JP3508428B2 - Dc−dcコンバータ - Google Patents
Dc−dcコンバータInfo
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Description
ンスを備えたDC−DCコンバータに関するものであ
る。
は一次コイルと二次コイルとから構成され、一次コイル
と二次コイルの間に生じる相互誘導作用を利用して一次
コイルに印加された電圧を昇圧あるいは降圧し、二次コ
イルから出力電圧として取り出すものである。一次コイ
ルに印加される電圧と二次コイルから取り出される出力
電圧の比は、一次コイルと二次コイルの巻数をそれぞれ
N1、N2とした場合、一次コイルの巻数N1に対する
二次コイルの巻数N2の比(N2/N1)によって定ま
る。
は種々の構造のものが開発されているが、コアの周りに
電線を巻回して形成した一次コイルと、一次コイルの上
に設けたボビンや絶縁シ−トに電線を巻回して形成した
二次コイルとからなる巻線トランスや、一次コイルの渦
巻き状のコイルパタ−ンを形成した基板と、二次コイル
の渦巻き状のコイルパタ−ンを形成した基板を積層して
形成した積層トランス等が一般に使用される。
な構造のトランスでは、一次コイルを形成するパタ−ン
の隣接部間、また二次コイルを形成するパタ−ンの隣接
部間、さらに一次コイルと二次コイルのパタ−ンの対向
部間に寄生容量が発生する。このため、一次コイルに印
加される直流入力電源の電圧をオン・オフすると、各寄
生容量は、直流入力電源の電圧のオン・オフに同期して
充放電を繰り返す。この結果、トランスには、次式に示
す短絡損失Pが発生する。 P=(1/2)・C・(Vin)2・f ただし、上式において、Cはトランスに発生する各寄生
容量の合成容量であり、Vinは直流入力電源の電圧で
あり、fは直流入力電源の電圧をオン・オフするスイッ
チ素子のスイッチング周波数である。なお、コイルの交
流抵抗を小さくし、また、一次コイルと二次コイルの結
合度の改善をはかるために、一次コイルと二次コイルが
サンドイッチ構造に形成されたトランスでは、一次コイ
ルと二次コイルのパタ−ンの対向部間に発生する寄生容
量は、一次コイルを形成するパタ−ンの隣接部間、ある
いは二次コイルを形成するパタ−ンの隣接部間に発生す
る寄生容量よりもかなり大きいため、合成容量Cの大き
さは一次コイルと二次コイルのパタ−ンの対向部間に発
生する寄生容量の充放電電荷量によってほぼ定まる。
グ周波数fが高周波化し、数百KHzから1MHz以上
で駆動される場合もある。このため、上式から明らかな
ように、短絡損失Pが格段に大きくなる。従って、DC
−DCコンバータを構成するトランスにおける短絡損失
Pを低減するための種々の回路が検討されている。
の回路の例示として、例えば特開平4−26367号公
報に開示されたスイッチング電源装置に用いられている
共振リセット一石フォワ−ドコンバ−タについて説明す
る。
は、入力側回路と出力側回路とから構成される。
ス2の一次コイル2Aと、スイッチ素子3と、制御回路
4とから構成される。一次コイル2Aの巻終端T1は直
流入力電源1の正側に接続され、巻始端T2はスイッチ
素子3を介して直流入力電源1の負側に接続される。制
御回路4はスイッチ素子3に接続され、制御信号を与え
る。制御回路4は、予め定められたスイッチング周波数
fでスイッチ素子3をオン・オフ制御すると共に、後述
する二次コイル2Bの巻終端T3の電圧V1を検出し、
平滑用コンデンサ5を介して負荷抵抗6に供給される電
圧が一定となるようにスイッチ素子3のオン期間を可変
制御する。
Bと、出力整流用素子7と、出力フライホイ−ル用素子
8と、平滑用チョ−クコイル9と、平滑用コンデンサ5
とから構成される。二次コイル2Bの巻終端T3は出力
フライホイ−ル用素子8のカソ−ド端に接続され、二次
コイル2Bの巻始端T4は出力整流用素子7のカソ−ド
端に接続される。出力整流用素子7と出力フライホイ−
ル用素子8のアノ−ド端は共通接続され、平滑用チョ−
クコイル9の一端側に接続される。平滑用チョ−クコイ
ル9の他端側は、平滑用コンデンサ5を介して二次コイ
ル2Bの巻終端T3に接続される。平滑用コンデンサ5
の両端には、負荷抵抗6が並列に接続される。また、二
次コイル2Bの巻終端T3は制御回路4に接続され、巻
終端T3の電圧V1が制御回路4にフィ−ドバックされ
る。
−タの回路動作を説明する。
イッチング制御されてオンすると、直流入力電源1の正
側から一次コイル2Aとスイッチ素子3を順に通る閉回
路が形成され、入力側回路に電流が流れる。この結果、
一次コイル2Aに直流入力電源1の電圧Vinが印加さ
れ、二次コイル2Bの巻終端T3には直流入力電源1の
電圧Vinに比例した電圧V1が発生する。この結果、
出力整流用素子7がオンし、電力が平滑用チョ−クコイ
ル9を経て平滑用コンデンサ5に充電される。また、負
荷抵抗6には、平滑用コンデンサ5で平滑された電圧V
1が供給される。
デンサ5に充電されたエネルギ−が平滑用チョ−クコイ
ル9と出力フライホイ−ル用素子8を順に通る経路で通
電し、平滑コンデンサ5で平滑された電圧V1が負荷抵
抗6に供給される。
イッチ素子3をオン・オフ制御した際の一次コイル2A
と二次コイル2Bの両端の電圧変化について説明する。
なお、一次コイル2Aの巻数と二次コイル2Bの巻数の
比は1とし、また、直流入力電源1および負荷抵抗6の
負側は接地されて零電位にあるものとする。
イッチ素子3がオン・オフに関わらず常にVinで一定
となる。一次コイル2Aの巻始端T2の電位は、スイッ
チ素子3がオンの時には零となり、オフの時にはVin
となる。但し、スイッチ素子3がオンからオフに切り替
わった際は、一次コイル2Aの励磁インダクタンスとス
イッチ素子3自身が持つ寄生容量C1との共振現象によ
り、巻始端T2の電位がVinにリセットされるまでの
リセット期間には過渡的に、正弦波の半波である最大振
幅Vpの電圧が誘起されて電圧Vinに重畳される。
イッチ素子3のオン・オフに関わらず常にV1と一定に
なる。二次コイル2Bの巻始端T4の電位は、スイッチ
素子3がオンの時には(V1−Vin)となり、オフの
時にはV1となる。但し、スイッチ素子3がオンからオ
フに切り替わった際は、巻始端T4の電位がV1にリセ
ットされるまでのリセット期間には過渡的に、正弦波の
半波である最大振幅Vpの電圧が誘起されて電圧V1に
重畳される。
わらず、一次コイル2Aと二次コイル2Bの巻終端T
1、T3の電位差、また一次コイル2Aと二次コイル2
Bの巻始端T2、T4の電位差は、それぞれ常に(Vi
n−V1)と一定となり変動しない。従って、一次コイ
ル2Aと二次コイル2Bの間の寄生容量に電荷の充放電
が発生せず、DC−DCコンバータを構成するトランス
の短絡損失Pが低減される。
失が低減されるのは、上述したように、DC−DCコン
バータを構成するトランスの一次コイルの巻数と二次コ
イルの巻数の比が1の場合に限られる。一般には、一次
コイルと二次コイルの巻数をそれぞれN1、N2とする
と、二次コイルの巻始端に誘起されるリセット期間にお
ける電圧は、一次コイルの巻始端に誘起されるリセット
期間における電圧の(N2/N1)倍となる。このた
め、リセット期間における一次コイルと二次コイルのそ
れぞれの巻始端の間には電位差が発生する。すなわち、
リセット期間では、直流入力電源の電圧のオン・オフに
同期して、一次コイルと二次コイルの間の寄生容量に充
放電を繰り返し、短絡損失が発生する。従って、DC−
DCコンバータにおける短絡損失の低減を図るためには
回路の構成とともに、トランス自体の寄生容量を小さく
する必要がある。
−DCコンバータを提供することを目的とする。
バータは、上記目的を達成するために次のように構成さ
れる。すなわち、第一に、スイッチ素子が設けられた入
力側回路と、出力側回路とを備え、該出力側回路は前記
入力側回路とトランスを介して磁気結合してなるDC−
DCコンバータにおいて、前記トランスは、異なる巻数
の一次コイルと二次コイルとから構成され、該一次コイ
ルと二次コイルの少なくとも一方は二以上のコイル層か
らなり、これらのコイル層は積層配置されるとともに、
電圧変動が最も大きいコイル層を最外層または最内層に
配置し、該電圧変動が最も大きいコイル層の巻始端を前
記スイッチ素子に接続し、前記一次コイルと二次コイル
間の寄生容量を低減したものである。
回路と、出力側回路とを備え、該出力側回路は前記入力
側回路とトランスを介して磁気結合してなるDC−DC
コンバータにおいて、前記トランスは、異なる巻数の一
次コイルと二次コイルとから構成され、該一次コイルと
二次コイルの少なくとも一方は二以上のコイル層からな
り、これらのコイル層は積層配置されるとともに、電圧
変動が最も大きいコイル層を最上層または最下層に配置
し、該電圧変動が最も大きいコイル層の外周側端部を前
記スイッチ素子に接続し、前記一次コイルと二次コイル
間の寄生容量を低減したものである。
動が最も大きいコイル層は、トランスの最も外側(上
側)または最も内側(下側)に配置される。このため、
電圧変動が最も大きいコイル層は、他のコイル層と一方
の側においてのみ対向し、他のコイル層の間にのみ寄生
容量が発生する。従って、電圧変動が最も大きいコイル
層の両側に他のコイル層を配置した場合に比べて一次コ
イルと二次コイル間の寄生容量の充放電電荷量が小さく
なり、結果的に、DC−DCコンバータを構成するトラ
ンス全体の合成容量が低減される。
いてコイル層は電圧変動が大きい順番に配置されたもの
である。
れるので、コイル層間の電位差は小さくなる。このた
め、コイル層間に発生する寄生容量の充放電電荷量が小
さくなり、DC−DCコンバータを構成するトランス全
体の寄生容量はさらに低減される。
スの一例である巻線トランスについて、図1を用いて説
明する。図1では、従来例で説明した共振リセット一石
フォワ−ドコンバ−タに組み込まれた巻線トランスの断
面構造が示される。なお、共振リセット一石フォワ−ド
コンバ−タの回路構成は、巻線トランスの結線部分を除
き、従来例と同じなため説明は省略し、同じ構成部分は
同じ番号を用いる。
二次コイル12と、U字形等のコア13と、コイルボビ
ンや樹脂シ−ト等からなる絶縁層14A、14B、14
Cとから構成される。
ビンを介して、電線15が巻回されて第一のコイル層1
2Aが形成され、第一のコイル層12Aの上には絶縁層
14Aが設けられる。また、絶縁層14Aの周りには電
線15が巻回されて第二のコイル層11Aが形成され、
第二のコイル層11Aの上には絶縁層14Bが設けられ
る。さらに、絶縁層14Bの周りには電線15が巻回さ
れて第三のコイル層12Bが形成され、第三のコイル層
12Bの上には絶縁層14Cが設けられる。さらにま
た、絶縁層14Cの周りには電線15が巻回されて第四
のコイル層11Bが形成される。なお、第一のコイル層
12A、第二のコイル層11A、第三のコイル層12
B、第四のコイル層11Bは、コア13の一端E1側か
ら他端E2側方向に、右巻きあるいは左巻きにそろえて
巻回される。
イル層11Bの巻終端とが直列に接続され、一次コイル
11が形成される。なお、第二のコイル層11Aの巻終
端T5は直流入力電源1の正側に接続され、第四のコイ
ル層11Bの巻始端T6はスイッチ素子3を介して直流
入力電源1の負側に接続される。
12Bの巻始端、および第一のコイル層12Aと第三の
コイル層12Bの巻終端はそれぞれ共通接続される。こ
の結果、第一のコイル層12Aと第三のコイル層12B
が並列に接続され、二次コイル12が形成される。な
お、二次コイルの巻終端T7は出力フライホイ−ル用素
子8のカソ−ド端に接続され、巻始端T8は出力整流用
素子7のカソ−ド端に接続される。
1A、第三のコイル層12B、第四のコイル層11Bに
おける電線15の巻数を、例えば各10タ−ンずつとす
ると、一次コイル11の巻数は20タ−ンとなる。ま
た、二次コイル12の巻数は、並列接続のため10タ−
ン巻回されたと同じとなる。すなわち、一次コイル11
の巻数に対する二次コイル12の巻数の比は1/2(=
10/20)となる。
えばこのような巻数の比に構成した巻線トランス10を
備えたDC−DCコンバータにおける、一次コイル11
と二次コイル12の両端電圧について説明する。
は、スイッチ素子3がオン・オフに関わらず常にVin
と一定になる。第四のコイル層11Bの巻始端T6の電
位は、スイッチ素子3がオンの時には零となり、オフの
時にはVinとなる。但し、スイッチ素子3がオンから
オフに切り替わった際は、一次コイル11の励磁インダ
クタンスとスイッチ素子3の寄生容量C1との間の共振
現象により、第四のコイル層11Bの巻始端T6の電位
がVinにリセットされるまでのリセット期間には過渡
的に、正弦波の半波である最大振幅Vqの電圧が誘起さ
れて電圧Vinに重畳される。
イッチ素子3のオン・オフに関わらず常にV2と一定に
なる。また、二次コイル12の巻始端T8の電位は、ス
イッチ素子3がオンの時には(V2−Vin)となり、
オフの時にはV2となる。但し、スイッチ素子3がオン
からオフに切り替わった際は、巻始端T8の電位がV2
にリセットされるまでのリセット期間には過渡的に、正
弦波の半波である最大振幅Vrの電圧が誘起されて電圧
V2に重畳される。一次コイル11の巻数に対する二次
コイル12の巻数の比は1/2であるので、最大振幅V
rの大きさは最大振幅Vqの大きさの1/2となる。
御した場合、第四のコイル層11Bの巻始端T6におけ
る電圧変動が最も大きくなり、この結果、コイル層11
Bにおける電束密度の時間的変動量が最も大きくなる。
線トランス10の最も外側に配置されるため、第四のコ
イル層11Bに隣接して配置される他のコイル層は第三
のコイル層12Bのみとなる。従って、第四のコイル層
11Bに関して発生する寄生容量は、第四のコイル層1
1Bと第三のコイル層12Bの間だけとなる。仮に、第
二のコイル層11Aと第四のコイル層11Bの配置位置
を逆にすると、第四のコイル層11Bは第一のコイル層
11Aと第三のコイル層12Bに挟まれて存在する。こ
の結果、第四のコイル層11Bを中心としてコイル層間
に発生する寄生容量は、第一のコイル層12Aおよび第
三のコイル層12Bとのそれぞれの間に発生することに
なって寄生容量が大きくなる。
側に配置したことにより、巻線トランス10における寄
生容量は小さくなる。従って、例えば図1に示す共振リ
セット一石フォワ−ドコンバ−タに巻線トランス10を
組み込んだ場合、短絡損失Pが低減される。
配置する場合を例示したが、第四のコイル層11Bを巻
線トランス10の最も内側に配置しても同様の効果が得
られる。
次コイルを構成するものに限られることなく、電圧変動
が最も大きい、すなわち電束密度の時間的変動量が最も
大きいコイル層であれば、一次コイルあるいは二次コイ
ルのいずれのコイル層でも良い。
最も大きい、すなわち電束密度の時間的変動量が最も大
きいコイル層の配置位置についてのみ規定した。しかし
ながら、コイル層は、電圧変動が大きい順に、巻線コイ
ルの外側から内側方向に、あるいは巻線コイルの内側か
ら外側方向に順次配置しても良い。この場合は、コイル
層間の電位差が小さくなる。従って、コイル層間の寄生
容量が低減され、トランスの合成容量が低減される。ま
た、短絡損失は、電位差の二乗に比例するため、電位差
が小さいほど小さくなる。これらの結果、DC−DCコ
ンバータにおけるトランスの短絡損失は、より低減され
る。
の他の例である積層トランスについて、図3を用いて説
明する。なお、図3は積層トランスの断面図であり、渦
巻き状のシ−トコイル層が積層された状態を模式的に示
すものである。
第一のシ−トコイル層19、第二のシ−トコイル層2
0、第三のシ−トコイル層21、第四のシ−トコイル層
22と、絶縁層23とから構成される。
イル層19が形成され、基板17の他方の表面には第二
のシ−トコイル層20が形成される。基板18の一方の
表面には第三のシ−トコイル層21が形成され、基板1
8の他方の表面には第四のシ−トコイル層22が形成さ
れる。第一のシ−トコイル層19、第二のシ−トコイル
層20、第三のシ−トコイル層21、第四のシ−トコイ
ル層22は、基板17、18の表面に積層された銅箔を
エッチングすることにより渦巻き状に形成される。
20と第三のシ−トコイル層21が対向するように、絶
縁層23を介して一体に積層される。なお、第二のシ−
トコイル層20と第四のシ−トコイル層22の中心側端
部はスル−ホ−ル(図示せず)を介して直列に接続さ
れ、一次コイルが形成される。また、第一のシ−トコイ
ル層19と第三のシ−トコイル層21の中心側端部はス
ル−ホ−ル(図示せず)を介して直列に接続され、二次
コイルが構成される。
数が1タ−ン、第二のシ−トコイル層20の巻数が5タ
−ン、第三のシ−トコイル層21が2タ−ン、第四のシ
−トコイル層22の巻数が4タ−ンに形成された場合を
例示する。従って、一次コイルの巻数は9タ−ン、二次
コイルの巻数は3タ−ンとなり、一次コイルの巻数に対
する二次コイルの巻数の比は1/3(=3/9)とな
る。なお、各シ−トコイル層の巻数は、積層トランス1
6の特性に応じて定められる。
コンバ−タに積層トランス16を組み込む際は、第二の
シ−トコイル層20の外周側端部T10は入力直流電源
1の正側に接続され、第四のシ−トコイル層22の外周
側端部T12はスイッチ素子3を介して入力直流電源1
の負側に接続され、第一のシ−トコイル層19の外周側
端部T9は出力フライホイ−ル用素子8のカソ−ド端に
接続され、第三のシ−トコイル層21の外周側端部T1
1は出力整流用素子7のカソ−ド端に接続される。
四のシ−トコイル層22の外周側端部T12における電
圧変動が最も大きく、電束密度の時間的変動量が最も大
きくなる。
シ−トコイル16の最上層に配置されるため、第四のコ
イル層22に隣接して配置される他のコイル層は第三の
コイル層21のみとなる。従って、第四のコイル層22
で考慮すべき寄生容量は、第四のコイル層22と第三の
コイル層21の間だけとなる。仮に、第二のコイル層2
0と第四のコイル層22の配置位置を逆にすると、第四
のコイル層22は第一のコイル層19と第三のコイル層
21に挟まれて存在する。この結果、第四のコイル層2
2を中心としてコイル層間に発生する寄生容量は、第一
のコイル層19および第三のコイル層21とのそれぞれ
の間に発生することになり、積層シ−トコイル16にお
ける寄生容量が大きくなる。
コイル16の最上層に配置したことにより寄生容量が小
さくなり、例えば図1に示す共振リセット一石フォワ−
ドコンバ−タに積層シ−トコイル16を組み込んだDC
−DCコンバータにおける、短絡損失Pが低減される。
れるコイル層は一次コイルを構成するものに限られるこ
となく、電圧変動が最も大きい、すなわち電束密度の時
間的変動量が最も大きいコイル層であれば、一次コイル
あるいは二次コイルのいずれのコイル層でも良い。
も大きい、すなわち電束密度の時間的変動量が最も大き
いコイル層を最上層に配置することについてのみ規定し
た。しかしながら、コイル層は、電圧変動が大きい順
に、積層トランスの最下層から順次配置しても良い。こ
の場合も、コイル層間の電位差が小さくなるので積層シ
−トコイルの合成容量は上述同様小さくなり、DC−D
Cコンバータの短絡損失Pが低減される。
上述のような構成であるから次のような効果を有する。
すなわち、本発明に係るDC−DCコンバータでは、電
圧変動が最も大きい、すなわち電束密度の時間的変動量
が最も大きなコイル層は、他の一つのコイル層のみと対
向するように配置される。このため、電束密度の時間的
変動量が最も大きいコイル層と、他の一つのコイル層の
間にのみに寄生容量が発生する。従って、コイル層間に
発生する寄生容量が小さくなり、トランスが組み込まれ
た、例えば共振リセット一石フォワ−ドコンバ−タ等の
回路の電気的効率が向上する。
では、電圧変動が大きい、すなわち電束密度の時間的変
動量が大きい順にコイル層を順次配置するとコイル層間
の寄生容量がさらに小さくなる。従って、トランスが組
み込まれた、例えば共振リセット一石フォワ−ドコンバ
−タ等の回路の電気的効率がさらに向上する。
トランスの一例である巻線トランスを、例えば共振リセ
ット一石フォワ−ドコンバ−タに接続した際の、巻線ト
ランスの断面状態を示すものである。
と二次コイルの両端電圧の変化を示す図である。
トランスの他の例である積層トランスを示す断面図であ
る。
である、共振リセット一石フォワ−ドコンバ−タの回路
図である。
であるトランスを、図4に示す共振リセット一石フォワ
−ドコンバ−タのに組み込んだ場合における、一次コイ
ルと二次コイルの両端電圧の変化を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 スイッチ素子が設けられた入力側回路
と、出力側回路とを備え、該出力側回路は前記入力側回
路とトランスを介して磁気結合してなるDC−DCコン
バータにおいて、前記トランスは、異なる巻数の一次コ
イルと二次コイルとから構成され、該一次コイルと二次
コイルの少なくとも一方は二以上のコイル層からなり、
これらのコイル層は積層配置されるとともに、電圧変動
が最も大きいコイル層を最外層または最内層に配置し、
該電圧変動が最も大きいコイル層の巻始端を前記スイッ
チ素子に接続し、前記一次コイルと二次コイル間の寄生
容量を低減したこと特徴とするDC−DCコンバータ。 - 【請求項2】 スイッチ素子が設けられた入力側回路
と、出力側回路とを備え、該出力側回路は前記入力側回
路とトランスを介して磁気結合してなるDC−DCコン
バータにおいて、前記トランスは、異なる巻数の一次コ
イルと二次コイルとから構成され、該一次コイルと二次
コイルの少なくとも一方は二以上のコイル層からなり、
これらのコイル層は積層配置されるとともに、電圧変動
が最も大きいコイル層を最上層または最下層に配置し、
該電圧変動が最も大きいコイル層の外周側端部を前記ス
イッチ素子に接続し、前記一次コイルと二次コイル間の
寄生容量を低減したこと特徴とするDC−DCコンバー
タ。 - 【請求項3】 トランスのコイル層は電圧変動が大きい
順番に配置されたこと特徴とする請求項1または請求項
2記載のDC−DCコンバータ。
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1996
- 1996-11-20 JP JP30955796A patent/JP3508428B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH10149930A (ja) | 1998-06-02 |
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