JP3506449B2 - 騒音制御装置 - Google Patents

騒音制御装置

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JP3506449B2
JP3506449B2 JP32559892A JP32559892A JP3506449B2 JP 3506449 B2 JP3506449 B2 JP 3506449B2 JP 32559892 A JP32559892 A JP 32559892A JP 32559892 A JP32559892 A JP 32559892A JP 3506449 B2 JP3506449 B2 JP 3506449B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は騒音と逆相等音圧のキャ
ンセル音をスピーカから出力することにより騒音をキャ
ンセルする騒音制御装置に関し、特に本発明では騒音源
から発生する騒音を目的の領域において低減するため、
適応型フィルタ等を用いてキャンセル音(二次音)を発
生する騒音制御装置において、効果的なキャンセル音を
生成する騒音源の動作状態を表現する各種情報の加工
方法、加工回路構成、キャンセル音を生成するため
の主処理部への情報受渡し方法等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来このような分野の技術として、内燃
機関等から発生する騒音を低減するためにマフラ等の受
動的なキャンセル音装置が使用されてきたが、サイズ、
キャンセル音特性等の観点から改善がなされていた。こ
れに対し、音源から発生された騒音と逆位相・等音圧の
補償音をスピーカから出力し、騒音を相殺する能動型の
騒音制御装置が提案されている。ところで、この能動型
の騒音制御装置自体の周波数特性あるいは安定性等が十
分でなく実用化が遅れていた。しかし、近年ディジタル
回路を使用した信号処理技術が発展し取り扱う周波数範
囲も拡大した結果、実用的な騒音制御装置が多数提案さ
れている。このような分野の技術として、特開昭63−
311396号公報に記載されるものがある。これに記
載されるものは、ダクト上流に設置した騒音源用のマイ
クロフォンで騒音を検出し信号処理回路により騒音と逆
位相・等音圧の信号をダクト下流に設置したスピーカか
ら出力し、キャンセルされた結果をキャンセル用のマイ
クロフォンで検出してフィードバックするフィードバッ
ク系と、フィードフォワード系と組み合わせた、いわゆ
る2マイクロフォン・1スピーカ型の能動型騒音制御装
置である。
【0003】ところで、この騒音制御装置には、所定の
サンプリング周波数によりアナログ信号が変換されたデ
ィジタル信号を処理するディジタル回路を使用した信号
処理技術としてDSP(Digital Signal Processor) が
使用され、該DSPには主処理を行う適応型フィルタ
(Adaptive Signal Processor)が設けられており、この
適応型フィルタにより騒音をキャンセルための補償音が
形成されている。この騒音制御装置を、例えば、車両に
搭載し車両の騒音を制御する場合にはエンジンの回転パ
ルスから騒音として生じる模擬的信号を形成し前記適応
型フィルタへの参照信号として使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の騒音
制御装置では、エンジンの回転パルスは、エンジンの回
転に依存してDCレベル、パルス波高等が変動する。例
えば、エンジン回転が高くなるとDCレベルがふわっと
高くなり、パルス波高が小さくなり、パルス波形も矩形
波からサイン波に近くなるといった現象が発生する場合
がある。しかし、回転パルスのDCレベルが変動すると
騒音の周波数が検出できなくなり、パルス波高が変動す
るとジッタが生じ、参照信号の形成に問題があった。さ
らに前記参照信号、参照信号処理の応答性改善、非整数
次の騒音のキャンセル、騒音の音色調整等の課題があ
る。
【0005】したがって本発明は上記問題点に鑑みエン
ジンの回転パルスの検出精度向上、参照信号、参照信号
処理の応答性改善、非整数次の騒音のキャンセル、騒音
の音色調整等が図れる騒音制御装置を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記問題点を解
決するために、エンジンからの騒音と逆相等音圧のキャ
ンセル音を出力するスピーカと、前記キャンセル音によ
り騒音が重畳した結果生じる残留音を捕捉して誤差信号
としてフィートバックするマイクロフォンとを有する騒
音制御装置に、パルス整形回路、参照信号形成回路、主
処理部、補正制御部及び誤動作防止回路を設ける。そし
て、補正制御部では、誤差信号を周波数分析し、これに
よって抽出された結果に基づき、参照信号回路での基本
信号を分周する分周比、分周された信号の振幅を補正す
また、参照信号形成回路では、自ら形成した参照信
号の周波数分析と、補正制御部で誤差信号の周波数分析
とを対応づけて比較し、この結果により、参照信号形成
回路に入力する基本信号を分周する分周比、分周された
信号の振幅を調整する
【0007】前記パルス整形回路は前記エンジンからの
エンジンパルスに関し、エンジン回転数に依存するDC
レベル、パルス波高の変化の影響を除去するようにして
ある。前記参照信号形成回路は前記パルス整形回路の出
力信号を基本信号としこの整数次のみならず非整数次に
関しても前記エンジンの騒音を模擬した参照信号を形成
し、この参照信号をアナログ信号からディジタル信号に
変換するためにA/D変換器を有するようにしてある。
【0008】前記主処理部は前記参照信号を用いて前記
誤差信号が最小になるようにキャンセル音を形成するた
めの補償信号を形成し、前記エンジンの回転数が低くな
る程に処理量を増加するようにしてある。前記補正制御
部は前記誤差信号に基づき前記参照信号形成回路の参照
信号を補正し、前記残留音の音色を調整するようにして
ある。
【0009】前記誤動作防止回路は前記パルス整形回路
のエンジンパルスに基づき、エンジン回転数が所定以上
なら騒音制御の動作を停止するようにしてある。
【0010】
【作用】本発明の騒音制御装置によれば、前記エンジン
からのエンジンパルスに関し、エンジン回転数に依存す
るDCレベル、パルス波高の変化の影響を除去すること
により、エンジン回転が変動しても正確にパルスを発生
することができるようになった。前記パルス整形回路の
出力信号を基本信号としこの整数次のみならず非整数次
に関しても前記エンジンの騒音を模擬した参照信号を形
成し、この参照信号をアナログ信号からディジタル信号
に変換するために、例えば、Δ−Σ型A/D変換器を有
し、主処理部では前記Δ−Σ型A/D変換器に用いるサ
ンプリング信号の周波数を分周した分周信号をサンプリ
ング信号として用いることにより群遅延特性の影響を小
さくできるようになった。さらに非整数次の騒音の低減
を図ることができるようになった。前記主処理部は前記
参照信号を用いて前記誤差信号が最小になるようにキャ
ンセル音を形成するための補償信号を形成し、前記エン
ジンの回転数が低くなる程に処理量を増加することによ
り応答性改善と精度向上が図られるようになった。前記
誤差信号に基づき前記参照信号形成回路の参照信号を補
正することにより、出力の成分と入力の成分が対応づけ
らる場合も、出力の成分と入力の成分が対応づけられな
い場合も有効な効果が得られるようになった。自ら形成
した参照信号の周波数分析と、誤差信号の周波数分析と
を対応づけて比較しこの結果により基本信号を分周する
分周比、分周された信号の振幅を前記残留音の音色を調
整することにより騒音低減効果を最大にするだけでなく
音色の調整も可能にする。さらにエンジンパルスに基づ
き、エンジン回転数が所定以上なら騒音制御の動作を停
止することにより騒音制御を無効にする。
【0011】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照して
説明する。図1は本発明の実施例に係る騒音制御装置の
全体構成を示す図である。本図に示す騒音制御装置は、
車両のエンジン1を騒音源として騒音が排気管を経由し
て外部の放出される付近に設けられ、騒音と逆位相・等
音圧のキャンセル音を出力するスピーカ2と、該スピー
カ2の付近に設けられかつ騒音にキャンセル音を重畳し
た結果残留する残留音を捕捉して誤差信号を生成するマ
イクロフォン3と、前記スピーカ2を駆動する電力増幅
器4と、該電力増幅器4に接続され高周波成分を除去す
る低域通過フィルタ5と、該低域通過フィルタ5に接続
され、ディジタル信号をアナログ信号に変換するD/A
変換器6(Digital to AnalogConverter) と、前記マイ
クロフォン3の出力信号を増幅する増幅器7と、該増幅
器7に接続され標本化に伴う折り返しを防止する低域通
過フィルタ8と、該低域通過フィルタ8に接続されアナ
ログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換器9
(Analog to Digital Converter)と、エンジン1のエン
ジンパルスを入力しその波形を整形するパルス整形回路
100と、該パルス整形回路100で整形された信号に
基づき騒音の参照信号を形成する参照信号形成回路20
0と、前記A/D変換器9に接続され残留音の誤差信号
により前記参照信号を補正する補正制御部400と、前
記参照信号形成回路200の非制御信号として前記A/
D変換器9からの誤差信号を制御信号としてD/A変換
器6に騒音をキャンセルする補償信号を形成する主処理
部300と、パルス整形回路からの信号に基づき制御帯
域内外を判断し騒音制御を禁止する誤動作防止回路50
0とを具備する。以下順次、本実施例に係る騒音制御装
置の主要構成を説明する。
【0012】図2は本発明に係る騒音制御装置における
パルス整形回路100の第1の例を示す図である。本図
(a)に示すパルス整形回路100はエンジンの回転パ
ルスを入力しインピーダンス変換を行うバッファアンプ
10と、該バッファアンプ10の後段に接続し一定の積
分定数をもつ積分器である低域通過フィルタ11と、前
記バッファアンプ10が非反転入力端子に、前記低域通
過フィルタ11が反転入力端子に接続される比較器12
を具備する。本図(b)は本図(a)のパルス整形回路
の各部信号波形を示す図である。本図(b)に示す入力
信号エに対して、低域通過フィルタ11では予め扱う周
期に応じた積分定数を持つ積分器によって、低域通過フ
ィルタ11の出力信号オのように、入力パルスのDCレ
ベルに応じたスレッショルドレベルが設定される。この
ため、本図(b)に示すように、入力パルスのDC変位
や周期変化の影響を受けない良好なパルス出力信号カが
得られ、これによって良好な騒音低減効果が得られる。
【0013】図3は本実施例との比較のために従来のパ
スル整形回路との関係を示す図である。本図(a)に示
すように、従来のパルス整形回路ではバッファアンプ1
0と比較器12との間に低域通過フィルタ11がない。
このため本図(b)にしめすようにパルス波高が小さく
なったり、DC入力レベルが変動するとパルスを正確に
得ることができなかった。
【0014】図4は本発明の実施例に係る騒音制御装置
におけるパルス整形回路100の第2の例を示す図であ
る。本図のパルス整形回路100の第2の例は前記整形
回路の第1の例の改良をしたものであり、前記整形回路
の第1の例と異なるものは前記低域通過フィルタ11と
前記比較器12の反転入力端子との間に非反転加算部1
3を備える。該非反転加算部13はその出力が前記比較
器12の反転入力端子に接続するオぺアンプ131と、
該オぺアンプ131の出力と反転入力端子との間に接続
する抵抗132と、前記低域通過フィルタ11の出力端
子と前記オぺアンプ131の反転入力端子との間に接続
される抵抗133と、前記オぺアンプ131の非反転端
子と接地間との間に接続される抵抗134と、前記オぺ
アンプ131の反転入力端子にその一方が接続される抵
抗134とを具備する。
【0015】さらに一方が前記抵抗135の他方に接続
され可変の基準電圧部14と、図示しない主制御部の動
作結果(誤差信号)が好ましい方向に変化するように、
該基準電圧14の電圧を制御するレベル制御部15とが
設けられる。このようにして、第2の例は低域通過フィ
ルタ11の出力電圧を微調整する方法を示すものであ
り、大枠として動作保証と制御効果の改善、両方のメリ
ットを得ることができる構成としている。この場合、積
分器出力変化幅よりもレベル制御部15によって調整さ
れる範囲は小さく設定しておくことでレベル制御部15
によりパルス出力が得られなくなるといった誤動作を防
止することができる。
【0016】図5は図4の波形整形回路の各部信号波形
を示す図である。本図(a)における入力信号エに対し
て低域通過フィルタ11の出力信号オに対して非反転加
算部13の出力信号オ’のように電圧がかさ上げされ
る。本図(b)は前記低域通過フィルタ11の出力信号
に基づき比較器12により形成されると仮定した場合の
出力信号カを示すものである。これに対して、本図
(c)に示すように非反転加算部13の出力信号オ’に
基づき比較器12により出力信号カ’が形成される。
【0017】但し低域通過フィルタ11の出力電圧をV
R1、可変の基準電圧部14の電圧をVR2とするとV
R1の変化範囲≫VR2の変化範囲の関係を保ってい
る。以下にレベル制御部15による可変の基準圧14の
調整方法の例を説明する。図6は図4のレベル制御部1
5の調整動作を説明するフローチャートであり、図7は
可変の基準電圧部14の電圧と誤差との関係を説明する
図である。レベル制御部15では、騒音にキャンセル音
を重畳してられた残留音を誤差信号として主制御部か
ら制御信号として入力している。主制御部はここでは図
示しないが適応型フィルタ等で構成されている。前記誤
差信号と前記基準電圧部14との関係に関し図7に示す
ように特性が単調増減の場合について説明する。レベル
制御部15の電圧を増加する場合にはフラグ1=+と
し、減少する場合にはフラグ1=−とし、誤差信号が増
加している場合にはフラグ2=0とし、減少している場
合にはフラグ2=1とする。図6のステップ1において
フラグ1=+、フラグ2=0と初期化する。
【0018】ステップ2において可変基準電圧部14の
レベルを既設定増加分だけ増加してパルスの整形が行わ
れる。ここでレベルの既設定増加分の電圧は、例えば
0.01〜0.001V程度である。ステップ3におい
て、前記ステップ2により整形された信号によりレベル
制御部15では誤差信号が減少したかを判断する。
【0019】ステップ4において、前記ステップでの判
断が「YES」ならフラグ2=1に変更する。ステップ
5において可変基準電圧部4へのレベル設定範囲が上限
かを判断する。ここで上限が図7に示すように設定さ
れ、例えば4Vに設定される。この判断において上限に
達していなければ、ステップ2に戻り上記手順を繰り返
す。
【0020】ステップ6において前記ステップ5で上限
を越えれば、現状レベルを設定する。ステップ7におい
てステップ3での判断が「NO」であるならば、レベル
を既設定増分だけ減少してステップ6に進む。ステップ
8においてフラグ1=−、フラグ2=0に設定する。
【0021】ステップ9において可変基準電圧部4のレ
ベルを既設定減少分だけ減少する。ステップ10におい
て誤差信号は減少したかを判断する。ステップ11にお
いて前記ステップ9での判断が「YES」ならフラグ2
=1に変更する。ステップ12ではレベル設定範囲が下
限かを判断する。この判断が「NO」なら前記ステップ
9に戻り上記手順を繰り返す。
【0022】ステップ13において前記ステップ12の
判断が「YES」なら現状レベルを可変基準電圧部14
に現在のレベルを設定してステップ1に戻る。ステップ
14において前記ステップ10での判断が「NO」なら
可変基準電圧部14の電圧をレベル既設定増加分だけ増
加してステップ13に進む。以上は誤差信号の特性が単
調増減の場合であったが、複雑な変化をしても調整方法
は複雑になるだけで同様な思想に基づき実現可能であ
る。かくしてレベル制御部15により、誤差信号が図7
に示す最小値に落とし込めることが可能になり、このた
めエンジン回転数によりパルスが変動してもこのパルス
を正確に取り出すことが可能になる。
【0023】図8は本発明の実施例に係る騒音制御装置
に於ける参照信号形成回路200を説明する図である。
本図に示す参照信号形成回路200は、パルス整形回路
100からの信号を分岐して入力する複数の分周器20
−1、20−2、…、20−n、前記複数の分周器20
−1、20−2、…、20−nにそれぞれ分周比を設定
する複数の分周比設定手段21−1、21−2、…、2
1−nと、前記分周器20−1、20−2、…、20−
nの後段にそれぞれ設けられた複数の可変乗算器22−
1、22−2、…、22−nと、該可変乗算器22−
1、22−2、…、22−nにそれぞれゲインを設定す
る複数のゲイン設定手段23−1、23−2、…、23
−nと、前記可変乗算器22−1、22−2、…、22
−nの出力を加算する加算器24と、該加算器24の後
段に設けられた乗算器25と、該乗算器25のゲインを
設定するゲイン設定手段26と、前記補正制御部400
からの誤差信号を評価出力として入力し、この評価出力
により前記可変乗算器22−1、22−2、…、22−
n、ゲイン設定手段23−1、23−2、…、23−n
及びゲイン設定手段26を制御する制御手段27と、前
記可変乗算器25の後段に設けられ標本化による折り返
しを防止する低域通過フィルタ28と、該低域通過フィ
ルタ28の後段の設けられるA/D変換器29とを具備
する。かくしてエンジン1からのパルス信号に基づき合
成され、騒音の周波数特性と近似した周波数特性の参照
信号に形成され、この参照信号はA/D変換器29でア
ナログ信号からディジタル信号に変換されて、後段の主
処理部300に出力される。
【0024】図9は本実施例との比較のために従来のΔ
−Σ型A/D変換器と主処理部300とのサンプリング
周波数の関係を示す図であり、図10は本実施例に係る
Δ−Δ型A/D変換器と主処理部300とのサンプリン
グ周波数の関係を示す図である。図9に示す前記A/D
変換器29にはΔ−Σ型のA/D変換器が用いられる。
本図に示すように低域通過フィルタ28のカットオフ周
波数はサンプリング周波数をfsとしてfc=fs/2
に設定され、Δ−Σ型のA/D変換器29にはクロッ
ク発生回路30からサンプリング信号が供給され、この
サンプリング周波数が同時に主処理部300のサンプリ
ング信号としも従来は使用されていた。これに対して本
実施例の場合には、図10に示すように、主処理部30
0に対してはクロック発生回路30のクロック出力を1
/nに分周して出力することが異なる。このnは予め選
択したサンプリング周波数が必要なサンプリング周波数
の何倍になるかを示す数値である。ここでクロック発生
回路30からのサンプリング周波数が48KHzの場合
にはn=16に設定される。これにより主処理部300
のサンプリング周波数は3KHzになる。また低域通過
フィルタ28のカットオフ周波数fcは必要な帯域だけ
取り出すように、例えばfc=1.5KHzに設定され
る。なお、これらの例は一例であり、騒音制御において
通常必要な帯域は数百から数KHzであり、実際にはこ
の範囲を考慮して決定される。このように、Δ−Σ型A
/D変換器29のサンプリング周波数を必要帯域を上回
るようにするのは以下の理由による。
【0025】図11はΔ−Σ型A/D変換器の群遅延時
間とサンプリング時間の関係を示すグラフである。Δ−
Σ型A/D変換器29ではディジタルフィルタを用いる
ため、これに起因する群遅延が生じる。本図に示すよう
に、Δ−Σ型A/D変換器29の群遅延時間はサンプリ
ング時間が大きくなるにしたがって小さくなる。例え
ば、市販のものを例とすると、Δ−Σ型のA/D変換器
29の郡遅延は、一般のオーディオ用のサンプリング周
波数fs=48KHzでは約375μsである。騒音制
御装置で使用する周波数の最大を約1KHzにした時に
は通常使用するサンプリング周波数はfs=3KHzで
ある。騒音制御の信号処理は複雑な場合があり処理量が
多いため上記サンプリング周期の間で処理しなければな
らずこれ以上処理時間を短くできない、すなわちサンプ
リング周波数をこれ以上大きくはできない。しかしなが
らこの前記サンプリング周波数をfs=48KHzから
3KHzまで落とすと、前記群遅延は375μs×48
KHz/3KHz=9.7msになり、これは無視でき
ないほど大きくなり騒音低減上問題となる。図10の本
実施例によれば、Δ−Σ型A/D変換器29を用いた場
合でも必要帯域を上回るサンプリング周波数で動作し群
遅延短縮でき、主処理部300では前記サンプリング周
波数が処理に必要な理論サンプリング周波数まで分周さ
れたサンプリング周波数で信号処理されることになる。
かくして従来と比較して1/nに群遅延を小さくできる
ことになる。
【0026】次に参照信号形成回路200の変形につい
て説明する。図12は参照信号形成回路200の変形を
示す図である。本図に示す参照信号形成200の構成は
図8の示すものとほぼ同一であるが、各分周器の分周比
の設定、乗算器のゲイン設定は図8のように制御部から
行わなくても、ディップスイッチ等によるもので設定し
てもよい。本参照信号形成200の変形の特徴は、整数
次以外の騒音成分をキャンセルするために、図12に示
すエンジンパルスを分周する手段(1個または複数個)
とその出力の振幅を調整する手段(1個又複数個)とこ
れらの出力(分周しない分も含む)を混合する手段を持
ち、この出力をA/D変換する機能とを有している。こ
の比較的簡単な手法で0.3、0.5、0.6.、0.
9、1.0、1.2、1.5、1.8、2.0、…等基
本波と非整数次の成分の低減が実現できる。
【0027】図13は参照信号形成回路200の各主要
部の信号波形及び非整数次の成分の調整を示す図であ
る。本図(a)に示すように、入力信号アとして周期T
で周波数fのエンジンパルスが入力する。本図(b)に
示すように、各乗算器22−1、22−2、…、22−
nの出力信号は前記入力信号が調整されて、例えば周波
数f/2、f、3f/2、2f、5f/2…等の信号イ
に形成されている。本図(c)に示すように、加算器2
4の出力ウでは前記各乗算器の出力が合成されて、低域
通過フィルタ28の出力エでは高次の信号が除去され
る。かくして非整数次の成分の低減を実現できる。
【0028】次に主処理部300について説明する。前
記参照信号形成回路おける分周器31を利用して主処
理部300での信号処理応答性の改善を行う。すなわち
上記で設定したサンプリングを可変的に用い、例えば、
エンジン回転が低い時には処理量を増やし処理の精度を
向上し、エンジン回転が高回転になったとき処理量を減
らし精度よりも応答性を向上し、系として最適状況によ
り動作を保証する構成を実現する。該主処理部300は
DSP(Digital Signal Processor) で構成され、その
主要部は適応型フィルタ(Adaptive Filter)で形成さ
れ、さらに該適応型フィルタの主要部はFIR(Finite
Impulse Response)で形成れている。
【0029】前記参照信号形成回路200において、A
/D変換器29のサンプリング周波数には必要なサンプ
リング周波数を上回るものを用い、低域通過フィルタ2
8のカットオフ周波数により必要な帯域のみを通過させ
ることを前提とする。図14は主処理回路400におけ
る信号処理量とエンジン回転数との関係を示す図であ
る。本図(a)は同期クロック(サンプリングクロッ
ク)を示す。本図(b)ではエンジンが低回転の場合に
は騒音の周期が長いので4クロック分をサンプリング周
期として処理量をFIRのタップ数を、例えば64とし
て最大にするようにしてある。本図(c)ではエンジン
が中回転の場合には騒音の周期も中ぐらいなので、3ク
ロック分をサンプリング周期とし、処理量としては前記
タップ数32とする。さらにエンジンが高回転の場合に
は2クロック分をサンプリング周期として、処理量は前
記タップ数16とする。従来のものと比較すると、従来
ではエンジンの回転数が変化しても高速回転の場合と同
様に処理量はタップ数16に固定されていた。
【0030】図15はサンプリング周期を可変にするこ
とによる効果を示す図である。本図に示すように、サン
プリング周波数fsを大にすると、応答性が向上し、精
度はやや劣るという特徴がある。これに対しサンプリン
グ周波数fsを小さくすると、応答性がやや劣るが精度
が向上するという特徴がある。図16は低域通過フィル
タ28のカットオフ周波数の決定を説明するための図で
ある。本図に示すように、低域通過フィルタのカットオ
フ周波数は必要な処理帯域以外は予め入力段の低域通過
フィルタ28で除去してあるので、最大の処理時間で、
処理した場合でも折り返しノイズ等の影響で異常動作は
発生しない。例えば、高回転時(周波数変化量の大きい
とき)に必要なサンプリング周波数、この例の場合には
低回転(変化の少ない)場合の周波数の4倍に設定して
おく。
【0031】上記処理量の切り換えのエンジンのタイミ
ングとしては、エンジン等機器の回転数、回転数変化
量、トランスミッションのポジション、アクセル開度、
アクセル開度の変化量を用いて行う機器で得るようにし
てもよい。図17は処理量、精度、応答性と処理切り換
えのエンジンパラメータとの関係を示す図である。本図
に示すように、周波数低、周波数変化小、Dレンジ、5
速等のパラメータにより処理量が大きく、高精度が必要
であるがやや応答性が劣ってもよい状態に切り換えられ
るようにする。周波数中、周波数変化中、2レンジ等の
パラメータにより処理量が中ぐらいで、中程度の精度応
答性の状態に切り換えるようにする。さらに周波数高、
周波数変化大、1レンジ、Rレンジ等のパラメータによ
り処理量が小さく、精度がやや劣る状態であるが高い応
答性の状態に切り換えるようにする。
【0032】図18は主処理部でのエンジンパラメータ
の検出に伴う処理動作の切り換えを説明するフローチャ
ートである。本図のステップ20において前述したエン
ジン等機器の回転数、回転数変化量、トランスミッショ
ンのポジション、アクセル開度、アクセル開度の変化量
を用いて、エンジンパラメータを検出する。ステップ2
1においてエンジンの回転数が低回転かを判断する。
【0033】ステップ22において低回転なら低回転用
のフィルタのタップ長、フィルタ係数のアドレスを決定
して主処理を行い、ステップ20に戻る。ステップ23
において前記ステップ21での判断が「NO」なら中回
転かの判断を行う。ステップ24において中回転なら中
回転用のフィルタのタップ長、フィルタ係数のアドレス
を決定して主処理を行い、ステップ20戻る。
【0034】ステップ25において前記ステップ23で
の判断が「NO」なら高回転用のフィルタ長、フィルタ
係数のアドレスを決定して処理を行う。なお、例えば、
低回転での処理を行っている最中に、高回転の処理があ
っても現在行っている処理を終了しなければ次の処理は
行えないようにしてある。これはクロック発生毎にフラ
グをたてこのフラグを管理することにより行う。
【0035】次に補正制御部400の説明を行う。図1
9は補正制御部400の第1の構成例を説明する図であ
り、図20は図19の周波数分析手段による参照信号形
成回路の制御部27への制御信号の形成を説明する図で
ある。本図に示すように、補正制御部400はA/D変
換器9からの残留音を評価出力とする誤差信号を入力し
周波数分析を行って、その出力を前記参照信号形成回路
200の制御部27に制御信号として出力する周波数分
析手段31からなる。この周波数分析手段31はバンド
パスフィルタ群または高速フーリェ変換部(Fast Fourie
r Transformation) 等で構成するようにしてもよい。図
20に示すように、周波数分析手段の31の解析する周
波数帯は、例えば、入力信号の周波数は制御部27を介
して前記周波数分周器設定手段21−1、21−2、
…、21−nにより設定されるものと一致させておく。
そして前記周波数分析手段31により抽出された周波数
成分の基づき、例えば、図20に示すように、0.6
f、f、1.5fの信号の振幅に対してそれぞれ0.
2、1.0、0.5の係数を掛けた信号を形成し、この
ように調整した制御信号を前記制御部27に出力し、ゲ
イン設定手段23−1、23−2、…、23−nのゲイ
ン設定を制御する。本実施例によれば、出力の成分と入
力の成分が対応づけられる場合に最適の制御出力が得ら
れる。
【0036】図21は補正制御部400の第2の構成例
を示す図であり、図22は図21の周波数分析により参
照信号形成回路の制御部27への制御信号の形成を説明
する図である。図21に示すように、補正制御部400
は前記同様にA/D変換器9からの評価出力を入力する
周波数分析手段31と、前記参照信号形成回路200の
A/D変換器29からの信号を周波数分析する周波数分
析手段32と、該周波数分析手段32により抽出された
各周波数の成分に一定の係数を乗算する複数の乗算器3
3と、該複数の乗算器33の出力とこの周波数成分が同
一であり前記周波数分析手段32により抽出された周波
数成分とを乗算する複数の乗算器34と、該複数の乗算
部34の出力に一定の係数kn(i=1,2,…,n)
を乗算する複数の乗算器35とを具備する。本第2の構
成例によれば、本図(a)及び(b)に示すように、周
波数分析手段31及び32によりエンジンパルス入力と
残留音の解析結果を対応して比較し、この結果に基づ
き、本図(c)に示すように、良好な出力が得られるよ
うに主処理部300の入力成分が調整される。第1の構
成例と比較すると、分周器20−1、20−2、…、2
0−nのゲイン設定では、例えば、入力が小さく残留音
が多いところでは大きく、逆は小さくし、出力成分と入
力の成分が対応づけられない場合も有効な効果が得られ
る。
【0037】図23は参照信号形成回路200内に設け
られた音色調整部201の第1の構成例を示す図であ
る。本図に示す音色調整部201は前記A/D変換器2
9からの参照信号を入力しディジタルフィルタからなり
帯域を可変にできる複数のバンドパスフィルタ40を具
備する。ここに、バンドパスフィルタ40のDF1は一
次の信号を通過させ、DF2は二次の信号と通過させ、
…、DFnはn次の信号を通過させるものである。
【0038】さらに、音色調整部201は該バンドパス
フィルタ40の後段に設けられる複数の可変乗算器41
と、さらに該複数の可変乗算器41の後段に設けられる
複数の可変乗算器42と、該複数の可変乗算器42の出
力を加算し、その加算信号を主処理部300に出力する
加算器43と、A/D変換器29の信号から元のエンジ
ンパルスをカウントし、そのカウントが周期に対応する
ようにしてある周期算出手段44と、該周期算出手段4
4により前記乗算器42の係数を設定する係数選択手段
45とを含む。
【0039】ここで前記乗算器41の係数は補正制御部
400の出力により設定する。本図に補正制御400の
構成を示すようにA/D変換器9の誤差信号を入力し、
その構成が前記バンドフィルタ40と同様な構成のバン
ドパスフィルタ38と、該バンドパスフィルタ38の各
帯域のレベルに応じて前記乗算器41の係数を設定する
係数調整手段39とからなる。
【0040】さらに係数選択手段45及び係数調整手段
39に供給する係数を記憶する係数メモリ46が設けら
れる。図24は図23の係数メモリ46に記憶される係
数群、ゲイン群を説明する図である。本図(a)に示す
ように、バンドパスフィルタ40、38、乗算器42に
設定するものは周期算出手段44でのカウント数C01、
C02、…、C0mに対してC1 、C2 、…、Cm の帯域を
有する係数群及びゲインgS1、gS2、…、gSmのゲイン
群である。さらに、本図(b)に示すように、乗算器4
1に設定するものはバンドパスフィルタ38の出力レベ
ルに対してゲインgL1、gL2、…、gLmを有するゲイン
群である。
【0041】図25は図23の音色調整部を構成するバ
ンドパス等の特性を示す図である。本図(a)に示すよ
うに、エンジンの回転周波数f1が周期算出手段により
算出されると、この周波数f1に対する整数次の周波数
はf2=f1×2、f3=f1×3、…、fn=f1×
nとして得られ、本図(b)、(c)に示すように、こ
の整数次のバンドパスフィルタ40、38、のDF1、
DF2、…、DFn特性、乗算器42のgS1、gS2、
…、gSm特性は、係数メモリ45に記憶されている係数
データの内挿又は外挿から選択される。
【0042】かくして音色調整部201及び補正制御4
00により騒音低減効果を最大にするだけでなく音色の
調整が可能になる。最後に誤動作防止回路500を説明
する。図26は誤動作防止回路500の第1の例を示す
図である。本図(a)に示す誤動作防止回路500は前
記パルス整形回路100のバッファアンプ10からのエ
ンジンパルスをカウントするカウンタ回路60と、しき
い値保持部61と、前記カウンタ60からのカウンタ値
aとしきい値保持部61とのしきい値bとの大小を判断
する比較器62とを具備する。本図(b)に示すように
カウンタ値はエンジン回転数が大きくなるにともない小
さくなるのが一般的である。本図(b)に示すように、
カウンタ値aがしきい値bよりも大きいときは制御帯域
内であると判断されるがしきい値bよりも小さいときは
制御帯域外と判断される。これはしきい値以上では主処
理が有効に行われないからである。制御帯域外と判断さ
れると、比較器62からの禁止信号により参照信号形成
回路内でのサンプリング信号を形成するクロック発生回
路30の動作を停止し、又は主処理部300に入力する
A/D変換器9からの誤差信号を零にして騒音制御自体
の動作を停止する。
【0043】図27は誤動作防止回路500の第2の例
を示す図である。本図に示す誤動作防止開500はバッ
ファアンプ10の後段に積分器63を設け、積分器63
の出力と基準電圧とを比較する比較器64とを含む。エ
ンジンの回転数の増加とともに積分器63の出力Vin
は増加する。この回路は前記回路をアナログ形にしたも
ので、回路の機能は前記回路と全く同一である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、エ
ンジン回転が変動しても正確にパルスを発生することが
でき、群遅延特性を伴うA/D変換器の場合にはその影
響を小さくでき、非整数次の騒音の低減をでき、応答性
改善と精度向上が図られ、出力の成分と入力の成分が対
応づけらる場合も、出力の成分と入力の成分が対応づけ
られない場合も有効な効果が得られるようになり、音色
の調整も可能になり、さらに動作外では騒音制御を無効
にできるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る騒音制御装置の全体構成
を示す図である。
【図2】本発明の実施例に係る騒音制御装置に於けるパ
ルス整形回路100の第1の例を示す図である。
【図3】本実施例との比較のために従来のパルス整形回
路との関係を示す図である。
【図4】本発明の実施例に係る騒音制御装置に於けるパ
ルス整形回路100の第2の例を示す図である。
【図5】図4のパルス整形回路の各部信号波形を示す図
である。
【図6】図4のレベル制御部15の調整動作を説明する
フローチャートである。
【図7】可変の基準電圧部14の電圧と誤差との関係を
説明する図である。
【図8】本発明の実施例に係る騒音制御装置における参
照信号形成回路200を示す図である。
【図9】本実施例との比較のために従来のΔ−Σ型A/
D変換器と主処理部とのサンプリング周波数の関係を示
す図である。
【図10】本実施例に係るΔ−Σ型A/D変換器と主処
理部とのサンプリング周波数の関係を示す図である。
【図11】Δ−Σ型A/D変換器の群遅延時間とサンプ
リング周波数との関係を示すグラフを示す図である。
【図12】参照信号形成回路200の変形を示す図であ
る。
【図13】図12の参照信号形成回路200の各主処理
部の信号波形及び非整数次の成分の調整を示す図であ
る。
【図14】主処理回路400における信号処理量とエン
ジン回転数との関係を示す図である。
【図15】サンプリング周期を可変にすることによる効
果を示す図である。
【図16】低域通過フィルタ28のカットオフ周波数の
決定を説明するめの図である。
【図17】処理量、精度、応答性と処理切り換えのエン
ジンパラメータとの関係を示す図である。
【図18】主処理部でのエンジンパラメータの検出に伴
う処理動作の切り換えを説明するフローチャートであ
る。
【図19】補正制御部400の第1の構成例を説明する
図である。
【図20】図19の周波数分析手段による参照信号回路
の制御部27への制御信号の形成を説明する図である。
【図21】補正制御部400の第2の構成例を示す図で
ある。
【図22】図21の周波数分析による参照信号形成回路
の制御部27への制御信号の形成を説明する図である。
【図23】参照信号形成回路200内に設けられた音色
調整部201の構成例を示す図である。
【図24】図23の係数メモリ46に記憶される係数
群、ゲイン群を説明する図である。
【図25】図23の音色調整部を構成するバンドパスフ
ィルタ等の特性を示す図である。
【図26】誤動作防止回路500の第1の例を示す図で
ある。
【図27】誤動作防止回路500の第2の例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…エンジン 2…スピーカ 3…マイクロフォン 100…パルス形成回路 200…参照信号形成回路 300…主処理部 400…補正制御部 500…誤動作防止回路
フロントページの続き (72)発明者 崎山 和広 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28 号 富士通テン株式会社内 (72)発明者 馬場崎 正博 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28 号 富士通テン株式会社内 (72)発明者 石川 修 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28 号 富士通テン株式会社内 (72)発明者 北尾 英樹 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28 号 富士通テン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−123673(JP,A) 特開 平4−140451(JP,A) 特開 平4−203406(JP,A) 特開 平3−203491(JP,A) 特開 平4−318897(JP,A) 特開 平3−204354(JP,A) 実開 昭60−88148(JP,U) 実開 昭61−99900(JP,U) 特表 平1−501344(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/178 F01N 1/06

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(1)からの騒音と逆相等音圧
    のキャンセル音を出力するスピーカ(2)と、前記キャ
    ンセル音により騒音が重畳した結果生じる残留音を捕捉
    して誤差信号としてフィートバックするマイクロフォン
    (3)とを有する騒音制御装置であって、 前記エンジン(1)からのエンジンパルスに関し、エン
    ジン回転数に依存するDCレベル、パルス波高の変化の
    影響を除去するためのパルス整形回路(100)と、 前記パルス整形回路の出力信号を基本信号として前記エ
    ンジン(1)の騒音を模擬した参照信号を形成し、この
    参照信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する
    ためにA/D変換器を有する参照信号形成回路(20
    0)と、 前記参照信号を用いて前記誤差信号が最小になるように
    キャンセル音を形成するための補償信号を形成し、前記
    エンジン(1)の回転数に応じて処理量が変化する主処
    理部(300)と、 前記誤差信号に基づき前記参照信号形成回路(200)
    の参照信号を補正し、前記残留音の音色を調整する補正
    制御部(400)と、を 備え前記補正制御部(400)では、誤差信号を周波数分析
    し、これによって抽出された結果に基づき、前記参照信
    号回路(200)での基本信号を分周する分周比、分周
    された信号の振幅を補正する ことを特徴とする騒音制御
    装置。
  2. 【請求項2】 エンジン(1)からの騒音と逆相等音圧
    のキャンセル音を出力するスピーカ(2)と、前記キャ
    ンセル音により騒音が重畳した結果生じる残留音を捕捉
    して誤差信号としてフィートバックするマイクロフォン
    (3)とを有する騒音制御装置であって、 前記エンジン(1)からのエンジンパルスに関し、エン
    ジン回転数に依存するDCレベル、パルス波高の変化の
    影響を除去するためのパルス整形回路(100)と、 前記パルス整形回路の出力信号を基本信号として前記エ
    ンジン(1)の騒音を模擬した参照信号を形成し、この
    参照信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する
    ためにA/D変換器を有する参照信号形成回路(20
    0)と、 前記参照信号を用いて前記誤差信号が最小になるように
    キャンセル音を形成するための補償信号を形成し、前記
    エンジン(1)の回転数に応じて処理量が変化する主処
    理部(300)と、 前記誤差信号に基づき前記参照信号形成回路(200)
    の参照信号を補正し、前記残留音の音色を調整する補正
    制御部(400)と、を備え前記参照信号形成回路(200)では自ら形成した参照
    信号の周波数分析と、補正制御部(400)で誤差信号
    の周波数分析とを対応づけて比較し、この結果により参
    照信号形成回路(200)に入力する基本信号を分周す
    る分周比、分周された信号の振幅を調整する ことを特徴
    とする騒音制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記パルス整
    形回路(100)のエンジンパルスに基づき、エンジン
    回転数が所定以上なら騒音制御の動作を停止する誤動作
    防止回路(500)とを備えることを特徴する騒音制御
    装置。
  4. 【請求項4】 前記パルス整形回路(100)ではエン
    ジンパルスを任意の積分定数で積分し、この積分値と入
    力パルスとを比較する請求項1又は2記載の騒音制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記主処理部(300)で用いる最も低
    いサンプリング信号の周波数と合わせて、不要帯域を除
    去する帯域制限フィルタを前記A/D変換器の前に配置
    し、更に前記主処理部(300)では前記A/D変換器
    に用いるサンプリング信号の周波数を分周した分周信号
    をサンプリング信号として用いる請求項1又は2記載の
    騒音制御装置。
  6. 【請求項6】 前記主処理部(300)では必要な周波
    数帯域のみ通過した参照信号に関し、少なくともエンジ
    ン回転数、回転数変化量の計測手段、トランスミッショ
    ンのポジション、アクセル開度、開度の変化量の計測手
    段により、エンジン回転数が低い時には処理量を増や
    し、エンジン回転数が高い時には処理量を減らすように
    前記分周されたサンプリング周波数の分周比を制御する
    請求項1又は2記載の騒音制御装置。
  7. 【請求項7】 前記参照信号形成回路(200)では前
    記パルス整形回路の出力信号を基本信号として基本信号
    を分周し、振幅を調整して非整数次の成分を有する参照
    信号を形成する請求項1又は2記載の騒音制御装置。
  8. 【請求項8】 前記参照信号形成回路(200)では、
    予め定められた範囲内でかつ予め決定された音色の範囲
    内で自動的に参照信号の音色を調整する請求項1又は2
    記載の騒音制御装置。
  9. 【請求項9】 前記誤動作防止回路(500)では前記
    誤差信号を強制的に零にするか又はサンプリング周波数
    を発生するクロックを停止する請求項3記載の騒音制御
    装置。
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