JP3508992B2 - 簡易仕切壁、及びそれを用いた搬送路の形成方法、並びに搬送路 - Google Patents
簡易仕切壁、及びそれを用いた搬送路の形成方法、並びに搬送路Info
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Description
れを用いた搬送路の形成方法、並びに搬送路に係り、特
にビル設備等のリニューアル工事の際に廊下を養生する
ために使用される簡易仕切壁、及びそれを用いた搬送路
の形成方法、並びに搬送路に関する。
更、多機能化等の目的で、15〜20年の周期でリニュ
ーアルされている。このリニューアル工事の多くは、限
られた時間内、例えば会社の休日等に行われ、その作業
後は、元の状態に戻されなければならない。このため、
作業前に所定の床面や壁をベニヤ板やビニールシート等
で養生したり、作業後には、前記養生を解体して作業に
使った部屋や通路を清掃する必要があった。また、養生
用のベニヤ板やビニールシート等を取り付ける壁がない
場合には、作業空間と非作業空間とを遮断するために、
簡易的に仕切壁を形成していた。従来、この仕切壁は、
足場用のパイプや木材を用いて壁枠を形成し、この壁枠
にビニールやベニヤ板等を取り付けて形成していた。
仕切壁は、前記壁枠を形成するために熟練した技術を要
し、仕切壁の形成作業に時間がかかるという欠点があっ
た。また、前記仕切壁は、壁枠にベニヤ板を釘止めして
取り付けることが多かったが、この場合、ベニヤ板が損
傷して再利用できないので、仕切壁のコストが上昇する
という欠点があった。
ったために、なるべく仕切壁を用いずに所定の壁面や床
面を養生する養生方法が一般的であった。このため、特
に工事用品等の搬送路として使用する廊下において養生
する範囲が広くなり、養生の組立・解体作業及び清掃作
業に多大な労働時間を要するという欠点があった。特
に、リニューアル工事では、設備内を通常使用している
状況で工事を行うこともあり、この場合には、作業中に
発生した塵埃が前記通常使用の妨げにならないように塵
埃対策を十分に行う必要があった。
もので、簡単且つ低コストで組立・解体することができ
る簡易仕切壁を提供することを目的とする。また、リニ
ューアル工事の際、工事用品等を搬送する搬送路の形成
方法、及び搬送路を提供することを目的とする。
を達成するために、壁板と、伸縮自在な棒部材と該棒部
材を伸長方向に付勢する付勢手段とを有し、前記付勢手
段の付勢力により前記棒部材を天井面と床面の間または
対向する壁面同士の間に渡設支持する支柱部材と、前記
棒部材の両端部に該棒部材と直交する方向に取り付けら
れ、前記壁板を着脱自在に挟着支持する挟着具を備えた
対向する一対の梁部材と、から成ることを特徴とする。
段の付勢力により、天井面と床面の間または対向する壁
面同士の間に渡設支持する。次に、棒部材に取り付けた
梁部材の挟着具で、壁板を挟着支持する。そして、この
作業を所定の範囲で繰り返して、簡易的な仕切壁を形成
する。このように、本発明の仕切壁は、付勢手段で棒部
材を渡設支持するとともに挟着具で壁板を支持するだけ
なので、簡単に組立・解体することができ、労働時間及
び労力を削減することができる。
されるので損傷することがない。したがって、壁板を再
利用することができ、仕切壁にかかるコストを低減する
ことができる。また、本発明によれば、対向する一対の
面があれば前記棒部材を渡設支持することができるの
で、状況に応じて様々な方向に棒部材を支持することが
できる。さらに、別々の方向に支持した棒部材を組み合
わせると、様々な形状の仕切壁を簡単に形成することが
可能になる。
るために、請求項1に記載の簡易仕切壁を用いて搬送路
を形成する方法であって、トンネル形成部材によってト
ンネル状通路を形成し、該トンネル状通路の端部で、請
求項1に記載の簡易仕切壁を複数組み合わせて開口を有
する仕切壁を形成して、前記トンネル状通路の内部と外
部とを遮断する遮断壁を形成することによって、搬送路
を形成することを特徴とする。
るために、請求項1に記載の簡易仕切壁を用いて形成さ
れる搬送路であって、トンネル状通路を形成するトンネ
ル形成部材と、該トンネル形成部材の端部で、請求項1
に記載の簡易仕切壁を複数組み合わせて開口を有する仕
切壁を形成することによって、前記トンネル状通路の内
部と外部とを遮断する遮断壁と、を備えたことを特徴と
する。
るために、請求項3の発明において、前記トンネル状通
路内に清浄空気供給手段によって清浄空気を供給し、前
記トンネル状通路の外側を工事用品の搬送に使用すると
ともに前記トンネル状通路の内側を歩行路として使用す
ることを特徴とする。
空気供給手段によって清浄空気を供給する。これによ
り、工事用品の搬送路として使用したトンネル状通路の
外側に塵埃が飛散している場合であっても、清浄エアを
供給したトンネル状通路の内側を歩行路として使用する
ことができる。したがって、リニューアル工事の作業中
に発生した塵埃が、設備の通常使用に支障をきたすの
を、極力避けることができる。
係る簡易仕切壁、及びそれを用いた搬送路の形成方法、
並びに搬送路の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明に係る簡易仕切壁の支柱10を説明する
説明図であり、図2は、支柱10の連結部材18を説明
する説明図である。また、図3は、押さえバネ16の側
面図であり、壁板30を取り付けた状態を示している。
して、ポール(棒部材)14と、ポール14の両端にポ
ール14と直交方向に連結される梁部材12、12で構
成されている。梁部材12は、L字状に形成され、3個
の押さえバネ16、16、16と連結部材18が設けら
れている。連結部材18は、固定ネジ32によって梁部
材12の中央に取り付けられ、ポール14の先端が挿入
されるポール用穴20が穿設されている。また、連結部
材18には、このポール用穴20に挿通するロックボタ
ン用穴22が穿設され、ポール14の先端をポール用穴
20に挿入した際に後述するロックボタン24が突出し
て嵌合するように構成されている。また、前記各押さえ
バネ16は、梁部材12に固定ネジ26とナット28で
固定されており、押さえバネ16と梁部材12との間で
壁板30を挟着できるように構成されている。
が取り付けられている。密着部材34は、梁部材12と
ポール14とを連結して支柱10を形成した際に、支柱
10の先端となる位置に配置され、スポンジ等の弾性力
を有する材質で形成されている。これにより、支柱10
の先端を天井面や床面に当接すると、密着部材34を介
して梁部材12と天井面や床面を密着させることができ
る。
と、外筒36の端部に取り付けられたロッド38及び内
筒40で構成されている。内筒40は、外筒36にスラ
イド自在に支持され、外筒36に取り付けられた固定ネ
ジ42を締結することにより固定される。したがって、
内筒40を外筒36にスライドさせて固定ネジ42を締
結することにより、ポール14を所定の長さに調節する
ことができる。
弾性体(図示せず)が内蔵され、ポール14の伸長方向
に付勢力を作用するように構成される。したがって、ポ
ール14を縮めた状態で、対向する一対の面の間に該ポ
ール14を配置すると、前記伸長方向への付勢力によっ
てポール14を渡設支持することができる。また、前記
ロッド38及び内筒40の先端部には、それぞれロック
ボタン24が設けられている。ロックボタン24は、ロ
ッド38または内筒40に出没自在に設けられるととも
に、内部にバネ等の弾性体(図示せず)が内蔵されて、
通常、突出状態に維持されている。したがって、ロック
ボタン24を外部から押して没入させ、ポール14の先
端を連結部材18のポール用穴20に挿入すると、ロッ
クボタン24とロックボタン用穴22が一致した際に、
ロックボタン24が突出してロックボタン用穴22に嵌
合する。これにより、梁部材12とポール14とを連結
することができる。
用について説明する。図4は、本発明の簡易仕切壁を説
明する説明図であり、簡易仕切壁の形成手順を示してい
る。まず、ロックボタン24を押しながらポール14先
端を連結部材18のポール用穴20に挿入し、ロックボ
タン24とロックボタン用穴22を嵌合させる。これに
より、梁部材12、12とポール14が連結され、支柱
10が形成される。そして、この支柱10を、図4
(A)に示すように、仕切壁を必要とする場所(作業空
間と非作業空間を遮断する場所)の天井面44と床面4
6間に固定する。即ち、支柱10を押し縮めた状態で、
支柱10の長さを天井面44と床面46の間隔に合わせ
る。これにより、支柱10の両端がロッド38内の弾性
体の付勢力によって天井面44または床面46に押し付
けられ、支柱10は天井面44と床面46間に渡設支持
される。
に示すように複数の支柱10(図4では2本のみ図示)
を並設する。支柱10は、梁部材12同士が接するよう
に配置し、仕切壁を必要とする場所全体に設置する。な
お、仕切壁を必要とする場所の端部で梁部材12同士が
接しない場合には、適切な長さの梁部材12を連結し
て、支柱10を設置する。
部材12の押さえバネ16に壁板30を差し込み、壁板
30を支柱10に挟着する。そして、図4(D)に示す
ように、上側の梁部材12の押さえバネ16にも壁板3
0を差し込んで、壁板30を支柱10に挟着する。な
お、前記壁板30は、段ボール状に整形されたポリプロ
ピレンの板、ベニヤ板、または塩ビ板等で形成されてお
り、押さえバネ16で挟着支持できる厚さで、且つ、梁
部材12と同じ幅に形成されている。また、壁板30の
長さは、天井面44と床面46との間隔の半分よりも大
きければ何でもよく、図4(D)に示したように上下の
壁板30、30が重なってもよい。このような長さの壁
板30を使用すると、天井面44と床面46との間隔が
広がっても壁板30の重なる面積が変わるだけなので、
壁板30の長さを変更する必要がない。
柱10に上下の壁板30を取り付けて仕切壁を形成した
後、図4(F)に示すように、粘着性のテープ48で壁
板30の目張りを行う。前述したように、天井面44と
梁部材12、及び床面46と梁部材12は、密着部材3
4により密着しているので、前記仕切壁は、作業空間と
非作業空間とを完全に遮断することができる。したがっ
て、作業空間で飛散した塵埃が非作業空間に漏洩するこ
とはなく、非作業空間の汚染を防止することができる。
用いれば、ロッド38内の弾性体(図示せず)で支柱1
0を渡設支持するとともに押さえバネ16で壁板を挟着
支持するので、簡単に仕切壁を形成することができる。
また、本実施の形態の支柱10は、内筒40をスライド
させることによりその長さを調節することができるの
で、天井面44と床面46の間隔に関係なく、仕切壁を
形成することができる。
合、上述した作業と逆の手順で行う。即ち、目張りに使
用した粘着性のテープ48を剥がし、各壁板30を押さ
えバネ16から引き抜き、支柱10を取り外す。取り外
した支柱10は、ロックボタン24を押しながら棒部材
14を引き抜いて、棒部材14と梁部材12とに分解す
る。
成した仕切壁は、簡単に解体することができる。また、
前記壁板30は、梁部材12に挟着されていただけなの
で損傷することはなく、再利用することができる。さら
に、支柱10はポール14と梁部材12に分解できるの
で、容易に搬送することができる。なお、本実施の形態
では、支柱10を天井面44と床面46間に固定した
が、対向する面の間であれば何処に固定してもよく、例
えば対向する壁面間に固定してもよい。また、別々の方
向に固定した支柱10を複数組み合わせると、様々な形
状の仕切壁を形成することができる。例えば、図5に示
すように、天井面44と床面46間に渡設支持した支柱
50と、対向する壁面52、52間に渡設支持した支柱
54とを組み合わせると、開口を有する仕切壁を形成す
ることができる。これにより、以下に示すようなトンネ
ル形成部材60と合わせて、トンネル状通路を形成する
ことが可能になる。
あり、図7は、骨組部材62の斜視図である。これらの
図に示すように、トンネル形成部材60は、布設部材6
4、骨組部材62及び覆設部材66で構成される。前記
布設部材64は、シート状に形成され、工事用品等の搬
送路の床面46に布設される。骨組部材62は、この布
設部材64の上に配置され、門型状に形成された複数の
パイプ68、68、…をレージ・トング機構により連結
して構成されるとともに下部に車輪70、70が取り付
けられる。これにより、骨組部材62は、各パイプ6
8、68、…同士の間隔を簡単に調節することができ、
前記工事用品等の搬送路の形状に合わせて配置すること
ができる。覆設部材66は、透明なシート等で構成さ
れ、前記配置した骨組部材62に覆設される。この覆設
部材66は、骨組部材62の両側面と天井面を覆うとと
もに、下端部で前記布設部材64と密着している。これ
により、布設部材64と覆設部材66とでトンネル状の
作業空間が形成される。
と、簡単にトンネル状通路を形成することができる。し
かし、このように形成したトンネル状通路は、作業空間
の内部と外部とがその端部で連通しており、これを遮断
する遮断壁が必要になる。そこで、図5に示した形状の
遮断壁(即ち、開口を有する仕切壁)を形成して、トン
ネル状通路の内部と外部とを遮断する。
ず、トンネル形成部材60でトンネル状通路を形成し、
開口部72の上方の対向する壁面52、52間に支柱5
4を渡設支持するとともに、開口部72の両外側の天井
面44と床面46間に支柱50、50を渡設支持する。
そして、上述した実施の形態と同様に、壁板30を支柱
50及び54に挟着して取り付ける。これにより、トン
ネル状通路の内部と外部とを遮断する遮断壁を形成する
ことができる。なお、形成した遮断壁は、前述した仕切
壁と同様に解体することができる。
と、内部と外部とが遮断されたトンネル状通路を簡単に
形成することができる。したがって、工事用品等の搬送
路として使用する廊下の養生の組立・解体作業を短時間
で行うことができる。また、上記トンネル状通路を、工
事用品等の搬送路として必要な最小範囲で形成すると、
養生を解体した後の清掃範囲も狭くなり、清掃作業にか
かる時間を短縮することができる。
るリニューアル工事では、設備を通常使用している状況
で作業を行うこともあり、この場合、作業中に発生した
塵埃が前記設備の通常使用に支障をきたさないように塵
埃対策を採る必要がある。例えば、病院のリニューアル
工事において手術室前の廊下を工事用品の搬送路として
使用した場合、前記搬送路である廊下は塵埃により汚染
されるので、該廊下を介して手術室に患者を運ぶ際には
塵埃対策が必要になる。そこで、廊下の入口から手術室
の入口まで、トンネル形成部材60を用いてトンネル状
通路を形成する。そして、形成されたトンネル状通路に
清浄エアを供給する空気清浄装置を設置する。空気清浄
装置は、トンネル状通路内に清浄な空気を供給するので
あれば何でもよく、例えば、トンネル状通路の壁面にH
EPAフィルタを設けるとともに該HEPAフィルタの
外部にファンを設置する。これにより、ファンを駆動す
るとHEPAフィルタを介してトンネル状通路内に清浄
な空気を供給することができる。このようにトンネル状
通路内に清浄エアを供給しておくと、トンネル状通路外
の汚染された領域を通ること無く、患者を手術室に運ぶ
ことができる。
壁10やトンネル形成部材60をリニューアル工事にお
いて使用した例であるが、養生や塵埃対策を行う他の工
事において使用してもよい。
形状に限定するものではなく、トンネル状通路を簡単に
形成できるのであれば何でもよい。たとえば、図8に示
すように、複数のパイプ74を継手76を介して連結し
て骨組を形成し、該骨組にビニールシート78を覆いか
ぶせるとともに骨組の下面に床材80を設置して、トン
ネル状通路を形成してもよい。この場合、トンネル形成
部材60を簡単に解体できるので、搬送の際に有利であ
る。
形成部材60で形成したトンネル状通路の内部と外部と
を遮断壁で遮断したが、これに限定するものではなく、
例えば、ドアやエレベータが設置された壁面にトンネル
形成部材60の端部を当接してもよい。このようにして
も、内部と外部とが遮断されたトンネル状通路を簡単に
形成することができる。
仕切壁を簡単に形成することができるので、リニューア
ル工事等の時間の限られた作業をする際に特に有利であ
り、工期を大幅に短縮することができる。また、本発明
によれば、壁板を傷つけない挟着支持であるので、壁板
を再利用することができ、仕切壁のコストを低減するこ
とができる。
有する搬送路を簡単に形成できるので、廊下の養生の組
立・解体作業および清掃作業を短時間で行うことができ
る。また、本発明によれば、塵埃の除去されたトンネル
状通路を有する搬送路を形成することができるので、病
院のリニューアル工事等の様々な状況に簡単に対応する
ことができる。
図
Claims (4)
- 【請求項1】壁板と、 伸縮自在な棒部材と該棒部材を伸長方向に付勢する付勢
手段とを有し、前記付勢手段の付勢力により前記棒部材
を天井面と床面の間または対向する壁面同士の間に渡設
支持する支柱部材と、 前記棒部材の両端部に該棒部材と直交する方向に取り付
けられ、前記壁板を着脱自在に挟着支持する挟着具を備
えた対向する一対の梁部材と、 から成ることを特徴とする簡易仕切壁。 - 【請求項2】請求項1に記載の簡易仕切壁を用いて搬送
路を形成する方法であって、 トンネル形成部材によってトンネル状通路を形成し、 該トンネル状通路の端部で、請求項1に記載の簡易仕切
壁を複数組み合わせて開口を有する仕切壁を形成して、
前記トンネル状通路の内部と外部とを遮断する遮断壁を
形成することによって、搬送路を形成することを特徴と
する搬送路の形成方法。 - 【請求項3】請求項1に記載の簡易仕切壁を用いて形成
される搬送路であって、 トンネル状通路を形成するトンネル形成部材と、 該トンネル形成部材の端部で、請求項1に記載の簡易仕
切壁を複数組み合わせて開口を有する仕切壁を形成する
ことによって、前記トンネル状通路の内部と外部とを遮
断する遮断壁と、 を備えたことを特徴とする搬送路。 - 【請求項4】前記トンネル状通路内に清浄空気供給手段
によって清浄空気を供給し、前記トンネル状通路の外側
を工事用品の搬送に使用するとともに前記トンネル状通
路の内側を歩行路として使用することを特徴とする請求
項3に記載の搬送路。
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