JP3506873B2 - 断熱内壁パネル - Google Patents

断熱内壁パネル

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JP3506873B2
JP3506873B2 JP08487197A JP8487197A JP3506873B2 JP 3506873 B2 JP3506873 B2 JP 3506873B2 JP 08487197 A JP08487197 A JP 08487197A JP 8487197 A JP8487197 A JP 8487197A JP 3506873 B2 JP3506873 B2 JP 3506873B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、断熱内壁パネルに
関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、鉄骨構造の建物において、外壁
がカーテンウォール構造をとっているような場合、内壁
の施工に当たって、自立した下地材および断熱材の施工
が必要となる。 【0003】そこで、従来より、図7に示すように、矩
形に枠組みした木製下地枠bの枠内に断熱材cを設ける
とともに、この木製下地枠bの室内側となる内面側に防
湿シートdを貼設して断熱内壁パネルaを構成し、この
断熱内壁パネルaを施工することが行われている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の断
熱内壁パネルaの場合、木製下地枠bの枠内に断熱材c
を設けるとともに、この木製下地枠bの内面側に防湿シ
ートdを設けているため、断熱内壁パネルaの施工後に
コンセント取り付けなどの配線工事を行う際、この断熱
材cや防湿シートdの一部分を破らなければならなず、
断熱効果が低下してしまうといった不都合を生じること
となる。 【0005】また、この断熱内壁パネルaは、木製下地
枠bの枠内に断熱材cが詰まった状態でパネル化されて
いるため、この断熱内壁パネルaを床面に固定する場
合、木製下地枠bを直接床面に釘固定するといったこと
ができない。したがって、床面に、断面溝型となったラ
ンナなどの取付金具を固定しておき、この取付金具を利
用して断熱内壁パネルaの縁部を支持するといったこと
で施工しなければならず、施工作業が煩わしいといった
不都合を生じることとなる。 【0006】本発明は、係る実情に鑑みてなされたもの
であって、簡単に施工でき優れた断熱効果を得ることが
できる断熱内壁パネルを提供することを目的としてい
る。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の断熱内壁パネルは、梁下に施工される断熱内
壁パネルであって、断面溝形となされた一対の横桟材
が、溝部が対向するように配置され、この溝部間に、縦
桟材および縦中桟材を嵌め込んで矩形に枠組みされた鋼
製下地枠が形成され、この鋼製下地枠の枠内に縦中桟材
が、横桟材の溝部内をスライド移動可能となされるとと
もに、この鋼製下地枠の両側の縦桟材の両端部の外面側
に形成された突起部が、横桟材の両端部の外面側に形成
された長孔に嵌まり込み、この長孔の距離だけ幅方向に
溝部内をスライド移動可能となされ、縦桟材を横桟材の
両端側にスライド移動させて最も幅が広くなった状態
で、この鋼製下地枠の縦桟材と横桟材との外面側全体
防湿シートが貼設されるとともに、この防湿シートの外
面側であって、鋼製下地枠の枠外に、横幅が上記防湿シ
ートと同様となされ、縦幅は梁下に施工した状態で上辺
の横桟材と梁との間隙を充分に被覆することができるよ
うに上方にはみ出した状態でフィルム包装された断熱材
が貼設されてなるものである。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。 【0009】図1および図2は断熱内壁パネル1の全体
構成の概略を示し、図3は同断熱内壁パネル1の施工完
了状態を示している。 【0010】すなわち、この断熱内壁パネル1は、鋼製
下地枠2の外面側に防湿シート3が貼設されるととも
に、この防湿シート3の外面側に断熱材4が貼設された
ものである。 【0011】鋼製下地枠2は、断面溝形の一対の横桟材
21を、溝部21aが対向するように配置し、この溝部
21a間に、断面矩形状の縦桟材22および縦中桟材2
3を嵌め込んで矩形に枠組みした状態に形成されてい
る。 【0012】図4(a)に示すように、横桟材21は、
両端部の外面側に長孔21bが形成されている。また、
縦桟材22は、両端部の外面側に、横桟材21の長孔2
1bに嵌まり込む突起部22aが形成されている。そし
て、縦桟材22は、横桟材21の溝部21aに嵌め込ま
れた状態で、この横桟材21の長孔21bの距離だけ幅
方向にスライド移動可能となされている。さらに、縦中
桟材23は、横桟材21の溝部21aに単に嵌め込まれ
た状態となされており、この鋼製下地枠2の枠内を横桟
材21の溝部21aに沿って自由にスライド移動可能と
なされている。図4(b)に示すように、この縦桟材2
2および縦中桟材23は、あらかじめ所定の位置に位置
決めした後、横桟材21の室内側となる内面側からビス
8を打ちつけることによって仮固定される。縦中桟材2
3の数は、特に決まっているものではなく、必要に応じ
て追加したり、取り外したりすることができる。 【0013】防湿シート3は、鋼製下地枠2の外面側全
体に貼設される。ただし、鋼製下地枠2は、縦桟材22
が幅方向にスライド移動して幅が変化するので、この縦
桟材22を、横桟材21の両端側にスライド移動させて
最も幅が広くなった状態とする。そして、この最も幅が
広くなった状態の鋼製下地枠2の外面全体に防湿シート
3を貼設する。また、縦中桟材23は、横桟材21の溝
部21aに沿って自由にスライド移動可能となされてい
るため、この縦中桟材23と防湿シート3とは貼り合わ
せず、横桟材21および縦桟材22と、防湿シート3と
の接する部分を両面テープ31によって貼り合わせる。
この防湿シート3としては、アルミニウム蒸着した、ポ
リエチレン製またはポリプロピレン製のフィルムを使用
することができる。 【0014】断熱材4は、上記防湿シート3の外面側で
あって、鋼製下地枠2の枠外に貼設される。この断熱材
4の横幅は、上記防湿シート3と同様に、幅方向に最も
広くなった状態とした鋼製下地枠2の幅に合致する横幅
となるように貼設される。また、この断熱材4の縦幅
は、断熱内壁パネル1を施工した状態で、鋼製下地枠2
の上辺の横桟材21と梁5との間隙を充分に被覆するこ
とができるように、鋼製下地枠2の上辺の横桟材21か
ら、かなり上方にはみ出した状態の縦幅となるように貼
設される。この断熱材4としては、例えば、フィルム包
装された高密度グラスウール製の断熱材4を使用するこ
とができる。この断熱材4は、鋼製下地枠2の外面側に
貼設された防湿シート3に両面テープ41によって貼設
される。この断熱材4は、鋼製下地枠2に対して一体と
なった一つの断熱材4を貼設するものであっても良い
し、複数の断熱材4を貼設するものであっても良い。ま
た、あらかじめフィルム包装された断熱材4を使用する
場合、少なくとも防湿シート3に貼設される部分のフィ
ルムを、あらかじめこの防湿シート3と同材質のものと
しておいても良い。この場合、鋼製下地枠2の外面側に
断熱材4を貼設するだけで、防湿シート3と断熱材4と
の双方を貼設したこととできる。 【0015】このようにして構成される断熱内壁パネル
1を施工するに先立って、梁5およびラーメン柱(図示
省略)によって構成される建物躯体に、床材6、床下地
材61および外壁パネル7を施工しておく。そして、図
3に示すように、まず、断熱内壁パネル1を梁5の直下
の床下地材61の上に立設させる。そして、鋼製下地枠
2の枠内から、下辺の横桟材21の溝部21a内にビス
8を打ちつけて、この横桟材21を床下地材61に固定
する。 【0016】また、図5に示すように、隣接する断熱内
壁パネル1の鋼製下地枠2の縦桟材22同士の間隙に
は、連結金具80を介在させてビス8で固定する。この
ようにして断熱内壁パネル1は、複数枚が横並びに連結
した状態で施工されて行く。この際、鋼製下地枠2の縦
桟材22は、横桟材21の長孔21b(図4参照)の距
離だけ幅方向にスライド移動可能となされているので、
この縦桟材22を、必要に応じて幅方向にスライド移動
させることで、鋼製下地枠2の横幅を調整することがで
きる。ただし、断熱内壁パネル1は、あらかじめ、鋼製
下地枠2の縦桟材22と横桟材21とを、ビス8によっ
て仮固定しているので、この仮固定された横幅のままで
施工できる場合は、そのまま横幅を調整せずに施工す
る。そして、横幅を調整する場合は、縦桟材22と横桟
材21とを仮固定しているビス8を取り、縦桟材22を
スライド移動させて所望の幅に調整した後、再度、ビス
8によってこの縦桟材22と横桟材21とを固定するこ
とで横幅を調整して施工する。 【0017】これにより、各断熱内壁パネル1は、建物
軸組(図示省略)の縦柱(図示省略)間に、隙間無く施
工することができる。なお、このように縦桟材22を幅
方向にスライド移動させる場合、この縦桟材22には、
防湿シート3が貼設されているが、この防湿シート3
は、鋼製下地枠2を最も幅の広い状態に設定して貼設し
ているため、縦桟材22のスライド移動、すなわち、鋼
製下地枠2の幅が狭められることによって若干シワがよ
る程度ですむ。また、このシワを無くす方法として、鋼
製下地枠2の上下の横桟材21間にのみ防湿シート3を
貼設し、縦桟材22を自由にスライド移動できるように
しておいても良い。 【0018】さらに、上辺の横桟材21に固定金具9を
取り付け、この固定金具9を梁5に固定する。この固定
金具9は、図6に示すように、鋼製下地枠2の上辺の横
桟材21に嵌め込む溝型に形成された金具本体91と、
梁5のフランジ部50に噛み込む固定部材92とがボル
ト93によって連結されている。そして、ボルト93の
回動具合によって、梁5に固定された固定部材92に対
して金具本体91を矢符A、B方向に動かすことがで
き、これによって断熱内壁パネル1の出入り調整を行う
ことで、梁5の直下に断熱内壁パネル1が施工されるこ
ととなる。 【0019】このようにして断熱内壁パネル1を施工し
た後は、鋼製下地枠2の表面に石膏ボードなどの内壁下
地材10が貼設される。この内壁下地材10は、通常、
断熱内壁パネル1の大きさに合致するものが使用され、
この縦桟材22を下地補強材として貼設される。しか
し、図5に示すように、場合によっては、鋼製下地枠2
の中央部の位置に、この内壁下地材10の継ぎ目10a
が来た状態で貼設される。この際、縦中桟材23が、横
桟材21の溝部21a内を自由にスライド移動可能とな
されているので、この縦中桟材23を仮固定しているビ
ス8を取った後、幅方向にスライド移動させて、内壁下
地材10の継ぎ目10aの位置に来るように調整する。
そして、内壁下地材10の表面から縦中桟材23に、再
度、ビス8を固定することで、この縦中桟材23を下地
補強材として内壁下地材10を安定した状態に貼設する
ことができる。 【0020】また、梁5の内側に断熱材4が設けられ
る。さらに、鋼製下地枠2の縦桟材22および縦中桟材
23に野縁ランナ51を介して野縁52が設けられ、こ
の野縁52に石膏ボードなどの天井パネル53が施工さ
れる。さらに、床下地材61の表面には、フローリング
材などの床仕上げ材62が貼設される。 【0021】このように、この断熱内壁パネル1による
と、鋼製下地枠2の枠内に断熱材4が無く、この枠内が
空隙となっているので、ビス8を打ちつけることによっ
て簡単に床下地材61の上に固定したり、隣接する断熱
内壁パネル1同士を固定することができる。また、この
空隙となった枠内の縦中桟材23は、縦方向に配置さ
れ、かつ、幅方向に自由にスライド移動可能となされて
いるので、この空隙を利用して自由に配線をとりまわす
ことができる。この場合、鋼製下地枠2の外面側に防湿
シート3や断熱材4を貼設しているので、これらの防湿
シート3や断熱材4を破ることなく配線工事をすること
ができる。 【0022】また、防湿シート3には、アルミニウム蒸
着をしているため、鋼製下地枠2の枠内の空気中に熱を
輻射させることができ、優れた断熱効果が得られること
となる。 【0023】さらに、施工完了状態で、鋼製下地枠2と
梁5との間は、通常、固定金具9が取り付けられるため
に間隙を生じることとなるが、この断熱内壁パネル1
は、鋼製下地枠2よりも上方に突出するように断熱材4
を貼設しているため、この間隙の部分を断熱材4で塞い
だ状態とすることができる。したがって、室内から外部
へと熱橋が形成されることが無く、優れた断熱性を保つ
ことができる。また、この断熱材4は、鋼製下地枠2の
外面側に貼設しているため、この鋼製下地枠2の枠内に
納めるといったことを考えることなく、自由な幅や厚み
のものを貼設することができるので、一般地域や寒冷地
域などの断熱地域区分に簡単に対応することができる。 【0024】 【発明の効果】以上述べたように、本発明によると、鋼
製下地枠の外面側に防湿シートを貼設し、この防湿シー
トの外面側であって、鋼製下地枠の枠外に断熱材を貼設
しているので、鋼製下地枠の枠内は、空隙となる。した
がって、コンセント取り付けなどの配線工事の際、この
防湿シートや断熱材を破ったりすることなく鋼製下地枠
内に配線を取りまわすことができる。また、この断熱内
壁パネルを床面に固定する際や、隣接するパネルと固定
する際などには、鋼製下地枠の枠内から、床面や隣接す
る鋼製下地枠に、直接ビス固定することができ、簡単に
施工することが可能となる。 【0025】また、鋼製下地枠の枠外に断熱材を貼設し
ているため、この鋼製下地枠の大きさに関係なく断熱材
の厚みや大きさを設定することができる。したがって、
鋼製下地枠の周囲にはみ出す大きさに断熱材を貼設して
おけば、断熱内壁パネルを施工した際に、鋼製下地枠の
外側を隙間無く断熱材によって被覆することができ、こ
の鋼製下地枠の部分で熱橋が形成されるのを解消するこ
とができる。また、断熱材の厚みや種類を変更すること
で、一般地域や寒冷地域などの断熱地域区分に簡単に対
応することができる。 【0026】さらに、鋼製下地枠の両側の縦桟材は、横
桟材の両端部で所定幅だけ溝部内をスライド移動可能と
しているので、この所定幅の範囲内で鋼製下地枠の横幅
を調整することができることとなる。したがって、断熱
内壁パネルを複数枚横並びに連結した状態で、隙間無く
施工することができ、優れた断熱効果が得られることと
なる。 【0027】さらに、鋼製下地枠の枠内の縦中桟材は、
横桟材の溝部内をスライド移動可能としているので、こ
の鋼製下地枠の表面に貼設される内壁ボードや、室内側
から固定される各種物品の下地補強材として使用するこ
とができる。また、鋼製下地枠の枠内に配線をとりまわ
す場合、配線の邪魔にならないように、この縦中桟材を
自由に移動させることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】断熱内壁パネルの全体構成の概略を示す分解斜
視図である。 【図2】(a)ないし(c)は、断熱内壁パネルの全体
構成の概略を示す平面図、正面図および側面図である。 【図3】断熱内壁パネルの施工状態を示す側断面図であ
る。 【図4】(a)および(b)は、鋼製下地枠の下横桟材
の外面側および内面側を示す部分省略正面図である。 【図5】隣接する断熱内壁パネル同士の施工状態を示す
部分拡大図である。 【図6】固定金具による断熱内壁パネルと梁との固定状
態を示す部分拡大図である。 【図7】従来の断熱内壁パネルを示す側断面図である。 【符号の説明】 1 断熱内壁パネル 2 鋼製下地枠 21 横桟材 21a 溝部 22 縦桟材 23 縦中桟材 3 防湿シート 4 断熱材
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E04C 2/38 E04C 2/46 E (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 2/00 - 2/96 E04C 2/00 - 2/54

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 梁下に施工される断熱内壁パネルであっ
    て、 断面溝形となされた一対の横桟材が、溝部が対向するよ
    うに配置され、この溝部間に、縦桟材および縦中桟材を
    嵌め込んで矩形に枠組みされた鋼製下地枠が形成され、
    この鋼製下地枠の枠内に縦中桟材が、横桟材の溝部内を
    スライド移動可能となされるとともに、この鋼製下地枠
    の両側の縦桟材の両端部の外面側に形成された突起部
    が、横桟材の両端部の外面側に形成された長孔に嵌まり
    込み、この長孔の距離だけ幅方向に溝部内をスライド移
    動可能となされ、縦桟材を横桟材の両端側にスライド移
    動させて最も幅が広くなった状態で、この鋼製下地枠の
    縦桟材と横桟材との外面側全体に防湿シートが貼設され
    るとともに、この防湿シートの外面側であって、鋼製下
    地枠の枠外に、横幅が上記防湿シートと同様となされ、
    縦幅は梁下に施工した状態で上辺の横桟材と梁との間隙
    を充分に被覆することができるように上方にはみ出した
    状態でフィルム包装された断熱材が貼設されてなること
    を特徴とする断熱内壁パネル。
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