JP3509655B2 - トラクタの外部油圧取出装置 - Google Patents

トラクタの外部油圧取出装置

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JP3509655B2
JP3509655B2 JP25918899A JP25918899A JP3509655B2 JP 3509655 B2 JP3509655 B2 JP 3509655B2 JP 25918899 A JP25918899 A JP 25918899A JP 25918899 A JP25918899 A JP 25918899A JP 3509655 B2 JP3509655 B2 JP 3509655B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタの外部油
圧取出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】左右のリフトアームを有する油圧昇降装
置を備えているトラクタに、外部油圧取出装置を装着し
た技術は、実公平2−15704号公報(従来例の
1)、特開平8−280206号公報(従来例の2)、
特開平7−255216号公報(従来例の3)等におい
て公知である。従来例の1は、「油圧取出時に、作業機
側の油圧ホース等を着脱する際に、油圧装置や車体から
公報に突出するリフトアーム、トップリング、その取付
台が大きな障害となって、上記着脱作業が困難なものと
なっていた。」という課題を解決するために、「車体後
部上に作業機昇降用油圧装置を搭載し、油圧装置の左右
両側に、左右方向の軸心廻りに回動せしめられる左右一
対のリフトアームを後方突出状に備え、車体後部の上部
及び/又は油圧装置の後面に取付台を備え、取付台にト
ップリンクを左右方向の軸心廻りに回動自在に備え、車
体後部の上部及び/又は油圧装置に、外部に圧油を取出
すための左右一対の油圧取出部を備えたものにおいて、
車体後部の上部及び/又は油圧装置後面にサポートを備
え、サポートに、夫々油圧取出部が装備される左右一対
の装備部を後方突出状に備え、各装備部と各油圧取出部
を、トップリングの回動域と各リフトアームの回動域と
の間に配置したことを特徴とするトラクタにおける油圧
取出装置。」であった。
【0003】従来例の2は、「油圧作業機を追加装備す
る場合は、前述したように外部油圧回路取出用の油圧ポ
ートへサブコントロールバルブを接続するが、サブコン
トロールバルブの装着位置によっては配管が複雑とな
り、既存のコントロールバルブへの配管と交錯してメン
テナンスが困難になることがある。」という課題を解決
するために、「作業機昇降用のリフトシリンダを制御す
るメインコントロールバルブと、水平調整用のローリン
グシリンダを制御するローリングコントロールバルブと
を備えたトラクタに於いて、前記リフトシリンダを収納
したシリンダケースの一側部にフローデバイディングバ
ルブと水平制御のローリングコントロールバルブを固設
し、該フローデバイディングバルブの一方の出口ポート
をローリングコントロールバルブへ接続するともに、該
フローデバイディングバルブの他方の出口ポートを前記
シリンダケースの上面に開口し、一方、前記シリンダケ
ースの他側部にリフトシリンダ制御用のメインコントロ
ールバルブを固設するとともに、該メインコントロール
バルブの入口ポートを前記シリンダケースの上面に開口
し、更に、前記シリンダケースの上面後部位置に外部油
圧回路取出用のサブコントロールバルブを着脱可能に装
着に、サブコントロールバルブ装着時には、前記シリン
ダケースの上面に開口した夫々のポートとサブコントロ
ールバルブとを夫々油圧配管にてサブコントロールバル
ブへ接続し、サブコントロールバルブ非装着時には、前
記シリンダケースの上面にメタルを蓋装し、該メタル内
に設けた油路にはシリンダケース上面の夫々のポートを
連通するように形成したことを特徴とするサブコントロ
ールバルブ取付装置。」であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来例の1お
よび2はそれぞれ有用ではあるものの、次のような課題
があった。従来例の1にあっては、補助油圧制御弁(サ
ブコントロールバルブ、外部油圧取出用のバルブに相当
する)を、油圧昇降装置を構成する油圧ハウジング(シ
リンダケースに相当する)の前部左側面に横方向に連設
して備え、この制御弁と油圧取出部(油圧取出用のクイ
ックカプラーに相当する)とを左右配管にて接続したも
のであることから、 :左右配管の装着が面倒であること。 :左右配管が所謂むき出しであることから、水田用ト
ラクタ等においては泥水、泥土が被り易いこと。 :補助油圧制御弁は後輪フェンダの内側奥部にあるこ
とから、メンテナンスが面倒で、泥水、泥土を被ってい
ると実質的にメンテナンス不能になり易いこと。
【0005】等々の技術的課題があった。従来例の2に
あっては、油圧ポート(油圧取出部)を有するサブコン
トロールバルブ(外部油圧取出用のバルブ)が、油圧ハ
ウジング(シリンダケース)の後上面に装着されている
ことから、従来例の1における課題は一応解決しては
いるものの、 :サブコントロールバルブに対する左右の配管を有す
ることから、従来例の1における課題は解決できな
いものであった。 :サブコントロールバルブをメンテナンスするとき、
左右の配管との接続・解放が必要で配管が曲ったりして
接続・解放作業が面倒であるとともに、接続不良が起り
易くなって油洩れの要因となること。
【0006】等々の課題があった。本発明は、上述した
課題〜を解決したトラクタの外部油圧取出装置を提
供することが目的である。また、本発明は、マルチプル
な外部油圧取出装置であって、コンパクトな設計を可能
にしたことが目的であり、とりわけ、キャビン付水田用
トラクタに適用して有用な外部油圧取出装置を提供する
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、油圧で昇降動
作する左右のリフトアーム9を有するトラクタ2に、キ
ャビン17と外部油圧取出装置1を装着したものにおい
て、前記キャビン17の後支柱19を、その下方部位が
後車軸ケース25より前方側に位置すべく後上がり傾斜
状に配置し、該下方部位に固着したブラケット27と防
振支持手段28を介して後車軸ケース25に搭載し、
ャビン17の後支柱19より前側に該キャビン17の底
板部を構成するフロアーシート22の運転席装着用装着
部位22Aを配置し、油圧取出部35Aと切換用スプー
ル62をバルブケース61に備えている外部油圧取出用
バルブ35の複数個を上下方向に積み重ねてバルブユ
ニットを構成し、このバルブユニットを、前記後支柱1
9及び装着部位22Aより後方でかつ左右のリフトアー
ム9の間でトラクタ車体5側に装着ていることを特徴
とするトラクタの外部油圧取出装置としたのであり、こ
のように、外部油圧取出用のバルブ35の複数個を積み
重ねて装着することによって、マルチプルな外部油圧取
出ができるのであり、このとき、複数個のバルブ35の
積み重ねは上下方向としていることによって、マルチプ
ルな外部油圧取出をコンパクトにできるのであり、キャ
ビン17の後支柱19及び装着部位22Aより後方でか
つ左右のリフトアーム9の間でトラクタ車体5側に装着
したのでキャビン付トラクタでもマルチプルな外部油圧
取出ができるのである(請求項1)。
【0008】更に、本発明においては、 バルブユニッ
トの切換用スプール62のそれぞれの軸心は左右方向と
され、かつ、油圧取出部35Aのそれぞれは後方に延伸
していることを特徴とするものである(請求項2)。こ
のような構成としたことから、油圧機器、油圧作業機に
対する油圧取出がキャビン付トラクタであっても容易で
ありながら、メンテナンスの容易化ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を参照しながら説明すると、本発明に係る外部油圧
取出装置1を装備している2軸4車輪形のトラクタ2の
全容を示している図1において、当該トラクタ2は左右
の前輪3と左右の後輪4とを備え、前輪3は操向輪であ
るとともに駆動可能であり、ここに、四輪駆動トラクタ
とされているが、前輪3はこれに対する動力を断接して
二輪駆動(後輪駆動)にすることもできる。
【0010】トラクタ車体5は搭載エンジン6の後部に
クラックハウジングを介してミッションケース7を連設
することで構成されており、エンジン6およびこの前方
に備えたラジエータ等のエンジン補器は天板を開閉自在
としたボンネット8で被われている。トラクタ車体5の
後部上面には、左右のリフトアーム9を有する油圧昇降
装置10が搭載されており、図では三点リンク11によ
ってロータリ作業機12を昇降制御可能として着脱自在
に装着している。
【0011】左右の後輪4はそれぞれその内側に立設さ
れている後輪フェンダ13で被われており、この左右の
後輪フェンダ13間に運転席14が配置されており、こ
の運転席14の前方に備えている操縦ハンドル15とに
よって運転操縦装置16が構成されており、当該装置1
6は左右の後輪フェンダ13を含んだ独立装着形(車体
5上に脱着自在に搭載したものをいう)のキャビン17
によって取囲まれている。キャビン17は左右一対の前
支柱18と、左右一対の後支柱19と、前・後支柱1
8,19の中間でかつ後支柱19側に寄った後輪フェン
ダ13から立上った中間支柱20と、空調装置(冷房、
暖房、冷・暖房、換気等)を有する天井部21とで箱形
に構成されていて該キャビン17の底部板(フロアーシ
ート)22は運転席14の装着部位22Aがその前方部
位22Bよりも一段高くなっている。
【0012】更に、キャビン17は、中間支柱20に備
えたピボット金具20Aを支点として開閉固定可能なド
ア23を備え、このドア23の開閉部位が昇降口とされ
ているとともにステップ24を備え、前後左右の底部に
備えている防振ゴム等による防振支持手段によってトラ
クタ車体6に搭載されている。また、キャビン17の後
支柱19は中間の屈折連結部19Aを介して逆くの字形
に形成されていて、該屈折連結部19Aがリフトアーム
9の回動支点(アーム軸)を横切る鉛直平面近傍に位置
することで、キャビン17の全体が前方(従来より約5
cm程)に相対的に位置して搭載され、トラクタ2全体
の重心が前方に転移されることになって、ロータリ作業
機12を昇降自在に装着しても前後重量バランスが良好
で、この結果としてトラクタ全体は軽量化され水田作業
に適応可能とされている。
【0013】図2を参照すると、キャビン17における
左右の後支柱19は、後車軸ケース25にボルト止めさ
れているハット型支持台26に、ブラケット27と防振
支持手段28によってトラクタ車体5に搭載されてお
り、後支柱19の下端に固着している左右の下部体29
が前方に延伸されていて左右の前支柱18に連結されて
いる。すなわち、従来では左右の下部体29の後底面2
9Aをハット型支持台26に防振支持手段28を介して
搭載していたのに対し、本発明の実施形態では、後支柱
19の下方部位を後車軸ケース25の前方側で上下方向
に位置させて該支柱19に固着したブラケット27と防
振支持手段28を介してトラクタ車体5に搭載し、ここ
に、キャビン17は従来よりも5cm程度前方に位置
し、後支柱19の下方部位が後上り傾斜であることか
ら、キャビン17を従来より前方位置にしても居住空間
は確保し、また、キャビン17を従来よりも前方位置に
搭載したことから、トラクタ車体5の上面に着脱自在に
搭載固定した油圧昇降装置10をメンテナンスするとき
の持上げ空間30を確保しているのである。
【0014】油圧昇降装置10のヘッド部分10Aはフ
ロアーシート22の装着部位22Aで上方から被われて
おり、この装着部位22A上には、シート支持体31を
介して運転席14が装着されており、当該運転席14は
シート支持体31とともに装着部位22A上に着脱自在
であり、これら14,31を取外した状態で装着部位2
2Aに形成した開口窓を介して上方から油圧昇降装置1
0を車体5に固定している上下方向のボルトを締結弛緩
可能とし、ここに、油圧昇降装置10を車体5から上方
に上記空間30内で持上げて後方に抜き出すことで該油
圧昇降装置10をメンテナンス可能としている。
【0015】油圧昇降装置10の前方のミッションケー
ス7上には、エンジン6によって駆動される油圧ポンプ
装置32が設けられており、該油圧ポンプ装置32は装
着部位22Aによって被われているとともに、該部位2
2Aに形成した開口窓を介してヘッド部10Aとともに
メンテナンスが可能とされている。油圧ポンプ装置32
はエンジン6の出力軸に直結されたPTO推進軸を介し
て図外のギヤ等を介して駆動されており、該油圧ポンプ
装置32は通常(従来)では、エンジン6の側面に設け
られていたものを、ミッションケース7上面に設けるこ
とにより、ミッションケース7自体が作動油タンクも兼
ねていることから、配管部材を省略又は短尺化できると
ともに、エンジン6の側面に備えたときは前輪3の操向
角に制限を与えていたのを併せて解消しているのであ
る。
【0016】また、フロアーシート22は装着部位22
Aを薄手板で構成し、前方部位22Bを厚手板で構成し
ており、これによっても、車体重心を前方に転移させて
いるのであり、装着部位22Aを薄手板で構成してもそ
の開口窓の周縁に固着しているシート支持体31のため
のステーによって強度は確保されているのである。図3
〜図5を参照すると、左右のリフトアーム9を有する油
圧昇降装置10に、本発明に係る外部油圧取出装置1を
装着した実施形態が示してあり、油圧昇降装置10を構
成する油圧ハウジング(油圧シリンダ本体)33に外部
油圧取出用の油路34が形成されており、該油路34に
連絡(連通)されている外部油圧取出用のバルブ35の
複数個を上下方向に積み重ねて車体5側である前記油圧
ハウジング33の上部でかつキャビン17外方で左右の
リフトアーム9間に設けているのである。
【0017】具体的に説明すると、油圧ハウジング33
は鋳物製であって台座部36にミッションケース7に対
する取付孔36Aが形成されており、台座部36に膨出
形成した本体部37の後部左右壁にリフトアーム9のた
めのアーム軸38を回動自在に支持する左右ボス39が
形成されているとともに、本体部37の前内部には前上
り傾斜状としてシリンダチューブ40が内装され、この
シリンダチューブ40にピストンが摺動自在に嵌合され
ていてヘッド蓋41によってチューブ40の開口端が閉
塞されていて、この油圧ハウジング33がミッションケ
ース7の上面開口部を施蓋した状態での台座部36を上
下方向のボルトで着脱自在として搭載されている。
【0018】油圧ハウジング33の側壁(図では右側
壁)には、油圧ポンプ装置32からの作動油のための入
口(メイン)ポート42が形成されており、該ポート4
2は実質的にネジ管構成とされており、該ポート42に
配管が着脱自在として接続可能である。油圧ハウジング
33には、ドラフト制御弁装置43と水平制御弁装置4
4が左右に振分けられて装着されており、これら弁装置
43,44のための油路45、プライオリティバルブ4
6、リリーフバルブ47等が装着されているとともに、
トラクタ2にフロントローダを装着したときにはこのロ
ーダのための油圧取り出しポート48、ニュートラルポ
ート49およびドレンポート50等が具備されている。
【0019】ドラフト制御弁装置43は、上昇と下降の
ソレノイドバルブとパイロット切換バルブを一体化した
電磁パイロットバルブであり、図6で示すようにドラフ
トセンサ51、リフトアームセンサ52からの信号をコ
ントロールボックス53に送信し、このコントロールボ
ックス53からの制御信号でドラフト制御が自動的に可
能とされている。水平制御弁装置44は、トラクタ車体
5に備えている図6に示すローリングセンサ54の信号
をコントロールボックス53に送信し、三点リンク11
におけるリフトシリンダ(リフトロッド)55をストロ
ークセンサ56からの信号等によって制御するものであ
る。
【0020】図6において、コントロールボックス53
は、ドラフト・水平制御切換、ドラフト制御およびポジ
ション制御等のスイッチボックス57から各制御が設
定、切換自在であり、勿論ドラフト・ポジション制御に
ついては後述するマニアル操作も可能であり、このた
め、油圧シリンダ本体33の右側にはマニアル操作のた
めの取付穴が開口されており、この開口は自動制御(オ
ートドラフト制御)のときは着脱自在なカバーによって
施蓋されている。リフトアーム9には持上げ揚力(油圧
力増強補助)のための伸縮形油圧シリンダ(アシストシ
リンダ)の取付孔9Aが形成されており、このアシスト
シリンダのための油圧取出口58がシリンダヘッド41
に形成されているとともに該ヘッド41には落下調整弁
59が組込まれている。
【0021】外部油圧取出用のバルブ35は、バルブケ
ース61に切換用スプール62のそれぞれの軸心を左右
方向として備えて構成されており、該スプール62は揺
動アーム63を介してプッシュプルケーブル64の操作
力によって切換自在であり、油圧取出部(油圧取出と戻
りを含む)35Aは、実質的に油圧取出ホースを着脱自
在とするクイックカプラーで構成されている。この外部
油圧取出用のバルブ35(バルブケース、スプールを含
む、以下同じ)は、油圧ハウジング33の上面に、油路
34と連通して直接装着することもできるが、図示例で
は油路34と連通した連絡油路60Aを有するスペーサ
60を介在して油圧ハウジング33上部に着脱自在に装
着されている。
【0022】また、バルブ35はこれのひとつを装着し
ても良いが図示例では中間スペーサ65およびヘッドス
ペーサ66を介して複数個を上下方向に積み重ねてボル
ト67によって着脱自在として装着されており、油圧取
出部35Aは水平面上において後方に延伸されていて油
圧取出ホースの脱着が容易とされているのである。油圧
外部取出用のバルブ35に対する油路34が油圧ハウジ
ング33に形成されていることから、外部にむき出しの
配管は不要となり、スペーサ60、中間スペーサ(これ
にも油路がある)65を積み重ねるとき位置決めと重合
面のシールを確実にすることで油洩れは確実に防止でき
るのであり、また、左右のリフトアーム9間に設けられ
ていることから、リフトアーム9の昇降動作に油圧取出
ホースとともに支障とならないのである。
【0023】油圧ハウジング33には、その後立面にト
ーションバー(荷重感知部材であり、ドラフトセンサと
なる)68を有するトップリンク取付台装置69が装着
され、また、ミッションケース7に対する作動油の給油
プラグA等が備えられることから、図4および図5で示
すようにバルブ35は左右方向一方、図では左方向に偏
在して装着され、これによって三点リンク11を昇降動
作させたとき、バルブ35との干渉を少なくしており、
この結果として三点リンク11(左右のリフトアーム
9)の揚程角は充分に確保されているのである。
【0024】図7〜図13を参照すると、連絡通路60
Aを有するスペーサ60の詳細が図解されており、該ス
ペーサ60は油圧ハウジング33に対する着座部60B
に複数のボルト挿通孔60Cを有し、該着座部60Bに
ドレンポート50が形成されているとともに、ボルト挿
通孔60Cに挿通した上下方向のボルトによって油圧ハ
ウジング33の上面に着脱自在として装着されているこ
とから、油圧ハウジング33をトラクタ車体5に装着し
た状態でスペーサ60を介してバルブ35が脱着自在と
されているのである。
【0025】更に、スペーサ60にはバルブ35の取付
座60Dが膨出形成されており、この取付座60Dにバ
ルブ35が中間スペーサ65、ヘッドスペーサ66を介
してボルト67により着脱自在であり、このことから、
油圧ハウジング33にスペーサ60を装着した状態でバ
ルブ(バルブユニット)35を着脱自在であり、これに
よって、メンテナンスがより一層容易とされているので
ある。図14を参照すると、アーム軸38は油圧ハンジ
ング33に左右方向として貫通した筒状ボスに挿通され
ていて該筒状ボスとの間に介在した左右の筒状ブシュ7
0を介して回動自在に支持されている。
【0026】この筒状ブシュ70は微振動による焼付け
が激しいことから潤滑することが必要であり、本実施形
態ではドラフト制御弁装置43および水平制御弁装置4
4が油圧ハウジング33の左右側壁に左右分配して配置
されていることから、ドラフト制御弁装置43の戻り油
口(タンクポート)に配管部材71を遊挿接続して戻り
油の一部を配管部材71を介して右側のブシュ70に送
液して当該ブシュ70を半強制潤滑しており、一方、水
平制御弁装置44の戻り油口(タンクポート)に配管部
材72を遊挿接続して戻り油の一部を配管部材72を介
して左側のブシュ70に送液して当該ブシュ70を半強
制潤滑してブシュ70の焼付けを防止しているのであ
り、図14で示すように、ブシュ70の外側にはOリン
グ73とカラー74を設けて戻り油の外部洩出を防止し
ているのであり、左右のブシュ70に油膜を造成した残
余の油はミッションケース7内に還流されるのである。
【0027】なお、配管部材71については、右側にド
ラフト制御弁装置(オートドラフト)の代りに、メカニ
カル(機械)操作される(人為操作される)ドラフト制
御弁を設けたときには、このドラフト制御弁のタンクポ
ートに遊挿接続されるものである。ここで、タンクポー
トに配管部材71,72を遊挿接続したことにより、戻
り油の一部はその遊挿接続部を介してミッションケース
内に戻り、残余の戻り油が配管部材71,72を介して
左右のブシュ70を半強制潤滑するのであり、上述のよ
うに、油圧ハウジングの左右にドラフト制御弁(オート
又はメカニカルを含む)と水平制御弁をそれぞれ左右振
り分けて設け、この各バルブのタンクポートに配管部材
71,72を介在することでブシュ70の焼付けを防止
しており、この配管部材71,72も油圧ハウジング3
3で被ったかたちで前後方向に配置すれば良く、配管部
材71,72の配管も容易となるのである。
【0028】なお、配管部材71,72については、油
圧ハウジング33に孔形状として構成しても良く、油圧
ハウジング33に、外部油圧取出用の油路34、弁装置
43,44のための油路45等を形成することによっ
て、該油圧ハウジング33は大容量でありながらも、軽
量化が図れて水田用トラクタにおける油圧昇降装置10
として意義があるのである。図15〜図18は、本発明
に係る外部油圧取出装置1を、キャノピー(日除け)7
5を有するトラクタ2に適用しているとともに、ドラフ
ト制御弁装置についてはメカニカル(マニアル)とした
ものであり、前述した構成と共通する部分は共通符号で
示し、以下、相違する構成について説明する。
【0029】図15,図16において、キャノピー75
は、左右の後車軸ハウジン25からフェンダ13の上面
近傍まで立設されている下部支柱75Aと、該下部支柱
75Aの上部に入れ子構成にて挿脱自在として挿通さ
れ、ボルト締結具75Cによって装着された上部支柱7
5Bとから構成されている。油圧ハウジング33上に積
み重ねられている外部油圧取出用のバルブ35は、ボー
デンケーブル63にて遠隔操作されるが、該遠隔操作レ
バー76は運転席14の右脇にフロアーシート22に横
方向の枢支軸77を介して備えられており、フロアーシ
ート22の段差部(立上り面)22Cに窓を形成して、
この窓からレバー76が突出されている。
【0030】段差部22Cの窓の左右を補強するかたち
でブラケット78が段差部22Cにボルト止めしてあ
り、このブラケット78に枢支軸77が備えられ、レバ
ー76の根元部の筒部が枢支軸77に回動自在に套嵌さ
れ、この筒部に形成したアーム部に、金具79を介して
ケーブル63が接続されているのであり、ケーブル63
は右側から油圧ハウジング33の上方を運転席14の後
方を迂回して左側に延伸されている(この操作レバー7
6等については、図1〜図14の実施形態についても採
用される)。
【0031】オートドラフト制御装置に代替してマニア
ル操作(人為操作)される油圧制御レバー装置80が備
えられており、このレバー装置80は、ポジション用レ
バー81とドラフト用レバー82からなり、油圧ハウジ
ング33の右側(オートドラフト制御弁のやや後方)に
形成した開口を塞ぐかたちで内・外2重軸としたコント
ロール軸83を内挿支持した支持アーム84を右外方に
突出させており、コントロール軸83をレバー81,8
2の前後操作にて回動して、油圧ハウジング33に内装
したバルブを制御するものである。
【0032】なお、図16,図17においては、85は
デフロックペタルを示しており、前輪用と後輪用が踏込
み自在に並設されている。上述した本発明に係る外部油
圧取出装置1は、ドラフト制御弁装置について、特に、
オートドラフト制御弁にあっては、メンテナンスの機会
が多くなることから、本発明についての適用意義が大で
あるけれども、マニアル操作のドラフト制御弁について
も意義がある。
【0033】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、キ
ャビン付のトラクタであっても外部油圧の取出しが容易
でしかもメンテナンスも良好にできるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る外部油圧取出装置を備えたトラク
タの側面図である。
【図2】トラクタ後部の立面図である。
【図3】本発明に係る外部油圧取出装置を有する油圧昇
降装置の側面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図3の要部背面図である。
【図6】油圧回路の構成図である。
【図7】スペーサの平面図である。
【図8】スペーサの正面図である。
【図9】スペーサの側面図である。
【図10】図7のA−A断面図である。
【図11】図7のB−B断面図である。
【図12】図7のD−D断面図である。
【図13】図7のE−E断面図である。
【図14】油圧昇降制御装置の断面図である。
【図15】本発明を適用した他の形式のトラクタを示す
側面図である。
【図16】図15の要部側面図である。
【図17】図15の要部平面図である。
【図18】図15の要部背面(後面)図である。
【符号の説明】
1 外部油圧取出装置 2 トラクタ 9 リフトアーム 10 油圧昇降装置 33 油圧ハウジング 34 油路 35 油圧取出用バルブ 60 スペーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴井 格仁 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (72)発明者 藤川 薫 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (72)発明者 佐藤 健吾 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (56)参考文献 特開 平7−155006(JP,A) 実開 昭62−86809(JP,U) 実開 昭61−192913(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 25/06 A01B 63/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧で昇降動作する左右のリフトアーム
    (9)を有するトラクタ(2)に、キャビン(17)と
    外部油圧取出装置(1)を装着したものにおいて、前記キャビン(17)の後支柱(19)を、その下方部
    位が後車軸ケース(25)より前方側に位置すべく後上
    がり傾斜状に配置し、該下方部位に固着したブラケット
    (27)と防振支持手段(28)を介して後車軸ケース
    (25)に搭載し、 キャビン(17)の後支柱(19)より前側に該キャビ
    ン(17)の底板部を構成するフロアーシート(22)
    の運転席装着用装着部位(22A)を配置し、 油圧取出部(35A)と切換用スプール(62)をバル
    ブケース(61)に備えている外部油圧取出用のバルブ
    (35)の複数個を上下方向に積み重ねてバルブユニッ
    トを構成し、このバルブユニットを、前記後支柱(1
    9)及び装着部位(22A)より後方でかつ左右のリフ
    トアーム(9)の間でトラクタ車体(5)側に装着
    いることを特徴とするトラクタの外部油圧取出装置。
  2. 【請求項2】 バルブユニットの切換用スプール(6
    2)のそれぞれの軸心は左右方向とされ、かつ、油圧取
    出部(35A)のそれぞれは後方に延伸していることを
    特徴とする請求項1記載のトラクタの外部油圧取出装
    置。
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