であるため疲労度が大きい。さらに(ハ)の農薬の
場合は、蝉が薬剤抵抗性の強い昆虫であることから、猛
毒性のものが必要となり、これを幼虫自体あるいは地下
に散布すれば、栽培者、消費者の健康阻害、地下水汚染
の深刻な社会問題を惹起することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者らは
鋭意研究を重ねた結果、基本的には蝉幼虫が脱皮のため
樹木を登上する習性を利用し、幼虫の爪に掛かる材質の
誘導帯体を介して蝉幼虫を樹木から移し取り、その誘導
帯体に捕獲容器を組合わせることで、栽培者が不眠の夜
間作業から解放され、効率的に捕獲作業を行える蝉幼虫
捕獲器を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、果樹根元附近を鉢巻きする登上阻止フィ
ルム1と、該フィルム1の外側に固定される誘導帯体2
と、該誘導帯体2に着脱自在に装着される前記誘導帯体
2側に蝉幼虫通過空間Sを設けた捕獲容器3とで蝉幼虫
捕獲器を構成する。
【0008】そして上記構成において、登上阻止フィル
ム1が滑りテープ材質である蝉幼虫捕獲器である。
【0009】また上記構成において、登上阻止フィルム
1の下辺縁が捕獲容器3の蝉幼虫通過空間Sへ向けて斜
形を成す蝉幼虫捕獲器である。
【0010】そしてまた上記各構成において、誘導帯体
2が木製板材質である蝉幼虫捕獲器である。
【0011】さらに上記各構成において、誘導帯体2が
木製板材質で且つ上部に捕獲容器3の引掛け溝4を有す
る蝉幼虫捕獲器である。
【0012】さらに又上記各構成において、捕獲容器3
が天蓋部3aと受入容器部3bとから成り、誘導帯体2
の延長上の天蓋部3a内側登り面に防滑テープ5を敷設
して成る蝉幼虫捕獲器である
【0013】そしてさらに又、捕獲容器3が天蓋部3a
と受入容器部3bとから成り、誘導帯体2の延長上の天
蓋部3a内側登り面に多数の小孔7を配設して成る蝉幼
虫捕獲器である。
【0014】そしてさらに上記各構成において、捕獲容
器3の天蓋部3aと受入容器部3bが分離可能に構成さ
れる蝉幼虫捕獲器である。
【0015】また、果樹根元附近を鉢巻きする登上阻止
フィルム1と、該フィルム1の外側に固定される誘導帯
体2と、該誘導帯体2と一体で該誘導帯体(2)側に蝉
幼虫通過空間S形成した捕獲容器3とから成る蝉幼虫捕
獲器である。
【0016】
【発明の実施の形態その一】以下図1に示す形態につい
て説明すると、1が塩化ビニール材質の蝉幼虫登上阻止
フィルムで、果樹根元附近に鉢巻き固定される。フィル
ム1の下辺縁が斜形を成しているのは、後に説明する蝉
幼虫を捕獲容器3の蝉幼虫通過空間Sへ効率的に誘導す
るためである。2が果樹根元に登って来る蝉幼虫を、前
記登上阻止フィルム1の下辺縁から移し取る木製板材質
の誘導帯体2で、その上部に捕獲容器3の引掛け溝4を
有し、前記登上阻止フィルム1の外側に番線6を介して
結束固定される。
【0017】そして3が天蓋部3aと受入容器部3bと
から成るプラスチック材質の捕獲容器3で、前記蝉幼虫
通過空間Sがその天蓋部3aと一体形成され、前記誘導
帯体2の上部の引掛け溝4に係止されている。そしてさ
らに誘導帯体2の延長上の天蓋部3a内側登り面には多
数の小孔7を配設して蝉幼虫の登りつめるのを助ける。
【0018】
【発明の実施の形態その二】また、図3において1が果
樹根元附近を鉢巻きする登上阻止フィルム、2が該フィ
ルム1の外側に固定される誘導帯体2で、該誘導帯体2
が捕獲容器3の天蓋部3aと一体成形され、該誘導帯体
2の延長上の天蓋部3a内側登り面には防滑テープ5を
敷設してある。
【0019】
【使用法】これを使用するには、図2に示すように、果
樹根元附近に蝉幼虫の登上を阻止するための阻止フィル
ム1を鉢巻きし、その外側に誘導帯体2を固定し、さら
にその誘導帯体2側に蝉幼虫通過空間Sが向くようにし
て捕獲容器3を係止する(誘導帯体2が捕獲容器3と一
体成形されている態様においては、図3に示すように該
誘導帯体2が阻止フィルム1の外側に番線やフックで固
定されるのみで足りる)。
【0020】すると蝉幼虫は、地面に現われるや脱皮を
急いで樹木を昇ろうとうするが登上阻止フィルム1に阻
まれて(爪が立たず)一部は地表に落下するが、大多数
はフィルム1の下辺縁を伝わって別の高所を求めるう
ち、本発明の誘導帯体2を恰好の登り場として次々に登
上してくる。そして誘導帯体2をさらに登り詰めると引
続き天蓋部3aの防滑テープ5を登上し(多数の小孔7
を配設した態様においては小孔に爪を掛けながら登上
し)、捕獲容器3の天蓋部3aの最上部において、バッ
クはできないため自ら転落するか、後から登ってきた幼
虫と縺れ合って捕獲容器3の受入れ容器部3b内に落下
し滞留する。そして翌朝になったら、捕獲容器3を外し
て捕獲幼虫群を廃棄するものとする。
【0021】
【発明の効果】本発明は以上のようで、基本的には蝉幼
虫が脱皮のため樹木を登上する習性を利用し、幼虫の爪
に掛かる誘導帯体に移らせ、この誘導帯体に捕獲容器を
組合わせることで、蝉幼虫が自ら囮にかかって出戻り不
可能な捕獲容器内に連続的に捕獲されるから、これまで
の栽培者の不眠による夜間捕獲作業が不要となり、また
農薬散布を回避出来るものであり、ネット栽培でありな
がら蝉幼虫による樹木の衰弱、果実の玉太りの不足とい
う生産力の低下、品質劣化を未然に防ぐことができる。
構造も簡潔で、製作コストが低廉で済むことも大きな利
点となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の斜視図
【図2】同上使用状態を示す側面図
【図3】本発明の別の実施形態の使用状態を示す側面図
【符号の説明】
1 登上阻止フィル 2 誘導帯体 S 蝉幼虫通過空間 3 捕獲容器 3a 天蓋部 3b 受入容器部 4 引掛け溝 5 防滑テープ 6 番線 7 小孔
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01M 1/18 A01M 1/10

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 果樹根元附近を鉢巻きする登上阻止フィ
    ルム(1)と、該フィルム(1)の外側に固定される誘
    導帯体(2)と、該誘導帯体(2)に着脱自在に装着さ
    れる前記誘導帯体(2)側に蝉幼虫通過空間(S)を設
    けた捕獲容器(3)とから成る蝉幼虫捕獲器。
  2. 【請求項2】 登上阻止フィルム(1)が滑りテープ材
    質である請求項1記載の蝉幼虫捕獲器。
  3. 【請求項3】 登上阻止フィルム(1)の下辺縁が捕獲
    容器(3)の蝉幼虫通過空間(S)へ向けて斜形を成す
    請求項1又は2記載の蝉幼虫捕獲器。
  4. 【請求項4】 誘導帯体(2)が木製板材質である請求
    項1乃至3のうちいずれか一項記載の蝉幼虫捕獲器。
  5. 【請求項5】 誘導帯体(2)が木製板材質で且つ上部
    に捕獲容器(3)の引掛け溝(4)を有する請求項4記
    載の蝉幼虫捕獲器。
  6. 【請求項6】 捕獲容器(3)が天蓋部(3a)と受入
    容器部(3b)とから成り、誘導帯体(2)の延長上の
    天蓋部(3a)内側登り面に防滑テープ(5)を敷設し
    て成る請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の蝉幼虫
    捕獲器。
  7. 【請求項7】 捕獲容器(3)が天蓋部(3a)と受入
    容器部(3b)とから成り、誘導帯体(2)の延長上の
    天蓋部(3a)内側登り面に多数の小孔(7)を敷設し
    て成る請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の蝉幼虫
    捕獲器。
  8. 【請求項8】 捕獲容器(3)の天蓋部(3a)と受入
    容器部(3b)が分離可能に構成される請求項6記載の
    蝉幼虫捕獲器。
  9. 【請求項9】 果樹根元附近を鉢巻きする登上阻止フィ
    ルム(1)と、該フィルム(1)の外側に固定される誘
    導帯体(2)と、該誘導帯体(2)と一体で該誘導帯体
    (2)側に蝉幼虫通過空間(S)形成した捕獲容器
    (3)とから成る蝉幼虫捕獲器。
JP2000120166A 2000-03-16 2000-03-16 蝉幼虫捕獲器 Expired - Fee Related JP3512367B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000120166A JP3512367B2 (ja) 2000-03-16 2000-03-16 蝉幼虫捕獲器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000120166A JP3512367B2 (ja) 2000-03-16 2000-03-16 蝉幼虫捕獲器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001258456A JP2001258456A (ja) 2001-09-25
JP3512367B2 true JP3512367B2 (ja) 2004-03-29

Family

ID=18631027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000120166A Expired - Fee Related JP3512367B2 (ja) 2000-03-16 2000-03-16 蝉幼虫捕獲器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3512367B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101852962B1 (ko) * 2016-09-02 2018-04-30 김성숙 과수나무 장착식 민달팽이 포집기

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100597613B1 (ko) 2006-05-09 2006-07-06 주식회사 세실 포식성 응애류의 장기 지속 방사형 구조체 및 이를 이용한해충 방제 방법
MX2010009579A (es) * 2008-03-04 2010-09-24 Syngenta Participations Ag Aparatos para capturar insectos y metodos relacionados.
CN101822242A (zh) * 2010-04-29 2010-09-08 沈阳师范大学 树干害虫监测器
CN102487917A (zh) * 2011-12-13 2012-06-13 张文辉 蝉幼虫的捕捉方法
KR101334738B1 (ko) 2012-06-11 2013-12-02 대한민국 수목용 해충 포집 장치
CN105961355B (zh) * 2016-07-15 2018-08-14 衢州乐创节能科技有限公司 一种组合型知了捕捉器
CN105994227B (zh) * 2016-07-16 2021-10-19 衢州乐创节能科技有限公司 一种箍抱树干知了捕捉笼
CN107372415B (zh) * 2017-07-30 2022-10-21 华南理工大学 一种可自动捕捉收集知了猴的可拆卸装置
CN107836445A (zh) * 2017-12-21 2018-03-27 王嘉豪 一种捕捉知了猴的装置
CN108207846B (zh) * 2018-02-13 2024-01-23 新疆农业大学 一种葡萄蛀果蛾成虫诱捕方法
CN111165436B (zh) * 2018-06-28 2021-08-03 江苏智慧工场技术研究院有限公司 一种批量生产孵化金蝉幼虫用孵化捕获装置及方法
CN110754440B (zh) * 2019-11-29 2021-10-19 漯河食品职业学院 一种蝉蛹的人工养殖收获方法
CN110710516B (zh) * 2019-11-29 2021-08-31 漯河食品职业学院 一种蝉蛹的捕捉装置
CN111955431B (zh) * 2020-08-26 2022-04-01 王轩晨 一种幼蝉捕捉器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101852962B1 (ko) * 2016-09-02 2018-04-30 김성숙 과수나무 장착식 민달팽이 포집기

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001258456A (ja) 2001-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3512367B2 (ja) 蝉幼虫捕獲器
Kurta et al. Capture methods and holding devices
Jones et al. Capturing mammals
US5926999A (en) Portable trench barrier for insect pests in agriculture
US6230435B1 (en) Tree trunk barrier for pest control
US9526207B2 (en) Tree fruit or nut catching apparatus
Henderson et al. Arboreal and fossorial reptiles
Boiteau et al. Physical barriers for the control of insect pests
Al-Saoud EFFECT OF RED PALM WEEVIL RHYNCHOPHORUS FERRUGINEUS (COLEOPTERA: CURCULIONIDAE) AGGREGATION PHEROMONE TRAPS'HEIGHT AND COLORS ON THE NUMBER OF CAPTURED WEEVILS
KR101852962B1 (ko) 과수나무 장착식 민달팽이 포집기
JP2000189029A (ja) 支柱誘導型蝉幼虫捕獲器
Schowalter et al. Canopy insect sampling
JP2008100920A (ja) 害虫駆除材
CN210143437U (zh) 一种害虫捕获网
JP4471377B2 (ja) 樹木用の害虫捕獲帯
JP2001008597A (ja) 支柱誘導型蝉幼虫捕獲器
CA3054155A1 (en) Tick trap and method of trapping ticks
KR101044062B1 (ko) 해충방제용 수목 보호대
JP3124896U (ja) カミキリムシ食害防止装置
JP2004217623A (ja) 有害動物による食害の防御用保護材
RU138142U1 (ru) Устройство для улавливания вредных насекомых, поднимающихся по стволу дерева в крону
CN114009420B (zh) 一种农用驱虫设备及驱虫方法
JPH11225648A (ja) 樹木用害虫駆除帯
JPH0436622Y2 (ja)
CN215582964U (zh) 一种天牛诱捕装置

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040106

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees