JP3505802B2 - 位相同期回路、ワンショットパルス発生回路及び信号処理装置 - Google Patents

位相同期回路、ワンショットパルス発生回路及び信号処理装置

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JP3505802B2
JP3505802B2 JP19103294A JP19103294A JP3505802B2 JP 3505802 B2 JP3505802 B2 JP 3505802B2 JP 19103294 A JP19103294 A JP 19103294A JP 19103294 A JP19103294 A JP 19103294A JP 3505802 B2 JP3505802 B2 JP 3505802B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、位相同期回路、ワンシ
ョットパルス発生回路及びこれらの位相同期回路、ワン
ショットパルス発生回路を含む信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ハードディスク、光磁気ディ
スク等の情報記憶媒体に対するゾーン・ビット・レコー
ディングにおいては、複数のトラックを含むゾーン毎に
データ書き込みクロックの周波数が変化する。例えば、
4ゾーンのゾーン・ビット・レコーディングでは、f1
=8MHz、f2=10MHz、f3=12MHz、f
4=14MHzというようにデータ書き込みクロックの
周波数が変化する。ゾーン・ビット・レコーディングで
は、このように書き込みクロックの周波数を変化させる
ことで、最外周のゾーンと最内周のゾーンにおけるデー
タの記憶密度を同程度とすることができ、情報記憶媒体
の記憶容量を増すことが可能となるわけである。そし
て、このようなゾーン・ビット・レコーディングで書き
込み処理が行われた情報記憶媒体からデータを読み出す
場合には、読み出されたデータのデータ転送レートも上
記各ゾーンの書き込みクロック周波数に対応したデータ
転送レートになる。従って、このような情報記憶媒体へ
の記録あるいは情報記憶媒体からの再生を行う装置に対
しては、各ゾーンの周波数に対応したクロックを生成す
ること及び各ゾーンの周波数に対応した転送レートで読
み出されるデータの再生を行うことが要求される。
【0003】例えば、図22に示す位相同期回路では、
基準周波数源301からの基準周波数fmを1/M倍し
た信号と、書き込みクロックの周波数fwを1/N倍し
た信号とが位相比較器307に入力され、位相が比較さ
れる(M、Nは自然数)。そして、この位相比較差に応
じた直流電圧がフィルタ回路308から可変周波数発振
回路309に出力され、発振周波数が制御される。この
構成により、fw=fm×(N/M)の周波数のクロッ
クを生成することが可能となり、各ゾーンに対応したク
ロックを生成できることになる。
【0004】また、例えば特開昭59−28209号公
報には2段構成の位相同期回路が開示されている。この
従来技術では、等しい電圧・周波数変換係数を持つ電圧
制御型の可変周波数発振回路を含む第1の位相同期回路
と第2の位相同期回路とが用意される。そして、第1の
位相同期回路を基準周波数に同期させ、第1の位相同期
回路内の発振回路の制御電圧を第2の位相同期回路内の
発振回路の制御入力に直接加算する。これにより、第2
の位相同期回路の自走周波数が第1の位相同期回路内の
発振回路の発振周波数と等しくなる。この従来技術によ
れば、基準周波数が安定していれば、第2の位相同期回
路の自走発振周波数は製造ばらつき、電源電圧変動およ
び周囲温度変化等の影響を受けない。従って、無調整で
高精度高安定の位相同期回路を実現できるというもので
あった。そして、この従来の位相同期回路は複数の位相
同期回路内の発振回路の発振周波数を等しくする場合に
は非常に有効であったため、広く使用されてきた。
【0005】また、情報記憶媒体に記憶されるデータを
読み出す場合には、読み出しデータのパルス幅は一定で
ない。従って、この読み出しデータから一定幅のパルス
を生成するために、ワンショットパルス発生回路と呼ば
れる回路が必要となる(以下、単にワンショット回路と
呼ぶ)。
【0006】図23には、従来のワンショット回路の一
例が示される。このワンショット回路では、まず入力検
出回路351が入力端子353に入力される入力信号の
立ち上がりエッジを検出する。そして、この入力検出回
路351の出力は遅延回路355によってある一定時間
遅延され、この遅延回路355の出力352が入力検出
回路351のリセット端子に入力される。これにより、
入力検出回路351の出力端子354にワンショットパ
ルスが発生することになる。
【0007】図23に示すワンショット回路では、更
に、位相同期回路359が設けられている。そして、位
相同期回路359内には、遅延回路355とはリング接
続する以外は同一構造の可変周波数発振回路(リング発
振器)360が設けられている。また、遅延回路355
の遅延制御端子と可変周波数発振回路360の発振制御
端子には共通の発振制御信号が入力される。これによ
り、遅延回路355の遅延時間を基準周波数に基づいて
決定することが可能となる。
【0008】このワンショット回路では、可変周波数発
振回路360は、リング接続されている以外は遅延回路
355と同一構造であるため、製造バラツキや電源電圧
変動および周囲温度変化があったとしても、遅延回路3
55の遅延時間は共通の発振制御信号により常に誤差補
正される。これによって高安定高精度のワンショットパ
ルスを得ることが可能となる。
【0009】これは所望のワンショットパルス幅と前記
可変周波数発振回路360の発振周期の時間が比較的近
く、基準周波数が固定の場合に非常に有効な技術であっ
たため、フロッピーディスクのデータセパレータ用ワン
ショット回路等に用いられてきた。
【0010】なお、従来のワンショット回路は単安定ワ
ンショットマルチバイブレータ回路として特開昭第61
−87416号に開示されており、詳細に述べられてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、まず、図22
に示す構成の位相同期回路には以下のような問題点があ
った。例えば、クロック周波数の可変範囲を10MHz
〜40MHzとした場合を考える。この場合、フィルタ
回路308の出力Vfの振れる電圧範囲は有限であり、
5V単一電源の場合には例えば1V〜4Vとなる。する
と、可変周波数発振回路309には、Vfの1Vの変化
に対して発振周波数を少なくとも10MHz変化できる
という性能が要求されることになる。更に、製造ばらつ
き、電源電圧変動、周囲温度の変化等を考慮した場合に
は、この2〜3倍の性能、即ちVfの1Vの変化に対し
て発振周波数を20MHz〜30MHz変化できるとい
う性能が要求されることになる。しかし、このように可
変周波数発振回路309の発振動作電圧対発振周波数比
例係数(あるいは発振動作電流対発振周波数比例係数)
を大きくしすぎると、今度は、可変周波数発振回路30
9が雑音等の存在により位相同期のロック状態が解除さ
れやすくなったり、ミスロック状態になりやすくなった
り、ジッタが増大したりする事態が生ずる。従って、図
22に示す位相同期回路では、上記の比例係数をあまり
大きくできないという制約及びフィルタ回路の出力の振
れる電圧範囲が有限であるという制約により、書き込み
クロックの可変範囲をあまり大きくできないという問題
があった。
【0012】また、特開昭59−28209号公報に示
す2段構成の位相同期回路にも以下のような問題点があ
った。即ち、この位相同期回路では、ゾーン・ビット・
レコーディング等のために必要となる発振周波数が、基
準周波数に同期している位相同期回路内の発振周波数と
異なる場合に、この従来の位相同期回路を用いようとし
ても、その動作原理上不可能であるという問題があっ
た。これは、発振周波数の異なる発振回路はその発振制
御電圧も異なるため、発振制御端子を互いに接続するこ
とができないことに起因する。
【0013】また、図23に示す従来のワンショット回
路では、必要とされるワンショットパルス幅が可変周波
数発振回路360の発振周期に対して非常に長い場合
や、基準周波数を広範囲に変化させなければならない場
合に、以下のような問題があった。
【0014】即ち、従来のワンショット回路では所望の
ワンショトパルスの幅を、遅延回路355におけるイン
バータの遅延時間により設定していた。従って、長いワ
ンショットパルス幅を得るためには遅延用のインバータ
の段数を増やさなければならない。これは、その分だけ
実装上大きな面積を占有することを意味し、これによ
り、チップ面積の増大化、コストアップ等の問題を招い
た。また、遅延回路355と位相同期回路内の可変周波
数発振回路360とは、その構造は似ていても、本質的
には機能も特性も異なるものである。従って、遅延回路
355の遅延制御端子と可変周波数発振回路360の発
振制御端子に共通の発振制御信号を入力しても、可変周
波数発振回路360内のインバータの遅延時間と、遅延
回路355内のインバータの遅延時間とは完全には等し
くならない。特に、基準周波数を変えて広い範囲で遅延
時間を制御しようとした場合に、全範囲に渡って両者の
遅延時間を等しくするのは不可能であった。
【0015】また、前記可変周波数発振回路360の発
振周波数と遅延回路の遅延量の関係を変えようとした場
合、発振制御信号が共通に使用されているため遅延回路
の遅延特性を変えなければならず、これによって可変周
波数発振回路360と遅延回路355の同一性を更に失
い誤差が更に大きくなるという問題が生じた。
【0016】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、製
造ばらつき、電源電圧変動、周囲温度変化等の影響をあ
まり受けることなく、基準周波数とは異なる所望の発振
周波数の信号を得ることができる位相同期回路及びこれ
を含む信号処理装置を提供するところにある。
【0017】また、本発明の他の目的は、占有面積の増
大を抑えながら、広い範囲で所望の幅のワンショットパ
ルスを得ることができるワンショット回路及びこれを含
む信号処理装置を提供するところにある。
【0018】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するために請求項1の発明は、基準周波数信号に同期す
る第1の位相同期手段と、入力信号に同期する第2の位
相同期手段と、動作点変換手段とを含む位相同期回路で
あって、前記第1の位相同期手段が、前記基準周波数信
号に同期するための位相比較を行う第1の位相比較手段
と、該第1の位相比較手段に接続され第1の発振制御信
号を生成する第1のフィルタ手段と、該第1の発振制御
信号により設定される電流又は電圧に基づき発振周波数
が制御される第1の可変周波数発振手段とを含み、前記
動作点変換手段が、前記第1の発振制御信号に基づき該
第1の発振制御信号により設定される電流又は電圧のn
倍の電流又は電圧の設定が可能な動作点変換信号を生成
し、前記第2の位相同期手段が、前記入力信号に同期す
るための位相比較を行う第2の位相比較手段と、該第2
の位相比較手段に接続される第2のフィルタ手段と、前
記動作点変換信号と該第2のフィルタ手段の出力とが第
1、第2の加算入力端子に入力され電流加算又は電圧加
算により第2の発振制御信号を生成する加算手段と、該
第2の発振制御信号により設定される電流又は電圧に基
づき発振周波数が制御される第2の可変周波数発振手段
とを含むことを特徴とする。
【0019】請求項1の発明によれば、第1の位相同期
手段が基準周波数に同期し、この同期の際のフィルタ手
段の出力である第1の発振制御信号が動作点変換手段に
出力される。そして、動作点変換手段では、この第1の
発振制御信号により設定される電流又は電圧のn倍(n
は実数)の電流又は電圧の設定が可能な動作点変換信号
が生成される。即ち、この動作点変換信号は、可変周波
数発振手段の発振周波数をn倍に設定できる信号とな
る。そして、この動作点変換信号及び第2のフィルタ手
段の出力は、加算手段の第1、第2の加算入力端子に入
力され、電流加算又は電圧加算により第2の発振制御信
号が生成される。そして、この第2の発振制御信号によ
り第2の可変周波数発振手段の発振が制御される。これ
により、第2の位相同期手段を、例えば基準周波数のn
倍あるいは基準周波数のn倍にほぼ等しい周波数をもつ
入力信号に同期させることが可能となる。
【0020】また、請求項2の発明は、請求項1におい
て、前記動作点変換手段が、前記倍率nを任意に制御で
きる手段を含むことを特徴とする。
【0021】請求項2の発明によれば、制御手段によ
り、動作点変換手段における前記倍率nの値を任意とす
る制御が可能となる。即ち、この制御手段により、動作
点変換信号により設定可能な電流又は電圧をn倍にする
制御が可能となる。これにより、第2の可変周波数発振
手段における中心発振周波数を任意の値とする制御が可
能となる。
【0022】また、請求項3の発明は、入力信号の有無
を検出する入力検出手段と、発振制御手段と、第1の可
変周波数発振手段と、エッジ検出手段と、前記第1の可
変周波数発振手段と同一構成の第2の可変周波数発振手
段を有し基準周波数信号に同期する位相同期手段とを含
み、ワンショットのパルスを前記発振制御手段の出力端
子あるいは前記第1の可変周波数発振手段の出力端子に
発生するワンショットパルス発生回路であって、前記エ
ッジ検出手段が、前記第1の可変周波数発振手段の出力
信号の立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジを自然数
でm回計数した後に検出信号を出力し、前記発振制御手
段が、前記入力検出手段により入力信号が検出されると
発振開始信号を前記第1の可変周波数発振手段に出力
し、前記エッジ検出手段から前記検出信号が入力される
と発振停止信号を前記第1の可変周波数発振手段に出力
し、前記第1の可変周波数発振手段が発振開始停止制御
端子と発振周波数制御端子とを有し、該発振開始停止制
御端子に前記発振開始信号が入力されると発振を開始
し、該発振の周波数が前記発振周波数制御端子に入力さ
れる前記第2の可変周波数発振手段の発振制御信号に基
づき制御され、前記発振開始停止制御端子に前記発振停
止信号が入力されると該発振を停止することを特徴とす
る。
【0023】請求項3の発明によれば、入力検出手段に
より入力信号が検出されると、発振制御手段の制御によ
り、第1の可変周波数発振手段が発振を開始する。そし
て、この発振周波数は第2の可変周波数発振手段の発振
を制御する信号に基づき制御されるため、この発振周波
数は基準周波数と等しくなる。次に、この発振出力の立
ち下がりエッジ又は立ち上がりエッジがエッジ検出手段
により計数され、m回エッジが計数された後に検出信号
が出力される。そして、検出信号が出力されると、発振
制御手段の制御により発振が停止される。以上により、
基準周波数と計数mで決まる幅のワンショットパルスを
出力することが可能となる。なお、計数mが1の場合で
は、エッジ検出手段の機能を入力検出手段に兼務させた
り、第1の可変周波数制御手段の出力をワンショットパ
ルス出力とすることもできる。
【0024】また、請求項4の発明は、請求項3におい
て、前記第2の可変周波数発振手段の前記発振制御信号
に基づき該発振制御信号により設定される電流又は電圧
のk倍の電流又は電圧の設定が可能な動作点変換信号を
生成し前記第1の可変周波数発振手段の前記発振周波数
制御端子に出力する動作点変換手段を含むことを特徴と
する。
【0025】請求項4の発明によれば、第1の可変周波
数発振手段の発振周波数を基準周波数のk倍あるいはk
倍にほぼ等しくすることができ、ワンショットパルスの
幅を設定する際の分解能をk倍にすることが可能とな
る。
【0026】また、請求項5の発明は、請求項4におい
て、前記動作点変換手段が、前記倍率kを任意に制御で
きる手段を含むことを特徴とする。
【0027】請求項5の発明によれば、制御手段によ
り、動作点変換手段における前記倍率kの値を任意とす
る制御が可能となる。これにより、ワンショットパルス
の幅を任意の分解能に設定する制御が可能となる。
【0028】また、請求項6の発明は、請求項3乃至5
のいずれかにおいて、前記ワンショットパルスの幅を前
記計数mあるいは前記計数m及び前記倍率kで調整する
ことで、ウィンドウセンタの調整を行うことを特徴とす
る。
【0029】請求項6の発明によれば、ワンショットパ
ルスの幅を計数mあるいは計数m及び倍率kで調整する
ことで、ウィンドウセンタの調整を行うことが可能とな
る。即ち、例えばワンショットパルスの幅を長くするこ
とで、+側のウィンドウマージンを増やすことができ、
ウィンドウのセンタを+側にシフトすることが可能とな
る。また、例えばワンショットパルスの幅を短くするこ
とで、−側のウィンドウマージンを増やすことができ、
ウィンドウのセンタを−側にシフトすることが可能とな
る。
【0030】また、請求項7の発明は、基準周波数信号
に同期する第1の位相同期手段と、前記基準周波数信号
に基づいて設定されるクロック信号に同期する第2の位
相同期手段と、第1の動作点変換手段と、情報媒体から
の読み出しデータの有無を検出する入力検出手段及び発
振制御手段及び第4の可変周波数発振手段及びエッジ検
出手段を有するワンショットパルス発生手段と、データ
セパレータ用の第3の位相同期手段とを含む信号処理装
置であって、前記第1の位相同期手段が、前記基準周波
数信号に同期するための位相比較を行う第1の位相比較
手段と、該第1の位相比較手段に接続され第1の発振制
御信号を生成する第1のフィルタ手段と、該第1の発振
制御信号により設定される電流又は電圧に基づき発振周
波数が制御される第1の可変周波数発振手段とを含み、
前記第1の動作点変換手段が、前記第1の発振制御信号
に基づき該第1の発振制御信号により設定される電流又
は電圧のn倍の電流又は電圧の設定が可能な第1の動作
点変換信号を生成し、前記第2の位相同期手段が、前記
クロック信号に同期するための位相比較を行う第2の位
相比較手段と、該第2の位相比較手段に接続される第2
のフィルタ手段と、前記第1の動作点変換信号と該第2
のフィルタ手段の出力とが第1、第2の加算入力端子に
入力され電流加算又は電圧加算により第2の発振制御信
号を生成する加算手段と、該第2の発振制御信号により
設定される電流又は電圧に基づき発振周波数が制御され
る第2の可変周波数発振手段とを含み、前記ワンショッ
トパルス発生手段に含まれる前記エッジ検出手段が、前
記第4の可変周波数発振手段の出力信号の立ち上がりエ
ッジ又は立ち下がりエッジを自然数でm回計数した後に
検出信号を出力し、前記ワンショットパルス発生手段に
含まれる前記発振制御手段が、前記入力検出手段により
読み出しデータが検出されると発振開始信号を前記第4
の可変周波数発振手段に出力し、前記エッジ検出手段か
ら前記検出信号が入力されると発振停止信号を前記第4
の可変周波数発振手段に出力し、前記ワンショットパル
ス発生手段に含まれる前記第4の可変周波数発振手段が
発振開始停止制御端子と発振周波数制御端子とを有し、
該発振開始停止制御端子に前記発振開始信号が入力され
ると発振を開始し、該発振の周波数が前記発振周波数制
御端子に入力される前記第2の可変周波数発振手段の前
記第2の発振制御信号に基づき制御され、前記発振開始
停止制御端子に前記発振停止信号が入力されると該発振
を停止し、前記データセパレータ用の第3の位相同期手
段が、前記ワンショットパルス発生手段のワンショット
パルス出力に同期するための位相比較を行う第3の位相
比較手段と、該第3の位相比較手段に接続される第3の
フィルタ手段と、前記第2の発振制御信号と該第3のフ
ィルタ手段の出力とが第1、第2の加算入力端子に入力
され電流加算又は電圧加算により第3の発振制御信号を
生成する加算手段と、該第3の発振制御信号により設定
される電流又は電圧に基づき発振周波数が制御される第
3の可変周波数発振手段と、データ正規化手段とを含む
ことを特徴とする。
【0031】請求項7の発明によれば、ワンショットパ
ルス発生手段により読み出しデータが検出され、ワンシ
ョットパルス発生手段からは、第2の発振制御信号及び
計数mにより決定される幅のワンショットパルスが出力
される。この場合、第2の発振制御信号は、第1の位相
同期手段の第1の発振制御信号を動作点変換手段で動作
点変換し、加算手段で電流加算又は電圧加算を行うこと
で求められた信号であり、従って、第4の可変周波数発
振手段は第2の可変周波数発振手段と等しい周波数で発
振することになる。ワンショットパルス発生手段からの
ワンショットパルス出力は、データセパレータである第
3の位相同期手段に入力され、第3の位相同期手段はこ
のワンショットパルスに同期することになる。そして、
この場合の第3の可変周波数発振手段における発振の中
心発振周波数は、第2の発振制御信号により決められ
る。データ正規化回路では、ワンショットパルス出力
と、第3の可変周波数発振手段の出力とに基づいて正規
化された読み出しデータ、読み出しクロックを出力する
ことになる。このようにして本発明によれば、情報記憶
媒体から読み出されたデータから正規化された読み出し
データ、読み出しクロックを再生することが可能とな
る。
【0032】また、請求項8の発明は、請求項7におい
て、前記第2の可変周波数発振手段の前記第2の発振制
御信号に基づき該第2の発振制御信号により設定される
電流又は電圧のk倍の電流又は電圧の設定が可能な第2
の動作点変換信号を生成し前記ワンショットパルス発生
手段内の前記第4の可変周波数発振手段の前記発振周波
数制御端子に出力する第2の動作点変換手段を含むこと
を特徴とする。
【0033】請求項8の発明によれば、ワンショットパ
ルスの幅を設定する際の分解能をk倍にすることが可能
となる。
【0034】また、請求項9の発明は、請求項7又は8
のいずれかにおいて、前記第1、第2の動作点変換手段
が、前記倍率n、kを任意に制御できる手段を含むこと
を特徴とする。
【0035】請求項9の発明によれば、ワンショットパ
ルスの幅を任意の分解能に設定する制御が可能となる。
【0036】また、請求項10の発明は、請求項7乃至
9のいずれかにおいて、出力される前記ワンショットパ
ルスの幅を前記計数mあるいは前記計数m及び前記倍率
kで調整することでウィンドウセンタの調整を行うこと
を特徴とする。
【0037】請求項10の発明によれば、ワンショット
パルスの幅を調整することで、ウィンドウセンタの調整
を行うことが可能となる。
【0038】
【実施例】
1.第1の実施例 以下に説明する第1の実施例は、位相同期回路に関する
実施例である。図1には、本第1の実施例のブロック図
が示され、図2には、各ブロックを構成する回路の詳細
を示した回路図が示される。図1に示すように本第1の
実施例に係る位相同期回路は、第1、第2の位相同期回
路99、119及び動作点変換回路5を含んでいる。そ
して、第1の位相同期回路99は、基準周波数信号1を
入力とし、位相比較器2、フィルタ回路3及び可変周波
数発振回路4を含んでいる。また、第2の位相同期回路
119は、入力信号6を入力とし、位相比較器7、フィ
ルタ回路8、加算回路9、可変周波数発振回路10を含
んでいる。ここで、可変周波数発振回路4と可変周波数
発振回路10とは同一の構成となっており、したがって
同一の特性を持っている。図2には、この可変周波数発
振回路4、10をリング発振器で構成した例が示されて
いる。
【0039】いま、第1の位相同期回路99はその位相
周波数引き込み動作によって基準周波数1に同期安定し
ているものとする。この時、可変周波数発振回路4に入
力される発振制御信号Vf1は動作点変換回路5にも入
力される。そして、動作点変換回路5の出力である動作
点変換信号Vgは加算回路9の入力端子IN2に入力さ
れる。図2には、この動作点変換回路5の構成の一例が
示されている。
【0040】次に、図2を用いて、本第1の実施例を詳
細に説明する。図2に示すように、動作点変換回路5は
トランジスタ13、14、15、16を含んでおり、こ
れらのトランジスタ13、14、15、16の電流供給
能力比を変えることで動作点変換動作を行っている。例
えば、ここで、トランジスタ13、14の物理寸法を同
一にして電流供給能力を相等しく設定しておき、トラン
ジスタ16の電流供給能力がトランジスタ15の電流供
給能力のn倍となるように物理寸法を設定したとする。
また、トランジスタ13と、可変周波数発振回路4、1
0内のトランジスタ11、30との電流供給能力は相等
しくなるように設定する。また、トランジスタ15と、
可変周波数発振回路4、10内のトランジスタ12、3
1との電流供給能力も相等しくなるように設定する。す
ると、可変周波数発振回路4の入力である発振制御信号
Vf1がトランジスタ13のゲートに入力されているの
で、トランジスタ15に流れる電流は可変周波数発振回
路4内のトランジスタ11に流れる電流と等しくなる。
そして、図2に示されるような可変周波数発振回路(リ
ング発振器)の発振周波数はトランジスタ11に流れる
電流と比例関係にあることが良く知られている。そし
て、トランジスタ13に流れる電流とトランジスタ15
に流れる電流は同一であるので、この電流で決まる電圧
がトランジスタ15のゲート端子に発生する。トランジ
スタ15のゲート端子はトランジスタ16のゲート端子
に接続されているので、カレントミラー動作によってト
ランジスタ15に流れる電流のn倍の電流がトランジス
タ16に流れることになる。そして、トランジスタ16
に流れる電流とトランジスタ14に流れる電流は等しい
ので、トランジスタ14のゲート端子即ち動作点変換回
路5の出力端子には、可変周波数発振回路4のトランジ
スタ11に流れる電流をn倍に設定できる動作点変換信
号Vgが出力されることになる。この動作点変換信号V
gは、可変周波数発振回路10のトランジスタ30に流
れる電流もn倍に設定できるものである。
【0041】ここで、可変周波数発振回路4、10のト
ランジスタ11、30に流れる電流i対発振周波数fの
比例係数をaとすると、fは次式で与えられる。
【0042】f=a×i (1) 式(1)より、可変周波数発振回路4の発振周波数をf
0 、可変周波数発振回路4内のトランジスタ11に流れ
る電流をi0 とすれば、f0 は次式で表される。
【0043】f0 =a×i0 (2) したがって、動作点変換回路5はn×i0 を与える電
圧、即ちf0 をn倍にする電圧を出力することになる。
【0044】以上の構成の動作点変換回路5は、後述す
る電圧乗算器、乗算型D/Aコンバータを用いた動作点
変換回路に比べて、非常に簡易な回路構成で動作点の変
換を行うことができる。従って、この構成の動作点変換
回路5は、装置の小規模化を図れるという点で大きな優
位点をもつ。
【0045】さて、加算回路9は、図2に示すように、
電圧電流変換器29及びトランジスタ17、18、1
9、20を含んでいる。即ち、加算回路9は、VDD/
2を基準にIN1の入力電圧を正負両極性の電流に変換
する電圧電流変換器29を備える。そして、この電圧電
流変換器29の出力電流と動作点変換信号Vgの電圧で
決まるトランジスタ17に流れる電流とを加算し、この
加算結果で決まる電流をカレントミラー動作によってト
ランジスタ20に複製する。そして、この複製された電
流できまるトランジスタ18のゲート電圧を発振制御信
号Vf2として出力するものである。
【0046】図3に、電圧電流変換器29の構成の一例
を示す。この電圧電流変換器29は、演算増幅器23
と、抵抗28と、トランジスタ24、25、26、27
等を含んでいる。そして、トランジスタ24、26は等
しい電流供給能力を持ち、トランジスタ25、27も等
しい電流供給能力を持つものとする。ここで、抵抗28
に流れる電流は全てトランジスタ24またはトランジス
タ25を通ってVDDまたはアースに流れる。そして、
演算増幅器23には負帰還がかかっているので、その反
転入力端子電圧と非反転入力端子電圧が等しくなるよう
に動作する。したがって、抵抗28の右端の電圧はVR
端子電圧(この場合はVDD/2)と等しくなるので、
抵抗28にはVDD/2を基準に入力端子Iの電圧に応
じた正負両極性の電流がオームの法則にしたがって流れ
る。この電流はトランジスタ24に流れる電流とトラン
ジスタ25に流れる電流の差に等しい。そして、トラン
ジスタ26、27は、各々トランジスタ24、25の対
応するゲートが互いに接続されている。この結果、トラ
ンジスタ24、25とトランジスタ26、27とのカレ
ントミラー動作によって、電圧電流変換器29の出力で
あるO端子からは抵抗28に流れる電流と絶対値が等し
くて極性が逆である電流が出力されることになる。この
ときの電圧電流変換係数は、抵抗28の抵抗値をRとす
れば、−1/Rで与えられる。
【0047】さて、図2の加算回路9において、トラン
ジスタ17、18は可変周波数発振回路4、10内のト
ランジスタ11、30と等しい電流供給能力を持ち、ま
たトランジスタ19、20も可変周波数発振回路4、1
0内のトランジスタ12、31と等しい電流供給能力を
持つものとする。ここで、電圧電流変換器29の出力電
流Ioは、電圧電流変換器29の入力電圧をViとする
と、電圧電流変換係数は前記の通り−Rであるから、次
式で与えられることになる。
【0048】 Io=−{Vi−(VDD/2)}/R (3) いま、Viの電圧がVDD/2であったとすると、上記
(3)式より電圧電流変換器29の出力電流Ioは零と
なる。そして、出力電流Ioが零の場合には、トランジ
スタ19に流れる電流はトランジスタ17に流れる電流
と等しくなる。トランジスタ17のゲート端子には動作
点変換回路5からの動作点変換信号Vgが入力されてい
るので、トランジスタ17には可変周波数発振回路4の
トランジスタ11に流れる電流のn倍の電流が流れる。
その結果、前記(1)式および(2)式より、加算回路
9の出力である発振制御信号Vf2は、可変周波数発振
回路10の発振周波数を可変周波数発振回路4の発振周
波数に対してn倍に設定する信号になる。
【0049】第2の位相同期回路119は入力信号6に
同期するように構成されているが、以上の動作により、
可変周波数発振回路4の発振周波数と可変周波数発振回
路10の発振中心周波数が異なっていても、第2の位相
同期回路119を構成する可変周波数発振回路10の発
振中心周波数を容易に設定することができる。そして、
フィルタ回路8の出力電圧ViがVDD/2を基準に変
化すると加算回路9によって動作点変換回路5の出力V
gとの加算処理が行われる。そして、可変周波数発振回
路10の発振周波数が発振中心周波数を基準に変化し、
これにより可変周波数発振回路10は第2の位相同期回
路119の発振器として動作し、第2の位相同期回路1
19は入力信号6に同期することになる。
【0050】可変周波数発振回路4と可変周波数発振回
路10は同一構成で同一特性であるので、製造ばらつき
や電源電圧変動、周囲温度変化等の影響があっても前記
両発振回路の発振動作電流対発振周波数特性は同一性を
維持する。かりに、これらの影響を受けて発振動作電流
対発振周波数比例係数が変動したとしても、一方の発振
周波数に対してもう一方の発振中心周波数がn倍という
関係は崩れない。したがって、基準周波数信号1に水晶
発振器等の非常に高精度高安定の周波数を入力すれば、
所望の発振周波数が基準周波数と異なる場合でも、製造
ばらつきや電源電圧変動、周囲温度変化等の影響を受け
ずに高精度で安定した位相同期回路を無調整で実現する
ことが可能となる。
【0051】また、本実施例によれば、雑音等によりロ
ック状態が解除されにくく、ジッタが増大しにくい位相
同期回路を実現できる。図4には、可変周波数発振回路
の発振動作電流と発振周波数の関係の一例を表す特性図
が示される。この特性図から明らかなように、前述の図
22に示すような位相同期回路では、例えば10MHz
〜40MHzの発振周波数に第2の位相同期回路を同期
させるためには、図4のAに示す範囲で発振動作電流を
変化させなければならない。しかし、フィルタ回路、加
算回路の出力電圧の振れる範囲は有限であるため、発振
動作電流を図4に示すように広い範囲(I0 〜I1 )で
変化させることは困難である。従って、従来の位相同期
回路で、このような広い可変周波数範囲に対応するため
には、発振動作電流対発振周波数の比例係数を大きくす
る(図4のI/F直線の傾きを大きくする)必要があ
る。ところが、このように発振動作電流対発振周波数の
比例係数を大きくすると、今度は、可変周波数発振回路
が雑音等によりロック状態が解除されやすくなったり、
ジッタが増大されやすくなったりし、安定した位相同期
動作を保証できなくなる。これに対して、本実施例で
は、動作点変換回路5により、発振動作電流に対してあ
らかじめオフセット電流が加算されることになるため、
10MHzの発振周波数に対しては例えば図4のBに示
す範囲で、40MHzの発振周波数に対しては例えば図
4のCに示す範囲で、発振動作電流を変化させればよ
い。従って、フィルタ回路8、加算回路9の出力電圧の
振れる範囲も厳しい制約を受けることがなく、可変周波
数発振回路10には、それほど大きな発振動作電流対発
振周波数比例係数が要求されないことになる。この結
果、雑音、ジッタ等によりロック状態が解除されにくい
位相同期回路を実現できることになる。
【0052】なお、本実施例では説明を簡潔にするため
にトランジスタ13、15の電流供給能力を、それぞれ
トランジスタ11、12の電流供給能力と等しいとした
が、それぞれ同一の比例定数で比例関係にあれば、動作
点変換回路としての動作は変わらない。同様に、トラン
ジスタ17、18およびトランジスタ19、20につい
ても、それぞれトランジスタ11、12の電流供給能力
と等しいとしたが、それぞれ同一の比例定数で比例関係
にあれば、加算回路としての動作は変わらない。
【0053】また、本実施例では、可変周波数発振回路
4内のトランジスタ11のゲート端子と動作点変換回路
5のIN端子とを接続したが、本発明はこれに限られる
ものではない。例えば、可変周波数発振回路4内のトラ
ンジスタ12のゲート端子と動作点変換回路5のIN端
子を接続する構成としてもかまわない。この場合には、
動作点変換回路は例えば図5に示すような構成となる。
この場合は、トランジスタ13、21の電流供給能力を
等しく、トランジスタ15、22の電流供給能力を等し
く構成するか、または各々等しい比例定数で比例関係と
なるように構成する。このとき、トランジスタ22に流
れる電流はトランジスタ12に流れる電流と等しいか、
またはある比例定数をもってトランジスタ22に複製さ
れる。そして、トランジスタ22に流れる電流が全てト
ランジスタ21に流れ、この電流で決まる電圧がトラン
ジスタ21のゲート端子に発生する。この結果、トラン
ジスタ21のゲート電圧はトランジスタ11のゲート端
子電圧と等しくなる。以降の動作は、前述した動作点変
換回路の動作と同様となる。
【0054】図6には、電流・電流変換の倍率n(nは
実数)を任意に制御できる手段を設けた場合の動作点変
換回路205の構成の一例が示される。図6に示すよう
に、この動作点変換回路205は、スイッチ回路221
〜230と、トランジスタ231〜239と、トランジ
スタ240、242、244とを含んでいる。図7に
は、このスイッチ回路221〜230の構成の一例が示
される。このスイッチ回路は、インバータ245と、ト
ランジスタ246、248からなるトランスミッション
ゲートと、トランジスタ250とを含む。そして、IN
端子にはフィルタ回路3からの発振制御信号Vf1が入
力され、SW端子には8ビットの制御信号のいずれか1
つが入力される。例えば、今、制御信号のビット0が”
1”になった場合を考える。この場合には、スイッチ回
路221のSW端子がHレベルとなり、スイッチ回路2
21内のトランスミッションゲートが導通し、Vf1の
信号がトランジスタ231のゲート端子に伝わることに
なる。一方、ビット0が”0”になった場合には、スイ
ッチ回路221のSW端子がLレベルとなり、スイッチ
回路221内のトランスミッションゲートが非導通とな
り、Vf1の信号はトランジスタ231のゲート端子に
伝わらないことになる。同様にして、制御信号のビット
0〜7を”1”あるいは”0”にすることで、トランジ
スタ231〜239のゲート端子にVf1を伝える、あ
るいは伝えないという制御が可能となる。トランジスタ
231〜239の電流供給能力は、例えば1:2:4:
8:16:32:64:128というように重みづけさ
れている。これにより、電流・電流変換の倍率nを25
6段階で変化させることが可能となる。
【0055】このように本実施例では、電流・電流変換
の倍率nを任意に制御できる手段を設けたことで、ゾー
ン・ビット・レコーディングにおける各ゾーンに対応し
た任意の周波数のクロックを生成することができる。こ
れにより装置の汎用性を高めることができる。また、例
えば図4における発振動作電流対発振周波数の特性図で
はI/F直線が原点を通っているが、実際には誤差があ
り、I/F直線は原点から外れている場合がある。ま
た、I/F直線が非直線性を持つ場合もある。このよう
な場合、上式(1)のf=aiの式にも誤差が生じる。
しかし、このような誤差も、この倍率nの値を調整する
ことで補正することが可能となる。例えば、第1の位相
同期回路99に入力される基準周波数信号の周波数をf
mとし、第2の位相同期回路119に入力される入力信
号の周波数がc×fmであったとする。そして、可変周
波数発振回路のI/F直線が原点を通らなかった場合を
考える。このような場合には、本実施例では、nの値を
cと等しくせずに、異なった値となるように設定する。
これにより、I/F直線が原点を通らない場合において
も、第2の位相同期回路119から正確なc×mの周波
数のクロックを出力することが可能となる。
【0056】なお、図6においては、トランジスタ23
1〜239を同図に示すように分割したが、本発明はこ
れに限られるものではなく、例えば、トランジスタ24
0、242、244を分割する構成としてもかまわな
い。
【0057】また、本実施例では可変周波数発振回路と
して、いわゆるI/F型の可変周波数発振回路を用いた
場合を例にとり説明を行った。しかし、本発明は、これ
に限らず、図8(A)、(B)に示すように、入力電圧
と発振周波数が比例するV/F型の可変周波数発振回路
33、34を用いてもよい。この場合には、動作点変換
回路としては、電圧乗算器36、乗算型D/Aコンバー
タ38等を用いることになり、加算回路としては電圧加
算回路32等を用いることになる。
【0058】図9(A)には、電圧乗算器36の回路構
成の一例が示される。この回路では、8ビットのD/A
コンバータ252により得られるVY と入力信号である
VXとを、アナログ乗算器254により乗算して出力を
得るものである。
【0059】また、図9(B)には、乗算型D/Aコン
バータ38の回路構成の一例が示される。この回路で
は、8ビットのR−2RラダーD/Aコンバータ256
により、D/A変換を行い、これを演算増幅器258、
260でバッファリングあるいは増幅して出力を得るも
のである。この場合、R−2RラダーD/Aコンバータ
256は、電圧を抵抗で分流して電流出力を得るもので
あるため、反転型の演算増幅器で出力を増幅する必要が
ある。このため、5V単一電源でこの回路を実現するこ
とは困難である。従って、5V単一電源で回路を構成す
る場合には、図9(C)に示すような回路構成とする必
要がある。この回路では、R−2RラダーD/Aコンバ
ータの入力を出力とし出力を入力としたリバースR−2
Rラダー262を用いる(単なるタップとスイッチを設
けた直列抵抗でもよい)。そして、8ビットデータで非
反転型の演算増幅器264が接続されるタップを選び、
これにより所望の出力を得ることができる。
【0060】図10(A)には、電圧加算回路32の回
路構成の一例が示される。この回路は演算増幅器26
6、268を含むが、構成は公知であるので説明を省略
する。なお、5V単一電源で動作させたい場合には、図
10(B)に示すような非反転型の演算増幅器270を
含む回路構成とする必要がある。
【0061】2.第2の実施例 第2の実施例は、ワンショット回路に関する実施例であ
る。図11には、本第2の実施例のブロック図が示さ
れ、図12には、各ブロックを構成する回路の詳細を示
した回路図が示される。図11に示すように本第2の実
施例に係るワンショット回路は、入力検出回路51、可
変周波数発振回路55、エッジ検出回路61、位相同期
回路59を含む。ここで、入力検出回路51は発振制御
回路も兼ねている。また、図12には、可変周波数発振
回路55をリング発振器で構成した例が示されている。
STは発振開始停止制御端子であり、図12の場合に
は、ST端子への入力電圧がLレベルの時に発振停止と
なり、可変周波数発振回路55の出力VaはHレベルに
固定となる。一方、ST端子への入力電圧がHレベルに
なると発振開始となり、この時点から出力電圧Vaは発
振周期の半周期毎にHレベル、Lレベルを繰り返し発振
を続ける。この場合の発振周波数は発振周波数制御端子
INの電圧で決定される。このIN端子は、位相同期回
路59内の可変周波数発振回路60のIN端子とVf2
信号により共通に接続されている。図12に示すよう
に、可変周波数発振回路55、60は互いに同一構成で
あり、同一の周波数制御信号Vf2に対して同一の周波
数で発振することになる。そして、可変周波数発振回路
55の出力Vaは、次段のN進非同期プリセットダウン
カウンタを含むエッジ検出回路61のクロック端子に入
力されることになる。
【0062】いま、位相同期回路59は基準周波数信号
58に同期安定しているものとする。入力信号53の立
ち上がりが検出されると、入力検出回路51の出力はH
レベルに立ち上がる。入力検出回路(発振制御回路)5
1の出力は発振開始停止制御端子STに接続されている
ので、これを受けた可変周波数発振回路55は発振を開
始する。エッジ検出回路61は出力Vaの立ち上がりエ
ッジをN回カウントすると、LレベルのVbを出力し
て、自分自身をプリセットする。プリセットされたエッ
ジ検出回路61は出力Vbを再びHレベルに戻してカウ
ントを再開しようとする。しかし、エッジ検出回路61
の出力Vbは入力検出回路51のリセット端子にも入力
されているため、発振開始停止制御端子STがLレベル
となり発振が停止してしまい、エッジ検出回路61のカ
ウントも停止する。これにより、再び入力信号53の立
ち上がりが検出されるまで、入力検出回路51、可変周
波数発振回路55、エッジ検出回路61は共に入力待状
態で待機することになる。
【0063】入力信号53の立ち上がりエッジが検出さ
れる毎に、以上の一連の動作を繰り返し、入力検出回路
(発振制御回路)51の出力に所望のワンショットパル
ス出力54が得られる。所望のワンショットパルス幅が
長い場合は、エッジ検出回路61のプリセット値mを大
きくするだけで容易に対応することができる。これはロ
ジック回路だけで所望のパルス幅に対応可能であること
を意味し、従来技術と比較して占有面積の大幅な節約が
可能となる。
【0064】図13には、m=5かつ出力Vaの立ち上
がり検出の場合のタイミングチャート図が示される。図
13に示すように、入力信号53の立ち上がりでワンシ
ョットパルス出力54がHレベルとなり(図13のE参
照)、可変周波数発振回路55の出力Vaの立ち上がり
を5回カウントした時点で、エッジ検出回路61の出力
VbがLレベルとなり(F参照)、ワンショットパルス
出力54もLレベルとなる(G参照)。
【0065】なお、m=1かつ可変周波数発振回路55
の出力Vaの立ち下がりエッジ検出の場合は、エッジ検
出回路61を削除し、可変周波数発振回路55の出力V
aを入力検出回路51のリセット端子に直接入力するこ
とによって入力検出回路51にエッジ検出回路を兼務さ
せることもできる。また、m=1かつ可変周波数発振回
路55の出力Vaの立ち上がりエッジ検出の場合は、可
変周波数発振回路55の出力Vaは入力検出回路51が
入力信号を検出するたびに、負パルスを1回出力し、可
変周波数発振回路55は発振を停止する。従って、この
場合は、可変周波数発振回路55の出力をワンショトパ
ルス出力とすることができる。
【0066】また、可変周波数発振回路55と可変周波
数発振回路60は同一構成であるため、可変周波数発振
回路55の発振周波数は可変周波数発振回路60の発振
周波数と等しい。また、可変周波数発振回路60の発振
周波数は同期動作によって基準周波数信号58の周波数
と等しくなる。そして、本実施例のワンショット回路を
集積回路上に形成した場合は、二つの可変周波数発振回
路の物理パターンを同一に配置することにより、容易に
同一の発振特性を得ることができる。これにより、基準
周波数信号58として水晶発振器等の非常に高精度高安
定の周波数を採用すれば、製造ばらつきや電源電圧変動
および周囲温度変化に対してワンショットパルス幅を高
精度高安定化することができる。
【0067】なお、本実施例では入力検出回路51およ
びエッジ検出回路61は共に立ち上がり検出としている
が、各入力に直列にインバータ回路を挿入すれば立ち下
がり検出とすることもできる。
【0068】図14には、本第2の実施例において、前
述の第1の実施例と同様の構成の動作点変換回路63を
挿入した場合のブロック図が示される。前述の図11、
図12に示す構成では、可変周波数発振回路55の発振
周波数制御端子INと、可変周波数発振回路60の発振
周波数制御端子INとを互いに接続していた。これに対
して、図14に示す構成では、可変周波数発振回路60
のIN端子と、可変周波数発振回路55のIN端子との
間に動作点変換回路63を挿入した点が異なる。この点
以外は図11、図12に示す構成と同一である。
【0069】このように動作点変換回路(電流・電流変
換係数がk)63を挿入すると、前述の第1の実施例に
おける説明から明らかなように、可変周波数発振回路5
5の発振周波数を可変周波数発振回路60の発振周波数
の例えばk倍(kは実数)あるいはk倍とほぼ等しくす
ることができる。その理由は、動作点変換回路63は図
2に説明した第1の実施例の動作点変換回路5と同一構
成であるため、可変周波数発振回路55における発振動
作電流を可変周波数発振回路60における発振動作電流
の例えばk倍にできるからである。
【0070】このように、可変周波数発振回路55の発
振周波数をk倍にできると、基準周波数信号58の周波
数で決まるワンショットパルス幅設定分解能に対して、
k倍細かい分解能でワンショットパルス幅を設定できる
ことになる。これは、基準周波数信号58の周波数が決
まっていてこれを変更できない場合や、ワンショットパ
ルス幅の分解能を任意に変えたい場合に特に有効であ
る。また、製造ばらつきや電源電圧変動および周囲温度
変化に対しても、可変周波数発振回路55、60の構成
と特性が同一で発振動作電流対発振周波数の関係が比例
関係にあるため、図1、図2の実施例と同様に高精度高
安定化を図ることができる。
【0071】なお、図14の動作点変換回路63におい
ても、図6に示すのと同様に、電流・電流変換の倍率k
を任意に制御できる手段を設けることができる。そし
て、このような制御手段を設けることで、第1の実施例
と同様にゾーン・ビット・レコーディングにおける各ゾ
ーンのクロックに対応した任意の幅のワンショットパル
スを正確に生成することができる。また、I/F直線が
原点を通っていない場合やI/F直線が非直線性を持つ
場合にも、倍率kで補正・制御することにより、正確に
所望の幅のワンショットパルスを得ることができる。ま
た、ワンショット回路内の可変周波数発振回路の発振周
期は、発振開始直後は正確な値とならず誤差を持ち、こ
れにより所望の幅のワンショットパルスを得られない場
合もある。このような場合も、倍率kで補正・制御する
ことで正確に所望の幅のワンショットパルスを得ること
ができる。更に、倍率kを補正・制御することで、いわ
ゆるウィンドウセンタ調整と呼ばれる調整機能を持たせ
ることも可能となる。
【0072】また、動作点変換回路63の構成も種々の
構成とすることができ、例えば図5に示すような構成と
することもできる。
【0073】また、本実施例では可変周波数発振回路と
して、いわゆるI/F型の可変周波数発振回路を用いた
場合を例にとり説明を行った。しかし、本発明は、これ
に限らず、図15(A)、(B)に示すように、入力電
圧と発振周波数が比例するV/F型の可変周波数発振回
路73、74を用いてもよい。この場合には、動作点変
換回路としては、図9(A)〜(C)に示す構成の電圧
乗算器76、乗算型D/Aコンバータ78等を用いるこ
とになる。
【0074】3.第3の実施例 第3の実施例は、上記の第1の実施例の位相同期回路、
第2の実施例のワンショット回路を含む信号処理装置に
関する実施例である。
【0075】図16には、本第3の実施例に係る信号処
理装置のブロック図が示される。図16に示すように、
この信号処理装置は、基準周波数源101、第1の位相
同期回路100、動作点変換回路105、第2の位相同
期回路120、ワンショット回路150、第3の位相同
期回路160を含む。そして、情報記憶媒体144から
ヘッド146を用いて再生され整形器148により整形
された読み出しデータRDに対して所定の信号処理を施
し、正規化された読み出しデータSYDT、読み出しク
ロックSYCLKを生成するものである。また、第2の
位相同期回路120の出力WCLKを情報記憶媒体に対
する書き込みクロックとして使用することも可能であ
る。
【0076】第1の位相同期回路100は、位相比較器
102、フィルタ回路103、可変周波数発振回路10
4を含み、図1、図2に示す第1の実施例における第1
の位相同期回路と同一構成となっている。また、動作点
変換回路105は、8ビットの制御信号により電流・電
流変換の倍率nを任意に設定でき、図6に示す動作点変
換回路と同一構成となっている。また、第2の位相同期
回路120は、位相比較器107、フィルタ回路10
8、加算回路109、可変周波数発振回路110を含
む。そして、更に、1/M分周器106、1/N分周器
111を含む点において第1の実施例における第2の位
相同期回路と構成が異なっている。これらの1/M分周
器106、1/N分周器111を設けたのは、基準周波
数の(N/M)倍の周波数のクロックを生成するためで
ある。即ち、図16において位相比較器107の入力で
あるFIN0、FIN1の周波数は同一となるので、M
CLK、WCLKの周波数を各々fm、fwとすると次
式が成立する。
【0077】 fm×(1/M)=fw×(1/N) (4) 上式よりfw=fm×(N/M)となり、基準周波数の
(N/M)倍のクロックが得られることになる。動作点
変換回路105は、nを(N/M)と同一にする、ある
いは、ほぼ等しくするように設定する。これにより可変
周波数発振回路110の中心発振周波数をfwに合わせ
ることができ、安定した発振が可能となる。
【0078】ワンショット回路150は、入力検出回路
(発振制御回路)151、可変周波数発振回路155、
エッジ検出回路を含み、第2の実施例におけるワンショ
ット回路と同一の構成となっている。そして、読み出し
データRDに基づいて発振制御信号Vf2、計数mで決
まる幅のワンショットパルス出力OSを出力するもので
ある。そして、可変周波数発振回路155の発振周波数
制御端子INは、可変周波数発振回路110のIN端子
と共通に接続されており、発振制御信号Vf2が入力さ
れている。これにより、可変周波数発振回路155の発
振周波数は、可変周波数発振回路110の発振周波数と
同一となる。従って、動作点変換回路105における倍
率n、分周器106、111の分周率(1/M)、(1
/N)により第2の位相同期回路120の同期する発振
周波数が変化すると、ワンショットパルスの幅もこれに
応じて変化することになる。従って、ゾーン・ビット・
レコーディングによりデータが記憶された情報処理媒体
からデータを読み出す際には、各ゾーン毎に上記のn、
(1/M)、(1/N)を調整することになる。これに
より、各ゾーンから読み出されるデータの転送レートに
応じて、ワンショットパルスの幅を調整することが可能
となり、ゾーン・ビット・レコーディングされたデータ
を適正に読み出すことが可能となる。
【0079】データセパレータ用の第3の位相同期回路
160は、位相比較器162、フィルタ回路164、加
算回路166、可変周波数発振回路168、データ正規
化回路170を含む。そして、位相比較器162にはワ
ンショット回路150のワンショットパルス出力OSが
入力され、加算回路166のIN1端子には発振制御信
号Vf2が入力される。これにより、第3の位相同期回
路160は、可変周波数発振回路110、155の発振
周波数を中心発振周波数としてワンショットパルス出力
OSに位相同期することになる。
【0080】図17には、データ正規化回路170の構
成の一例が示される。このデータ正規化回路170は、
D−フィリップフロップ172、174、インバータ回
路176、バッファ回路178、179、AND回路1
80を含む。そして、ワンショットパルス出力OS及び
可変周波数発振回路168の出力I/Fとに基づいて、
正規化された読み出しデータSYDT、読み出しクロッ
クSYCLKを生成するものである。なお、RSは、デ
ータ正規化回路170をリセットするための信号であ
る。
【0081】図18には、読み出しデータRD、ワンシ
ョット出力OS、可変周波数発振回路168の出力I/
F(SYCLK)、D−フィリップフロップ172の出
力DFF1、正規化された読み出しデータSYDTとの
関係を表すタイミングチャート図が示される。
【0082】図18に示すように、第3の位相同期回路
160による同期動作によりOSとI/Fとは、その立
ち下がりエッジが位相同期する(図18のE参照)。ま
た、RDが立ち上がると入力検出回路151の検出によ
りOSがHレベルになり、これによりDFF1もHレベ
ルになる(F、G参照)。次に、I/Fの立ち下がりに
よりD−フィリップフロップ174の出力であるSYD
TがHレベルになり、これと同時にD−フィリップフロ
ップ172がリセットされ、DFF1がLレベルになる
(H、I参照)。そして、次のI/Fの立ち下がりによ
りSYDTはLレベルになる(J参照)。このようにし
て、本実施例によれば、SYDTと、SYDTのパルス
の中心位置に立ち上がりエッジがくるSYCLKとを生
成できることになる(K参照)。
【0083】さて、本実施例では、図18に示すよう
に、ワンショットパルス出力OSの幅はI/Fの半周
期、即ち50%の周期となっている。このようにOSの
幅をI/Fの周期の50%とするのは、読み出しデータ
RDに生じるピークシフトに対するマージンを適正に確
保するためである。
【0084】例えば、読み出しデータRDが、図19
(A)のEに示すように右方向にピークシフトした場合
を考える。このようにRDがピークシフトすると、OS
はRDの立ち上がりエッジによりHレベルとなるため、
OSの立ち上がりエッジも右側にシフトする(図19
(A)のF、G参照)。さて、DFF1はOSの立ち上
がりエッジによりHレベルとなり、I/Fの立ち下がり
にエッジよりLレベルとなる(H、I参照)。従って、
OSの立ち上がりエッジとI/Fの立ち下がりエッジが
一致してしまうと、DFF1の立ち上がりエッジのタイ
ミングと立ち下がりエッジのタイミングが一致してしま
い、誤ったSYDTが出力されることになってしまう。
ここで、OSの立ち下がりとI/Fの立ち下がりとは、
通常は、第3の位相同期回路160による同期動作によ
り同期している。しかし、ピークシフトは、メディアの
回転変動による周波数変化と比較すると、非常に高い周
波数成分を持つ。従って、通常はこのピークシフトに追
従しないように、第3の位相同期回路160は、ピーク
シフトに対して低速な応答特性を持つように構成されて
いる。従って、図19(A)に示すように、ピークシフ
トが生じてもI/Fについてはこれに追従して大きく右
にシフトすることがない。
【0085】ここで、説明を簡略化するために第3の位
相同期回路160のピークシフトに対する追従速度が零
(追従できない)と仮定すると、ワンショットパルス出
力OSの幅がI/Fの周期の50%であった場合には、
I/Fの周期の+50%(図19(A)のJ参照)ま
で、右方向へのピークシフトを許容できることになる。
但し、D−フィリップフロップ等のロジック回路のディ
レイ値を考慮すると、実際には、ピークシフトマージン
は+50パーセントより小さくなる。
【0086】図19(B)には、上記とは逆に、RDが
左方向にピークシフトした場合について示される。この
場合には、DFF1の立ち上がりエッジ(OSの立ち上
がりエッジ)とI/Fの立ち下がりエッジとが一致して
しまうと、誤ったSYDTが出力されることになる(図
19(B)のH、I参照)。即ち、ワンショットパルス
出力OSの幅がI/Fの周期の50%であった場合に
は、I/Fの周期の−50%(図19(B)のJ参照)
まで、左方向へのピークシフトを許容できることにな
る。
【0087】以上から明らかなように、ワンショットパ
ルス出力OSの幅がI/Fの周期の50%であった場合
には、ロジック回路のディレイ値やピークシフトへの追
従度の影響を無視すれば、−50%〜+50%のピーク
シフトを許容できるという結論になる。ピークシフト
は、情報記録媒体等の特性により、右方向、左方向の両
方に対して起こる可能性がある。従って、信号処理装置
側は、右方向、左方向の両方向のピークシフトに対して
同等に許容マージン(−50%〜+50%)を持つこと
が望ましい。この意味において、通常の状態では、ワン
ショットパルス出力OSの幅は、正確にI/Fの周期の
50%であることが望ましい。そして、本実施例のワン
ショット回路150によれば、従来のワンショット回路
に比べて正確にワンショットパルス幅を調整できるた
め、ワンショットパルス幅を正確にI/Fの周期の50
%とすることができる。これにより、読み出しデータの
ピークシフトに対して誤動作を生じにくい信号処理装置
を実現できることになる。
【0088】さて、以上述べたように、通常の状態で
は、ワンショットパルス幅は正確にI/Fの周期の50
%であることが望ましい。しかし、場合によっては、ピ
ークシフトに対するウィンドウマージンを調整したい場
合、即ちウィンドウセンタ調整を行いたい場合がある。
このような場合には、図14で説明したように動作点変
換回路を挿入する手法が特に有効である。即ち、発振制
御信号Vf2の入力とする動作点変換回路を、可変周波
数発振回路155の前段に挿入する。そして、動作点変
換回路(電流・電流変換の倍率k)の出力である動作点
変換信号を、可変周波数発振回路155のIN端子に入
力する。これにより、可変周波数発振回路155の発振
周波数を、可変周波数発振回路110の発振周波数と異
ならせることができ、例えば可変周波数発振回路110
の発振周波数よりも高い周波数で発振させることが可能
となる。そして、この発振周波数を異ならせる調整は、
動作点変換回路の電流・電流変換の倍率kを調整するこ
とにより行う。これにより、ワンショットパルスの幅を
非常に高い分解能で調整することが可能となり、ウィン
ドウセンタ調整を非常に高い精度で行うことが可能とな
る。
【0089】図20(A)、(B)には、ウィンドウセ
ンタ調整を行うためにワンショットパルスの幅を長くし
た場合、具体的にワンショットパルスの幅をI/Fの周
期の75%にした場合の例が示される。この場合に、図
20(A)に示すような右方向のピークシフトが生じた
場合を考えると、DFF1の立ち上がりエッジとI/F
の立ち下がりエッジが一致するまでは正しいSYDTが
出力されることになる(図20(A)のH、I参照)。
従って、ワンショットパルス幅をI/Fの周期の75%
にすると、+側のウィンドウマージンは25%増加して
+75%となる(図20(A)のJ参照)。一方、図2
0(B)に示すように、左方向にピークシフトが生じた
場合を考えると、上記とは逆に、−側のウィンドウマー
ジンは25%減少して−25%となる(図20(B)の
J参照)。
【0090】このように、ワンショットパルスの幅をI
/Fの周期の75%とした場合には、ウィンドウマージ
ンは−25〜+75%となり、ウインドウセンターを+
側に25%シフトできることになる。即ち、ワンショッ
トパルスの幅を長くすることで、ウィンドウセンターを
+側にシフトする調整が可能となる。
【0091】図21(A)、(B)には、ウィンドウセ
ンタ調整を行うためにワンショットパルスの幅をI/F
の周期の25%にした場合の例が示される。この場合
に、図21(A)に示すような右方向のピークシフトが
生じた場合を考えると、+側のウィンドウマージンは2
5%減少して+25%となる(図21(A)のJ参
照)。一方、図21(B)に示すように、左方向にピー
クシフトが生じた場合を考えると、上記とは逆に、−側
のウィンドウマージンは25%増加して−75%となる
(図21(B)のJ参照)。
【0092】このように、ワンショットパルスの幅をI
/Fの周期の25%とした場合には、ウィンドウマージ
ンは−75%〜+25%となり、ウインドウセンターを
−側に25%シフトできることになる。即ち、ワンショ
ットパルスの幅を短くすることで、ウィンドウセンター
を−側にシフトする調整が可能となる。
【0093】以上のように、本実施例によれば、ワンシ
ョットパルスの幅を調整することで、ウィンドウセンタ
の調整を行うことが可能となることが理解される。そし
て、このようにウィンドウセンタの調整を行うことによ
り、データ読み出しシステム全体のウインドウマージン
をテストすることが可能となる。また、情報記憶媒体に
よっては、右方向あるいは左方向にピークシフトが生じ
やすいような媒体が存在する。このような場合に、本実
施例では、情報記憶媒体の特性に応じて、ワンショット
パルスの幅を変化させウィンドウセンタを+側あるいは
−側にシフトさせることで、データの誤読み出しを有効
に防止できることになる。
【0094】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が
可能である。
【0095】例えば、可変周波数発振手段、動作点変換
手段、加算手段、入力検出手段(発振制御手段)、エッ
ジ検出手段、データ正規手段の構成は本実施例で説明し
たものに限らず、これらと同様の機能を有するものであ
れば、あらゆる種類の構成を考えることができる。
【0096】また、本発明に係る位相同期回路、ワンシ
ョット回路、信号処理装置は、CD−ROM等の読み出
し専用の情報記憶媒体からの読み出し処理及びハードデ
ィスク、光磁気ディスク等の情報記憶媒体における書き
込み、読み出し処理の両方に対して当然に適用できる。
【0097】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、第2の位相同
期手段を、例えば基準周波数のn倍あるいは基準周波数
のn倍にほぼ等しい周波数をもつ入力信号に同期させる
ことが可能となる。これにより、所望の発振周波数が基
準周波数と異なる場合でも、製造ばらつきや電源電圧変
動、周囲温度変化等の影響を受けずに高精度高安定の位
相同期回路を無調整で実現することができる。また、特
に、動作点変換手段における変換が、電流をn倍にする
変換の場合には、動作点変換手段を簡易な構成で実現で
きるという利点がある。
【0098】また、請求項2の発明によれば、制御手段
により、第2の可変周波数発振手段における中心発振周
波数を任意の値とする制御が可能となる。これにより、
ゾーン・ビット・レコーディング等に最適の位相同期回
路を実現できる。また、本発明によれば、I/F直線等
が原点を通らない場合、非直線性を持つ場合にも、これ
により生ずる誤差を有効に解消することも可能となる。
【0099】また、請求項3の発明によれば、基準周波
数と計数mで決まる幅のワンショットパルスを出力する
ことが可能となる。これにより、所望のワンショットパ
ルス幅が大きい場合でも占有面積の増大を抑えて広いパ
ルス幅範囲で高精度高安定のワンショットパルス出力を
得ることができる。
【0100】また、請求項4又は8の発明によれば、ワ
ンショットパルスの幅を設定する際の分解能をk倍にす
ることが可能となる。これにより、より細かい分解能
で、ワンショットパルスの幅を設定することが可能とな
る。
【0101】また、請求項5又は9の発明によれば、ワ
ンショットパルスの幅を任意の分解能で制御が可能とな
る。これにより、例えばゾーン・ビット・レコーディン
グに対応した任意の正確な幅のワンショットパルスを得
ることができる。また、可変周波数発振手段の発振周期
が発振開始直後に正確にならないために、所望の幅のワ
ンショットパルスを得られないような場合にも、この倍
率kを制御することで正確に所望の幅のワンショットパ
ルスを得ることができる。
【0102】また、請求項6又は10の発明によれば、
ワンショットパルスの幅を調整することで、ウィンドウ
センタの調整を行うことが可能となる。これにより、デ
ータ読み出しシステム全体のウィンドウマージンをテス
トすることが可能となる。また、右方向あるいは左方向
にピークシフトが 生じやすいような情報記憶媒体があ
る場合に、情報記憶媒体の特性に応じて、ワンショット
パルスの幅を変化させウィンドウセンタを調整すること
で、データの誤読み出しを有効に防止できる。
【0103】また、請求項7の発明によれば、情報記憶
媒体から読み出されたデータから正規化された読み出し
データ、読み出しクロックを再生することが可能とな
る。更に、第2の位相同期回路の出力クロックを用い
て、情報記憶媒体へのデータの書き込みクロックを生成
することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本第1の実施例に係る位相同期回路のブロッ
ク図である。
【図2】 図1における各ブロックを構成する回路の詳
細を示した図である。
【図3】 電圧電流変換器の構成例を示す図である。
【図4】 可変周波数発振回路の発振動作電流と発振周
波数の関係の一例を表す特性図である。
【図5】 動作点変換回路の他の構成例を示す図であ
る。
【図6】 倍率nを任意に制御できる手段を有する動作
点変換回路の一例を示す図である。
【図7】 スイッチ回路の構成の一例を示す図である。
【図8】 図8(A)、(B)は、可変周波数発振回路
としてV/F型の可変周波数発振回路を用いた場合の位
相同期回路の構成例を示す図である。
【図9】 図9(A)、(B)、(C)は、電圧乗算
器、乗算型D/Aコンバータの構成の一例を示す図であ
る。
【図10】 図10(A)、(B)は、電圧加算回路の
構成の一例を示す図である。
【図11】 本第2の実施例に係るワンショット回路の
ブロック図である。
【図12】 図11における各ブロックを構成する回路
の詳細を示した図である。
【図13】 ワンショット回路の動作を示すタイミング
チャート図である。
【図14】 動作点変換回路を設けたワンショット回路
の構成例を示す図である。
【図15】 図15(A)、(B)は、可変周波数発振
回路としてV/F型の可変周波数発振回路を用いた場合
のワンショット回路の構成例を示す図である。
【図16】 本第3の実施例に係る信号処理装置のブロ
ック図である。
【図17】 データ正規化回路の構成の一例を示す図で
ある。動作点変換回路例を示す図。
【図18】 第3の実施例の動作を示すタイミングチャ
ート図である。
【図19】 図19(A)、(B)は、ワンショットパ
ルスの幅がI/Fの周期の50%で、右方向、左方向に
ピークシフトが生じた場合のタイミングチャート図であ
る。
【図20】 図20(A)、(B)は、ワンショットパ
ルスの幅がI/Fの周期の75%で、右方向、左方向に
ピークシフトが生じた場合のタイミングチャート図であ
る。
【図21】 図21(A)、(B)は、ワンショットパ
ルスの幅がI/Fの周期の25%で、右方向、左方向に
ピークシフトが生じた場合のタイミングチャート図であ
る。
【図22】 従来の位相同期回路の構成を示す図であ
る。
【図23】 従来のワンショット回路の構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 基準周波数信号 2 位相比較器 3 フィルタ回路 4 可変周波数発振回路 5 動作点変換回路 6 入力信号 7 位相比較器 8 フィルタ回路 9 加算回路 10 可変周波数発振回路 51 入力検出回路(発振制御回路) 53 入力信号 54 ワンショットパルス出力 55 可変周波数発振回路 58 基準周波数信号 59 位相同期回路 60 可変周波数発振回路 61 エッジ検出回路 63 動作点変換回路 99、100 第1の位相同期回路 119、120 第2の位相同期回路 101 基準周波数源 102 位相比較器 103 フィルタ回路 104 可変周波数発振回路 105 動作点変換回路 106 1/N分周器 107 位相比較器 108 フィルタ回路 109 加算回路 110 可変周波数発振回路 111 1/N分周器 144 情報記憶媒体 146 ヘッド 148 整形器 150 ワンショット回路 151 入力検出回路(発振制御回路) 155 可変周波数発振回路 160 第3の位相同期回路(データセパレータ) 161 エッジ検出回路 162 位相比較器 164 フィルタ回路 166 加算回路 168 可変周波数発振回路 170 データ正規化回路
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H03K 5/135 H03L 7/08 P H03L 7/099 F

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準周波数信号に同期する第1の位相同
    期手段と、入力信号に同期する第2の位相同期手段と、
    動作点変換手段とを含む位相同期回路であって、 前記第1の位相同期手段が、前記基準周波数信号に同期
    するための位相比較を行う第1の位相比較手段と、該第
    1の位相比較手段に接続され第1の発振制御信号を生成
    する第1のフィルタ手段と、該第1の発振制御信号によ
    り設定される電流又は電圧に基づき発振周波数が制御さ
    れる第1の可変周波数発振手段とを含み、 前記動作点変換手段が、前記第1の発振制御信号に基づ
    き該第1の発振制御信号により設定される電流又は電圧
    のn倍の電流又は電圧の設定が可能な動作点変換信号を
    生成し、 前記第2の位相同期手段が、前記入力信号に同期するた
    めの位相比較を行う第2の位相比較手段と、該第2の位
    相比較手段に接続される第2のフィルタ手段と、前記動
    作点変換信号と該第2のフィルタ手段の出力とが第1、
    第2の加算入力端子に入力され電流加算又は電圧加算に
    より第2の発振制御信号を生成する加算手段と、該第2
    の発振制御信号により設定される電流又は電圧に基づき
    発振周波数が制御され前記第1の可変周波数発振手段と
    同一構成の第2の可変周波数発振手段とを含むことを特
    徴とする位相同期回路。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記動作点変換手段が、前記倍率nを任意に制御できる
    手段を含むことを特徴とする位相同期回路。
  3. 【請求項3】 入力信号の有無を検出する入力検出手段
    と、発振制御手段と、第1の可変周波数発振手段と、エ
    ッジ検出手段と、前記第1の可変周波数発振手段と同一
    構成の第2の可変周波数発振手段を有し基準周波数信号
    に同期する位相同期手段とを含み、ワンショットのパル
    スを前記発振制御手段の出力端子あるいは前記第1の可
    変周波数発振手段の出力端子に発生するワンショットパ
    ルス発生回路であって、 前記エッジ検出手段が、前記第1の可変周波数発振手段
    の出力信号の立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジを
    自然数でm回計数した後に検出信号を出力し、 前記発
    振制御手段が、前記入力検出手段により入力信号が検出
    されると発振開始信号を前記第1の可変周波数発振手段
    に出力し、前記エッジ検出手段から前記検出信号が入力
    されると発振停止信号を前記第1の可変周波数発振手段
    に出力し、 前記第1の可変周波数発振手段が発振開始停止制御端子
    と発振周波数制御端子とを有し、該発振開始停止制御端
    子に前記発振開始信号が入力されると発振を開始し、該
    発振の周波数が前記発振周波数制御端子に入力される前
    記第2の可変周波数発振手段の発振制御信号に基づき制
    御され、前記発振開始停止制御端子に前記発振停止信号
    が入力されると該発振を停止することを特徴とするワン
    ショットパルス発生回路。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記第2の可変周波数発振手段の前記発振制御信号に基
    づき該発振制御信号により設定される電流又は電圧のk
    倍の電流又は電圧の設定が可能な動作点変換信号を生成
    し前記第1の可変周波数発振手段の前記発振周波数制御
    端子に出力する動作点変換手段を含むことを特徴とする
    ワンショットパルス発生回路。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記動作点変換手段が、前記倍率kを任意に制御できる
    手段を含むことを特徴とするワンショットパルス発生回
    路。
  6. 【請求項6】 請求項3乃至5のいずれかにおいて、 前記ワンショットパルスの幅を前記計数mあるいは前記
    計数m及び前記倍率kで調整することで、ウィンドウセ
    ンタの調整を行うことを特徴とするワンショットパルス
    発生回路。
  7. 【請求項7】 基準周波数信号に同期する第1の位相同
    期手段と、前記基準周波数信号に基づいて設定されるク
    ロック信号に同期する第2の位相同期手段と、第1の動
    作点変換手段と、情報媒体からの読み出しデータの有無
    を検出する入力検出手段及び発振制御手段及び第4の可
    変周波数発振手段及びエッジ検出手段を有するワンショ
    ットパルス発生手段と、データセパレータ用の第3の位
    相同期手段とを含む信号処理装置であって、 前記第1の位相同期手段が、前記基準周波数信号に同期
    するための位相比較を行う第1の位相比較手段と、該第
    1の位相比較手段に接続され第1の発振制御信号を生成
    する第1のフィルタ手段と、該第1の発振制御信号によ
    り設定される電流又は電圧に基づき発振周波数が制御さ
    れる第1の可変周波数発振手段とを含み、 前記第1の動作点変換手段が、前記第1の発振制御信号
    に基づき該第1の発振制御信号により設定される電流又
    は電圧のn倍の電流又は電圧の設定が可能な第1の動作
    点変換信号を生成し、 前記第2の位相同期手段が、前記クロック信号に同期す
    るための位相比較を行う第2の位相比較手段と、該第2
    の位相比較手段に接続される第2のフィルタ手段と、前
    記第1の動作点変換信号と該第2のフィルタ手段の出力
    とが第1、第2の加算入力端子に入力され電流加算又は
    電圧加算により第2の発振制御信号を生成する加算手段
    と、該第2の発振制御信号により設定される電流又は電
    圧に基づき発振周波数が制御され前記第1の可変周波数
    発振手段と同一構成の第2の可変周波数発振手段とを含
    み、 前記ワンショットパルス発生手段に含まれる前記エッジ
    検出手段が、前記第4の可変周波数発振手段の出力信号
    の立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジを自然数でm
    回計数した後に検出信号を出力し、 前記ワンショットパルス発生手段に含まれる前記発振制
    御手段が、前記入力検出手段により読み出しデータが検
    出されると発振開始信号を前記第4の可変周波数発振手
    段に出力し、前記エッジ検出手段から前記検出信号が入
    力されると発振停止信号を前記第4の可変周波数発振手
    段に出力し、 前記ワンショットパルス発生手段に含まれる前記第4の
    可変周波数発振手段が発振開始停止制御端子と発振周波
    数制御端子とを有し、該発振開始停止制御端子に前記発
    振開始信号が入力されると発振を開始し、該発振の周波
    数が前記発振周波数制御端子に入力される前記第2の可
    変周波数発振手段の前記第2の発振制御信号に基づき制
    御され、前記発振開始停止制御端子に前記発振停止信号
    が入力されると該発振を停止し、 前記データセパレータ用の第3の位相同期手段が、前記
    ワンショットパルス発生手段のワンショットパルス出力
    に同期するための位相比較を行う第3の位相比較手段
    と、該第3の位相比較手段に接続される第3のフィルタ
    手段と、前記第2の発振制御信号と該第3のフィルタ手
    段の出力とが第1、第2の加算入力端子に入力され電流
    加算又は電圧加算により第3の発振制御信号を生成する
    加算手段と、該第3の発振制御信号により設定される電
    流又は電圧に基づき発振周波数が制御される第3の可変
    周波数発振手段と、データ正規化手段とを含むことを特
    徴とする信号処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記第2の可変周波数発振手段の前記第2の発振制御信
    号に基づき該第2の発振制御信号により設定される電流
    又は電圧のk倍の電流又は電圧の設定が可能な第2の動
    作点変換信号を生成し前記ワンショットパルス発生手段
    内の前記第4の可変周波数発振手段の前記発振周波数制
    御端子に出力する第2の動作点変換手段を含むことを特
    徴とする信号処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8のいずれかにおいて、 前記第1、第2の動作点変換手段が、前記倍率n、kを
    任意に制御できる手段を含むことを特徴とする信号処理
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項7乃至9のいずれかにおいて、 出力される前記ワンショットパルスの幅を前記計数mあ
    るいは前記計数m及び前記倍率kで調整することでウィ
    ンドウセンタの調整を行うことを特徴とする信号処理装
    置。
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