JP3505759B2 - 制振装置 - Google Patents
制振装置Info
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- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Description
たとえば、ロープウェイのゴンドラの如き構造物に搭載
して構造物の揺れを抑制するために用いる制振装置に関
するものである。
搬する設備としてロープウェイは重要な役目を果してい
る。
いられているロープウェイについて見ると、ロープウェ
イは、図4の(イ)(ロ)にその一例の概略を示す如
く、径間等に掛け渡されたケーブル1に、吊具2を介し
て数人乗り(図では6人乗り)のゴンドラ3を吊るし、
上記ケーブル1を移動させることによりゴンドラ3を移
動させて乗客4を運搬するようにしてある。なお、5は
座席を示す。
図4の(イ)において矢印Xで示す如く、ゴンドラ3に
ケーブル1を支点とした振り子運動の如き左右方向の横
揺れが発生するという特性がある。そのため、従来で
は、ゴンドラ3内の座席5の下側等に、たとえば、30
kgf 位の錘りを2〜3個載置固定して、ゴンドラ3の安
定化を図るようにしている。
けでは、錘りの重量分だけ揺れにくくすることはできる
が、突風等が吹いて横揺れが発生し、一旦振り子運動を
開始してしまうと、それを効果的に減衰させることはで
きず、停止するまでには多くの時間を要するため、横揺
れがある程度以上大きい場合には運転できなくなってし
まう問題がある。
で用いられている単弦振動方式の制振装置(特開平2−
102945号)を採用することが考えられる。この制
振装置は単振り子を発展させたもので、図5に概要を示
す如く、円弧状に湾曲形成した錘り6を、制振対象構造
物7上に離隔設置した支持ローラ8に、単弦振動を行え
るように揺動自在に載置し、構造物7に与えられた揺れ
エネルギーを錘り6の運動エネルギーに変え、それを効
率よく減衰することにより構造物7の振動を効果的に減
衰させることができるようにしたものである。
動方式の制振装置の場合、円弧状の錘り6が揺動するの
で、脱輪防止の対策を施したり、揺動範囲を規制するス
トッパを別途に設けたりする等の対策が必要であって構
造が複雑であり、又、支持ローラ8の軸受には定期的に
給油を行わなければならないため、たとえば、ゴンドラ
3の座席5の下に設置した場合にはメンテナンスが面倒
であり、更に、錘り6の揺動領域は開放されているた
め、錘り6の揺動に伴って発生する騒音に対しての特別
な対策を構じなければならない等の問題がある。
振装置の利点を活かしつつゴンドラ等の制振対象構造物
への採用に適するような簡単な構造で騒音も少ない制振
装置を提供しようとするものである。
決するために、制振対象構造物上に、内部が閉塞された
空間となるように両端を閉塞板で閉塞して湾曲形成した
断面形状が円形又は角形の管体を、その曲率中心が上方
に位置するような配置で固定し、該管体内に、球形又は
円柱状の錘りを、管体の内面をレールとして管体の長手
方向に沿い転動自在となるように組み入れた構成とす
る。
ラ上に、内部が閉塞された空間となるように両端を閉塞
板で閉塞して湾曲形成した断面形状が円形又は角形の管
体を、該ゴンドラの移動方向に対し左右方向へ向けて配
置すると共に、該管体の曲率中心が上方に位置するよう
な配置として固定し、該管体内に、球形又は円柱状の錘
りを、管体の内面をレールとして管体の長手方向に沿い
転動自在となるように組み入れた構成とすることができ
る。
一体に管体が揺動させられ、その揺れエネルギーが管体
内の錘りの運動エネルギーに変えられることにより、構
造物が制振させられる。
重によりゴンドラに横揺れが発生すると、ゴンドラと一
体に管体が揺動させられる。この際、管体はケーブルを
支点とする振り子周期と等しい周期で揺動させられるこ
とから、管体内の錘りが90°位相をずらして慣性マス
として反復転動させられることにより、ゴンドラの横揺
れが速かに抑えられる。
する。
振対象構造物7上に、所要の曲率で湾曲形成した断面形
状が円形の管体9を、その曲率中心が上方に位置するよ
うな配置で構造物7の揺れが発生する方向へ向けて取付
脚10を介し固定し、該管体9内に、球形に形成した慣
性マスとしての錘り11を、管体9の長手方向に沿って
転動自在となるように組み入れ、且つ上記管体9の両端
を閉塞板12により閉塞し、構造物7に揺れが発生した
ときに上記錘り11が管体9の閉塞された空間内で長手
方向に反復移動させられるようにしたパッシブ型の制振
装置とする。なお、上記管体9の両端を塞ぐ閉塞板12
の内面に緩衝材を取り付けておけば、錘り11が衝突し
たときの衝撃を緩和させることができる。
管体9も構造物7と一体に揺動させられる。したがっ
て、管体9の揺動エネルギーが錘り11に与えられ、錘
り11が90°遅れの位相で管体9内を長手方向に沿い
反復移動することになり、これにより構造物7の揺れが
速かに減衰させられる。なお、この場合、管体9の曲率
を適正に選定することにより、構造物7の固有周期に一
致させることができる。
として錘り11が移動できるようにしてあることから、
脱輪対策が不要であり、且つ管体9の両端の閉塞板12
がストッパとして機能するため別途にストッパを設ける
必要はなく、又、軸受等の給油個所がないのでメンテナ
ンスフリーとすることができ、更に、上記管体9内は閉
塞された空間としてあって、錘り11の転動時に発生す
る騒音が外部へ発散しにくい構造としてあるため、単純
な遮音材を用いる程度で容易に静粛化することができ
る。更に又、構造物7の天井上面など外部に設置した場
合は、雨よけカバーの役目も果たすことができる。
図4に示したと同様な構成としてあるロープウェイのゴ
ンドラ3へ採用した場合の例を示す。すなわち、ゴンド
ラ3の天井上面3a上に、ゴンドラ3の移動方向に対し
左右へ向けて搭載したものである。なお、この場合、管
体9は、ケーブル1からゴンドラ3の重心G付近までの
距離Lと近似的に等しい曲率半径Rの円弧状に形成して
ある。
合、乗客を含めて1tonf弱程度であるので、上記錘り1
1は数十キロ程度、たとえば、30kgf の重量とする。
因に、この場合、球形状の錘り11の直径は約20cmと
なる。
ている状態において、風荷重によりゴンドラ3に横揺れ
が発生すると、管体9もゴンドラ3と一体に揺動させら
れることになる。したがって、管体9内の錘り11に、
管体9の揺動に対して90°遅れた形で単弦振動を行う
運動エネルギーが与えられるので、錘り11は管体9内
を左右に反復転動させられることになり、そのエネルギ
ーが管体9、取付脚10を介してゴンドラ3に対して最
適な状態で与えられる。この際、管体9はケーブル1か
らゴンドラ3の重心G付近までの距離Lにほぼ等しい曲
率半径Rの円弧形状としてあって、ケーブル1を支点と
する振り子周期に等しい周期をもつことから、ゴンドラ
3の横揺れを素早く抑えることができる。
ので、上記実施例における円形断面の管体9と球形の錘
り11に代えて、四角形断面の管体9′と円柱状の錘り
11′とを組み合わせたものである。なお、錘り11′
には、ねじれ力等が作用しても管体9′の内側面に引っ
掛かることなく円滑に転動させることができるように、
円柱コーナー部に適当な丸味を付ける等の対策が施して
ある。因に、錘り11′は、重量を30kgf とすると、
直径15cm×高さ(長さ)22cm程度の円柱サイズとな
る。
な作用効果が奏し得られる。
客を運搬するためのゴンドラへの採用例について示した
が、貨物や鉱石等を運搬するゴンドラに対しても同様に
採用できること、又、実施例では、管体9や9′を1本
だけ配置した場合について示したが、複数本並列配置さ
せるようにしてもよいこと、更に、閉塞板12は完全に
閉塞している必要はなく、又、錘りが転動する管体9の
底部両端に着脱可能な凸状のストッパーを設けるように
してもよいこと、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において種々変更を加え得ることは勿論である。
れば、制振対象構造物上に、内部が閉塞された空間とな
るように両端を閉塞板で閉塞して湾曲形成した断面形状
が円形又は角形の管体を、その曲率中心が上方に位置す
るような配置で固定し、該管体内に、球形又は円柱状の
錘りを、管体の内面をレールとして管体の長手方向に沿
い転動自在となるように組み入れた構成としてあるの
で、制振対象構造物に揺れが発生すると、構造物と一体
に管体が揺動させられ、その揺れエネルギーが管体内の
錘りの運動エネルギーに変えられることにより、構造物
の揺れを速かに減衰させることができ、構造が極めて簡
単で故障が少なく、給油個所もなく、又、管体内は閉塞
された空間で錘りの転動時に発生する騒音が外部へ発散
しにくいようになっていて騒音も小さい信頼性の高いパ
ッシブ型の制振装置とすることができ、しかも、管体の
両端に閉塞板があってストッパとして機能させることが
できて別途にストッパを設ける必要がないと共に、管体
の内面をレールとして錘りを移動できるようにしてある
ことから脱輪対策が不要となる、等の優れた効果を発揮
する。更に、ケーブルに吊られて移動するゴンドラ上
に、内部が閉塞された空間となるように両端を閉塞板で
閉塞して湾曲形成した断面形状が円形又は角形の管体
を、該ゴンドラの移動方向に対し左右方向へ向けて配置
すると共に、該管体の曲率中心が上方に位置するような
配置として固定し、該管体内に、球形又は円柱状の錘り
を、管体の内面をレールとして管体の長手方向に沿い転
動自在となるように組み入れた構成とすることにより、
ケーブルを支点とする振り子周期と等しい周期をもたせ
ることができて、ゴンドラの揺れを速かに減衰させるこ
とができ、又、ゴンドラ以外の制振対象構造物について
も幅広く採用することができる、等の優れた効果を発揮
する。
る。
ンドラの正面図、(ロ)は側面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 制振対象構造物上に、内部が閉塞された
空間となるように両端を閉塞板で閉塞して湾曲形成した
断面形状が円形又は角形の管体を、その曲率中心が上方
に位置するような配置で固定し、該管体内に、球形又は
円柱状の錘りを、管体の内面をレールとして管体の長手
方向に沿い転動自在となるように組み入れた構成を有す
ることを特徴とする制振装置。 - 【請求項2】 ケーブルに吊られて移動するゴンドラ上
に、内部が閉塞された空間となるように両端を閉塞板で
閉塞して湾曲形成した断面形状が円形又は角形の管体
を、該ゴンドラの移動方向に対し左右方向へ向けて配置
すると共に、該管体の曲率中心が上方に位置するような
配置として固定し、該管体内に、球形又は円柱状の錘り
を、管体の内面をレールとして管体の長手方向に沿い転
動自在となるように組み入れた構成を有することを特徴
とする制振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34118393A JP3505759B2 (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | 制振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34118393A JP3505759B2 (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | 制振装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07167205A JPH07167205A (ja) | 1995-07-04 |
JP3505759B2 true JP3505759B2 (ja) | 2004-03-15 |
Family
ID=18344001
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34118393A Expired - Fee Related JP3505759B2 (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | 制振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3505759B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104816729B (zh) * | 2014-11-27 | 2016-01-20 | 杨巧霞 | 一种缆车吊车自动化控制方法 |
CN104401331B (zh) * | 2014-11-27 | 2015-10-07 | 无锡桑尼安科技有限公司 | 缆车吊车自动化控制系统 |
CN106592951B (zh) * | 2016-12-19 | 2023-05-16 | 上海大学 | 一种高空作业抗风减振吊篮 |
-
1993
- 1993-12-13 JP JP34118393A patent/JP3505759B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
松久 寛,索道機器の動吸振器における制振,日本機械学会論文集,日本,社団法人 日本機械学会,1993年 6月25日,第59巻第562号,1717〜1722 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07167205A (ja) | 1995-07-04 |
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