JP3510928B2 - 被測定モータの騒音測定方法 - Google Patents

被測定モータの騒音測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、例えば、電気自動車
の走行用モータの騒音測定に適用して好適な被測定モー
タの騒音測定方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近時、車載の240V等の高圧バッテリ
からインバータに直流電源を供給し、この直流電源をイ
ンバータにより3相スイッチング信号に変換してブラシ
レスモータである走行用モータを駆動するように構成さ
れた電気自動車が提案されている。この場合、電気自動
車の速度制御等のために、インバータに対してパルス幅
変調制御が行われる。 【0003】ところで、ブラシレスモータを回転させた
場合に騒音が発生する。実際に車両にブラシレスモータ
が搭載されたときに、その騒音を一定レベル以内に抑制
するためには、電気自動車の開発段階において、ブラシ
レスモータの騒音を測定する必要性が頻繁に発生する。 【0004】図5は、インバータ駆動のブラシレスモー
タの騒音等を測定する従来技術に係る装置の構成を示し
ている。 【0005】この装置はブラシレスモータである被測定
モータ1に負荷吸収動力計システム11を接続する構成
になっている。 【0006】図5において、直流の240Vがモータ用
インバータ2の入力側に供給される。このモータ用イン
バータ2の制御端子にはコントローラ3からスイッチン
グ信号が供給され、モータ用インバータ2から3相のス
イッチング信号が出力される。この3相のスイッチング
信号が被測定モータ1の1次巻線、すなわち固定子巻線
に供給されることで、被測定モータ1の回転子が回転
し、回転軸4が回転する。なお、3相スイッチング信号
の電流・電圧波形は、電流プローブ82〜84および電
圧プローブ85〜87を介してデジタルストレージオシ
ロスコープ等の波形測定器5で観測され測定される。 【0007】被測定モータ1の回転軸4は、カップリン
グを介して回生装置としての負荷吸収動力計12の回転
軸13に一体的に結合されている。負荷吸収動力計12
としては、直流モータが使用される。 【0008】負荷吸収動力計12の回転軸13にはトル
クと回転数を測定する測定器14が固定され、測定器1
4で検出された検出回転数と検出トルクが動力計制御盤
21に供給される。動力計制御盤21には、操作盤22
を通じて設定回転数データと設定トルクデータとが供給
される。動力計制御盤21は、検出回転数および検出ト
ルクが上記設定回転数および上記設定トルクに等しくな
るように、サイリスタ装置23を駆動する。サイリスタ
装置23はこの駆動信号に基づき、ACリアクトル24
を通じて供給されるAC400Vを適当な直流電圧に変
換し、これをDCリアクトル25を通じて直流モータで
ある負荷吸収動力計12のブラシに供給する。 【0009】なお、負荷吸収動力計12には、軸受け油
圧ポンプや動力計用冷却装置等の補機31が配され、こ
の補機31は、動力計制御盤21から補機盤32を通じ
て駆動制御されるようになっている。 【0010】そして、このようにして被測定モータ1に
実負荷と等しい疑似負荷を加え、その状態において、マ
イクロフォン33により被測定モータ1の騒音を検出し
これを騒音測定器35で測定するように構成されてい
る。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の技術では、ブラシ付きの直流モータである負荷吸収
動力計12と補機31とが発生する総合の騒音レベル
が、被測定モータ1が発生する騒音レベルとそれほど違
いがない。したがって、負荷吸収動力計12が発生する
騒音と被測定モータ1が発生する騒音とが干渉して、マ
イクロフォン33と騒音測定器35で被測定モータ1の
みの騒音を正確に測ることが困難であった。 【0012】そこで、被測定モータ1の騒音のみを正確
に測るために、負荷吸収動力計システム11全体を遮音
構造にしなければならない。 【0013】しかしながら、この遮音構造は、相当に大
がかりな装置となり、そのため、開発時等におけるイニ
シャルコストが相当に高くなるという問題があった。 【0014】また、遮音構造にした負荷吸収動力計シス
テム11は、大規模な装置であるため、その移動、収納
等が不便であり、そのため、例えば、それを使用しない
ときでも、研究棟等の一定の床面積を占有してしまう、
すなわち、床の効率的な利用ができなくなるという問題
があった。 【0015】この発明はこのような課題を考慮してなさ
れたものであり、負荷吸収動力計を使用しないで被測定
モータの騒音を簡易に測定することを可能とする被測定
モータの騒音測定方法を提供することを目的とする。 【0016】 【0017】 【課題を解決するための手段】また、この発明方法は、
インバータ2(図5参照)により駆動される被測定モー
タ1の騒音を、インバータ2により駆動しないで等価的
に測定するに際し、図5に示すように、予め、前記被測
定モータ1に実負荷又は実負荷相当負荷である所定負荷
(第1負荷)11を接続しておき、その状態において、
インバータ2により駆動されたときの固定子巻線61に
流れる電流波形を検出し(検出するのは、例えば、波形
測定器(記憶手段)5)、該電流波形を記憶手段に記憶
し、次に、所定負荷11とインバータ2とを外し、図1
に示すように、被測定モータ1の回転子51側に外部の
回転駆動源54を接続するとともに、被測定モータ1の
固定子巻線61に各相毎の電圧スイッチング手段70を
介して新たな負荷(第2負荷)81を接続し、次いで、
外部の回転駆動源54により被測定モータ1の回転子5
1を回転させ、このとき、固定子巻線61に流れる電流
波形が、記憶された電流波形と等価な波形になるように
電圧スイッチング手段70のスイッチング制御を行なっ
た後、その被測定モータ1から発生する騒音を騒音測定
手段33、35により測定することを特徴とする。 【0018】上述の場合、被測定モータ1としてはブラ
シレスモータを、電圧スイッチング手段70の出力側に
接続される負荷(新たな負荷)81としては抵抗器負荷
を、外部の回転駆動源54としてはブラシレスモータま
たは誘導モータを、それぞれ選択することができる。 【0019】 【作用】この発明によれば、固定子巻線61の電圧誘起
端子62〜64に電圧スイッチング手段70が接続さ
れ、さらにその電圧スイッチング手段70の出力側に負
荷81が接続された被測定モータ1の回転子51を外部
の回転駆動源54により回転させてその被測定モータ1
から発生する騒音を騒音測定手段33、35により測定
するようにしている。 【0020】このため、負荷吸収動力計を使用しない
で、被測定モータ1から発生する騒音を測定することが
できる。 【0021】 【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。なお、以下に参照する図面において、
上記図5に示したものと対応するものには同一の符号を
付けてその詳細な説明は省略する。また、必要に応じ
て、図5をも参照して説明する。 【0022】図1は、この発明で用いられる装置の一実
施例の構成を示している。 【0023】図1において、ブラシレスモータである被
測定モータ1を構成する回転子51の外周には、図示し
ない永久磁石がN極・S極交互に配設されている。この
回転子51は、被測定モータ1の回転軸4と一体的に回
転する。 【0024】被測定モータ1の回転軸4は、トルク変換
器52およびカップリング53を介して外部の回転駆動
源である外部モータ54の回転軸55に接続される。ト
ルク変換器52は、外部モータ54で被測定モータ1を
規定回転数で回転させるときのトルクを検出するための
ものである。 【0025】外部モータ54は、例えば、低騒音のAC
ブラシレスモータを使用することができる。あるいは誘
導モータを使用してもよい。外部モータ54の回転制御
は、モータ回転制御手段としてのモータコントローラ5
6により制御される。モータコントローラ56には、入
力装置50から規定回転数データPRが供給されるとと
もに、後に説明するフィードバック制御信号Sfが供給
される。モータコントローラ56は、マイクロコンピュ
ータにより構成することができる。 【0026】被測定モータ1の近くにマイクロフォン3
3が配置され、マイクロフォン33の出力信号は騒音測
定器35に供給される。 【0027】被測定モータ1の回転子51には、3相の
固定子巻線61が対向して配されている。固定子巻線6
1のU相、V相、W相の各出力端子62〜64は、スイ
ッチング手段としてのスイッチングユニット70の入力
側に接続される。スイッチングユニット70は、それぞ
れ逆方向に並列に接続された3組のサイリスタ対71〜
73を有している。 【0028】スイッチングユニット70の出力側の3本
の線は、例えば、Δ接続された抵抗器負荷81の各端子
に接続されている。また、それら3本の線には、それぞ
れ、模式的に描いた電流と電圧波形検出用の電流プロー
ブ82〜84と電圧プローブ85〜87が接続され、各
出力信号は、スイッチング制御手段としてのスイッチン
グコントローラ91に導入される。 【0029】このスイッチングコントローラ91には、
コントロールパネルである入力装置92が接続され、ス
イッチングユニット70を構成する各サイリスタ対71
〜73のスイッチング周波数を決定するためのスイッチ
ング周波数データPFとスイッチングの際のオンオフ比
を決定するデューティデータPW、抵抗器負荷81にか
かる電圧値と電流値を規定するための規定電圧値データ
VLおよび規定電流値データILとがそれぞれ入力され
る。 【0030】スイッチングコントローラ91からサイリ
スタ対71〜73の各ゲート端子にサイリスタ対71〜
73の導通・非導通を決定するための駆動信号Sdが供
給されるとともに、モータコントローラ56に対してフ
ィードバック制御信号Sfが供給される。 【0031】スイッチングコントローラ91は、マイク
ロコンピュータの他に、カウンタ、電圧周波数変換器、
フリップフロップ回路、およびデジタルストレージオシ
ロスコープ等から構成される。 【0032】次に、上記実施例の動作を説明する。 【0033】この場合、図2のフローに示すように、ま
ず、被測定モータ1の実負荷状態での固定子巻線61に
流れる電流波形および電圧波形を測定し記憶しておく。 【0034】ここで、電流・電圧波形を測定するための
負荷は、電気自動車そのものでもよく、負荷吸収動力計
システム11(図5参照)でもよいが、いずれの場合に
おいても、モータ用インバータ2により被測定モータ1
の固定子巻線61を駆動し(ステップS1)、これとの
電磁結合により回転子51を規定回転数(例えば、15
00rpm、3000rpm、4000rpm、500
0rpmおよび6000rpmの回転数)で回転させ、
そのときの固定子巻線61のU相、V相、W相の各巻線
に発生する電圧・電流波形を測定し(ステップS2)、
それを磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段に記憶
しておく(ステップS3)。波形測定記憶手段として
は、デジタルストレージオシロスコープ(図5中、波形
測定器5参照)等を用いることができる。要は、波形を
波形周期に比較して短い周期(1/2以下)のサンプリ
ングパルスによりサンプリングして記憶すればよい。 【0035】図3は、記憶された波形例を示している。
図3Aは固定子巻線61に発生する電圧波形であり、図
3Bは固定子巻線61に発生する電流波形である。な
お、ここで、電圧・電流波形を記憶しておく理由は、後
に詳しく説明するように、被測定モータ1をインバータ
駆動ではなく、回転駆動源(外部モータ54)により駆
動させたときに、それらの関係を等価な関係とするため
に、回転駆動源による駆動時における電流波形をインバ
ータ駆動時における電流波形と合わせるためである。 【0036】次に、図1のような接続状態のもとで、入
力装置50から規定回転数データPRをモータコントロ
ーラ56に供給し、モータコントローラ56からの規定
回転数指令により外部モータ54を回転させる。 【0037】外部モータ54が回転されると、回転軸5
5が回転し、カップリング53、トルク変換器52を介
して被測定モータ1の回転軸4が回転することで回転子
51が一体的に回転する。 【0038】回転子51が回転すると、電磁結合により
固定子巻線61の出力端子62〜64に誘起電圧が発生
する。 【0039】このときの誘起電圧の電圧波形は、図3C
に示すように、ほぼ正弦波状の波形であり、正弦波の周
期が規定回転数に対応する周期になっている。 【0040】この誘起電圧をスイッチングユニット70
でスイッチング(断続)する。電圧プローブ85〜87
で検出されるスイッチング後の電圧波形を図3Dに示
す。その図3Dの拡大領域中に示すスイッチング周期T
は、入力装置92からスイッチングコントローラ91に
供給されるスイッチング周波数データPFに対して、T
=1/PFが成り立つ。また、デューティは、デューテ
ィデータPWに対して、PW=A/(A+B)が成り立
つ。 【0041】この時、電流プローブ82〜84で検出さ
れる電流波形は、図3Eに示すように、電圧波形が低域
通過フィルタによりフィルタされたような波形になる。 【0042】この図3Eに示す波形が図3Bに示した波
形とほぼ等しくなるように、言い換えれば、等価となる
ように、スイッチング周波数データPF、デューティデ
ータPWを可変させるとともに、抵抗器負荷81の値を
変化させる。なお、抵抗器負荷81は、純抵抗器負荷に
限らず、波形をより正確に合わせるために、純抵抗器負
荷とリアクトルとの直列接続負荷にしてもよい。なお、
波形合わせのために、スイッチングコントローラ91
は、上述したように、デジタルストレージオシロスコー
プを含む構成になっている。また、波形合わせのために
FFTアナライザを併用してもよい。波形合わせは、デ
ジタルストレージオシロスコープの管面波形を記憶波形
と比較して同一の波形または近似の波形になるように、
手動または自動で行うことができる。 【0043】スイッチングコントローラ91からモータ
コントローラ56に供給されるフィードバック制御信号
Sfは、被測定モータ1の実回転数を規定回転数データ
PRに合わせるための信号である。 【0044】抵抗器負荷81に流れる電流波形(図3E
参照)が、記憶しておいた電流波形(図3B参照)と等
価な波形になったとき、被測定モータ1には、実負荷に
等しい疑似負荷がかけられたと判断して、マイクロフォ
ン33により被測定モータ1が発生する騒音を集音し、
騒音測定器35で騒音量を測定する。騒音測定器35
は、実効値で測定する測定器の他に、FFTアナライザ
等を使って周波数分析的に測定することもできる。 【0045】次に、入力装置50からモータコントロー
ラ56に供給される規定回転数データPRを変化させ
て、その回転数での騒音を測定する。 【0046】図4は、騒音測定結果を示している。図4
によれば、従来の技術に係る負荷吸収動力計システム1
1の騒音に比較して外部モータ54の騒音は5dB〜1
0dB程度低く、負荷吸収動力計システム11と同等以
上の騒音を発生する被測定モータ1の騒音を外部モータ
54と識別して測定することができることが分かる。 【0047】このように上述の実施例によれば、製品と
しては(実際には)インバータにより駆動される被測定
モータ1の固定子巻線61の電圧誘起端子62〜64に
スイッチングユニット70を介して3相の抵抗器負荷8
1を接続している。また、被測定モータ1の回転子51
を外部の回転駆動源である外部モータ54により回転軸
55、4を通じて回転させ、前記抵抗器負荷81に流れ
る負荷電流波形が、モータ用インバータ2による駆動
(実際の駆動)により予め測定しておいた被測定モータ
1の固定子巻線61に流れる電流波形と等しくなるよう
な状態にした後、言い換えれば、実際の駆動と等価な駆
動条件を成立させた後、被測定モータ1から発生する騒
音を騒音測定器35により測定するようにしている。 【0048】このため、負荷吸収動力計12を使用しな
い極めて簡単な構成で、被測定モータ1から発生する騒
音を測定することができる。軸受け油圧ポンプや動力計
用冷却装置等の補機31(図5参照)が配されていた負
荷吸収動力計12が不要であるため、これらの補機31
のメンテナンス等の面倒さが解消される。 【0049】また、上述の実施例によれば、外部モータ
54の発生する騒音が負荷吸収動力計12に比較して5
dB程度以上小さいので、被測定モータ1の騒音を外部
モータ54の騒音と容易に区別して測定することができ
る。 【0050】ここで、図1例の装置により、被測定モー
タ1の規定回転数Nに対する固定子巻線61に発生する
誘起電圧Eを測定することにより、被測定モータ1の出
力特性を等価的に推定することが可能であることについ
て説明する。 【0051】一般に、モータの出力特性は、トルク出力
特性(電流(電機子電流)I対全トルクTとの関係)ま
たは誘起電圧出力特性(回転数N対誘起電圧Eとの関
係)で表現される。 【0052】トルク定数をKT 、誘起電圧定数をKE
すれば、電流Iと全トルクTとの関係は(1)式で表さ
れ、誘起電圧Eと回転数Nとの関係は(2)式で表され
る。 【0053】 T=KT I …(1) E=KE N …(2) まず、誘起電圧定数KE について考える。 【0054】ある長さl(m)の1本の電機子導体が一
定速度v(m/s)で平均磁束密度B(T)内の空間を
運動するとき、前記電機子導体には、(3)式で示す起
電力eが発生することが知られている。 【0055】 e=vBl …(3) 全磁束は磁束密度と電機子導体の表面積の積で得られ
る。 【0056】これを式で表せば(4)式が得られる。 【0057】 2PΦ=BDlπ …(4) また、一定速度は(5)式のように表される。 【0058】 v=πDn …(5) ここで、D(m):電機子の直径、2P:磁極数、Φ
(Wb):各極の磁束、n(rps):毎秒回転数、
Z:導体総数、2a:並列回路数とそれぞれ定義する。 【0059】逆起電力である誘起電圧Eは、(3)式〜
(5)式を参照して、(6)式のように変形できる。た
だし、(6)式中、ωは角周波数である。 【0060】 E=e×(Z/2a)=vBl×(Z/2a) =πDn(2PΦ/πDl)l×(Z/2a) =(PZΦ/a)n=(PZΦ/2πa)ω=KE ω …(6) この(6)式から誘起電圧定数KE が(7)式で表され
ることが分かる。 【0061】 KE =PZΦ/2πa[V/(rad/s)] …(7) 次にトルク定数KT について考える。 【0062】導体に作用する力をf(N)とするとき、
導体に流れる電流をiとすれば、力fは(8)式で与え
られる。 【0063】 f=Bli …(8) 1本の電機子導体にかかるトルクτと全トルクTはそれ
ぞれ(9)式および(10)式で表される。 【0064】 τ=(D/2)f=(BlD/2)i …(9) T=Zτ=(BlDZ/2)i …(10) 電機子に流れる電流をIaとすれば、Ia=i×2aに
なる。 【0065】これらから全トルクTは(11)式のよう
に変形できる。 【0066】 T=(lDZ/2)×(2PΦ/πDl)×Ia/2a =(PZΦ/2πa)×Ia=KT ×Ia [N−m] …(11) したがって、トルク定数KT は(12)式のように表さ
れる KT =PZΦ/2πa [(N−m)/A] …(12) よって、(7)式と(12)とからトルク定数KT と誘
起電圧定数KE とが等しい関係KT =KE にあることが
説明され、図1例に示す装置により、被測定モータ1の
規定回転数Nに対する固定子巻線61に発生する誘起電
圧Eを測定することにより、被測定モータ1の出力特性
を推定することができるということが分かる。 【0067】なお、この発明は上述の実施例に限らず、
この発明の要旨を逸脱することなく種々の構成を採り得
ることはもちろんである。 【0068】 【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、固定子巻線に電圧スイッチング手段が接続され、さ
らにその電圧スイッチング手段の出力側に負荷が接続さ
れた被測定モータの回転子を、外部の回転駆動源により
回転させてその被測定モータから発生する騒音を騒音測
定手段により測定するようにしている。 【0069】このため、大がかりな装置である負荷吸収
動力計を使用しない簡易な構成で、被測定モータから発
生する騒音を測定することができるという効果が達成さ
れる。 【0070】外部の回転駆動源として、例えば、低騒音
のブラシレスACモータを使用すれば、騒音測定装置自
体で発生する騒音の小さい環境のなかで、被測定モータ
の騒音のみを測定することができ、騒音の高精度の測定
が可能であるという効果が達成される。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明で用いられる装置の一実施例の構成を
示すブロック図である。 【図2】図1例の動作説明に供されるフロー図である。 【図3】図1例の動作説明に供される波形図であって、
図3Aは、被測定モータをインバータ駆動した場合の電
圧波形図、図3Bは、被測定モータをインバータ駆動し
た場合の電流波形図、図3Cは、被測定モータを外部モ
ータにより駆動した場合の被測定モータの出力側電圧波
形図、図3Dは、その出力側電圧波形をスイッチングし
た電圧波形図、図3Eは、スイッチングした電圧波形に
対応する電流波形図である。 【図4】騒音を示す特性図である。 【図5】負荷吸収動力計を利用して被測定モータの騒音
等を測定する際の一般的な構成を示すブロック図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−73367(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 11/00 H02K 29/00 - 29/14 G01R 31/32 - 31/36

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】インバータにより駆動される被測定モータ
    の騒音を、前記インバータにより駆動しないで等価的に
    測定するに際し、 予め、前記被測定モータに実負荷又は実負荷相当負荷で
    ある第1負荷を接続しておき、 その状態において、前記インバータにより駆動されたと
    きの固定子巻線に流れる電流波形を検出し、該電流波形
    を記憶手段に記憶し、 次に、前記第1負荷と前記インバータとを外し、前記被
    測定モータの回転子側に外部の回転駆動源を接続すると
    ともに、前記被測定モータの固定子巻線に各相毎の電圧
    スイッチング手段を介して抵抗器を含む第2負荷を接続
    し、 次いで、外部の回転駆動源により前記被測定モータの回
    転子を回転させ、このとき、固定子巻線に流れる電流波
    形が、前記記憶手段に記憶されている電流波形と等価な
    波形になるように前記電圧スイッチング手段のスイッチ
    ング制御を行なった後、その被測定モータから発生する
    騒音を騒音測定手段により測定することを特徴とする被
    測定モータの騒音測定方法。
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EP3301405A1 (de) 2016-09-29 2018-04-04 Siemens Aktiengesellschaft Verbinden einer motorwelle eines motors mit einem drehgeber

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