JP3508328B2 - 空燃比制御装置 - Google Patents
空燃比制御装置Info
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- JP3508328B2 JP3508328B2 JP25598595A JP25598595A JP3508328B2 JP 3508328 B2 JP3508328 B2 JP 3508328B2 JP 25598595 A JP25598595 A JP 25598595A JP 25598595 A JP25598595 A JP 25598595A JP 3508328 B2 JP3508328 B2 JP 3508328B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃エンジンの燃
料噴射制御方式のガソリンエンジンに係り、特にニュー
ラルネットワークを応用してエンジンの空燃比を制御す
る制御装置に関する。
料噴射制御方式のガソリンエンジンに係り、特にニュー
ラルネットワークを応用してエンジンの空燃比を制御す
る制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来空燃比制御は、02センサ等の空燃
比センサによるフィードバックありのPID制御が一般
に行われており、アイドル時などの定常運転域で特に成
果を納めている。また、加減速などの過渡状態において
は、燃料の増量補正、減量補正をしているが、噴射した
燃料が吸気管壁面や吸気バルブなどに付着、もしくはそ
こから蒸発してくる燃料があるために、加減速時などの
過渡状態においては、空燃比を正確に目標値に制御する
ことはできない。
比センサによるフィードバックありのPID制御が一般
に行われており、アイドル時などの定常運転域で特に成
果を納めている。また、加減速などの過渡状態において
は、燃料の増量補正、減量補正をしているが、噴射した
燃料が吸気管壁面や吸気バルブなどに付着、もしくはそ
こから蒸発してくる燃料があるために、加減速時などの
過渡状態においては、空燃比を正確に目標値に制御する
ことはできない。
【0003】一方、この付着燃料に着目して特公平5−
73908号公報に示されるように加減速時の空燃比補
正を噴射燃料がバルブ、壁面へ付着する付着率とそこか
ら蒸発する蒸発時定数を定義することでモデル化してお
こなう手法などが提案されている。
73908号公報に示されるように加減速時の空燃比補
正を噴射燃料がバルブ、壁面へ付着する付着率とそこか
ら蒸発する蒸発時定数を定義することでモデル化してお
こなう手法などが提案されている。
【0004】図17は、モデル化手法の例であるが、燃
料の壁面付着に着目した吸気管燃料搬送モデル(特公平
5−73908号公報)を表したものである。
料の壁面付着に着目した吸気管燃料搬送モデル(特公平
5−73908号公報)を表したものである。
【0005】図17において、Gf は吸気管に噴射され
る燃料噴射量を示し、Xは壁面への燃料付着率、Mfは
吸気管内面などに付着している燃料量の総量で液膜量、
τは液膜量Mfから蒸発する燃料の蒸発時定数、G
feは、実際に燃料が気筒に流入する量で気筒流入燃料量
である。
る燃料噴射量を示し、Xは壁面への燃料付着率、Mfは
吸気管内面などに付着している燃料量の総量で液膜量、
τは液膜量Mfから蒸発する燃料の蒸発時定数、G
feは、実際に燃料が気筒に流入する量で気筒流入燃料量
である。
【0006】このモデルは以下の式で表現される。
dMf/dt=−Mf/τ+XGf
Gfe=Mf/τ+(1−X)Gf
ところが、蒸発時定数、付着率は吸気マニホールドを通
過する空気量、吸気管温度、燃料の質、個別ばらつきな
ど多くの複雑な要素の影響で決まるため、これらのパラ
メータを求めることは非常に困難であり、手法として
は、たとえば燃料入力のステップ応答を各運転条件下で
求めてパラメータのマトリックスデータ群を作成する等
を行わなければならない。また、モデル化したものと実
際のエンジンとのマッチングのため、シミュレーション
応答と実際のエンジン応答の誤差を最小化するなどをお
こなう必要もある。すなわち、このモデルを実用化し
て、目標とする空燃比にエンジンを制御するためには、
多大の時間と制御上の味付けが必要である。
過する空気量、吸気管温度、燃料の質、個別ばらつきな
ど多くの複雑な要素の影響で決まるため、これらのパラ
メータを求めることは非常に困難であり、手法として
は、たとえば燃料入力のステップ応答を各運転条件下で
求めてパラメータのマトリックスデータ群を作成する等
を行わなければならない。また、モデル化したものと実
際のエンジンとのマッチングのため、シミュレーション
応答と実際のエンジン応答の誤差を最小化するなどをお
こなう必要もある。すなわち、このモデルを実用化し
て、目標とする空燃比にエンジンを制御するためには、
多大の時間と制御上の味付けが必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来のア
プローチでは、PID制御もしくは燃料の壁面付着モデ
ルを用いた制御を使うにせよ、空燃比に影響を与える機
関の構造、パラメータをまず決めなければならない。ま
た、そのパラメータのデータはあらかじめ実験、シミュ
レーション等により決定し、運転条件等によりデータを
持ち換える必要性がある。また、空燃比制御を高精度に
行うためには、実験、シミュレーションを繰り返し、デ
ータ量も多くせざるを得ない。
プローチでは、PID制御もしくは燃料の壁面付着モデ
ルを用いた制御を使うにせよ、空燃比に影響を与える機
関の構造、パラメータをまず決めなければならない。ま
た、そのパラメータのデータはあらかじめ実験、シミュ
レーション等により決定し、運転条件等によりデータを
持ち換える必要性がある。また、空燃比制御を高精度に
行うためには、実験、シミュレーションを繰り返し、デ
ータ量も多くせざるを得ない。
【0008】燃料壁面付着以外に、空燃比が変動する要
因は、空燃比センサ検出時期と燃料噴射時期との関係で
決まる遅れ、吸入空気信号の電気的処理による遅れ、ス
ロットル変化検出の遅れ、加速判定遅れによる制御遅
れ、インジェクタの機械的開弁遅れおよび燃料の流体遅
れ、燃料噴射タイミングずれと吸気弁開閉タイミングと
の関係で決まる遅れおよびその他熱的な応答遅れに起因
する制御誤差などがあり、構造が複雑でモデル化するの
は容易ではなく、多数のデータマップを持つ必要があ
る。特に空燃比センサ検出時期と燃料噴射時期との関係
で決まる遅れは、排気弁からセンサ取り付け位置までの
配管伝達遅れが大きく、且つ運転状態(回転数や吸入空
気圧等)の変動に対して遅れ量が変動するため制御対象
の無駄時間が時変系となり、安定に、しかも精度良くフ
ィードバック制御を行うことは非常に困難である。
因は、空燃比センサ検出時期と燃料噴射時期との関係で
決まる遅れ、吸入空気信号の電気的処理による遅れ、ス
ロットル変化検出の遅れ、加速判定遅れによる制御遅
れ、インジェクタの機械的開弁遅れおよび燃料の流体遅
れ、燃料噴射タイミングずれと吸気弁開閉タイミングと
の関係で決まる遅れおよびその他熱的な応答遅れに起因
する制御誤差などがあり、構造が複雑でモデル化するの
は容易ではなく、多数のデータマップを持つ必要があ
る。特に空燃比センサ検出時期と燃料噴射時期との関係
で決まる遅れは、排気弁からセンサ取り付け位置までの
配管伝達遅れが大きく、且つ運転状態(回転数や吸入空
気圧等)の変動に対して遅れ量が変動するため制御対象
の無駄時間が時変系となり、安定に、しかも精度良くフ
ィードバック制御を行うことは非常に困難である。
【0009】これに対し、特開平3−235723号公
報に示すように、上記エンジンの燃料付着等の非線形要
素をニューラルネットワークにより学習させ、直接燃料
噴射量を算出する構成とし、パラメータ調整時間を短縮
し、且つ過渡時の応答性能の向上を図ろうとしているも
のもある。しかし、学習に於いて学習精度と制御性能に
関する汎化性とはトレードオフの関係があり、全運転領
域を学習させる学習データの選定が困難で、結果的に多
大のデータ群を用いて学習させる必要がある。また、直
接制御入力である燃料噴射量を演算する構成となってい
るため、制御系の安定性を補償できない構造であり、制
御特性を変えようとする場合、論理立った方法がなく、
試行錯誤で学習を繰り返しながら決定するしかないと言
う問題がある。
報に示すように、上記エンジンの燃料付着等の非線形要
素をニューラルネットワークにより学習させ、直接燃料
噴射量を算出する構成とし、パラメータ調整時間を短縮
し、且つ過渡時の応答性能の向上を図ろうとしているも
のもある。しかし、学習に於いて学習精度と制御性能に
関する汎化性とはトレードオフの関係があり、全運転領
域を学習させる学習データの選定が困難で、結果的に多
大のデータ群を用いて学習させる必要がある。また、直
接制御入力である燃料噴射量を演算する構成となってい
るため、制御系の安定性を補償できない構造であり、制
御特性を変えようとする場合、論理立った方法がなく、
試行錯誤で学習を繰り返しながら決定するしかないと言
う問題がある。
【0010】本発明は、ニューロを用い、この制御の構
造設計の困難さ、アルゴリズムの複雑性、空燃比制御の
高精度化のためのデータ決定手続きの長時間化を解消
し、かつ無駄時間を有する制御系の安定性を補償しつ
つ、容易に制御特性を変更できる高精度空燃比制御シス
テムを提供することを目的とする。
造設計の困難さ、アルゴリズムの複雑性、空燃比制御の
高精度化のためのデータ決定手続きの長時間化を解消
し、かつ無駄時間を有する制御系の安定性を補償しつ
つ、容易に制御特性を変更できる高精度空燃比制御シス
テムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、エンジンの非線形構造を階層型ニューラ
ルネットワーク(以後NNと略す)で学習させる。
に、本発明は、エンジンの非線形構造を階層型ニューラ
ルネットワーク(以後NNと略す)で学習させる。
【0012】即ち本発明は、車両制御、特にエンジン制
御に関し、入力から出力までに無駄時間のある制御対象
もしくは無駄時間が状況に応じて変動する制御対象に於
て、車両およびエンジンに於て無駄時間の要因となるパ
ラメータを少なくとも1つ含む各種データを採取するデ
ータ採取手段と、無駄時間の要因となるパラメータに応
じて時刻の入力に対する無駄時間を有する出力を教師デ
ータとして生成する教師データ生成手段と、前記採取デ
ータを入力項とし、前記教師データに基づき無駄時間を
有する制御対象の特性を学習させる結合係数学習手段を
有し、この結合係数を用い時刻のタイミングで与えた入
力の出力結果を時刻の時点で予測するニューロ演算手段
と、前記ニューロ演算手段の出力を制御対象の出力の変
わりにフィードバック量として制御量を演算する制御量
演算手段を有するものである。空燃比制御装置に於いて
は、学習時に無駄時間情報を与え、あらかじめ学習させ
たNNの出力を用いて燃料噴射補正量を算出し、基本燃
料噴射量を補正することにより、過渡時の空燃比変動を
抑え、目標空燃比とすることができる。
御に関し、入力から出力までに無駄時間のある制御対象
もしくは無駄時間が状況に応じて変動する制御対象に於
て、車両およびエンジンに於て無駄時間の要因となるパ
ラメータを少なくとも1つ含む各種データを採取するデ
ータ採取手段と、無駄時間の要因となるパラメータに応
じて時刻の入力に対する無駄時間を有する出力を教師デ
ータとして生成する教師データ生成手段と、前記採取デ
ータを入力項とし、前記教師データに基づき無駄時間を
有する制御対象の特性を学習させる結合係数学習手段を
有し、この結合係数を用い時刻のタイミングで与えた入
力の出力結果を時刻の時点で予測するニューロ演算手段
と、前記ニューロ演算手段の出力を制御対象の出力の変
わりにフィードバック量として制御量を演算する制御量
演算手段を有するものである。空燃比制御装置に於いて
は、学習時に無駄時間情報を与え、あらかじめ学習させ
たNNの出力を用いて燃料噴射補正量を算出し、基本燃
料噴射量を補正することにより、過渡時の空燃比変動を
抑え、目標空燃比とすることができる。
【0013】また、本発明は、内燃エンジンの運転状態
を検出する状態検出センサ群と、吸入空気量を検出する
空気量検出センサ群と、機関の排気空燃比を検出する空
燃比センサと、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料演算
手段により空燃比制御を行う内燃エンジンの空燃比制御
装置に於て、制御周期毎に前記空燃比センサで検出され
た空燃比の過去のデータをn個分最新のデータに更新し
ながら格納する空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒
に噴射された燃料噴射量の過去のデータm個分を最新の
データに更新しながら格納していく燃料噴射量格納手段
と、前記センサ群の各検出値と前記格納手段で格納され
た空燃比および燃料噴射量の格納値とが、NNの入力項
となるように変換する変換手段と、前記変換手段により
変換された各値を入力項とし、時刻kの燃料噴射から検
出までの時間遅れが運転状態に応じて変動する空燃比A
/F(k+n)の予測値を出力とする予め学習されたN
Nの演算をリアルタイムで行う順方向ニューロ演算手段
と、前記空燃比が目標空燃比となるように、前記順方向
ニューロ演算手段の出力値を用いて、燃料噴射補正量を
算出する制御補正量算出手段と、前記基本燃料演算手段
により算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量
を加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段を有す
るものである。
を検出する状態検出センサ群と、吸入空気量を検出する
空気量検出センサ群と、機関の排気空燃比を検出する空
燃比センサと、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料演算
手段により空燃比制御を行う内燃エンジンの空燃比制御
装置に於て、制御周期毎に前記空燃比センサで検出され
た空燃比の過去のデータをn個分最新のデータに更新し
ながら格納する空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒
に噴射された燃料噴射量の過去のデータm個分を最新の
データに更新しながら格納していく燃料噴射量格納手段
と、前記センサ群の各検出値と前記格納手段で格納され
た空燃比および燃料噴射量の格納値とが、NNの入力項
となるように変換する変換手段と、前記変換手段により
変換された各値を入力項とし、時刻kの燃料噴射から検
出までの時間遅れが運転状態に応じて変動する空燃比A
/F(k+n)の予測値を出力とする予め学習されたN
Nの演算をリアルタイムで行う順方向ニューロ演算手段
と、前記空燃比が目標空燃比となるように、前記順方向
ニューロ演算手段の出力値を用いて、燃料噴射補正量を
算出する制御補正量算出手段と、前記基本燃料演算手段
により算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量
を加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段を有す
るものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明によれば、内燃エンジンメ
カニズムのパラメータを具体的に選定する作業、選定パ
ラメータへの影響要因の把握、個別パラメータの実験デ
ータ取得などの作業をすることなく、無駄時間を有する
制御系を安定に制御することが可能となる。また、エン
ジンモデルをNNの出力値を用いた偏微分方程式で記述
することができ、制御ゲイン演算に利用できる。
カニズムのパラメータを具体的に選定する作業、選定パ
ラメータへの影響要因の把握、個別パラメータの実験デ
ータ取得などの作業をすることなく、無駄時間を有する
制御系を安定に制御することが可能となる。また、エン
ジンモデルをNNの出力値を用いた偏微分方程式で記述
することができ、制御ゲイン演算に利用できる。
【0015】
【実施例】車両制御、特にエンジン制御に関し、入力か
ら出力までに無駄時間のある制御対象に対して離散値系
制御を行う場合、制御対象モデルの次数が高次となり複
雑な制御系となってしまう。更に無駄時間が運転状況に
応じて無視できないほど大きく変動する制御対象では、
一つの制御系では良好な制御性能を得ることは出来ない
と言う問題があった。そこで、以下の構成とする事によ
り、実際の制御対象の無駄時間が大きく変動しても、制
御系としては一つの制御系で良好な制御性能を得ること
が出来る。
ら出力までに無駄時間のある制御対象に対して離散値系
制御を行う場合、制御対象モデルの次数が高次となり複
雑な制御系となってしまう。更に無駄時間が運転状況に
応じて無視できないほど大きく変動する制御対象では、
一つの制御系では良好な制御性能を得ることは出来ない
と言う問題があった。そこで、以下の構成とする事によ
り、実際の制御対象の無駄時間が大きく変動しても、制
御系としては一つの制御系で良好な制御性能を得ること
が出来る。
【0016】図1に、本発明の空燃比制御装置の基本構
成図を示す。
成図を示す。
【0017】車両およびエンジン11に於て無駄時間の
要因となるパラメータを少なくとも1つ含む各種データ
を採取するデータ採取手段12と、無駄時間の要因とな
るパラメータに応じて時刻kの入力に対する無駄時間を
有する出力を教師データとして生成する教師データ生成
手段13と、前記採取データを入力項とし、前記教師デ
ータに基づき無駄時間を有する制御対象の特性を学習さ
せる結合係数学習手段14を有し、この結合係数を用い
時刻kのタイミングで与えた入力の出力結果を時刻kの
時点で予測するニューロ演算手段15と、前記ニューロ
演算手段15の出力を制御対象の出力の変わりにフィー
ドバック量として制御量を演算する制御量演算手段16
を有するものである。
要因となるパラメータを少なくとも1つ含む各種データ
を採取するデータ採取手段12と、無駄時間の要因とな
るパラメータに応じて時刻kの入力に対する無駄時間を
有する出力を教師データとして生成する教師データ生成
手段13と、前記採取データを入力項とし、前記教師デ
ータに基づき無駄時間を有する制御対象の特性を学習さ
せる結合係数学習手段14を有し、この結合係数を用い
時刻kのタイミングで与えた入力の出力結果を時刻kの
時点で予測するニューロ演算手段15と、前記ニューロ
演算手段15の出力を制御対象の出力の変わりにフィー
ドバック量として制御量を演算する制御量演算手段16
を有するものである。
【0018】前記ニューロ演算手段15の出力と制御対
象への入力との間には無駄時間が存在せず、このニュー
ロ出力値を用いて制御量を演算することにより、常に安
定で追従性の良い制御が行うことが出来る。
象への入力との間には無駄時間が存在せず、このニュー
ロ出力値を用いて制御量を演算することにより、常に安
定で追従性の良い制御が行うことが出来る。
【0019】尚、ニューロ演算で用いる結合係数は予め
オフラインで演算した物を用いてもよい。
オフラインで演算した物を用いてもよい。
【0020】無駄時間が存在する車両制御の中で空燃比
制御装置がある。以下、この空燃比制御に関しての説明
を行う。
制御装置がある。以下、この空燃比制御に関しての説明
を行う。
【0021】多気筒のエンジンの場合、各気筒毎に空燃
比センサを用いることができれば、精度のよい空燃比フ
ィードバック制御を行うことができるが、空燃比センサ
は高価なため、現実は、全ての気筒の排出ガスが一つに
まとまった所に、空燃比センサを1個取り付けて制御を
行っている。しかし、この場合、空燃比センサの出力値
は、全気筒で燃料噴射を行い、点火した時の排出ガスが
混合した結果であり、また、配管伝達の遅れ等により大
きな無駄時間を有する。この出力値を用いて気筒毎の制
御を行うことはできず、例えばオブザーバ等で推定して
気筒毎の制御を行っていた。また、ニューロを用いて、
空燃比を推定する場合でも、空燃比センサが一つの場合
は同様の問題があり、従来のニューロ構成では、スロッ
トルを急開閉した時のような過渡時においては、推定値
の位相特性が実際と大きくずれてしまい制御性能が低下
すると言う問題があった。そこで、以下の構成にするこ
とにより、過渡時における空燃比の制御性能を向上する
ことができる。
比センサを用いることができれば、精度のよい空燃比フ
ィードバック制御を行うことができるが、空燃比センサ
は高価なため、現実は、全ての気筒の排出ガスが一つに
まとまった所に、空燃比センサを1個取り付けて制御を
行っている。しかし、この場合、空燃比センサの出力値
は、全気筒で燃料噴射を行い、点火した時の排出ガスが
混合した結果であり、また、配管伝達の遅れ等により大
きな無駄時間を有する。この出力値を用いて気筒毎の制
御を行うことはできず、例えばオブザーバ等で推定して
気筒毎の制御を行っていた。また、ニューロを用いて、
空燃比を推定する場合でも、空燃比センサが一つの場合
は同様の問題があり、従来のニューロ構成では、スロッ
トルを急開閉した時のような過渡時においては、推定値
の位相特性が実際と大きくずれてしまい制御性能が低下
すると言う問題があった。そこで、以下の構成にするこ
とにより、過渡時における空燃比の制御性能を向上する
ことができる。
【0022】図2に、本発明の実施例に於ける空燃比制
御装置のブロック構成図を示す。
御装置のブロック構成図を示す。
【0023】内燃エンジンの運転状態を検出する状態検
出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検出セ
ンサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比セン
サ23と、前記各センサ出力値と、予め設定されたデー
タ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料演算
手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26の空
燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比センサ2
3で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新のデ
ータに更新しながら格納する空燃比格納手段27と、制
御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去のデー
タm個分を最新のデータに更新しながら格納していく燃
料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出値と前
記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量の格納
値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の入力項
となるように変換する変換手段29と、前記変換手段2
9により変換された各値を入力項とし、時刻kの燃料噴
射から検出までの時間遅れnが運転状態に応じて変動す
る空燃比A/F(k+n)の予測値を出力とする予め学
習されたニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が
目標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段
210の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制
御補正量算出手段211と、前記基本燃料演算手段25
により算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量
を加算した値をエンジン26に噴射する燃料噴射手段2
12を有する構成とする。
出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検出セ
ンサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比セン
サ23と、前記各センサ出力値と、予め設定されたデー
タ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料演算
手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26の空
燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比センサ2
3で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新のデ
ータに更新しながら格納する空燃比格納手段27と、制
御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去のデー
タm個分を最新のデータに更新しながら格納していく燃
料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出値と前
記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量の格納
値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の入力項
となるように変換する変換手段29と、前記変換手段2
9により変換された各値を入力項とし、時刻kの燃料噴
射から検出までの時間遅れnが運転状態に応じて変動す
る空燃比A/F(k+n)の予測値を出力とする予め学
習されたニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が
目標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段
210の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制
御補正量算出手段211と、前記基本燃料演算手段25
により算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量
を加算した値をエンジン26に噴射する燃料噴射手段2
12を有する構成とする。
【0024】上記エンジンの運転状態を検出する状態検
出センサ群21としては、冷却水温センサ等があり、吸
入空気量を検出する空気量検出センサ群22としては、
エンジンの機関回転数を検出する回転数検出センサや吸
気管内圧を検出する吸入空気圧センサ等があり、また直
接空気量を検出するセンサもある。
出センサ群21としては、冷却水温センサ等があり、吸
入空気量を検出する空気量検出センサ群22としては、
エンジンの機関回転数を検出する回転数検出センサや吸
気管内圧を検出する吸入空気圧センサ等があり、また直
接空気量を検出するセンサもある。
【0025】上記ニューラルネットワークは、入力が燃
料噴射量であり出力が空燃比であるエンジンモデルを表
現するものであり、学習時に用いられる教師データは、
時刻kのタイミングで噴射された燃料に対する空燃比セ
ンサの検出値で無ければならない。
料噴射量であり出力が空燃比であるエンジンモデルを表
現するものであり、学習時に用いられる教師データは、
時刻kのタイミングで噴射された燃料に対する空燃比セ
ンサの検出値で無ければならない。
【0026】噴射燃料に対応する空燃比が検出されるま
での時間遅れ(無駄時間)は、排気ガスが排気弁から空
燃比センサまで到達するのに掛かる配管の伝達遅れと、
空燃比センサ自身の検出遅れが大きな要因である。これ
らの遅れは例えば機関回転数や吸入空気圧の変動に最も
影響を受ける。そこで、ニューロの入力項に例えば前記
2つのパラメータを加えて構成する。学習時に用いる教
師データは前記2つのパラメータの値に応じて、時間遅
れ相当分づつ空燃比データをずらしたものを与える。こ
の様に学習されたニューラルネットワークを用いること
により、時刻kのタイミングで噴射された燃料に対する
空燃比の予測値を時刻kでニューロの出力として得るこ
とができる。
での時間遅れ(無駄時間)は、排気ガスが排気弁から空
燃比センサまで到達するのに掛かる配管の伝達遅れと、
空燃比センサ自身の検出遅れが大きな要因である。これ
らの遅れは例えば機関回転数や吸入空気圧の変動に最も
影響を受ける。そこで、ニューロの入力項に例えば前記
2つのパラメータを加えて構成する。学習時に用いる教
師データは前記2つのパラメータの値に応じて、時間遅
れ相当分づつ空燃比データをずらしたものを与える。こ
の様に学習されたニューラルネットワークを用いること
により、時刻kのタイミングで噴射された燃料に対する
空燃比の予測値を時刻kでニューロの出力として得るこ
とができる。
【0027】前記順方向ニューロ演算手段210に於い
て、上記手法で学習された結合係数を用いることによ
り、時間遅れ(無駄時間)を考慮に入れた空燃比の予測
値が得られ、この予測値を用いることにより、複雑な無
駄時間系の制御系を構築すること無しに過渡時の制御性
能を向上させることができる。
て、上記手法で学習された結合係数を用いることによ
り、時間遅れ(無駄時間)を考慮に入れた空燃比の予測
値が得られ、この予測値を用いることにより、複雑な無
駄時間系の制御系を構築すること無しに過渡時の制御性
能を向上させることができる。
【0028】以下の実施例においては空燃比の制御性能
を更に向上させることができる。図3は本発明の異なる
実施例に於ける空燃比制御装置のブロック構成図を示
す。
を更に向上させることができる。図3は本発明の異なる
実施例に於ける空燃比制御装置のブロック構成図を示
す。
【0029】内燃エンジン26の運転状態を検出する状
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジンの空
燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比センサ2
3で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新のデ
ータに更新しながら格納する空燃比格納手段27と、制
御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去のデー
タm個分を最新のデータに更新しながら格納していく燃
料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出値と前
記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量の格納
値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の入力項
となるように変換する変換手段29と、前記変換手段2
9により変換された各値を入力項とし、燃料噴射からあ
る時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出力とす
るニューラルネットワークの演算をリアルタイムで行う
順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が目標空
燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段210
の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制御補正
量算出手段211と、前記基本燃料演算手段25により
算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算
した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段212と、前
記燃料噴射手段212により噴射された燃料に応じて前
記制御補正量算出手段211の制御ゲインを変更する制
御ゲイン変更手段31を有する構成とする。
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジンの空
燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比センサ2
3で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新のデ
ータに更新しながら格納する空燃比格納手段27と、制
御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去のデー
タm個分を最新のデータに更新しながら格納していく燃
料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出値と前
記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量の格納
値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の入力項
となるように変換する変換手段29と、前記変換手段2
9により変換された各値を入力項とし、燃料噴射からあ
る時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出力とす
るニューラルネットワークの演算をリアルタイムで行う
順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が目標空
燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段210
の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制御補正
量算出手段211と、前記基本燃料演算手段25により
算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算
した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段212と、前
記燃料噴射手段212により噴射された燃料に応じて前
記制御補正量算出手段211の制御ゲインを変更する制
御ゲイン変更手段31を有する構成とする。
【0030】前記制御ゲイン変更手段31の変更方法と
しては、例えば以下のような方法がある。
しては、例えば以下のような方法がある。
【0031】
【数1】
【0032】前記制御ゲイン変更手段31により、運転
状況に応じたゲイン変更が可能となり、安定性・追従性
を向上させることが出来る。尚、前記制御ゲイン変更手
段31では、燃料噴射量に応じてゲインを変更したが、
吸入空気圧やスロットル開度等に応じて変更するように
してもよい。
状況に応じたゲイン変更が可能となり、安定性・追従性
を向上させることが出来る。尚、前記制御ゲイン変更手
段31では、燃料噴射量に応じてゲインを変更したが、
吸入空気圧やスロットル開度等に応じて変更するように
してもよい。
【0033】図4は、本発明の異なる実施例に於ける空
燃比制御装置のブロック構成図を示す。
燃比制御装置のブロック構成図を示す。
【0034】内燃エンジン26の運転状態を検出する状
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が
目標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段
210の出力である空燃比予測値と目標空燃比との誤差
eのフィードバック制御と前記NNの入力項の中の少な
くとも1つ以上の入力値を用いたフィードフォワード制
御により燃料噴射補正量を算出する制御補正量算出手段
41と、前記基本燃料演算手段25により算出された基
本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算した値をエン
ジンに噴射する燃料噴射手段212を有し、前記フィー
ドバック制御およびフィードフォワード制御の各ゲイン
を前記順方向ニューロ演算手段210で用いられるニュ
ーロの結合係数および中間層出力および出力層出力を用
いてオンラインで調整するゲイン調整手段42を有する
構成とする。
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が
目標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段
210の出力である空燃比予測値と目標空燃比との誤差
eのフィードバック制御と前記NNの入力項の中の少な
くとも1つ以上の入力値を用いたフィードフォワード制
御により燃料噴射補正量を算出する制御補正量算出手段
41と、前記基本燃料演算手段25により算出された基
本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算した値をエン
ジンに噴射する燃料噴射手段212を有し、前記フィー
ドバック制御およびフィードフォワード制御の各ゲイン
を前記順方向ニューロ演算手段210で用いられるニュ
ーロの結合係数および中間層出力および出力層出力を用
いてオンラインで調整するゲイン調整手段42を有する
構成とする。
【0035】上記空燃比予測値と目標空燃比との誤差e
のフィードバック制御と前記NNの入力項の中の少なく
とも1つ以上の入力値を用いたフィードフォワード制御
により燃料噴射補正量を算出する制御補正量算出手段4
1と前記フィードバック制御およびフィードフォワード
制御の各ゲインをニューロの結合係数および中間層出力
および出力層出力を用いてオンラインで調整するゲイン
調整手段42とにより、運転状況に応じた燃料噴射補正
量を得ることができ、特に過渡時の制御性能を向上させ
ることができる。
のフィードバック制御と前記NNの入力項の中の少なく
とも1つ以上の入力値を用いたフィードフォワード制御
により燃料噴射補正量を算出する制御補正量算出手段4
1と前記フィードバック制御およびフィードフォワード
制御の各ゲインをニューロの結合係数および中間層出力
および出力層出力を用いてオンラインで調整するゲイン
調整手段42とにより、運転状況に応じた燃料噴射補正
量を得ることができ、特に過渡時の制御性能を向上させ
ることができる。
【0036】以下、制御補正量算出手段41およびゲイ
ン調整手段42について詳しく説明する。
ン調整手段42について詳しく説明する。
【0037】一般に、燃料噴射の変化から、空燃比の変
化までを表すモデルは、高次の遅れ系で表すことができ
る。上記、空燃比格納手段27および燃料噴射量格納手
段28により、過去のデータ群をN.N.の入力とする
ことにより、高次の非線形モデルを表現することが可能
となる。
化までを表すモデルは、高次の遅れ系で表すことができ
る。上記、空燃比格納手段27および燃料噴射量格納手
段28により、過去のデータ群をN.N.の入力とする
ことにより、高次の非線形モデルを表現することが可能
となる。
【0038】図16に4気筒の場合に於ける、入力層、
中間層、出力層の三層で与えられるニューロ構成を示
す。ここで、kは制御周期毎に更新される値であり、G
fは、燃料噴射量、Pbは吸気管内圧力、A/Fは空燃
比である。
中間層、出力層の三層で与えられるニューロ構成を示
す。ここで、kは制御周期毎に更新される値であり、G
fは、燃料噴射量、Pbは吸気管内圧力、A/Fは空燃
比である。
【0039】また、順方向ニューロ演算手段210によ
り、空燃比を出力とするニューロ構成を構築し、ゲイン
調整手段42に於て、その結合係数と、中間層の出力
値、および出力層出力値より、燃料噴射量から空燃比ま
でのエンジンモデルのパラメータを求め、これを用い
て、制御ゲインを算出することにより、現状の動作点周
りに於ける安定な制御系を構築することが出来る。この
制御ゲイン算出方法としては、線形制御理論を用いて設
計することができ、最適レギュレータを構築しても良い
し、極指定法を用いてもよく、どの様な方法を用いても
良い。
り、空燃比を出力とするニューロ構成を構築し、ゲイン
調整手段42に於て、その結合係数と、中間層の出力
値、および出力層出力値より、燃料噴射量から空燃比ま
でのエンジンモデルのパラメータを求め、これを用い
て、制御ゲインを算出することにより、現状の動作点周
りに於ける安定な制御系を構築することが出来る。この
制御ゲイン算出方法としては、線形制御理論を用いて設
計することができ、最適レギュレータを構築しても良い
し、極指定法を用いてもよく、どの様な方法を用いても
良い。
【0040】学習して求めた図16のNNは、空燃比
(以下A/F)を出力とする一種の非線形関数fnnと考
えることができる。ここで、簡単のため格納数を各々n
=1、m=2とした場合次式となる。
(以下A/F)を出力とする一種の非線形関数fnnと考
えることができる。ここで、簡単のため格納数を各々n
=1、m=2とした場合次式となる。
【0041】すなわち、
【0042】
【数2】
【0043】ここで、Pbk は外乱扱いとし、この関数
fnnを全微分すると、以下の入出力関係式が求まる。
fnnを全微分すると、以下の入出力関係式が求まる。
【0044】
【数3】
【0045】ここで、上記方程式の係数である
fnn/Gfi(i=k,k-1)、fnn/A/Fj(j=k)
の求め方に付いて説明する。
【0046】いま、図16で表されるニューロの、入力
層から中間層への結合係数をWmn、中間層から出力層
への結合係数をWnとする。ここで、入力層出力Im、
中間層出力Hn,出力層出力y(=A/F)とすると、
次式の関係で表すことができる。
層から中間層への結合係数をWmn、中間層から出力層
への結合係数をWnとする。ここで、入力層出力Im、
中間層出力Hn,出力層出力y(=A/F)とすると、
次式の関係で表すことができる。
【0047】
【数4】
【0048】ここで、θn、θは各々中間層、出力層で
のしきい値である。また、関数fは、例えばシグモイド
関数とする。即ちf(x)=1/(1+exp(−
x))である。尚、関数fは、正接シグモイド関数(t
anh(x))としてもよい。
のしきい値である。また、関数fは、例えばシグモイド
関数とする。即ちf(x)=1/(1+exp(−
x))である。尚、関数fは、正接シグモイド関数(t
anh(x))としてもよい。
【0049】このとき、次式により偏微分係数が求めら
れる。
れる。
【0050】
【数5】
【0051】よって、上式を用いて、(数3)の係数q,
q1,pを求めることができる。(数3)を離散化すると次
式となる。
q1,pを求めることができる。(数3)を離散化すると次
式となる。
【0052】
【数6】
【0053】即ち、燃料噴射量から空燃比までの同定を
逐次行っていることとなる。このモデルを用いて、フィ
ードバック行列Kを算出し制御量補正量を求めれば良
い。
逐次行っていることとなる。このモデルを用いて、フィ
ードバック行列Kを算出し制御量補正量を求めれば良
い。
【0054】次に、先ほど(数2)を全微分するとき、
Pbk は外乱扱いとしたが、既知外乱であるため外乱打
ち消し項として制御系に取り込むことが出来る。(数
3)から(数6)と同様にPbkを取り扱うことによ
り、次式が得られる。
Pbk は外乱扱いとしたが、既知外乱であるため外乱打
ち消し項として制御系に取り込むことが出来る。(数
3)から(数6)と同様にPbkを取り扱うことによ
り、次式が得られる。
【0055】
【数7】
【0056】よって、外乱打ち消し項として以下の値を
制御補正量に加えればよい。
制御補正量に加えればよい。
【0057】
【数8】
【0058】フィードバックゲインK(Kはパラメータ
p,q,q1より算出される)、目標値A/Ftarget、空燃比
予測値A/FNNとすると、燃料噴射補正量は次式で与え
られる。
p,q,q1より算出される)、目標値A/Ftarget、空燃比
予測値A/FNNとすると、燃料噴射補正量は次式で与え
られる。
【0059】
【数9】
【0060】以上の動作をまとめると、順方向ニューロ
演算手段210およびゲイン調整手段42により、運転
状態に応じたエンジンモデルのパラメータq,q1,p,rが逐
次計算され、運転状況に応じて安定となるフィードバッ
クゲインKが、前記q,q1,pを用いて算出され、制御補正
量算出手段211に於いて、(数9)により補正量が演
算される。
演算手段210およびゲイン調整手段42により、運転
状態に応じたエンジンモデルのパラメータq,q1,p,rが逐
次計算され、運転状況に応じて安定となるフィードバッ
クゲインKが、前記q,q1,pを用いて算出され、制御補正
量算出手段211に於いて、(数9)により補正量が演
算される。
【0061】図5は、本発明の異なる実施例に於ける空
燃比制御装置のブロック構成図を示す。
燃比制御装置のブロック構成図を示す。
【0062】内燃エンジン26の運転状態を検出する状
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が
目標空燃比となるように、前記空燃比センサ23で検出
された空燃比と目標空燃比との誤差eのフィードバック
制御とスロットル開度センサ51で検出されたスロット
ル開度のフィードフォワード制御の2自由度系制御則に
より燃料噴射補正量を算出する制御補正量算出手段52
と、前記基本燃料演算手段25により算出された基本燃
料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算した値をエンジン
に噴射する燃料噴射手段212を有し、前記フィードバ
ック制御およびフィードフォワード制御の各ゲインを前
記順方向ニューロ演算手段210で用いられるニューロ
の結合係数および中間層出力および出力層出力を用いて
オンラインで調整するゲイン調整手段42を有する構成
とする。
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が
目標空燃比となるように、前記空燃比センサ23で検出
された空燃比と目標空燃比との誤差eのフィードバック
制御とスロットル開度センサ51で検出されたスロット
ル開度のフィードフォワード制御の2自由度系制御則に
より燃料噴射補正量を算出する制御補正量算出手段52
と、前記基本燃料演算手段25により算出された基本燃
料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算した値をエンジン
に噴射する燃料噴射手段212を有し、前記フィードバ
ック制御およびフィードフォワード制御の各ゲインを前
記順方向ニューロ演算手段210で用いられるニューロ
の結合係数および中間層出力および出力層出力を用いて
オンラインで調整するゲイン調整手段42を有する構成
とする。
【0063】上記空燃比センサ23で検出された空燃比
と目標空燃比との誤差eのフィードバック制御とスロッ
トル開度センサ51で検出されたスロットル開度のフィ
ードフォワード制御の2自由度系制御則により燃料噴射
補正量を算出する構成とすることにより、推定精度が多
少劣化しても、空燃比は常に目標空燃比となる制御が行
える。前記制御補正量算出手段52で用いられる演算式
は、例えば次式で与えられる。
と目標空燃比との誤差eのフィードバック制御とスロッ
トル開度センサ51で検出されたスロットル開度のフィ
ードフォワード制御の2自由度系制御則により燃料噴射
補正量を算出する構成とすることにより、推定精度が多
少劣化しても、空燃比は常に目標空燃比となる制御が行
える。前記制御補正量算出手段52で用いられる演算式
は、例えば次式で与えられる。
【0064】
【数10】
【0065】ここで、Δθはスロットル開度の差分値、
r1は(数4)および(数5)で得られるスロットル開
度の偏微分パラメータである。
r1は(数4)および(数5)で得られるスロットル開
度の偏微分パラメータである。
【0066】上記のような、直接ニューロの出力を用い
る制御系に於いて、ニューロの入力項に入る各センサの
中の一つが故障もしくは断線等により、ニューロに入る
情報がデタラメな場合、ニューロの出力もデタラメな値
となり、制御系として不安定となってしまう問題があ
る。そこで以下の構成にすることにより、過剰な燃料噴
射やエンストとなることを防ぐことが出来る。
る制御系に於いて、ニューロの入力項に入る各センサの
中の一つが故障もしくは断線等により、ニューロに入る
情報がデタラメな場合、ニューロの出力もデタラメな値
となり、制御系として不安定となってしまう問題があ
る。そこで以下の構成にすることにより、過剰な燃料噴
射やエンストとなることを防ぐことが出来る。
【0067】図6は本発明の異なる実施例に於ける空燃
比制御装置のブロック構成図を示す。
比制御装置のブロック構成図を示す。
【0068】内燃エンジン26の運転状態を検出する状
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が
目標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段
210の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制
御補正量算出手段211と、前記基本燃料演算手段25
により算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量
を加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段212
と、前記ニューロ出力の空燃比予測値と前記空燃比セン
サ23出力である空燃比との誤差を算出する誤差算出手
段61と、前記誤差の絶対値がある設定値以上となった
とき、センサの故障もしくは断線等のエラーと判定する
エラー判定手段62と、エラーと判定された場合、ニュ
ーロ出力値を用いて補正量を算出する前記制御補正量算
出手段211の出力をゼロとする補正中止信号発生手段
63とを有する構成とする。
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が
目標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段
210の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制
御補正量算出手段211と、前記基本燃料演算手段25
により算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量
を加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段212
と、前記ニューロ出力の空燃比予測値と前記空燃比セン
サ23出力である空燃比との誤差を算出する誤差算出手
段61と、前記誤差の絶対値がある設定値以上となった
とき、センサの故障もしくは断線等のエラーと判定する
エラー判定手段62と、エラーと判定された場合、ニュ
ーロ出力値を用いて補正量を算出する前記制御補正量算
出手段211の出力をゼロとする補正中止信号発生手段
63とを有する構成とする。
【0069】前記エラー判定手段62に於いて、ニュー
ロ出力の空燃比予測値と前記空燃比センサ23出力であ
る空燃比との誤差が過渡時も含め1以上ずれた場合、入
力項の中の少なくとも一つ以上のセンサの故障もしくは
断線等のエラーと判定することができる。なお、エラー
判定に於いて、誤差が設定値以上連続Tmsec続いた場合
にエラーと判定するようにしてもよい。
ロ出力の空燃比予測値と前記空燃比センサ23出力であ
る空燃比との誤差が過渡時も含め1以上ずれた場合、入
力項の中の少なくとも一つ以上のセンサの故障もしくは
断線等のエラーと判定することができる。なお、エラー
判定に於いて、誤差が設定値以上連続Tmsec続いた場合
にエラーと判定するようにしてもよい。
【0070】上記構成により、センサの故障もしくは断
線等によるエンジンの暴走もしくは停止を防ぐことが出
来る。
線等によるエンジンの暴走もしくは停止を防ぐことが出
来る。
【0071】また、フューエルカット時には補正を中断
し、フューエルカット復帰時に補正を再開する必要があ
る。そこで以下の構成とすることによりスムーズに補正
を再開することができる。
し、フューエルカット復帰時に補正を再開する必要があ
る。そこで以下の構成とすることによりスムーズに補正
を再開することができる。
【0072】図7は本発明の異なる実施例に於ける空燃
比制御装置のブロック構成図を示す。
比制御装置のブロック構成図を示す。
【0073】内燃エンジン26の運転状態を検出する状
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が
目標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段
210の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制
御補正量算出手段211と、前記基本燃料演算手段25
により算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量
を加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段212
と、フューエルカット状態であるかどうかを判定するフ
ューエルカット状態判定手段71と、フューエルカット
時に前記燃料噴射手段212で加算される制御補正量を
強制的にゼロとし、フューエルカット状態から復帰し、
且つ前記空燃比がある設定値以下となった時、前記燃料
噴射手段212で加算される制御補正量を前記制御補正
量算出手段211の出力とする補正量判定手段72とを
有する構成とする。
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が
目標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段
210の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制
御補正量算出手段211と、前記基本燃料演算手段25
により算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量
を加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段212
と、フューエルカット状態であるかどうかを判定するフ
ューエルカット状態判定手段71と、フューエルカット
時に前記燃料噴射手段212で加算される制御補正量を
強制的にゼロとし、フューエルカット状態から復帰し、
且つ前記空燃比がある設定値以下となった時、前記燃料
噴射手段212で加算される制御補正量を前記制御補正
量算出手段211の出力とする補正量判定手段72とを
有する構成とする。
【0074】上記補正量判定手段72に於いて、フュー
エルカット状態から復帰し、空燃比センサ23で検出さ
れた空燃比が例えば目標空燃比に対して2以内となった
とき、即ち目標空燃比が理論空燃比の14.7の場合に
は、16.7以下となったときに制御補正量算出手段2
11の出力を用いて補正を開始するような動作となる。
エルカット状態から復帰し、空燃比センサ23で検出さ
れた空燃比が例えば目標空燃比に対して2以内となった
とき、即ち目標空燃比が理論空燃比の14.7の場合に
は、16.7以下となったときに制御補正量算出手段2
11の出力を用いて補正を開始するような動作となる。
【0075】以上の構成により、無駄な燃料噴射をなく
し、且つスムーズにフーエルカット後の補正制御が行え
るようになる。
し、且つスムーズにフーエルカット後の補正制御が行え
るようになる。
【0076】直接ニューロ出力である空燃比予測値と目
標空燃比との誤差をフィードバックする制御則では、予
測値に微少な定常バイアスがあると、空燃比予測値A/
FNNは目標空燃比となっても、実際の空燃比センサ出力
である実空燃比A/Fは目標空燃比とはならないと言う
問題がある。そこで、以下の構成とすることにより定常
バイアスがある場合でも、実空燃比A/Fが目標空燃比
A/Ftargetとなる制御を行うことが出来る。
標空燃比との誤差をフィードバックする制御則では、予
測値に微少な定常バイアスがあると、空燃比予測値A/
FNNは目標空燃比となっても、実際の空燃比センサ出力
である実空燃比A/Fは目標空燃比とはならないと言う
問題がある。そこで、以下の構成とすることにより定常
バイアスがある場合でも、実空燃比A/Fが目標空燃比
A/Ftargetとなる制御を行うことが出来る。
【0077】図8は本発明の異なる実施例に於ける空燃
比制御装置のブロック構成図を示す。
比制御装置のブロック構成図を示す。
【0078】内燃エンジン26の運転状態を検出する状
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が
目標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段
210の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する第
1の補正量算出手段81と、前記空燃比センサ23出力
と目標空燃比との誤差のフィードバック(以下F.B.)に
より燃料噴射補正量を算出する第2の補正量算出手段8
2と、前記第1の補正量算出手段81の出力にハイパス
フィルターを、前記第2の補正量算出手段82の出力に
ローパスフィルターをかけ、各々を足し合わせたものを
燃料噴射補正量とするフィルター処理手段83と、前記
基本燃料演算手段25により算出された基本燃料噴射量
と前記フィルター処理手段83の出力である燃料噴射補
正量を加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段2
12を有する構成とする。
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が
目標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段
210の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する第
1の補正量算出手段81と、前記空燃比センサ23出力
と目標空燃比との誤差のフィードバック(以下F.B.)に
より燃料噴射補正量を算出する第2の補正量算出手段8
2と、前記第1の補正量算出手段81の出力にハイパス
フィルターを、前記第2の補正量算出手段82の出力に
ローパスフィルターをかけ、各々を足し合わせたものを
燃料噴射補正量とするフィルター処理手段83と、前記
基本燃料演算手段25により算出された基本燃料噴射量
と前記フィルター処理手段83の出力である燃料噴射補
正量を加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段2
12を有する構成とする。
【0079】上記第1の補正量算出手段81の出力、即
ちニューロ出力の空燃比予測値を用いたF.B.で演算され
る補正量をΔGf1、第2の補正量算出手段82の出
力、即ち空燃比センサ出力を用いたF.B.で演算される補
正量をΔGf2とすると、フィルター処理手段83では
以下の演算を行う。
ちニューロ出力の空燃比予測値を用いたF.B.で演算され
る補正量をΔGf1、第2の補正量算出手段82の出
力、即ち空燃比センサ出力を用いたF.B.で演算される補
正量をΔGf2とすると、フィルター処理手段83では
以下の演算を行う。
【0080】
【数11】
【0081】ΔGf1にはハイパスフィルターを、ΔG
f2にはローパスフィルターをかけ足しあわせる。ここ
で、(数11)のa,bは、サンプリング周期とカットオ
フ周波数により決まる定数である。カットオフ周波数と
しては、例えば0.1Hz等を用いればよい。
f2にはローパスフィルターをかけ足しあわせる。ここ
で、(数11)のa,bは、サンプリング周期とカットオ
フ周波数により決まる定数である。カットオフ周波数と
しては、例えば0.1Hz等を用いればよい。
【0082】以上の構成により、定常域では空燃比セン
サF.B.となり、過渡時には空燃比予測値を用いたF.B.と
することができ、定常・過渡各々の制御性能を向上する
ことが出来る。
サF.B.となり、過渡時には空燃比予測値を用いたF.B.と
することができ、定常・過渡各々の制御性能を向上する
ことが出来る。
【0083】尚、カットオフ周波数を定数とする必要は
なく、運転状態に応じて可変としてもよい。例えば回転
数に応じて、低回転ではカットオフを小さく設定し、高
回転ではカットオフ周波数が高くなるように可変として
もよい。更に、カットオフ周波数を必ずしも同じ値に揃
える必要はなく、別々の値に設定してもよい。ただし、
ハイパスフィルターのカットオフ周波数は、ローパスフ
ィルターのカットオフ周波数よりも小さく設定しなけれ
ばならない。
なく、運転状態に応じて可変としてもよい。例えば回転
数に応じて、低回転ではカットオフを小さく設定し、高
回転ではカットオフ周波数が高くなるように可変として
もよい。更に、カットオフ周波数を必ずしも同じ値に揃
える必要はなく、別々の値に設定してもよい。ただし、
ハイパスフィルターのカットオフ周波数は、ローパスフ
ィルターのカットオフ周波数よりも小さく設定しなけれ
ばならない。
【0084】また、上記の様なフィルター処理が演算と
して負荷が大きいとき、以下の構成により簡便に同様の
効果を得ることができる。
して負荷が大きいとき、以下の構成により簡便に同様の
効果を得ることができる。
【0085】図9は本発明の異なる実施例に於ける空燃
比制御装置のブロック構成図を示す。
比制御装置のブロック構成図を示す。
【0086】内燃エンジン26の運転状態を検出する状
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ24群より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が
目標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段
210の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する第
1の補正量算出手段81と、前記空燃比センサ23と目
標空燃比との誤差のフィードバックにより燃料噴射補正
量を算出する第2の補正量算出手段82と、前記センサ
群の中の少なくとも1つのセンサ出力値の変動がある設
定値以下で定常運転であると判定する定常判定手段91
と、前記定常判定手段91によりセンサ出力値の変動が
小さく定常運転であると判断された時のみ前記第2の補
正量算出手段82の出力を燃料噴射補正量とする補正量
切り替え手段92と、前記基本燃料演算手段25により
算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算
した値をエンジン26に噴射する燃料噴射手段212を
有する構成とする。
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ24群より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記空燃比が
目標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段
210の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する第
1の補正量算出手段81と、前記空燃比センサ23と目
標空燃比との誤差のフィードバックにより燃料噴射補正
量を算出する第2の補正量算出手段82と、前記センサ
群の中の少なくとも1つのセンサ出力値の変動がある設
定値以下で定常運転であると判定する定常判定手段91
と、前記定常判定手段91によりセンサ出力値の変動が
小さく定常運転であると判断された時のみ前記第2の補
正量算出手段82の出力を燃料噴射補正量とする補正量
切り替え手段92と、前記基本燃料演算手段25により
算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算
した値をエンジン26に噴射する燃料噴射手段212を
有する構成とする。
【0087】上記定常判定手段91に於いて、例えば空
燃比センサ23の出力値A/Fを用いて判定できる。変
動の評価の方法として、サンプル値の差分値ΔA/Fの
絶対値の値が例えば0.1以下の時定常運転であると判定
する。尚、k個のΔA/Fの絶対値の平均をとり、その
値が設定値以下のとき定常運転であると判定してもよ
い。
燃比センサ23の出力値A/Fを用いて判定できる。変
動の評価の方法として、サンプル値の差分値ΔA/Fの
絶対値の値が例えば0.1以下の時定常運転であると判定
する。尚、k個のΔA/Fの絶対値の平均をとり、その
値が設定値以下のとき定常運転であると判定してもよ
い。
【0088】以上の構成により、運転状態が定常である
時のみ空燃比センサ23出力F.B.を行うことが可能とな
り、空燃比予測値と実空燃比との間に定常バイアスがあ
る場合でも、実空燃比を目標空燃比とすることが出来
る。
時のみ空燃比センサ23出力F.B.を行うことが可能とな
り、空燃比予測値と実空燃比との間に定常バイアスがあ
る場合でも、実空燃比を目標空燃比とすることが出来
る。
【0089】次に、空燃比センサを用いずに、同等の制
御性能を得ることができる構成を示す。
御性能を得ることができる構成を示す。
【0090】図10は本発明の異なる実施例に於ける空
燃比制御装置のブロック構成図を示す。
燃比制御装置のブロック構成図を示す。
【0091】内燃エンジン26の運転状態を検出する状
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、前記各センサ群出力値と、予め設定
されたデータ群24より、基本燃料噴射量を演算する基
本燃料演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジ
ン26の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に空燃比の
予測値を出力するニューラルネットワークの出力をn個
分最新のデータに更新しながら格納する予測空燃比格納
手段101と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴
射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新しなが
ら格納していく燃料噴射量格納手段28と、前記各セン
サ群の各検出値と前記格納手段で格納された予測空燃比
および燃料噴射量の格納値とが、ニューラルネットワー
ク(以下NN)の入力項となるように変換する変換手段
29と、前記変換手段29により変換された各値を入力
項とし、燃料噴射からある時間遅れを持って変動する空
燃比の予測値を出力とするニューラルネットワークの演
算をリアルタイムで行うニューロ演算手段102と、空
燃比が目標空燃比となるように、前記ニューロ演算手段
102の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制
御補正量算出手段211と、前記基本燃料演算手段25
により算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量
を加算した値をエンジン26に噴射する燃料噴射手段2
12を有する構成とする。
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、前記各センサ群出力値と、予め設定
されたデータ群24より、基本燃料噴射量を演算する基
本燃料演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジ
ン26の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に空燃比の
予測値を出力するニューラルネットワークの出力をn個
分最新のデータに更新しながら格納する予測空燃比格納
手段101と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴
射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新しなが
ら格納していく燃料噴射量格納手段28と、前記各セン
サ群の各検出値と前記格納手段で格納された予測空燃比
および燃料噴射量の格納値とが、ニューラルネットワー
ク(以下NN)の入力項となるように変換する変換手段
29と、前記変換手段29により変換された各値を入力
項とし、燃料噴射からある時間遅れを持って変動する空
燃比の予測値を出力とするニューラルネットワークの演
算をリアルタイムで行うニューロ演算手段102と、空
燃比が目標空燃比となるように、前記ニューロ演算手段
102の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制
御補正量算出手段211と、前記基本燃料演算手段25
により算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量
を加算した値をエンジン26に噴射する燃料噴射手段2
12を有する構成とする。
【0092】上記構成とすることにより、空燃比センサ
を用いること無しに、空燃比予測値を算出することがで
きる。
を用いること無しに、空燃比予測値を算出することがで
きる。
【0093】車両や各センサの個体差や経年変化によ
り、ニューロ出力の空燃比予測値と空燃比センサ出力と
が一致しなくなると言う問題がある。そこで、以下の構
成にすることにより、オンラインでニューロ出力の修正
が可能となる。
り、ニューロ出力の空燃比予測値と空燃比センサ出力と
が一致しなくなると言う問題がある。そこで、以下の構
成にすることにより、オンラインでニューロ出力の修正
が可能となる。
【0094】図11は本発明の異なる実施例に於ける空
燃比制御装置のブロック構成図を示す。
燃比制御装置のブロック構成図を示す。
【0095】内燃エンジン26の運転状態を検出する状
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記ニューロ
出力の空燃比予測値と前記空燃比センサ出力である空燃
比との誤差を算出する誤差算出手段112と、前記セン
サの中の少なくとも1つのセンサ出力値もしくはニュー
ロ出力値の変化率の時間的経緯に基づき運転状態が定常
状態であるかどうかを判定する定常判定手段111と、
定常状態時において、前記誤差算出手段112で算出さ
れるeに応じて前記順方向ニューロ演算手段210の出
力層でのしきい値を、予測空燃比が実空燃比となるよう
に修正するしきい値修正手段113と、前記空燃比が目
標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段2
10の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制御
補正量算出手段211と、前記基本燃料演算手段25に
より算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を
加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段212を
有する構成とする。
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、前記ニューロ
出力の空燃比予測値と前記空燃比センサ出力である空燃
比との誤差を算出する誤差算出手段112と、前記セン
サの中の少なくとも1つのセンサ出力値もしくはニュー
ロ出力値の変化率の時間的経緯に基づき運転状態が定常
状態であるかどうかを判定する定常判定手段111と、
定常状態時において、前記誤差算出手段112で算出さ
れるeに応じて前記順方向ニューロ演算手段210の出
力層でのしきい値を、予測空燃比が実空燃比となるよう
に修正するしきい値修正手段113と、前記空燃比が目
標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段2
10の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制御
補正量算出手段211と、前記基本燃料演算手段25に
より算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を
加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段212を
有する構成とする。
【0096】上記定常判定手段111に於いて、例えば
ニューロ出力値A/FNNの変化率ΔA/FNNのk個の絶
対値の平均値が空燃比換算で0.1以下の時、運転状態が
定常状態であると判断する。尚、他のセンサの変化率を
用いてもよく、また複数のセンサの変化率が同時に設定
ちいかとなる時を定常状態であると判定するようにして
もよい。
ニューロ出力値A/FNNの変化率ΔA/FNNのk個の絶
対値の平均値が空燃比換算で0.1以下の時、運転状態が
定常状態であると判断する。尚、他のセンサの変化率を
用いてもよく、また複数のセンサの変化率が同時に設定
ちいかとなる時を定常状態であると判定するようにして
もよい。
【0097】常判定手段111により、定常状態である
と判定されたとき、誤差算出手段112で算出されるニ
ューロ出力の空燃比予測値と空燃比センサ出力との誤差
eの値に応じて、しきい値修正手段113により順方向
ニューロ演算手段210の出力層でのしきい値を修正す
る。例えば、前記誤差eが正の場合、即ち空燃比予測値
の方が実空燃比に対して大きな値(リーン側)を示して
いるとき、ニューロ出力層の関数(例えば正接シグモイ
ド関数など)に入る前の値が負の方向となるように出力
層のしきい値を修正する。これにより、ニューロ出力で
ある空燃比予測値は小さく(リッチ側)なり、誤差が小
さくなる。また、前記誤差eが負の場合は、ニューロ出
力層の関数に入る前の値が正の方向となるように出力層
のしきい値を修正する。
と判定されたとき、誤差算出手段112で算出されるニ
ューロ出力の空燃比予測値と空燃比センサ出力との誤差
eの値に応じて、しきい値修正手段113により順方向
ニューロ演算手段210の出力層でのしきい値を修正す
る。例えば、前記誤差eが正の場合、即ち空燃比予測値
の方が実空燃比に対して大きな値(リーン側)を示して
いるとき、ニューロ出力層の関数(例えば正接シグモイ
ド関数など)に入る前の値が負の方向となるように出力
層のしきい値を修正する。これにより、ニューロ出力で
ある空燃比予測値は小さく(リッチ側)なり、誤差が小
さくなる。また、前記誤差eが負の場合は、ニューロ出
力層の関数に入る前の値が正の方向となるように出力層
のしきい値を修正する。
【0098】以上の構成により、車両や各センサの個体
差や経年変化による、ニューロ出力の空燃比予測値と空
燃比センサ出力とのズレ量を、オンラインで修正するこ
とができる。
差や経年変化による、ニューロ出力の空燃比予測値と空
燃比センサ出力とのズレ量を、オンラインで修正するこ
とができる。
【0099】図12は直接補正量を算出することもでき
る本発明の異なる実施例に於ける空燃比制御装置のブロ
ック構成図を示す。
る本発明の異なる実施例に於ける空燃比制御装置のブロ
ック構成図を示す。
【0100】内燃エンジン26の運転状態を検出する状
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値と、目標空燃比122とが、ニューラルネット
ワーク(以下NN)の入力項となるように変換する変換
手段29と、前記変換手段29により変換された各値を
入力項とし、空燃比が目標空燃比122となるような燃
料噴射補正量を出力とするニューラルネットワークの演
算をリアルタイムで行う逆方向ニューロ演算手段121
と、前記基本燃料演算手段25により算出された基本燃
料噴射量と前記逆方向ニューロ演算手段121の出力で
ある燃料噴射補正量を加算した値をエンジンに噴射する
燃料噴射手段212を有する構成とする。
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値と、目標空燃比122とが、ニューラルネット
ワーク(以下NN)の入力項となるように変換する変換
手段29と、前記変換手段29により変換された各値を
入力項とし、空燃比が目標空燃比122となるような燃
料噴射補正量を出力とするニューラルネットワークの演
算をリアルタイムで行う逆方向ニューロ演算手段121
と、前記基本燃料演算手段25により算出された基本燃
料噴射量と前記逆方向ニューロ演算手段121の出力で
ある燃料噴射補正量を加算した値をエンジンに噴射する
燃料噴射手段212を有する構成とする。
【0101】以上の構成とすることにより、制御系設計
の必要がなくなり、開発工数が削減できると言う効果が
期待できる。
の必要がなくなり、開発工数が削減できると言う効果が
期待できる。
【0102】直接補正量をニューロで演算する場合、実
空燃比と目標空燃比との間に定常バイアスが残る可能性
がある。そこで、以下の構成により解決することが出来
る。
空燃比と目標空燃比との間に定常バイアスが残る可能性
がある。そこで、以下の構成により解決することが出来
る。
【0103】図13は本発明の異なる実施例に於ける空
燃比制御装置のブロック構成図を示す。
燃比制御装置のブロック構成図を示す。
【0104】内燃エンジン26の運転状態を検出する状
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値と、目標空燃比122とが、ニューラルネット
ワーク(以下NN)の入力項となるように変換する変換
手段29と、前記変換手段29により変換された各値を
入力項とし、空燃比が目標空燃比122となるような燃
料噴射補正量を出力とするニューラルネットワークの演
算をリアルタイムで行う逆方向ニューロ演算手段121
と、前記基本燃料演算手段25により算出された基本燃
料噴射量と前記逆方向ニューロ演算手段121の出力で
ある燃料噴射補正量を加算した値をエンジンに噴射する
燃料噴射手段212と、前記空燃比センサ23で検出さ
れた空燃比と前記目標空燃比122との誤差を算出する
空燃比誤差算出手段131と、前記センサの中の少なく
とも1つのセンサ出力値もしくはニューロ出力値の変化
率の時間的経緯に基づき運転状態が定常状態であるかど
うかを判定する定常判定手段111と、定常状態時にお
いて、前記誤差を用いて前記逆方向ニューロ演算手段1
21の結合係数またはしきい値を修正する係数修正手段
132を有する構成とする。
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値と、目標空燃比122とが、ニューラルネット
ワーク(以下NN)の入力項となるように変換する変換
手段29と、前記変換手段29により変換された各値を
入力項とし、空燃比が目標空燃比122となるような燃
料噴射補正量を出力とするニューラルネットワークの演
算をリアルタイムで行う逆方向ニューロ演算手段121
と、前記基本燃料演算手段25により算出された基本燃
料噴射量と前記逆方向ニューロ演算手段121の出力で
ある燃料噴射補正量を加算した値をエンジンに噴射する
燃料噴射手段212と、前記空燃比センサ23で検出さ
れた空燃比と前記目標空燃比122との誤差を算出する
空燃比誤差算出手段131と、前記センサの中の少なく
とも1つのセンサ出力値もしくはニューロ出力値の変化
率の時間的経緯に基づき運転状態が定常状態であるかど
うかを判定する定常判定手段111と、定常状態時にお
いて、前記誤差を用いて前記逆方向ニューロ演算手段1
21の結合係数またはしきい値を修正する係数修正手段
132を有する構成とする。
【0105】以上の構成により、実空燃比と目標空燃比
との間に定常バイアスが残る場合や、車両や各センサの
個体差や経年変化により、ニューロ出力補正量が適正な
値を示さなくなった場合等、オンラインで修正すること
ができる。
との間に定常バイアスが残る場合や、車両や各センサの
個体差や経年変化により、ニューロ出力補正量が適正な
値を示さなくなった場合等、オンラインで修正すること
ができる。
【0106】空燃比制御に於て、より高精度へと制御性
能を高めていく為には、キャニスターのパージ量の影響
を無視することができなくなってくる。キャニスターパ
ージは通常観測できない系への外乱であり、それをどの
様にして捉えるかが問題となっている。そこで、以下の
構成によりキャニスターパージ量の増減を間接的に検出
し、その値を用いて制御補正量を算出することにより、
高精度な空燃比制御が行える。
能を高めていく為には、キャニスターのパージ量の影響
を無視することができなくなってくる。キャニスターパ
ージは通常観測できない系への外乱であり、それをどの
様にして捉えるかが問題となっている。そこで、以下の
構成によりキャニスターパージ量の増減を間接的に検出
し、その値を用いて制御補正量を算出することにより、
高精度な空燃比制御が行える。
【0107】図14は本発明の異なる実施例に於ける空
燃比制御装置のブロック構成図を示す。
燃比制御装置のブロック構成図を示す。
【0108】内燃エンジン26の運転状態を検出する状
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、制御周期毎に
前記ニューロ出力の空燃比予測値と前記空燃比センサ出
力値の過去のデータk個分より、キャニスターパージ量
を推定するパージ量推定手段141と、前記空燃比が目
標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段2
10の出力値と前記パージ量推定手段141の出力値を
用いて、燃料噴射補正量を算出する制御補正量算出手段
142と、前記基本燃料演算手段25により算出された
基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算した値をエ
ンジン26に噴射する燃料噴射手段212を有する構成
とする。
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、制御周期毎に前記空燃比セン
サ23で検出された空燃比の過去のデータをn個分最新
のデータに更新しながら格納する空燃比格納手段27
と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃料噴射量の過去
のデータm個分を最新のデータに更新しながら格納して
いく燃料噴射量格納手段28と、前記センサ群の各検出
値と前記格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量
の格納値とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の
入力項となるように変換する変換手段29と、前記変換
手段29により変換された各値を入力項とし、燃料噴射
からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行う順方向ニューロ演算手段210と、制御周期毎に
前記ニューロ出力の空燃比予測値と前記空燃比センサ出
力値の過去のデータk個分より、キャニスターパージ量
を推定するパージ量推定手段141と、前記空燃比が目
標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段2
10の出力値と前記パージ量推定手段141の出力値を
用いて、燃料噴射補正量を算出する制御補正量算出手段
142と、前記基本燃料演算手段25により算出された
基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算した値をエ
ンジン26に噴射する燃料噴射手段212を有する構成
とする。
【0109】上記パージ量推定手段141に於て、制御
周期毎に前記ニューロ出力の空燃比予測値と前記空燃比
センサ出力値の過去のデータk個分よりパージ量が増加
しているかどうか、また増加度合を推定する。具体的に
は、ニューロの入力項データが過去kサンプリング間変
化していないにも関わらず、空燃比が単調的な変化を行
った場合、系への外乱であるキャニスターのパージ量が
変化したと判断できる。この時の、空燃比のkサンプリ
ング間の変化量によりキャニスターパージ量の増減度合
を間接的に求めることが出来る。このキャニスターパー
ジ量の増減度合に応じて燃料噴射補正量を算出する制御
補正量算出手段142に於て、補正量を増減度合とは逆
方向に修正する項を加えることにより、系への外乱であ
るキャニスターパージの影響を低減することができる。
周期毎に前記ニューロ出力の空燃比予測値と前記空燃比
センサ出力値の過去のデータk個分よりパージ量が増加
しているかどうか、また増加度合を推定する。具体的に
は、ニューロの入力項データが過去kサンプリング間変
化していないにも関わらず、空燃比が単調的な変化を行
った場合、系への外乱であるキャニスターのパージ量が
変化したと判断できる。この時の、空燃比のkサンプリ
ング間の変化量によりキャニスターパージ量の増減度合
を間接的に求めることが出来る。このキャニスターパー
ジ量の増減度合に応じて燃料噴射補正量を算出する制御
補正量算出手段142に於て、補正量を増減度合とは逆
方向に修正する項を加えることにより、系への外乱であ
るキャニスターパージの影響を低減することができる。
【0110】また、以下の構成により直接ニューロによ
りキャニスターパージ量を算出することが出来る。
りキャニスターパージ量を算出することが出来る。
【0111】図15は本発明の異なる実施例に於ける空
燃比制御装置のブロック構成図を示す。
燃比制御装置のブロック構成図を示す。
【0112】内燃エンジン26の運転状態を検出する状
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、パージを行う開閉バルブの状
態を検出するバルブ状態検出手段151と、制御周期毎
に前記空燃比センサ23で検出された空燃比の過去のデ
ータをn個分最新のデータに更新しながら格納する空燃
比格納手段27と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃
料噴射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新し
ながら格納していく燃料噴射量格納手段28と、前記セ
ンサ群の各検出値と前記バルブ状態量と前記格納手段で
格納された空燃比および燃料噴射量の格納値とが、ニュ
ーラルネットワーク(以下NN)の入力項となるように
変換する変換手段29と、前記変換手段29により変換
された各値を入力項とし、キャニスターのパージ量を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行うパージ量演算手段152と、前記空燃比が目標空
燃比となるように、前記パージ量演算手段152の出力
値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制御補正量算出
手段153と、前記基本燃料演算手段25により算出さ
れた基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算した値
をエンジンに噴射する燃料噴射手段212を有する構成
とする。
態検出センサ群21と、吸入空気量を検出する空気量検
出センサ群22と、機関の排気空燃比を検出する空燃比
センサ23と、前記各センサ出力値と、予め設定された
データ群24より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料
演算手段25により空燃比制御を行う内燃エンジン26
の空燃比制御装置に於て、パージを行う開閉バルブの状
態を検出するバルブ状態検出手段151と、制御周期毎
に前記空燃比センサ23で検出された空燃比の過去のデ
ータをn個分最新のデータに更新しながら格納する空燃
比格納手段27と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃
料噴射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新し
ながら格納していく燃料噴射量格納手段28と、前記セ
ンサ群の各検出値と前記バルブ状態量と前記格納手段で
格納された空燃比および燃料噴射量の格納値とが、ニュ
ーラルネットワーク(以下NN)の入力項となるように
変換する変換手段29と、前記変換手段29により変換
された各値を入力項とし、キャニスターのパージ量を出
力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイム
で行うパージ量演算手段152と、前記空燃比が目標空
燃比となるように、前記パージ量演算手段152の出力
値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制御補正量算出
手段153と、前記基本燃料演算手段25により算出さ
れた基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算した値
をエンジンに噴射する燃料噴射手段212を有する構成
とする。
【0113】上記バルブ状態検出手段151により検出
される状態量として、例えばパージを行う開閉バルブの
バルブ開指令時間を用いる。また、教師データとして用
いるパージ量は、パージを全く行わない状態で学習させ
たニューロ出力値と、空燃比センサ出力値との差を用い
る。これにより、ニューロ入力項に吸入空気温度等を加
えることにより、外環境に応じてキャニスターパージ量
が変化する状態を学習することが出来る。よって、上記
構成により、推定パージ量を用いて制御補正量を修正す
ることにより系への外乱であるキャニスターパージの影
響を低減することができる。
される状態量として、例えばパージを行う開閉バルブの
バルブ開指令時間を用いる。また、教師データとして用
いるパージ量は、パージを全く行わない状態で学習させ
たニューロ出力値と、空燃比センサ出力値との差を用い
る。これにより、ニューロ入力項に吸入空気温度等を加
えることにより、外環境に応じてキャニスターパージ量
が変化する状態を学習することが出来る。よって、上記
構成により、推定パージ量を用いて制御補正量を修正す
ることにより系への外乱であるキャニスターパージの影
響を低減することができる。
【0114】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、教師デー
タ生成手段により、無駄時間の要因となるパラメータに
応じて時刻kの入力に対する無駄時間を有する出力を教
師データとして生成し、この教師データに基づき結合係
数学習手段により無駄時間を有する制御対象の特性を学
習させた結合係数を用いたニューロ演算手段の出力と制
御対象への入力との間には無駄時間が存在せず、このニ
ューロ出力値を用いて制御量を演算することにより、実
際の制御対象の無駄時間が大きく変動しても、制御系と
しては一つの制御系で常に安定で追従性の良い制御が行
うことが出来る。
タ生成手段により、無駄時間の要因となるパラメータに
応じて時刻kの入力に対する無駄時間を有する出力を教
師データとして生成し、この教師データに基づき結合係
数学習手段により無駄時間を有する制御対象の特性を学
習させた結合係数を用いたニューロ演算手段の出力と制
御対象への入力との間には無駄時間が存在せず、このニ
ューロ出力値を用いて制御量を演算することにより、実
際の制御対象の無駄時間が大きく変動しても、制御系と
しては一つの制御系で常に安定で追従性の良い制御が行
うことが出来る。
【0115】また、順方向ニューロ演算手段に於て、教
師データとして時間遅れ(無駄時間)相当分づつ空燃比
データをずらしたものを与え学習された結合係数を用い
ることにより、時間遅れ(無駄時間)を考慮に入れた空
燃比の予測値が得られ、この予測値を用いることによ
り、複雑な無駄時間系の制御系を構築すること無しに過
渡時の制御性能を向上させることができる。
師データとして時間遅れ(無駄時間)相当分づつ空燃比
データをずらしたものを与え学習された結合係数を用い
ることにより、時間遅れ(無駄時間)を考慮に入れた空
燃比の予測値が得られ、この予測値を用いることによ
り、複雑な無駄時間系の制御系を構築すること無しに過
渡時の制御性能を向上させることができる。
【0116】更に、制御ゲイン変更手段により、運転状
況に応じたゲイン変更が可能となり、安定性・追従性を
向上させることができると言う効果を有する。
況に応じたゲイン変更が可能となり、安定性・追従性を
向上させることができると言う効果を有する。
【0117】また、制御補正量算出手段により、空燃比
予測値と目標空燃比との誤差eのフィードバック制御と
前記NNの入力項の中の少なくとも1つ以上の入力値を
用いたフィードフォワード制御により燃料噴射補正量を
算出する構成とし、ゲイン調整手段により、前記フィー
ドバック制御およびフィードフォワード制御の各ゲイン
をニューロの結合係数および中間層出力および出力層出
力を用いてオンラインで調整することにより、運転状況
に応じた燃料噴射補正量を得ることができ、特に過渡時
の制御性能を向上させることができる。
予測値と目標空燃比との誤差eのフィードバック制御と
前記NNの入力項の中の少なくとも1つ以上の入力値を
用いたフィードフォワード制御により燃料噴射補正量を
算出する構成とし、ゲイン調整手段により、前記フィー
ドバック制御およびフィードフォワード制御の各ゲイン
をニューロの結合係数および中間層出力および出力層出
力を用いてオンラインで調整することにより、運転状況
に応じた燃料噴射補正量を得ることができ、特に過渡時
の制御性能を向上させることができる。
【0118】制御補正量算出手段により、空燃比センサ
で検出された空燃比と目標空燃比との誤差eのフィード
バック制御とスロットル開度センサで検出されたスロッ
トル開度のフィードフォワード制御の2自由度系制御則
により燃料噴射補正量を算出する構成とすることによ
り、推定精度が多少劣化しても、空燃比は常に目標空燃
比となる制御が行えると言う効果を有する。
で検出された空燃比と目標空燃比との誤差eのフィード
バック制御とスロットル開度センサで検出されたスロッ
トル開度のフィードフォワード制御の2自由度系制御則
により燃料噴射補正量を算出する構成とすることによ
り、推定精度が多少劣化しても、空燃比は常に目標空燃
比となる制御が行えると言う効果を有する。
【0119】また、エラー判定手段により、ニューロ出
力の空燃比予測値と前記空燃比センサ出力である空燃比
との誤差が設定値以上ずれた場合、入力項の中の少なく
とも一つ以上のセンサの故障もしくは断線等のエラーと
判定することができ、センサの故障もしくは断線等によ
るエンジンの暴走もしくは停止を防ぐことが可能とな
る。
力の空燃比予測値と前記空燃比センサ出力である空燃比
との誤差が設定値以上ずれた場合、入力項の中の少なく
とも一つ以上のセンサの故障もしくは断線等のエラーと
判定することができ、センサの故障もしくは断線等によ
るエンジンの暴走もしくは停止を防ぐことが可能とな
る。
【0120】また、補正量判定手段により、フューエル
カット時は、補正量をゼロとし、フューエルカット状態
から復帰し、空燃比センサで検出された空燃比が目標空
燃比に対して設定値以内となったときは、制御補正量算
出手段の出力を用いて補正を開始することにより、無駄
な燃料噴射をなくし、且つスムーズにフューエルカット
後の補正制御を行うことが可能となる。
カット時は、補正量をゼロとし、フューエルカット状態
から復帰し、空燃比センサで検出された空燃比が目標空
燃比に対して設定値以内となったときは、制御補正量算
出手段の出力を用いて補正を開始することにより、無駄
な燃料噴射をなくし、且つスムーズにフューエルカット
後の補正制御を行うことが可能となる。
【0121】フィルター処理手段により、ニューロ出力
の空燃比予測値を用いたF.B.で演算される補正量ΔGf
1にはハイパスフィルターを、空燃比センサ出力を用い
たF.B.で演算される補正量ΔGf2にはローパスフィル
ターをかけて、足しあわせたものを新たに補正量とする
ことにより、定常域では空燃比センサF.B.となり、過渡
時には空燃比予測値を用いたF.B.とすることができるた
め、定常バイアスがある場合でも、実空燃比A/Fが目
標空燃比A/Ftargetとなる制御を行うことができ、定
常・過渡各々の制御性能を向上させることができる。
の空燃比予測値を用いたF.B.で演算される補正量ΔGf
1にはハイパスフィルターを、空燃比センサ出力を用い
たF.B.で演算される補正量ΔGf2にはローパスフィル
ターをかけて、足しあわせたものを新たに補正量とする
ことにより、定常域では空燃比センサF.B.となり、過渡
時には空燃比予測値を用いたF.B.とすることができるた
め、定常バイアスがある場合でも、実空燃比A/Fが目
標空燃比A/Ftargetとなる制御を行うことができ、定
常・過渡各々の制御性能を向上させることができる。
【0122】また、定常判定手段により、例えば空燃比
センサの出力値A/Fを用いて定常運転であるかどうか
を判定し、補正量切り替え手段により、定常運転時のみ
空燃比センサ出力F.B.を行うことにより、空燃比予測値
と実空燃比との間に定常バイアスがある場合でも、簡単
な方法で実空燃比を目標空燃比とすることが出来ると言
う効果を有する。
センサの出力値A/Fを用いて定常運転であるかどうか
を判定し、補正量切り替え手段により、定常運転時のみ
空燃比センサ出力F.B.を行うことにより、空燃比予測値
と実空燃比との間に定常バイアスがある場合でも、簡単
な方法で実空燃比を目標空燃比とすることが出来ると言
う効果を有する。
【0123】予測空燃比格納手段に於て、制御周期毎に
空燃比の予測値を出力するニューラルネットワークの出
力をn個分最新のデータに更新しながら格納し、この格
納値をニューロの入力項に入れることにより、空燃比セ
ンサを用いること無しに、ニューロ演算手段で空燃比予
測値を算出することができる。
空燃比の予測値を出力するニューラルネットワークの出
力をn個分最新のデータに更新しながら格納し、この格
納値をニューロの入力項に入れることにより、空燃比セ
ンサを用いること無しに、ニューロ演算手段で空燃比予
測値を算出することができる。
【0124】定常判定手段に於いて、運転状態が定常状
態であると判定されたとき、誤差算出手段で算出される
ニューロ出力の空燃比予測値と空燃比センサ出力との誤
差eの値に応じて、しきい値修正手段により順方向ニュ
ーロ演算手段の出力層でのしきい値を修正することによ
り、車両や各センサの個体差や経年変化によるニューロ
出力の空燃比予測値と空燃比センサ出力とのズレ量をオ
ンラインで修正することが可能となる。
態であると判定されたとき、誤差算出手段で算出される
ニューロ出力の空燃比予測値と空燃比センサ出力との誤
差eの値に応じて、しきい値修正手段により順方向ニュ
ーロ演算手段の出力層でのしきい値を修正することによ
り、車両や各センサの個体差や経年変化によるニューロ
出力の空燃比予測値と空燃比センサ出力とのズレ量をオ
ンラインで修正することが可能となる。
【0125】逆方向ニューロ演算手段により、空燃比が
目標空燃比となるような燃料噴射補正量を出力とするニ
ューラルネットワークの演算をリアルタイムで行うこと
が可能となり、制御系設計の必要がなくなり、開発工数
が削減できると言う効果を有する。
目標空燃比となるような燃料噴射補正量を出力とするニ
ューラルネットワークの演算をリアルタイムで行うこと
が可能となり、制御系設計の必要がなくなり、開発工数
が削減できると言う効果を有する。
【0126】また、係数修正手段により、定常判定手段
で運転状態が定常状態であると判定されたとき、空燃比
誤差算出手段で得られる空燃比と目標空燃比との誤差を
用いて前記逆方向ニューロ演算手段の結合係数またはし
きい値を修正することにより、実空燃比と目標空燃比と
の間に定常バイアスが残る場合や、車両や各センサの個
体差や経年変化により、ニューロ出力補正量が適正な値
を示さなくなった場合でも制御性能を維持することが可
能となる。
で運転状態が定常状態であると判定されたとき、空燃比
誤差算出手段で得られる空燃比と目標空燃比との誤差を
用いて前記逆方向ニューロ演算手段の結合係数またはし
きい値を修正することにより、実空燃比と目標空燃比と
の間に定常バイアスが残る場合や、車両や各センサの個
体差や経年変化により、ニューロ出力補正量が適正な値
を示さなくなった場合でも制御性能を維持することが可
能となる。
【0127】パージ量推定手段に於て、制御周期毎にニ
ューロ出力の空燃比予測値と空燃比センサ出力値の過去
のデータk個分よりパージ量の増加度合を推定し、この
増減度合に応じて燃料噴射補正量を算出する制御補正量
算出手段に於て、補正量を増減度合とは逆方向に修正す
る項を加えることにより、系への外乱であるキャニスタ
ーパージの影響を低減することができる。
ューロ出力の空燃比予測値と空燃比センサ出力値の過去
のデータk個分よりパージ量の増加度合を推定し、この
増減度合に応じて燃料噴射補正量を算出する制御補正量
算出手段に於て、補正量を増減度合とは逆方向に修正す
る項を加えることにより、系への外乱であるキャニスタ
ーパージの影響を低減することができる。
【0128】また、バルブ状態検出手段によりパージを
行う開閉バルブのバルブ開指令時間を検出し、これをニ
ューロの入力項に加え、教師データとして、パージを全
く行わない状態で学習させたニューロ出力値と、空燃比
センサ出力値との差を用いて学習することにより、外環
境に応じてキャニスターパージ量が変化する状態を学習
することができ、パージ量演算手段の出力である推定パ
ージ量を用いて制御補正量を修正することにより系への
外乱であるキャニスターパージの影響を低減することが
できる。
行う開閉バルブのバルブ開指令時間を検出し、これをニ
ューロの入力項に加え、教師データとして、パージを全
く行わない状態で学習させたニューロ出力値と、空燃比
センサ出力値との差を用いて学習することにより、外環
境に応じてキャニスターパージ量が変化する状態を学習
することができ、パージ量演算手段の出力である推定パ
ージ量を用いて制御補正量を修正することにより系への
外乱であるキャニスターパージの影響を低減することが
できる。
【図1】本発明の空燃比制御装置の基本構成図
【図2】本発明の空燃比制御装置の実施例のブロック構
成図
成図
【図3】同異なる実施例のブロック構成図
【図4】同異なる実施例のブロック構成図
【図5】同異なる実施例のブロック構成図
【図6】同異なる実施例のブロック構成図
【図7】同異なる実施例のブロック構成図
【図8】同異なる実施例のブロック構成図
【図9】同異なる実施例のブロック構成図
【図10】同異なる実施例のブロック構成図
【図11】同異なる実施例のブロック構成図
【図12】同異なる実施例のブロック構成図
【図13】同異なる実施例のブロック構成図
【図14】同異なる実施例のブロック構成図
【図15】同異なる実施例のブロック構成図
【図16】本発明の実施例におけるニューロ構成図
【図17】吸気管内燃料付着モデルの概念図
11 車両(エンジン)
12 データ採取手段
13 教師データ生成手段
14 結合係数学習手段
15 ニューロ演算手段
16 制御量演算手段
21 状態検出センサ群
22 空気量検出センサ群
23 空燃比センサ
24 データ群
25 基本燃料演算手段
26 エンジン
27 空燃比格納手段
28 燃料噴射量格納手段
29 変換手段
210 順方向ニューロ演算手段
211 制御補正量算出手段
212 燃料噴射手段
31 制御ゲイン変更手段
42 ゲイン調整手段
51 スロットル開度センサ
61 誤差算出手段
62 エラー判定手段
63 補正中止信号発生手段
71 フューエルカット状態判定手段
72 補正量判定手段
81 第1の補正量算出手段
82 第2の補正量算出手段
83 フィルター処理手段
91 定常判定手段
92 補正量切り替え手段
101 予測空燃比格納手段
102 ニューロ演算手段
113 しきい値修正手段
121 逆方向ニューロ演算手段
122 目標空燃比
131 空燃比誤差算出手段
132 係数修正手段
141 パージ量推定手段
151 バルブ状態検出手段
152 パージ量演算手段
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 藤岡 典宏
横浜市港北区綱島東四丁目3番1号 松
下通信工業株式会社内
(56)参考文献 特開 平7−119523(JP,A)
特開 平4−274935(JP,A)
特開 平6−248997(JP,A)
特開 平4−231647(JP,A)
特開 平7−119515(JP,A)
特開 平3−235723(JP,A)
特公 平5−73908(JP,B2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F02D 41/14 310
F02D 41/12 330
F02D 45/00 340
Claims (14)
- 【請求項1】内燃エンジンの運転状態を検出する状態検
出センサ群と、吸入空気量を検出する空気量検出センサ
群と、機関の排気空燃比を検出する空燃比センサと、前
記各センサ出力値と、予め設定されたデータ群より、基
本燃料噴射量を演算する基本燃料演算手段により空燃比
制御を行う内燃エンジンの空燃比制御装置であって、制
御周期毎に前記空燃比センサで検出された空燃比の過去
のデータをn個分最新のデータに更新しながら格納する
空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃
料噴射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新し
ながら格納していく燃料噴射量格納手段と、前記センサ
群の各検出値と前記格納手段で格納された空燃比および
燃料噴射量の格納値とが、ニューラルネットワーク(以
下NN)の入力項となるように変換する変換手段と、前
記変換手段により変換された各値を入力項とし、時刻k
の燃料噴射から検出までの時間遅れnが運転状態に応じ
て変動する空燃比A/F(k+n)の予測値を出力とす
る予め学習されたニューラルネットワークの演算をリア
ルタイムで行う順方向ニューロ演算手段と、前記空燃比
が目標空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手
段の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制御補
正量算出手段と、前記基本燃料演算手段により算出され
た基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算した値を
エンジンに噴射する燃料噴射手段を有することを特徴と
する空燃比制御装置。 - 【請求項2】内燃エンジンの運転状態を検出する状態検
出センサ群と、吸入空気量を検出する空気量検出センサ
群と、機関の排気空燃比を検出する空燃比センサと、前
記各センサ出力値と、予め設定されたデータ群より、基
本燃料噴射量を演算する基本燃料演算手段により空燃比
制御を行う内燃エンジンの空燃比制御装置であって、制
御周期毎に前記空燃比センサで検出された空燃比の過去
のデータをn個分最新のデータに更新しながら格納する
空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃
料噴射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新し
ながら格納していく燃料噴射量格納手段と、前記センサ
群の各検出値と前記格納手段で格納された空燃比および
燃料噴射量の格納値とが、ニューラルネットワーク(以
下NN)の入力項となるように変換する変換手段と、前
記変換手段により変換された各値を入力項とし、燃料噴
射からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を
出力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイ
ムで行う順方向ニューロ演算手段と、前記空燃比が目標
空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段の出
力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制御補正量算
出手段と、前記基本燃料演算手段により算出された基本
燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算した値をエンジ
ンに噴射する燃料噴射手段と、前記燃料噴射手段により
噴射された燃料に応じて前記制御補正量算出手段の制御
ゲインを変更する制御ゲイン変更手段を有することを特
徴とする空燃比制御装置。 - 【請求項3】内燃エンジンの運転状態を検出する状態検
出センサ群と、吸入空気量を検出する空気量検出センサ
群と、機関の排気空燃比を検出する空燃比センサと、前
記各センサ出力値と、予め設定されたデータ群より、基
本燃料噴射量を演算する基本燃料演算手段により空燃比
制御を行う内燃エンジンの空燃比制御装置であって、制
御周期毎に前記空燃比センサで検出された空燃比の過去
のデータをn個分最新のデータに更新しながら格納する
空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃
料噴射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新し
ながら格納していく燃料噴射量格納手段と、前記センサ
群の各検出値と前記格納手段で格納された空燃比および
燃料噴射量の格納値とが、ニューラルネットワーク(以
下NN)の入力項となるように変換する変換手段と、前
記変換手段により変換された各値を入力項とし、燃料噴
射からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を
出力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイ
ムで行う順方向ニューロ演算手段と、前記空燃比が目標
空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段の出
力である空燃比予測値と目標空燃比との誤差eのフィー
ドバック制御と前記NNの入力項の中の少なくとも一つ
以上の入力値を用いたフィードフォワード制御により燃
料噴射補正量を算出する制御補正量算出手段と、前記基
本燃料演算手段により算出された基本燃料噴射量と前記
燃料噴射補正量を加算した値をエンジンに噴射する燃料
噴射手段を有し、前記フィードバック制御およびフィー
ドフォワード制御の各ゲインを前記順方向ニューロ演算
手段で用いられるニューロの結合係数および中間層出力
および出力層出力を用いてオンラインで調整するゲイン
調整手段を有することを特徴とする空燃比制御装置。 - 【請求項4】内燃エンジンの運転状態を検出する状態検
出センサ群と、吸入空気量を検出する空気量検出センサ
群と、機関の排気空燃比を検出する空燃比センサと、前
記各センサ出力値と、予め設定されたデータ群より、基
本燃料噴射量を演算する基本燃料演算手段により空燃比
制御を行う内燃エンジンの空燃比制御装置であって、制
御周期毎に前記空燃比センサで検出された空燃比の過去
のデータをn個分最新のデータに更新しながら格納する
空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃
料噴射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新し
ながら格納していく燃料噴射量格納手段と、前記センサ
群の各検出値と前記格納手段で格納された空燃比および
燃料噴射量の格納値とが、ニューラルネットワーク(以
下NN)の入力項となるように変換する変換手段と、前
記変換手段により変換された各値を入力項とし、燃料噴
射からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を
出力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイ
ムで行う順方向ニューロ演算手段と、前記空燃比が目標
空燃比となるように、前記空燃比センサで検出された空
燃比と目標空燃比との誤差eのフィードバック制御とス
ロットル開度センサで検出されたスロットル開度のフィ
ードフォワード制御の2自由度系制御則により燃料噴射
補正量を算出する制御補正量算出手段と、前記基本燃料
演算手段により算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴
射補正量を加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手
段を有し、前記フィードバック制御およびフィードフォ
ワード制御の各ゲインを前記順方向ニューロ演算手段で
用いられるニューロの結合係数および中間層出力および
出力層出力を用いてオンラインで調整するゲイン調整手
段を有することを特徴とする空燃比制御装置。 - 【請求項5】内燃エンジンの運転状態を検出する状態検
出センサ群と、吸入空気量を検出する空気量検出センサ
群と、機関の排気空燃比を検出する空燃比センサと、前
記各センサ出力値と、予め設定されたデータ群より、基
本燃料噴射量を演算する基本燃料演算手段により空燃比
制御を行う内燃エンジンの空燃比制御装置であって、制
御周期毎に前記空燃比センサで検出された空燃比の過去
のデータをn個分最新のデータに更新しながら格納する
空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃
料噴射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新し
ながら格納していく燃料噴射量格納手段と、前記センサ
群の各検出値と前記格納手段で格納された空燃比および
燃料噴射量の格納値とが、ニューラルネットワーク(以
下NN)の入力項となるように変換する変換手段と、前
記変換手段により変換された各値を入力項とし、燃料噴
射からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を
出力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイ
ムで行う順方向ニューロ演算手段と、前記空燃比が目標
空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段の出
力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制御補正量算
出手段と、前記基本燃料演算手段により算出された基本
燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算した値をエンジ
ンに噴射する燃料噴射手段と、前記ニューロ出力の空燃
比予測値と前記空燃比センサ出力である空燃比との誤差
を算出する誤差算出手段と、前記誤差の絶対値がある設
定値以上となったとき、センサの故障もしくは断線等の
エラーと判定するエラー判定手段と、エラーと判定され
た場合、ニューロ出力値を用いて補正量を算出する前記
制御補正量算出手段の出力をゼロとする補正中止信号発
生手段とを有することを特徴とする空燃比制御装置。 - 【請求項6】内燃エンジンの運転状態を検出する状態検
出センサ群と、吸入空気量を検出する空気量検出センサ
群と、機関の排気空燃比を検出する空燃比センサと、前
記各センサ出力値と、予め設定されたデータ群より、基
本燃料噴射量を演算する基本燃料演算手段により空燃比
制御を行う内燃エンジンの空燃比制御装置であって、制
御周期毎に前記空燃比センサで検出された空燃比の過去
のデータをn個分最新のデータに更新しながら格納する
空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃
料噴射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新し
ながら格納していく燃料噴射量格納手段と、前記センサ
群の各検出値と前記格納手段で格納された空燃比および
燃料噴射量の格納値とが、ニューラルネットワーク(以
下NN)の入力項となるように変換する変換手段と、前
記変換手段により変換された各値を入力項とし、燃料噴
射からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を
出力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイ
ムで行う順方向ニューロ演算手段と、前記空燃比が目標
空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段の出
力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制御補正量算
出手段と、前記基本燃料演算手段により算出された基本
燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算した値をエンジ
ンに噴射する燃料噴射手段と、フューエルカット状態で
あるかどうかを判定するフューエルカット状態判定手段
と、フューエルカット時に前記燃料噴射手段で加算され
る制御補正量を強制的にゼロとし、フューエルカット状
態から復帰し、且つ前記空燃比がある設定値以下となっ
た時、前記燃料噴射手段で加算される制御補正量を前記
制御補正量算出手段の出力とする補正量判定手段とを有
することを特徴とする空燃比制御装置。 - 【請求項7】内燃エンジンの運転状態を検出する状態検
出センサ群と、吸入空気量を検出する空気量検出センサ
群と、機関の排気空燃比を検出する空燃比センサと、前
記各センサ出力値と、予め設定されたデータ群より、基
本燃料噴射量を演算する基本燃料演算手段により空燃比
制御を行う内燃エンジンの空燃比制御装置であって、制
御周期毎に前記空燃比センサで検出された空燃比の過去
のデータをn個分最新のデータに更新しながら格納する
空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃
料噴射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新し
ながら格納していく燃料噴射量格納手段と、前記センサ
群の各検出値と前記格納手段で格納された空燃比および
燃料噴射量の格納値とが、ニューラルネットワーク(以
下NN)の入力項となるように変換する変換手段と、前
記変換手段により変換された各値を入力項とし、燃料噴
射からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を
出力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイ
ムで行う順方向ニューロ演算手段と、前記空燃比が目標
空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段の出
力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する第1の補正量
算出手段と、前記空燃比センサ出力値と目標空燃比との
誤差のフィードバックにより燃料噴射補正量を算出する
第2の補正量算出手段と、前記第1の補正量算出手段の
出力にハイパスフィルターを、前記第2の補正量算出手
段の出力にローパスフィルターをかけ、各々を足し合わ
せたものを燃料噴射補正量とするフィルター処理手段
と、前記基本燃料演算手段により算出された基本燃料噴
射量と前記フィルター処理手段の出力である燃料噴射補
正量を加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段を
有することを特徴とする空燃比制御装置。 - 【請求項8】内燃エンジンの運転状態を検出する状態検
出センサ群と、吸入空気量を検出する空気量検出センサ
群と、機関の排気空燃比を検出する空燃比センサと、前
記各センサ出力値と、予め設定されたデータ群より、基
本燃料噴射量を演算する基本燃料演算手段により空燃比
制御を行う内燃エンジンの空燃比制御装置であって、制
御周期毎に前記空燃比センサで検出された空燃比の過去
のデータをn個分最新のデータに更新しながら格納する
空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒に噴射された燃
料噴射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新し
ながら格納していく燃料噴射量格納手段と、前記センサ
群の各検出値と前記格納手段で格納された空燃比および
燃料噴射量の格納値とが、ニューラルネットワーク(以
下NN)の入力項となるように変換する変換手段と、前
記変換手段により変換された各値を入力項とし、燃料噴
射からある時間遅れを持って変動する空燃比の予測値を
出力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイ
ムで行う順方向ニューロ演算手段と、前記空燃比が目標
空燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段の出
力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する第1の補正量
算出手段と、前記空燃比センサと目標空燃比との誤差の
フィードバックにより燃料噴射補正量を算出する第2の
補正量算出手段と、前記センサ群の中の少なくとも1つ
のセンサ出力値の変動がある設定値以下で定常運転であ
ると判定する定常判定手段と、前記定常判定手段により
センサ出力値の変動が小さく定常運転であると判断され
た時のみ前記第2の補正量算出手段の出力を燃料噴射補
正量とする補正量切り替え手段と、前記基本燃料演算手
段により算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正
量を加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段を有
することを特徴とする空燃比制御装置。 - 【請求項9】内燃エンジンの運転状態を検出する状態検
出センサ群と、吸入空気量を検出する空気量検出センサ
群と、前記各センサ群出力値と、予め設定されたデータ
群より、基本燃料噴射量を演算する基本燃料演算手段に
より空燃比制御を行う内燃エンジンの空燃比制御装置で
あって、制御周期毎に空燃比の予測値を出力するニュー
ラルネットワークの出力をn個分最新のデータに更新し
ながら格納する予測空燃比格納手段と、制御周期毎に各
気筒に噴射された燃料噴射量の過去のデータm個分を最
新のデータに更新しながら格納していく燃料噴射量格納
手段と、前記各センサ群の各検出値と前記格納手段で格
納された予測空燃比および燃料噴射量の格納値とが、ニ
ューラルネットワーク(以下NN)の入力項となるよう
に変換する変換手段と、前記変換手段により変換された
各値を入力項とし、燃料噴射からある時間遅れを持って
変動する空燃比の予測値を出力とするニューラルネット
ワークの演算をリアルタイムで行うニューロ演算手段
と、空燃比が目標空燃比となるように、前記ニューロ演
算手段の出力値を用いて、燃料噴射補正量を算出する制
御補正量算出手段と、前記基本燃料演算手段により算出
された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補正量を加算した
値をエンジンに噴射する燃料噴射手段を有することを特
徴とする空燃比制御装置。 - 【請求項10】内燃エンジンの運転状態を検出する状態
検出センサ群と、吸入空気量を検出する空気量検出セン
サ群と、機関の排気空燃比を検出する空燃比センサと、
前記各センサ出力値と、予め設定されたデータ群より、
基本燃料噴射量を演算する基本燃料演算手段により空燃
比制御を行う内燃エンジンの空燃比制御装置であって、
制御周期毎に前記空燃比センサで検出された空燃比の過
去のデータをn個分最新のデータに更新しながら格納す
る空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒に噴射された
燃料噴射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新
しながら格納していく燃料噴射量格納手段と、前記セン
サ群の各検出値と前記格納手段で格納された空燃比およ
び燃料噴射量の格納値とが、ニューラルネットワーク
(以下NN)の入力項となるように変換する変換手段
と、前記変換手段により変換された各値を入力項とし、
燃料噴射からある時間遅れを持って変動する空燃比の予
測値を出力とするニューラルネットワークの演算をリア
ルタイムで行う順方向ニューロ演算手段と、前記ニュー
ロ出力の空燃比予測値と前記空燃比センサ出力である空
燃比との誤差を算出する誤差算出手段と、前記センサの
中の少なくとも1つのセンサ出力値もしくはニューロ出
力値の変化率の時間的経緯に基づき運転状態が定常状態
であるかどうかを判定する定常判定手段と、定常状態時
において、前記誤差算出手段で算出されるeに応じて前
記順方向ニューロ演算手段の出力層でのしきい値を、予
測空燃比が実空燃比となるように修正するしきい値修正
手段と、前記空燃比が目標空燃比となるように、前記順
方向ニューロ演算手段の出力値を用いて、燃料噴射補正
量を算出する制御補正量算出手段と、前記基本燃料演算
手段により算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴射補
正量を加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段を
有することを特徴とする空燃比制御装置。 - 【請求項11】内燃エンジンの運転状態を検出する状態
検出センサ群と、吸入空気量を検出する空気量検出セン
サ群と、機関の排気空燃比を検出する空燃比センサと、
前記各センサ出力値と、予め設定されたデータ群より、
基本燃料噴射量を演算する基本燃料演算手段により空燃
比制御を行う内燃エンジンの空燃比制御装置であって、
制御周期毎に前記空燃比センサで検出された空燃比の過
去のデータをn個分最新のデータに更新しながら格納す
る空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒に噴射された
燃料噴射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新
しながら格納していく燃料噴射量格納手段と、前記セン
サ群の各検出値と前記格納手段で格納された空燃比およ
び燃料噴射量の格納値と、目標空燃比とが、ニューラル
ネットワーク(以下NN)の入力項となるように変換す
る変換手段と、前記変換手段により変換された各値を入
力項とし、空燃比が目標空燃比となるような燃料噴射補
正量を出力とするニューラルネットワークの演算をリア
ルタイムで行う逆方向ニューロ演算手段と、前記基本燃
料演算手段により算出された基本燃料噴射量と前記逆方
向ニューロ演算手段の出力である燃料噴射補正量を加算
した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段を有すること
を特徴とする空燃比制御装置。 - 【請求項12】内燃エンジンの運転状態を検出する状態
検出センサ群と、吸入空気量を検出する空気量検出セン
サ群と、機関の排気空燃比を検出する空燃比センサと、
前記各センサ出力値と、予め設定されたデータ群より、
基本燃料噴射量を演算する基本燃料演算手段により空燃
比制御を行う内燃エンジンの空燃比制御装置であって、
制御周期毎に前記空燃比センサで検出された空燃比の過
去のデータをn個分最新のデータに更新しながら格納す
る空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒に噴射された
燃料噴射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新
しながら格納していく燃料噴射量格納手段と、前記セン
サ群の各検出値と前記格納手段で格納された空燃比およ
び燃料噴射量の格納値と、目標空燃比とが、ニューラル
ネットワーク(以下NN)の入力項となるように変換す
る変換手段と、前記変換手段により変換された各値を入
力項とし、空燃比が目標空燃比となるような燃料噴射補
正量を出力とするニューラルネットワークの演算をリア
ルタイムで行う逆方向ニューロ演算手段と、前記基本燃
料演算手段により算出された基本燃料噴射量と前記逆方
向ニューロ演算手段の出力である燃料噴射補正量を加算
した値をエンジンに噴射する燃料噴射手段と、前記空燃
比センサで検出された空燃比と前記目標空燃比との誤差
を算出する空燃比誤差算出手段と、前記センサの中の少
なくとも1つのセンサ出力値もしくはニューロ出力値の
変化率の時間的経緯に基づき運転状態が定常状態である
かどうかを判定する定常判定手段と、定常状態時におい
て、前記誤差を用いて前記逆方向ニューロ演算手段の結
合係数またはしきい値を修正する係数修正手段を有する
ことを特徴とする空燃比制御装置。 - 【請求項13】内燃エンジンの運転状態を検出する状態
検出センサ群と、吸入空気量を検出する空気量検出セン
サ群と、機関の排気空燃比を検出する空燃比センサと、
前記各センサ出力値と、予め設定されたデータ群より、
基本燃料噴射量を演算する基本燃料演算手段により空燃
比制御を行う内燃エンジンの空燃比制御装置であって、
制御周期毎に前記空燃比センサで検出された空燃比の過
去のデータをn個分最新のデータに更新しながら格納す
る空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒に噴射された
燃料噴射量の過去のデータm個分を最新のデータに更新
しながら格納していく燃料噴射量格納手段と、前記セン
サ群の各検出値と前記格納手段で格納された空燃比およ
び燃料噴射量の格納値とが、ニューラルネットワーク
(以下NN)の入力項となるように変換する変換手段
と、前記変換手段により変換された各値を入力項とし、
燃料噴射からある時間遅れを持って変動する空燃比の予
測値を出力とするニューラルネットワークの演算をリア
ルタイムで行う順方向ニューロ演算手段と、制御周期毎
に前記ニューロ出力の空燃比予測値と前記空燃比センサ
出力値の過去のデータk個分より、キャニスターパージ
量を推定するパージ量推定手段と、前記空燃比が目標空
燃比となるように、前記順方向ニューロ演算手段の出力
値と前記パージ量推定手段の出力値を用いて、燃料噴射
補正量を算出する制御補正量算出手段と、前記基本燃料
演算手段により算出された基本燃料噴射量と前記燃料噴
射補正量を加算した値をエンジンに噴射する燃料噴射手
段を有することを特徴とする空燃比制御装置。 - 【請求項14】内燃エンジンの運転状態を検出する状態
検出センサ群と、吸入空気量を検出する空気量検出セン
サ群と、機関の排気空燃比を検出する空燃比センサと、
前記各センサ出力値と、予め設定されたデータ群より、
基本燃料噴射量を演算する基本燃料演算手段により空燃
比制御を行う内燃エンジンの空燃比制御装置であって、
パージを行う開閉バルブの状態を検出するバルブ状態検
出手段と、制御周期毎に前記空燃比センサで検出された
空燃比の過去のデータをn個分最新のデータに更新しな
がら格納する空燃比格納手段と、制御周期毎に各気筒に
噴射された燃料噴射量の過去のデータm個分を最新のデ
ータに更新しながら格納していく燃料噴射量格納手段
と、前記センサ群の各検出値と前記バルブ状態量と前記
格納手段で格納された空燃比および燃料噴射量の格納値
とが、ニューラルネットワーク(以下NN)の入力項と
なるように変換する変換手段と、前記変換手段により変
換された各値を入力項とし、キャニスターのパージ量を
出力とするニューラルネットワークの演算をリアルタイ
ムで行うパージ量演算手段と、前記空燃比が目標空燃比
となるように、前記パージ量演算手段の出力値を用い
て、燃料噴射補正量を算出する制御補正量算出手段と、
前記基本燃料演算手段により算出された基本燃料噴射量
と前記燃料噴射補正量を加算した値をエンジンに噴射す
る燃料噴射手段を有することを特徴とする空燃比制御装
置。
Priority Applications (6)
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Family Applications (1)
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- 1995-10-03 JP JP25598595A patent/JP3508328B2/ja not_active Expired - Fee Related
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