JPH11224106A - パラメータ推定装置 - Google Patents

パラメータ推定装置

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JPH11224106A
JPH11224106A JP10026181A JP2618198A JPH11224106A JP H11224106 A JPH11224106 A JP H11224106A JP 10026181 A JP10026181 A JP 10026181A JP 2618198 A JP2618198 A JP 2618198A JP H11224106 A JPH11224106 A JP H11224106A
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JP
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parameter
output
neural network
input
estimating
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JP10026181A
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Inventor
Akira Ishida
明 石田
Masuo Takigawa
益生 瀧川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ニューラルネットワークを用いたパラメータ
推定装置において、学習時に用いた入力パラメータ値と
異なる入力パターンを受けた場合にも実用的な空燃比制
御等を行うことができ、NNの安定性を保証すること。 【解決手段】 制御対象21の非線形性と相関の強いパ
ラメータを選び、これをファジィ分割部22においてフ
ァジィ理論を用いて比較的非線形性が弱くなるような複
数の制御領域に分割したものとし、NN演算部23に
て、この分割された複数の制御領域毎に運転状態を表わ
すパラメータを入力とするNNを用いて処理し、積和演
算部24にて上記制御対象の動特性Xを推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパラメータ推定装置
に関し、特にネットワーク自身に知識が蓄積され、ネッ
トワーク自体が目的や環境に適応して動作するニューラ
ルネットワークを用いてパラメータを推定する際に、推
定値を制御に用いた時の安定性の向上を図ったものに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ニューラルネットワークを用いると、物
理系や化学系において入力と出力の因果関係を理論的に
導き出すことが困難な場合であっても、ネットワークの
学習機能に基づいて入力の値から出力の値を推定するこ
とが可能である。このことを利用してニューラルネット
ワークを複雑な制御系を制御する制御装置、特に、非線
形性が強く解析が困難な制御対象を制御する制御装置に
応用することが近年行われつつある。
【0003】図20に従来のニューラルネットワーク
(NN)の推定値算出方法を示す。制御対象11の出力
をYとし、その入力をUとし、この入出力の時系列デー
タを含む制御対象11の運転パラメータZをNN演算部
12の入力として、状態Xを推定する。このNNは、例
えば、3層構造で、中間層および出力層の出力にシグモ
イド関数等の関数演算を施す。そして、この推定値Xを
用いて前記制御出力Yが目標値となるような制御量Uを
算出するように構成されている。
【0004】このようなニューラルネットワークを用い
た制御装置として、例えば、自動車の内燃エンジンの空
燃比制御装置が挙げられる。自動車より排出される排気
ガス中に含まれる有毒ガスであるNOx,CO,HCは
触媒を用いて低減させるという方法が採られ、例えば、
代表的な触媒として三元触媒が使用される。このような
触媒がこれらの有害ガスをより最も効果的に浄化するた
めには、空燃比を触媒が効果的に働くことのできる一定
値に保つ必要があり、このために空燃比を自動車の運転
状態にかかわらず一定に保つ空燃比制御が必要となるわ
けである。
【0005】このような空燃比制御では、通常、スロッ
トル開度等の機械的な変化に応じて、燃料噴射量の増量
補正や、減量補正等を行うフィードフォワード制御が行
われ、さらにフィードバック制御も併用されている。こ
れらの制御は、エンジンのアイドル時や定速走行時など
の定常運転域においては良好な結果を得ることができ
る。しかし、加減速時などのエンジン運転の過渡状態に
おいては、空燃比センサの応答の遅れや、気筒内に実際
に流入する燃料量等が運転状態や外部環境により変化し
ていく等の解析困難な種々の要因により、空燃比を単純
なフィードフォワード制御やフィードバック制御のみで
一定値に保つのは現実には非常に困難である。
【0006】そこで、空燃比制御の精度を向上させるた
めに、例えば、特開平3−235723号公報に示され
るように、上記燃料付着等の非線形要素をニューラルネ
ットワークにより学習させ、このニューラルネットワー
クを用いて燃料噴射量の補正量を過渡時の応答性能の向
上を図るように制御する制御装置が提案されている。
【0007】ここで、上述したような構成を有する従来
のニューラルネットワークを用いた空燃比制御装置の一
例を図21に示す。この空燃比制御装置は、状態検出部
210によりエンジンEの状態を表す複数の物理量、こ
こではエンジンの回転数(Ne),吸入空気圧(P
b),スロットル開度(THL),燃料噴射量(G
f),吸入空気温(Ta),冷却水温(Tw),空燃比
(A/F)を検出し、ニューロ(NN)演算部220に
より、上記状態検出部210で検出した複数のパラメー
タを入力とし、エンジン運転の過渡時等において空燃比
センサでは検出できない真の空燃比(A/Fr)挙動を
ニューラルネットワークにより推定する。そして、燃料
噴射量算出部230により、この推定された空燃比(A
/F)の値と目標空燃比(A/Fref )との偏差を小さ
くするようにフィードバック制御により目的の空燃比を
実現する燃料噴射量(Gb)を算出する。
【0008】このように、通常のセンサでは、応答遅れ
や、燃焼ガスの排気管内移動に際して生ずるシステム系
自体の遅れ無しには検出することができない,エンジン
運転の過渡状態等における空燃比(A/F)の値を、ニ
ューラルネットワークを用いた推定処理により得ること
で、適正な空燃比の制御を行うことが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のパラメータ推定
装置は以上のように構成されており、ニューラルネット
ワークを用いた推定処理により、通常のセンサ等の出力
のみでは正常な空燃比を得ることができなかったエンジ
ン運転の過渡状態においても、良好な空燃比制御を行う
ことができるものであったが、上記のようなニューラル
ネットワークを用いた制御系では、制御系の安定性を必
ずしも保証することができない。すなわち、一般的なニ
ューラルネットワーク(以下NN)はブラックボックス
であり、その内部構造は明確にはなっておらず、理論的
に全ての入力に対して安定性を保証することはできてい
ない。つまり、個々の入力パラメータが学習領域内であ
ったとしても、学習時に用いた入力パラメータ値と異な
る入力パターンをNNの入力とした場合、そのNN出力
が必ずしも正しい値(許容推定誤差内)を算出するとい
う理論的保証はできていない。図22を用いて詳述する
と、NN1は得られたデータに従って学習された汎化性
のある正しく学習を行ったニューロであり、NN2は汎
化性がなく、少し入力パターンが異なると大きく出力が
変化する正しく学習を行っていないニューロである。よ
ってNN出力を用いた制御系の安定性を保証することは
できないため、実用化できるレベルのNN制御装置の開
発には、多大な検証実験を繰り返し行う必要があり、開
発工数が大きく、開発コスト、時間がかかるという点で
問題であった。
【0010】また、全ての入力パターンに対するNN出
力値のチェックを計算により行うことができるが、入力
数が多いNN構成の場合には計算時間が膨大となり、実
用上計算によるチェックは不可能であり、そのため様々
な条件により複雑な挙動を示す対象、すなわち、本来も
っともNNが必要な制御対象に対しては、安定性を保証
する方法がないという問題点があった。
【0011】そこでNN制御の安定性を保証するため、
ニューロ出力を直接用いるのではなく、ニューロをオフ
ラインで制御ゲイン等のパラメータ設定ツールとして用
いる方法もあるが、制御対象のパラメータ変動に対する
ロバスト性(変動に対しても常に安定した出力が得られ
る特性)が低下するという問題点がある。
【0012】また、NN出力にリミッタを設け、出力さ
れたデータを無効にする等の処理によって最悪な状態を
回避する方法もあるが、制御目的によっては、NN出力
がリミッタに掛かった状態でも、制御目標値をクリアで
きる制御系を設計しなければならいような場合があり、
NNを使用するメリットが無くなってしまう。
【0013】本発明は以上のような問題点を解消するた
めになされたもので、ニューラルネットワークを用いた
パラメータ推定装置において、従来、大規模なニューラ
ルネットワーク構成で精度よく表現できていた制御対象
を、複数の小さなNN構成で高精度に表現することを可
能とし、安定性の解析を行うことができるパラメータ制
御装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1にか
かるパラメータ推定装置は、ニューラルネットワークを
用いて制御対象の入出力に関係するパラメータを推定す
るパラメータ推定装置において、ファジィ演算の前件部
のパラメータとして上記制御対象の入出力特性のうち非
線形性と相関の強い1つ以上のパラメータを選び、上記
前件部のパラメータに基づいたファジィ分割により、上
記制御対象を複数の小さな領域に分割する制御領域分割
手段と、上記演算の後件部として、上記分割された制御
領域毎に運転状態を表すパラメータを入力としたニュー
ラルネットワークを用い、上記制御対象の動特性を推定
する推定手段とを備えたものである。
【0015】また、この発明の請求項2にかかるパラメ
ータ推定装置は、ニューラルネットワークを用いて制御
対象の入出力に関係するパラメータを推定するパラメー
タ推定装置において、ファジィ演算の前件部のパラメー
タとして上記制御対象の入出力特性のうち非線形性と相
関の強い1つ以上のパラメータを選び、上記前件部のパ
ラメータに基づいたファジィ分割により、上記制御対象
を複数の小さな領域に分割する制御領域分割手段と、上
記演算の後件部として、上記分割された制御領域毎に運
転状態を表す複数のパラメータを、複数のニューラルネ
ットワークの入力となる所定個数の入力パラメータ群に
分割し、上記複数のニューラルネットワークの出力パラ
メータを、所定個数のパラメータ群に分割し、該記パラ
メータ群を入力とするニューラルネットワークを構成
し、1つのニューラルネットワーク出力となるまで上記
操作を繰り返し得られた複数のニューラルネットワーク
を組み合わせた構成のニューラルネットワークを学習
し、上記各入力パラメータ群に対する各ニューラルネッ
トワーク出力値を用いてマップを作成するマップ作成部
と、上記作成された各マップを上記ニューラルネットワ
ーク構成と同じ組み合わせ方で合成するマップ合成部と
を有し、該マップ合成部から出力されたマップ値を用い
て上記制御対象の動特性を推定する推定手段とを備えた
ものである。
【0016】また、この発明の請求項3にかかるパラメ
ータ推定装置は、上記請求項2記載のパラメータ推定装
置において、上記学習されるニューラルネットワーク構
成は、2入力1出力の3層構造のネットワークを複数個
組み合わせた構成としたものである。
【0017】また、この発明の請求項4にかかるパラメ
ータ推定装置は、上記請求項2記載のパラメータ推定装
置において、上記後件部の演算に用いられるニューラル
ネットワーク構成をマップ化する時のマップ格子点を決
定する際に、ニューラルネットワークの最大微分係数
と、推定誤差の許容値とにより格子点幅を算出して決定
するようにしたものである。
【0018】また、この発明の請求項5にかかるパラメ
ータ推定装置は、ニューラルネットワークを用いて制御
対象の入出力に関係するパラメータを推定するパラメー
タ推定装置において、学習されたニューラルネットワー
ク出力の突発的変化をノイズと判定し、上記ニューラル
ネットワーク出力にフィルタを掛けたものを推定値とし
て用いるようにしたものである。
【0019】また、この発明の請求項6にかかるパラメ
ータ推定装置は、上記請求項5記載のパラメータ推定装
置において、上記ニューラルネットワーク学習に用いる
教師信号は、予めフィルタ特性を考慮に入れ、その位相
およびゲインを調整して与えられるものである。
【0020】また、この発明の請求項7にかかるパラメ
ータ推定装置は、上記請求項6記載のパラメータ推定装
置において、上記教師信号の位相およびゲインの調整
を、出力に用いるフィルタの逆モデルを元の教師信号に
掛けて新たな教師信号とすることで行うようにしたもの
である。
【0021】また、この発明の請求項8にかかるパラメ
ータ推定装置は、ニューラルネットワークを用いて制御
対象の入出力に関係するパラメータを推定するパラメー
タ推定装置において、ファジィ演算の前件部のパラメー
タとして上記制御対象の入出力特性のうち非線形性と相
関の強い1つ以上のパラメータを選び、上記前件部のパ
ラメータに基づいたファジィ分割により、上記制御対象
を複数の小さな領域に分割する制御領域分割手段と、上
記演算の後件部として、上記分割された制御領域毎に上
記制御対象の入力および制御出力それぞれの時系列デー
タを入力としたニューラルネットワークを用い、上記制
御対象の動特性を推定する推定手段とを備えたものであ
る。
【0022】また、この発明の請求項9にかかるパラメ
ータ推定装置は、ニューラルネットワークを用いて制御
対象の入出力に関係するパラメータを推定するパラメー
タ推定装置において、ファジィ演算の前件部のパラメー
タとして上記制御対象の入出力特性のうち非線形性と相
関の強い1つ以上のパラメータを選び、上記前件部のパ
ラメータに基づいたファジィ分割により、上記制御対象
を複数の小さな領域に分割する制御領域分割手段と、上
記演算の後件部として、上記分割された制御領域毎に上
記制御対象の入力およびニューラルネットワーク出力そ
れぞれの時系列データを入力としたニューラルネットワ
ークを用い、上記制御対象の動特性を推定する推定手段
とを備えたものである。
【0023】また、この発明の請求項10にかかるパラ
メータ推定装置は、ニューラルネットワークを用いて制
御対象の入出力に関係するパラメータを推定するパラメ
ータ推定装置において、ファジィ演算の前件部のパラメ
ータとして上記制御対象の入出力特性のうち非線形性と
相関の強い1つ以上のパラメータを選び、上記前件部の
パラメータに基づいたファジィ分割により、上記制御対
象を複数の小さな領域に分割する制御領域分割手段と、
上記演算の後件部として、上記分割された制御領域毎に
制御対象の入力および推定器により推定した制御出力推
定値それぞれの時系列データを入力としたニューラルネ
ットワークを用い、上記制御対象の動特性を推定する推
定手段とを備えたものである。
【0024】また、この発明の請求項11にかかるパラ
メータ推定装置は、ニューラルネットワークを用いて制
御対象の入出力に関係するパラメータを推定するパラメ
ータ推定装置において、ファジィ演算の前件部のパラメ
ータとして上記制御対象の入出力特性のうち非線形性と
相関の強い1つ以上のパラメータを選び、上記前件部の
パラメータに基づいたファジィ分割により、上記制御対
象を複数の小さな領域に分割する制御領域分割手段と、
上記演算の後件部として、上記分割された制御領域毎に
制御対象の入力および制御出力、もしくは推定値のそれ
ぞれの時系列データを少なくとも含む運転状態パラメー
タを入力としたニューラルネットワークを用い、上記制
御対象の動特性を推定する推定手段とを備えたものであ
る。
【0025】また、この発明の請求項12にかかるパラ
メータ推定装置は、上記請求項8ないし11のいずれか
に記載のパラメータ推定装置において、上記ニューラル
ネットワークの中間層と出力層に用いている非線形関数
f(x)を2つの線形関数で表現することにより、上記
ニューラルネットワークの動特性を上記線形関数のパラ
メータと、およびニューラルネットワークの結合係数の
積和演算から得られる係数で表現されるモデルとで与
え、該モデルを用いて制御系を設計するようにしたもの
である。
【0026】また、この発明の請求項13にかかるパラ
メータ推定装置は、上記請求項12記載のパラメータ推
定装置において、上記ニューラルネットワークの中間層
と出力層に用いる非線形関数f(x)を表現する2つの
線形関数の一つを非線形関数の最大微分係数αを傾きと
する原点を通る直線であり、もう一つが傾きβの原点を
通る直線で与えられるものとしたものである。
【0027】また、この発明の請求項14にかかるパラ
メータ推定装置は、上記請求項12記載のパラメータ推
定装置において、上記原点を通る直線の傾きβを、0≦
β≦αを満たし、β=(f(x1))/x1で与えられ
るものとしたものである。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかるパラメータ推定装置について説明する。 実施の形態1.図1は本実施の形態1にかかるパラメー
タ推定装置の概略構成を示す模式図であり、図におい
て、21は入力Uに対する出力をYとする制御対象、2
5は制御対象から取り出されたパラメータ(Z1)を入
力とし、この制御領域をファジィ理論を用いて複数の制
御領域に分割する(以下、ファジィ分割ともいう)ファ
ジィ分割部22と、複数のニューラルネットワークNN
1〜NNkからなるニューラルネットワーク部23から
なるファジィ−NN演算部である。また、24は上記ニ
ューラルネットワーク部23により各制御領域毎に演算
されたNN出力値と、上記ファジィ分割部22の分割情
報値(適合度)とを、所定のもの同士を乗算した後、こ
の乗算されたものと他の領域とを加算するシーケンスを
行う積和演算部である。
【0029】次に動作について説明する。制御対象21
の非線形性と相関の強い1つ以上のパラメータZ1をフ
ァジィ−ニューロ(以下NN)演算25中の前件部パラ
メータとして選び、この前件部パラメータに基づくファ
ジィ分割部22の領域分割処理により、上記制御対象2
1をファジィ理論により区画された複数の領域毎に分割
し、後件部は前記分割された領域毎に運転状態を表すパ
ラメータZ2を入力としたニューラルネットワーク23
(NN1,NN2・・・,NNk)を用いて、前記制御
対象の動特性Xを、領域の適合度および各NN出力の積
和演算24により推定する。ここで、パラメータZ1,
Z2は同じパラメータを含んでいてもよいものとする。
【0030】図2に本発明のファジィ(分割)−NN演
算25の推定値算出フローチャートを示す。ステップ3
01においてi=1での各パラメータの初期値を設定
し、ステップ302でファジィによる運転領域の分割時
に用いる前件部パラメータx1,x2,・・・xnを読
み込む。ステップ303でルールiに対する各パラメー
タの適合度wi(i=1,2,・・・r) を算出し、ステップ30
4からステップ307において、各ルールiの後件部で
あるNNiの演算を行う。
【0031】すなわち次の数式1のルールに対する適合
度wiを求め、後件部によりNNiを算出する。
【0032】
【数1】
【0033】ここで、rは規則数、Mはファジィ集合、
x1 〜xnは前件部パラメータ そしてステップ308において推定値Xを次の数式2に
より算出する。
【0034】
【数2】
【0035】図3に、制御システムの構成図を示す。図
に示すように、制御対象41から状態パラメータZ を検
出し、ファジィ分割NN42により状態Xを推定する。
この状態Xをフィードバックして補償器43に入力する
ように構成することにより、制御対象41からの出力Y
が目標値となる入力Uを算出する。このような制御構成
とすることにより、推定器であるNN構成が小さなファ
ジィ分割NNの出力チェックを事前に行うことが可能と
なるため、全運転領域の推定誤差が許容値以内となる状
態Xの推定器が得られ、リミッタ等を設けることなく制
御系の安定性を保証することが可能となる。
【0036】以上のような構成とすることで、大規模な
NN構成時ではNN出力の机上チェックが時間的に不可
能であったものが、ファジィ分割により、小規模のNN
に分割するファジィ分割NN表現にすることにより、推
定精度は保持しつつ、かつNN出力を実用上問題のない
時間内で机上チェックすることが可能となる。
【0037】以下に、一例として、本パラメータ制御装
置を空燃比制御装置に適応した場合について具体的に説
明を行う。ファジィ分割により、エンジンの運転状態
が、運転パラメータの一部から予め設定した当該一部の
パラメータの各範囲により定まる領域のいずれに、どの
程度属するのかを判定する。ここでは領域を定めるパラ
メータとして、エンジン回転数(Ne),吸入空気圧
(Pb),吸入空気温(Ta),冷却水温(Tw)を用
いるものとし、この4つのパラメータにより構成される
4次元空間において、予め区分けした領域のいずれに、
どの程度該当するのか、すなわち、適合度合いを算出す
る。これらのパラメータの選択は入力パラメータのう
ち、空燃比との関係で非線形性の傾向が大きいものが選
ばれることになる。
【0038】ここでは4次元空間における「領域」を用
いるので、これを図示することができないが、仮に上記
パラメータのうちエンジン回転数(Ne)と、吸入空気
圧(Pb)の2つのパラメータにより、領域を分けるも
のとすれば、例えば、領域は図4のように分けることが
できる。図4ではエンジン回転数(Ne)と、吸入空気
圧(Pb)の範囲をそれぞれ3つに分けることで、領域
を9つに分けている。すなわち、4次元空間における領
域は、4次元空間内で各パラメータ毎に区分けした範囲
の交わりに囲まれる各部分を意味する。なお、パラメー
タの数により空間の次元は定まり、パラメータが1つの
場合は直線上の範囲となるが、ここではこれも領域とい
うものとする。
【0039】また、説明を簡単にするために、ここでは
領域を定めるパラメータを、エンジン回転数(Ne)と
吸入空気圧(Pb)の2つにして、図5のようにエンジ
ン回転数(Ne)と吸入空気圧(Pb)をそれぞれ、小
さい(S),中くらい(M),大きい(B)の3つに分
割して、大雑把にD1 〜D9 の境界を有する曖昧な9つ
の領域に分けるものとする。
【0040】上記D1 〜D9 の各領域は、ファジィルー
ルにより次のように表せる。 ルール1:If Ne=S and Pb=S Then NN1=fNN1 ルール2:If Ne=M and Pb=S Then NN2=fNN2 ルール3:If Ne=B and Pb=S Then NN3=fNN3 ルール4:If Ne=S and Pb=M Then NN4=fNN4 ・・・( α) ルール5:If Ne=M and Pb=M Then NN5=fNN5 ・・・( β) ルール6:If Ne=B and Pb=M Then NN6=fNN6 ルール7:If Ne=S and Pb=B Then NN7=fNN7 ルール8:If Ne=M and Pb=B Then NN8=fNN8 ルール9:If Ne=B and Pb=B Then NN9=fNN9 また、エンジン回転数(Ne)と吸入空気圧(Pb)の
各変数のメンバシップ関数をそれぞれ、図6(a),図
6(b)のような三角型であるものとする。なお、メン
バシップ関数は三角型の他、釣り鐘型や台形型等種々の
ものを採用することができる。
【0041】今、例えば、エンジン回転数(Ne)の値
が1000rpm であり、吸入空気圧(Pb)の値が−3
00mmHgであるとする。これらの値より以下のようなフ
ァジィ分割による各ルールの適合度を求める。
【0042】図6(a),(b)のメンバシップ関数よ
り、エンジン回転数(Ne)および吸入空気圧(Pb)
のそれぞれの適合度は以下のようになる。 Ne: S=0.8, M=0.2, B=φ Pb: S=φ, M=1, B=φ これらより、上記ファジィ制御ルールに適合できると考
えられる組み合わせを求めると、上記(α),(β)を
記したものであり、MIN演算により(α)になること
の適合度は、S=0.8(Ne),M=1(Pb)よ
り、w4 =0.8であり、また、(β)になることの適
合度は、M=0.2(Ne),M=1(Pb)より、w
5 =0.2となる。また、他のルールの適合度はゼロで
ある。よって、各ルールの適合度が求められたので、以
下の数式3により推定器の出力である空燃比推定値A/
Fnnが算出できる。
【0043】
【数3】
【0044】各領域毎のニューロfNNiは小さな構成で
あるため、机上チェックが可能であり、上記空燃比推定
値を用いたフィードバック制御により、目標空燃比に安
定に、かつ高精度に制御を行うことが可能となる。
【0045】このように本実施の形態1によれば、制御
対象の非線形性と相関の強いパラメータを選び、これを
ファジィ理論を用いて比較的非線形性が弱くなるような
複数の制御領域に分割したものとし、この分割された複
数の制御領域毎に運転状態を表わすパラメータを入力と
するNNを用いて処理するようにしたので、後件部は小
さなNN構成で表現することが可能となり、机上でのチ
ェックを行うことができ、ひいては制御系の安定化を図
ることが可能となる。
【0046】実施の形態2.次に本発明の実施の形態2
によるパラメータ推定装置について説明する。上記実施
の形態1では、制御領域をファジィ理論を用いた分割に
より、後件部に小さなNN構成を配置することで、机上
で実用的なNN出力の異常値チェックを行い、高い推定
精度を得て制御系の安定性を保証する手法について述べ
たが、制御対象によっては算出時間が現実的に利用不可
能なNN構成にしか分割できない可能性もある。そこ
で、本実施の形態では、多入力ニューロを複数の組み合
わせで構成し学習を学習済みの個々のニューロをマップ
に落とし込むことで、安定性を保証する方法を提案す
る。
【0047】図7は本実施の形態のパラメータ推定装置
の基本構成を示す機能ブロック図であり、図に示すよう
に、制御対象111の非線形性と相関の強い1つ以上の
パラメータZ1を前件部パラメータとし、その制御対象
を領域毎にファジィ分割部112によってファジィ理論
に基づく分割を行い、後件部パラメータは、運転状態を
表すパラメータZ2を入力としたNN学習により得られ
たNN構成を多次元マップ113により表現する。
【0048】このような処理を行うことにより、ファジ
ィ−NNマップ構成で制御対象の非線形性を精度よく表
現でき、かつ、出力のチェックを行わなくても安定性が
保証できるパラメータ推定器等を実現することが可能と
なる。
【0049】以下、前記NNを多次元マップに落とし込
む方法について、図8を用いて説明する。図8(a)に
示すように、従来の大規模NN構成のパラメータ入力が
I1〜I6 であったとする。この時、図8(b)に示す
以下のファジィルールを考える。
【0050】
【数4】
【0051】ここで、Z1=(I1,I2,I3),Z
2=(L1,L2,L3) NNkは、2入力1出力の3層構造ニューロNNAk、お
よびNNBkの2つのニューロ構成を組み合わせた構成で
表される。すなわち、後件部で学習されるニューラルネ
ットワーク構成は、2入力1出力の3層構造のネットワ
ークを複数個組み合わせた構成で表現されることにな
る。このファジィ分割NN構成で学習されたNNkを順
次他のマップに落とし込む。ここで、NNAk,NNBkは
2入力1出力のため2次元のマップAk 、マップBk に
それぞれ落とし込むことができる。
【0052】この時、マップの格子幅は、ニューラルネ
ットワークの出力を、個々の入力パラメータで全微分し
たもので最大となる、最大微分係数を用いる方法により
決定する。以下、一例を図9を用いて説明する。ニュー
ラルネットワークNNAkを考えると、入力はL1,L2
であり、それぞれ最大微分係数と誤差の許容値より算出
した格子幅を△L1, △L2とすると、マップの格子点は、
L1,L2の最小値L1min 、L2min と、最大値L1
MAX 、L2MAX の間を△L1、△L2の幅で分割して与えら
れる。そして、マップの値Xijは学習されたNNAkに入
力L1=L1min +i* △L1、L2=L2min +j*
L2を入れたときのNNAkの出力値で与える。すなわち、
Xij=NNAk(L1i、L2j)で与える。このよう
にして、NNkをマップkに落とし込むことができ、以
下のルールにより推定値Xを算出して制御に使用する。
【0053】
【数5】
【0054】ここで、マップkは2次元マップAk 、マ
ップBk の2つのマップを組み合わせた構成で表され
る。
【0055】このように本実施の形態2によれば、従来
ニューロをマップに落とし込む方法に明確な指針がな
く、精度を保証するマップ作成は試行錯誤が必要で非常
に困難であったものが、ニューラルネットワークの構成
を2入力1出力の小さなNNの組み合わせとすることに
より、複数のマップに落とし込むことができ、かつ最大
微分係数と推定誤差の許容値より格子点幅を算出して決
定することにより、推定誤差を保証できるマップを作成
することが可能となる。さらに、マップ間の出力は線形
補間により得られるため、安定性の保証も可能となる。
【0056】実施の形態3.次に本発明の実施の形態3
によるパラメータ推定装置について説明する。制御対象
によっては、NN出力が急変する可能性があるため、N
N安定性を保証することができない。そこで、上述した
ように、安定性を保証するため全入力の組み合わせにお
ける出力チェックが考えられるが、大規模なNN構成で
は入力パラメータの全パターンチェックは不可能であ
り、また比較的小さなNN構成でも推定精度の許容誤差
が小さい場合はチェックに多大な時間を要する。そこ
で、本実施の形態では、学習されたニューラルネットワ
ーク出力の突発的変化をノイズと考え、前記ニューラル
ネットワーク出力にフィルタF(z)を掛けたものを推
定値として用いることにより、安定性を保証する方法を
提案することを目的とする。
【0057】図10は本実施の形態3によるパラメータ
推定装置の基本構成を示す機能ブロック図であり、図に
示すように、制御対象141からの運転状態パラメータ
Iを入力とし、NN演算部142により推定値Xnnを算
出する構成となっている。この推定値XnnをフィルタF
(z)143に通し、X* nnを推定し、この値を用いて
補償器144により、制御出力Yが目標値となる制御量
Uを算出する。
【0058】図11を用いて上記NNの学習方法につい
て説明する。NN学習に用いる教師信号は、予めフィル
タ特性を考慮に入れ、位相およびゲインを調整して与え
る。すなわち、上記教師信号の位相およびゲインの調整
方法として、出力に用いるフィルタF(z)143の逆
モデルを従来の教師信号に掛け、新たな教師信号とする
次の数式6により与えられる。
【0059】
【数6】
【0060】よって、NN学習は、出力である推定値X
nnがX* teach となるように進められる。これにより、
NN演算部142で出力される突発的変化のノイズを含
んだNN出力値XnnにフィルタF(z)を掛けてノイズ
を除去しても、位相遅れのない推定値X* nnを得ること
ができるため、フィルタによる制御系の位相遅れを改善
することができる。
【0061】なお、ニューラルネットワーク学習に用い
る教師信号は、予めフィルタ特性を考慮に入れ、その位
相およびゲインを調整して与えるようにしたが、制御対
象の遅れも考慮に入れた次の数式7で与えることによ
り、応答性能を向上させることができる。
【0062】
【数7】
【0063】ここでH(z)はフィルタFへの入力から
制御対象の出力までの動特性を表す伝達関数であり、制
御対象とフィルタの遅れを考慮に入れた関数である。
【0064】このように本実施の形態3によれば、NN
の突発的な変化をノイズと考え、NN出力にフィルタF
(z)143を掛けたものを推定値として用いるように
したことにより、推定値の位相等の伝播タイミングを遅
らすことなく、突発的変化のみを効果的に除去すること
ができ、大幅な制御性能劣化が生じるのを防ぐことが可
能となる。
【0065】実施の形態4.次に本発明の実施の形態4
によるパラメータ制御装置について説明する。上述した
ように、制御対象のある状態量を推定するNNの出力値
をフィードバック制御する系の、安定な制御ゲインを算
出する方法は、NNはブラックボックスであるためな
い。そこで、本実施の形態では、NN入力項パラメータ
を、制御対象の入力Uおよび制御出力Yのみの時系列デ
ータで表現し、安定なNN推定値フィードバックゲイン
を、NNの重み係数を用いて理論的に決定する方法を提
案することを目的とする。
【0066】図12は本実施の形態によるパラメータ推
定装置の構成を示す機能ブロック図であり、図に示すよ
うに、時系列データ作成手段163を用いて、制御対象
161の入力Uおよび出力Yの時系列データを格納し、
NN演算部162の入力データ列を作成する。NN演算
部162において前記制御対象161の入出力時系列デ
ータの入力データ列を入力とし、ある運転状態パラメー
タを出力する。ここでは、上記制御対象161の出力値
Yの推定値Ynnを推定する。この推定値Ynnを用
い、補償器164において目標値Ytargetとなる制御入
力Uを算出する。制御入力Uは、例えば、次の数式8で
演算される。
【0067】
【数8】
【0068】ここで、NN推定値フィードバック制御系
として安定となるような制御ゲインKp,Ki,Kdを
求める方法について、以下に説明する。図14に示すN
N構成について、NNの安定解析可能なモデル化手法を
説明する。このNNの入力パラメータは制御対象の入力
と出力の時系列データのみから構成されており、次の数
式9で表される。
【0069】
【数9】
【0070】ここで 関数 f(x)=tanh
(x):正接シグモイド関数 入力Ij =[Y(k),Y(k-1),・・・,Y(k-m+1),U(k),U(k-1),・
・・,U(k-n+1) ]' 1≦j≦Nj (Nj =m+n) Wjiは入力から中間層への結合係数 1≦i≦Ni (Ni :中間層素子数) Viは中間層から出力への結合係数 である。今、説明を簡単にするため、図15に示すよう
な、m=n=1のj=2、かつ、i=0、すなわち2入
力、1出力で、中間層のないNN構成を考える。
【0071】
【数10】
【0072】ここで、非線形関数f(y)=(2/(1
+exp(−y/T))−1は、図16に示すように、
2つの直線で挟むことができる。すなわち、
【0073】
【数11】
【0074】ここで、g1,g2は関数fの最小、最大
微分係数で次の数式12で与えられる。
【0075】
【数12】
【0076】これより、非線形関数fは次式で表すこと
ができる。
【0077】
【数13】
【0078】但し
【0079】
【数14】
【0080】よって、
【0081】
【数15】
【0082】ここで、A1=g1*w1=0 , A2=g2*w1=w1/(2T) B1=g1*w2=0 , B2=g2*w2=w2/(2T) Ytarget=0のレギュレータ問題を考えると、制御入力
演算は次のように行われる。
【0083】
【数16】
【0084】よって、ニューロ制御の設計は数式16の
Fi を求める問題である。上記数式15、数式16よ
り、ニューロ制御系全体のモデルは次式となる。
【0085】
【数17】
【0086】よって、上式の安定条件をリアプノフの安
定定理より導出することができる。以下の2式の条件を
満たす正定対称行列P(P>0)が存在するならば、数
式17で表されるニューロシステムは大域的漸近安定で
ある。
【0087】
【数18】
【0088】
【数19】
【0089】例えば、線形行列不等式(LMI:Linear
Matrix Inequalities)に基づく解法により、上記2つ
の式を同時に満たすFiを求めることができる。以上の
方法によりニューロシステムの安定解析が可能となる。
同様に図17の2入力、2中間層素子数、1出力のニュ
ーロも以下の式で表すことができる。関数fは全て異な
ると仮定している。
【0090】
【数20】
【0091】同様にm,nを拡張することにより、図1
7に示すNNのダイナミクスは次の数式で表すことがで
きる。
【0092】
【数21】
【0093】ここで、
【0094】
【数22】
【0095】であるので未知パラメータである。しか
し、中間層は線形で、出力のみ非線形関数で表されるN
Nであれば一意に決まるパラメータである。よって、数
式15と同等の式に変換でき、ニューロ制御の安定性が
数式18、数式19により検証が可能となる。
【0096】しかし、hiは未知パラメータで、その上
限と下限値のみしか分からないため、ニューロにおける
安定性判別はかなり保守的な結果となる。何故ならニュ
ーロをファジィモデルで表現するときに、非線形関数f
を2直線の値で表現する方法を採ったため、図18に示
すように、この2直線の間に存在する非線形関数全てに
おいて安定である条件を導出してしまうからである。よ
って、関数fをシグモイド関数で与えた場合、本来は安
定であるにも拘わらず、不安定であると判別されてしま
う恐れがある。
【0097】これに対し、できるだけ判別精度を向上さ
せるためには、例えば、非線形関数に入る値がある値以
下であるとすると、図19に示すように、2直線の幅を
狭めることができる。ちなみに、2直線が重なるときが
線形関数で与えることと同じであり、このときは線形式
で表現ができるため、厳密に安定性判別が可能となる。
【0098】以下に、本実施の形態によるパラメータ推
定装置の一例として、空燃比制御装置に適用した場合を
例にとって具体的に説明を行う。ニューロで表現できた
エンジン動特性を示す非線形関数が数式21の形で表現
可能であれば、リアプノフの安定性定理よりループの安
定性の検討が可能となる。
【0099】安定性を検討するためには、ニューロの入
力項は制御対象の入出力の時系列データが含まれた形で
表現しなければならない。もしY(k)が観測できず、
入力項に含むことができなければ、ダイナミクスを持っ
たNNとはならず、静的なNNとなるため、安定性を議
論することはできないからである。ニューロの入力項を
制御対象の入出力に時系列データのみで表現するため
に、本発明の実施の形態1で述べたファジィ−NN構成
を用いる。
【0100】すなわち、非線形性が強く、運転領域の大
きな制御対象を1つのニューロで表現しようとすると、
大規模なNN構成(入力数、中間層数、中間層素子数が
大)となってしまう。そこで、運転領域や運転状態を表
すパラメータをファジィモデルの前件部パラメータと
し、運転領域もしくは状態をファジィ理論を用いて分割
する。そして、後件部、すなわち、分割された領域毎に
小さな規模のNN構成を持ち、個々のNN推定値をファ
ジィ推論により結びつけることにより、出力の推定値を
得ることができる。
【0101】
【数23】
【0102】ここで、rは規則数、Mはファジィ集合、
z1〜zpは前件部パラメータである。今、z1=Ne(回
転数)、z2=Pb(吸入空気圧)とすると、上記NN
iは数式21の形で表現でき、上記の推論結果は次式で
表すことができる。
【0103】
【数24】
【0104】また、メンバシップ関数の特性上、
【0105】
【数25】
【0106】今、数式24に対する補償器を次式で与え
る。
【0107】
【数26】
【0108】このとき、推論は次のように行われる。
【0109】
【数27】
【0110】ファジィ−NN制御器の設計は数式27の
Fi を求める問題である。数式24,数式27より、フ
ァジィ−NN制御系全体のモデルは次式となる。
【0111】
【数28】
【0112】よって、前述と同様、数式18,数式19
より、上式の安定条件を満たすFiを導出することがで
きる。このように本実施の形態4によれば、NN入力項
パラメータを、制御対象の入力Uおよび、制御出力Yの
みの時系列データで表現し、リアプノフの安定解析手法
に基づいた制御系設計を行うことにより、安定なNN推
定値フィードバックゲインを、NNの重み係数を用い理
論的に決定することができる。
【0113】実施の形態5.次に本実施の形態5による
パラメータ制御装置について説明する。上述のように制
御対象によっては、制御出力Yを計測するセンサがな
い、もしくはその出力が得られない不活性期間を有する
場合がある。このように、制御対象からの出力Y(t)
が観測不可能な場合、制御対象Yの時系列データを用い
ることができないため、ニューロ入力項に制御対象の出
力を含むことができず、ダイナミクスを持たない静的な
NNとなってしまい、安定性を議論することはできな
い。そこで、本実施の形態5では、直接制御対象の出力
が観測できない場合でも、NNにダイナミクスを持たせ
て安定性解析を行うことを目的とする。
【0114】図13に本実施の形態5によるパラメータ
制御装置の機能ブロック図を示し、図に示されるよう
に、オブザーバ232により、制御対象231からの運
転状態パラメータZを用いて、制御出力の推定値Yobを
算出し、時系列データ作成手段233により、制御対象
231の入力U、および前記オブザーバ232の出力Y
obの時系列データを格納してNN演算部234の入力デ
ータ列を作成する。NN演算部234において前記制御
対象の入出力時系列データの入力データ列を入力とし、
ある運転状態パラメータを出力する。ここでは、前記制
御対象231の出力値Yの推定値Ynnを推定するよう
に構成されている。この推定値Ynnを用い、補償器2
35において、目標値Ytargetとなる制御入力Uを算出
する。制御入力Uは、例えば、次式で演算される。
【0115】
【数29】
【0116】ここで、NN推定値フィードバック制御系
として安定となるような制御ゲインKp,Ki,Kd
は、前述と同様、数式18、数式19より、安定条件を
満たすFiを導出することにより得られる。なおここで
は、出力Yの推定値をオブザーバ232により推定する
構成としたが、前記NN演算部234の出力であるYn
nを前記時系列データ作成手段233にフィードバック
する、リカレント型のNN構成としてもよい。
【0117】さらに、NN演算部234の入力データを
入・出力U,Yの時系列データとしてきたが、制御対象
の入力Uおよび制御出力Y、もしくは推定値Yob、あ
るいはまた、Ynnのそれぞれの時系列データを少なく
とも入力として含む、NN構成であれば、他の運転パラ
メータが入力に入っていてもよい。この場合、前記数式
23,数式24で表されたプラントルールは次式とな
る。
【0118】
【数30】
【0119】以上より、制御対象231の出力Yが観測
不可能な場合でも、出力Yの推定値Yob、またはNN出
力値Ynnを用いてNN入力項とすることにより、出力Y
が観測可能な場合と同様に安定性解析が可能となる。さ
らに、NN入力項を制御対象の入出力データのみで与え
ることができない場合でも、外乱項として考えることに
より、安定性解析が可能となる。
【0120】以下、一例として、本実施の形態5による
パラメータ推定装置を空燃比制御装置に適用した場合を
例にとって具体的に説明を行う。エンジンの始動時等、
空燃比センサが活性化していないときは、出力YをNN
入力として用いることができないこととなる。そこで、
出力Yを他の運転状態パラメータを用いて推定し、NN
入力として用いることになる。今、吸入空気重量Gai
rは、次式で近似できることが分かっている。
【0121】
【数31】
【0122】これより、燃料噴射量Gfと、Gairか
ら出力である空燃比A/Fを次式により推定することが
できる。
【0123】
【数32】
【0124】以上より、推定値Yobを用いることによ
り、NN推定精度が得られ、安定解析を行うことが可能
となる。
【0125】このように本実施の形態5によれば、出力
Yが観測不可能な場合でも、出力Yの推定値Yobまたは
NN出力値Ynnを用いてNN入力項とすることにより、
出力Yが観測可能な場合と同様に安定性解析が可能とな
る。さらに、NN入力項を制御対象の入出力データのみ
で与えることができない場合でも、外乱項として考える
ことにより、安定性解析が可能となり、従来試行錯誤で
決定していた、安定なNN推定値フィードバックゲイン
の値をNNの重み係数を用いた計算により決定すること
ができる。
【0126】
【発明の効果】以上のように本発明にかかるパラメータ
推定装置によれば、演算の前件部としてファジィ理論を
用いて制御領域を複数の小さな制御領域に分割すること
により、演算の後件部における推定器であるNN構成が
小さくなり、NNの出力チェックが事前に可能なものと
なるため、全運転領域の推定誤差が許容値以内となる状
態Xが得られるようになり、リミッタ等を設けることな
く制御系の安定性保証が可能となるという効果がある。
【0127】また、ニューラルネットワークの構成を2
入力1出力等の小さなNNの組み合わせとなるようにし
たので、ニューラルネットワーク構成を複数のマップに
順次落とし込んで演算を行うことができ、かつ、最大微
分係数と推定誤差の許容値より格子点幅を算出して決定
することにより、推定誤差を保証できるマップ作成が可
能となるとともに、マップ間の出力は線形補間により得
られるため、安定性保証も可能となるという効果があ
る。
【0128】また、ニューラルネットワーク学習に用い
る教師信号を、予めフィルタ特性や制御対象の遅れも考
慮に入れ、その位相およびゲインを調整して与えられ
た,学習したNN出力に、フィルタを掛けるようにした
ので、推定値の位相等を遅らせることなく、突発的変化
のみを除去することができ、大幅な制御性能の劣化を防
ぐことができるという効果がある。
【0129】また、NN入力項パラメータを、制御対象
の入力および制御出力のみの時系列データとし、中間層
および出力層の非線形関数を2つの線形関数で表現する
ようにしたので、NNモデルを、安定解析可能なモデル
に変換することができ、安定なNN推定値フィードバッ
クゲインをNNの重み係数を用い理論的に決定すること
ができ、さらに、非線形関数に入る値が設定値以下とな
るよう、制御領域毎に設定値を設けるようにしたので、
前記2つの線形関数の幅を狭めることができ、判別結果
が保守的となることを防ぐことが可能となるという効果
がある。
【0130】また、制御対象からの出力が観測不可能な
場合でも、出力の推定値またはNN出力値を用いてNN
入力項とするようにしたので、出力が観測可能な場合と
同様に安定性の解析が可能となり、NN入力項を制御対
象の入出力データのみで与えることができない場合で
も、外乱項としてこれを考えることにより、安定性の解
析が可能となり、従来、試行錯誤で決定していた、安定
なNN推定値フィードバックゲインの値をNNの重み係
数を用いた計算により決定することができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るパラメータ推定装
置の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】上記実施の形態1によるパラメータ推定装置を
構成するファジィ(分割)−NN演算の推定値を算出す
る際のフローチャートを説明するための図である。
【図3】上記実施の形態1によるパラメータ推定装置を
用いた制御システムの構成図である。
【図4】上記実施の形態1によるパラメータ推定装置を
空燃比制御装置に適用した場合の制御領域の分け方の一
例を示す図である。
【図5】上記実施の形態1によるパラメータ推定装置を
空燃比制御装置に適用し、ファジィ推論規則を適用する
ため、エンジン回転数(Ne)と吸入空気圧(Pb)を
パラメータに用いた場合の領域分けの一例を示す図であ
る。
【図6】エンジン回転数のメンバシップ関数を示す図
(図6(a))、および吸入空気圧(Pb)のメンバシ
ップ関数を示す図(図6(b))である。
【図7】本発明の実施の形態2に係るパラメータ推定装
置の構成を示す機能ブロック図である。
【図8】上記実施の形態2によるパラメータ推定装置に
よるNNマップ化の手法を説明するための図である。
【図9】上記実施の形態2に係るパラメータ推定装置に
よるマップ化の一例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係るパラメータ推定
装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図11】上記実施の形態3に係るパラメータ推定装置
のNN学習方法を説明するための図である。
【図12】本発明の実施の形態4に係るパラメータ推定
装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態5に係るパラメータ推定
装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図14】上記実施の形態4に係るパラメータ推定装置
の安定解析を説明するためのNN構成を示す図である。
【図15】上記実施の形態4に係るパラメータ推定装置
の安定解析を説明するためのNN構成を示すさらなる図
である。
【図16】上記実施の形態4に係るNN非線形関数を説
明するための図である。
【図17】上記実施の形態4に係るNN非線形関数を説
明するための、2入力、2中間層素子数、1出力のニュ
ーロの構成図である。
【図18】上記実施の形態4に係るパラメータ推定装置
のNN非線形関数を説明するための図である。
【図19】上記実施の形態4に係るパラメータ推定装置
のNN非線形関数を説明するためのさらなる図である。
【図20】従来のニューラルネットワークの構成を示す
ブロック図である。
【図21】従来のニューラルネットワークを用いた空燃
比制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図22】従来のニューラルネットワークを用いたパラ
メータ制御装置の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
11 制御対象 12 NN演算部 22 ファジィ分割 23 NN演算部 24 積和演算 25 ファジィ−NN演算 42 ファジィ分割NN 43 補償器 113 マップk 143 フィルタF(z) 163 時系列データ作成部 232 オブザーバ 210 状態検出部 230 燃料噴射量算出部 E エンジン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G06F 15/18 550 G06F 15/18 550E

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニューラルネットワークを用いて制御対
    象の入出力に関係するパラメータを推定するパラメータ
    推定装置において、 ファジィ演算の前件部のパラメータとして上記制御対象
    の入出力特性のうち非線形性と相関の強い1つ以上のパ
    ラメータを選び、上記前件部のパラメータに基づいたフ
    ァジィ分割により、上記制御対象を複数の小さな領域に
    分割する制御領域分割手段と、 上記演算の後件部として、上記分割された制御領域毎に
    運転状態を表すパラメータを入力としたニューラルネッ
    トワークを用い、上記制御対象の動特性を推定する推定
    手段とを備えたことを特徴とするパラメータ推定装置。
  2. 【請求項2】 ニューラルネットワークを用いて制御対
    象の入出力に関係するパラメータを推定するパラメータ
    推定装置において、 ファジィ演算の前件部のパラメータとして上記制御対象
    の入出力特性のうち非線形性と相関の強い1つ以上のパ
    ラメータを選び、上記前件部のパラメータに基づいたフ
    ァジィ分割により、上記制御対象を複数の小さな領域に
    分割する制御領域分割手段と、 上記演算の後件部として、上記分割された制御領域毎に
    運転状態を表す複数のパラメータを、複数のニューラル
    ネットワークの入力となる所定個数の入力パラメータ群
    に分割し、上記複数のニューラルネットワークの出力パ
    ラメータを、所定個数のパラメータ群に分割し、該パラ
    メータ群を入力とするニューラルネットワークを構成
    し、1つのニューラルネットワーク出力となるまで上記
    操作を繰り返し得られた複数のニューラルネットワーク
    を組み合わせた構成のニューラルネットワークを学習
    し、上記各入力パラメータ群に対する各ニューラルネッ
    トワーク出力値を用いてマップを作成するマップ作成部
    と、該作成された各マップを上記ニューラルネットワー
    ク構成と同じ組み合わせ方で合成するマップ合成部とを
    有し、該マップ合成部から出力されたマップ値を用いて
    上記制御対象の動特性を推定する推定手段とを備えたこ
    とを特徴とするパラメータ推定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のパラメータ推定装置にお
    いて、 上記学習されるニューラルネットワーク構成は、2入力
    1出力の3層構造のネットワークを複数個組み合わせた
    構成のものであることを特徴とするパラメータ推定装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のパラメータ推定装置にお
    いて、 上記後件部の演算に用いられるニューラルネットワーク
    構成をマップ化する時のマップ格子点を決定する際に、
    ニューラルネットワークの最大微分係数と、推定誤差の
    許容値とにより格子点幅を算出して決定することを特徴
    とするパラメータ推定装置。
  5. 【請求項5】 ニューラルネットワークを用いて制御対
    象の入出力に関係するパラメータを推定するパラメータ
    推定装置において、 学習されたニューラルネットワーク出力の突発的変化を
    ノイズと判定し、上記ニューラルネットワーク出力にフ
    ィルタを掛けたものを推定値として用いることを特徴と
    するパラメータ推定装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のパラメータ推定装置にお
    いて、 上記ニューラルネットワーク学習に用いる教師信号は、
    予めフィルタ特性を考慮に入れ、その位相およびゲイン
    を調整して与えられるものであることを特徴とするパラ
    メータ推定装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のパラメータ推定装置にお
    いて、 上記教師信号の位相およびゲインの調整を、出力に用い
    るフィルタの逆モデルを元の教師信号に掛けて新たな教
    師信号とすることで行うことを特徴とするパラメータ推
    定装置。
  8. 【請求項8】 ニューラルネットワークを用いて制御対
    象の入出力に関係するパラメータを推定するパラメータ
    推定装置において、 ファジィ演算の前件部のパラメータとして上記制御対象
    の入出力特性のうち非線形性と相関の強い1つ以上のパ
    ラメータを選び、上記前件部のパラメータに基づいたフ
    ァジィ分割により、上記制御対象を複数の小さな領域に
    分割する制御領域分割手段と、 上記演算の後件部として、上記分割された制御領域毎に
    上記制御対象の入力および制御出力それぞれの時系列デ
    ータを入力としたニューラルネットワークを用い、上記
    制御対象の動特性を推定する推定手段とを備えたことを
    特徴とするパラメータ推定装置。
  9. 【請求項9】 ニューラルネットワークを用いて制御対
    象の入出力に関係するパラメータを推定するパラメータ
    推定装置において、 ファジィ演算の前件部のパラメータとして上記制御対象
    の入出力特性のうち非線形性と相関の強い1つ以上のパ
    ラメータを選び、上記前件部のパラメータに基づいたフ
    ァジィ分割により、上記制御対象を複数の小さな領域に
    分割する制御領域分割手段と、 上記演算の後件部として、上記分割された制御領域毎に
    上記制御対象の入力およびニューラルネットワーク出力
    それぞれの時系列データを入力としたニューラルネット
    ワークを用い、上記制御対象の動特性を推定する推定手
    段とを備えたことを特徴とするパラメータ推定装置。
  10. 【請求項10】 ニューラルネットワークを用いて制御
    対象の入出力に関係するパラメータを推定するパラメー
    タ推定装置において、 ファジィ演算の前件部のパラメータとして上記制御対象
    の入出力特性のうち非線形性と相関の強い1つ以上のパ
    ラメータを選び、上記前件部のパラメータに基づいたフ
    ァジィ分割により、上記制御対象を複数の小さな領域に
    分割する制御領域分割手段と、 上記演算の後件部として、上記分割された制御領域毎に
    制御対象の入力および推定器により推定した制御出力推
    定値それぞれの時系列データを入力としたニューラルネ
    ットワークを用い、上記制御対象の動特性を推定する推
    定手段とを備えたことを特徴とするパラメータ推定装
    置。
  11. 【請求項11】 ニューラルネットワークを用いて制御
    対象の入出力に関係するパラメータを推定するパラメー
    タ推定装置において、 ファジィ演算の前件部のパラメータとして上記制御対象
    の入出力特性のうち非線形性と相関の強い1つ以上のパ
    ラメータを選び、上記前件部のパラメータに基づいたフ
    ァジィ分割により、上記制御対象を複数の小さな領域に
    分割する制御領域分割手段と、 上記演算の後件部として、上記分割された制御領域毎に
    制御対象の入力および制御出力、もしくは推定値のそれ
    ぞれの時系列データを少なくとも含む運転状態パラメー
    タを入力としたニューラルネットワークを用い、上記制
    御対象の動特性を推定する推定手段とを備えたことを特
    徴とするパラメータ推定装置。
  12. 【請求項12】 請求項8ないし11のいずれかに記載
    のパラメータ推定装置において、 上記ニューラルネットワークの中間層と出力層に用いて
    いる非線形関数f(x)を2つの線形関数で表現するこ
    とにより、上記ニューラルネットワークの動特性を上記
    線形関数のパラメータと、ニューラルネットワークの結
    合係数の積和演算から得られる係数で表現されるモデル
    とで与え、該モデルを用いて制御系を設計することを特
    徴とするパラメータ推定装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のパラメータ推定装置
    において、 上記ニューラルネットワークの中間層と出力層に用いる
    非線形関数f(x)を表現する2つの線形関数の一つが
    非線形関数の最大微分係数αを傾きとする原点を通る直
    線であり、もう一つが傾きβの原点を通る直線で与えら
    れるものであることを特徴とするパラメータ推定装置。
  14. 【請求項14】 請求項12記載のパラメータ推定装置
    において、 上記原点を通る直線の傾きβは、0≦β≦αを満たし、
    β=(f(x1))/x1で与えられるものであること
    を特徴とするパラメータ推定装置。
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